ロッテ(★3対6☆)ソフトバンク =リーグ戦8回戦(2023.05.06)・ZOZOマリンスタジアム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ソフトバンク
00000114061102
ロッテ
10010100031200
勝利投手:東浜 巨(3勝2敗0S)
(セーブ:モイネロ(1勝0敗1S))
敗戦投手:澤村 拓一(3勝1敗2S)

本塁打
【ソフトバンク】柳田 悠岐(4号・6回表ソロ),柳田 悠岐(5号・8回表2ラン)

  DAZN
チケットぴあ ロッテ戦チケット予約 ソフトバンク戦チケット予約

DAZN

◆ソフトバンクが逆転勝利。ソフトバンクは2点を追う7回表、代打・柳町の適時打で1点差に迫る。続く8回には柳田の2ランと柳町の適時打などで4点を挙げ、試合をひっくり返した。投げては、先発・東浜が8回3失点の粘投で今季3勝目。敗れたロッテは、4番手・澤村が乱調だった。

◆今季のロッテのメルセデスは4試合先発して0勝3敗で、巨人時代の昨年6月11日楽天戦から9連敗中。プロ野球の連敗記録(シーズンまたぎを含む)は55~57年権藤(大洋)の28連敗だが、外国人投手の最長は68、69年バッキー(阪神→近鉄)99、00年ガルベス(巨人)の10連敗。メルセデスが今日黒星を喫するとワースト記録に並んでしまう。

◆ZOZOマリンの強風に、ソフトバンク東浜巨投手(32)がバランスを崩しそうになる場面があった。0-1の2回2死。9番田村への1球目を投じる場面だった。東浜は左足を上げる投球モーションに入り、右足1本になった時にふらついた。いつもより時間をかけ、無事に投じたが、右腕は苦笑い。田村は捕邪飛に打ち取った。直後のソフトバンクの攻撃で、球場の電光掲示板には上空20メートルと記録されていた。

◆23歳の誕生日だったロッテ藤原恭大外野手(23)が攻撃の糸口を開いた。初回先頭、ソフトバンク東浜の初球144キロを振り抜くと、強風を切り裂くライナーで右翼手の右横を破った。犠打で三塁へ進み、井上の先制打につなげた。初球から振る積極的な姿勢には、誕生日ならではの"読み"もあった。第1打席へ向かう際、スタンドのファンから「ハッピーバースデー」の歌を贈られた。誕生日の選手には恒例のシーンだったが、歌が終わってすぐの一振りだった。「誕生日ソングがあるので(東浜には初球から)振ってこないと思ってくれたかは分かりませんが、直球一本でした」と明かした。お祝いの歌が流れた後、いきなりは振ってこないだろうと相手が思うところを逆手に取った形だ。もちろん、実際に東浜がどう思っていたかは分からないが、誕生日ソングの余韻を打ち消す一打が実った。ただ、2打席目以降は3三振を含む4打席凡退。チームも逆転負け。藤原は「状態は悪いんで、やれることをやっていきたい」と前を向いた。

◆ロッテが2連敗で3位に後退した。1点リードの8回、4番手の沢村が先頭に四球の後、続く柳田に逆転2ランを浴びた。後続も抑えられず、この回だけで4失点。柳田には6回にもソロを打たれた。吉井理人監督は「こういうこともある。勝ちパターンも、いつまでもゼロというわけにはいかない。結果的には長打の差で負けたけど、安打は出てきている。切り替えてやっていきたい」と、5試合ぶりに適時打が出た打線に光明を見いだした。▽ロッテ・メルセデス(5回2/3、5安打1失点。勝利投手の権利を得て降板も移籍初勝利ならず)「守備に助けてもらい抑えることができた。ホームランを打たれてしまったことは反省して次に生かしていきたい」▽ロッテ井上(強風の中、初回2死三塁でソフトバンク東浜のシンカーを中前適時打)「風での曲がりを予測して、打つことができました」▽ロッテ岡(6回に適時打。好守も見せる)「点を取られた後だったのでなんとかランナーをかえそうと打ちました。田村がバントでつないでくれたので、タイムリーになり良かった」

◆最大風速20メートル超のマリン風にもソフトバンク東浜巨投手(32)は粘り強く腕を振り続けた。8回に味方打線が4点を取って逆転。「最後に力を振り絞れたのは大きかった」。その裏もマウンドに上がって今季自身最多となる117球を投げた。最後の1球は渾身(こんしん)の147キロの直球。2死二塁から代打佐藤都のバットは空を切った。3勝目を手にした東浜はヒーローインタビューに呼ばれ照れ笑いだった。「序盤から走者を出して、投球のリズムが悪く、ダメな失点をして...」。初回に先制を許すと、4回にも失点。さらに柳田の4号ソロで1点差とした直後の6回にも2死二塁から岡に左前適時打を許した。終盤の逆転劇で白星をプレゼントしてくれた打撃陣に「野手のみなさんが打ってくれて。感謝しかない」と最敬礼した。「今までに経験したことない風」という強風での登板。マウンドでは何度もバランスを崩しかけたが、10安打を打たれながら3失点。粘り強さの証明ともいえた。2戦連続延長戦で16人の投手をつぎ込んでいただけに、藤本監督も「3点取られたけど十分に粘った。東浜がよく頑張ってくれた」とたたえた。背番号「16」の粘投でチームは引き分けを挟んで連勝。しっかりフォローの風に乗って行きたいところだ。」

◆神風V弾! ソフトバンク柳田悠岐外野手(34)が、今季初の2打席連続アーチで連勝に導いた。2点を追う6回に反撃の4号ソロを中堅右に、1点を追う8回に逆転5号2ランをライナーでバックスクリーンに。最大風速20メートルを記録したZOZOマリンの強風を味方につけた。チームは2位に浮上した。インパクトの瞬間から約4秒。柳田の打球は、あっという間にバックスクリーンにぶち当たった。大きな弧を描く"柳田らしい"本塁打ではない。ライナー性でマリンの風を切り裂いた。「風の後押しもあり、ホームランになってくれて良かったです」。2-3の8回無死一塁、ロッテ沢村の150キロを捉えた。5号逆転弾。「打ち方は良かったです。(バットの)芯にも当たったので」。左翼からホーム方向へ上空では風速20メートルが計測された強風日。打者にとっては向かい風で、高く打ち上げると急激に押し戻される。しかし一転、ライナー性の打球なら風に乗って伸びていく。柳田は「たまたまです」と言ったが、マリン特有の風を味方につけたアーチだった。前日5日も常時14メートル前後の強風が吹いた。4三振に終わった柳田は「打撃練習の時にちょっと風を気にし過ぎてダメだった」と反省。一夜明け、チームは強風を懸念し、試合前の打撃練習を室内で行った。快晴の中、異例の措置を取ったが、柳田は打撃フォームの修正に成功。「今日は室内で自分の形を見直せたので、それがいい形で出たかなと」とうなずいた。0-2の6回1死でも、バックスクリーン右に4号ソロを放った。今季初の2打席連発で3安打3打点。3回の四球で開幕からの連続試合出塁を27まで伸ばした。打率3割5分1厘、出塁率4割7分1厘はともにリーグトップで、5本塁打はチーム最多。3、4番に座る主砲が頼もしすぎる。ヒーローインタビューは8回3失点の力投を見せた東浜に譲った。「巨(東浜)だと思ったので。あんな117も投げて。僕は裏でバットを振っていただけ」。キャプテンの豪快アーチ2発で2位に浮上。柳田は今年も健在だ。【只松憲】▽ソフトバンク藤本監督(柳田の2打席連発に)「いいところで打ってくれましたね。何か変わったというのはない。打球が上がりだしたらああやって入る」

◆ロッテは一回、「4番・一塁」で先発出場した井上晴哉内野手(33)の中前適時打で先制し、22イニングぶりに得点を挙げた。先頭の藤原が、東浜の初球をたたいて右翼線への二塁打をマーク。続く池田が投犠打を決めた。2死三塁となり、4番・井上が、しぶとくセンター前にはじき返した。ロッテは、4日の楽天戦は0-6で敗れ、5日のソフトバンク戦は延長十二回の末、0-0で引き分けていた。井上は「風での曲がりを予測して、打つことができました。先制することができて良かったです」とコメントした。

◆ソフトバンク・柳田悠岐外野手(34)が2-3の八回無死一塁から、ロッテ・沢村の150キロを捉え、中堅に逆転の5号2ランを放った。広報を通じて「真っすぐを完璧に捉えることができました。巨(東浜)が長いイニングを投げて頑張っているので、逆転できて良かったです。何とか勝てるように頑張るだけです」とコメント。0-2の六回には反撃の4号ソロを放っており、2打席連発となった。

◆ソフトバンクが2―3の八回に一挙4得点で2位に浮上した。無死一塁で、六回にソロを放った柳田悠岐が2打席連発となる逆転5号2ラン。さらに柳町の適時打などで2点を加えた。東浜は8回3失点で3勝目。ロッテは沢村が崩れた。

◆ソフトバンクの東浜は今季最長の8回を10安打3失点と粘り、3勝目を手にした。時折秒速19メートルを記録する強風に苦しんだが、耐えて打線の逆転を呼び込み「序盤からリズムが悪かった中で、野手の皆さんに感謝しかない」と一息ついた。6―3となった直後の八回は気合が入っていた。1死二塁から平沢を変化球で二飛。代打佐藤都を117球目の147キロ直球で空振り三振を奪い、雄たけびを上げた。「ここ2試合、中継ぎが頑張っているのを見ていた。長い回を投げたいと思い、力を振り絞れた」と笑みを浮かべた。

◆ロッテは逃げ切りに失敗した。3―1の七回にペルドモが1失点。八回は沢村が柳田に逆転2ランを浴びるなど4失点し、吉井監督は「勝ちパターンの投手でも、いつも無失点とはいかない。こういうこともある」と話した。一回2死三塁から井上の適時打で3試合ぶりに得点するなど、犠打で好機を広げた3度の機会はいずれも得点した。ただ投打がかみあわず、引き分けを挟んで2連敗で3位に後退した。

◆ロッテは〝勝利の方程式〟が崩れ、逆転負けを喫した。ソフトバンクと入れ替わり3位に転落したが、吉井理人監督(58)は「こういうこともある」と切り替えた。3-2の八回に4番手でマウンドに上がった沢村がつかまった。先頭の近藤に四球を与え、続く柳田に2打席連続となる逆転2ランを被弾。被安打3、与四球2で4失点し、1死しか奪えずに降板となった。これまでペルドモ、沢村、益田の継投で白星を重ねてきた指揮官は、右腕を責めることはなく「勝ちパターンがいつまでもゼロというわけにはいかないので。また出直して頑張っていきます」と次戦を見据えた。2試合連続で無得点だった打線は、一回に45イニングぶりのタイムリーが飛び出すなど、つながりを見せて3得点。明るい兆しもある。「われわれはまだ未熟なチームなので、失敗を次に生かす気持ちを試合後から持ってほしい」と指揮官。敗戦を力に変えて白星を重ねる。(武田千怜)

◆ロッテ・吉井理人監督(58)が7日、佐々木朗希投手(21)の次回登板について言及した。本拠地のZOZOマリンで予定されていたソフトバンク戦が雨天中止となり、取材に応じ、「来週は投げないと思います」と明かした。佐々木朗は5日のソフトバンク戦で無安打無得点投球を続けながら、右手中指にまめができたため、五回で交代。吉井監督は「去年もまめができて(早めに登板を)やめたんだけど、『回復して次の登板が早すぎた』と言っていたので、今回は慎重に」と説明した。出場選手登録は抹消しない見込みで、16日からオリックス3連戦(ZOZOマリン)での登板が予想される。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
18110 0.621
(↑0.014)
-
(-)
114111
(+4)
95
(+3)
24
(-)
11
(+1)
0.274
(↑0.001)
3.150
(-)
2
(1↑)
ソフトバンク
14121 0.538
(↑0.018)
2.5
(-)
11691
(+6)
87
(+3)
17
(+2)
12
(+1)
0.243
(↑0.003
2.990
(-)
3
(1↓)
ロッテ
15131 0.536
(↓0.02)
2.5
(↓1)
11486
(+3)
86
(+6)
13
(-)
9
(-)
0.227
(↑0.005
2.850
(↓0.11)
4
(-)
西武
14150 0.483
(↓0.017)
4
(↓1)
11494
(+3)
90
(+4)
23
(+1)
21
(+1)
0.247
(↑0.001)
2.750
(↓0.05)
5
(1↑)
楽天
12160 0.429
(↑0.022)
5.5
(-)
11583
(+5)
96
(-)
24
(+3)
21
(-)
0.215
(↑0.001)
3.190
(↑0.12)
6
(1↓)
日本ハム
12180 0.400
(↓0.014)
6.5
(↓1)
11399
(-)
110
(+5)
16
(-)
20
(-)
0.229
(↓0.002)
3.270
(↓0.06)