巨人(★5対7☆)ヤクルト =リーグ戦4回戦(2023.05.02)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:石山 泰稚(3勝1敗0S)
(セーブ:田口 麗斗(0勝1敗8S))
敗戦投手:田中 千晴(0勝1敗0S)

本塁打
【ヤクルト】オスナ(5号・4回表ソロ),山田 哲人(3号・6回表ソロ),オスナ(6号・8回表2ラン)
【巨人】中田 翔(7号・8回裏ソロ)

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◆ヤクルトが逆転勝利。ヤクルトは3点ビハインドの6回表、山田のソロと中村の適時二塁打で3点を挙げ、試合を振り出しに戻す。そのまま迎えた8回にはオスナの2ランが飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、4番手・石山が今季3勝目。敗れた巨人は、投手陣が振るわなかった。

◆巨人が打線を一新した。1番にオコエ瑠偉外野手(25)に代わって、広岡大志内野手(26)を抜てき。4月30日の広島戦(東京ドーム)では1安打1打点と気を吐いた。さらに下半身のコンディション不良でベンチが続いていた丸佳浩外野手(34)が、4月19日以来のスタメン復帰。

◆始球式を務める声優の梶裕貴(37)が東京ドームの場内アナウンスで力強くスターティングメンバーを発表した。野球アニメ「MIX MEISEI STORY 二度目の夏、空の向こうへ」(原作:「MIX」あだち充)とのコラボレーション企画として行われる同戦に巨人のユニホームを着て来場。始球式も務める予定となっている。梶はツイッターも更新し「衝撃の事実発覚!急きょブルペンでの投球練習が出来なくなったとの宣告が...!まさか私、ぶっつけ本番で始球式...?えーーーーー!!!!?????笑」と困惑した様子で投稿。ぶっつけ本番で始球式に挑むことになるようだ。

◆野球アニメ「MIX 2nd SEASON」とのコラボ企画で立花投馬役を務める声優の梶裕貴(37)が"ぶっつけ始球式"に悔しさをにじませた。背番号18のユニホームを着用し、マウンドへ。捕手の中山に対してセットポジションから勢いよく投げ込むも、大きく右にそれてワンバウンド。苦笑いしながらも観客に向けて手を上げて礼をして回った。梶は東京ドーム到着後に「衝撃の事実発覚!急きょブルペンでの投球練習が出来なくなったとの宣告が...!まさか私、ぶっつけ本番で始球式...?えーーーーー!!!!?????笑」と困惑した様子でツイッターを投稿していた。始球式後には悔しさをにじませつつ「気がついたら、場内アナウンスの時間になり、始球式の方へっていう感じで。練習しとけばよかったなっていうのはありますけど、プロの選手があのいい状態で出るのが一番なので」と振り返った。次は自身5回目の始球式のオファーも心待ちにしつつ「次チャンスがあれば、大歓声と拍手をもらえるようなピッチングができれば」と話した。

◆巨人坂本勇人内野手(34)が先制適時打を放った。2試合連続で「3番遊撃」としてスタメン出場。1回1死三塁で、ヤクルト先発サイスニードの外角低め129キロスライダーに食らい付いた。打球は前進守備の三塁手・村上のグラブをすり抜け、三塁ベースに当たる先制の内野安打となった。坂本は一塁ベースで白い歯を見せ、両手を上げた。「いいところに飛んでくれました。先制できて良かったです」と振り返った。

◆巨人戸郷翔征投手(23)が2試合連続「ジエンゴ」した。2回に、2点リードに広げなおも無死二、三塁で、カウント1-1からヤクルト・サイスニードの150キロ直球をセンター方向へはじき返した。これが中犠飛となり3点差。前回登板の阪神戦(26日、甲子園)に続く打点をマークした。中5日で臨んだ先発マウンド。バットで自らを援護した。

◆1番起用された巨人広岡大志内野手(26)が気合のヘッドスライディングで出塁し、先制のホームを踏んだ。1回先頭。ヤクルト・サイスニードのカウント2-1からの128キロに芯を外された。打球は三塁手と投手の間にボテボテで転がった。広岡は全力疾走で頭からベースに滑り込み、セーフとなった。先頭打者として内野安打で出塁すると、2番秋広の3球目には二盗に成功。秋広の一塁ゴロで三塁に進むと、坂本の三塁ベースに当たる適時内野安打の間に生還した。この日、オコエに代わって1番に抜てきされた。期待に応え、先制点をもたらした。

◆メガゴジラのバットが止まらない。「2番左翼」で3試合連続スタメンの巨人秋広優人内野手(20)が技ありの左前適時打を放った。2回2死三塁の第2打席。ヤクルト・サイスニードの外角低めの134キロスプリットをうまくひろった。カウント2-2からボール気味の球に長い腕を伸ばした。打球は左翼・青木の前にポトリと落ちた。これでスタメン出場した7試合は全試合で安打となった。アピールを続ける身長2メートルは「追い込まれていたので必死に食らい付いていきました。タイムリーになってよかったです」とコメントした。

◆ヤクルトのキャプテン山田哲人内野手(30)に3号ソロが飛び出した。3点ビハインドの6回先頭、1ストライクからWBC日本代表でチームメートだった巨人戸郷の143キロ直球を捉え、左翼席に運んだ。下半身のケガで離脱する前の4月7日阪神戦(甲子園)以来のアーチ。「コンパクトに打つことが出来た。良い角度で上がってくれました」と語った。山田の1発から始まったこの回、同点に追いついた。

◆巨人戸郷翔征投手(23)の両リーグ単独トップの4勝目がスルリとこぼれ落ちた。102球を投げて3勝目を挙げた4月26日の阪神戦(甲子園)から今季初めて中5日で臨んだ先発マウンド。2回までで4点の援護を受けるも、徐々にヤクルト打線が牙をむいた。4回1死からオスナのソロで1点を返されると6回先頭、侍ジャパンで同僚だった山田に左翼席にソロを浴びて2点差まで詰め寄られた。さらに続く村上に四球、1死からオスナにも四球を与えて1死一、二塁。長岡を一ゴロで打ち取って2死一、三塁で中村を打席に迎えたところで降板となった。5回2/3を投げて8安打4失点4奪三振、97球で悔しそうな表情を浮かべながらマウンドを後にした。しかし2番手の鍵谷が中村に右中間を破る2点適時二塁打を浴びて試合は振り出しに。戸郷の4勝目はお預けとなった。戸郷は「リードを守れずに申し訳ないです。次はしっかりとした投球ができるように頑張ります」とコメントした。

◆巨人坂本勇人内野手(34)が通算419二塁打とし、ミスターの数字を超えた。同時に東京ドームでの安打数を999とし、史上13人目となる「同一球場での通算1000安打」にリーチをかけた。2試合連続で「3番遊撃」のスタメン。7回2死走者なしの第4打席目だった。ヤクルト石山の132キロスライダーを左翼線への二塁打とした。これで長嶋茂雄終身名誉監督の418を超え、通算419二塁打となった。歴代単独8位で、現役最多を更新した。28日広島戦では2本のアーチを含む3安打の大活躍で歴代5位となる179回目の猛打賞だった。「正直、過去は過去だと思って、これから何本打てるか分からないですけど、日々新たにやっていきたい」と語っていた。また新たな記録を積み重ねた。

◆巨人のドラフト3位ルーキー・田中千晴投手(22)が8試合目にしてプロ初失点を喫した。同点の8回に4番手として登板。先頭の村上からは3ボールから空振り三振を奪うも、1死からサンタナに中前打を浴びると、続くオスナに左翼席への2ランを浴びた。田中千はここまで「8回の男」としてセットアッパーを務め、7試合連続で無失点投球を見せていた。

◆巨人中田翔内野手(34)が7号ソロを放ち、わずか10分で再び単独トップに躍り出た。2点を追う8回の先頭の打席。ヤクルト清水の146キロ直球をとらえ、左翼席へ、弾丸ライナーを飛ばした。打球速度165キロ、飛距離116メートルで、1点差に詰め寄る1発に「とにかく塁に出る事だけを考えて打席に入りました」。直前にヤクルト・オスナが6号2ランを放ち、並ばれていた本塁打数を、すぐさま突き放した。

◆巨人が4点差を守り切れずに逆転負けを喫した。連敗で4位浮上とはならなかった。1回先頭、今季2試合目のスタメンで今季初1番の広岡が投前へボテボテのゴロが転がり一塁へ全力疾走。ヘッドスライディングで内野安打をもぎ取ると、次打者秋広への3球目にはすかさず二盗を成功して無死二塁とチャンスを作る。秋広が一ゴロで走者を進め、坂本がサードベース直撃の内野安打で幸先よく先制した。2回にもブリンソンの適時二塁打、戸郷の中犠飛、秋広の適時打で3点を追加し、序盤で4点のリードを得た。先発の戸郷翔征は97球の粘投を見せたが、両リーグ単独トップの4勝目はスルリとこぼれ落ちた。102球を投げて3勝目を挙げた4月26日の阪神戦(甲子園)から今季初めて中5日で臨んだ先発マウンド。オスナと山田にソロを浴びて2点差とされると、さらに続く村上に四球、1死からオスナにも四球を与えて1死一、二塁。長岡を一ゴロで打ち取って2死一、三塁で中村を打席に迎えたところで降板となった。しかし、2番手の鍵谷が中村に2点適時二塁打を浴びて試合は振り出しに戻った。8回にはドラフト3位ルーキーの田中千が1死一塁からオスナに2ランを浴びて8試合目にしてプロ初失点。2点を勝ち越された。8回先頭で中田翔が7号ソロを放って1点差に迫るも反撃はここまで。試合前時点で0・5ゲーム差だった4位ヤクルトに敗れ、5月は黒星スタートとなった。

◆巨人広岡大志内野手(26)が2年前のトレード相手となるヤクルト田口から移籍後4打席目の対戦で初安打を放った。2点を追う9回先頭、守護神を務める田口に対して先頭打者で打席へ。追い込まれながらも146キロ直球を逆方向にはじき返し、右前打で出塁に成功した。2人は21年3月に巨人とヤクルトの間でトレードが成立。21年は3打数無安打で、昨年は対戦がなかった。

◆ヤクルトが今季最多の13安打で、巨人に逆転勝利した。キャプテン山田哲人内野手(30)の3号ソロが燕打線に火を付けた。ホセ・オスナ内野手(30)が8回にこの日2本目となる勝ち越しの決勝6号2ランを放ち、試合を決めた。4点差の逆転勝ちは今季初。7連敗の後は連勝を飾り、幸先の良い5月スタートとなった。「良い月にしたい」。泥沼の7連敗後に1勝をつかんだ4月最終日に口をついた高津監督の言葉どおり、5月の最初の試合で昨季も3度しかなかった4点差の逆転勝利を飾った。開幕から26試合目でようやく2度目の2桁安打も記録。チーム打率も2割復帰で打線が上向いてきた。3点ビハインドの6回先頭。山田が1ストライクから侍ジャパンでチームメートだった巨人先発戸郷の143キロ直球を捉え、左翼席に運んだ。下半身のケガで離脱する前の4月7日阪神戦(甲子園)以来の1発。キャプテンのバットで打線にスイッチが入る。2死一、三塁で打率1割8分5厘と苦しむ中村が、鍵谷の代わりばなを右中間に2点適時二塁打とし、同点に追いついた。まさに「打」が「線」のようにつながった。中村の同点打の場面は、村上とオスナが四球を選び完成したチャンス。高津監督は「オスナと(山田)哲人のホームランと、四球を絡めての同点が非常に良かった。今日は去年のような打線の形になった」と目を細めた。通算80勝のうち、34勝が逆転勝ちだった昨季のような粘りが、この日の燕打線からにじみ出た。高津監督は「打撃コーチが寝ないぐらい相手を研究して準備してくれている」と労をねぎらった。2本塁打でお立ち台に立ったオスナは、今季41三振、最近10試合で打率9分1厘と苦しむ4番村上へ「ムネの調子が上がるまでチームでカバーする。いずれムネがカバーしてくれる時期が来るから」と語った。同点打の中村は昨季のような逆転勝ちに「4点差をひっくり返したことは必ずチームに勢いが生まれる。良い流れで明日につなげられて良かった」と、連覇を成し遂げた昨季のムードに似た勝利を歓迎した。【三須一紀】▽ヤクルト山田(4月28日の1軍復帰後初となる3号ソロ)「チームを離れていたので多少疲れはあるがボール自体は見えている。昨年はムネ(村上)が打ってくれて優勝できた。今はチームでカバーするのが当たり前」

◆貧打に苦しんでいたヤクルトが今季最多の13安打で、巨人に逆転勝利した。キャプテン山田哲人内野手(30)の3号ソロが燕打線に火を付けた。ホセ・オスナ内野手(30)が8回にこの日2本目となる勝ち越しの決勝6号2ランを放ち、試合を決めた。4点差の逆転勝ちは今季初。7連敗の後は連勝を飾り、幸先の良い5月スタートとなった。「良い月にしたい」。泥沼の7連敗後に1勝をつかんだ4月最終日に口をついた高津監督の言葉どおりの試合展開になった。昨季も4度しかなかった4点差以上の逆転勝利を飾った。開幕から26試合目でようやく2度目の2桁安打も記録。チーム打率も2割復帰で打線が上向いてきた。3点ビハインドの6回先頭。山田が1ストライクから侍ジャパンでチームメートだった巨人先発戸郷の143キロ直球を捉え、左翼席に運んだ。下半身のケガで離脱する前の4月7日阪神戦(甲子園)以来の1発だった。キャプテンのバットで打線にスイッチが入る。2死一、三塁で打率1割8分5厘と苦しむ中村が、鍵谷の代わりばなを右中間に2点適時二塁打で同点。「自分がマスクをかぶった試合が5連敗中だったので、自分自身でその流れを断ち切りたかった」。連敗中は「半信半疑。打席で迷いが生じてしまっていた」が、この打席は「2ボールだったが、ストライクが来たら飛びつくぐらいの気持ちだった」とバットに熱を込めた。チーム打率1割9分5厘と沈黙した4月とは打って変わり、打撃につながりが生まれた。中村の同点打の場面は、村上とオスナが四球を選んでできたチャンス。高津監督は「四球を絡めての同点が非常に良かった。今日は去年のような打線の形になった」と評価した。通算80勝のうち34勝が逆転勝ちだった昨季のような粘りが、この日の燕打線には出た。今季41三振、最近10試合で打率9分1厘といまだ苦しむ村上だが、「打てない人がいれば周りがカバーする。昨年は彼に助けられたから」と山田。同点打の中村は「4点差をひっくり返したことは必ずチームに勢いが生まれる」。低空飛行だった燕が、5月に入り上昇気流に乗っていく。【三須一紀】○...山田が4月28日の1軍復帰後初となる3号ソロを放った。離脱の影響で「動いてなかった分、体のキレはもっと必要。体力的には1試合終わってすごくしんどいけど、ボールも見えてるし、守備でも良い反応ができている」と調子は上向きだ。7連敗から連勝を挙げたことに「まだまだ100試合以上あるのでみんな前向きです」と語った。▽ヤクルト田口(守護神として9回のマウンドを0封)「2点差あったので、とにかく逆転されないことを意識した。岡本のところで打たれたら同点だったので、なかなか勝負できなかったことは反省」

◆巨人は継投策が裏目に出て、4点差を守り切れず逆転負けを喫した。中5日で臨んだ戸郷が5回まで1失点。毎回安打を許しながら粘りの投球を見せていたが、3点リードの6回に潮目が変わった。ヤクルト先頭の山田にソロ弾を浴びると、四球絡みで、2死一、三塁としたところで97球。原監督は「全体的なことを考えて」と鍵谷にスイッチも、右中間へ2点適時二塁打を打たれ追いつかれた。7回以降は形になりつつあった勝ちパターンを送り込んだ。7回に直江が抑えるも、8回のルーキー田中千が勝ち越し2ランで、8試合目にして初失点。安打はヤクルトの13安打に対して11安打と競り合いながら、最後は逃げ切られた。原監督は「ゲームとしては、4点を守れなかったというところでしょうね」。5月は黒星スタートとなった。巨人中田翔(2点を追う8回先頭、リーグ単独トップとなる反撃の7号ソロ)「打ったのは真っすぐ。とにかく塁に出ることだけを考えて打席に入りました」巨人戸郷(5回2/3を8安打4失点で両リーグ単独トップの4勝目ならず)「リードを守れずに申し訳ない。次はしっかりとした投球ができるように頑張ります」

◆巨人OBで米大リーグ、ヤンキースなどでも活躍した松井秀喜氏(48)が、3日のヤクルト戦(東京ドーム)で始球式を行う。ルーキーだった1993年5月2日のヤクルト戦で高津臣吾(現ヤクルト監督)からプロ初本塁打を放っており、30年の節目に登場。巨人の公式戦では、長嶋茂雄終身名誉監督とともに受賞した国民栄誉賞の授与式があった2013年5月5日にも始球式を務めた。

◆3日の巨人戦に先発するヤクルト・高梨裕稔投手(31)は、キャッチボールなどで調整した。対巨人で白星を挙げたのは2020年7月12日(ほっと神戸)が最後。「長打が打てる打者の前に無駄な走者を出さないように。基本的なところをしっかりやっていきたい」と力を込めた。3試合目の先発で今季初勝利を目指す右腕は「まずは自分のことを一生懸命やって、あとで(勝ちが)ついてくれば」と意気込んだ。

◆巨人・高橋優貴投手(26)が3日のヤクルト戦に中4日で先発する。左肘の手術からの復帰戦だった前回4月28日の広島戦(東京ドーム)は3回54球を投げて5安打2失点。雪辱の機会が早々に巡ってきた。2日は東京ドームでランニングなどで調整し「粘り強く長いイニングを投げ、チームに勝ちをつけられるように頑張る」と表情を引き締めた。

◆ヤクルトのホセ・オスナ内野手(30)が四回1死で5号ソロを放った。「4点差あるがとにかく1点ずつという気持ちで打席に入りました。完璧に捉えました」0―4で迎えた四回1死。巨人先発・戸郷に対し、1ストライクからの2球目、高め142キロ直球をフルスイングした。打球はぐんぐん伸びて左中間席に着弾。今季5号となるソロで反撃に出た。

◆30年の時を経て、背番号55が東京ドームで輝いた。3試合連続で「2番・左翼」で先発出場した巨人・秋広優人内野手(20)が二回に技ありの左前適時打を放った。「追い込まれていたので必死に食らいついていった。タイムリーになってよかった」3-0とした二回2死三塁で回ってきた第2打席。カウント2-2からサイスニードが投じた低めの変化球を右手一本で拾い上げ、左前に落とした。これで先発した全7試合で安打を記録。試合前時点で打率・421と好調を維持する大砲が、打点を挙げた。歴史は繰り返す。1993年5月2日。巨人、ヤンキースなどで日米通算507本塁打を記録した松井秀喜氏(48)=ヤンキースGM特別アドバイザー=がヤクルト戦で高津臣吾(現ヤクルト監督)からプロ初本塁打をマークした。この日は、30年前と同じヤクルト戦で背番号55の秋広が躍動。同氏は後継者である身長202センチの後輩について「(巨人の)55番が東京ドームで躍動する姿が見られるのはうれしいので応援していきたい」と語っていた。「偉大な番号に恥じないようなプレーをしなければならないと思っている。あいつに背負わせてよかったなと思われるような選手になりたい」と秋広。レジェンドが築きあげた「55」の系譜をしっかりと紡いでいく。(樋口航)

◆反撃のアーチをたたき込んだ。ヤクルトのオスナ内野手(30)が、四回1死で5号ソロを放った。「4点差あるが、とにかく1点ずつという気持ちで打席に入りました。完璧に捉えました」0―4で迎えた四回1死。巨人先発・戸郷に対し、1ストライクからの2球目、142キロの高め直球をフルスイングした。打球はぐんぐん伸びて左中間席に着弾。4月23日の巨人戦(神宮)で左越えソロを放って以来の今季5号で、打線の火をつけた。試合前時点でリーグトップの6本塁打をマークしていた中田翔(巨人)に1本差に迫る一撃。昨季マークした20本塁打を大きく上回る、シーズン27本塁打ペースでアーチを量産している。助っ人の一撃に呼応するように、六回先頭では山田哲人内野手(30)が左越えの3号ソロ。「コンパクトに打つことができました。いい角度で上がってくれました」と143キロの直球を捉えて左翼席最前列へほうり込んだ。さらに村上の四球などで好機を広げ、六回2死一、三塁では中村が同点に追いつく中越え2点二塁打。中盤で打線が流れるようにつながり、試合を振り出しに戻した。チームは3、4月の戦いを11勝13敗1分けの4位で終えた。高津監督は「いい1カ月にしたい。ジャイアンツからスタートするけど、一戦一戦僕たちらしく戦っていきたい」と気合を入れ直していた。球団史上初のリーグ3連覇へ、巻き返しの5月とする。(箭内桃子)

◆巨人・坂本勇人内野手(34)が、七回に長嶋茂雄を超えて歴代単独8位となる通算419本目の二塁打を放った。甘く入った石山のスライダーを捉え、左翼線に運んだ。

◆ヤクルトが今季最多の13安打を放ち、逆転勝ち。1―4の六回に山田のソロと中村の2点二塁打で同点。八回にオスナのこの日2発目となる2ランで勝ち越した。石山が3勝目を挙げ、田口が8セーブ目。巨人は田中千がプロ初黒星。

◆ヤクルトは4-4で迎えた八回、ホセ・オスナ内野手(30)が勝ち越しの6号2ランを放ちチームを連勝に導いた。以下、オスナのヒーローインタビュー。--本日2本のホームラン「とても気持ちいいですね。なんとか逆転して、チームの勝利に貢献できてよかった」--四回のホームランをを振り返って「いつも通り強く振れる球を待っていた。真っすぐが甘く入ってきたので、芯で捉えてうまく飛んでくれました」--八回の決勝2ランを振り返って「今日は状態が良かったので、たまたま甘く入ってきた球を捉えて、いい感じに飛んでくれました」--ファンに向けて「今年も優勝できるように一生懸命頑張ります」

◆ヤクルトは7-5で迎えた九回、守護神・田口麗斗投手(27)がマウンドに上がり、先頭の広岡に右前打を打たれるなど2死一、二塁としたが最後は粘る中田を中飛に抑え、8セーブ目を挙げた。田口は試合後、ツイッターを更新し、「すわほー??今日は彼でしょう。ホセnice2ホーマー状態いいすねぇ。むーさんnice同点タイムリー 流れよんだ」と同僚の活躍を称えた。また、1イニングで37球を投げた田口は、自身の写真もアップし「これはあしたのジョーを意識しました。もう体力ないです」とつづった。

◆巨人・原辰徳監督(64)が3試合連続で「2番・左翼」で先発する秋広優人内野手(20)の打撃を評価した。指揮官がもっとも目を細めたのは、一回無死二塁で迎えた第1打席。カウント2-2から低めのチェンジアップを引っ張り、一ゴロで二走・広岡の三塁へ進め、先制点につながった打撃について「1打席目のああいうバッティングは大きい。野球というものをよく知っているというかね。技術というものもしっかりあるんだなという気がしますね」とうなずいた。秋広は3-0の二回2死三塁では技ありの左前適時打をマーク。4試合連続安打を放つなど、攻撃型2番打者として存在感を示している。

◆巨人は、投手陣が4点のリードを守り切れず、逆転負けを喫した。先発の戸郷翔征投手(23)が六回途中8安打4失点で降板。4-4の同点で迎えた八回にはD3位・田中千(国学院大)が登板。昨季のイニング別で最多78失点した泣きどころを踏ん張りたかったが、オスナに決勝2ランを被弾した。被安打は5試合連続で2桁。阿波野投手チーフコーチは「詰めの1球がまだ安定していない。若手には何とか乗り越えさせて、自信を大きくしてあげたい」と淡々と振り返った。

◆守護神の田口が九回を締めて、古巣の巨人を相手に今季8セーブ目を挙げた。2死一塁で岡本和に11球粘られた末に四球を与え一、二塁。一発が出ればサヨナラのピンチで「ここ一番で結果を出している打者」とギアを上げ、中田翔を中飛に仕留めた。ヤクルト移籍後の東京ドームでは初セーブ。「自分を育ててくれたマウンドで恩を感じながら投げられた」と充実感をにじませた。

◆反攻に転じたい5月の初戦でつまずいた。巨人は先行した4点のリードをひっくり返されて敗れ、原辰徳監督(64)は「4点を守れなかったというところ」と唇をかんだ。中5日で先発した戸郷は毎回安打を許し、粘れなかった。球数が100球に迫った4-1の六回にソロを浴び、2四球が絡んで2死一、三塁とされたところで降板。後を託した鍵谷が打たれて同点に追いつかれ、「リードを守れずに申し訳ない」と肩を落とした。八回にはD3位・田中千(国学院大)が初被弾となる決勝2ランを浴びた。八回は昨季イニング別で最多78失点した泣きどころで、今季は4月下旬から期待の新人右腕が送り出されている。被安打は5試合連続で2桁。阿波野投手チーフコーチは「詰めの一球がまだ安定していない。若手には何とか乗り越えさせて、自信を大きくしてあげたい」と課題を口にした。(鈴木智紘)

◆反撃の口火を切った。ヤクルトのホセ・オスナ内野手(30)が2021年9月30日のDeNA戦(神宮)以来となる1試合2本塁打で、攻撃陣を鼓舞した。「とても気持ちいいです。どのゲームでも最後まで諦めない気持ちで戦っている。チームの勝利に貢献できて良かった」0―4の四回1死で巨人先発・戸郷から左中間へ5号ソロ。助っ人の号砲で打線に火がつき、じりじりと点差を縮めると、4―4の八回1死一塁では4番手・田中千のフォークボールを左翼席へズドンと打ち込んだ。逆転勝利の立役者は決勝の6号2ランに「自分の状態もよく、うまく捉えることができた」と胸を張った。来日3年目。新型コロナ禍が少しずつ落ち着きを見せる中、家族との外食や子供たちと公園で遊ぶ時間が何よりの息抜きになっている。この日は妻のカルラさんと長男ギルベルトくん、長女カルラ・ソフィアちゃんが東京ドームシティを散策してから試合を観戦していたという。最愛の家族の存在が活躍の源だ。リーグトップの巨人・中田翔(7本)とは1本差。初の本塁打王のタイトル獲得の夢も膨らむが「もちろん打ちたいという気持ちは強いが、まだ考えるのは早い」と冷静だ。フォア・ザ・チームで打ちまくる。(箭内桃子)

◆主将が流れを変えた!! ヤクルトは2日、巨人4回戦(東京ドーム)に7―5で逆転勝ちし、2連勝とした。山田哲人内野手(30)が3点を追う六回、先頭打者で左翼席へ3号ソロを放つと、その後同点に追いつき、終盤に勝ち越した。下半身のコンディション不良で一時離脱していたチームリーダーが、約1カ月ぶりのアーチで反撃ののろしを上げた。低迷していた打線が今季最多13安打を放つなど、4点差を逆転。球団初のリーグ3連覇へ、反攻の5月が始まった。一振りで空気を変えた。勝利への流れを呼び込んだ。山田が3点を追う六回、先頭で3号ソロ。東京ドームに集まった燕党の座る左翼席へ、反撃開始を告げるアーチを架けた。「結果的には反撃につながるホームランになりましたし、本当にいい角度で飛んでくれたなという感じです」両手には久しぶりに最高の感触が残った。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でともに日本代表として戦った巨人先発・戸郷の直球を捉え、4月7日の阪神戦(甲子園)以来約1カ月ぶりの一発。主将が号砲を鳴らすと、その回に中村の2点二塁打で同点。八回にはオスナのこの日2発目となる2ランで勝ち越し、九回は青木が貴重な左邪犠飛を放って、鮮やかな逆転勝ちを収めた。4月は自身も、チームも苦しかった。同12日のDeNA戦(神宮)で三ゴロを放って一塁を駆け抜けた際に下半身を負傷。翌13日に出場選手登録を外れ、2軍調整となった。山田の離脱後チームは3勝8敗。同27日に1軍復帰したが、同29日まで7連敗を喫した。

◆ヤクルトが逆転勝利で2連勝。0-4の四回にオスナが5号ソロ。六回に山田の3号ソロと中村の2点二塁打で同点。八回にオスナの2ランで勝ち越し、九回は青木の犠飛で7点目を奪った。山田哲人内野手(30)が今季3号本塁打。巨人戦での本塁打は昨年8月31日(京セラ)以来、通算51本目。カード別の通算本塁打数で中日戦と並ぶ最多本数(対DeNA50本、対阪神41本、対広島40本、交流戦41本)となった。ヤクルト(前身を含む)の選手が巨人戦で通算51本放ったのは、池山隆寛と並ぶ球団歴代3位。球団最多は古田敦也とバレンティンの54本。

◆打ち合いの熱戦に見える中で、勝敗を分けたのは投手陣。特にリリーフのレベルの差だ。ヤクルト・田口の九回の投球は、実に細やかだった。内外角へしっかり投げ分ける。岡本和、中田翔に粘られても、丹念にストライクゾーンへボールを出し入れする。間違っても甘いコースへは投げない。1回だけ任される投手には、これくらいの精度が必要なんだ。そこまでつないできた中継ぎ陣も、ベンチの計算通りに最少失点でしのげる。リリーフで勝ち切ったことは、ますます相乗効果を生むと思うね。対して巨人は...。ほとんど計算は立たず、とりあえず出してみて抑えてくれれば? そんな継投に映ってしまう。田中千がオスナに浴びた決勝2ランなどは、真ん中の高めに抜けたフォークボール。9回完投した中での1球ならまだしも、終盤の勝負どころで投げる球ではない。落ちないフォークは単なる半速球。10球続けてショートバウンドするくらい、精度を高めてからでないと、使えないよ。巨人の投手陣はえいや、えいやとスピードガン表示を追い求めるのではなく、制球と技術を見つめ直してもらいたいね。(サンケイスポーツ専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
DeNA
1680 0.667
(↓0.029)
-
(-)
11982
(+1)
71
(+6)
15
(-)
6
(-)
0.250
(-)
2.770
(↓0.14)
2
(-)
阪神
13111 0.542
(↓0.023)
3
(-)
11887
(+1)
70
(+3)
12
(-)
14
(-)
0.237
(↓0.002)
2.590
(↓0.01)
3
(-)
広島
13120 0.520
(↑0.02)
3.5
(↑1)
11887
(+6)
75
(+1)
21
(+1)
9
(-)
0.244
(↑0.003)
2.700
(↑0.08)
4
(-)
ヤクルト
12131 0.480
(↑0.022)
4.5
(↑1)
11770
(+7)
78
(+5)
17
(+3)
22
(-)
0.202
(↑0.007
2.830
(↓0.09)
5
(-)
巨人
11150 0.423
(↓0.017)
6
(-)
11788
(+5)
108
(+7)
24
(+1)
3
(+1)
0.241
(↑0.003
4.020
(↓0.12)
6
(-)
中日
9150 0.375
(↑0.027)
7
(↑1)
11959
(+3)
71
(+1)
4
(-)
6
(-)
0.236
(↓0.002)
2.640
(↑0.07)