西武(★2対8☆)楽天 =リーグ戦5回戦(2023.04.29)・ベルーナドーム=
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楽天
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西武
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勝利投手:藤平 尚真(2勝1敗0S)
敗戦投手:髙橋 光成(3勝1敗0S)

本塁打
【楽天】鈴木 大地(1号・3回表ソロ),島内 宏明(2号・7回表ソロ),フランコ(3号・7回表2ラン)
【西武】中村 剛也(6号・5回裏2ラン)

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◆楽天は3回表、鈴木大のソロと島内の適時二塁打で3点を先制する。5-2となって迎えた7回には、島内とフランコの本塁打で3点を挙げ、突き放した。投げては、先発・藤平が6回途中2失点で今季2勝目。敗れた西武は、先発・高橋光成が試合をつくれなかった。なお、この試合で西武・中村がNPB史上初となる通算2000三振を記録した。

◆西武中村剛也内野手(39)がプロ野球史上初となる通算2000三振に到達した。この日は「4番DH」でスタメン出場。4回無死の第2打席、楽天藤平から三振を喫した。プロ22年目の今季を通算1990三振でスタート。打撃好調で三振も少なかったが、25日からのロッテ2連戦(ZOZOマリン)で計4三振。前人未到の数字へ、この日を残り「1」で迎えていた。中村は通算459本塁打でも現役最多で、28日も決勝の先制2ラン。豪快に振り込んでいくスラッガーならではの"勲章"ともいえる記録になった。メジャーリーグでは歴代で7人が2000三振を超えている。

◆通算2000三振の大台に達した西武中村剛也内野手(39)が、次の打席ですぐさまやり返した。5点を追う5回2死三塁。前打席で節目の三振を喫した楽天藤平に2球で追い込まれるも、ファウルの後、悠然と3球を見送る。フルカウントから勝負にきた内角148キロに体をくるりと回し、左翼線上へ。大飛球が左翼ポール上部に当たり、反撃の6号2ランとなった。中村は打球がポールに直撃したのを確認し、ダイヤモンドを回り出した。藤平には過去6打席の対戦があり、1本塁打2三振だった。この日、三振の数は増えたものの、本塁打の数もきっちりプラス。プロ通算460号となった。メジャーでは 通算2000三振以上は7人で、最多はレジー・ジャクソンの2597三振。現役では今季限りでの引退を表明しているミゲル・カブレラ(タイガース)が唯一で、2042三振。

◆西武マーク・ペイトン外野手(31)が負傷交代した。中堅スタメンで出場していたペイトンは、7回から左翼守備へ。1死後、楽天島内の左翼フェンス際への飛球にジャンピングキャッチを試みるも捕球できず、着地時には右足首をひねった感じに。勢いでグラブも手から離れ、その場に倒れ込んだ。打者走者の島内は本塁まで回り、2号ランニング本塁打となった。ペイトンはそのまま自力で歩いてベンチまで戻ったものの、金子侑司外野手(33)と交代になった。来日1年目のペイトンは開幕戦で1番スタメンで起用されるも、打撃不振が続き、この日の第2打席で20打席ぶりに安打を放っていた。

◆西武中村剛也内野手(39)がプロ野球史上初となる通算2000三振に到達。大阪桐蔭時代の同期でもある元阪神岩田稔氏(39)が、高校時代の思い出を振り返った。岩田氏いわく、大阪桐蔭時代の中村剛也は「三振しない大砲」だった。それだけに高校3年夏の記憶が今も忘れられないそうだ。府大会の決勝。高校通算83本塁打を誇っていた中村は上宮太子の1年生左腕・田村和也に3打数無安打2三振3四球と封じられた。絶対的4番を抑え込まれ、チームは延長11回の激闘に敗れた。「1年生投手にインハイを攻められて三振する姿を見て、あのタケヤが三振するなんて...と。当時はそれぐらいコンタクトがうまくて三振が珍しい選手でした。そんな選手がプロで三振記録を塗り替えるのだから、すごいですよね。きっとプロで生きる道を模索し続けた結果、三振を恐れず飛距離を伸ばす道を選んだのでしょうね」岩田氏は阪神一筋の現役16年間を終えた後、対戦した中での最強打者に必ず中村剛也の名前をあげていた。どれだけ三振の数を増やしていても、恐怖を消し去ることはできなかった。「タケヤは泳がされない、必ずといっていいぐらい自分のタイミングで振ってくるし、そのスタイルがブレない。ちょっとでも甘く入ったらホームランを打たれてしまう、本当に怖い打者でした。2000三振...本当にすごい記録だと思います。ずっと試合に出てホームランを打ち続けてきたから到達できた数字。格好いいですよね」日本球界では前人未到の通算2000三振。「偉業」を成し遂げた同期の存在に、岩田氏はどこか誇らしげだった。【佐井陽介】

◆楽天島内宏明外野手が10年ぶりのランニング弾を含む2安打3打点で打線をけん引し、連敗を3で止めた。3点リードの7回1死、西武張奕から左翼へ大飛球。ジャンプしたペイトンが捕球できず着地時に負傷。ボールが転々とする間に一気に本塁を陥れた。13年7月7日ソフトバンク戦以来のランニング弾は、プロ通算99号。「100本目だったら良かったんですけど、99なんで。何とかもう1本、今年中に打てるように頑張りたい」と振り返った。4番の役目を果たした。3回、鈴木大の1号ソロで先制し、なお2死満塁。エース高橋から左翼線へ2点適時二塁打を放って打線に火を付け、10安打8得点の快勝に導いた。通算100号に迫ったが、「大振りしたらいい結果にならないんで。コンパクトに打っていきたい」。あくまでも自分らしい打撃で、チームを支えていく。【鈴木正章】▽楽天石井監督(8得点の打線について)「みんな小さい失敗を恐れずにやっていけば、大きい成功につながる。一喜一憂せずにやるのがシーズン。大きい成功につなげて欲しい」○...楽天藤平が6回途中5安打2失点で2勝目を挙げた。序盤から打線の援護を受け、最速151キロの直球を軸に粘り強い投球を披露。敵地でのお立ち台で「しっかり相手ピッチャーを見ながら勉強できることもありましたし、僕が粘って、野手の方が点を取ってくれたので。ほんとに感謝したいと思います」と振り返った。

◆西武中村剛也内野手(39)がプロ野球史上初、前人未到の通算2000三振に到達した。4回、楽天藤平から空振り三振を喫した。プロ22年目、通算7706打席目だった。しかし次の打席、現役最多を突っ走る通算460号本塁打が、左翼ポールに直撃した。ボール半個分未満の見極めで分かれる三振か四球か、はたまた本塁打か。経験と技術を凝縮しながら、残り「27」と迫る次なる節目、通算2000試合出場へ堂々と歩む。わざとだろう。中村はあえてスマイルマークのような顔を作って総括した。「その見極めがあんまりできなかったので、僕は三振が多いと思います」通算2000三振と通算460号が目立つ試合で、その本塁打の3球前、藤平の外角150キロのボール球への見極めに、中村剛也が凝縮された。カウント0-2。2001個目、もありえた球。映像でもベース板ぎりぎりの球。しかし。「ボールですよ。自信持って見逃してます。あれ取られたら泣きます」ボール何個分か。問いかけに「これくらいじゃないですか」と2本の指で約5センチの隙間を作った。重ねた三振、2000個。同じような球をストライク判定されたこともある。振ってしまったこともある。「その時々の自分の状態であったり、投手の状態であったり、球質の違いであったり、そういうので。ストライクかもと思って途中で、あ~ボールだった、みたいな」盟友栗山の通算1000四球を「すごい」と即答した男もまた、そのギリギリを見極め、三振と四球、長打の境界線で戦ってきた。5センチを見極め、フォークを2つ見送り、フルカウントで内に来た148キロに上体をくるっと回転させた。三塁線上の大飛球を見つめる。「あの当たり方だと(ファウルに)切れないッスね」。左翼ポール上部に直撃の連日の6号2ラン。淡々と走りだした。「基本は三振したくないので、誰もが。でも崩されて、当てに行くようなバッティングはしたくない。でも当てたらヒットになる確率も上がる。難しいんですよね。まだまだ追いかけていきます」三振はしたくないが、スラッガーゆえに常に付きまとう。「悔しくないです。悔しいけど、悔しくないです」と両極を口にするのも1打席1打席で深い仕事をしているからこそ。1973試合出場で2000三振。「三振の方が多いんで、三振しないように頑張ります」とまたニコッ。あと108日で40歳。あと27試合で次の節目。積み重ねる全てが勲章だ。【金子真仁】中村が4回に藤平から三振を喫し、プロ野球初の通算2000三振を記録した。初三振は03年9月28日日本ハム戦のミラバルからで、507人の投手から三振した。中村は「三振÷打席」で計算する通算の三振率が2割5分9厘で、「安打÷打数」の打率2割5分4厘よりも三振率の方が高い。三振は50~70年代に比べて90年代に入って増え、パ・リーグは昨年の6641個が最多。通算1500三振以上は90年以降に活躍した長距離砲で占められているが、その14人の中で試合数より三振数が多く、打率よりも三振率が高いのは中村だけだ。

◆楽天藤平尚真投手(24)が、5回0/3を100球、5安打2失点の粘投で2勝目(1敗)を挙げた。初回いきなり1死満塁のピンチを招いたが、マキノンからこの日最速の151キロ直球で見逃し三振を奪うと、続くペイトンを二ゴロに仕留めて無失点。「狙って細かく通せるコントロールはないので。とにかく気持ちで負けないように、ストライクゾーンで勝負出来た」と振り返った。6イニング中、5回は先頭打者をきっちり抑える内容に「そこは先発ピッチャーだったら誰でも意識するところ。先頭と、点を取ってもらった次の回。自分の意識通り投げれていると思います」と納得の表情。6回途中での降板には「あの(5回の中村の2ランによる)2点が入らずにいってればと思うんですけど。まだ開幕して1カ月しかアピールしてないですし。ここからつかんでいくところかなと思います」。今後も好投を続け、さらなる信頼を勝ち取っていく決意だ。

◆西武中村剛也内野手(39)がプロ野球史上初、前人未到の通算2000三振に達した。プロ22年目、通算7706打席目での2000三振で、直後の打席では現役最多を突っ走る通算460号本塁打を放った。生粋のアーチストゆえ、常に付きまとう三振。"勲章"ともいえる記録になった。今季は4月11日のロッテ戦(ベルーナドーム)で、16打席目にして初めて三振した。次打席から3打席連続安打でやり返し、試合後には「今年初めて(の三振)ですかね?」と豪快に笑っていた。右ふくらはぎ痛の山川の一時離脱もあり、4番を任される。今季は三振が少ないことには「打つべき球をしっかり前に飛ばした結果として」と、25日の試合後に話した。バットの先端をくりぬいて操作性を高め、規定打席未到達ながら打率も3割を超える。公式戦では通算753人(2000三振後に対戦した楽天内で754人目)の投手と対戦し、507人から三振を喫している。苦戦した印象が強い投手を尋ねた。「いっぱいいますよ。いっぱいいすぎて分かんないな...。ダルビッシュ、田中将大、和田さん...。和田さん、打ちづらいっていうか球速いんですよ。何回対戦しても速く感じるんです。杉内さんも」。中村は「調べないでください」と笑ったが、おせっかいにも調べた。中村が何度も名を挙げたソフトバンク和田毅投手(42)は、6位となる25三振。元ソフトバンク、巨人投手の杉内俊哉氏(42=巨人3軍投手チーフコーチ)からは3位の29三振。「和田さんはメジャー行ってるから、対戦がそんなにないじゃないですか。でも数が多い。大谷も数の割に多いですよね」。21個の三振を喫していた。1位は楽天則本昂大投手(32)で36個だった。「三振いっぱい取っている時期に対戦が多いので」と振り返りつつ「でも僕、則本からけっこうホームラン打ってるんですよ」と胸を張る。5本塁打している。被三振2位(32個)の元日本ハム投手の金子千尋氏(39=日本ハム特命コーチ)からも11本の本塁打を打っている。あらためて三振について尋ねる。「したくないです。三振したくない」と言う。「悔しくないです。悔しいけど、悔しくないです」と対極の言葉を重ねる。バットを最後まで両手で握って振り切るからこそ、2つに分かれる結果。おかわり君という愛称とともにファンを魅了し、40歳になるシーズンも元気いっぱいだ。【金子真仁】

◆西武のエース高橋が今季初黒星を喫した。3回に3点、4回に2点を失い、4回で降板。ボール球も多く「次回登板に向けてしっかり準備します。頑張ります」とだけ話した。松井監督は「(高橋)光成には助けてもらっているし、また次、何とか光成を援護できるようにチームとして頑張っていきたい」と話した。

◆西武・中村剛也内野手(39)が四回先頭で楽天・藤平から空振り三振を喫し、通算2000三振となった。同選手は今季がプロ22年目で、昨年7月6日のオリックス戦で黒木から通算1956個目の三振を喫し、清原和博氏の1955三振を抜いてプロ野球最多三振記録を樹立していた。

◆楽天が連敗を3で止めた。三回に鈴木大の1号ソロ、島内の2点二塁打で3点。5―2の七回は島内のランニング本塁打、フランコの2ランで突き放した。藤平は5回0/3を2失点で2勝目を挙げた。西武は高橋が4回5失点で初黒星。

◆楽天は前日に1安打無得点に終わった打線が意地を示した。試合前の防御率がリーグトップだった高橋から四回までに5点を奪って降板に追い込んだ。けん引したのは鈴木大。三回に先制の1号ソロを右翼席に運び、四回も1死から安打を放って2点追加の攻撃につなげた。自身も打撃が上向かず、先発を外れることが増えている33歳のベテランは「悔しい試合をした後だったので、何とかっていう気持ちは増していた」と負けん気をのぞかせた。(ベルーナ)

◆楽天の島内が七回に自身10年ぶり2度目のランニング本塁打を記録した。左越えに飛ばすと、左翼を守っていたペイトンがジャンプして着地後に倒れ、その間に一気に生還。「これが(通算本塁打)100本目だったら良かったけど、99なので」とおどけた。三回は左翼線へ鋭い当たりの2点二塁打をマークし、2安打3打点の活躍。「打点を挙げたらチームが勝つ確率が高くなるので、チャンスでは1点でも多く取りたい」と話した。(ベルーナ)

◆西武の中村がプロ野球では前人未到の通算2000三振に到達した。四回、藤平の低めのフォークボールに空振り三振を喫した。それでも五回にやり返す。内角速球をさばき、左翼ポール直撃の6号2ラン。2試合連続アーチで通算本塁打数を460に伸ばし「ポールに当たってくれと思った」と淡々と話した。8月には40歳になるが、本塁打王を6度獲得した長打力はプロ22年目の今季も健在。「これからは三振しないようにプレーする」と言ったが、松井監督は「2千三振まで、まず長くできているのがすごいし、スラッガーとしてやってきているから」と、強打者の勲章と称賛した。(ベルーナ)

◆ホームランだけでなく、また三振も野球の華である。西武・中村剛也内野手(39)が四回に楽天・藤平のフォークボールに空振り三振を喫し、日本プロ野球界では前人未到となる2000三振の大台に到達した。「基本は誰もが三振はしたくない。だから(長距離打者の)勲章だとは思っていない。でも、(体勢を)崩されて、当てにいくようなバッティングだけはしたくない。ただ、当てたらヒットになる確率も上がるし、その辺は難しい」プロ22年目、今年8月で40歳を迎える中村は自らの美学をそう語った上で、「まだまだ(打撃の神髄を)追いかけていきますよ」と探求心が尽きることはない。出場1973試合、7706打席での2000三振。三振率(三振数÷打席数)は26%で、歴代2位となる1955三振の清原和博の2338試合、三振率20・7%を大きく上回る。メジャーでも2000三振以上はレジー・ジャクソンの2597を筆頭にわずか7人しかいない。中村は〝世界級の三振王〟ともいえる。そこには、中村のポリシーがある。五回にフルカウントから藤平の148キロの直球を捉えて左翼ポール直撃の6号2ラン。48本塁打で3度目の本塁打王を獲得した2011年に2ストライクからの一発が18本だったように、通算460本塁打の約3分の1が追い込まれてからの本塁打。「追い込まれてヒットを打つのは難しい。どうせ打てないなら、しっかり振ろうという考え方」と解説する。次は2000試合出場(現在1973試合)、さらにその先には2000安打(同1718安打)。「三振の方が(数が)多いから、頑張ります」。全く同じフォームで本塁打か、三振。そんな選手がいるから野球は面白い。(東山貴実)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
1490 0.609
(↓0.027)
-
(-)
12077
(+2)
65
(+3)
11
(-)
7
(-)
0.226
(↑0.002)
2.820
(↓0.02)
2
(-)
ソフトバンク
1290 0.571
(↓0.029)
1
(-)
12272
(+1)
62
(+3)
11
(+1)
11
(-)
0.238
(-)
2.750
(↓0.02)
3
(1↑)
ORIX
13100 0.565
(↑0.02)
1
(↑1)
12080
(+3)
77
(+2)
22
(-)
8
(-)
0.254
(↑0.001)
3.280
(↑0.06)
3
(-)
西武
13100 0.565
(↓0.026)
1
(-)
12081
(+2)
64
(+8)
21
(+1)
16
(+1)
0.250
(↓0.001)
2.540
(↓0.16)
5
(-)
楽天
8140 0.364
(↑0.031)
5.5
(↑1)
12158
(+8)
82
(+2)
19
(+3)
13
(-)
0.199
(↑0.003
3.540
(↑0.08)
6
(-)
日本ハム
8160 0.333
(↑0.029)
6.5
(↑1)
11980
(+3)
98
(+1)
13
(+1)
15
(-)
0.219
(↑0.003)
3.750
(↑0.12)