DeNA(★2対9☆)巨人 =リーグ戦6回戦(2023.05.09)・HARD OFF ECOスタジアム新潟=
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巨人
02010401191614
DeNA
1000000012611
勝利投手:戸郷 翔征(4勝1敗0S)
敗戦投手:バウアー(1勝1敗0S)

本塁打
【巨人】岡本 和真(5号・2回表ソロ),大城 卓三(5号・6回表2ラン),門脇 誠(1号・6回表2ラン),ウォーカー(2号・8回表ソロ)
【DeNA】佐野 恵太(6号・1回裏ソロ)

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◆巨人は1点を追う2回表、岡本和のソロと門脇の適時打で2点を挙げ、逆転に成功する。3-1となって迎えた6回には、大城卓と門脇の2ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・戸郷が9回2失点の完投で今季4勝目。敗れたDeNAは、投打ともに振るわなかった。

◆3連敗で最下位中日とゲーム差なしに沈む巨人が、サイ・ヤング賞右腕のバウアーと相対する。ここまで全試合で「4番三塁」に座った岡本和真内野手(26)を一塁に回して、三塁にはドラフト4位ルーキーの門脇が入った。大城卓は5番となり、1番は10試合ぶりにスタメンとなる吉川が務める。DeNAの先発バウアーに対して、巨人は侍ジャパン決勝でも登板した戸郷翔征投手(23)が先発マウンドに上がる。

◆巨人坂本勇人内野手(34)が円陣の声出しで勝利を強調した。3連敗で最下位中日とゲーム差なしに沈むチームをもり立てるべく、ナインの中心で「今日も1日、楽しく元気よく! 勝つよ? さあいこう!」と声を張り上げた。SNSのファンも「勝ってくれ!」「勝つよ!」「シンプルだけど大事な言葉。信じてます!」と共鳴した。

◆巨人岡本和真内野手(26)が、サイ・ヤング賞右腕のDeNAバウアーから試合を振り出しに戻す5号ソロを放った。佐野の先頭打者本塁打で戸郷が先制点を許した直後の2回先頭、2球で追い込まれながらも2球ボールを見極めた。並行カウントから外角高めの146キロ直球をバックスクリーン左にたたき込んだ。ゆったりとダイヤモンドを1周。「すごい楽しみですよ」と話していたバウアーの直球を打ち砕き、ベンチでナインとハイタッチで喜びを分かち合った。岡本和は「先頭だったので出塁することを考えていました。追い込まれていたのでコンパクトにいきました。同点ホームランになって良かったです」とコメントした。

◆DeNA佐野恵太外野手(28)が、2試合連続の先頭打者本塁打を放ち、新潟の地で本塁打パフォーマンス「デスターシャ」を決めた。1回無死、カウント1-1から、巨人戸郷の速球を中堅バックスクリーン右にたたき込んだ。6日のヤクルト戦に続き、2試合連続の先頭打者アーチで先制した。佐野は「打ったのはストレートです。ファーストスイングでとらえられ、先制することができ、よかったデスターシャ!」とコメントした。

◆DeNAトレバー・バウアー投手(32)が、周囲を一瞬ヒヤリとさせた。2回、同点に追いつかれなおも2死二塁。巨人門脇誠の一塁線へのゴロをソトが好捕し、一塁へのベースカバーに入ったが、打者走者の門脇と交錯し、クルリと回転した。判定はアウトだったが、巨人原監督がリクエストし、リプレー検証の結果、セーフへと覆った。三塁を回って、ホームを踏んだ梶谷の生還が認められ、勝ち越しを許した。責任審判の柳田は「一塁のプレーはセーフ、得点を認めて、2アウト一塁で試合を再開します」とマイクで説明した。心配されたバウアーはすぐに立ち上がって、投球を再開。次打者の投手の戸郷に左前打を浴びたが、1番吉川を左邪飛に抑えた。

◆巨人が"つま先差"でDeNAトレバー・バウアー投手(32)から勝ち越し点をもぎとった。同点の2回2死一塁、門脇の打席で一塁走者の梶谷が二盗を決めた。得点圏に走者が進み、門脇はフルカウントから一塁線への打球でベースカバーに入ったバウアーと競争になり、足からのスライディング。塁審の判定はアウトだったが、原辰徳監督(64)がリクエストを要求し、判定はセーフに覆り、一塁への適時内野安打で二塁走者・梶谷の本塁生還も認められた。梶谷、門脇の"足技"で貴重な勝ち越し点へとつなげた。一塁ベース上で門脇とバウアーが交錯するプレーだっただけにSNSではファンから「どっちもけがなくてよかったー」と安堵(あんど)の投稿が相次いだ。

◆巨人ドラフト4位の門脇誠内野手(22)が、サイ・ヤング賞右腕のDeNAバウアーからプロ初アーチを決めた。4点リードの6回1死一塁、137キロのチェンジアップを捉えた。強く振り切った打球は右翼越えとなる1号2ラン。「チームのいい流れのまま打つことが出来ました。初ホームランがバウアー投手から打つことができて本当にうれしいです」とかみしめた。ゆっくりとダイヤモンドを1周すると、ブリンソンらナインに頭をたたかれて祝福された。「8番三塁」で16試合ぶりにスタメン出場。同点の2回2死二塁、一塁へ足からスライディングして内野安打をもぎとり勝ち越しに成功すると、4回2死三塁からも右前に適時打を放ってリードを広げた。さらに、続く戸郷の打席で初球にすかさず二盗を決めるなど、3打席を終えた時点で3安打4打点1本塁打1盗塁と大暴れ。バウアーを相手にルーキーが躍動している。

◆DeNAトレバー・バウアー投手(32)が、来日2度目の1軍マウンドで6回を11安打7失点でKOされた。1点を先制した直後の2回に先頭の巨人岡本和のソロで同点とされ、なおも2死二塁から門脇の一塁線へのゴロをソトが好捕し、一塁へのベースカバーに入ったが、門脇と交錯し、クルリと回転。判定はアウトだったが、原監督がリクエストし、リプレー検証の結果、セーフへと覆って、勝ち越し点を奪われた。4回にも2死三塁から門脇の右前適時打で3点目を献上。失点に絡まなかったが、門脇に二盗を決められ、2回の梶谷の二盗を含め足攻めにイライラを募らせた。6回は先頭の岡本和の三ゴロを宮崎が失策し、次打者の大城卓には右翼席へ2ランを被弾。さらに1死一塁から門脇にプロ初本塁打となる2ランを浴びた。サイ・ヤング賞投手と侍ジャパンで世界一に貢献した巨人戸郷翔征との注目の対戦だったが、軍配は戸郷に上がった。▽DeNA南場オーナー(バウアーについて)「本日、打たれてしまったことは残念ですが、彼の持ち味を存分に生かして、チームへ大いに貢献してくれることを信じています」

◆巨人戸郷翔征投手(23)が143球の熱投で今季初の完投勝利を収めた。1回、DeNA佐野に先頭打者本塁打を浴びて先制を許すも、以降は粘った。9回6安打2失点で今季初の完投勝利でリーグトップタイの4勝目をマーク。直球が140キロ台前半と本来の状態とは遠かったため、投げながらコンディションを上げていくべく、続投を志願。146球を投げた20年11月3日の広島戦以来の140球超えでバウアーに投げ勝ち「中継ぎの方に負担がかかるので、今日はいい休みを与えられたかなと。(バウアーは)バケモノでしたよ」と対戦を楽しんだ。

◆DeNAトレバー・バウアー投手が、巨人から日本野球の洗礼を浴びた。来日2度目の先発で6回11安打7失点でKO。来日初黒星を喫した。1点を先制した直後の2回に岡本和に同点ソロ。なおも2死二塁から門脇の適時内野安打で勝ち越し点を奪われた。6回には大城卓、門脇の2ランで試合を決められ「良かったとは言えない結果」と敗戦を受け止めた。「投げる科学者」と称される右腕は「球種選択のミス、ボールの精度、巨人のゲームプランが勝った」とKOの原因を3つ挙げた。11安打中、8安打が左打者で、2ランを含む3安打の大城卓、同じく2ランを含む3安打の門脇ともに痛打されたのは変化球。「(2人に)真っすぐを2、3球しか投げてないですし、そういった意味でも球種の選択ミス」と唇をかんだ。サイ・ヤング賞投手でも、未知なる打者との対戦に戸惑った。この日は頼みの変化球が高く、2盗塁と足で攻められたのも敗因の1つだが、データ不足も痛感した。「米国ではどこを攻めればいいというのが自分の中であったけど、日本人選手に対しても、もっと知って、学ばなければいけないです」と真摯(しんし)に話した。【久保賢吾】▽DeNA南場オーナー(バウアーについて)「本日、打たれてしまったことは残念ですが、彼の持ち味を存分に生かして、チームへ大いに貢献してくれることを信じています」

◆巨人がワールドクラスの最難敵を攻略した。20年サイ・ヤング賞右腕のDeNAトレバー・バウアー投手(32)と初対戦。2回に主砲・岡本和真内野手(26)の5号同点ソロを皮切りに、ドラフト4位ルーキーの門脇誠内野手(22)が決勝打とプロ1号を含む3安打4打点、1盗塁の猛打賞。大城卓三捕手(30)の5号2ランで畳みかけ、6回11安打7得点でKOした。徹底した"バウアー対策"が功を奏し、首位DeNAに快勝して連敗を3で止めた。あこがれ捨て、倒しにいった。オールドスタイルで独特の間合いで攻めてくる。岡本和は「日本ではなかなかないタイミングなので、タイミングをしっかり合わせることを意識した」と18・44メートル前に立つバウアーを視界に入れた。1点を追う2回無死、カウント2-2からの5球目を捉えた。「いいスイングができたかなとは思います」と、やや高めに浮いた直球を押し込んで、バックスクリーン左に放り込んだ。20年の全米最高投手を全方位から攻めた。同点に追いつき、なお2死一塁から梶谷が二盗を決めた。得点圏に侵入すると、門脇が外角チェンジアップにバットを伸ばし、一塁線にしぶとくはじき返した。ベースカバーに入るバウアーと競争し、足からのスライディングで間一髪、先に塁上を陥れた。アウトをコールした塁審の判定はリクエストで覆り、二塁走者梶谷の本塁生還が認められて、決勝の一塁適時内野安打で潮目を動かした。初見の好投手対策は基本に忠実だった。試合前練習からコンパクトなスイングをチーム全体で徹底し、打球を逆方向中心に集めた。スタメンシートは岡本和を今季初めて一塁で起用し、三塁には門脇を配置した。原監督は「機動力を使いたかったというところですね」と説明。打撃については「どんなピッチャーにでも対策をしてる。結果がいいと、そう見えるんでしょうけど、まあ、うまい具合にと思いますね」とだけ明かし、詳細はベールに包んだままにした。6・5ゲーム差で追う首位DeNAに16安打9得点で快勝した。束になって、意思統一された戦法でバウアーを倒した。作戦、投打がかみ合い、大きな1勝を新潟でもぎとった。【為田聡史】▽大久保打撃チーフコーチ(16安打9得点の打線に)「(プランに)立てたことを忠実に選手がしようとしているのが一番大きいこと。コーチ陣が立てて、監督に許可をもらったプランが一致した攻撃。これを続けていきたい」▽巨人大城卓(2点リードの6回無死一塁、バウアーから右中間へ5号2ラン)「初見なので追い込まれるまでセンター中心を意識しました」

◆巨人ドラフト4位ルーキーの門脇誠内野手(22)が「スーパースター」から打った。DeNAバウアーから6回の右翼席へのプロ1号2ランを含む3安打、1盗塁、猛打賞はいずれもプロ初だった。創価大4年時だった。練習用グラブに「スーパースター」と刺しゅうを施した。「スーパースターになろうと。そのぐらいの気持ちをもってやらないと成長しない」と強い危機感があった。現状を変えるため野心をストレートに刻んだ。グラブを見る度に気持ちを奮い立たせ、ドラフト指名された。プロに入ってからも目の前のスーパースターが教科書だった。2月のキャンプ中から遊撃で坂本と練習を積んだ。間近で同じ時間を過ごし「坂本さんはノックで腕がだらんだらんと究極の脱力をしている」と最良のお手本になった。3歳の頃から父寿光さんに男手ひとつで育ててもらった。目隠しスイング、竹棒テニスボール打ち、カートでの動体視力強化など父子の独特な練習が今の礎になった。高3年夏に仕事を辞め、奈良から東京に引っ越し、体作りも支えてもらった。プロ入り後は約200万の新車をプレゼントしたが、活躍が何よりの恩返しになる。お立ち台では「いつも、ありがとう」と思いを絶叫した。【上田悠太】▽父寿光さん 移動中だったのでスマホで映像を見ました。普段、あまりホームランを打つ方じゃないのですが...。新潟に営業に行った息子が契約を受注してきたんだなという感覚です。

◆巨人門脇誠内野手(22)が「スーパースター」を打った。6回1死一塁。バウアーからプロ初本塁打を右翼席に運んだ。創価大4年時だった。練習用グラブに「スーパースター」と刺しゅうを施した。プロ入りに強い危機感があった。「スーパースターになろうと。そのぐらいの気持ちをもってやらないと成長しない」。現状を変えるため、商売道具に野心をストレートに刻んだ。その文字を見て、気持ちを奮い立たせ、ドラフト指名された。プロ入り後も、スーパースターが最高の教科書だった。キャンプから遊撃で坂本と練習を積み、時間を過ごした。「坂本さんはノックで腕がだらんだらんと究極の脱力をしている」と進化の糧を探し続ける。お立ち台では「いつもありがとう」と父寿光さんへの思いを絶叫した。3歳の頃から男手ひとつで育ててもらった。目隠しスイング、竹棒テニスボール打ち、カートでの動体視力強化など父子の独特な練習が今の礎になった。その父は自身が高3年夏に仕事を辞め、奈良から東京に引っ越し、体作りも支えてもらった。プロ入り後は約200万の新車をプレゼントをしたが、活躍が何よりの恩返しになった。【上田悠太】

◆巨人のドラフト4位・門脇誠内野手(22)=創価大=が「8番・三塁」で先発する。吉川尚輝内野手(28)が4月27日の阪神戦(甲子園)以来、10試合ぶりにスタメンに名を連ね、岡本和真内野手(26)が今季初めて一塁で先発する。

◆巨人・岡本和真内野手(26)が今季初めて「4番・一塁」で先発し、米大リーグ通算83勝のバウアーから5号ソロを放った。1点を先制された直後の二回。浮いた直球を逃さず、バックスクリーン左へたたき込んだ。

◆DeNAの超大物新外国人、トレバー・バウアー投手(32)が先発し来日2度目の1軍登板も、6回103球を投げて11安打7失点でノックアウトされた。1―0の二回に岡本に146キロ直球を左中間スタンドまで運ばれ同点被弾。ルーキー・門脇にも適時内野安打を許し、勝ち越された。三回は三者凡退と立ち直るも、四回は2死三塁から再び門脇に適時打を許した。五回は三者凡退も、六回に大城、門脇に一発を浴びて計3発、7点を失った。地方球場のマウンドで最速156キロは計測したが、早いカウントから振ってくる巨人打線に捕まり、大城と門脇には3打数3安打の固め打ちを食らった。

◆巨人のドラフト4位・門脇誠内野手(22)=創価大=がプロ初本塁打となる2ランを放ち、初の猛打賞(1試合3安打)を記録した。「8番・三塁」で5度目の先発出場。4点リードで迎えた六回1死で真ん中付近に入ったバウアーの変化球を逃さず、右翼席へ運んだ。「チームのいい流れのまま打つことができた。初ホームランをバウアー投手から打つことができて本当にうれしい」と笑みを浮かべた。

◆球場からすぐ近くには田園風景が広がるハードオフエコスタジアム新潟の空に、いきなりアーチを描いた。DeNAの1番・佐野恵太外野手(28)が0―0の一回、3試合連発となる一振りで、2試合連続初回先頭打者本塁打をマークした。「ファーストスイングで捉えられ、先制することができよかった」巨人先発の戸郷に対してカウント1―1からの3球目、外角を狙った直球が内寄りに入った逆球を逃さなかった。完璧に捉えた打球はぐんぐん伸びて、バックスクリーン右へと飛び込んだ。昨季戸郷に対して打率・389(18打数7安打)、3本塁打、6打点を記録した相性の良さを発揮。年に一度しかプロ野球開催のない新潟のファンに、昨季から本塁打パフォーマンスに取り入れている、ゲーム配信で人気のユーチューバー・サワヤン兄弟の右拳を握って叫ぶ恒例のポーズ「デスターシャ」を披露した。5日のヤクルト戦(神宮)では2打席連続本塁打。翌6日の同戦では、初回先頭打者初球本塁打を放って20安打17得点を記録した打線に火をつけた。雨天中止と移動日を挟んだこの日は、球団4人目となる2戦連続初回先頭打者本塁打。5月に入り、ハマの主将のバットが勢いづいてきた。(浜浦日向)

◆巨人が16安打9得点で連敗を3で止めた。0―1の二回に岡本和のソロと門脇の適時内野安打で逆転。六回は大城卓と門脇の2ランで突き放した。戸郷は2失点完投で4勝目。DeNAはバウアーが6回7失点と崩れた。

◆田園風景が広がる新潟市のハードオフエコスタジアムで、ルーキーの〝刀〟がメジャー屈指の剛腕に襲い掛かった。巨人のドラフト4位・門脇誠内野手(22)=創価大=が「8番・三塁」で出場し、米大リーグ通算83勝右腕のバウアーから3打席連続で打点を挙げた。「追い込まれていたので、何とか食らいついていった。必死に走っていて、気が付いたらスライディングをしていた」まずは1-1とした二回2死二塁で迎えた第1打席。フルカウントからバウアーの変化球をはじき返した。打球は、一塁手のソトに好捕されるも一塁へ執念のスライディング。一旦はアウトと判定されたが、リクエストで覆り、勝ち越しの適時内野安打となった。春季キャンプの早朝練習で力強くバットを振り続ける姿を見た原監督から「ストロング門脇」と命名された22歳の勢いは止まらない。四回2死三塁で迎えた第2打席にも右前適時打をマークした。「受け身にならずにしっかり打ちにいけた」とうなずき、とどめは六回の第3打席でのプロ初本塁打となる右越え2ラン。「チームのいい流れのまま打つことができた。初本塁打をバウアー投手から打つことができて本当にうれしい」。3安打4打点の活躍で米大リーグ、レッズ時代の2020年にサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)に輝いた右腕をノックアウト。最高の形で、今季5度目の先発起用に応えた。(樋口航)

◆DeNAの南場智子オーナー(61)が故郷・新潟での主催試合を観戦。球団を通じて「本当にたくさんの新潟の方々にご来場いただき、声援が戻ってきたプロ野球を楽しんでいただけたこと、とてもうれしく思います。首位で1年ぶりの新潟にやってきて、2年連続でDeNAの勝利をお見せしたかったのですが、かなわず申し訳ありません。最高の環境で野球をさせていただいたこと、ご準備いただいた関係者の方々やお越しいただいた全ての皆さまにお礼申し上げます」とコメントした。6回7失点で黒星を喫した2020年に米大リーグでサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を受賞したトレバー・バウアー投手(32)については「本日、打たれてしまったことは残念ですが、彼の持ち味を存分に生かして、チームへ大いに貢献してくれることを信じています」と語り、首位を走るチームには「良いスタートを切ることができていると思います。これからまだ先は長いので、チーム一丸となって気を引き締めて頑張って参ります」と、1998年以来となるリーグ優勝、日本一へ期待を寄せた。

◆DeNAの超大物新外国人、トレバー・バウアー投手(32)が先発し来日2度目の1軍登板も、6回103球を投げて11安打7失点で初黒星を喫した。「よかったとはいえない内容。球種の選択、球の精度、向こうのゲームプランが勝った。これが3つ合わさるといい結果にはならない」1―0の二回に岡本に146キロ直球を左中間スタンドまで運ばれ同点被弾。ルーキー・門脇にも適時内野安打を許し、勝ち越された。三回は三者凡退と立ち直るも、四回は2死三塁から再び門脇に適時打を許した。五回は三者凡退も、六回に大城、門脇に一発を浴びて計3発、7点を失った。大城と門脇には3安打の固め打ちを食らい「2人には真っすぐを2、3球しか投げていない。攻め方、ボールの選び方がよくなかった」と反省。「11安打のうち、変化球がほとんど。アメリカでのスタイルを続けているが、自分も学ばないといけない。この打者には何が有効なのかなど、もっと知って、学んでいかないと」と改善点を挙げた。地方球場のマウンド、気温も低い中での登板となったが「それは関係ない」と言い訳せず。「体の状態は良い。球自体は出力もあったが、制球が悪かった」と語った。

◆巨人が大勝し、連敗を3で止めた。打線が、2020年米大リーグのサイ・ヤング賞右腕・バウアーを攻略し、16安打9得点。先発の戸郷翔征投手(23)も143球2失点と好投するなど、投打がかみ合った。志願での完投でリーグトップタイの4勝目をマークした戸郷に原辰徳監督(64)は「相当な覚悟でマウンドに上がったと思います。いきなり(先頭の佐野に)バーンと食らったけど、それで逆に目が覚めたというところで。ナイスピッチングですね」とたたえ、「まあ呼び水としてね、そういう投手がまた1人、2人と出てきてくれるといいですね」と投手陣の奮起に期待した。

◆巨人・大城卓三捕手(30)が持ち前の打撃でサイ・ヤング賞右腕を打ち砕いた。今季初の5番に座り、DeNA先発のバウアーから5号2ランを放つなど3安打をマーク。「本当に真っすぐも強いですし、変化球も多彩なので自分でもびっくり」と振り返った。三塁打が出ればサイクル安打達成となる九回の第5打席では、この日4安打目となる中前打。試合後にサイクル安打について問われると「狙ってましたよ。狙ってました。冗談です。でも最後もヒットになってくれたのでよかった」とバット同様に舌もなめらかだった。

◆巨人・戸郷翔征投手が143球の2失点完投で4勝目を飾った。佐野に初回先頭打者本塁打を浴びるなど球の切れを欠いても、組み立てを工夫して粘った。失策絡みで追加点を許した九回も崩れず、今季チーム初完投。「完投が少ないと中継ぎに負担がかかる。いい休みを与えられたかな」と頼もしかった。今季は白星を伸ばす一方、本調子には遠い投球が続いた。感覚を取り戻すため、点差が開いた展開で「球数を多く投げさせてほしいと僕から言った」と明かす。バウアーに投げ勝ち、安打も放った一戦がきっかけとなるか。

◆4年ぶりに2万を超えて、2万1883人の野球ファンが訪れたハードオフ新潟で快投を披露することはできなかった。DeNAのトレバー・バウアー投手(32)は6回11安打7失点。2度目の1軍登板で初黒星を喫した。「よかったとはいえない内容。球の精度、球種の選択を間違い、向こうのゲームプランが勝った。3つ合わさるといい結果にはならない」2020年に米大リーグでサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)に輝いた右腕。3日の広島戦では7回1失点で初登板初勝利を挙げたが、この日は3被弾。高めに浮いた変化球を巨人打線に狙い打ちされ、「アメリカでのスタイルを続けているが、自分も学ばないと」と反省し、日本野球への順応を誓った。三浦監督は「毎回全てうまくいくわけではない。こういう日もある」と語り、次回登板についても「明日の状態を見て問題なければ、予定通りです」と説明した。バウアーが慣れている中4日で、14日の阪神戦(甲子園)に先発する見通しだ。(浜浦日向)

◆巨人のドラフト4位・門脇誠内野手(22)=創価大=が9日、DeNA6回戦(新潟)の六回にプロ初本塁打。米大リーグでサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)の受賞歴もあるトレバー・バウアー投手(32)から1号2ランを含む3安打4打点と大暴れし、9-2の大勝に貢献した。強い体の持ち主で「ストロング門脇」の異名を取る新人が、3連敗のチームを救った。新潟の野球ファンは、快勝の記憶とともにその名を覚えたはずだ。門脇誠―。外野席の奥に名所の角田山と弥彦山を望むのどかな球場で、ドラフト4位のルーキーが鮮烈な輝きを放った。「あんなにすごい投手から打てて、正直びっくりが一番大きかった。こんなに歓声が沸くんだなって実感しました」初々しく振り返ったのは5―1の六回1死一塁、2本の適時打を放って迎えた第3打席だった。「弱気になるんじゃなくて、絶対に全部打つ」。強い決意を胸に甘く入ったチェンジアップを振り抜き、右越え2ランでプロ1号をマークした。年俸840万円の新人は、5試合目の先発出場でメジャー通算83勝のバウアーと対戦。2021年のドジャース時代に年俸2800万ドル(約37億8000万円、今季は出来高を含めて総額4億円)を稼いだ歴戦の右腕に、自慢のフルスイングで一発をお見舞いした。

◆バウアーはこの程度の投手ではないと信じたい。まだ調整が万全ではないと捉えている。ストライクとボールがはっきりして、変化球は高めに抜ける。丸、大城卓、門脇らの左打者にことごとく痛打された。直球も前半は走らず、岡本和に本塁打された。変化球は低めに決まらないまま終わり、直球に勢いが出たのは中盤からだった。「投げる科学者」と称されるだけに本来、試合の中での修正能力は高いはず。できなかったということはつまり、調整の問題ではないだろうか。クイックモーションはそこそこのレベル。それでいて梶谷と門脇に二盗を許した。どこかに癖がある? 足を気にして投球に影響した? 相手も研究してくるだけに、気になるところではある。ただ、メジャーの投手は開幕からのスタートを重視するのではなく、シーズンをトータルで考えるもの。今のバウアーに照らしてみると、キャンプからオープン戦に入ったくらいの段階か。調整も含めて今後、さまざまな課題をクリアしていくだろう。(サンケイスポーツ専属評論家)

◆巨人の新外国人、ブリンソンが先制打を放った。二回2死二塁で低めのカーブを捉え、三遊間を破った。横浜スタジアムでは試合前時点で打率・750と好相性。「追い込まれる前に勝負したかった。チームにとっていい先取点になってよかった」と笑みを浮かべた。四回の第2打席では右中間二塁打を放った。

◆DeNAの主将、佐野が0―4の六回に4試合連続本塁打となる7号ソロを放った。フルカウントから山崎伊の浮いた変化球を右中間席に運び「追い込まれていたが、何とか出塁しようと食らい付いていった」とコメントした。ここまで全試合で1番を務め、9日まで2試合連続で初回先頭打者本塁打を放つなど好調な打撃でチームを引っ張っている。4試合連発は球団記録に並ぶ5試合連続本塁打をマークした2020年10月以来、2度目となった。

◆巨人は二回にブリンソンの適時打で先制。三回に岡本和の犠飛、四回は吉川、五回はウォーカーの適時打で1点ずつを加えた。山崎伊が七回途中1失点で2勝目を挙げ、大勢が5セーブ目。DeNAは東が5回4失点で初黒星を喫した。

◆偉大な数字にまた一歩前進した。巨人・坂本勇人内野手(34)が三回、歴代6位の王貞治に並ぶ通算422本目の二塁打をマーク。五回にも右翼線への二塁打を放ち、世界の王の数字を超えた。まずは三回1死一塁で迎えた第2打席。カウント2-2から、DeNA先発・東の変化球に食らいついて左中間を破った。5日の中日戦(バンテリンドーム)以来、3試合ぶりの二塁打で好機を広げ、続く岡本和の中犠飛につなげた。五回先頭の第3打席では、右翼線を破る一打で悠々と二塁まで到達。通算423二塁打として、歴代単独6位に浮上。「一本一本の積み重ねだと思うので、もっともっと打てるように頑張ります」。同1位の立浪和義(現中日監督)が持つ487本に歩みを進めている。記録ずくめの一日だ。2本の二塁打で現役最多の通算2229安打とし、大杉勝男(ヤクルト)の記録を抜き、歴代単独18位となった。球界屈指のヒットメーカーが球史を塗り替え続けている。坂本のバットに導かれるように、打線も序盤からつながった。二回にブリンソンの左前適時打で先制すると、五回まで4点を挙げた。9日の新潟でのDeNA戦では、2020年に米大リーグでサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を受賞したバウアーから2桁安打を放つなど、16安打9得点で大勝。〝大物食い〟を果たした勢いそのまま、主軸を先頭に打線が奮起した。(樋口航)

◆巨人の山崎伊は6回1/3を5安打1失点と好投した。4月19日のDeNA戦以来の2勝目を挙げ「大胆さを持ちながら丁寧に投げられた」と話した。5回までは1安打無失点と隙がなかった。4―0の六回に先頭の佐野に一発を浴びると、さらに2死満塁の危機を迎えた。ソトにも2ボールと苦しくなったが、フルカウントに持ち込んで最後はカットボールで空振り三振を奪う。「ピンチはあるもの。あそこを粘れたのが大きかった」と胸を張った。

◆力強い、主将の一振りだ。DeNAの1番、佐野が4点を追う六回。先頭で右翼席へ7号ソロを放ち、自身4試合連続本塁打をマークした。「追い込まれていたが、何とか出塁しようと食らいついていき。最高の結果となりよかった」好投を続ける山崎伊に対し、この日3打席目。前の打席ではフォークで空振り三振(振り逃げ)に倒れたが、今度は追い込まれてからしぶとく粘り、迎えた9球目、甘く入ったスライダーを見事に捉え、右中間へと運んだ。2試合連続で初回先頭打者本塁打を放ち迎えた一戦。本塁打が出れば1993年の松永浩美(阪神)以来、史上2人目のプロ野球記録となる第1打席は一ゴロに倒れたが、「チームで最初に打席に立つので、力強いスイングを心掛けている」という意識通り、力強いスイングを貫いた。今季は開幕から全試合に1番で出場。力強いスイングは相手にプレッシャーを与え、レギュラーに定着した20年以降は4年続けて出塁率・350以上をマークするなど、宮崎、牧らが控える中軸へ向けたチャンスメークの役割も果たす。開幕からの佐野の働きについて三浦監督は「主将としてもそうですし、1番として、先頭を切って打線を引っ張ってくれている」と高く評価。強打の1番が、チームを引っ張っていく。ただ、チームは先発の東が二回から失点を重ね、5回4失点で降板。頼みの打線も巨人が繰り出す6投手の前に、佐野の7号による1点だけに終わった。(浜浦日向)

◆DeNAの東は5回4失点で今季初黒星を喫した。過去4試合で計2失点と安定感抜群だったが、毎回の10安打を浴び「得点圏での勝負球が甘くなってしまい、点につなげてしまったことは反省点」と悔やんだ。三回1死から丸を歩かせ、今季31イニング目で初四球も与えた。チームは2試合続けて巨人に敗れ、開幕直後に喫して以来の連敗。「次回まで両コーナーのコントロールを意識して取り組みたい」と雪辱を期した。

◆巨人は良い勝ち方で、良い流れをつかんだのではないか。前の試合(9日)は、4本塁打が出て9-2。細かいことをいわせない(?)大勝だった。そうなると次の試合はつい粗っぽさが出て、もとの木阿弥...となりがちだが、ブリンソンの左前打、岡本和の中犠飛、吉川の中前打、ウォーカーの左前打。長打ではなく、着実なタイムリーで、小刻みに得点を重ねた。ガツンガツンのあとはジワリジワリ。持ち味ともいえる空中戦に続き、コンパクトな攻撃。様相の異なる2つのバリエーションで連勝したことに、価値がある。3番・坂本が復活した上に、下位打線もしぶとく仕事をする。加えて1番・吉川も2安打。つながりを感じさせる。中田翔の復帰もさほど遠くなさそう。相手には嫌な打線が完成するだろう。あとは、何かといわれる継投。この日の終盤は〝一人一殺〟のような形でしのいだ。その中で八回を任せられる投手を固められれば...。やはり巨人は、この位置にいるチームではない。(サンケイスポーツ専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
DeNA
19100 0.655
(↓0.024)
-
(-)
114117
(+2)
100
(+9)
28
(+1)
7
(-)
0.262
(↓0.002)
3.190
(↓0.17)
2
(-)
阪神
16121 0.571
(↓0.022)
2.5
(-)
114103
(-)
80
(+1)
15
(-)
15
(-)
0.242
(↓0.004)
2.550
(↑0.05)
3
(-)
広島
14150 0.483
(↑0.019)
5
(↑1)
11491
(+1)
87
(-)
22
(-)
9
(-)
0.245
(↑0.004)
2.770
(↑0.1)
4
(-)
ヤクルト
14161 0.467
(↑0.019)
5.5
(↑1)
112102
(+1)
120
(-)
28
(+1)
24
(-)
0.224
(↓0.001)
3.620
(↑0.12)
5
(-)
巨人
14180 0.438
(↑0.019)
6.5
(↑1)
111118
(+9)
136
(+2)
36
(+4)
6
(+2)
0.247
(↑0.006
4.160
(↑0.1)
6
(-)
中日
12180 0.400
(↓0.014)
7.5
(-)
11380
(-)
88
(+1)
6
(-)
7
(-)
0.246
(↓0.001)
2.560
(↑0.06)