1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
中日 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 6 | 12 | 1 | 0 |
巨人 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 3 | 5 | 1 | 1 |
勝利投手:勝野 昌慶(1勝0敗0S) (セーブ:マルティネス(0勝0敗1S)) 敗戦投手:ロペス(0勝1敗0S) 本塁打 |
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◆中日が逆転勝利。中日は1点を追う9回表、1死二三塁から相手の野選で同点とする。なおも続く好機で高橋周の適時二塁打が飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、先発・小笠原が8回途中3失点の力投。最後は守護神・マルティネスが締めた。敗れた巨人は、救援陣が踏ん張りきれなかった。
◆中日のビシエドが今季の開幕戦でも1発を打てるか。これまで同選手は開幕戦に7度出場し、16年阪神戦、20年ヤクルト戦、21年広島戦、22年巨人戦で本塁打を記録。4年続けて開幕戦で本塁打を放てば70~74年長嶋(巨人=5年連続)以来2人目となる。
◆女優の橋本環奈(24)が巨人の試合前練習を見学しに訪れた。巨人カラーのオレンジのパーカを着用し、原監督と言葉を交わしてあいさつした。3分ほど談笑すると2人で笑顔で記念撮影した。球団スタッフの手引きも介して、大城卓三捕手とも笑顔で言葉を交わし、2人で記念撮影した。巨人ファンとして知られる橋本は開幕戦となるこの日の始球式での登板が予定されている。
◆開幕戦で始球式を務める女優の橋本環奈(24)が「#大勢は塩」を直伝された。巨人の試合前練習を見学に訪れ、ベンチ前で守護神大勢と談笑。始球式に向けて、投球フォームのワンポイントアドバイスを受けた。最後は2人並んで記念写真に収まった。2人そろってのポーズはまさかの...、WBCで侍ジャパンの"塩担当"だった大勢と塩ふりポーズを披露した。橋本は今回、始球式を務めると家族に話した際、家族から「『#大勢は塩』(ポーズ)をやった方がいいよ」と進言されていたといい、「家族もすごい楽しみにしてて、もちろんWBCも見てましたし。やることができてよかったです」とご満悦だった。
◆WBCで世界一に輝いた侍戦士が、東京ドームで再会した。巨人の大勢投手(23)、戸郷翔征投手(22)と中日の高橋宏斗投手(20)が試合前練習で対面。笑顔で言葉を交わした。別れ際にはグータッチで開幕戦の健闘をたたえ合った。3人はともに日本時間22日の米国代表との決勝に登板し、無失点に抑えて優勝に貢献していた。
◆中京大中京(愛知)で同学年のチームメートだった巨人中山礼都内野手(20)と中日の高橋宏斗投手(20)が笑顔で再会した。前日には連絡を取り合っており、中山は「あいつはすごいっす」と脱帽。試合前練習で対面すると、談笑しながら再会を喜んだ。WBCで世界一に輝いた高橋宏は、宮崎での侍ジャパンの強化合宿中、本拠地にしていたサンマリンスタジアム宮崎から数百メートル離れたひむかスタジアムで2軍キャンプに参加していた中山に会いにいくことも検討。「マジで会いたいです。いい刺激にしながら最後ひむか寄りたいです」と話していたが、直後に中山が沖縄・那覇での1軍キャンプに合流したため再会できていなかった。
◆巨人の開幕戦のスタメンが発表された。オコエ瑠偉外野手(25)が1番左翼に名を連ねた。侍ジャパンの岡本和真内野手(26)と大城卓三捕手(30)は、それぞれ4番三塁、8番捕手。先発はタイラー・ビーディ投手(29)になる。新助っ人の開幕投手抜てきは、球界全体でも過去3例だけ。勝利投手となれば史上初となる。
◆巨人ナインが手をつないだ円陣で開幕戦へ気持ちを1つにした。室内で円陣を組むと、原辰徳監督(64)から「おし! プレーボールと同時に、スイッチを入れて1年間頑張っていこう! おし!」と号令をかけられた。さらに「キャプテン!」と新主将となった岡本和真内野手(26)が呼ばれると、元気よく「はい! おはようございます! 1年間、目の前の1試合1試合を全力で戦って優勝、日本一を目指しましょう! さあいこう!」と声を張り上げた。ナインも「よーし!」と呼応して拍手しながら、「奪回」を目指す新シーズンに向けて気合を入れた。
◆女優の橋本環奈が始球式でダイナミックな投球フォームでこん身の1球を投げ込んだ。背番号24のユニホームに黒のショートパンツを合わせ、生足を大胆に露出させてマウンドに上がった。大きく振りかぶるワインドアップから投じた1球は、大きく左にそれワンバウンドで捕手大城卓のミットに収まった。橋本は左にそれた投球を反省しながらも「戸郷選手に教えていただいたんですけど、投げ方とか、もうちょっと左手を伸ばした方がいいとか、細かく教えていただいて、すごくぜいたくな時間でした」と練習の成果を発揮。20年シーズンの開幕戦での始球式の登板を予定していたが、新型コロナ禍によって中止に。東京ドームに応援に訪れるほどの巨人ファンとあって「一ファンとして今季の活躍にすごく期待してます。選手の姿をたくさん間近で見させていただいたので、私も球場に来たり、ジャイアンツをこれからも応援していけたらいいなと思ってます」と応援継続を誓った。
◆巨人がわずか5球で先制点を許した。先発のタイラー・ビーディ投手が中日先頭の岡林に1ボールから三塁打を打たれた。浅い当たりに中堅ブリンソンが前へ飛び込むも、後逸(記録は三塁打)。続く大島には2ボールから右前へ適時打を許し、わずか5球で今季初失点を喫した。前日には「味方が攻撃のいいリズムをつくれるように。初戦勝って、3連戦だけじゃなくて、シーズン通していいスタートが切れるような、そういう大役がある」と責任感を語っていた右腕。後続は断ち切り、追加点は与えずに踏みとどまった。
◆巨人の開幕戦中日戦を前に、歌手のクリス・ハート(38)が、君が代を独唱した。ハット姿で登場。両選手が整列する前で、ホームベース後方から満員のスタンドに囲まれながら歌い上げた。クリス・ハートは「あったかいですね。というか熱い。コンサートとは全然違う感じで、スポーツにしかない、野球にしかない熱さがありました。頑張ってください。絶対勝つ」と巨人の勝利を願った。以下直近10年の国歌斉唱した一覧22年=シンガー・ソングライターmiwa21年=コロナ禍でなし20年=コロナ禍でなし19年=5人組ボーカルグループ・ゴスペラーズ※18年=アイドルグループ・乃木坂4617年=ソプラノ歌手・岡本知高16年=歌手・絢香15年=歌手・和田アキ子14年=SMAP※は本拠地開幕戦
◆開幕戦で始球式を務めた巨人ファンの女優の橋本環奈(24)が、原監督との2ショット実現に感激した。試合前練習で対面して談笑すると、笑顔で2ショット写真を撮影した。橋本は小学生時代に巨人の宮崎キャンプを訪れた熱烈ファンぶりを明かすと「宮崎キャンプの時は原監督のサインと写真を求めるために、長蛇の列に家族で並んだんですよ。その話をして、もう今日、こんな風にお話しして、2ショットを撮れたなんて、すごく光栄です」と憧れの存在との時間を喜んだ。さらに原監督から「女優さんとしても、どんどん成長している。応援してます」と言葉をかけられ、「すごくうれしいことを言ってくださった。もう、こちらこそですみたいな感じでしたね」と恐縮していた。
◆世界一に輝いた侍ジャパンメンバーの巨人大城卓三捕手(30)がアクシデントに見舞われた。2点を追う3回先頭、中日小笠原から中前にチーム初安打となるクリーンヒットを放って出塁。続くビーディが捕手前へ犠打を転がすと捕手木下が二塁へ送球。わずかに一塁側へそれた球がスライディングする大城卓の左手首付近にノーバウンドで直撃した。大城卓は顔をゆがめて痛がり、一時はトレーナーの付き添いでベンチ裏へ。2分ほど治療すると小走りでグラウンドへ戻り、満員のファンからは拍手が起こった。
◆世界一に輝いたWBCメンバーの巨人大城卓三捕手(30)のアクシデントの影響でツイッターでは「大城大丈夫」がトレンド入りした。2点を追う3回先頭、中日小笠原から中前打を放って出塁も、続くビーディが捕手前へ犠打を転がすと捕手木下の二塁送球が一塁側へそれ、球がスライディングする大城卓の左手首付近にノーバウンドで直撃していた。ツイッターでは大城卓を心配する声が相次ぎ、「大城大丈夫か?」「大城大丈夫ってトレンド嫌すぎる無事でいて」「無理だけはしてほしくないけど離脱はかなりキツい...」「結構腫れてる」とのツイートが見られた。大城卓は顔をゆがめて痛がり、一時はトレーナーの付き添いでベンチ裏へ治療するも、小走りでグラウンドへ戻り、満員のファンからは拍手が起こった。その後も捕手として出場した。
◆23年の「巨人1号」は大将! 巨人中田翔内野手(33)がチームを勢いづける"アゲアゲ1号ソロ"を放った。2点を追う4回先頭、カウント1-1から中日先発小笠原の内角高め148キロ直球に肘をたたんで振り抜いた。打球は高々と舞い上がる左翼席への反撃ソロ。ベンチに戻ると、両手の人さし指を上に向ける昨季からチーム内で流行中の"アゲアゲポーズ"で喜びを共有した。中田は「インハイのストレートに差し込まれながらもうまく押し込むことが出来ました。ホームランになって良かったです。まだ追いついていないので、次の打席も打てるように頑張ります」とコメントした。この1発がリーグではヤクルト村上の2ランに続く2本塁打目となった。
◆巨人の新キャプテン岡本和真内野手(26)と中田翔内野手(33)の主砲コンビの「恋人つなぎ」がSNSで"発見"された。試合前、室内で全員で手をつないで円陣を組み、岡本和の号令で気持ちを1つにした。岡本和と隣になった中田は全ての指を絡める「恋人つなぎ」をしたが、すぐに気付いた岡本和は、中田の顔を見ながら振りほどいて手をつなぎなおし、中田も思わず笑顔をこぼした。その様子が収められた球団公式ツイッターを目にしたファンは恋人つなぎする姿を発見。「バレて照れる乙女翔さんかわいい」「大将と若大将の恋人つなぎ しんどい」と笑顔の絵文字を添え、"ギャップ萌え"するファンのツイートが見られた。
◆巨人長嶋茂雄終身名誉監督(87)が31日、開幕戦となる中日戦(東京ドーム)を観戦した。試合前には原監督とWBCを戦った岡本和、大城卓、戸郷、大勢にねぎらいと激励の言葉を贈った。その様子が5回終了時にはバックスクリーンの大型ビジョンにも映し出された。「WBCは毎日、テレビを見て応援していました。侍ジャパンの世界一には本当に感動させられました。待ちに待ったセ・リーグが今日開幕します。WBCで活躍したジャイアンツのメンバーが中心となって今年はジャイアンツが優勝してくれると信じています。たくさんのファンの方の声援を力に変えてぜひとも奪回してもらいたいです」久しぶりに対面した原監督は「非常に元気そうに、久しぶりだったんですけどね。お元気そうで何よりです」。公の場に姿を見せるのは22年8月20日阪神戦以来で同9月6日に自宅で転倒した際に後頭部を打ち、都内の病院へ搬送され緊急入院。脳内に出血があったものの、早期処置で重篤な状態には至らなかった。
◆巨人タイラー・ビーディ投手(29)が6回を10安打2失点と粘投した。1回は5球で先制点を失うなど、3回までに7安打を浴び、2点を失った。ただ無四球で大きくは崩れなかった。4回から3イニングは0を並べた。新助っ人の開幕投手抜てきは、球界全体でも過去3例だけだった。勝利投手となれば史上初だった。1点を追う中で7回からマウンドを譲り、快挙はならなかったが、試合は作った。
◆「妻より大谷」から「妻より巨人」。巨人の開幕戦のライトスタンドに「妻より巨人」と書かれた応援パネルを持ったファンが"発見"された。声出し応援が解禁されたライトスタンドの熱気を一層盛り上げた。WBC期間中には大谷翔平の応援に訪れ「妻より大谷」の応援パネルが掲げられ話題に。「『妻より大谷』って見つかったら明日家族会議やろ」と心配する声が上がっていた。ちなみに過去にも巨人戦で「妻より巨人」のパネルが掲げられていたが、同一人物かは不明。
◆鮮烈な3者連続三振デビューを飾った。巨人ドラフト5位の船迫大雅投手(26)が開幕戦でのプロ初登板で輝いた。1点を追う8回に3番手で登板。先頭中日アキーノへこの日最速となる147キロ直球で見逃し三振を奪うと、続くビシエドは146キロ直球で空振りを奪い3球三振。最後は木下拓を146キロ直球で空振り三振に斬った。1点を争う終盤に右の強打者が続く中日打線を封じ込め、ガッツポーズ&ほえながら気迫を前面に押し出した。
◆東京ドームが「えー!?」という声に包まれた。巨人が1点リードの9回1死二、三塁、岡林の投前への打球を変わったばかりの高梨が本塁へ送球。三塁走者の代走高松が本塁へヘッドスライディングで生還を試みた。大城卓のタッチと際どいタイミングになったが、判定はセーフ。場内は「えー!?」というどよめきが起こって騒然となった。原監督はリクエストを要求し、リプレイ検証が行われたが、判定は覆らず。同点に追い付かれると、1死満塁から高橋周に左翼越えの勝ち越し2点適時二塁打を浴びて試合をひっくり返された。
◆巨人中田翔内野手(33)が孤軍奮闘の3打点をもたらしながら、開幕戦勝利に結びつかなかった。1点を追う8回2死一、二塁、追い込まれてもファウルで粘った。力投を続ける中日小笠原の5球目、内角144キロ直球に対し、腕をたたんでコンパクトに当てにいくプロの技を見せた。打球は右翼線を切れずに、一時逆転となる2点適時三塁打。観客4万人超えのスタンドは、勝利を確信したはずだった。反撃ののろしも大将の1発だった。2点を追う4回先頭の打席。「インハイのストレートに差し込まれながらもうまく押し込むことが出来ました。ホームランになって良かったです」。攻めあぐねる小笠原から左翼へ大きな放物線を描き、1号ソロで追い上げムードを演出した。しかし9回、ミスも重なり4点を奪われる悪夢に襲われ逆転負け。23年1勝目は、2戦目に持ち越しとなった。
◆巨人が逆転負けで19年以来、4年ぶりに開幕戦で黒星を喫した。球団史上初の新助っ人での開幕投手となったビーディは序盤に2点の先制を許したが、中田翔が2点を追う4回に左翼席へチーム1号ソロ。反撃ののろしを上げると、投手陣もそれに呼応。大江が無失点でつなぎ、ドラフト5位ルーキーの船迫が8回を3者連続三振で流れを作った。その裏、1点を追う8回2死一、二塁、中日先発小笠原に追い込まれながらも、中田翔が再び内角144キロ直球に腕をたたんでコンパクトに当てに行った。打球は右翼線際に落ちる3ベース。16年以来7年ぶりの三塁打で試合をひっくり返した。しかし、9回に登板した新助っ人ロペスが1死二、三塁のピンチを招き、高梨も粘りきれず。投ゴロの間に同点とされると1死満塁から高橋周に左翼越えの2点適時二塁打を浴び試合をひっくり返された。奪回を目指す巨人だったが、4年連続で開幕戦を白星で飾ることはできず。9回を抑えれば船迫は球団史上初のルーキーでの開幕戦白星だったが、プロ初勝利を届けることは出来なかった。
◆巨人の守護神・大勢投手(23)が開幕戦の登板を回避した。メンバー入りはしたものの、WBC決勝から9日後のこの日、1点リードの9回、マウンドには新助っ人のロペスが上がった。ロペスは先頭の中日福永を岡本和の悪送球で出塁を許すと、溝脇にも左前打を許して無死一、二塁のピンチを招いた。犠打で1死二、三塁となったところで5番手高梨が登板するも、野選と勝ち越しの2点適時二塁打で逆転負けとなった。原監督は試合後、大勢が登板しなかった理由について「今日はマウンドに上げる状況ではなかったということ」と説明した。阿波野投手チーフコーチは「コンディションの部分を考えて、試合前である程度、意思統一させてもらいました」と話し、今後のプランについては「1日ずつ状態を確認しながらということになります」と見通しを明かした。
◆中日が総力で、ロドリゲス・ショックを拭い去った。逆転され2-3で迎えた9回に打線の意地がさく裂。新人で開幕スタメン二塁で出塁したドラフト7位福永が三失で先頭出塁すると途中出場の溝脇が左前打で続いた。1死二、三塁にチャンスが広がると、最多安打の初タイトルでブレークした新リードオフマン岡林の投野選で同点。1死満塁で高橋周が巨人高梨の144キロのシュートを左翼線に返して、勝ち越しの2点を奪い取った。「素直にうれしい。選手たちがよく粘って逆転してくれた。(高橋)周平は今年の打線のキーポイント。内容は良くなったが、1本を自信にして欲しい」。立浪監督は、開幕戦就任初勝利に汗を拭った。今季は最下位からの反攻へ、新助っ人アキーノらの戦力を補強。打線の軸に期待した、現役時の背番号を継承する高橋周の一振りに目を細めた。開幕直前の3月28日に、昨季最優秀中継ぎに輝いたキューバ人セットアッパー、ロドリゲスが失踪した。キューバ代表としてWBCに出場後、母国に帰国。予定していた29日に再来日せず、球団からの連絡にも音信不通になった。現地報道では亡命の情報も。アクシデントを振り払って、開幕を迎えた指揮官もナインは前を向いた。5年ぶり2度目の開幕投手を務める小笠原は8回途中まで145球を投げ抜いた。2-1の1点リードで迎えた8回2死一、二塁で中田翔に逆転三塁打。瞳をうるませマウンドを降りた左腕は、再逆転勝利の瞬間、隠さず喜びの涙を流した。「チームが勝てて良かった。最高のスタートが切れた」と、白星がつかなくても左腕は笑顔を見せた。WBC後にキューバから再来日したマルティネスが試合を締めた。「見事に逆転してくれた。何も言うことはない」と立浪監督。一丸での勝利が最下位からの反攻へののろしになった。【伊東大介】1球勝利=勝野(中日) 31日の巨人戦で記録。21年10月1日今野(ヤクルト)以来でプロ野球46人、47度目。開幕戦の1球勝利は19年3月29日酒居(ロッテ)以来2人目で、セ・リーグでは初めて。中日福永(新人で開幕スタメン出場し、6回に投前へのプロ初安打)「1本出て良かったです。当たりは良くなかったですが、僕らしい当たりかなと...」
◆巨人が4年ぶりの開幕黒星発進を強いられた。1点差をひっくり返した最終回に苦難が待ち受けていた。守護神大勢ではなく新外国人ロペスがマウンドに上がった。岡本和の失策と相手の安打で無死一、二塁のピンチを背負った。犠打で1死二、三塁で高梨にスイッチ。中日岡林の投野選で同点、大島を申告敬遠で、なお1死満塁から高橋周に2点適時打で勝ち越された。序盤に失った2点を追う重苦しい展開。7回までは大城卓の単打と中田翔のソロのみで攻め手を欠いた。8回に3安打を集めて一時逆転も勝ちきるまでには至らず。ベンチ入りしていた大勢について、原監督は「今日はマウンドに上げる状況ではなかったということ」。阿波野投手チーフコーチは「1日ずつ状態を確認しながら」と説明した。守護神の"早期合流"が待たれる。■中田3打点中田翔が孤軍奮闘の3打点をもたらしながら、開幕戦勝利に結びつかなかった。1点を追う8回2死一、二塁、右翼線へ一時逆転となる2点適時三塁打を放った。2点を追う4回には、1号ソロを放ち「インハイのストレートに差し込まれながらうまく押し込むことができました」と追い上げムードを演出。チームは今季初勝利こそ持ち越しも、1人でチームの全打点を記録した。■ルーキー船迫3Kデビュー26歳のオールドルーキー船迫(ふなばさま)が3者連続三振で、鮮烈なデビューを飾った。1点を追う8回に3番手で登板。アキーノ、ビシエド、木下と得意の右打者3人を直球で三振に斬った。「開幕ゲームで投げると思っていなかったが、名前を呼ばれ、スイッチが入った。いい結果が出て良かった」。勢いをもたらし、8回にチームは1度、逆転に成功した。初白星こそお預けも、存在感を示した。巨人ビーディ(6回2失点で史上初の新助っ人開幕戦白星ならず)「立ち上がりはバタついたが、3回以降ヒットは打たれたけれど落ち着いて投げられたよ。大城卓のリードが良かったし先発として最低限、ゲームは作れたと思う」
◆レギュラーシーズン開幕戦。巨人は現役ドラフトで楽天から加入したオコエ瑠偉外野手(25)が1番に起用され、4番にはWBC日本代表の岡本和真内野手(26)が入った。タイラー・ビーディ投手(29)=前パイレーツ=は新外国人として球団史上初の開幕投手を務める。
◆巨人の新外国人、フォスター・グリフィン投手(27)=前ブルージェイズ=が4月1日の開幕2戦目に先発する。191センチの長身から150キロ超の直球を繰り出す左腕は、オープン戦で3試合に先発し、防御率2・77と安定した投球を披露。公式戦初登板に向け「オープン戦でも公式戦でも試合に臨む気持ちは変わらない。状態はいいので準備はできた」と自信を見せた。球団新外国人では初の開幕投手を務めるビーディ(前パイレーツ)とともに開幕カードを託された助っ人左腕は「すべては菅野がああいうふうになり、チームにとって残念なことになった結果。自分のできることの最善を尽くします」と力を込めた。
◆巨人・中田翔内野手(33)が1号ソロを放った。「インハイのストレートに差し込まれながらもうまく押し込むことができた。ホームランになって良かった」2点を追う四回先頭。カウント1-1から中日先発・小笠原が投じた148キロの直球を一閃。大きな放物線を描いて左翼席にたたき込んだ。反撃ののろしを上げる一発は、今季のチーム第1号。頼れる大砲が開幕戦から豪快なアーチをかけた。
◆中日の大島が安打を重ねた。一回は先頭打者の岡林が三塁打でつくった好機。ビーディの浮いたツーシームを右前にはじき返す先制打に「まずは一本打つことができ、チームに点を入れることができて良かった」と安堵した。三回は左前打、五回は右翼線二塁打で好機を演出した。チームで野手最年長の37歳。昨季は主に「1番・中堅」でリードオフマンを務めたが、今季は「2番・左翼」とつなぎ役としてチームを支える。「一つの目標。なるべく早くすっきりしたい」という通算2千安打まで残り115本で開幕を迎えたプロ14年目。複数安打で好発進した。
◆巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(87)が東京ドームを訪問し、球場観戦した。五回終了後、バックスクリーンの大型ビジョンには、車いすに座った長嶋氏が、試合前の原監督と岡本和らWBC日本代表でプレーした4選手に激励する場面の画像が映し出され、場内からはどよめきが起こった。長嶋氏は球団を通じ、「WBCは毎日、テレビを見て応援していました。侍ジャパンの世界一には本当に感動させられました。待ちに待ったセ・リーグが今日開幕します。WBCで活躍したジャイアンツのメンバーが中心となって今年はジャイアンツが優勝してくれると信じています。たくさんのファンの方の声援を力に変えてぜひとも奪回してもらいたいです」とコメントを発表した。長嶋氏が東京ドームに姿を見せるのは、昨年7月6日の巨人―ヤクルト(東京ドーム)以来。長嶋氏は昨年9月6日に自宅で転倒した際に後頭部を打ち、東京都内の病院へ搬送。脳内に出血があったものの、早期の処置で、重篤な状態には至らなかった。その後は入院生活が続き、巨人・山口オーナーは「入院が少し長引くと、どうしても足腰の方が衰えるから、退院のためにリハビリが必要になる」と説明していた。元気になったミスターの来場に客席のG党から拍手が起こった。
◆巨人・岡本和真内野手(26)が、試合前の全体ミーティングで「日本一」を口にした。今季から新主将に就任した岡本。全員で手をつないで輪になると、原辰徳監督から「キャプテン!」と促された。そして「1年間、目の前の1試合1試合を全力で戦って、優勝、日本一を目指しましょう!」と呼びかけ、「さあ行こう!」と叫んだ。かつては原監督から「ビッグベイビー」と呼ばれるなど〝弟キャラ〟として愛されてきた岡本だったが、主将として気合の入った様子に、隣で手をつないで見守っていたベテランの中田翔も笑顔で拍手。前主将の坂本勇人もうれしそうに手をたたいていた。
◆巨人のドラフト5位・船迫大雅(ふなばさま・まさひろ)投手(26)=西濃運輸=が1-2の八回から3番手でプロ初登板し、3者連続三振を奪った。先頭の4番・アキーノを内角への147キロの直球で見逃し三振に仕留めると、続く5番・ビシエド、6番・木下をともに外角への直球で空振り三振に斬った。
◆中日が逆転勝ち。2―3の九回に同点とし、さらに高橋周の2点二塁打などで3点を勝ち越した。小笠原が八回2死まで投げ、2番手の勝野が1球勝利。マルティネスが今季初セーブ。巨人は八回にひっくり返したが、逃げ切りに失敗。
◆中日・勝野昌慶投手(25)がプロ野球史上2度目、セ・リーグでは初となる開幕戦の1球勝利をおさめた。勝野は2?3と逆転された直後の八回2死三塁で、145球を投げた先発・小笠原に代わってマウンドへ。坂本を1球で左飛に仕留めた。するとチームは九回に一挙4点を奪って逆転勝利。勝野は1球で勝利投手となった。過去に開幕戦で1球で勝利投手となったのは、2019年に楽天との開幕戦(ZOZOマリン)で達成したロッテ・酒居知史投手(30、現楽天)だけ。珍しい記録で中日が白星発進した。
◆巨人は九回に救援陣が踏ん張り切れず、痛恨の逆転負けを喫した。1点リードの九回は守護神・大勢ではなく新外国人のロペスが登板。先頭のドラフト7位・福永(日本新薬)を三ゴロに仕留めたはずが岡本和が悪送球。続く溝脇に左前打を浴びたところで高梨に交代。マウンドを託された高梨も1死二、三塁で岡林の投野選で同点とされると、1死満塁のピンチでは高橋周に勝ち越しの左越え2点二塁打を許した。その後もアキーノの犠飛で追加点を加えられ、一挙4点を奪われた。九回に守護神・大勢を登板させなかったことについて、原監督は「今日はマウンドに上げる状況でなかった」と説明。終盤の逆転負けには「よく粘って戦いましたけど、今日に関しては相手に軍配が上がった」と振り返り「明日、フラットな状況で戦っていく」と前を向いた。
◆巨人のドラフト5位新人、船迫がプロ初登板で好投した。1―2の八回に出番を迎え、アキーノ、ビシエド、木下を3者連続三振に仕留めた。「右打者を抑えるのが持ち味だと思っているので、いい結果が出て良かった」と喜んだ。右横手から繰り出す140キロ台後半の直球と切れのあるスライダーで手玉に取った。西濃運輸から入団した26歳のオールドルーキーは「開幕戦に投げると思っていなかった。名前を呼ばれてスイッチが入った」と悦に入った。(東京ドーム)
◆巨人は1点リードで迎えた九回に守護神の大勢投手(23)の起用を見送り、代わりの救援陣が打たれて逆転負けを喫した。大勢は日本が世界一に輝いたWBCの準決勝と決勝で連投。24日にチーム合流後「(体が)けっこう張っている」などと話していた。阿波野投手チーフコーチは「コンディションを考えて、試合前に(起用を見送る)意思統一をさせてもらった。チームに合流してからの練習を見て判断した。今は少し我慢した」と説明した。
◆5年ぶり2度目の開幕投手だった中日の小笠原は145球を投げ、八回途中まで3失点と力投した。カーブを巧みに織り交ぜて6奪三振。「開幕投手はチームの顔。カバーできたのは良かった」と振り返った。八回に逆転打を浴び、目を赤くしてマウンドを降りたが、チームは逆転勝ちを収めた。立浪監督は「勝ちを付けてあげられなかったのは残念。素晴らしい投球をしてくれた」とねぎらった。(東京ドーム)
◆巨人は31日、中日1回戦(東京ドーム)に3―6で敗れ、開幕戦では2019年以来4年ぶりの黒星を喫した。昨年9月に脳出血で入院した長嶋茂雄終身名誉監督(87)が観戦に訪れた一戦で、九回に守護神の大勢投手(23)を起用することができずに逆転を許した。食い下がる相手に屈した。1点リードの九回。ロペス、高梨、直江をつぎ込んだが、味方の失策も絡んで4失点。開幕戦を落とした原監督は気丈に振る舞った。「よく粘って戦いましたけどね。今日に関しては相手に軍配が上がった」八回に中田翔の2点三塁打で逆転。相手先発の小笠原をKOして流れを奪ったが、九回に抑え投手、大勢の姿はなかった。同点とされ、高梨が高橋周に2点二塁打を浴びて勝負あり。指揮官が「マウンドに上げられる状況じゃなかった」とコンディション不良を示唆した守護神を使えなかったことが響いた。入団1年目の昨季、37セーブを挙げて新人王に輝いた大勢は、WBCの準決勝と決勝で連投。この日はベンチ入りしたものの、阿波野投手チーフコーチは「チームに合流してからの練習を見て判断した。今は少し我慢した」と疲労を考慮。今後の起用についても「1日ずつ状況を確認しながら」と慎重な姿勢を崩さなかった。昨年9月に入院した長嶋終身名誉監督が試合前に原監督と大勢、岡本和ら〝巨人侍〟の4人を激励に訪れた一戦でもあったが、勝利で応えることはできなかった。「また明日、フラットの状態で戦っていく」と原監督。先の長いシーズンへ、目を向けた。(谷川直之)
◆巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(87)が31日、東京ドームを訪れ、巨人-中日の開幕戦を観戦した。昨年9月に脳内の出血で入院。東京ドームに姿を見せたのは、同7月6日の巨人―ヤクルト以来だった。車いすに乗った長嶋氏が試合前に原監督、岡本和らWBC日本代表4選手を激励した様子が試合途中に大型ビジョンに映し出された。球団を通じ「侍ジャパンの世界一には本当に感動させられました。WBCで活躍したメンバーが中心となって、今年はジャイアンツが優勝してくれると信じています」とコメントした。長嶋氏は自宅で転倒した際に後頭部を打ち、東京都内の病院へ搬送。早期の処置で重篤な状態には至らなかった。その後は入院生活が続き、山口オーナーは「入院が少し長引くと、どうしても足腰の方が衰えるから、退院のためにリハビリが必要になる」と説明していた。
◆巨人サン、大丈夫かいなと言いたくなったね。抑えの大勢がなぜ投げなかったのか分からないけど、いずれにしても、開幕戦の大詰め、勝負どころを、計算の立たない外国人投手に任さざるを得ないあたり、苦しさがにじむ。どうやって投手陣を整えるのか。開幕までの期間に、どれだけの準備をさせてきたのか、聞きたくもなるよ。やはり野球は、ピッチャーなんだ。目の前で見ただろう、中日・小笠原の145球を。1点を守り切る。勝つまで投げる。そうした姿勢が、チームのムードをつくり上げる原動力になり、逆転勝利を呼ぶ。投球数とか、球速表示とかでは測れない。それこそが、野球の醍醐味なんだ。また立浪監督も、投手は先発・完投だという基本的な部分を、よく分かっている。おからだ大切...とばかり、すぐに交代させたがる風潮には、決してかぶれていない。投手と監督の意識の一致は、見事だったね。だから巨人の投手たちは、この日の中日を見習った方がいい。いいものを見せてくれた、と感謝しないとウソだよ。(本紙専属評論家)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ヤクルト |
1 | 0 | 0 | 1.000 | - | 142 | 4 | 0 | 2 | 4 | 0.258 | 0.000 |
1 | 阪神 |
1 | 0 | 0 | 1.000 | 0 | 142 | 6 | 3 | 0 | 2 | 0.310 | 3.000 |
1 | 中日 |
1 | 0 | 0 | 1.000 | 0 | 142 | 6 | 3 | 0 | 1 | 0.324 | 3.000 |
4 | DeNA |
0 | 1 | 0 | 0.000 | 1 | 142 | 3 | 6 | 0 | 0 | 0.182 | 4.500 |
4 | 巨人 |
0 | 1 | 0 | 0.000 | 1 | 142 | 3 | 6 | 1 | 0 | 0.161 | 4.000 |
4 | 広島 |
0 | 1 | 0 | 0.000 | 1 | 142 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0.111 | 4.500 |
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