オリックス(★4対5☆)西武 =リーグ戦9回戦(2023.05.07)・京セラドーム大阪=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
西武
00000301151000
ORIX
1200000014701
勝利投手:平井 克典(1勝1敗0S)
(セーブ:青山 美夏人(0勝0敗2S))
敗戦投手:阿部 翔太(0勝1敗1S)

本塁打
【オリックス】シュウィンデル(1号・2回裏2ラン)

  DAZN
チケットぴあ ORIX戦チケット予約 西武戦チケット予約

DAZN

◆西武は3点ビハインドの6回表、2死満塁の好機から若林の走者一掃となる適時二塁打が飛び出し、同点とする。そのまま迎えた8回には、若林が再び適時打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・平井が今季初勝利。敗れたオリックスは、最終回に1点差に迫るも及ばなかった。

◆「フランク・ザ・タンク」が待望の来日初アーチを放った。オリックスがシュウィンデル内野手(30)の1号本塁打で序盤にリードを奪った。1点リードの2回1死一塁の場面で、西武のサブマリン與座海人投手(27)が2球目に投じたストレートを左翼スタンドに放り込み、2点本塁打で突き放した。「いい感触だったよ!(来日初本塁打は)少し時間がかかってしまったけど、身体の状態も良くなってきているし、このままもっと打てるように、この後も頑張っていきたいね!」このアーチは、加入1年目のシュウィンデルにとって来日初アーチ。いち早く日本への野球に適応しようという思いが強く、3月中旬に腰痛を発症した際は「早く1軍に」と回復までに悔しさが募る日々だった。4月19日に1軍登録され、デビュー戦では決勝打を含む猛打賞でお立ち台に上がった。本拠地京セラドーム5連勝がかかった西武戦9回戦でお立ち台登場なるか。【中島麗】

◆オリックスが打者3人、計13球で先制点を挙げた。初回、先頭の茶野篤政外野手(23)が西武先発・與座の4球目を左前に運ぶと、続く宗佑磨内野手(26)の内野ゴロ間に二塁進塁。一死二塁から中川圭太外野手(27)が直球を中堅へはじき返し、1点を挙げた。オリックスは2回にもシュウィンデルの来日初アーチが飛び出すなど、序盤に5安打3得点。好調打線が、力投する山岡泰輔投手(27)を援護した。

◆西武が逆転勝利に成功し、連敗を「3」で止めた。勝率を5割に戻した。2点リードの9回、マウンドに上がったのはルーキーの青山美夏人投手(22)だった。前日6日は9回裏に増田達至投手(35)が2点リードを守れず、3失点でサヨナラ負けを喫していた。松井稼頭央監督(47)は6日の試合後「そこのところ(守護神)というのは揺るがず、明日そのチャンスがあればやり返してほしいと思う」と話していたものの、度胸ある大卒ルーキーに9回を託した。青山は連続四球後、1失点したものの、後続を断った。今季2セーブ目を挙げた。

◆オリックスが西武に逆転負けし、連勝は2で止まった。今季初の同一カード3連勝はならなかったが、3カード連続で勝ち越した。先発の山岡泰輔投手(27)は6回5安打3失点。5回まで散発3安打で無失点で踏ん張ったが、3-0の6回につかまった。2死からマキノンにきわどい四球を与え、続く山川は左前打、栗山に四球を出して満塁のピンチ。迎えた若林に初球の149キロ直球を捉えられ、走者一掃の中越え適時二塁打とされた。3-3の8回に3番手で登板した阿部翔太投手(30)が勝ち越しを許し、9回の小木田敦也投手(24)も追加点を許した。2点を追った最終回は頓宮、ゴンザレスの連続四球で好機をつくり、シュウィンデルの左前適時打で1点差に詰め寄るも、反撃はここまでだった。ゴールデンウイーク最終日は黒星ながら、この期間は8試合を6勝2敗と大きな貯金を作った。

◆「タイチャン」の今季初勝利はお預けとなった。オリックスの山岡泰輔投手(27)は今季4度目の先発で6回5安打3失点。勝敗はつかなかった。初回を3者凡退で抑えると、5回まで散発3安打と好投した。しかし、3点リードの6回の2死満塁で、西武若林から走者一掃の3点適時打を浴び、同点に追いつかれた。チームはカード初黒星を喫した。このカードは「Bsオリっこデー」としてニックネームが背中に記されたユニホームを着用して試合に臨んだ。「タイチャン」の名前で先発した山岡は「6回の2死からフォアボールを出してしまったこと、それがすべてだと思いますし、悔しいです」とコメントした。昨季6勝の右腕。今季初勝利が待ち遠しい。次回、今季5度目の先発で白星をつかみたい。【中島麗】

◆西武の青山美夏人投手(22)が今季2セーブ目を挙げた-、というほどシンプルな1勝ではなかった。ルーキー右腕は「あぁ、良かったと。勝てて良かったと思います」とホッとした。リードを守りきった。負ければ今季ワースト4連敗。1失点はしたものの、貢献度は計り知れない。前日、通算180セーブの増田が9回に3失点し、サヨナラ負け。松井監督は「今日は青山で行こう」と決め、試合開始後に勝ち負け問わず最終回のマウンドに上がることが青山に通達された。びびらない。「重いというのはあまり思ってなくて」。ブルペンにいた平井が笑って明かす。「青山、普通でしたよ。みんな、のほほんとバラバラのことしてるんで」。2者連続カウント3-0、2者連続四球でも立て直した度胸が白星に導いた。野手の後押しも大きい。「外崎さんや、僕が投げる時は(佐藤)龍世さんも多いんですけど、投げる前に声をかけてくれて。それだけで気持ちが楽になります」。チーム一丸で1点を守り、また大きくなる。あらためて感じる、プロ野球の9回とは。「いや、もう、今までにないくらいの。やっぱりビジターになると相手チームの雰囲気なので、難しいところも。勢いに乗っているチームですし、球場の雰囲気や怖さもあって」もし2日連続で-。西武ベンチの深層に、もしかしたら表層にあったかもしれない不安を、はつらつと消した。2勝6敗と大きく負け越した大型連休の分を、本拠地6連戦できっちりやり返す。【金子真仁】

◆オリックスが逆転負けを喫し、今季初の同一カード3連勝はならなかった。3-3で迎えた8回に、3番手の阿部翔太投手が先頭から連打を浴び、1死一、二塁で西武若林に決勝の中前適時打を許した。中嶋聡監督(54)は試合後、プロ初黒星を喫した阿部を責めることはなかった。「信頼して出しているわけですからね。打たれることももちろんあるでしょうし。こちらのせいですし、最後に逆転できなかったのもこちらのせいですし。そこは責めるところじゃないのかなと思いますけどね」。責任を一身に背負った。2点を追う9回に1点をかえし、サヨナラ勝ちした前日6日に続いて反撃の姿勢は見せた。「そのまま終わらなかったというのはね、良かったかなと思うんですけどね」。ゴールデンウイーク最終日は黒星となったが、期間中は6勝2敗。貯金をつくり単独首位のまま、次は敵地楽天戦に向かう。

◆オリックスの新助っ人、フランク・シュウィンデル内野手の来日初アーチは空砲となった。1点リードの2回1死一塁で、西武与座の直球を捉えて左翼へ2ランを放ったが、チームが逆転負け。「1本目が出るまでだいぶ時間がかかった。負けたことがすごく悔しい」。安堵(あんど)よりも悔しさが勝った。この日は2点を追う9回2死三塁でも左前適時打を放ち4打数2安打3打点。「自分がこれからもっと打っていけば、チームが勝つチャンスを与えることにもなってくると思う。これからまたいい調子を続けていきたい」。3月中旬に腰痛を発症し、まだまだ状態を上げている途中。ここから勝利につながる一打を量産へ、闘志を燃やした。中嶋監督は最終回の攻撃を評価しながら「最後に逆転できなかったのもこちらのせい」と決勝打を許した阿部も責めなかった。ゴールデンウイーク最終日は黒星となったが、期間中は6勝2敗。貯金をつくり単独首位のままをキープした。

◆オリックス阿部翔太投手(31)がプロ3年目で初黒星を喫した。3ー3の8回に3番手で登板。2軍での再調整から復帰して5試合無失点と好調だったが、先頭の4番マキノン、5番山川に連続安打を浴びて一、二塁を招いた。栗山を空振り三振で1死を取った後、迎えたのは前の打席で同点の3点二塁打を放っいてた7番若林。1ボールから136キロのカットボールを中前へ運ばれ、勝ち越しを許し、これが決勝点となった。右腕は「勝負に行った中で打たれているので、そこは実力。気持ちを切り替えてやっていきたい」と失点シーンを振り返った。初黒星についての質問には「勝ち負けがつく場面で任せてもらっている中で、しっかり結果を残せなかった方が悔しい」ときっぱり。その記録性より、自らの仕事を果たせなかったことを悔やんだ。4月はコントロールに苦しみ出場選手登録を抹消され、2週間のファーム調整もあった。再昇格後は、同点、勝ちパターンを託されている。今季はこれで10試合登板で0勝1敗、1セーブ3ホールド。初黒星を意味あるものにする戦いは、まだ113試合残っている。【村松万里子】

◆西武のタフネス右腕、平井克典投手(31)には3歳になる長男がいる。「いや~、ほんとかわいくてしょうがない。好奇心旺盛というかヤンチャというか。定期的にやらかすんですけどね」似顔絵を頼めば、あごには点々とヒゲを描き入れる職人肌(?)だ。最近、パパの仕事が野球だということを分かり始めた。「今日、野球行くの~?」。そうやって送り出される日もある。妻子でテレビ中継を見ることも多いという。6日、7日と連日の好リリーフ。前日のホールドに続き、この日は味方の勝ち越しもあって、今季初めて勝利投手にもなった。「まぁ、はい。なんとか、はい」そう言って照れ笑いする。直球が走り、いわゆる勝ちパターンの7回を任されることも増えた。「今のところ任されている以上...任されているというか、登板機会が多いので、そこは1年間守り抜けるようにやるだけかなと」長男はまだ知らないかもしれない。パパにはマウンド以外でも大事な役割がある。「みんなのほほんとして、バラバラのことしてるんで」とブルペンの様子を笑って話す。でも心は1つ。その空気を作るムードメーカーだ。「先発がいい時は僕らも助けられますし、先発が早く下りた時は僕らがなんとか助けていければいいんで。そこはほんと、持ちつ持たれつなんで、お互い助け合って」佐藤隼ら若いリリーフ陣も増えてきた。「いい時もですけど、打たれたりすると落ち込むと思うので、そこはサッと声かけて。いい時悪い時、いろいろ知ってるので。経験させてもらったんで。経験している以上は若い子にはどんどん、アドバイスじゃないですけど、次だよっていうちょっとした声掛けられたらとは思ってます」今年の個人目標は「60試合くらいは投げられたらベストかな。ホールドと防御率もこだわっていけたら」と話す。ここまで5ホールド、防御率0・77。安定感の高い投球が続く。だからこうやって、たまには白星も転がり込む。ウイニングボールはしっかりカバンに詰め込んだ。「やんちゃ坊主に持って帰りますよ」ゴールデンウイーク最終日。こどもの日から2日遅れたが、いい大阪土産だ。【金子真仁】

◆若林楽人外野手(25)のひと振りが、西武に流れをもたらした。3点を追う6回2死からマキノンが四球、山川が安打、栗山が四球で満塁を作った。3人とも2ストライクとなりながら、塁に出た。松井稼頭央監督(47)が言うに「最高の場面」に、若林が第3打席に立った。前打席ではオリックス山岡にバットを粉砕された。それでも臆さない。「2打席とも自分の中で感覚は悪くなかったので、打ち取られてても自分の思い通りのスイングができればという2打席だったので。3打席目もあまり考えすぎずに向かって」高め149キロを球威に負けずに右中間へ。センターの頭を越え、3人全てがホームを踏んだ。「チャンスはそう来ないと思っていたので、集中してやった結果が良かったのかなと思います」。松井監督が言うに「最高の結果」が出た。この日は7番打者。俊足と思い切りの良さから、キャンプイン時点では1番打者の有力候補に期待されていた。だが、なかなか上がってこない数字。指揮官や打撃コーチ陣にじっと見つめられながらの練習が続いた。このところの練習で、スイング後のフォロースルーで三塁側の足元を見るシーンが目立った。打球は右へ、視線は逆へ。「最近、逆方向を意識しすぎて自分のミートポイントがちょっとずれてしまって。自分の打撃を見失いかけていたので。そこの修正の意識付けです」チームに息を吹き返す同点打を放つと、8回にも貴重な決勝適時打を放った。「負けが続いていたのでどうにしかしよう、という気持ちよりも『チームで勝てる雰囲気を作ろう』と常に言っているので」。もし敗れていれば、首位オリックスに3連敗。まだ5月上旬ながら、重い流れになりかねなかった。声や姿勢ではなく、自分らしいスイングで勝利への空気を作り出した。【金子真仁】

◆オリックスの新外国人・フランク・シュウィンデル内野手(30)=前カブス=が来日1号となる2ランで追加点を挙げた。「打ったのは真っすぐ。いい感触だったよ!(来日初本塁打について)少し時間がかかってしまったけど、身体の状態も良くなってきているし、このままもっと打てるように、この後も頑張っていきたいね!」「8番・DH」で出場し、1-0の二回1死一塁での打席。先発下手投げの與座に対し、カウント1-0からの2球目、内角の127キロの速球を強振すると、左翼席へ突き刺した。3月のオープン戦中に腰痛を発症し、開幕は出遅れた。4月19日に1軍に合流も、試合前まで、打率・194(36打数7安打)と苦しんでいた。好調打線の波に乗り、メジャー通算22本の大砲が初アーチを描き、さらにチームを加速させる。

◆オリックスの先発・山岡泰輔投手(27)は6回5安打3失点で降板した。「6回の2死からフォアボールを出してしまったこと、それがすべてだと思いますし、悔しいです」。立ち上がりから140キロ中盤の速球と縦に落ちる切れ味鋭いスライダーを軸に、西武打線に凡打の山を築かせた。三回にD6位・児玉(大阪ガス)に初安打を許すも五回まで無失点と落ち着いていた。しかし、3―0の六回2死から捕まった。4番・マキノンに四球を与えたあと安打と四球で満塁とされ、7番・若林に中越えに走者一掃の二塁打を浴び同点とされた。後続を抑えるも、3-3の七回から2番手・山崎颯にマウンドを譲った。4月2日の西武戦(ベルーナ)の初登板から、中継ぎを挟みながらこれが4試合目の先発。今季初勝利が遠い。

◆西武が逆転勝ちで連敗を3で止めた。若林が4打点。0―3の六回に3点二塁打、八回に勝ち越し打を放った。九回に呉念庭の適時打で加点。3番手の平井が今季初勝利、青山が2セーブ目。オリックスは投手陣が踏ん張れなかった。

◆今季5試合目の登板で初勝利を目指したオリックス・山岡泰輔投手(27)は6回3失点で降板。勝ち負けはつかなかったが「敗因は僕でしょうね」と責任を背負いこんだ。五回まで3安打に封じていたが、3-0の六回2死から2四球と安打で満塁とされると、若林に走者一掃の二塁打を浴び同点に。「気持ちのミスというか、割り切れていない」と肩を落とした。中嶋監督も「(六回は)もったいない。自分を追い詰めてしまった」と悔やんだ。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
18120 0.600
(↓0.021)
-
(-)
113115
(+4)
100
(+5)
25
(+1)
11
(-)
0.272
(↓0.002)
3.210
(↓0.06)
2
(-)
ソフトバンク
14121 0.538
(-)
2
(↑0.5)
11691
(-)
87
(-)
17
(-)
12
(-)
0.243
(-)
2.990
(-)
3
(-)
ロッテ
15131 0.536
(-)
2
(↑0.5)
11486
(-)
86
(-)
13
(-)
9
(-)
0.227
(-)
2.850
(-)
4
(-)
西武
15150 0.500
(↑0.017)
3
(↑1)
11399
(+5)
94
(+4)
23
(-)
21
(-)
0.248
(↑0.001
2.790
(↓0.04)
5
(1↑)
日本ハム
13180 0.419
(↑0.019)
5.5
(↑1)
112102
(+3)
112
(+2)
17
(+1)
20
(-)
0.229
(-)
3.170
(↑0.1)
6
(1↓)
楽天
12170 0.414
(↓0.015)
5.5
(-)
11485
(+2)
99
(+3)
24
(-)
22
(+1)
0.213
(↓0.002)
3.200
(↓0.01)