オリックス(★1対6☆)ソフトバンク =リーグ戦1回戦(2023.04.04)・京セラドーム大阪=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ソフトバンク
0000040206902
ORIX
0000000011501
勝利投手:石川 柊太(1勝0敗0S)
敗戦投手:田嶋 大樹(0勝1敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】近藤 健介(1号・6回表2ラン),栗原 陵矢(3号・6回表2ラン)
【オリックス】森 友哉(2号・9回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ ORIX戦チケット予約 ソフトバンク戦チケット予約

DAZN

◆ソフトバンクは6回表、近藤と栗原に2ランが飛び出し、一挙4点を先制する。そのまま迎えた8回には、栗原と中村晃の適時打でリードを広げた。投げては、先発・石川が7回無失点の好投で今季1勝目。敗れたオリックスは、先発・田嶋が中盤に崩れ、打線も振るわなかった。

◆オリックスの熱烈なファンで知られる人気アイドルグループ「なにわ男子」の藤原丈一郎が、2年連続で本拠地開幕戦の始球式に登板した。試合前の練習ではなかなかストライクが入らず。ただ山本とキャッチボールを行い「ラスト1球いこうというときにストライク入って『今の感じで投げたら大丈夫だよ』と言われて気持ちを楽にして投げました」と、エースに太鼓判を押されてマウンドへ。ただ惜しくも先頭・牧原の足元ではずみ「届かなかったです...」と苦笑。登板前にはレッドソックス吉田から「開幕戦頑張ってね」と海を越えた激励を受け取り「今日ホームラン打った人からそんな激励が来ると思ってなかったので、めちゃくちゃうれしかったです」と感激。また使用したカラフルなグラブは、安達がデザイン。なにわ男子のメンバーカラーが入った一品で「選手からの愛も感じながら2年目は投げさせていただきました」と、うれしい登板になった。また雅楽師の東儀秀樹と東儀典親の親子が、試合前セレモニーで球団応援歌「SKY」を演奏。「SKY」は父の秀樹は篳篥(ひちりき)、典親はギターの熱演でファンをわかせた。「君が代」は典親はギターを笙(しょう)に替え、華麗な「SKY」とはうってかわった雅な演奏を披露し、スタンドを魅了した。父秀樹は「こういうところで、こういう親しまれている曲を、あまり知られていない楽器でやると楽器の個性を知ってもらうものすごくいいチャンスを頂いたと思うので、価値のある一瞬でした」と振り返った。「最初に始球式に出演してくださいと言われたときに、投げるんだと思ったんです。肩をならさないとなと。結構スポーツ得意なので。でもあとで、そんなわけないなと」と苦笑い。藤原の投球を見て「すごく投げたいなと思いました」と意欲を見せた。

◆ソフトバンクがアーチ攻勢で主導権をつかんだ。0-0で迎えた6回1死二塁。FAで新加入した2番近藤健介外野手(29)が、移籍後初アーチを右中間席へと運んだ。カウント1ボールからカットボールを捉え、5回まで1安打に封じられていた田嶋から先制2ラン。さらに柳田の内野安打で1死一塁とすると、4番栗原陵矢内野手(26)が3号2ラン。電光石火の攻撃で4点を奪った。近藤は、その裏の左翼守備の際に、ファウルの飛球を追いかけフェンスに激突。倒れたときにグラウンドで頭を打った。担架が用意されたが、再び守備位置に戻るガッツを見せた。昨季はマジック「1」としながらも、最終戦で敗れ、オリックスと勝率で並び、直接対決の結果(10勝15敗)でリーグ優勝を逃した。宿敵との今季初の敵地3連戦。雪辱に向け、リードを奪った。

◆打撃好調の4番栗原が、2試合ぶりの3号2ラン&ダメ押し適時打で3打点を挙げた。6回、近藤の先制2ランの後、内野安打の柳田を一塁に置いて田嶋の141キロの直球を右翼席へ豪快に運び去った。「流れが良かったので、思い切ってスイングをすることができました」。8回には1死一、二塁からしぶとく中前へ適時打。「しっかり集中して打席に立てているのが一番。監督のために1勝と思っていた。勝ててよかった」。開幕4試合で3本塁打、9打点はリーグトップ。昨年は左ひざの大けがに泣いた男が、早くも「4番」の風格を漂わせ始めた。

◆日本ハムから海外フリーエージェント(FA)権を行使して加入したソフトバンク近藤健介外野手(29)が、移籍1号となる決勝2ランを放った。0-0の6回に均衡を破る1発を放ち、チームを開幕4連勝に導いた。藤本博史監督(59)が父の通夜に参列するため不在という状況での大きな1勝。昨季までの2年間、オリックス戦、特に敵地の京セラドーム大阪では大きく負け越していたが「鬼門」知らずの新戦力が、悪夢を振り払った。チームにとっての"鬼門"も、この男には関係なかった。息詰まる投手戦。両チーム無得点で迎えた6回1死二塁で、近藤は1ボールからの2球目、甘く入ったカットボールを逃さなかった。わずかに歯を食いしばり、力を込めたスイングでとらえた打球は美しいアーチを描いて右中間席に飛び込んだ。先制で決勝の2ラン。移籍1号が値千金の1発になり「なんとか甘い球を1球で仕留められて良かった。1号というよりも、緊迫した場面での先制だったので。そこが良かったと思います」と白い歯を見せながら、クールに振り返った。その後の6回守備では、左翼ファウルゾーンへの飛球を追いかけ、フェンスに頭部をぶつけ、倒れ込む場面があった。コーチやトレーナーが集まり騒然となったが、近藤は立ち上がって再び左翼の守備位置に戻るガッツを見せた。7回守備から大事を取ってベンチに下がったが、試合後は「今のところは問題ない」とケロリ。5日の同戦にも出場する意気込みだ。ソフトバンクは昨年、オリックスと勝率差で並びながら、直接対決で10勝15敗と負け越し、リーグ優勝をさらわれた。特に、敵地の京セラドーム大阪では21年から2年連続でカード勝ち越しがなく、2年間で5勝21敗1分けと大きく負け越していた(主催試合含む)。日本ハム時代の近藤は、同球場で通算打率3割1分をマーク。しかも昨年は打率3割3分3厘、一昨年は5割と、2年連続リーグ王者を相手に堂々と渡り合ってきた。チームのアレルギーを払うような一打で、23年初対決で大きな1勝をもたらした。藤本監督が、前日3日に亡くなった父の通夜に参列するため不在だった緊急事態も乗り越え、2年連続の開幕4連勝をつかんだ。【山本大地】

◆「2番・左翼」で先発したソフトバンク・近藤健介外野手(29)が0―0の六回1死二塁で、田嶋から均衡を破る1号2ランを右中間に放った。FAで日本ハムから加入した今季、開幕前にはWBC日本代表として世界一奪還に貢献した勝負強い侍が、移籍1号。広報を通じて「つないだチャンスを絶対に生かそうと打席に入りました。カットボールを完璧に捉えることができました。(先発の)石川さんが頑張って抑えてくれていたので、とにかく先制点を取ることができて良かったです」とコメントした。さらに1死一塁からは栗原陵矢外野手(26)が右翼へ一発。はやくも今季3号となり「打ったのは真っすぐです。流れが良かったので、思い切ってスイングをすることができました。大きい追加点を取ることができて良かったです」と話した。

◆ソフトバンクが開幕から4連勝。六回に近藤と栗原の2点本塁打で4点を先行し、八回にも栗原の適時打などで2点を加えた。先発の石川は7回を無四死球無失点の好投。オリックスは打線がつながらず得点は森のソロのみに終わった。

◆オリックスの田嶋は五回までわずか1安打に抑え、三塁を踏ませない好投。しかし0―0の六回1死二塁で近藤に投げたカットボールが失投になった。完璧に捉えられて先制2ランを許すと、栗原にも内角速球を2ランとされてこの回4失点。「調子は悪くなかった。六回を何とか抑えたかった。粘り切りたかった」と悔やんだ。昨シーズン、リーグ最終戦まで優勝を争ったライバルとの今季初戦は完敗に終わった。警戒していた中軸に痛打され、中嶋監督は「こっちも(対策を)練り直してしっかりやっていかないと」と険しい表情だった。

◆浪速の鷹党の歓声が、京セラドームにこだました。日本ハムからFAで新加入のソフトバンク・近藤が六回、移籍1号となる先制の2ラン。オリ党で埋まる右中間席へ豪快に突き刺した。「流れが良かったので、思いきり行けたかなと思います。緊迫した場面だったので、そこが一番良かった」五回まで左腕・田嶋の前にわずか1安打。息詰まる投手戦で、近藤も2打席連続空振り三振と完全に抑えられていた。それでも、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で打率・346、出塁率5割の活躍で侍ジャパンの世界一奪還に貢献したFA砲は、さすがだった。六回、甲斐の安打から牧原大が1球で犠打を決め、1死二塁。田嶋の2球目、134キロのカットボールをとらえた。その後、4番の栗原も2ランと一挙4得点。近藤の一発が、流れを呼び込んだ。「厳しい環境で勝負したい」と選んだソフトバンク。柳田、栗原が3、4番に控える中、WBC同様に2番で出場し「ランナーをかえすことだけ」と開幕4試合連続安打と好調をキープだ。六回の守備では、左翼フェンス際へのファウルボールを追いかけてジャンプした際、背中から落ち、後頭部をグラウンドに打ちつけた。大事を取り、七回の守備からベンチへ退いたが「今のところは問題がない」と強調した。昨季、リーグ最終戦で優勝をさらわれたオリックスとの今季初戦。藤本監督の父親が死去したため、森ヘッドコーチが監督代行として指揮を執ったが、ナインは頼もしかった。3年連続となる開幕4連勝。森ヘッドが「(監督に)いい報告ができ、ほっとした」と話せば、近藤は「開幕カードでいい流れで来ていますし、いい試合運び。もう少し早い段階で先制点(を取る)というのも課題になってくる」と表情を引き締めた。新たな血が加わったホークスに、死角無し。その勢いは加速するばかりだ。(北池良輔)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
400 1.000
(-)
-
(-)
13922
(+6)
4
(+1)
4
(+2)
3
(-)
0.295
(↓0.014)
1.000
(-)
2
(-)
ORIX
220 0.500
(↓0.167)
2
(↓1)
13914
(+1)
14
(+6)
5
(+1)
1
(-)
0.248
(↓0.027)
3.500
(↓0.83)
2
(2↑)
西武
220 0.500
(↑0.167)
2
(-)
13912
(+4)
13
(-)
2
(-)
3
(-)
0.224
(↓0.019)
2.430
(↑0.78)
2
(-)
楽天
220 0.500
(↓0.167)
2
(↓1)
1398
(-)
10
(+4)
3
(-)
1
(-)
0.190
(↓0.014)
2.500
(↓0.5)
5
(1↑)
ロッテ
130 0.250
(↑0.25)
3
(-)
1399
(+6)
20
(+4)
1
(+1)
0
(-)
0.228
(↑0.04)
5.180
(↑0.45)
5
(1↓)
日本ハム
130 0.250
(↓0.083)
3
(↓1)
13910
(+4)
14
(+6)
1
(+1)
4
(+1)
0.184
(↑0.003)
3.000
(↓0.75)