中日(☆2対1★)阪神 =リーグ戦3回戦(2023.04.23)・バンテリンドーム=
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阪神
1000000001501
中日
00002000X21010
勝利投手:福谷 浩司(1勝1敗0S)
(セーブ:マルティネス(0勝0敗6S))
敗戦投手:才木 浩人(1勝2敗0S)

本塁打
【阪神】近本 光司(1号・1回表ソロ)

  DAZN
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◆中日は1点を追う5回裏、2死一三塁から細川の適時二塁打で逆転に成功する。投げては、先発・福谷が7回途中1失点の好投。その後は3人の継投でリードを守り、福谷は今季初勝利を挙げた。敗れた阪神は、近本の先頭打者本塁打で先制するも、追加点が奪えなかった。

◆阪神近本光司外野手(28)が、今季1号アーチとなる先頭打者本塁打を放った。福谷の初球151キロを捉え、右翼席へ放り込んだ。プレーボールのコールからスタンドインまで約8秒の超速弾だ。球場表示では飛距離は110メートルだった。「打ったのはストレート。初球からしっかりと捉えることができました。チームに勢いをつけられるような結果になってよかったです」とコメントした。近本の初回先頭打者本塁打は21年8月26日DeNA戦(京セラ)以来、2シーズンぶりで、自身通算9本目。初球打ちは21年に続き3本目だ。先頭打者本塁打通算9本は球団では吉田義男に並び、歴代5位タイとなった。近本はプロ通算32本目の本塁打だが、バンテリンドームでは初アーチとなった。これでセ6球団の本拠地で本塁打を放ったことになり「セ界制覇」にもなった。

◆初回に自身通算9本目の先頭打者本塁打を放った阪神近本光司外野手(28)が、意外な記録にリーチをかけている。前日22日に決勝打となる適時三塁打。これが、今季5本目の三塁打だった。5本はすべて4月に打っており、セ・リーグで月間5本以上の三塁打は60年5月長嶋(巨人)6本、65年8月中(中日)5本、92年5月久慈(阪神)に次いで4人目。セ・リーグ記録の長嶋へあと1本に迫っている。今試合を含め、4月は残り7試合。三塁打を打てば、63年ぶりとなるセ・リーグタイ記録だ。"俊足長打"の近本から目が離せない。

◆阪神が接戦を落とし、今季初の中日との3連戦に負け越した。試合前時点でヤクルトと並び首位だったが、3位DeNAが勝利したため首位から転落した。初回、近本光司外野手(28)の先頭打者初球本塁打で先制した。近本の初回先頭打者本塁打は21年8月26日DeNA戦(京セラ)以来、2シーズンぶりで、自身通算9本目。初球打ちは21年に続き3本目だった。先頭打者本塁打通算9本は球団では吉田義男に並び、歴代5位タイとなった。選手会長の一撃で幸先いいスタートを切ったが、次の1点が遠かった。その後は中日先発福谷に抑え込まれ、7回1死一、二塁のチャンスも2番手田島に無失点で切り抜けられた。8回2死一、二塁の好機も無得点に終わった。先発才木浩人投手(24)は勝負どころで踏ん張ることができなかった。無失点で迎えた5回2死一、三塁のピンチ。細川に右翼への2点適時二塁打を浴び、逆転を許した。今季最短の5回2失点で降板した。中日との対戦を終え、セ5球団とのカードが一回りした。25日からは巨人との3連戦。今季初となる甲子園での伝統の一戦に臨む。

◆阪神がセ5球団との対戦を終えた。19試合で10勝8敗1分けの貯金2。22日には村上頌樹投手(24)がプロ初完封を挙げるなど、新戦力が登場している投手陣が奮闘する一方、チーム打率2割2分5厘はリーグ5位と低調だ。この日も5安打1得点で接戦をものにできなかった。岡田彰布監督(65)は試合後、目覚める気配のない打撃陣を嘆いた。「出えへんな、ほんまに1本が」とぽつり。この日スタメンの佐藤輝明内野手(24)は打率1割7分5厘、梅野隆太郎捕手(31)は打率1割2厘と1割台が2人並ぶ現状に「あまりにもな、1割台とかあまりにも悪すぎるやん、そんなのは。今年は他のチームも(1割台が)おるけどな、何人か。そこまでカバーしきれんわな」とうつむいた。

◆中日福谷浩司投手が6回1/3 1失点で1年ぶりの勝利を手にした。1回は先頭近本に初球被弾も、6回に降板するまで気迫の投球。打席でも闘志あふれるスイングで2安打を放ち、チームを鼓舞。5回の逆転劇を呼び込んだ。昨季1勝に終わった右腕は「立場的には崖っぷちなので必死に投げました。7回を投げきれなくて悔しい。チームが勝ってくれて何よりです」と勝利の味をかみしめた。▽中日細川(5回、逆転の2点二塁打)「福谷さんが頑張って投げていたので、なんとかランナーを返したい気持ちでした。チャンスで打てたのがうれしい」

◆打撃不振の阪神梅野隆太郎捕手が2度好機で凡退した自身を責めた。1点ビハインドの9回1死一、二塁。岡田監督は「もう(代打)使ったからおらへんねん」と梅野に打席を託したが、中日守護神マルティネスの146キロのスプリットに二併殺打と絶好の好機を逃した。 背番号2は打率1割2厘と苦しんでおり、「俺の責任。こういう負けが一番悔しいし、投手陣も頑張ってくれて粘り強い試合をやってくれたけど、一本出ていれば。もちろん結果論だけど、悔しい思いは強い」。2回は大飛球を飛ばすも右飛、1点を追う7回2死二、三塁でも空振り三振と打席内容に肩を落とした。 次カードは甲子園で巨人との3連戦を控える。「シーズンはまだ長いし、やり返すという気持ちで。チームの勝利のために俺はやっていくだけ。本当にそれに尽きる」。バッテリーを組む投手陣のためにも、打撃で援護する。

◆阪神が接戦を落とし、今季初の中日との3連戦に負け越した。試合前時点でヤクルトと並び首位だったが、0・5ゲーム差をつけていた3位DeNAが勝利したため転落した。試合後の岡田監督の一問一答は以下の通り。-あと1本が出ない「でぇへんな、ほんまに1本が」-梅野が打つ方で苦しんでいる「まあそらぁ、率もそうやけど、まあでも、ゲーム展開的になんかな、こういうゲーム展開は、なんか嫌なんやな。だからこういうゲームというのは、大体なるような感じのゲーム展開だし。まあ、あそこもな、初球な、結局は。そんなんもったいないよな。楽に勝てるゲームじゃないからな、両方がな。こういうゲーム展開になってきたらな」-梅野は代打を送るような選手ではない「もう使ったからおらへんねん。おーん」-才木は初回は「そうよね。才木もそんなに良くなかったけどな。最初なんかフォークが全部浮いてな。ずっとフォークばっかりやろ、結局な。もう、あそこ(5回)で、もうひと踏ん張りやけどな。結局わな。ゲーム展開的にもな。こっちもヒット出るような感じじゃなかった。流れ的にな」-リーグ全球団と対戦したが「チーム状況からいくと、まだええ方ちゃう。おーん。そら、去年勝ち星ないピッチャーが勝ってるからこの成績あると思うよ。村上にしろ大竹にしろ」-打線ですね「そら打線や。あまりにもな、1割台とかあまりにも悪すぎるやん、そんなのは。今年は他のチームもおるけどな。何人か。そこまでカバーしきれんわな」-5、6、7番で1人でも調子が良かったら違うか「まあ、そら違うよ、そら違う。もうでもしかし、20(試合)ぐらい、20近いわけやろ?」-ひと回り対戦してメンバーを変えたりは「そら変えていかなあかん。変えていくっていうか、打つもんがおれへんやんか、打つもん探さなあかんしな」-3番、5番、6番の並びとかは「まあな、昨日からノイジーも、ちょっとおかしいしな。だから、なんか、ちょっとこう、ボール見てんのをストライクとか言われると、焦りじゃないやろけど、自分で崩していっとんな、昨日、今日とな。おーん。ストライク取られるからボール球振るっていうな、一番悪影響やな、バッターにとってはな」-1、2番が機能してるだけに、クリーンアップに期待「そらクリーンアップ打つ者がな、得点源なんやから、そのためのクリーンアップやからな」

◆切り込み大砲! 阪神近本光司外野手(28)が、今季1号アーチとなる先頭打者初球本塁打をかっ飛ばした。右腕福谷の151キロに「気づいたら打ってました」と反応。超速で右翼席へ放り込んだ。試合開始からスタンドインまで約8秒の"プレーボール弾"。「チームに勢いをつけられるような結果になってよかった」と言った。初回先頭打者本塁打は21年8月26日DeNA戦(京セラ)以来、2シーズンぶり。通算9本は、球団では吉田義男に並び歴代5位タイとなった。初球打ちは21年に続き3本目。プロ通算32本目の本塁打だが、バンテリンドームでは初アーチだ。これでセ6球団の本拠地で本塁打を放ったことになり「セ界制覇」にもなった。試合前、「ホームランそろそろ打て」と声が飛んだ。今岡1軍打撃コーチだった。現役時代、球団歴代4位となる通算12本の先頭打者本塁打を放った達人に一振りで1発回答した。「試合前から今岡さんに言われていたので。打てるってイメージはなかったですけど」。それでも、21年に10本塁打を放った長打力を発揮。今岡コーチも「彼はいつもいいからね」と絶大な信頼を置いている。これで今季自己最長の6試合連続安打。例年、スロースターターとの評価を受けるシーズン開幕直後に快音を響かせ続けている。打率3割2分9厘、23安打はいずれもチームトップ。「120打席くらい必要」と、1年間戦い抜くための基盤となる打撃スタイルを固める段階で、この数字だ。前日22日は兵庫・淡路島の後輩村上のプロ初勝利を導く決勝の適時三塁打。今季すでに5本の三塁打を放っており、60年に長嶋茂雄が記録した月間6三塁打のセ・リーグ記録に迫る。23年は近本の長打からも目が離せない。【中野椋】

◆阪神才木浩人投手(24)が今季最短となる5回7安打2失点で2敗目を喫した。1点リードの5回2死一、三塁。3番細川に初球151キロ直球を捉えられ、逆転の右越え2点二塁打を浴びた。直後の攻撃で、代打が投入された。「真っすぐは別に悪く無かった。向こうのタイミングと少し合っていたかなという所で、ちょっと簡単にいきすぎたかなという所くらい」。岡田監督は「あそこ(5回)で、もうひと踏ん張りやけどな」と語った。,防御率はチーム内で西勇に次ぐ2・13だが、登板2試合目以降は3戦連続で白星から遠ざかった。

◆打つもんどこかにおらんか...。阪神が1点差の逆転負けで首位陥落した。得点は近本の先頭打者弾のスミ1のみ。岡田彰布監督(65)は「出ぇへんな、ほんまに1本が」と嘆いた。1点を追う7回1死一、二塁では6番井上に代打の切り札糸原を出したが一ゴロ。走者は進んだが、続く梅野が空振り三振。9回も1死一、二塁と走者をためたが、梅野が最後は二ゴロ併殺。ため息が止まらない。指揮官は「クリーンアップがな。得点源なんやから。そのためのクリーンアップやからな」と主軸の不振を嘆く。3人で12打席立ち、安打は5番佐藤輝がバットを折りながらの中安のみ。「昨日(22日)からノイジーもちょっとおかしいしな。ボール(と)見てんのストライクとか言われると、焦りじゃないけど、自分で崩していっとんな」と、2試合連続4打数無安打の3番の状態を心配した。今季19試合中11試合が2点以下と低調の打線にぼやきモード。「そら変えていかなあかん。変えていくっていうか、打つもんがおれへんやんか。打つもん探さなあかんしな」と、打順変更やメンバーの入れ替えなどテコ入れが必要だと話した。特に5番佐藤輝は打率1割7分5厘、梅野は1割2厘と深刻だ。下位の中日に鬼門バンテリンドームで1勝2敗と負け越した。これでセ5球団との対戦を終え、10勝8敗1分け。貯金2の現状に「チーム状況からいくと、まだええ方ちゃう。そら去年勝ち星ない投手が勝ってるからこの成績があると思うよ」と大竹、村上の先発の新戦力をほめたが、打線の奮起がなければ、混戦から抜け出すことはできない。【石橋隆雄】

◆中10日の阪神岩崎優投手が1回を無失点に抑えた。1点ビハインドの8回に登板。1死から加藤翔の内野安打と盗塁で1死二塁のピンチを招いたが、福永を中飛に仕留め、溝脇をスライダーで空振り三振に斬った。マウンドは12日の敵地巨人戦以来。負け展開だったが、開きすぎる登板間隔を埋める意味合いがあったもよう。「ブルペンでは投げていましたしいつも通りです」。冷静に役割を果たした。

◆阪神井上広大外野手が2試合ぶりに「6番右翼」でスタメン出場し、右前打を放った。2回、先発福谷の初球を捉えた。148キロ直球をライナーではじき返し、二塁手の頭を越した。20日広島戦での右前適時打以来、7打席ぶりの安打。「打てていない状況が続いていた。初球から手を出せば結果が付いてくるんじゃないかとで思い切って打ちにいったのが、いい結果につながりました」と振り返った。

◆阪神3番手石井大智投手が、ピンチを作りながらも無失点に抑えた。2本の安打で2死一、三塁とするも3番細川を空振り三振に仕留めた。前回20日の広島戦は中6日での登板で2失点。「本当に自分の中で猛烈に反省した」とリベンジのマウンドだった。「ゼロに粘りながら抑えられたのはよかった」。湯浅不在の中、ブルペンの中心として期待される男がしっかりと立て直した。

◆不振の阪神佐藤輝明内野手(24)が2試合連続安打を放った。1点を追う7回1死一塁で、内角直球にバットを折られながらも中前へ。先発福谷を降板させた。4打席で1安打だけだが「上がっていると思う」と、状態は上向いてきていると話した。打率1割7分5厘、0本塁打、2打点。「いやあ、もうね、次は打てるように頑張ります」と25日からの甲子園での巨人3連戦での復活を誓った。

◆両軍のスターティングメンバーが発表された。阪神は才木浩人投手(24)が先発する。今季はここまで3試合に登板し、1勝1敗、防御率1・77。いずれの試合もクオリティースタート(先発で6回以上、自責点3以下)をマークするなど安定感は抜群だ。昨季も4勝8敗と5年連続で負け越し中のバンテリンドーム。今季初の鬼門3連戦でカード勝ち越しを決める。

◆「1番・中堅」の阪神・近本光司外野手(28)が一回、右翼スタンドに飛び込む先頭打者ホームランを放った。「初球からしっかりと捉えることができました。チームに勢いをつけられるような結果になってよかったです」。中日の先発・福谷が投じた初球だった。真ん中付近の151キロ直球を捉えると、打球は右翼スタンドへズドン。近本は2021年8月26日のDeNA戦(京セラ)で放って以来、自身9本目の先頭打者アーチとなった。プロ5年目で広いバンテリンドームでのプロ初アーチ。これで6試合連続安打と絶好調のリードオフマンがとてつもない勢いをもたらした。

◆阪神の先発・才木浩人投手(24)が四回のピンチを切り抜けた。1死から細川に左前打、続く石川昂に三塁強襲の内野安打を許し、一、二塁。アルモンテを左飛に仕留め2死としたが、続く福永に四球で満塁のピンチを背負った。打席には7番・溝脇。2球目、134キロフォークをはじき返されると打球は中堅方向へ。それでも、あらかじめ二塁ベース寄りに守っていた遊撃手・木浪が二塁封殺に仕留め、なんとか無失点で抑えた。

◆阪神・才木浩人投手(24)が逆転を許した。1-0で迎えた五回。1死から投手の福谷にこの日、2本目のヒットとなる二塁内野安打を浴びると、セーフティー犠打を試みた岡林は好フィールディングで2死一塁。しかし、大島に左前打を浴び、一、三塁とピンチを背負った。打席には3番・細川。その初球だった。151キロ直球を痛打されると、打球は無情にも右翼手の頭上を越え、走者2人が生還し、一気に逆転を許し、六回の攻撃で代打を送られた。

◆「3番・一塁」でスタメン出場の中日・細川成也外野手(24)が0-1の五回、才木から右中間を破る逆転の2点二塁打を放った。今季、現役ドラフトでDeNAから移籍した細川は、試合前まで14試合に出場し打率・326と好調をキープ。一回に1点を失ったものの、好投を続ける福谷を援護する一打となった。

◆阪神・才木浩人投手(24)が先発し、5回7安打2失点で降板した。一回に近本の右翼への初球先頭打者本塁打で1点の援護をもらうと、直後を三者凡退で切り抜け、二回は先頭の4番・石川昂に左前打を許したあとのアルモンテにフォークを打たせて遊ゴロ併殺に仕留めるなどし、ここも無失点に抑えた。2安打と四球で招いた四回2死満塁のピンチは溝脇をフォークでかわして遊ゴロに抑えて脱出した。悔やまれるのは五回だ。1死から福谷が二塁内野安打で出塁。外角へのスライダーを拾われ、二遊間への小飛球をワンバウンドで中野が処理するも一塁への送球が逸れる嫌な流れで走者を背負った。続く岡林のセーフティーバントは自らが落ち着いて二塁に送球して2死としたが、大島の左前打はエンドランが絡んで一、三塁。細川には外角の151㌔直球をとらえて右中間を破られ、2者が生還してリードを奪われた。ベンチが六回に73球を投げていた右腕に代打・板山を起用し、交代となった。

◆阪神・佐藤輝明内野手(24)が七回に中前打を放った。1死から大山が四球で出塁し、打席へ。福谷の146キロ直球を振り切った。グシャッという音を立て、折れたバットの半分は一塁ベンチ上の防球ネットを直撃。ただ、詰まりながらもパワーで白球は中前に運んだ。佐藤輝はこれで2試合連続安打とした。佐藤輝の一打でつないだ1死一、二塁の好機を生かしたい阪神打線だったが、2番手・田島に対し、代打・糸原は一ゴロ。2死二、三塁とし、梅野は空振り三振に倒れた。

◆阪神・石井大智投手(25)が1―2の七回に3番手として登板し、1回無失点と粘投した。2死から岡林の遊撃内野安打、大島の右前打で招いた一、三塁のピンチ。ここで五回に先発・才木から逆転となる右中間への2点二塁打を放っていた細川との勝負を迎えた。ともにフォークが外れた2ボールから投じた149㌔に、相手はフルスイング。それでも空振りさせると、続く151㌔でもバットの空を切らせた。最後も外角低めへの150㌔で押し切って空振り三振。前回登板した20日の広島戦(甲子園)では4―5の八回に登板して1回2安打2失点(自責0)だったが、同じ1点ビハインドの展開となった今回はしっかりと粘り切った。

◆阪神は逆転負け。一回先頭の近本が福谷の初球を捉え、右翼席へ先頭打者ホームランを放ったが、その後は凡打の山を築いた。七回、八回、九回といずれも得点圏に走者を進めながら、決定打を欠いた。 先発の才木はピンチを背負いながら粘りの投球を見せたが、五回2死一、三塁から、細川に痛恨の2点二塁打を許して、今季2敗目。5年連続負け越し中と苦手とするバンテリンドームでの今季最初の3連戦は1勝2敗で負け越しスタートとなった。

◆中日は0―1の五回に細川の2点二塁打で逆転した。福谷が七回途中4安打1失点で今季初勝利。4番手のマルティネスが6セーブ目。阪神は一回の近本のソロによる1点止まりだった。才木が5回2失点で2敗目。

◆阪神が逆転負け。一回、近本光司外野手(28)の自身9本目の先頭打者本塁打で先制したが、五回に才木浩人投手(24)が2点を奪われて降板。その後、七、八回と好機を作ったが凡退。九回は1死一、二塁で梅野隆太郎捕手(31)が二ゴロ併殺に倒れ、試合終了。佐藤輝明内野手(24)は開幕から19試合&73打席本塁打ナシ。チームは54得点ー55失点で〝マイナス生活〟に戻った。3戦4得点で同率首位から陥落した岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=10勝8敗1分、観衆=2万9632人)。ーーあと一本が「出ぇへんな、ホンマに一本が」ーー梅野が苦しんでいる「まあそらぁ、率もそうやけど、まあでも、こういうゲーム展開は何かイヤなんやな。楽に勝てるゲームじゃないからな、両方がな。こういうゲーム展開になってきたらな」ーー梅野は代打を送るような選手ではない「もう使ったからおらへんねん。おーん」ーー一回は「そうよね。才木もそんなに良くなかったけどな。最初なんかフォークが全部浮いてな。ずっとフォークばっかりやろ。結局な。もう、あそこ(五回)で、もう、ひと踏ん張りやけどな。結局わな。ゲーム展開的にもな。こっちもヒット出るような感じじゃなかった。流れ的にな」ーーセ5球団と対戦したが?「チーム状況からいくと、まだエエ方ちゃう? おーん。そら去年勝ち星ないピッチャーが勝ってるから、この成績あると思うよ。村上にしろ大竹にしろ」ーー打線ですね「そら打線や。あまりにもな、1割台とかあまりにも悪すぎるやん、そんなのは。今年は他のチームもおるけどな。何人か。そこまでカバーしきれんわな」ーー5、6、7番で1人でも調子が良かったら「まあ、そら違うよ、そら違う。でもしかし、(試合数は)20ぐらい(実際は19試合)20近いわけやろ?」ーーひと回り対戦して変えたり「そら変えていかなあアカン、変えていくっていうか、打つもんがおれへんやんか、打つもん探さなアカンしな」ーー3番、5番、6番の並びは「昨日からノイジーもちょっとおかしいしな。だから、なんか、ちょっとこう、ボール見てんのストライクとか言われると、焦りじゃないやろけど、自分で崩していっとんな、昨日今日とな。おーん。ストライク取られるからボール球振るっていうな、一番悪影響やな、バッターにとってはな」ーー1、2番が機能してるだけに、クリーンアップに期待「そらクリーンアップ打つ者がな、得点源なんやから、そのためのクリーンアップやからな」

◆中日の福谷が七回途中4安打1失点で、昨年4月17日の広島戦以来となる勝ち星をマークした。「立場は崖っぷちだと思っているので必死に投げた。七回を投げきれなかったのが悔しい」と喜びは控えめだった。先頭打者の近本に1球目の直球を右翼席に運ばれたが、引きずらずに150キロ前後の直球とスライダーなどで的を絞らせなかった。

◆中日、阪神、西武で通算1560安打を放ち、楽天初代監督を務めたサンケイスポーツ専属評論家の田尾安志氏(69)は貧打に苦しむ阪神打線で、井上広大外野手(21)の継続起用を岡田彰布監督(65)に求めた。今の阪神打線で期待を持てるのは近本、中野、木浪くらいで、他の打撃陣の単調さは寂しい限りだ。こんなときには、井上のような思い切りの良い打者をスタメンで使い続けてほしい。守りの面での課題や投手との相性もあるのだろうが、代わって出た選手が打つわけではないのだから、そこも目をつぶれる。21日は先発出場して無安打で、22日は出場がなかった。この日は2試合ぶりに「6番・右翼」に入り1打席目に右前打を放ったが、七回1死一、二塁の3打席目に代打を送られた。どちらにしても中途半端な使われ方をしていて、ちょっと岡田監督も迷っているのかな、という感じに見える。10勝8敗1分けという数字でセ・リーグとのひと回りの対戦を終えたが「5勝4敗ペース」というのは、積み重ねていけば優勝を狙える数字で決して悪くない。貯金がある今ならば、余裕を持って攻撃陣を立て直すこともできる。井上を固定してほしいと思う一方で、戦い方が定まらないこの時期には、固定観念で戦い方を固めない方がいい面もあると思う。佐藤輝を5番で、捕手は梅野でいこうと決めてスタートしたシーズンであったとは思うが、その梅野にしても内容が思っていた以上に悪い。リード面も、踏ん張ってほしいところで単調になってしまっていた。固定できるのは理想だが、今のような状況になると首を絞めてしまうことにもつながる。目の前の勝てるゲームを確実に勝っていくためにも、もう一度柔軟に、チーム全体を見てメンバーを組み立てていってほしい。

◆八回を任された岩崎は1回無失点。1死から内野安打と盗塁などで2死三塁のピンチを招いたが、最後は溝脇をスライダーで空振り三振に抑えて粘り切った。12日の巨人戦(東京ドーム)以来、中10日での登板だったが「ブルペンでも投げていましたし。いつも通りです」。きっちりと役目を終え、涼しい表情で球場をあとにした。

◆貯金2でも歯がゆいんよ...。阪神は23日、中日に1―2で逆転負けし、首位から2位に後退した。セ・リーグ5球団との対戦を一回り終えて10勝8敗1分け。岡田彰布監督(65)はチーム状況を鑑みて一定の評価を与えたが、佐藤輝明内野手(24)ら調子が上がらない打撃陣に活を入れた。逆転劇を期待した虎党の大声援は、盛大なため息に変わった。1点を追う九回1死一、二塁の好機で、梅野が二ゴロ併殺に倒れてゲームセット。今季、何度も繰り返される光景に、岡田監督も苦笑いを浮かべた。「出ぇへんな、ほんまに一本が...」一回に近本の先頭打者本塁打で幸先のいいスタートを切ったが、二回以降は、相手先発の福谷を攻略できずにスコアボードに「0」が並ぶ。五回にひっくり返されて迎えた七回は2死二、三塁、八回にも2死一、二塁と得点圏に走者を進めるも、ここぞであと一本が出なかった。2018年から5年連続負け越し中の鬼門バンテリンドーム。前日22日は村上が完封でプロ初勝利を飾ったが、3試合で奪った得点は「4」。今季も1勝2敗と負け越しスタートとなった。

◆バンテリンドームに美しい放物線が架かる。近本がプレーボールの余韻を歓声に変えた。自身通算9本目の初回先頭打者弾に、開幕から絶好調のリードオフマンはさっそうとダイヤモンドを周った。「気付いたら打っていました」一回、福谷が投じた初球だった。真ん中に甘く入った151キロ直球を一閃。今季1号は右翼スタンドに突き刺さった。2021年8月26日のDeNA戦(京セラ)以来、通算9本目の先頭打者本塁打は、吉田義男氏と並んで球団5位の記録だ。試合開始からわずか8秒で飛び出した驚弾を試合前から察知していた人物がいる。「試合前、今岡さんに『ホームランそろそろ打て』って言われていた。打てるってイメージはなかったですけど」。近本にとって、これがバンテリンドーム初アーチ。驚きの予言的中は同じ天才打者だからこそ、感じ取ることができたのか-。虎史上4位となる12発の先頭打者弾を放った今岡1軍打撃コーチは「勝てばよかったんだけどね」と空砲だったことを惜しみながら、「彼はずっと(状態が)いいからね。次も期待しているよ」とたたえた。今岡コーチの言う通り、近本は今季、開幕からずっと好調だ。コロナ禍で6月開幕だった20年の同月は打率・128。21年の3、4月は同・222、22年は同・231と、ここ数年、開幕直後は苦しんできた。それが、今年は違う。現在は打率・329と完全にスロースターターを克服。3月のワールド・ベースボール・クラシックに予備メンバーとして選出されていたため、例年は体作りがメインだった自主トレのメニューを、トス打撃などより実戦的な練習に変更した。その効果かどうかは「まだわからないです」と話すが、スタートダッシュに成功した近本の存在は心強い。25日からは本拠地・甲子園で巨人との伝統の一戦が始まる。先頭で打線に勢いを与える1番打者が、次こそ勝利の一撃を放つ。(原田遼太郎)

◆先発した才木は5回7安打2失点で今季2敗目を喫した。「向こう(中日打線)のタイミングと少し合っていたかなというので、ちょっと簡単にいきすぎた」。1―0の五回2死一、三塁で細川に151キロを右中間に運ばれ、これが逆転で決勝の2点二塁打。「真っすぐで押せると思った」と力を込めた初球を打ち砕かれ、悔しさをにじませた。

◆チャンスの場面で梅野に一打が出なかった。1点を追う七回2死二、三塁で空振り三振。九回は1死一、二塁で二ゴロ併殺に倒れて最後の打者となった。「投手陣が頑張ってくれて粘り強い試合になり、一本出ておけばというのがある。今日は俺のせい」と責任をかぶった。12打席快音なしで打率は・102となった。

◆「6番・右翼」で2試合ぶりに先発した井上は、二回に初球のツーシームを右前に運んだ。「何とか初球から手を出せば、結果もついてくるんじゃないかと思い切って打ちにいった」。一方で五回はファーストストライクを見送り、フルカウントから空振り三振。「振っていかないとやっぱりタイミングが合わない。しっかりと振ってタイミングを合わせる」と反省していた。

◆佐藤輝は七回1死一塁で福谷の直球にバットを折られながらも中前打を放った。2試合連続安打とし「(状態は)上がっていると思うのでがんばります」。セ・リーグ5球団との対戦がひと回りして打率・175。苦しい状況には変わりないが、「いやあ、もうね、次は打てるように頑張ります」と反撃を誓った。

◆途中出場の島田が九回1死一塁でマルティネスから右前打を放ち、17打席目で待望の今季初安打をマークした。試合前に岡田監督らとともに打撃フォームやスイングの軌道を確認して臨んだ一戦での快音。「何とか結果で返したい、という気持ちしかなかった。使ってくれた監督に感謝の気持ちを忘れずに、これからもしっかりと貢献していきたい」と弾みにする。

◆岩貞は六回に2番手で登板。アルモンテとD7位・福永(日本新薬)から連続三振を奪うなど1イニングを三者凡退に抑えた。13日の今季初登板から4試合連続無失点。守護神・湯浅が戦列離脱している中、好リリーフを継続している左腕は「勝ち試合でいい投球ができるように頑張ります」と先を見据えた。

◆何しとんねん、阪神打線!!(怒) 得点はプレーボール直後の近本のホームランの1点だけ、トホホホ...。今日という今日は虎党の気持ちを代弁してグチらせてもらいますわ!2023年は貧打返上や!! だって、虎の将は1985年にバース、掛布とともにバックスクリーン3連発を打った岡田はんやでェ!! そして、その岡田はんが2005年にリーグVを果たしたときの中心打者が、今季から打撃コーチとなった今岡なのだ。あの年の今岡はスゴかった。146試合で147打点(球団記録)と驚異の打撃を見せつけてくれた!! 岡田&今岡、そーくりゃは連日の大爆発を夢見てもトーゼンでしょう!! なのにシクシク、毎日毎日、打線は湿りっぱなしって...。「看板に偽りあり!!」でJARO(日本広告審査機構)に相談したろか!? いや実際にグラウンドでプレーするのは猛虎ナイン。全てが監督、コーチの全てじゃないのはわかっているけど、4番・大山は1ホーマー、佐藤輝は進歩なし。ノイジーも逆方向に打っているはずが、気が付いたら引っぱり一辺倒...。3週連続で勝ちのない日曜日が『グチ曜日』になっとるわ~。

◆近本がスカッとする先頭打者アーチを放つ、ほんの少し前のこと。ビヤ樽こと虎番キャップの三木建次が〝小用〟を済ませようとアタフタ急いでいると、懐かしい大きな声に呼び止められた。「まだ記者をやっているんですか!? もう引退してゆっくりしてくださいよ」声の主は、昨季まで阪神でヘッドコーチを務めた井上一樹氏(51)だった。評論家としての仕事でバンテリンドームを訪れており、まだまだ現役バリバリ58歳のビヤ樽と記者席裏の通路で再会したのだ。「引退どころか、僕は今季からキャップになったんや。毎日、岡田監督を追いかけて大変や」ビヤ樽がそう胸を張ると、前ヘッドは「へぇ、じゃあ給料も上がったんですか?」とニヤリと笑った。ビヤ樽はブンブンと首を横に振り「上がるわけないやん! 後輩たちにごちそうしてばかりで金欠や!!」と、ホントかウソかよく分からない返答をした。昨季までは野手、コーチ陣を取材する機会が多かったビヤ樽。若造記者には任せておけんと、いつも「ヘッドは僕が行くわ」と取材役を買って出ていた。「また三木さん? 俺の担当なの!?」と困惑されつつも、井上氏特有のウイットに富んだコメントを何度も引き出した。不振だった佐藤輝について、当時ヘッドが語った「荒療治がいいのか、遠くから見守る星飛雄馬の姉ちゃん(星明子)がいいのか-」という秀逸なフレーズも、その一つだった。

◆これはツライだろうなと心底思う。人間性や品位のカケラもない言葉の羅列を目にしたのは、敗戦後の宿舎だったのか、球場から宿舎へのバスの中だったのか。いずれにしても阪神・青柳晃洋にとっては、酷すぎる時間だった。2回2/3を投げ4失点で降板した21日の中日戦(バンテリンD)後、自身のインスタグラムを更新し、中傷コメントの被害に遭っていることを伝えた。我慢も限界に達したのだろう。「メッセージ送るのは自由ですけど訴えられてからグダグダ言わないでくださいね。アカウント消しても意味ないので。」と記した。一体、誰と戦っているのかと思ってしまう。痛打を浴びるよりもキツイ。心からの叫びだった。そして岡田彰布監督の辛辣コメントと青柳自身の弁の〝奇妙な一致〟は偶然だったのだろうか...。3月27日にアップした【元虎番キャップ・稲見誠の話】でも言及しているが、開幕前から指揮官との関係に注目していた。試行錯誤の末にマスターしたクイック投法を疑問視された。打者のタイミングを外し、走者を走らせない、青柳にしかできない技術を否定された、とまでは言えないにせよ、問題点として挙げられた。その後2人で会話の時間を持ち、一件落着と思われたが、結果が出ないと、再燃してしまう。案の定、21日の中日戦後のコメントにも、それが出ていた。「開幕の前に話したけど、クイックしてもストライク入らんかったら。言うてるやろ? まずストライク入らんかったら勝負できひんわけやから。クイックいうのはバッターのタイミングを外すことやんか、そやろ? そのボールがストライク入らんかったら、バッター振れへんで」

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(2↑)
DeNA
1070 0.588
(↑0.025)
-
(↓0.5)
12654
(+4)
50
(+3)
12
(+1)
4
(+1)
0.249
(↓0.001)
2.810
(↓0.01)
2
(1↓)
ヤクルト
1081 0.556
(↓0.032)
0.5
(↑0.5)
12448
(+3)
43
(+7)
10
(+2)
18
(-)
0.188
(↑0.005)
2.160
(↓0.27)
2
(1↓)
阪神
1081 0.556
(↓0.032)
0.5
(↑0.5)
12454
(+1)
55
(+2)
6
(+1)
12
(-)
0.225
(↓0.004)
2.720
(↑0.02)
4
(-)
広島
1090 0.526
(↓0.03)
1
(↓0.5)
12457
(+3)
53
(+4)
14
(+2)
4
(-)
0.226
(↓0.002)
2.630
(↓0.08)
5
(-)
巨人
8120 0.400
(↑0.032)
3.5
(↑0.5)
12362
(+7)
64
(+3)
18
(+3)
1
(-)
0.235
(↑0.004)
2.970
(↓0.01)
6
(-)
中日
7110 0.389
(↑0.036)
3.5
(↑0.5)
12544
(+2)
54
(+1)
4
(-)
5
(+1)
0.245
(↑0.004
2.670
(↑0.1)