日本ハム(★3対6☆)ソフトバンク =リーグ戦3回戦(2023.04.28)・エスコンフィールド北海道=
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ソフトバンク
201000000361301
日本ハム
00030000003501
勝利投手:津森 宥紀(3勝0敗0S)
(セーブ:オスナ(0勝0敗6S))
敗戦投手:池田 隆英(0勝1敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】柳田 悠岐(2号・10回表3ラン)
【日本ハム】万波 中正(4号・4回裏2ラン)

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◆ソフトバンクが3連勝。ソフトバンクは初回、近藤と柳田の適時打で2点を先制する。その後3-3となって迎えた延長10回表には、柳田の3ランで再びリードを奪った。投げては、3番手・津森が今季3勝目。敗れた日本ハムは、打線が6回以降無安打と振るわなかった。

◆エスコンフィールドのボールボーイの場所が、一、三塁側の各ベンチ手前に変更された。26日のオリックス戦(エスコンフィールド)までは両翼線に配置されていたが、この試合の3回1死一、二塁で、4番万波中正外野手(23)の左翼線への鋭い打球が、ボールボーイが座っていたイスに当たるという場面があった。結果的に万波はボールがイスに当たって止まっている間に、二塁まで進塁し(送球間でさらに三塁進塁)、日本ハムは2点を奪った。同様のケースを防ぐために、変更されたとみられる。

◆1発で振り出しに戻した。日本ハムの万波中正外野手(23)が、2点ビハインドの4回1死一塁、ソフトバンク石川から中堅へ同点の4号2ランを放った。26日のオリックス戦(エスコンフィールド)は、今季初めて4番で出場し、2安打4打点と大爆発しチームの勝利に貢献。この日は5番右翼で先発出場し、2試合連続打点を挙げ「(自分の)まずい守備で得点されたので取り返すことができて良かったです」とコメント。2勝目を狙う先発の加藤貴之投手(30)を援護した。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(34)が決勝の2号3ランで、チームを3連勝に導いた。3-3の延長10回1死一、二塁。1ボールから日本ハムの4番手池田の140キロスライダーを豪快に振り抜き、打球は右翼3階席へ飛び込んだ。「(打席では)集中だけです。どんな球がきても、ぶった切ろうと思いました。完璧過ぎて、久々の感覚でした」と自画自賛だった。柳田はともに今季最多の4安打4打点。初回1死二塁からの右前適時打を皮切りに、6回1死で一塁内野安打、8回1死は中前打と主砲のバットが止まる気配はなかった。

◆日本ハムは延長戦の末に敗れ、最下位脱出とはならなかったが「2番中堅」でスタメン出場した五十幡亮汰外野手(24)が、今季6個目の盗塁を決め、リーグトップのソフトバンク周東に並んだ。1回1死から四球で出塁し、二盗に成功。ソフトバンク藤本監督のリクエストが出たが、結果はセーフ。この日、ソフトバンク周東は延長10回2死一塁で代走で出場も、盗塁は決められなかった。

◆またもや最下位脱出の機会を逃した。日本ハムは、ソフトバンクに延長10回の末、3-6で惜敗。序盤の3点差を追い付きながら勝ちきれず、新庄剛志監督(51)は悔しがった。2試合ぶりにスタメン復帰した4番野村佑希内野手(22)は、4打数無安打と沈黙。首位ロッテとは今季最大の7・5ゲーム差に広がった。あと1歩が、なかなか遠い。またも最下位脱出の機会を逃した新庄監督は「そんなに力の差が、すごい離れているという感じはしないですけどね...。ずっと、いい戦いをしているし」と、悩ましげだ。4回に万波の2ランなどで追い付いたが、5回以降は追加点を奪えないまま延長戦へ。強力なソフトバンク救援陣の前に、得点の糸口がつかめなかった。"リフレッシュ休暇"を経て、2試合ぶりに4番としてスタメン復帰した野村が、4打数無安打と沈黙。24日まではリーグ最多タイの打点を稼いでいたが、最近は出場3試合連続で無安打と元気がない。1回2死二塁、5回2死満塁と2度の得点機を逃した野村は「真っすぐも打てないし、変化球も打てない。打てるように頑張ります、としか言えない」と、自分自身へのいら立ちを隠せなかった。新庄監督は「ちょっと、間が取れていないような気がする。誰しも、これを乗り越えて一流になっていく。今が、耐えどきじゃないですか? 1本出たら変わってくれると思うし、変わらないといけないしね」と悩める若き主砲を思いやった。「それ(好不調)の繰り返し。かみ合っていけば、しっかり勝っていくと思う」と、チーム浮上のためにも成長を促した。借金は再び今季ワーストの9に逆戻り。首位ロッテとの差は今季最大の7・5ゲームに広がったが、チームに悲壮感はない。新庄監督は「まだまだ。向こう(2位ソフトバンク)は12勝、うちは7勝。一気にいけますよ」と顔を上げた。【中島宙恵】○...万波の1発は空砲に終わった。2点を追う4回1死一塁、石川から中堅へ4号2ラン。11日の対戦でも石川から左中間2ランを放つなど好相性で「(相手は)意識はしていないですが、いい準備がいい結果につながっている」と振り返った。ここ2戦で6打点と好調。「キャンプからの取り組みが着実に良くなっている。精度を上げたい」と、チームは敗れたが前を向いた。○...加藤貴が2勝目を逃した。初回から2失点するなど、苦しい立ち上がりだったが、7回8安打3失点にまとめた。先発として最低限の仕事はしたが、「打たれてから守りに入ったわけではないけど、慎重になりすぎた」と反省。「失点は取り返せないので、1イニングでも1人でも多くと思って投げた」と振り返った。▽日本ハム池田(10回に4番手で登板も柳田に被弾)「今まで(柳田を)抑えてきてたので。でも同じ配球じゃだめなんだなと...」▽日本ハム・アルカンタラ(5回に来日2年目で初の犠打を決め)「しっかり決めることができて良かった。もう少しうまくできたと思うけど、上出来かなと思います」

◆ギータの豪快弾で延長戦にケリをつけた。ソフトバンク柳田悠岐外野手(34)が3-3の延長10回1死一、二塁、日本ハムの新球場エスコンフィールド右翼3階席に飛び込む決勝の2号3ラン。3試合ぶりの1発を含む4安打4打点の活躍でチームを3連勝に導いた。福岡~北海道の当日移動ゲームの疲れも見せず、主砲の豪快アーチで再びチームは上昇気流に乗る。「4番」の仕事とはこういうことだ。豪快に140キロのスライダーを振り切った。柳田はしっかりホームランを確信した。日本ハムの新球場エスコンフィールドの右翼3階席に飛び込む決勝の2号3ラン。悠々とダイヤモンドを周回し、ナインの手荒い祝福を浴びた。同点の延長10回1死一、二塁。仲間が最高の舞台を演出してくれた。「もうぶった切る気持ちで。どんな球が来てもぶった切ろうと思った」。同球場の3階席に飛び込んだのは初。柳田の代名詞でもある「規格外」の豪快スイングが戻ってきた。「完璧すぎて。本当、久々の感覚。数年ぶりじゃないですか」。チーム3連勝に導いた殊勲弾に自画自賛した。厳しいロードの始まりだった。本拠地ペイペイドームで楽天戦を終え、一夜明けたこの日は福岡~北海道の当日移動ゲーム。列島を北上する機内で、柳田を含めホークスナインは大きな体をシートにうずめ、ほとんどが睡眠に充てた。球場入りしても柳田ら主力は打撃練習は免除。疲労蓄積を考慮して試合に臨んだ。3週連続で6連戦が組まれる日程。週末はすべてロードで金曜日は「移動試合」となる。数字的な目標こそ語らない柳田だが、今季は「全試合出場」を心に決めている。主砲であり主将。主軸打者としてキャプテンとしてチームをけん引しなければならない責任感はしっかり自覚している。初回に近藤の適時二塁打で先制すると、しぶとく右前適時打を放った。6、8回にも内野安打と中前打でともに今季最多の4安打4打点の活躍。「(柳田が)4安打もしてくれてよかった。本人の状態はまったく変わっていない」。試合後の藤本監督も柳田の活躍を当然とばかりに頼もしそうに振り返った。打率&出塁率でリーグトップを走る男に、本来の長打力がよみがえった。何とも楽しみな黄金週間がスタートする。【佐竹英治】

◆3番近藤が3試合連続打点で勝利に貢献した。初回1死二塁。昨季まで同僚だった日本ハム加藤貴の121キロスライダーを強振。右中間フェンス直撃の先制適時二塁打で打線を勢いづけた。「先制のチャンスで、しっかり自分のスイングができた」。今季ここまで古巣相手に3試合で11打数4安打、打率3割6分4厘と好相性を誇っている。2番センターで今季初スタメンの佐藤直が、仕事を果たした。初回1死から左翼二塁打で出て、近藤の適時二塁打で先制のホームを踏んだ。3回には無死二塁からバスターを中前打とし初打点&初マルチ安打。延長10回には無死一塁から犠打を決め柳田の決勝弾へ導いた。「今までは打ちたいという気持ちが強くて。でも、リラックスしてできた。欲を消していい緊張感でできました」と笑顔だった。ソフトバンク・リチャード(2軍から合流即6番一塁で先発し、延長10回に今季初安打)「期待に応えられてホッとしています。1本打ててよかった。ホームランも期待されていると思う。しっかり頑張っていきたい」

◆ソフトバンク石川が7回を5安打3失点と試合をつくった。4回は長短2連打で1点を失い、なお1死一塁から万波に痛恨の同点2ランを浴びた。「野手の方に援護してもらったのに、簡単に追いつかれてしまった」と悔やんだ。それでも5回以降は無失点。今季2勝目はならなかったが「粘り強く投げることができた」と先発の役目を果たした。

◆日本ハム・加藤貴之投手(30)が28日のソフトバンク戦(エスコン)に先発する。昨季の与四球はわずか11で72年ぶりにプロ野球のシーズン最少与四球記録を更新。今季もここまで28回と1/3を投げ、2四球と制球力は抜群だ。プロ8年目の今季はここまで4試合の登板で1勝2敗、防御率3・49。ただ前回21日の楽天戦(楽天モバイルパーク)は「自分でリズムを崩した」と六回途中で8安打を浴び、今季ワーストの5失点を喫した。昨季のソフトバンク戦は計3試合で0勝2敗、防御率5・02。今季、自身初の開幕投手も務めた左腕は「(前回は)ちょっと守りに入った。(今回は)本当に攻めていければ」と語気を強めた。

◆26日のオリックス戦(エスコン)で今季初めて4番から外れた日本ハム・野村佑希内野手(22)が2試合ぶりに復帰した。

◆上沢が29日のソフトバンク戦に先発する。昨季はソフトバンクに計6試合で1勝4敗、防御率5・59と苦戦しているだけに「いい打者がそろっている。左打者に足が速い選手も多い」と警戒した。昨季までのチームメートで同学年の近藤との対戦に向けては「すごく楽しみ。そこで打たれないように。一人一人、丁寧に打ち取っていけたら」と力を込めた。

◆ソフトバンクの嘉弥真が28日、出場選手登録日数が9年に達し、海外フリーエージェント(FA)権の資格取得条件を満たした。「感謝の気持ちでいっぱい。今季はいい数字を残せていないので挽回したい」と話した。2012年にドラフト5位で入団。左の中継ぎとして、17年からは6年連続で50試合以上に登板している。今季が2年契約の最終年になる。

◆ひと振りで試合を振り出しに戻した。「5番・右翼」で先発出場の日本ハム・万波中正外野手(23)が1-3の四回、同点の4号2ラン。身長192センチの大型スラッガーは悠々とダイヤモンドを一周した。「(自分の)まずい守備で得点されたので取り返すことができてよかったです」0-2の三回の守備で、右中間でワンバウンドした打球をはじき二塁打とされた。続く佐藤直の中前適時打で3点目を奪われた。記録上、万波の失策はついていないが、自分の中では〝ミス〟。すぐにバットで取り返した。四回1死一塁で迎えた第2打席で、目の覚めるような一打を放った。1ボールから146キロ、高めの直球を一閃。弾丸ライナーでセンターバックスクリーンへ運んだ。26日のオリックス戦(エスコン)ではこれまで開幕から全試合で4番を務めていた野村が休養のため、代わりに抜擢(ばってき)された。2打席連続の2点二塁打を含む、2安打4打点と打線を牽引(けんいん)。今季初めて4番に座り「J(野村の愛称)は本当に毎試合、プレッシャーとか責任感を背負ってやっている。本当にすごい」と4番の重圧を再確認したという。この日、2試合ぶりに4番に復帰した野村が無死一塁で左飛に倒れた直後の同点弾。「(野村の負担を軽く)そうなるように頑張りたい」と語っていた右打者。万波が有言実行の一発で野村の凡退を帳消しした。(加藤次郎)

◆ソフトバンクが3連勝とした。一回に近藤と柳田の連続適時打で2点を先制し、三回は佐藤直が適時打。同点の延長十回に柳田が勝ち越しの2号3ランを放った。3番手の津森が3勝目。日本ハムは4番手の池田がつかまった。

◆日本ハムは競り負けて最下位脱出のチャンスを逃した。万波の本塁打などで3点差を追いついたが、リードを奪うまでには至らず。救援陣に重圧がかかる展開となり、最後は池田が柳田に力負けした。負け試合を見れば直近4戦が1点差でこの日も延長戦と、あと一歩で落とす歯がゆい試合ばかり。新庄監督は「今いるメンバーで戦って、いい試合ができている。みんながそろってくれば面白い戦いになる」とあくまで前向きに言った。(エスコン)

◆日本ハムは今季4度目の延長戦に競り負け、最下位脱出を逃した。1-3の四回に5番・万波の4号2ランで同点に追いついたが勝ち越すことはできず。延長十回に4番手・池田が、柳田に勝ち越しの右越え3ランを許した。借金は今季ワーストタイの9となった。新庄監督の主な一問一答は以下の通り。--試合を振り返って「そんなに力の差がすごく離れているという感じはしないですけどね。今日は加藤君が出だしが、加藤君らしくないようなピッチングをした。後の方からね、良くなってきて。まあ、その差でしょう」--4番・野村が途中交代した「ちょっと間が取れていないような気はしますね。まぁでも誰しも、これを乗り越えて一流になっていくから。今、耐えどきじゃないですか。一本出たら変わってくれると思うし。変わらないといけないしね。そりゃあ、ほかのチームだって苦労している選手、いっぱいいますよ。松本君も、何日か前まで苦労していて、一気にガッと上がってきたので。それの繰り返し。そこでかみ合っていけば、しっかり勝っていくと思うし。まだまだ向こう12勝で、こっち7勝でしょ。もう一気に行けますよ」-―中継ぎについて「いつもしっかりやってくれていますよ。いるメンバーで戦って、いい試合ができているのでね。ガッとみんながそろってくれば、面白い戦いになると思う」

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
1480 0.636
(↑0.017)
-
(-)
12175
(+4)
62
(+3)
11
(-)
7
(+1)
0.224
(-)
2.800
(-)
2
(-)
ソフトバンク
1280 0.600
(↑0.021)
1
(-)
12371
(+6)
59
(+3)
10
(+1)
11
(+1)
0.238
(↑0.006
2.730
(-)
3
(-)
西武
1390 0.591
(↑0.02)
1
(-)
12179
(+4)
56
(-)
20
(+2)
15
(-)
0.251
(↑0.003)
2.380
(↑0.11)
4
(1↓)
ORIX
12100 0.545
(↓0.026)
2
(↓1)
12177
(+3)
75
(+4)
22
(-)
8
(-)
0.253
(-)
3.340
(↓0.02)
5
(-)
楽天
7140 0.333
(↓0.017)
6.5
(↓1)
12250
(-)
80
(+4)
16
(-)
13
(-)
0.196
(↓0.007)
3.620
(↓0.04)
6
(-)
日本ハム
7160 0.304
(↓0.014)
7.5
(↓1)
12077
(+3)
97
(+6)
12
(+1)
15
(+1)
0.216
(↓0.003)
3.870
(↓0.08)