阪神(★1対3☆)中日 =リーグ戦4回戦(2023.05.02)・阪神甲子園球場=
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中日
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阪神
0001000001600
勝利投手:福谷 浩司(2勝1敗0S)
(セーブ:マルティネス(0勝0敗8S))
敗戦投手:青柳 晃洋(1勝3敗0S)
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◆中日は1回表、細川の2点適時打などで3点を挙げ、先制に成功する。投げては、先発・福谷が7回途中1失点の好投。その後は3投手の継投でリードを守り、福谷は今季2勝目を挙げた。敗れた阪神は、打線が9回に一打同点の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆阪神西純矢投手(21)と小野寺暖外野手(25)が、1軍に合流した。西純は開幕ローテーション入りするも、4月20日の広島戦で4回途中5失点で2敗目を喫し、翌21日に出場選手登録を抹消されていた。降格後初実戦となった同27日の2軍広島戦では8回1失点を好投し、才木と入れ替わる形で再昇格を勝ち取った。「ファームに行って、すごいいろいろ考える時間ができましたし、力み過ぎないように、それだけかなと思います」。7日の広島戦(マツダスタジアム)で先発する見込みだ。4年目の小野寺は開幕2軍スタートだったが、2軍公式戦に23試合に出場し、打率3割1分9厘と安定した成績を残し、板山に代わって1軍今季初昇格をもぎ取った。甲子園で打撃練習、右翼で守備練習を実施。この日、出場選手登録された小野寺は「一番はライトのレギュラーを一気に取ることを考えて。力まずやりたい」。打線の起爆剤としての活躍が期待される。

◆阪神小野寺暖外野手(25)が、昇格即「6番右翼」でスタメン出場する。この日1軍に合流したばかり。ウエスタン・リーグでは戦では23試合に出場し、打率3割1分9厘、1本塁打、11打点の好成績を残し、1軍昇格を勝ち取った。岡田監督が頭を抱える「6番右翼」レギュラー不在問題解決へ、どんな打撃をみせるか注目だ。先発は4試合ぶりの勝ち星を目指す青柳晃洋投手(29)。梅野隆太郎捕手(31)とバッテリーを組んだ。

◆2日からの阪神-中日3連戦は「ゴールデンウィーク こどもまつり」として開催され、スコアボードの選手名がひらがなで掲出された。阪神の5番佐藤輝は「さとうて」と表示された。中日の3番アルモンテ、阪神の3番ノイジーは、そのままかたかな表記だった。また、阪神の選手がコールされた際には、「子どものころの口癖」をビジョンで紹介する演出も実施された。佐藤輝は「しらんけど」、梅野は「~ね」、木浪は「んだ、んだ」など、幼少期の口癖が披露された。期間中は小学生以下の入場者先着7000人に「KIDSユニホーム」がプレゼントされるほか、スタジアムMC体験など、さまざまなイベントが行われる。

◆阪神岩崎の登場曲「アイキャントライ」で知られる歌手・河野万里奈が、始球式を行った。リリーフ左腕岩崎のユニホームを着用し、捕手梅野にノーバウンド投球を披露した。その後、報道陣の取材に向かう途中、感極まって号泣した。「この世の歌手の中で、イメージトレーニングした回数は一番だと思うんですよ。小さい時から歌手になって甲子園で始球式をしたい。できればストライクを投げたいって夢見ていて...。寝る前とかお風呂入った時とかに想像していたことが実現して、よかったです」。万感の思いを言葉に変えた。マウンドの青柳からは「頑張ってください」と声をかけられた。視線の先には捕手梅野がいる。「全部の景色が夢のよう」。グラウンドでは「進行の妨げにならないように泣かないようにしたんですけど...」。ただ、ベンチで拍手をくれたナインを見ると、こらえきれなかった。「ベンチを見たらみなさんこっちを見て拍手してくださっていて、今まで追いかけてきた選手さんもやってくれていたので。うれしくて涙が出ました」と感謝した。試合前には、球場外周特設ステージでライブパフォーマンスも行い、「アイキャントライ」を熱唱した。登場曲にする岩崎にはユニホームにサインをもらい「頑張ってください」とエールを送られた。「岩崎投手ってこんなに大きい声出るんやって感じで、言っていただいてうれしかったです」と笑った。近本と同じ関学大出身。「自分がそこで一緒に学んだかのように、1回も代はかぶってないですけど(笑い)。大学が一緒だといつも(周囲に)言っていて。誇らしいです、特別な存在です」とうなずいた。最後に「素材でいったら断トツ、アレだと思うので。けがせずに実力を発揮して、アレしてほしいです、代打じゃもったいないって選手もいたり、ほんとに花開いてほしい。全員がアレしてほしいです」と虎へのエールを送った。河野はアニメソングの歌唱やシンガー・ソングライターとして活躍。幼い頃から甲子園で野球観戦するなど、野球ファンとしても活動の幅を広げている。WBCで世界一となった侍ジャパンの独自の選手名鑑を日刊スポーツのウェブサイト、ニッカンコムに寄せるなど、野球への愛は人一倍強い。4月26日には自身のブログに「大きな夢がかないます」と題し、投稿。「全力で心を込めて歌い、投げさせていただきます」と意気込みを記していた。

◆阪神青柳晃洋投手(29)が初回に3点を失った。中日先頭岡林に左前打で出塁を許す。さらに、大島、アルモンテに連打を浴び、無死満塁と最大のピンチを背負う。4番石川昂を投ゴロで本塁に送球し、1死としたが、細川に右中間への適時打を許し、2点を献上。続く1死一、三塁での溝脇は、二塁併殺で切り抜けたに見えたが、中日立浪監督が一塁アウトの判定にリクエスト要求。協議の結果、判定がセーフとなり、三走の生還が認められて3点目を許した。その後、村松には左前打、木下には四球と2死満塁となったが、最後は福谷を見逃し三振。初回から打者9人に35球、3失点と波乱の展開となった。前回登板の4月21日中日戦では3回途中4失点KO。開幕戦勝利の後は、3試合白星がなく、岡田監督は「どんなピッチングするかやなあ。見ものやで」と奮起を促していた。

◆阪神の毎年恒例のゴールデンウイーク「こどもまつり」イベントの一環として、出場選手の「こどものころのくちぐせ」がバックスクリーンに表示される。木浪の「んだ、んだ」や、井坪「うまにのってほいくえんいきたい」などそれぞれ個性あふれる口癖が明かされた。野手編は以下の通り。梅野「~ね」坂本「たぶん...」栄枝「ごはんまだ~?」長坂「おはよう」藤田「やきゅうしよ!」中川「ひこうき」片山「りんごある?」山本「おなかすいた」木浪「んだ、んだ」大山「キャッチボールしよ!」熊谷「だってさぁ~」佐藤輝「しらんけど」渡辺諒「ヤバイ ダルイ」北條「ボブ(「ぼく」のことの「ボブ」といっていた)」糸原「おなかへった」小幡「めんどくせ~」高浜「ぷろやきゅうせんしゅになる!」戸井「きょうのごはんなに?」遠藤「それなに」中野「いちばんじゃないといや」植田「ねえねえ」高寺「つかれた~」原口「ブイスリャー!」森下「おなかすいた!」近本「どっちでもいいよ」ノイジー「パパ!ママ!」高山「みてて!」井上「おなかすいた~」井坪「うまにのってほいくえんいきたい」島田「きょうのごはんなに?」ミエセス「やきゅうしようぜ!!」前川「おにいちゃんにはぜったいまけへんからな」小野寺「めんどくさい」豊田「~しょ」板山「アイスある?」野口「シュワッチ」

◆阪神の毎年恒例のゴールデンウイーク「こどもまつり」イベントの一環として、出場選手の「こどものころのくちぐせ」がバックスクリーンに表示される。岩貞の「おとなになりたい」や、大竹の「ギョウザくいちゃ~」など、それぞれ個性あふれる口癖が明かされた。投手編は以下の通り。岩崎「ゲーム」岩貞「おとなになりたい」西純「おなかすいた」西勇「なんでそうなんの?」青柳「~じゃん」馬場「よいしょ」森木「プロやきゅうせんしゅになる」秋山「プロやきゅうせんしゅになる」B・ケラー「わかんない」伊藤将「えっぐ!」鈴木「なんとかなる」高橋「きょうのごはんなに?」門別「あのね」二保「つかれた」才木「あは」浜地「なんしようと?」及川「あそぼ」村上「えぐい」K・ケラー「Get Better Everyday」島本「やばい」桐敷「キャッチボールしよ~」茨木「だっこ!」大竹「ギョウザくいちゃ~」富田「れんれんの~!」加治屋「てげ」小林「やばっ」岡留「おなかすいた」湯浅「やきゅうしよ~!」小川「キャベツはべつばら」石井「ぎゅうにゅうのみたい」渡辺雄「キャッチボールしよう」岩田「おなかすいた」ビーズリー「ムリはしなくていい」望月「ハイチュウちょうだい」伊藤稜「そとであそぼ」川原「オッパッピー」佐藤蓮「なんで?」

◆阪神佐藤輝明内野手(24)が反撃の適時二塁打を放った。3点ビハインドの1死一塁の第2打席。カウント1-0から中日福谷の外角高めの球を左中間方向へ流し打ち、適時二塁打。初回に3点を失うも2回から4回は無失点で踏ん張っている青柳晃洋を鼓舞する一打で反撃ののろしをあげた。

◆阪神中野拓夢内野手(26)が守備で美技を連発した。5回の中日大島の打球が投手に直撃。打球方向が変わったが、素早く反応し、素手でキャッチ。そのまま送球し、アウトにし、球場を沸かせた。さらに、続くアルモンテの二遊間へ飛んだ打球もジャンピングキャッチし、2つ目のアウトをとる。そして、最後は石川昂の打球を難なくさばき、3つめのアウトをとった。昨年は遊撃で両リーグワーストの18失策を記録したが、この時点で無失策。今季から二塁にコンバートし、堅守に「変身」している。スーパープレー連発に先発青柳も口をあんぐり。2点を追う中、守備からいいリズムを作っている。中野の好プレーにTwitterでは「中野エグすぎバケモン」「GGとB9待ったなし」「ほれてまう」と絶賛のコメントが相次いだ。

◆阪神先発の青柳晃洋投手(29)が6回6安打3失点で降板し、4試合連続勝ち星なしとなった。初回、中日先頭岡林に左前打で出塁を許す。さらに、大島、アルモンテに連打を浴び、無死満塁のピンチ。4番石川昂を投ゴロで本塁に送球し、1死としたが、細川に右中間への先制適時打で2点を献上した。続く1死一、三塁での溝脇は、二塁併殺で切り抜けたに見えたが、中日立浪監督が一塁アウトの判定にリクエスト要求。協議の結果、判定が覆り、三走の生還が認められて3点目を許した。初回から打者9人に35球、3失点と波乱の展開となった。2回から6回は味方の守備でリズムを作りながら無失点で耐えたが、打線の援護にも恵まれなかった。前回登板の4月21日中日戦では3回途中4失点KO。開幕戦勝利の後は、3試合白星がなく、岡田監督は「どんなピッチングするかやなあ。見ものやで」と奮起を促していた。

◆阪神にヒヤリとするシーンがあった。7回表の守備。右翼と二塁の中間付近に飛んだ飛球に二塁中野拓夢内野手(26)が背走。右翼小野寺暖外野手(25)も猛チャージで前進した。最終的には中野が好捕。飛び込んでキャッチを試みた小野寺との接触を回避した。衝突していてもおかしくないだけに、一瞬ヒヤリする場面だった。

◆2位阪神が最下位中日に屈し、2連敗を喫した。先発青柳晃洋投手(29)が6回7安打3失点で開幕戦白星から4試合勝ちなしの自身3連敗で、梅野隆太郎捕手(31)もスタメン出場時は6連敗と負の連鎖から抜け出せず。ゴールデンウイークで今季2番目に多い4万2578人が甲子園に駆けつけた一戦だったが、勝利で飾ることはできなかった。青柳がいきなりつまずいた。先頭からいきなり3連打を浴び、1死満塁から細川に右前へのタイムリーを浴び2失点。さらに溝脇の併殺崩れの間に1点を追加された。しかし2回以降は立ち直り、6回まで無失点を継続。3試合ぶりのクオリティースタート(6回以上、自責3以内)を達成し試合をつくったが、援護に恵まれなかった。打線はつながりを欠いた。3点を追う4回、1死一塁から佐藤輝が左中間へのタイムリーで1点を返した。しかし、その後は7回に2死一、二塁のチャンスで代打原口を送ったが、空振り三振。8回は近本、中野、ノイジーと上位打線が3者連続の空振り三振に倒れた。2点目が遠かった。

◆2位阪神が最下位中日に屈し、2連敗を喫した。先発青柳晃洋投手(29)が6回7安打3失点で開幕戦白星から4試合勝ちなしの自身3連敗で、梅野隆太郎捕手(31)もスタメン出場時は6連敗と負の連鎖から抜け出せず。岡田彰布監督(65)は試合後に審判の判定に怒りの言葉を並べた。一問一答は以下の通り。-青柳は初回の3失点が「なあ、どうなるかと思ったけどなあ。まあ、勝ってないから、ああなるんやろうなあ」-2回以降は立ち直った「まあ。そういう意味では(2回以降は)ヒット一本やろ。なあ。まあ慎重に入るというか、なあ。まあだからカウント3-2とか、そういうカウントばっかりになるやろうな」-初回に関しては前回、前々回と似たような形でしたが「まあ、そういう感じやろうなあ」-前はそこから立ち直れなないことを指摘されていたが「いやいや、そら結果の通りよ。あっこまで100球ぐらい投げたからなあ。だから、そう考えると初回、もったいないとなるわけやんか」(話が変わって)「後ろで、モニターとか見とった? あれストライクか。クソボールやろ。ええーちょっと、あまりにひどいよな、なあ。ノイジーのもおまえ。いやいや、追い込んでからな。言われたら終わりやからの。初球とかな、まだカウントのときはええけど、最後なんかあんなもん、クソボールちゃうの? 小野寺の。あんなもんおまえのう、ファンの人も見てるんやからのう」-佐藤輝はいい当たりをした「今、その話をしてない。急に何を佐藤輝を。まあ、それは調子が上がっているから、そら打つよ」-リクエストで3回も覆った「3回違ういうのものう。去年0回やったらしいやんか。間違いが。なんか言うとったで。それで3つ判定が違うっていうのもなあ。そらリクエストの制度はあるけど、それでええんかのう、はっきり言うてな」-審判のプロ「そら当たり前やんか。今なんかな、センターからの映像とかいっぱいそうなってるからなあ。これはお前、テレビとか見てる人もなあ、そう感じるよなあ。なんかちょっとなあ、後味悪いよなあ」

◆5月はテルの月! 阪神佐藤輝明内野手(24)が、2安打1打点で気を吐いた。3点ビハインドの4回1死一塁。福谷の外角146キロに逆らわず左中間へ適時二塁打。チームを鼓舞するように二塁ベース上で手をたたいた。「しっかり振り切ることができましたし、大山さんがよく走ってくれました」。一塁から長駆ホームインした先輩に感謝した。9回1死ではマルティネスの内角153キロを引っ張った。一塁ビシエドを襲う右翼線二塁打。2点ビハインドの最終回、逆転サヨナラとはならなかったがタダでは終わらなかった。2本の二塁打はともに速球をはじき返したもの。「強い当たりだったので、それはよかった」とうなずいた。得意の5月がやってきた。プロ1年目は5月の月間打率3割1厘、6本塁打、19打点で「月間MVP」を受賞。昨年も5本塁打、12打点。新緑の季節にエンジンがかかってくる男は「どんどん打って、打率も低いので、どんどん上げていきたい」と鼻息荒い。言葉通り、25試合を終え打率2割2分9厘はチームの規定打席到達者の中で最下位。ただ、直近5試合は18打数7安打、打率3割8分9厘と上向き。「ポイントがようなってる」と太鼓判を押していた岡田監督も試合後、「調子が上がってるから、そら打つよ」とあらためて評価した。「五月病」なんて気にしない背番号8に上昇気配が漂う。毎年恒例「こどもまつり」として実施される3連戦。ビジョンには「さとうて」とひらがなで名前が掲出された。子どもの頃の口癖は「しらんけど」と表示された生粋の関西人は、「一番はホームラン打ちたいと思っています」ときっぱり。みんなが知ってる佐藤輝の代名詞を、ゴールデンウイークを楽しむ子どもたちに届けてみせる。【中野椋】

◆中日福谷浩司投手(32)が7回途中5安打1失点に抑え、2勝目を手にした。甲子園ではプロ11年目で先発初勝利。「ストライクを取れるように探りながら、(試合を)つくれた」と表情を緩めた。前回先発した4月23日の同戦も、7回途中1失点で今季初勝利。阪神戦は今季2戦2勝とキラー襲名の勢いだ。「(チームに)勝ちがつけられる試合を増やしたい」と引き締めていた。

◆中日が4連敗のトンネルを脱出した。「5番一塁」で先発出場の細川成也外野手(24)が、初回1死満塁で阪神先発青柳の128キロスライダーをとらえ、先制二塁打。「先制点を取って、援護できたのは良かった。今後そういう打席を増やしたい」と笑顔を見せた。この日は2軍調整からビシエドが出場選手登録されたばかり。一塁定位置の助っ人を差し置いてベンチは細川を起用した。立浪監督は「相性も考えて」と、昨季青柳に7打数無安打だったビシエドのベンチスタートを選択。それでも「(初回に4番)石川昂が打てなかったところをカバーしてくれた。ベンチから見ていても期待できる。当然使い続ける」と現役ドラフトで移籍してきた孝行息子に目を細めた。3日からはビシエドがスタメン一塁で復帰する見込み。それでも細川は本職の外野左翼でスタメンを守り続けることになりそうだ。試合前練習で指揮官自ら、投手陣を集め鼓舞した。先発福谷が7回途中1失点でリリーフにバトン。勝野、祖父江、マルティネスが無失点リレーで試合を締めた。昨季1勝9敗と苦戦した甲子園での先勝。「連敗がストップしたというか、(今季)初めての甲子園で1個勝てたのは非常に良かった」。5月反攻へ幸先のいいスタートに指揮官の目尻も下がった。

◆ほれてまう! 阪神中野が、美技を連発した。特筆すべきは5回の守備だ。先頭大島のゴロに突っ込み、右手で素手キャッチ。そして素早く送球。その直後には石川昂の二遊間への打球を横っ跳びで捕球。即座に送球し、これもアウトにした。この試合で計9個の打球を処理。青柳が初回から3失点と苦しむ中、好守でもり立てた。「青柳さんがちょっと苦しんでる状況で、助けてあげたい気持ちもあった。ああいうプレーが出たのはよかった」と振り返った。今季から二塁に転向し、華麗な「変身」を遂げた。昨季は遊撃で両リーグワーストの18失策を喫したが、今季はまだ無失策だ。4回には打球をはじき一塁セーフ判定になったが、リクエストで覆り、失策がつかない場面もあった。岡田監督は「ずっと(良い)やん、それは。開幕から。あと(2回以降)の0点も守りの0点やで」と目を細めた。一方で打撃は無安打に終わった。前試合4月30日ヤクルト戦では今季第1号も放ったが、この日で連続試合安打は4でストップ。「今までもホームランが出た後に崩れる傾向が多い。少し(体の)開きが早くなったり。しっかり修正しながら明日勝てるように頑張りたい」と修正点は明確だ。次戦はバットでも見せる。【波部俊之介】■中野、岡崎市市民栄誉賞に「うれしい」中野が兵庫・西宮市の球団事務所で、「岡崎市市民栄誉賞」贈呈式に出席した。WBCでの活躍をたたえられ、中根康浩市長(60)から表彰状や記念盾などが贈られた。三菱自動車岡崎時代に愛知・岡崎市で2年間を過ごし、今年1月には自主トレも行った。「自主トレで行った際にいろんな方に球場まで応援しに来ていただいたりとか。そういう温かい部分を感じたので、賞をいただけて非常にうれしい」と感謝を口にした。■小野寺、今季初安打昇格即スタメンの小野寺が今季初安打を放った。「6番右翼」で先発出場し、7回1死で中日福谷のフォークを右前打。「ファームでやってきたことを出せたけど、(9回の)チャンスで打てなかった。チャンスを想定しながら練習していきたい」と振り返った。今季から背番号97から60に変更。「去年までずっと同じことを繰り返してきた。今年こそという気持ちはあります」とアピールを続ける。

◆阪神青柳が6回3失点の粘投も、自身3連敗を喫した。前回登板から中10日を空けて臨んだが、初回につまずいた。先頭から3連打を浴び、1死満塁から細川に右前への適時打を浴び2失点。さらに溝脇の併殺崩れの間に1点を献上。しかし2回以降は立ち直り、追加点を許さず。「ボール自体はだいぶよくなったと思いますけど、結果、3点取られて負けているので」と悔やんだ。開幕白星から4試合勝ち星が遠のいたが、3試合ぶりのクオリティースタート(6回以上、自責3以内)で試合をつくった。ただ、右腕は「求められているのはそこじゃないので、チーム自体が負けてしまったのは自分の責任です」と自らを戒めた。岡田監督は「(初回は)どうなるかと思ったけどなあ。勝ってないからああなるんやろうなあ」。初回で球数35球を要し、6回で100球を超えただけに「初回もったいないとなるわけやんか」と嘆いた。阪神安藤コーチ(青柳の投球に)「初回は点を取られたけど、2回以降は青柳の投球が徐々にできていたと思う。ああいう粘りの投球ができればいいんじゃないかなと思うし、だいぶいい傾向になっているとは思います」■及川、5戦連続自責0及川が1回を無安打2三振無失点で抑えた。2点ビハインドの9回にマウンドへ。中日村松を149キロの直球で空振り三振を奪う。木下には、同期入団の小野寺の好プレーに助けられて右飛。最後は高橋周をスライダーで見逃し三振にしとめ、安定感が光った。5試合連続で自責点0で防御率は0・00。「三振を取れる、感覚通りのいい球が直球も変化球もいっている」と手応え十分だった。■西勇輝「全神経集中」3日先発西勇が3日の中日戦(甲子園)に先発する。開幕からカード頭の登板が続いていたが、雨天中止などの影響で先発ローテーションがずれ、今回はカード2戦目で先発する。「この1試合を後で経験してよかったと思い返せるゲームになればいいかなと思います。1球目をしっかり奥行き出したり、全神経を集中して、いいマインドで投げられたら」と2勝目へ意気込んだ。

◆クソボールやろ! 阪神岡田彰布監督(65)が審判団にキレた。初回の3失点が響き、最下位中日に敗れ、2連敗。試合後、指揮官はストライク判定に不満をあらわにし、リクエストで3度も判定が覆った審判のジャッジにも疑問を投げかけた。ゴールデン・ウイーク恒例の「こどもまつり」が始まった甲子園で、後味の悪い敗戦だった。岡田監督はイラ立ちを隠せなかった。最下位中日に痛い敗戦。試合後の会見で、自ら怒りの口調で切り出した。「後ろで、モニターとか見とった? あれストライクか。クソボールやろ。ええーちょっと、あまりにひどいよな、なあ。ノイジーのもおまえ。初球とかな、まだカウントのときはええけど、最後なんかあんなもん、クソボールちゃうの? 小野寺の。あんなもんおまえのう、ファンの人も見てるんやからのう」8回にはノイジーが外角スライダー、9回には小野寺が外角高め157キロ直球をストライクとコールされ、見逃し三振を喫した。2つのストライク判定に、指揮官は首をかしげた。報道陣が佐藤輝の質問を振ると「今、その話をしてない。急に何を佐藤輝を...」と吐き捨てるように言った。審判への怒りが収まらなかった。矛先は一塁の判定にも向いた。4回の守備の村松の二ゴロなどクロスプレーで両軍から3度のリクエストがあり、3度とも判定が覆った。「そら当たり前やんか。今なんかな、センターからの映像とかいっぱいそうなってるからなあ。これはお前、テレビとか見てる人もなあ、そう感じるよなあ。なんかちょっとなあ、後味悪いよなあ」。審判もプロである以上、適切なジャッジを求めた。試合もフラストレーションのたまる展開だった。初回に青柳が3点を失い、打線は1点止まり。中日先発福谷には2戦連続で7回途中1失点と封じ込まれた。「2回目やけど、打てんかったわ。そら今度はやり返さなあかんけど」と嘆いた。首位DeNAも敗れ3ゲーム差は変わらず2位。長いシーズン勝つ時も負ける時もあるが、審判にもチクリとクギを刺し、より高いレベルでの戦いを求めた。【石橋隆雄】

◆阪神・西純矢投手(21)が2日、1軍に合流した。今季は開幕から先発ローテーションに入ったが、4月20日の広島戦(甲子園)で四回途中5失点と崩れ、2軍に降格。同27日のウエスタン・広島戦(鳴尾浜)で8回1失点と好投し、再昇格チャンスを掴んだ。「自分の投球がずっとできていなかったので、一回ファームに行って考える時間はできた。力みすぎないように、それだけかなと。ネガティブにならずに常にポジティブに行きたいと思います」と意気込んだ。7日の広島戦(マツダ)に登板予定で、4月13日の巨人戦(東京ドーム)以来の2勝目を目指す。

◆阪神はこの日1軍昇格した小野寺暖外野手(25)が「6番・右翼」でスタメン出場する。今季は2軍スタートとなったが、ウエスタン・リーグで打率・319(リーグ2位)、1本塁打、11打点と結果を残し、1軍切符をつかんだ。先発の青柳晃洋投手(29)は今季ここまで1勝2敗、防御率4・95と本来の調子ではないが、3月31日の開幕試合・DeNA戦(京セラドーム)以来の白星を目指す。

◆阪神・西勇輝投手(32)が先発する3日の中日戦(甲子園)に向けてキャッチボールやショートダッシュなどで調整した。前回4月26日の巨人戦(甲子園)では今季最短の3回9安打5失点で黒星。挽回を期す右腕に岡田監督も「見ものやで」と期待するなかで迎える今回のマウンドは「(味方が)エラーとかをした後に踏ん張れないというのが目に見えて自分でも分かるし、そういうところを締めることでいい流れがくるんじゃないかなと思う」とポイントを挙げた。さらに「バッターが打っているときとか、野手が守ってゼロでいってくれたりするときは投げやすい。投げにくくなった展開でいかに最少失点で抑えられるかがすごい大事になる」と語った。昨季は中日戦4試合に先発し、1勝2敗、防御率2・63。今季は石川昂や細川ら対戦経験の少ない打者の先発出場も予想されるなかで、「打順が1から9番まであるなかで、対戦は1対1で勝負。どの打順なのか、どういうふうにするかというのはマウンドにいったら変わらない」と冷静だった。

◆阪神・佐藤輝明内野手(24)が3点を追う四回にタイムリーを放った。1死から中前打で出塁した大山を一塁に置いて迎えた打席で1ボールから福谷の外角ツーシームをライナーで逆方向にはじき返し、打球は左中間最深部へ到達。大山が一気に生還するタイムリー二塁打で1点を返した。佐藤輝は4月29日のヤクルト戦(神宮)では2本塁打、4打点と活躍するなど打撃は着実に上昇中だ。

◆阪神・青柳晃洋投手(29)は6回6安打3失点で降板した。一回に先頭の岡林から3連打で満塁とされると、1死後、細川に先制の2点打を許す。続く溝脇の二ゴロの間にも走者の生還を許し、いきなり3点を先行された。しかし二回から六回までは細川に許した1安打のみと安定感を取り戻し、投球数が100球が超えた六回限りで降板。2番手で岩貞がマウンドに上がった。前回登板した4月21日の中日戦(バンテリン)では自己最短の三回途中でKOを喫したが、同じ中日を相手に白星でのリベンジとはいかなかった。

◆阪神は中日に敗戦。三回途中でKOされた前回4月21日(バンテリン)のリベンジを狙った先発・青柳晃洋投手(29)は一回、先頭からの3連打で招いた1死満塁のピンチで細川に先制の2点打を許すなど3点を奪われた。二回以降、安定感を取り戻しゼロを並べたが、6回6安打3失点で3敗目を喫した。打線は四回に佐藤輝明内野手(24)が左中間にタイムリー二塁打を放って1点を返したが、その後は中日の継投の前に連打が出ず、逃げ切りを許した。阪神は連敗で貯金は2となった。

◆中日が連敗を4で止めた。一回に細川の2点打などで挙げた3点を継投で守り切った。福谷は七回途中まで1失点で2勝目。九回を締めたマルティネスが8セーブ目。阪神の青柳は立ち上がりに崩れて3敗目。打線はつながりを欠いた。

◆中10日の阪神・青柳晃洋投手(29)が6回3失点で自身3連敗を喫した。一回に無死からの3連打を含む5安打を許して、3点を奪われた。二回以降は1安打に抑えたが、打線の援護は四回の佐藤輝明内野手(24)の適時二塁打による1点のみ。「7番」の梅野隆太郎捕手(31)は四回2死二塁で空振り三振に倒れるなど無安打で、「スタメン6連敗」となった。昇格即「6番・右翼」で起用された小野寺暖外野手(25)は1安打。球審を務めた梅木謙一審判員(34)への不満を口にした岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=13勝11敗1分、観衆=4万2578人)。ーー青柳は一回の3失点が「なあ、どうなるかと思ったけどなあ。勝ってないから、ああなるんやろうなあ」ーー二回以降は立ち直った「そういう意味では(二回以降は)ヒット一本やろ。慎重に入るというか、だからカウント3-2とか、そういうカウントばっかりになるやろうな」(自ら切り出して)「後ろで、モニターとか見とった? あれストライクか。くそボールやろ。ひどいよな。(八回見逃し三振の)ノイジーのもお前。追い込んでから言われたら終わりやからの。初球とかカウントの時はエエけど、最後なんかあんなもん、クソボールちゃうの? (九回1死二塁で見逃し三振の)小野寺の。あんなもんお前のう、ファンの人も見てるんやからのう。素人でもわかるんちゃう」ーー佐藤輝はいい当たりをした「今、その話をしてない。急に何を佐藤輝を。まあ、それは調子が上がっているから、そら打つよ」ーーリクエスト3回違った(一、四、六回で両軍から計3度のリクエストがあり全て覆る。いずれも一塁ベースでの判定)「3回違ういうのものう。去年0回やったらしいやんか。間違いが。なんか言うとったで。それで3つ判定が違うっていうのもなあ。そらリクエストの制度はあるけど、それでエエんかのう、はっきり言うてな」ーー審判もプロ「そら当たり前やんか。今なんかな、センターからの映像とかいっぱいそうなってるからなあ。これはお前、テレビとか見てる人もなあ、そう感じるよなあ。何かちょっとなあ、後味悪いよなあ」ーー中野がいい守備を見せた「なあ、そらもう、ずっとやん、それは。開幕から。まあ、そらあとの0点も守りの0点やで。青柳にしてもな、そら完璧に復調したという投球じゃないけどな」ーー負けたがチームとして進む方向は間違ってない「いやいや、そら負ける時もあるしなあ。福谷2回目やけどなあ、うーん、打てんかったんは。そら今度はやり返さなアカンけど。ゲームをやってるわけやからさ、ゲームを作って、相手よりも1点でも打てんかったら負けるし、そういうことやんか。この長いシーズン」ーーノイジーは判定に「だから、ずっとやろ。この間から。おーん。だから、キャンプの時も言うたけど、シーズン入ってもな。『あんまり、カリカリするな、お前、もう気にすんな』言うてるんやけど、そらやっぱり気になるわな。はっきりボールと見切ったヤツがみんなストライクと取られるとな」ーー慣れていくしかない「いや、なかなか、そら慣れへんよ。うん。そら、ずっと野球やってたらな、やってた時からホームベースの大きさは一緒なわけやから、そら、昔あったよ。(新ストライクゾーンで)低め取る言うた時も。そんなん手出えへんって。やっぱり慣れ親しんだストライクゾーンというかな。なかなか頭では分かってても体が反応せえへんよ。(切り替えるしかない?)そら切り替えるしかないやろ。もう戻ってけえへんから、ボールは」ーーミエセスもファームで出ているが、6番の競争を「そうやな」ーーミエセスはもう少しファームで「まだまだ」

◆阪神・中野拓夢内野手(26)が二塁守備で再三の好プレーを披露した。見せ場は五回。先頭の俊足、大島のゴロを前に出て素手でつかみそのまま送球してアウト。アルモンテの二遊間への痛烈なゴロは横っ跳びでつかみ、石川昂の一、二塁間へのゴロも軽快にさばいた。「青柳さんが苦しんでいる状況で助けてあげたかった」と頼もしかった。今季転向した二塁もすっかり板につき、目標とするゴールデングラブ賞に向かって順調に歩みを進めている。

◆中日・細川成也外野手(24)が一回に2点適時打を放った。1死満塁の好機で、制球が不安定だった青柳の外角スライダーを捉えると打球は右前へ。コースに逆らわない巧打に「どんどんいこうと。しっかり打てて良かった」とほっとした様子で話した。4月は打率3割3厘、7二塁打。引き続き好調を保ち、六回の右前打で5試合ぶりに複数安打をマーク。昨オフに現役ドラフトでDeNAから加入し、存在感を示す24歳は「一年間頑張って、どんな数字を残せるのか楽しみ」と目を輝かせた。

◆阪神-中日は一塁でリクエストが3度も成功する異例の試合となった。一回の中日の攻撃では1死一、三塁で一度は溝脇の二ゴロ併殺打となったが、打者走者の一塁アウト判定をめぐり中日がリクエスト。セーフとなり三塁走者が生還した。四回の中日の攻撃では無死からD2位・村松(明大)のゴロを二塁の中野が弾いて判定は一塁セーフ。しかし阪神からのリクエストでアウトに覆った。六回1死一塁で大山が遊ゴロ。いったんは打者走者は一塁セーフと判定され併殺崩れに。しかし中日からリクエストの結果、大山もアウトとなり併殺打となった。一塁塁審の土山審判員は26年目のベテランだが、岡田監督は「(判定と結果が)3回違ういうのもなあ。リクエストの制度はあるけど、それでええんかのう、はっきり言うて。なんかちょっと後味悪いよなあ」と釈然としない様子だった。

◆今年も「さとうて」の季節に、大爆発の予感がプンプン漂ってきた。阪神・佐藤輝が敗戦のなか、2本の二塁打をかっ飛ばしてチビっ子ファンをわかせた。ゴールデンウイークの甲子園の初戦でチーム唯一の得点をたたき出した。「強い当たりで、それはよかったかなと思います」表情は硬いままだったが、右に左に放った長打に手応えをにじませた。まずは0-3の四回。1死走者なしから大山が中前打で出塁し、佐藤輝が福谷の146キロを鮮やかに逆方向へ弾き返した。左中間を深々と破る適時二塁打をマーク。九回1死走者なしからは守護神・マルティネスの153キロを捉えて右翼線二塁打とし、ベース上で敬礼ポーズを披露。最後まで反撃ムードを高め続けた。2安打1打点の活躍で、直近5試合では3度目の複数安打を記録。この間は打率・389(18打数7安打)と波に乗っている。「打率も低いので、上げていきたいですね」。この日の2本を合わせて、二塁打をセ・リーグトップタイとなる「7」に上積みした。復調気配を口にしていた岡田監督も「それは調子が上がっているから、そら打つよ」とうなずいた。

◆阪神・中野が二塁の守備で美技を連発した。「青柳さんが苦しんでいる状況でもあったので、助けてあげたいなという気持ちもあった。良かったなと思います」ビッグプレーが飛び出したのは五回だ。先頭の大島の打球は青柳の足に当たり、方向が変わったが、反応した中野が素手でつかんでそのまま一塁へ送球。直後のアルモンテの二遊間への打球には横っ飛びで好捕し、いずれもアウトとした。四回にはD2位・村松(明大)のゴロをファンブルし、慌てて送球。リプレー検証でアウトに変わった。「バウンドが自分が思っていたところよりは下だったのでヤバいかなという気持ちがあったけど、(判定が)くつがえったので良かった」と安堵(あんど)した。打撃では4打数無安打に終わり連続試合安打は4でストップ。「今までもホームランが出たあと(4月30日のヤクルト戦で今季1号)に崩れる傾向が多くて、(体の)開きが早くなっている。修正しながら明日打てるように頑張りたい」と気合を入れ直した。(織原祥平)

◆ハッタリかませ! 阪神は2日、中日に1-3で敗れ、2連敗となった。中10日で先発した青柳晃洋投手(29)は一回に3失点し、自身3連敗。阪神で1994年に新人王に輝き、日米通算91勝をマークした藪恵壹氏(54)=サンケイスポーツ専属評論家=は苦しむ開幕投手を記者席から分析した。自信なさげの表情はダメ! 元虎のエースだからこその緊急提言だ!一回表の青柳は、申し訳ないが「見たくない青柳」だった。全く自信がなさそうに、恐る恐る投げているようにしか見えなかった。ことしの青柳は、開幕戦こそまずまずの好投をしたが、その後は全然ダメ。持ち味である右打者のインコース、左打者のアウトコースの制球が今ひとつ。去年までなら、そのコースに投げていれば打者のほうが打ちにくそうにしていたが、ことしは打者が全然嫌がっていない。球がいかない上に自信なさげに投げるから、ますます打者有利になる。開幕投手を任され、エースという扱いを受けて、ホメられることもあれば、マスコミやファンから意見を言われることもある。でも、阪神のエースは〝言われてナンボ〟だ。私もエースと呼ばれて、いろんな声も耳に入ってきたが、そんなものを気にしていてはキリがない。先発投手は1シーズンで20数試合先発するとして、バチバチに調子がいい試合は3試合程度。どうしようもなく悪い試合も3試合程度。残り20試合程度を、いかに勝ちに結び付けたり、同点で後ろの投手につなげるか。それが開幕を任されたエースの仕事だ。

◆最下位中日に負けたことよりも審判のストライク判定への怒りがこみあげる。黙って見過ごせなかった。阪神・岡田監督が試合後の会見で怒りをぶちまけた。「初球とかな。まだ(浅い)カウントのときはええけど。最後なんかあんなもん、クソボールちゃうの? 小野寺の(判定は)。ファンの人も見てるんやからのう。素人でも(ボール球と)わかるんちゃう?」1-3の九回1死二塁。2ストライクからの3球目。小野寺はマルティネスが投げた外角高めの157キロ速球を見送ったが、梅木球審は「ストライク」。小野寺はがっくりとうなだれた。ストライクボールの判定にリクエストはできない。梅木球審は関大から2011年2月に入局した34歳。小野寺の打席だけじゃない。「後ろで、モニターとか見とった? あれストライクか。クソボールやろ。ええーちょっと、あまりにひどいよな。ノイジーの(判定)もお前」と報道陣に逆取材するほど。指揮官が無視できなかったのはノイジーが球審の判定にナーバスになって調子を落としているのではという理由からだ。「『あんまり、カリカリするな、お前、もう気にすんな』と言うてるんやけど。そら、やっぱり気になるわな。はっきりボールと見切ったやつが、みんなストライクと取られるとな」この日は、調子を上げてきた打線がわずか6安打1得点と沈黙した。「今なんか、センターからの映像とか、いっぱいなってる(ある、という意味)からなあ。テレビとか見てる人も、そう感じるよなあ」とブツブツ。怒りのすべてを吐き出し、気持ちを切り替えているかのようだった。(三木建次)

◆青柳が一回に3得点を許して、そのまま阪神が負けた~!カリカリカリ、今季の青柳のマウンドにさぞや怒りまくっているだろーって? い~え! 俺、予言しますわ!! この黒星を最後に虎のエース、青柳晃洋は完全復活しまっせー!!その理由! ズバリ、二回以降、青柳本来の内野ゴロで打ち取る投球を見事に演じたことにあーる!!あと、完全復活のために雨ヤギさんなのに最近雨とご無沙汰なので、世界一のグラウンドキーパーの阪神園芸さ~ん、青柳の先発試合は水を大量にまいて、グラウンドをビシャビシャにするとか、散水技術で雨を作るとか援護したってや~!!青柳は次回必ずやってくれると信じて、問題は1点しか奪えない虎打線やろー。あのさ~、中日先発の福谷って、試合前でまだ1勝、防御率5・29なのよ...。何でそれを崩せんの? これはベンチワークとは別で、打者個々の気持ちの緩み。「まあ、福谷やったら、そのうちつかまえられるやろ~」なんじゃねーの? と俺には見えたのだ!!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
DeNA
1680 0.667
(↓0.029)
-
(-)
11982
(+1)
71
(+6)
15
(-)
6
(-)
0.250
(-)
2.770
(↓0.14)
2
(-)
阪神
13111 0.542
(↓0.023)
3
(-)
11887
(+1)
70
(+3)
12
(-)
14
(-)
0.237
(↓0.002)
2.590
(↓0.01)
3
(-)
広島
13120 0.520
(↑0.02)
3.5
(↑1)
11887
(+6)
75
(+1)
21
(+1)
9
(-)
0.244
(↑0.003)
2.700
(↑0.08)
4
(-)
ヤクルト
12131 0.480
(↑0.022)
4.5
(↑1)
11770
(+7)
78
(+5)
17
(+3)
22
(-)
0.202
(↑0.007)
2.830
(↓0.09)
5
(-)
巨人
11150 0.423
(↓0.017)
6
(-)
11788
(+5)
108
(+7)
24
(+1)
3
(+1)
0.241
(↑0.003)
4.020
(↓0.12)
6
(-)
中日
9150 0.375
(↑0.027)
7
(↑1)
11959
(+3)
71
(+1)
4
(-)
6
(-)
0.236
(↓0.002)
2.640
(↑0.07)