広島(☆3対2★)中日 =リーグ戦4回戦(2023.04.27)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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中日
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広島
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勝利投手:矢崎 拓也(1勝0敗0S)
敗戦投手:砂田 毅樹(0勝1敗0S)
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◆広島は0-2で迎えた8回裏、野間とマクブルームの適時打で2点を挙げ、試合を振り出しに戻す。そのまま迎えた延長12回には、2死満塁から代打・韮澤が押し出し四球を選び、サヨナラ勝利を収めた。投げては、6番手・矢崎が今季初勝利。敗れた中日は、7番手・砂田が踏ん張れなかった。

◆前日26日に左ハムストリングを痛めて降板した広島大瀬良大地投手(31)が広島市内の病院で検査を受け、出場選手登録を抹消されることとなった。試合前練習後に取材対応した新井監督は「軽度の炎症があると(いう報告なので)無理をさせられないから抹消します。古傷があったところなので、こちら側からしっかり治しなさいということ。大事なときにいてくれないといけない選手なので」と説明した。大瀬良は前日の中日戦に先発も、本塁のベースカバーに入るなどした4回に左ハムストリングを痛めて4回3失点で3敗目を喫した。

◆中日が立浪和義監督(53)の「神リクエスト」でピンチをしのいだ。広島の攻撃の1回1死一、二塁で4番マクブルームが三塁線へゴロ。石川昂を捕球して三塁ベースを踏んだかに見えたが、セーフと判定された。立浪監督がベンチを飛び出し、審判陣も4人で協議。協議が終わってから説明を受けると同監督は、すぐさまリプレー検証を要求した。判定は覆り、アウト判定でプレーは続行された。続く5番西川もカウント3-2から128キロのチェンジアップにつまり一塁前へのゴロに。柳が一塁ベースに入り微妙なタイミングとなったが、セーフの判定。立浪監督は2プレー連続でリプレー検証を要求。判定はこちらも覆り、アウトに覆った。異例の1イニング2度のリクエスト成功になった。

◆中日21年ドラフトの同期入団のブライト健太外野手と味谷大誠捕手がプロ初安打を放った。8回に柳の代打で左前打を放ったブライトは、「素直にうれしい。何回も使ってもらって、結果が出なかったので何とか1本打てて良かった」。延長10回に代打出場した味谷は広島4番手松本から中前打で初打席初安打を飾った。「めちゃくちゃ緊張しました。何も覚えてません」と話した。試合は延長12回にサヨナラ負けで、最下位脱出のチャンスを逃した。

◆広島が延長12回の死闘を制し、連敗を止めた。同点の12回。2死一、二塁から5番西川の申告敬遠により満塁となり、最後のベンチ入り野手となった韮沢が代打で出場した。「歩かされると思っていたので、僕が決めるしかないと思っていた」。初球の際どい球にバットが止まると、その後も見極めて押し出し四球を選んだ。新井貴浩監督は「全員でたぐり寄せたサヨナラ勝ちだったと思う」と中継ぎ陣を含めた全選手をたたえた。今季2度目のサヨナラ勝利で再び貯金生活。順位を3位に上げた。

◆中日が今季2度目の延長サヨナラ負けを喫した。2点リードの8回に登板した2番手田島が連打を浴び、2失点で同点に追いつかれた。9回1死三塁で加藤翔がスクイズを外され、併殺で勝ち越しを逃すと、延長12回に申告敬遠などで2死満塁のピンチを招き、砂田が押し出し四球で万事休す。初回に異例の2度のリクエストを成功させていた立浪和義監督は「(申告敬遠を)選択したこっちのミス」と、初の3連勝と5位再浮上を逃した責任を背負った。

◆中日清水達也投手(23)が27日、右肘の違和感で出場選手登録を抹消された。前日のブルペン投球の際に違和感を訴えた。また、26日の広島3回戦(マツダスタジアム)の守備で右翼手と交錯し足を打撲した福永裕基内野手(26)も、状態を確認するためベンチを外れ、名古屋に戻った。

◆広島が延長12回裏に押し出し四球でサヨナラ勝利し、連敗を止めた。再び貯金生活となり、順位を3位に上げた。5回に失策から先制を許すと、8回もミスが絡んで失点。それでもその裏に追いつくと、同点の12回2死一、二塁から5番西川の申告敬遠で満塁として、最後のベンチ入り野手だった韮沢がストレートの四球を選んだ。試合後の新井貴浩監督(46)の談話は以下の通り。-全員野球での勝利新井監督 その通りだね。全員でたぐり寄せたサヨナラ勝ちだったと思う。-代打出場した韮沢選手にかけた言葉は新井監督 何も言っていないですよ。スライダーを打ちにいきながら、何とかよく止まったよね。彼の気迫が伝わってきた。-中継ぎ陣が相手に流れを渡さなかった新井監督 開幕から中継ぎ陣が踏ん張ってくれているので、こっちに流れがくる。そういう意味でも、チーム全員でたぐり寄せたサヨナラ勝ちだったと思う。-菊池選手が1500安打を達成新井監督 今日5安打? すごいよね。言葉が出ないぐらい。あれだけの守備での貢献がありながら、1500安打は本当にすごいことだと思う。でも、彼にとったらまだまだ通過点だと思っています。-2000安打も新井監督 もちろん。体さえ元気なら、その数字は普通に達成できる選手だと思う。-勝利はしたが、打線のつながりが欠ける新井監督 そこはもう我慢だと思う。これは開幕する前からある程度想定しているし、我慢だと思っている。

◆広島菊池涼介内野手(33)が史上132人目となる通算1500安打を達成した。1回、中日柳から三遊間への当たりが内野安打となり、節目の数字に到達。一塁上では記念ボードを掲げた。171センチ、71キロの体で21年に記録した100本塁打を「孫に自慢できる」と表現したが、1500安打は「感謝」の念が強い。お立ち台では「使っていただいた監督、コーチに感謝」と言った。プロ入りした12年に当時の野村監督からレギュラーとして起用され、監督が代わっても広島の二塁は菊池のものだった。安打数には以前「試合に使ってもらったから積み重ねられたもの。19年に1000安打を記録したけど、本当に長い」と話していた。安打だけでなく、328犠打、記録には残らない進塁打も重ねてきた。守備だけでなく、打撃でも欠かせない存在となった。今季は新井監督から1番を任され、つなぎ役からチャンスメーカーを担う。「全然慣れないですね」と苦笑いも、この日得点したイニングはすべて「1番菊池」が起点。リーグ2位の12得点を記録する。「言われたところで頑張るというのは1年目から変わらずやってること」。2年目から昨季まで10年連続規定打席到達。「長期離脱しない身体にも感謝」と胸を張る。この日は2打席目以降も安打を重ね、20年9月4日DeNA戦以来の5安打固め打ち。通算安打数を1504本まで伸ばした。新井監督は「体さえ元気なら、その数字は普通に達成できる選手だと思う」と自身と同じ2000安打到達に太鼓判を押す。現役時代ともにプレーした指揮官の言葉に「いろんな意味でハッパかけられながら、元気でいるのが一番だと思う」と笑った。広島を支え続ける職人がまたひとつ、節目の記録を突破した。【前原淳】通算1500安打=菊池(広島) 27日の中日4回戦(マツダスタジアム)の1回、柳から三塁内野安打を放って達成。プロ野球132人目。初安打は12年7月1日のDeNA9回戦(マツダスタジアム)で山本から。

◆広島・大瀬良大地投手(31)が27日、広島市内の病院で左太もも裏の負傷が判明したため出場選手登録抹消が決定した。全治は未定で今後は3軍に合流してリハビリをする。試合前練習後に新井貴浩監督(46)が取材対応し、「軽度の炎症があるから、無理はさせられない。もともと古傷があったところだから、しっかり治してほしい。大事な時にいてもらわないと困る投手」と理由を説明した。大瀬良は26日の中日戦(マツダ)に先発し、2─2の四回2死三塁で坂倉が捕逸してしまい、滑り込みながら本塁ベースカバーに入ったプレーの後に違和感を訴えて4回3失点(自責2)で降板した。5年連続で開幕投手を務めた今季はここまで4試合に先発し2勝2敗、防御率2・57の成績を残している。

◆広島・菊池涼介内野手(33)がNPB史上132人目の通算1500安打を達成した。「1番・二塁」で出場し、一回に柳から三塁内野安打を放って節目に到達した。一塁ベース付近で記念ボードを受け取り掲げると、両チームのファンから温かい拍手が送られた。東京都出身。武蔵工大二高、中京学院大を経て2012年にドラフト2位で広島入り。初安打は初先発出場だったプロ1年目の7月1日のDeNA戦(マツダ)で山本省吾から右越三塁打。16年には最多安打のタイトルを獲得し、守備では昨季まで10年連続で三井ゴールデングラブ賞に輝いている。平成生まれの達成者は楽天・浅村栄斗内野手(32)、巨人・丸佳浩外野手(34)に次いで3人目となる。

◆広島の菊池がプロ12年目で通算1500安打を達成した。一回に柳から記録した三塁内野安打で節目に到達。「使っていただいた監督、コーチに感謝」と話した。10年連続でゴールデングラブ賞に輝いた名二塁手は、華麗な守備だけでなく打撃でもチームを引っ張る。今季は1番に座り、この日は2020年以来の5安打をマークして勝利に貢献。33歳のリードオフマンは「選手全員、最後まで諦めず戦い抜いて勝ち抜きたい」と気合を入れた。(マツダ)

◆中日は今季2度目のサヨナラ負けを喫した。延長十二回2死一、二塁で西川との勝負を避けて満塁策を採った。しかし、これが裏目に出て、砂田がストレートの押し出し四球で力尽きた。立浪監督は「代打との勝負を選択して、こっちのミス。仕方ない」と肩を落とした。打線は同点とされた直後の九回1死三塁で、加藤翔がスリーバントスクイズに失敗し、併殺。延長でも勝ち越し機で快音を響かせられなかった。

◆中日のドラフト7位新人、福永がベンチ入りメンバーを外れて欠場した。26日の広島戦で、五回の二塁守備で飛球を捕る際に右翼手と交錯し、足を打撲。立浪監督は「今日は試合に出られない感じだった」と説明した。28日の出場は様子を見て決める。今季は開幕戦で先発出場するなど18試合で打率3割5厘と奮闘していた。

◆マツダスタジアムの記憶に残る〝笑劇〟の幕切れだった。広島が相手の満塁策からの押し出し四球でサヨナラ勝ち。あと一人のところから勝利が転がり込んだ新井監督は、ヒーロー韮沢の頭をなでなでして喜んだ。「まさに全員で手繰り寄せたサヨナラ勝ちだったと思う」2─2の延長十二回に奇跡が起こった。先頭の菊池がこの試合5安打目の中前打で口火を切る。2死後に代打・磯村が四球を選んで一、二塁。ここで中日・立浪監督は西川を申告敬遠で歩かせて満塁とした。代打・韮沢が砂田のスライダーを見極めると、4球目を見送ってストレートの四球で押し出しを勝ち取った。野手全員をつぎ込み、チーム一丸で戦った。2点を追う八回に野間の適時三塁打とマクブルームの適時打で追いつき、今季初の延長戦に突入。今季チーム最長の4時間5分の熱戦に終止符を打ったプロ4年目、21歳の内野手の韮沢について、指揮官は「あのスライダーによく止まった。彼の打席の気迫が伝わった」とうなずいた。チームは今季2度目のサヨナラ勝ちで連敗を2で止め、ヤクルトを抜き単独3位に浮上した。貯金1とし、首位・DeNAを2・5ゲーム差で追走。泥臭く勝つ─。新井野球を体現した1勝だ。(柏村翔)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
DeNA
1370 0.650
(↑0.018)
-
(-)
12371
(+7)
61
(+6)
15
(+1)
5
(-)
0.257
(↑0.006)
2.870
(↓0.15)
2
(-)
阪神
1191 0.550
(↑0.024)
2
(-)
12273
(+15)
63
(-)
9
(+2)
12
(-)
0.239
(↑0.015)
2.790
(↑0.14)
3
(-)
広島
11100 0.524
(↑0.024)
2.5
(-)
12263
(+3)
61
(+2)
15
(-)
6
(-)
0.224
(-)
2.530
(↑0.18)
4
(1↓)
ヤクルト
10111 0.476
(↓0.024)
3.5
(↓1)
12159
(+6)
60
(+7)
13
(+2)
19
(-)
0.196
(↑0.003)
2.610
(↓0.2)
5
(-)
巨人
9130 0.409
(↓0.02)
5
(↓1)
12170
(-)
83
(+15)
19
(-)
1
(-)
0.234
(↓0.007)
3.600
(↓0.58)
6
(-)
中日
8120 0.400
(↓0.021)
5
(↓1)
12352
(+2)
60
(+3)
4
(-)
6
(+1)
0.245
(-)
2.660
(↑0.03)