巨人(★0対2☆)DeNA =リーグ戦4回戦(2023.04.18)・長崎ビッグNスタジアム=
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DeNA
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巨人
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勝利投手:石田 健大(2勝1敗0S)
(セーブ:山﨑 康晃(0勝1敗4S))
敗戦投手:戸郷 翔征(2勝1敗0S)
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◆DeNAは0-0で迎えた4回表、2死満塁からソトが適時打を放ち、1点を先制する。そのまま迎えた8回には、宮崎の適時打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・石田が8回4安打無失点の快投で今季2勝目。敗れた巨人は、先発・戸郷が力投を見せるも、打線が援護できなかった。

◆巨人が14年ぶりに長崎で主催試合を開催する。先発戸郷翔征投手は、過去地方球場での登板は1度だけ。昨季4月12日に、沖縄・セルラースタジアム那覇でのDeNA戦に先発し、7回9安打3失点で白星を挙げた。今季はここまで2試合に登板し2連勝中。13回連続無失点を継続しており、最下位脱出へ先発マウンドに上がる。また通算出場試合が1999試合で史上55人目の快挙まであと1試合となっている坂本勇人内野手(34)はベンチスタートとなった。

◆WBCでバッテリーコーチとして世界一にも貢献した巨人村田善則ブルペンコーチ(48)が地元・長崎に凱旋(がいせん)した。佐世保市出身の村田コーチは14年ぶりの同球場。練習中には風も強く「そこも含めて懐かしい思いはあります」と回想した。WBCではバッテリーコーチとしてブルペンを支えた。長崎出身で唯一の侍ジャパン戦士として地元・長崎も盛り上がった。「それが一番良かったなと思います。野球というスポーツがものすごく盛り上がった時期でもある。より野球を頑張ろうという子も、出ただろうし、始めてみようという人も、もしくはその野球自身に興味をもっとという人も増えたと思う」としみじみ振り返った。さらに「一生懸命、野球に取り組む子たちには限界を作らずに夢を大きく持ってひたむきに頑張ってほしい」とメッセージを送った。巨人は18日現在、最下位に沈んでいるが「思うようなスタートを切れなかったですけど、まだまだ始まったばかり。リーグ戦に関しては、143試合終わった時点で1位になればいいこと。今はつらい思いをチームはしてますけど、これをシーズン通してプラスに変えて最終的には、ジャイアンツのチームのメンバーと喜び合えるように、1試合1試合無駄にせずにやっていきたい」と力を込めた。

◆始球式にJ2長崎ファビオ・カリーレ監督(49)が登場した。背番号12を背負い、クラブマスコット「ヴィヴィくん」も見守る前で、マウンドからノーバウンド投球を披露。14年ぶりの長崎での巨人主催試合に、異業種コラボで開始前から盛り上げた。以下カリーレ監督コメント「このような機会を与えてくださったこと、日本という国で仕事をさせてもらっていることに改めて感謝しています。そして、日本で最も人気のあるスポーツのひとつである野球の始球式に参加でき光栄です。こういうイベントを通して、もっと長崎が好きになりますし、長崎県民のためにもっと良い仕事をしなければならないという想いになります。初めてにしては良い投球ができたのではないかと思います! 良い経験ができました! アリガトウ、ジャイアンツ! アリガトウ、V・ファーレン!」

◆今季1軍初合流した巨人秋広優人内野手(20)が、試合前の円陣の声出し役を務めた。「メガゴジラ」こと身長2メートルの秋広は大きな体を縮めてナインの中心へ。「1年半ぶりの1軍登録、よろしくお願いします! みなさんの勇姿は見させていただきました。特に(中山)礼都、2戦連続タイムリー、ナイスバッティング! いいね!」と同学年の中山の活躍ぶりをたたえた。これには中山も無言で苦笑いだった。ファンはSNSで「待ってたぞ!」「早くプロ初ヒット打ってほしい」とポテンシャル抜群のスラッガーに期待するツイートが見られた。

◆巨人戸郷翔征投手(23)が今季17イニング目で初失点を喫した。試合前時点で13イニング連続無失点を継続。この日も3回まで無失点投球を続けた。しかし4回、連打で無死二、三塁のピンチを招く。DeNA牧、桑原を抑えて2死二、三塁とし、関根を四球で歩かせて2死満塁。ソトにセカンドへの内野安打を打たれて先制点を献上した。二塁手中山は二遊間の当たりにスライディングで好捕し、素早く二塁に送球するも間一髪セーフ。リクエストの結果も覆らなかった。

◆アダム・ウオーカー外野手が走塁ミスを好守で取り返した。6回2死二塁、DeNA関根の左翼ファウルゾーンへの当たりに、ウォーカーがダッシュからスライディングキャッチの美技を披露した。2回2死の打席では左前打で出塁。次打者・門脇の打席で二盗を仕掛けタイミングはセーフも、勢い余ってベースを離れた瞬間を狙われタッチされていた。

◆巨人坂本勇人内野手が史上55人目となる通算2000試合出場を果たした。ベンチスタートも2点を追う9回1死走者なしの場面、代打で途中出場。中飛に打ち取られたが、巨人では、王貞治、長嶋茂雄、阿部慎之助、柴田勲に続き5人目となった。坂本は「この記録が達成できたのも原監督や高橋由伸前監督に使っていただいたおかげです。また、トレーナーさんや裏方さんの協力があって到達できたと思っているので皆さんに感謝したいです。これからも勝利の貢献のために全力で頑張っていきたいと思います」と感謝を口にした。現役では栗山巧(西武)と2人のみ。20年11月の通算2000安打に続き「ダブル2000」を達成した。今季は開幕から打撃不振で試合前まで打率1割3分3厘と苦しむ中、14年ぶりの長崎開催で新たな金字塔を打ち立てた。

◆巨人戸郷翔征投手(23)が今季17イニング目で初失点を喫した。4回にDeNAソトの適時内野安打で先制点を献上し、開幕から続けていた連続無失点は16イニングでストップ。その後も粘りの投球を続けたが8回に2失点目を許して降板し、今季初黒星で自身の開幕3連勝はならなかった。打線は無得点に終わり、チームは連敗を喫した。戸郷が開幕から3試合連続の白星を逃した。7回1/3を7安打2失点と粘りの投球を見せるも、3戦目にして開幕からの連続無失点イニング記録も途切れた。最下位で迎えた試合前時点で13イニング連続無失点を継続。この日もテンポ良く、危なげない投球で3回まで無失点投球を続けたが、17イニング目にして初失点を喫した。4回、DeNA京田と宮崎の連打で無死二、三塁のピンチを招く。牧を空振り三振、桑原を遊飛に仕留めて2死二、三塁。関根を四球で歩かせて2死満塁となってソトを打席に迎えた。初球直球がややシュート回転して真ん中へ。強烈にはじき返された打球を二塁手の中山がスライディングしながら好捕。素早く二塁に送球するも、間一髪セーフとなった。リクエストの結果も覆らず。内野安打で開幕から17イニング目にして初失点を喫した。それでも2死満塁のピンチを戸柱を三邪飛に仕留めて最少失点で踏ん張った。沖縄・セルラースタジアム那覇での昨年4月12日DeNA戦以来、2度目の地方球場での登板で奮闘。8回もマウンドに上がるも、1死三塁から宮崎に適時打を浴びて102球で降板し「最後は粘り切れなかったので悔しいです。次回は粘り切れるように頑張ります」と振り返った。巨人の長崎での主催試合は09年4月21日のヤクルト戦以来14年ぶり。同戦では長崎の地で初白星を収め、チームはそのまま勢いに乗ってリーグ優勝、日本一を果たした。同戦で「8番遊撃」として先発して3安打猛打賞で勝利に貢献した坂本は、9回1死に代打で登場。史上55人目となる通算2000試合出場となった打席は中飛だった。【小早川宗一郎】

◆巨人が14年ぶりの長崎での主催試合でDeNAに屈辱の負けを喫した。DeNAには3戦連続の完封負けで、散発4安打と沈黙した。原監督は「もっと打たないと。0点じゃなかなかやっぱり、全体にプレッシャーがかかる。やっぱり、こういうときはもがかないと」と打線を鼓舞した。開幕から好調を維持する中田翔を5番から3番に動かした。2番中山、7番門脇の若武者に二遊間を託した。5回に岡本和、6回に大城卓が先頭で出塁し、得点圏に進むも決定打に欠いた。2点を追う9回には代打で吉川、坂本、長野を次々に投入するも、守護神・山崎の前に3者凡退に倒れた。昨秋のキャンプからアーリーワークを導入し、2月の宮崎キャンプでも全選手が早朝からバットを振った。大久保打撃チーフコーチを中心に開幕後も継続。指揮官は「せっかくみんなで秋からやってきているわけだからね。チームを救うという点で」と言った。16試合で5勝11敗の最下位と苦境に立たされている。この日、長崎の上空は試合前から強風が吹き荒れた。原監督は「もがくということは大事なことだと思う。流されちゃいかんと思う」ともう1度繰り返した。まだ127試合も残っている。【為田聡史】

◆DeNA石田健大投手(30)が、自己最長タイの8回を無失点と好投し、チームを今季2度目の4連勝に導いた。チームは首位タイ。初回をわずか4球で無失点に抑えると、テンポ良くボールを投げ込み、スコアボードに8個のゼロを並べた。9回は山崎が無失点で締め、今季4セーブ目を挙げた。貯金は最多の3で、今季4度目の無失点勝利を飾った。

◆DeNA石田健大投手(30)が、自己最長タイの8回を無失点と好投し、チームを今季2度目の4連勝に導いた。9回は山崎が無失点で締め、今季4セーブ目を挙げた。貯金は最多の3で、今季4度目の無失点勝利を飾った。2位DeNAが巨人に勝ち、首位広島が阪神に敗れたため、DeNAが阪神と並んで首位に立った。DeNAの首位は21年に三浦監督が就任して以降初めてで、ラミレス監督時代の19年4月1日(開幕3試合目で2勝1敗)以来。開幕10試合以上を経過しての首位は18年4月23日(18試合11勝7敗)以来となった。現12球団ではDeNAが最も首位から遠ざかっていた。

◆DeNAが巨人に完封リレーで勝利し、番長政権下では初の首位タイに浮上した。先発石田健大投手(30)が自己最長タイの8回を4安打無失点と好投。9回は守護神・山崎が締め、63年ぶりの巨人戦3試合連続完封勝利を達成した。打線はソト、宮崎の適時打で巨人戸郷を攻略。チームは今季2度目の4連勝で貯金を今季最多の3とし、19年4月1日以来の首位に立った。囲み取材を終え、バスに乗り込む直前、阪神がサヨナラ勝ちし、首位タイ浮上の知らせが届いた。1度はバスに乗り込んだ三浦監督は報道陣からの要望を受け、再びバスの扉の前で監督就任後初、19年4月1日以来の首位浮上への思いを冷静に話した。「まだまだ、この時期ですからね。1つずつ積み重ねていくだけです。シーズンが終わった時にこの位置にいられるように頑張ります」首位浮上とともに、歴史的な快挙も同時に達成した。先発石田が風も味方につけながら、真っすぐで押し込み、15年8月6日の中日戦以来となる自己最長タイの8回を4安打無失点、8奪三振と好投。9回は山崎が締め、巨人戦では63年ぶりとなる3試合連続完封勝利を飾った。「生まれてないですねぇ(笑い)。バッテリーが、アナリストからの情報と感性をまぜて、攻めるところと引くところとうまくやってくれています」石田を復活へと導いたのは、三浦監督の決断と助言だった。21年はリリーフで2軍落ちも経験したが、昨季は先発への再転向を決断。3月に30歳を迎える石田に対し、自身の経験も踏まえながら、ランニングの重要性や準備の仕方を伝授した。「体が動いてないのも感じてくれていて、どういう動かし方をしたらいいか、何が必要なのか、何回も相談に乗ってくれた」。プロ初完封が目前だったが、9回は守護神山崎に託した。「よく投げてくれた。最後はヤスに」。無失点勝利は今季8勝のうち、半分の4。投手陣が安定し、2度目の4連勝で貯金を今季最多の3とした。「選手全員が、全力でやり続けてるからこその今日の勝利だと思います」と、いつものように選手をたたえた。【久保賢吾】2位DeNAが巨人に勝ち、首位広島が阪神に敗れたため、DeNAが阪神と並んで首位に立った。DeNAの首位は21年に三浦監督が就任して以降初めてで、ラミレス監督時代の19年4月1日(開幕3試合目で2勝1敗)以来。開幕10試合以上を経過しての首位は18年4月23日(18試合11勝7敗)以来となった。現12球団ではDeNAが最も首位から遠ざかっていた。○...宮崎が、自己最長タイの13試合連続安打をマークした。4回に左翼線への二塁打を放ち、1点リードの8回には追加点となる中前適時打を放った。「ストレートを素直に打ち返すことができた。ケンタ(石田)が頑張っていたので、援護することができてよかったです」。打点、本塁打とリーグ2冠、打率は2位とバットでチームをけん引する。▽DeNA山崎(9回を無失点で締め、今季4セーブ目でチームも首位に浮上)「まだ始まったばかりですけど、今、こうなっているのはいいこと」▽DeNAソト(4回に決勝の適時内野安打)「(好走塁の)『セキネ、アリガトウ!』。満塁の場面だったのでストライクゾーンで勝負してくると思い、積極的にいきました」▽DeNA石田(自己最長タイの8回無失点で2勝目)「初回から速球が思ってる以上に走ってくれていたので、戸柱さんの構えたところに思いきって投げようと。ゾーンでしっかり勝負できたので良かった」

◆巨人はDeNA戦で5日●0-2、6日●0-4に続く完封負け。巨人が同一カードで3試合続けて完封負けしたのは、71年7月15、30、31日の阪神戦で記録して以来52年ぶり。

◆DeNA石田健大投手(30)が、自己最長タイの8回を無失点と好投し、チームを今季2度目の4連勝に導いた。9回は山崎が無失点で締め、今季4セーブ目を挙げた。貯金は最多の3で、今季4度目の無失点勝利を飾った。2位DeNAが巨人に勝ち、首位広島が阪神に敗れたため、DeNAが阪神と並んで首位に立った。DeNAの首位は21年に三浦監督が就任して以降初めてで、ラミレス監督時代の19年4月1日(開幕3試合目で2勝1敗)以来。開幕10試合以上を経過しての首位は18年4月23日(18試合11勝7敗)以来となった。現12球団ではDeNAが最も首位から遠ざかっていた。DeNAは巨人戦で5日の2回戦から3試合続けて完封勝ち。DeNAが同一カードで3試合連続完封勝利は00年5月2~4日の阪神4~6回戦以来。巨人戦では60年8月28~30日の20~22回戦で記録して以来、63年ぶり球団2度目。

◆巨人が4回2死満塁、二塁への内野安打で先制点を許した。DeNAソトの二遊間への強い当たりを二塁手中山がスライディングしながら好捕。すぐに二塁に送球するも、遊撃手の門脇がベースカバーにやや遅れた。際どいタイミングだったが判定はセーフ。リクエストの結果も覆らなかった。門脇は「二遊間の打球はファーストへ、という声をかけておけばファーストでアウトだったので、自分の声かけのミスです」と反省。中山も「冷静に判断したらファーストでも良かったのかなと。一塁ランナーは関根さんで足も速いですし、バッターはソトだったので」と振り返り「一回整理して、次に向かって会話をしていこうというのは話し合いました」と門脇と今後の改善に向けてコミュニケーションをとった。原監督は試合後、「ランナーのことを考えると、あればファーストに投げるという選択肢もあったかもしれないし、ショートがもう少し早くベースにというのもあるかもしれない」としながらも「まあ、しかしそのへんは責められないと思うよ」と今季初めてスタメンで二遊間を組んだ若い2人を擁護した。

◆DeNAが巨人に完封リレーで勝利し、番長政権下では初の首位タイに浮上し、DeNA関連ワードがSNSで続々とトレンド入りした。「横浜優勝」、9回を締めた山崎の名前の「ヤスアキ」などとともに、手術明けで2軍調整中のオースティンや今永、大貫、バウアーが不在の中での首位浮上とあって、「オースティン」、「今永大貫バウアー」もトレンド入りした。

◆長崎・佐世保実高出身の巨人・村田善則ブルペンコーチ(48)が故郷での試合前に「(高校3年夏に)甲子園を決めたのもここだった。そういった思い出はある」と感慨を込めた。日本が世界一に輝いたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、バッテリーコーチとしてチームを支えた。「野球というスポーツが、ものすごく盛り上がった。それがシーズンにつながっていけばいい」と期待を込めた。

◆巨人のドラフト4位・門脇誠内野手(22)=創価大=が「8番・遊撃」でスタメン。通算試合数が「1999」となっている正遊撃手の坂本勇人内野手(34)は今季4度目のベンチスタートとなった。

◆ハマの九州男児の勢いが止まらない。DeNAの3番、佐賀・唐津市出身の宮崎敏郎内野手(34)が四回の第2打席で左翼線への二塁打を放ち、開幕から自己最長に並ぶ13試合連続安打をマークした。0―0の四回。好投を続ける戸郷に対して、先頭の京田が内野安打で出塁した。続いて打席に立った宮崎は2球で追い込まれたが、フォークもケアしなければいけない中で3球目、内角球へ巧みなバットコントロールで反応し、左翼線際へと運んだ。宮崎の二塁打で二、三塁の好機を演出。その後2死満塁となったが、ソトが二塁へ適時内野安打を放ち、貴重な1点を挙げた。好調な主軸のバットが、またもベイスターズの攻撃のポイントとなった。長崎入りした前日17日に宮崎は、牧、エスコバーらと食事に出かけて英気を養った。そして、19日の試合は出身の佐賀へと舞台を移し、プロ入り後初めての〝凱旋試合〟を迎える。さがみどりの森球場は、厳木(きゅうらぎ)高時代に投手としてマウンドにも上がった思い出もあり、日程が発表された際には「いい球場なので楽しみ。そのときにスタメンに名を連ねて、元気な姿を見てもらえたら一番いい」と心待ちにしていた。プロ11年目、34歳。開幕から好調を維持し、故郷で自己記録更新の期待もかかる。(浜浦日向)

◆巨人・坂本勇人内野手(34)がプロ野球史上55人目となる通算2000試合出場を達成した。九回に代打で起用され、中飛。34歳4カ月での達成は史上5番目の年少記録となった。この日はD4位・門脇(創価大)が遊撃で先発し、ここまで打率・133と苦しむ坂本は今季4度目のベンチスタートだったが、今季15試合目の出場で節目に到達した。プロ初出場は1年目の2007年7月12日の阪神12回戦(東京ドーム)で代走だった。

◆状態が万全でなくても試合をつくるのが好投手たるもの。巨人・戸郷翔征投手(23)には、その条件が当てはまる。チームは開幕から5カードを終えた時点で最下位。「僕が勝てばもっと楽な状況になる。そういうピッチングをできれば」と責任感を胸に腕を振った。14年ぶりとなる長崎での主催試合。夜景の名所として知られる稲佐山が右翼席後方に望める長崎県営野球場に、開催を待ちわびた1万4015人の観衆が集まった。ひときわ熱い視線を浴びたのが、WBCで日本の世界一に貢献した右腕だった。身も心もすり減らして世界と戦い、一回り大きくなって巨人に戻ってきた。一方、疲労が残っているのも事実で「体の切れがあまり出ていない」と吐露する。自己最速154キロを誇る直球の球速は140キロ台にとどまり「真っすぐがいい感覚はまだない」という。それでも崩れない。〝力〟ではなく〝質〟で勝負し、WBCを経て精度を増したスライダーを随所に織り交ぜて投球。3安打を集められた四回に今季17イニング目にして初失点したが、八回途中7安打2失点と粘投した。生命線でもあるフォークボールの落差に改善の余地を見いだしていたが、阿波野投手チーフコーチは「前回の投球より落ちがいい」と評価した。ただ、現在のチーム状態を考えれば、どうしても勝ちたかった。打線の援護なし。散発4安打。今季3度目の完封負けで相手はすべてDeNA戦。5勝11敗。借金は今季ワースト「6」でなかなか減らない。

◆DeNAが無失点リレーで2度目の4連勝とした。石田は丁寧に投げ、8回を4安打無失点で2勝目。山崎が4セーブ目を挙げた。打線は四回にソトが先制打。八回に宮崎の適時打で加点した。巨人の戸郷は援護に恵まれず今季初黒星。

◆巨人・坂本勇人内野手(34)がプロ野球史上55人目となる通算2000試合出場を達成し、原辰徳監督(64)、高橋由伸前監督(48)らへの感謝を口にした。「この記録が達成できのも原監督や高橋由伸前監督に使っていただいたおかげです。また、トレーナーさんや裏方さんの協力があって到達できたと思っているのでみなさんに感謝したいです。これからも勝利の貢献のために全力で頑張っていきたいと思います」この日はD4位・門脇(創価大)が遊撃で先発し、ここまで打率・133と苦しむ坂本は今季4度目のベンチスタートだったが、九回に代打で出場。初球を打って中飛だった。今季15試合目の出場で節目に到達し、34歳4カ月での達成は史上5番目の年少記録となった。プロ初出場は1年目の2007年7月12日の阪神12回戦(東京ドーム)で代走での出場だった。

◆最下位の巨人は今季3度目の零敗を喫し、借金が「6」に膨らんだ。原辰徳監督(64)は「やっぱり、もっと打たないと。もう少し打線につながりが出ないと駄目でしょうね」と指摘した。中田翔を3番に入れるなど打線を組み替えたが、左腕・石田に抑えられた。散発4安打にとどまり、大久保打撃チーフコーチは「調子が出ないときは動かすしかない」と悩まし気に語った。

◆巨人・戸郷翔征投手(23)が八回途中7安打2失点と粘投したものの、打線の援護に恵まれず今季初黒星を喫した。3安打を集められた四回に今季17イニング目にして初失点を喫したが、粘り強く投げてDeNA・石田と投手戦を展開した。0-1の八回は先頭の佐野に二塁打を許し、犠打を挟んで宮崎に適時打を浴びた。「最後は粘り切れなかったので悔しい。次回は粘り切れるように頑張る」と唇をかんだ。

◆?DeNAの首位は2019年4月1日(開幕3試合、巨人、阪神と同率)以来4年ぶりで、開幕10試合以上消化しての首位は18年4月23日(開幕18試合)以来5年ぶり。?今季4度目の無失点勝利。対巨人は5日(○2-0、横浜)、6日(○4-0、同)に次いで3試合連続。シーズン同一カード3試合連続無失点勝利は、横浜時代の00年の阪神4-6回戦(5月2-4日)以来23年ぶり。巨人相手では大洋時代の1960年の20-22回戦(8月28-30日)以来63年ぶり2度目。?長崎県内の試合で無失点勝利を挙げたのは、洋松時代の53年10月13日の国鉄戦(○4-0、長崎市営)以来70年ぶり3度目。

◆DeNAは18日、巨人4回戦(長崎)に2―0で勝利し、今季2度目の4連勝。広島が敗れたため、阪神と並んで2019年4月1日以来、1478日ぶりの首位に立った。三浦大輔監督(49)就任3年目で初の奪首。先発の石田健大投手(30)が8回4安打無失点の快投で2勝目を挙げた。2軍には今永、大貫にバウアーも控える強力投手陣を武器に、首位ロードを突き進む。長崎の夜風に吹かれ、三浦監督は右手で石田の手を握り、左手で背中をたたいた。就任3年目で初の首位浮上。一度取材を終えてバスに乗り込んだ指揮官だが、阪神が広島にサヨナラ勝ちし、報道陣の求めに応じて再び口を開いた。「まだこの時期ですから、これを積み重ねていくだけ。シーズンが終わったときに、この位置にいられるように頑張ります」「坂の町」で首位に駆け上がった。チームを1478日ぶりの奪首に導いた立役者は、三浦監督が現役時代に自主トレをともにし、今季5年ぶり3度目の開幕投手に指名された石田だった。8回を散発4安打無失点、8奪三振。本塁方向に強い風が吹く中、「真っすぐが乗ってくれる感覚があった」と利用した。序盤は直球で押し、後半は変化球を効果的に使って巨人打線を封じ込めた。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
DeNA
850 0.615
(↑0.032)
-
(↓0.5)
13048
(+2)
39
(-)
11
(-)
3
(-)
0.266
(↓0.005)
2.850
(↑0.24)
1
(1↑)
阪神
851 0.615
(↑0.032)
0
(↓0.5)
12939
(+2)
41
(+1)
5
(-)
11
(+1)
0.223
(↑0.001)
2.790
(↑0.13)
3
(1↑)
ヤクルト
861 0.571
(↑0.033)
0.5
(↓0.5)
12837
(+2)
30
(-)
8
(-)
15
(-)
0.182
(↓0.003)
1.900
(↑0.14)
3
(2↓)
広島
860 0.571
(↓0.044)
0.5
(↑0.5)
12943
(+1)
37
(+2)
11
(-)
4
(-)
0.229
(↓0.007)
2.470
(↑0.03)
5
(-)
中日
590 0.357
(↓0.028)
3.5
(↓0.5)
12936
(-)
47
(+2)
3
(-)
4
(-)
0.252
(↓0.002)
3.050
(↑0.14)
6
(-)
巨人
5110 0.313
(↓0.02)
4.5
(↓0.5)
12746
(-)
55
(+2)
13
(-)
1
(-)
0.228
(↓0.004)
3.200
(↑0.08)