西武(☆8対3★)ロッテ =リーグ戦1回戦(2023.04.11)・ベルーナドーム=
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ロッテ
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西武
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勝利投手:平良 海馬(1勝0敗0S)
敗戦投手:美馬 学(0勝2敗0S)

本塁打
【ロッテ】中村 奨吾(1号・1回表2ラン)
【西武】ペイトン(2号・7回裏3ラン)

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◆西武は1点を追う5回裏、マキノンと古賀の適時打で逆転に成功する。続く6回に外崎と中村の適時打で2点を加えると、7回にはペイトンが3ランを放ち、リードを広げた。投げては、先発・平良が6回2失点の好投で今季初勝利。敗れたロッテは、投打ともに振るわなかった。

◆西武-ロッテ1回戦のスタメンが発表され、中村剛也内野手(39)が4番DHが出場する。山川穂高内野手(31)がふくらはぎ痛のため、10日に出場選手登録を抹消に。プロ通算454本塁打を放っているベテランが、この日は4番を務める。また、山川に代わって出場選手登録された呉念庭内野手(29)が6番三塁でスタメン出場する。

◆西武平良海馬投手(23)が両手でひざを押さえた。左翼席を見る目に悔しさがにじむ。初回1死一塁。ロッテ3番中村奨に1号2ランを浴びた。つり球が甘く入った失投。「本塁打以外は100点です」。2日のプロ初先発でも口にしていた反省点を、この日はいきなり露呈してしまった。意識して、高めに直球を投じている。「そこの方が空振りが取れるのがデータで出ていますので、ずっと実践していますね」。オープン戦では実際に高めフォーシームで多くの空振りを奪い、防御率0・00でしのいだ。ただ、この日は滑り出しから制球に不安。1番藤原、2番藤岡ともカウント3-0にした。外角から入れようとしたスライダーやカーブが決まらない。今季からの先発転向で不慣れもある。「毎日マッサージでケアしました。前回115球投げたのもあると思うけど4、5日ぐらいですか」と、疲れが抜けるまでの経緯を振り返った。「これから慣れていったらいいなと思います」という段階だ。5回まで1発の1安打のみ。味方が逆転し、取り返してくれた。難攻不落のリリーバーは、経験を積みながら、難攻不落のエースを目指す。

◆西武が今季初めて、先発全員安打をマークした。ふくらはぎ痛で登録抹消された山川穂高内野手(31)を欠いた打線は、ロッテ先発美馬から3回まで無得点も毎回安打を重ね、5回途中でKO。代わった坂本、中森からも安打を放ち、6回に6番呉念庭が安打したところで全員安打となった。山川に代わって4番に座った中村剛也内野手(39)は6回の第4打席までで3安打を放った。

◆西武山川穂高内野手(31)の戦線離脱は長期には及ばない見通しであることが11日、分かった。右ふくらはぎの強めの張りのため、9日の試合開始直前で緊急交代。10日に出場選手登録を抹消された。松井監督はこの日の試合前に「場所が場所。まだ開幕直後だし、焦らせないようにしたいです」と方針を口にした。状況を見つつだが、順調に回復すれば2週間前後で戦列復帰の見通しとなりそうだ。

◆西武中村剛也内野手(39)はやっぱり頼もしい。右ふくらはぎ痛で抹消された山川に代わり、4番DHでスタメン出場。6回、中堅左への痛烈な適時二塁打を含む3安打に「ランナーかえせて良かったです」と淡々と話したものの、さすがの存在感を示した。地をはうようなライナーは、初対戦のロッテ中森から放った。「甘い球を1発で仕留められて、いい感じでした」。プロ22年目、1軍公式戦では通算749人目の対戦投手は、2番ペイトンが4球ファウルにしたクセ球の持ち主だ。「まぁ、打席に行ってみないと分からないこともあるんですけど、タイミングはベンチでもネクストでも取れるし」。これで通算1704安打目。454発をかち込んだ主砲には、見事なまでの技術と経験がある。痛烈打で二塁まで激走した。5回、マキノンの適時二塁打でも一塁から激走し、生還した。「ナイスラン!」とほめられても「そうっすか」と照れる巨漢ベテランに、松井監督は「ずっと4番を打ってきた打者。本当にどっしりしてくれましたし、打つ、走る。積極的によくやってくれている」とたたえた。連勝中のロッテを止め、西武に勢いがついた。【金子真仁】

◆西武が今季最多の16安打を放ち、5連勝中だったロッテを止めた。右ふくらはぎ痛で登録抹消された山川穂高内野手(31)を欠く中で、4番に入った中村剛也内野手(39)の3安打など打線がしっかりつながった。松井稼頭央監督(47)は「中盤以降、本当につながりましたし、山川がいない中、何とか戻ってくるまで全員でカバーしていかないといけないという中、まずは今日の試合、カード頭で取れたのは大きいんじゃないですかね」と手ごたえを口にした。山川だけでなく、WBCで右手小指を骨折した源田壮亮内野手(30)も不在の中、開幕からここまで5勝4敗と勝ち越している。「山川、源田もいない中、全員でやるというのが今のチームだと思います」と指揮官も全員野球を評価した。

◆ロッテの中村奨吾内野手(30)が通算1000試合出場の節目となった初回に左越え先制2ランを放ったが、3試合連続2ケタ安打中だった打線もわずか3安打に封じられ、連勝は5でストップした。平良の154キロ直球に「速い球、強い球を投げる投手なので、それに負けないようにと思って打席に入っていました」と、しっかりと捉えた今季1号だった。「先制出来たので良かったですけれど、追加点がなかなか入らなかったので、明日からまた頑張っていきたいと思います。切り替えてやっていくだけ」と気持ちを奮い立たせた。5回が終了した試合成立時には、同じ二塁手の小川龍成内野手(25)から記念パネルを受け取り、会場から拍手を浴びた。「いろいろな方のサポートのおかげで節目の試合を迎えられたので、感謝して、また明日から1試合1試合積み重ねていきたい」とあらためて決意した。14年ドラフト1位で早大から入団し、1年目から開幕1軍。3月29日のソフトバンク戦で代走で初出場した。4月2日の日本ハム戦で代打として初打席。同8日のオリックス戦で「9番二塁」で初の先発出場を果たし、第2打席で初安打を放った。18年には初の規定打席に到達し、初の全試合出場も達成でゴールデン・グラブ賞も受賞。21年まで4年連続で全試合出場し、同年はベストナインを初受賞した。22年はコロナの影響で連続出場が630試合でストップ。同11年に国内FA権を行使せずに残留し、新たに4年契約を結んだことを公表した。今季も開幕から全試合で二塁で先発出場している。

◆正捕手争いが活発化する中、西武古賀悠斗捕手(23)が存在感を見せた。初回、先発の平良海馬投手(23)が2者連続でカウント3-0になり、3番中村奨には2ランを浴びた。「本来の平良じゃなかったですけど、自分の中でも思うように投げれていない中で、自分は冷静に。1人で苦しんでしまわないよう、勝負できる球を見極めてやっていった感じですね」と先発初白星へ導いた。打撃では5回に勝ち越し適時打を放つなど、キャンプからの練習の成果をしっかりと見せた。柘植世那捕手(25)に負けじとアピールを続けている。開幕に合わせて、個人応援歌もできた。「率直にうれしいのと、驚いて。YouTubeとか見てても、自分に沿った歌詞という感じで。西武ファンの方に、作ってくれた恩返しをしてこれからもやっていきたいと思いましたね」強肩強打の勇姿で導く。【金子真仁】

◆西武のルーキー、児玉亮涼内野手(24)が2戦続けて3安打を放った。この日は2回にロッテ美馬から右前打を放ち、さらに4回2死二塁。左中間に適時三塁打を放った。「走者も鈴木だったので、外野がちょっと前に来ているなというのは見えてたんですけど、何とか安打を打てば鈴木だったら返ってきてくれると思っていたので、何とか食らいついて1本と」甘く入った球を左中間へはじき返した。「打席の中では、まずは直球を1発で捉えられるようにと常に心がけています」。社会人野球の大阪ガス出身。冷静沈着なルーキーは、しっかりとした対応を続ける。9日のソフトバンク戦に続き、2戦連続の3安打だ。「初ヒットが出た後くらいからポンポンと出始めて。1打席1打席、状況を考えながら自分に何ができるか考えて、打席に入っていけているので」。持ち前の守備でも、しっかりと難しい打球を止め続ける。WBCで負傷した源田の代役...では収まらない活躍ぶりだ。【金子真仁】

◆西武平良海馬投手(23)が先発転向後、初めての勝利投手になった。「苦しい投球だったんですけど、野手の方が打ってくれて何とか勝てたと思います」と感謝した。初回、2者連続でカウント3-0に。3番中村奨には先制2ランを浴びた。「いつも通り高めを狙っているんですけど、それがちょっと低く行ってしまったりして、なかなか思うようにコースに投げられませんでした。ホームランももう少し高めを狙ったところで、真ん中に入っちゃったボールでしたし」と反省を口にした。通算防御率1・66の絶対的リリーバーが、志願して先発に転向した。ブルペンでの球数の少なさなど、リリーフ経験者ならではの調整はエース高橋らにも刺激を与えている。「理想は0点ですし、取られても1点にしたいなというのはあります」という平良にとって、決して納得いく投球ではなかった。とはいえ、NPB通算205試合目での念願の先発初勝利をつかんだ。「僕の中ではあんまり意味がなくて。チームに貢献したような感覚はあんまりないですし、形の上の勝ちというか。でもそういう経験も新しいと思いますし、新しい刺激だなと思いますね」修正した次回の先発マウンドに、大きな期待を抱かせる。【金子真仁】

◆ロッテ中村奨が通算1000試合出場の節目に平良の154キロ直球を捉えて今季1号左越え先制2ランを放ったが、連勝は5で止まった。「いろいろな方のサポートのおかげで節目の試合を迎えられたので、感謝して、また明日から1試合1試合積み重ねていきたい」。3試合連続2桁安打中だった打線もわずか3安打に封じられ「切り替えてやっていくだけ」と気持ちを奮い立たせた。通算1000試合出場=中村奨(ロッテ) 11日の西武1回戦(ベルーナドーム)に先発出場して達成。プロ野球519人目。初出場は15年3月29日のソフトバンク3回戦(ヤフオクドーム)。

◆5連勝中のロッテは「3番・二塁」で先発出場した中村奨吾内野手(30)が今季1号となる先制2ランをマークした。0-0の一回、1死一塁から西武先発の平良が投じた154キロの直球を引っ張り、豪快に左翼席に運んだ。笑顔でダイヤモンドをを一周した主将は「打ったのはストレートです。先制点が取れてよかったです。美馬さんを援護できるようにみんなで追加点を取りにいきます」とコメントした。中村奨は試合が成立すれば、通算1000試合出場となる。

◆貫禄たっぷりにバットをほうり投げた。ロッテ・中村奨吾内野手(30)が一回、先制2ランをマーク。今季先発に転向した西武・平良に先制パンチを見舞い、笑顔でダイヤモンドを一周した。「打ったのはストレート。先制点が取れてよかったです」0-0の一回、2番・藤岡が四球で出塁。1死一塁で右打席に入ると、立ち上がりで制球の定まらない右腕の直球を逃さなかった。カウント1-2から甘く入った154キロを一閃。豪快に引っ張り左翼席へと運んだ。中村奨はこの日、プロ野球史上519人目となる通算1000試合出場を達成。自らのバットで節目を祝福した。試合が成立した五回裏終了後には、「1000試合出場」と書かれたパネルを渡され、観客から大きな拍手が送られた。奈良・天理高、早大を経て2015年にドラフト1位で入団した。18年から4年間連続で全試合出場。19年には試合前の守備練習中に負傷し、左目の下を10針縫いながら、自ら志願して先発出場したこともあった。昨季は4月に新型コロナウイルスに感染し全試合出場を逃したが、今季は「毎試合出たい。全試合出るためのトレーニングをしている」とオフから1年間戦い抜く体力を強化してきた。背番号8がロッテの支柱として君臨する。(武田千怜)

◆西武の平良が先発初勝利を挙げた。速球と切れのある変化球で6回を1安打2失点、8三振と好投した。打線は先発全員の16安打。五回に逆転し、その後も着実に加点した。ロッテは先制した試合を落とし、連勝は5で止まった。

◆ロッテは投打で振るわず連勝が5で止まった。平良からは中村奨の2ランの1安打が精いっぱい。相手の救援陣も攻略できず、吉井監督は「こっちも積極的にいったが、ちょっと足りなかった」と肩を落とした。先発の美馬は制球を乱す場面が多く、五回途中で降板して試合をつくることができなかった。2戦2敗となり、監督は「とにかく(登板を)一度飛ばして、また次に臨んでもらいたい」と復調を願った。

◆西武は主砲の山川が登録抹消されて迎えた最初の一戦で、打線がともに今季最多の16安打、8得点と奮起した。先発全員安打も記録し、松井監督は「打線としては非常に素晴らしいつながりがあった」と満足げだった。0―2の四回にルーキー児玉の適時三塁打で反撃開始。五回は同点としてなお2死一、二塁から、古賀の左前適時打で勝ち越した。山川に代わって4番に入り、3安打1打点をマークした中村は「甘い球を一発で仕留められたので、いい感じだった」と涼しげに言った。

◆ロッテの連勝は「5」で止まった。先発の美馬学投手(36)は一回からピンチの連続で、五回途中を8安打3失点で降板した。2日のソフトバンク戦は4回6安打4失点。これで2戦連続で五回持たずに2敗目となった。美馬は「毎回ランナーを出してしまい流れをつかめなかった。投げ切れず悔しい。申し訳ない」と悔しさを隠せず。吉井監督は「とにかく(登板を)一度飛ばして、また次に臨んでもらいたい」と復調を願った。

◆球数が100球を超えても自慢の剛腕は健在だ。六回2死。今季先発に転向した西武・平良海馬投手(23)は最後の打者と対峙した。「ホームランのある一番怖い打者なので、気持ちを込めて投げた」。4番・山口に対し、カウント3-1から投じた103球目。この日最速の156キロの直球で空振りを奪うと、最後は外角いっぱいの直球で見逃し三振。6回1安打2失点で、先発として初の白星をつかんだ。「なんとか初勝利できたなと。新しい経験をして、新しい刺激になったなと思いますね」7回115球を投げ、1失点と好投した2日のオリックス戦から中8日。4四球を与えるなど制球に苦しんだが、許した安打は一回に中村奨に浴びた2ランのみ。ロッテ打線を圧倒した。沖縄・八重山商工高から入団して6年目。昨季は35ホールドポイントで、最優秀中継ぎのタイトルを獲得した。球団に直訴し、今季から先発に挑戦。WBCを辞退するなど強い思いで新シーズンに入ったが、マイペースな性格は変わらない。先発に転向したからといって、調整方法を変更することはなかった。一般的に投手は自チームの攻撃中、2死を奪われるとベンチを出てキャッチボールで肩を温めるが、それもしない。先発前日の10日夜には自身のYou Tubeチャンネル「たいらげーむ」で、ゲーム実況の生配信を行っていた。〝自分流〟を貫ける強さが平良にはある。「たくさんイニングを投げてチームに貢献していきたい」。最速160キロ右腕は自分を信じて腕を振る。(武田千怜)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
720 0.778
(↑0.028)
-
(-)
13436
(+4)
18
(+3)
4
(-)
7
(+3)
0.250
(↓0.008)
1.670
(↓0.15)
2
(1↑)
西武
540 0.556
(↑0.056)
2
(-)
13426
(+8)
21
(+3)
5
(+1)
6
(+3)
0.241
(↑0.025
2.030
(↓0.13)
2
(-)
ロッテ
540 0.556
(↓0.069)
2
(↓1)
13435
(+3)
35
(+8)
6
(+1)
3
(-)
0.241
(↓0.016)
3.970
(↓0.58)
4
(-)
ORIX
550 0.500
(↑0.056)
2.5
(-)
13335
(+6)
36
(-)
9
(+3)
2
(-)
0.276
(↑0.001)
3.600
(↑0.4)
5
(-)
楽天
360 0.333
(↓0.042)
4
(↓1)
13415
(-)
33
(+6)
6
(-)
6
(-)
0.175
(↓0.009)
3.760
(↓0.29)
6
(-)
日本ハム
370 0.300
(↓0.033)
4.5
(↓1)
13330
(+3)
34
(+4)
5
(+1)
8
(-)
0.197
(↑0.006)
3.090
(↓0.09)