阪神(☆7対0★)オリックス =オープン戦5回戦(2023.03.25)・京セラドーム大阪=
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ORIX
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阪神
30010120X71102
勝利投手:秋山 拓巳(1勝0敗0S)
敗戦投手:山﨑 福也(0勝1敗1S)

本塁打
【阪神】大山 悠輔(2号・1回裏3ラン),佐藤 輝明(2号・4回裏ソロ)

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◆阪神は、大山と佐藤輝がともに本塁打を記録。ノイジーも2安打を放つなど、中軸候補がそろって存在感を示した。一方のオリックスは、先発・山崎福が5回途中4失点で降板。課題の残るピッチングとなった。

◆侍ジャパンで世界一に貢献した中野拓夢内野手(26)と湯浅京己投手(23)がチームに合流した。練習前の投手陣ミーティングで湯浅は仲間から祝福を受け、中野は佐藤輝らと「ペッパーミルポーズ」で記念撮影する場面が見られた。帰国翌日の24日は休養にあて、この日に合流。今季は中野は正二塁手として、湯浅は守護神として、期待がかかる。ともに開幕戦からの出場を希望しており、中野はこのオリックス3連戦での出場、湯浅は28日からのウエスタン・リーグ、オリックス戦での登板が予想される。

◆開幕投手の阪神青柳晃洋投手(29)が、岡田彰布監督(65)と"青空面談"を行った。背番号17がキャッチボールを行った後、指揮官と二塁後方で身ぶり手ぶりを交え、約15分間話し込んだ。右腕は前日24日の同戦で先発したが、4回8安打で3失点。球数の多さと4回に味方が逆転した直後に再逆転を許した内容に、岡田監督は「こっちに流れは来ないわな。なんぼ打っても。なんぼ開幕投手でも、あんな投球しとったら代えるよ」と厳しい言葉を口にしていた。

◆阪神小幡竜平内野手(22)が、3試合連続で「8番遊撃」のスタメンに入った。これまで正遊撃手を争っていた木浪聖也内野手(28)と2月春季キャンプ終盤から、3月22日巨人戦まで交互に先発出場を続けてきた。これで開幕遊撃手は小幡が抜てきされることが濃厚だ。

◆WBCで3大会ぶり優勝メンバーとなった阪神中野拓夢内野手(26)、阪神湯浅京己投手(23)の凱旋(がいせん)セレモニーが行われた。試合前、2人がグラウンドに姿を現すと、球場に駆けつけたファンから大きな拍手を送られた。その後、花束贈呈も行われた。中野は、正遊撃手の源田をサポートし、代走としても活躍。源田が右手小指を骨折し、1次ラウンドでは2度スタメンで出場。安打も放った。湯浅は、20日の準決勝メキシコ戦で1点ビハインドの8回1死一、三累で登板。先頭を三振に仕留めたがその後、1点を失ったものの最少失点にとどめ、気迫の投球で、9回のサヨナラ劇につなげた。

◆阪神大山悠輔内野手(28)が2試合連続となる2号3ランを放った。初回1死一、三塁。カウント1-1からオリックス先発山崎福の内角低めのフォークを捉え、左翼席へ確信弾となる3ランでチームを勢いづけた。「いい流れで回ってきたチャンスでしたし、甘い球を一発で仕留めることができてよかったです。自分のスイングができたと思います」と試合中に振り返った。背番号3は前日24日の同戦で1号2ランを放っていた。開幕まであと1週間を前に、主砲が打撃好調の兆しを見せている。

◆阪神佐藤輝明内野手(24)が2号ソロを放った。3点リードの4回に先頭打席へ。カウント1-0からオリックス先発山崎福の外角の直球を強振し、虎党が応援する左中間方向へ飛ばした。「積極的にスイングしていこうと思っていましたし、しっかりと振り切ることができた。一振りで仕留めることができてよかった」と試合中にコメントした。初回には4番大山が2号3ランを放っており、虎の不動の主砲が好調ぶりを見せた。佐藤輝は前日25日の同戦で4試合ぶりの安打を記録していた。

◆阪神が大山悠輔内野手(28)、佐藤輝明内野手(24)のアベック弾など11安打7得点で快勝し、連敗を4でストップさせた。前日24日に岡田彰布監督(65)が「危機感持たなあかん」と厳しい言葉でナインを鼓舞していた。打線爆発にも、この日の試合後には「それで打てるんやったら毎日言うわ」と笑い飛ばした。試合後の一問一答は以下の通り。-最初の打席で大山が2戦連発となる2号3ラン「んー、なあ」-大山の内容はどうですか「いやいや、だからフォアボールのな、見送り方もだいぶようなってきた感じはあるよな。やっぱりな」-シーズンも近づいてる中で「いや、それはもうみんなわかっとることやからな(笑い)。言わんでもわかってるし」-オリックスとのオープン戦3連戦でいいところ見せてくれたので、監督も安心すると思うが「まあ安心というか(笑い)。まあそら本番でな、打って欲しいっていう、それはあるけど。まあでも、な。全然打てんよりもな。やっぱり俺らの気持ちもあるけど、本人もある程度打って、ちょっとええ感覚をつかんで、あと1週間な、おーん。迎えるほうがいいやろ。本人も。俺らもそやけどな」-佐藤輝も残り2試合で打っておかないとという話をしていた「うーん、まあ、でもずっと試合出るやつは、なあ。31日いうのはわかってるんやから。まあそれなりにはやると思うよ。この感じな。まあ、もう明日1試合やけどな」-佐藤輝の内容は「まあ内容ちゅうても、のう(笑い)。そこまで内容とかはわからんけど、そら、なあ。ひとつ言うたら、ストレート一発で仕留めて欲しい言うのはあるよ、そらなあ」-昨日、監督が「危機感」と言って4、5番が打った「そんなんお前、それで打てるんやったら毎日言うわ。言うても打てんやつは打てんやないか。言うてできるんやったら毎日言うわ。毎日言うても効き目ないやろ。たまに言うのがええやないか、時期的にものう」-伊藤将の代役ところで秋山が4回2安打無失点といい投球「そうやな、まあ持ち味というかな、丁寧に投げるな。まあそういう意味ではな、秋山、最初は今日は4、3でいくつもりやったんや、秋山4(回)で村上3(回)で、まあ打順が回ってきたから、ああいう感じ(村上は2イニングで交代)になったけど、これはまあ次な、いこかなと思うよ。まあ伊藤(将)もそらまだブルペン入ってちょっとなるからな、おーん。でもやっぱり(開幕の)2つ目は秋山でいこうと思う」-場合によっては村上とこういう使い方「一応セットで考えとったからな。(秋山に)1人でお前、7回投げてくれはちょっとまだな、あれやから。まあそういう意味でも今日2人な、あのくらい2人投げてくれたらな」-秋山は制球がよかったら6回1失点、2失点とか計算ができる「6回まで投げてくれんの? 大変やんか6回まで投げたら。(前日24日は)青柳4回しか投げられへんかってんで。そんなん大変なことなるやん、(伊藤将の)代わりのピッチャーが6回1点に抑えてくれたら大変やんか」-湯浅はどうなるかわからないが、浜地、岩崎、カイル・ケラーというリリーフの3人は「まあ、中野も明日出る言うとったしな。湯浅も明日(ブルペンで)ピッチングするとか言ってたから。まあ思ったよりもなあ、ボールもこっち帰ってきた方がな、あの馴染んでるボールやからな。新しいボールじゃないからな。そういう意味で、まあ明日湯浅もな、なんかピッチングしてみて、もうなんとなくいけそうな感じは本人も持ってるんちゃう?」-湯浅はファーム(28日からの2軍オリックス3連戦)で投げて開幕する想定か「まあファームで1回投げるのも、まあそうやなあ。まあちょうど舞洲(杉本商事BS)であるしな、オリックスでもな、3つあるからな。その辺で投げれたらな。1回くらい、1イニングでも投げて欲しい。投げて欲しいというか、その3日間はけっこう、こっち(1軍)からも打席立たせに行かすから。ちょうどうまいこと近くで3試合あったからよかったよな。そこで野手もちょっと行くと思うよ。ちょうどピッチャーも(開幕)2カード目のピッチャー投げるし、ちょうどいいな」-監督も見に行く「分からん。秘密や、そんなもん。そんなん言う必要ないやん、どっちみち言わんでも、ついてくるやん」-試合前には青柳と話し込んでいた「昨日俺が言うたことや。ちゃんと説明しといたけどな。本人も分かってたから、納得して次の登板に備えるんちゃうか、それは」

◆開幕投手の青柳晃洋投手が岡田監督から約15分の"面談"を受けた。試合前練習中に二塁後方で身ぶり手ぶりを交え、話し込んだ。岡田監督は「昨日(24日)オレが言うたことや。ちゃんと説明しといたけどな。本人も分かっていたから、納得して次の登板(開幕戦)に備えるんちゃうか」と明かした。24日オリックス戦で先発も4回で85球を費やし、8安打3失点。クイックを意識し過ぎて制球を乱すなど、17日ヤクルト戦から不安定な投球が続いていた。指揮官から復調のヒントを得たエースが、開幕戦に向け本来の力を取り戻す。

◆阪神秋山拓巳投手がオリックス戦で4回無失点と好投し、開幕2戦目、4月1日DeNA戦(京セラドーム大阪)の先発切符を勝ち取った。試合後岡田監督が「(開幕カードの)2つ目は秋山で行こうと思う」と明言。秋山は「(伊藤)将司になるべくポジションを与えないようにしがみつきたい」。左肩違和感で離脱した伊藤将の代役として巡ってきたチャンスをモノにした。持ち味を発揮した。最速141キロのキレのある直球を軸にカーブ、スライダー、フォークを使い、丁寧にコースを突いた。「今年はカーブの制球も落ち着いているし、いろんなところで使えたら他の球も生きてくると思う」と手応え十分。開幕2戦目は「秋山+村上」のコンビで臨む見通しだ。当初は秋山が4回、2番手村上は3回の予定だったが、打順の巡り合わせで村上は2回で降板。指揮官は「一応セットで考えとったからな。1人で7回投げてくれはちょっとまだあれやから」。村上を第2先発で待機させ、万全を期す。秋山は前日24日に一般女性と結婚したことを発表し、「守るものも増えた。去年1年ふがいないシーズンだったので、しっかりとしたものをみせないと」。昨季1勝の悔しさをバネに、23年は開幕から突っ走る覚悟だ。【古財稜明】○...セットアッパー候補の浜地が新球チェンジアップに手応えをつかんだ。7回に3番手で登板し1回無安打無失点。先頭のT-岡田に1ストライクから新球を2球続けて空振り三振。「思ったより(打者の)反応はいいので。いいんじゃないかなって感じ」と、課題の落ちるボール習得に笑顔だ。前回22日巨人戦(東京ドーム)から解禁。オープン戦7試合で防御率1.29と結果を残している。○...今季左の代打の切り札として期待される糸原が7回に代打で登場し、ダメ押しの2点適時打を放った。2死満塁でオリックス・コットンのチェンジアップを右前へはじき返した。「与えられたところで、いい仕事ができた。自分らしいヒットが打ててよかった」。オープン戦打率は3割。「結果が出ているので、いい状態で迎えたい」と準備はできている。

◆阪神大山悠輔内野手が2戦連発となる先制3ランを放った。初回1死一、三塁。カウント1-1から129キロフォークを豪快に振り抜いた。「いい流れで回ってきたチャンス。甘い球を一発で仕留めることができてよかった。しっかり自分のスイングができた」。打球は一直線に虎党の待つ左翼スタンドに飛び込んだ。復調を示す1発だ。今春のオープン戦は打率1割台と苦しむ中、前日24日の同戦では15試合目で第1号を放った。苦しんだ主砲の2戦連発に岡田監督は「まあ安心というか(笑い)。そら本番で打って欲しいっていう、それはあるけど。俺らの気持ちもあるけど、本人もある程度打って、ちょっとええ感覚をつかんで、あと1週間迎えるほうがいいやろ」と喜んだ。この日は5打席立ち、1本塁打2四球。「フォアボールの見送り方もだいぶようなってきた感じはあるよな」と、復調の兆しを感じ取った。オープン戦はあと1試合。大山は「いいところも悪いところもありましたけど、しっかり反省してあと1試合頑張ります」と話した。主砲が開幕に向け、きっちりと仕上げた。【波部俊之介】○...新助っ人シェルドン・ノイジー外野手(28=アスレチックス)が、「3番左翼」で先発し、3試合連続ヒットとなるマルチ安打を記録した。初回1死一塁からフォークを右前へ運び、直後の大山の3ランにつなげると、3回は低めの直球を中前にはじき返し出塁した。「少しずつよくなっているし、状態も上がっている」。オープン戦2度目の複数安打で、打率は2割9分に上昇した。○...梅野がマルチ安打&完封リレーと攻守で活躍した。4点リードの4回1死でオリックス山崎福から中越え二塁打。7回もコットンから中前打を放ち、9試合ぶりのマルチ安打を記録した。守備では5人の投手陣を好リード。頼もしい正捕手は「しっかりみんなを引っ張っていけた。自分も丸々試合に出られて、本当にいいゲームができた」と納得顔だった。○...近本が6回に右腕コットンの外角高め直球をとらえ、右翼へ適時三塁打を放った。「狙った球でもなかったし、狙ったとこに打ったわけでもない」と納得はしなかった。「(狙いは)左中間で、低めのカットとか、チェンジアップを一、二塁間かな、みたいなイメージはあった。それが、ストレートが真逆のところに飛んでいった。そういうふうな感じになるんだって思った」と振り返った。

◆アベック弾で開幕準備OK! 阪神佐藤輝明内野手(24)がお目覚めの2号ソロを放った。オリックス戦(京セラドーム大阪)の初回に4番大山悠輔内野手(28)の2試合連続となる2号3ランが飛び出すと、負けじと4回に左中間へ21打席ぶりにアーチを描いた。前日24日に岡田彰布監督(65)がチーム全体に怒りのゲキを飛ばしており、主軸が結果で満額回答。オープン戦も残り1試合。猛虎打線がようやく眠りから覚めた。開幕に向けて、ひと安心の放物線だった。4回。先頭の佐藤輝がカウント1-0からオリックス先発山崎福の外角直球を強振し、左中間方向へ飛ばした。「積極的にスイングしていこうと思っていましたし、しっかりと振り切ることができた」。21打席ぶりの2号ソロ。初回に2戦連発の先制3ランを放った4番大山との今季初のアベック弾。猛虎打線の目覚めを告げるアーチ攻勢となった。岡田監督のゲキに、結果で応えた。大山や佐藤輝ら主力選手の打撃は低空飛行だった。開幕投手の青柳も精彩を欠き、前日24日の試合後に、指揮官は「もうちょっと危機感持たなあかんわね、みんながみんなやけど。あと2試合しかないんやで。そんなん伝わってこおへんわな」と怒りをにじませていた。一夜明けて、3番ノイジーもマルチ安打を放つなど、打線の調子は急上昇。「言ってできるんやったら、毎日言うわ。毎日言っても効き目ないやろ。たまに言うのがええやないか、時期的にものう」とご満悦だった。31日のDeNAとの開幕戦。先発は石田ということもあり、シーズン直前に開幕の舞台で左腕の球を仕留められたことも収穫だ。佐藤輝は「アプローチの仕方などを確認できたので、良かったかな」と手応えを隠さなかった。5回2死一、二塁では再び山崎福からファーストストライクを狙い右前打。マルチ安打で満塁とし、チャンスメークした。主軸の復調で、猛虎打線は完全に眠りから覚めた。11安打7得点でオープン戦の連敗を「4」で止めた。ドラフト1位森下の活躍が目立つが、やはり佐藤輝の爆発は「アレ」へ必要不可欠。「しっかり振っていきながら、頑張りたい。積極的にいきたいなと思います」。オープン戦最終戦で、総仕上げに入る。【三宅ひとみ】○...渡辺諒が攻守で猛アピールした。5回に代打で登場し左翼へ二塁打。オープン戦10安打のうち二塁打が5本、本塁打1本と長打力を見せる。守りでも8回、佐野皓の中前へ抜けそうなゴロを滑り込んで捕球。反転して一塁へ送球し、俊足打者をアウトに仕留めた。「本当に必死にプレーしていたので、アウトにできてよかった」と笑顔。二塁レギュラーの中野がWBCから戻る中、シートノックでは三塁に入るなど出場機会を増やそうとしている。○...WBCで世界一に貢献した中野が26日のオリックス戦に出場する。チームに合流し、二塁でノックを受け、遊撃の小幡、木浪と併殺プレーなど連係面を確認。「残り1週間くらいですけど、どこにボールが欲しいのかと、そういうのを含めてコミュニケーションを取っていけたら」と確認事項を詰めていく。世界一の実感は「あまりない」と話したが「今まで感じたことのない緊張感の中でプレーできた。本当に自分の中ではそこが一番の財産」と振り返った。大きな経験を自信に、開幕戦に向けて調整を進める。○...26日のオリックス戦に先発する才木が総仕上げに入る。前回先発した19日敵地ヤクルト戦では1発を浴びるなど5回3失点。開幕前ラスト登板へ向け、長いイニングを投げることを念頭に置く。「ボールの感覚、配球だったりは実戦の中でしか確認できないので、いい形で開幕、シーズンに入れるようにしっかり投げていきたい」。結果も残し、先発が確実視される4月2日DeNA戦へ弾みをつけたい。

◆阪神村上頌樹投手が「第2先発」として初の開幕1軍内定をもぎ取った。オリックス戦の5回から2番手で登板。2イニング連続で先頭に二塁打を浴びながらも、切れ味抜群の直球と多彩な変化球を低めに集め、無失点で切り抜けた。「3人で切れるよう」と反省しつつ、直球は自己最速を1キロ更新する150キロを計測。2回無失点で4三振を奪った。「今日は球がいってる感じがした。ストレートで空振り三振が取れたので、自信にしていきたい」と胸を張った。開幕2戦目、4月1日DeNA戦の先発が決まった秋山に続くロングリリーフとして起用される可能性が高まり、「言われたところでしっかり投げられるように準備したいと思います」と引き締めた。オープン戦は3試合で8イニングを投げ無失点。春季キャンプからアピールを続け、チャンスをつかみ取った。

◆高卒3年目のオリックス来田涼斗外野手(20)が、逆転開幕スタメンを猛アピールした。4点を追う5回先頭。フルカウントから阪神村上の143キロ内角直球を捉えた。「変化球をケアしてうまく反応できた。よかったと思います」。打球は一塁大山を強襲して右翼へ。快足で二塁を奪った。猛打賞の前日24日に続く活躍で、オープン戦打率は3割4分6厘まで上昇。「ずっと状態がいいままこられているので、いいアピールができるのかなと思います」。中嶋監督は「今、良かった、悪かったという問題じゃない」としながらも「取り組み方が良くなってるし、アプローチの仕方が良くなってるというのはありますね」と評価した。好調継続の陰に師匠の存在がある。レッドソックスに移籍した師匠、吉田正尚外野手(29)と1月に自主トレを実施。「よく話していたのはカウントの作り方とか、考え方。最近は自分の有利なカウントに持っていけるようになってきた」。教えは血肉となっている。WBCで世界一に輝いた後には「おめでとうございます」と祝福ライン。優勝の瞬間にベンチで転んだ場面も見逃さず「『こけていたの大丈夫ですか』って、ちゃんと送りました。『疲れていた』って返ってきました」と笑みをこぼした。昨季外野でレギュラーだった福田は打率1割と不調。滑り込みでの定位置奪取へ。「決めるのは監督さんなので、自分はやるべきことをしっかりやって、チームに貢献できるように頑張っていきたい」。謙虚に力を込めた。【磯綾乃】来田涼斗(きた・りょうと)2002年(平14)10月16日生まれ、兵庫県神戸市出身。明石商では1年夏、2年春夏に甲子園出場。2年春の智弁和歌山戦では春夏を通じ史上初めて、同じ試合で先頭打者本塁打とサヨナラ本塁打を放った。20年ドラフト3位でオリックス入団。180センチ、90キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸800万円。○...上半身のコンディション不良で別メニュー調整を続けてきたT-岡田が、今季初実戦に臨んだ。6番指名打者で先発し4打数無安打。「(球の)速さはそこまで感じなかったが、アジャストする体がまだちょっと合っていない」。今後は投手の球を見る機会を増やし、体を戻していく。「開幕は難しいかもしれないが、1日でも早くチームの力になれるように」と早期復帰を誓った。○...先発の山崎福は出た課題を前向きに捉えた。初回に4番大山に先制3ラン、4回にも佐藤輝に被弾するなど5回途中7安打4失点。「シンプルに打たれた球が甘かった。キャッチボールとかで修正できると思うのでしっかりやっていきます」。前回、前々回は無失点投球で、あとは微調整。先発が見込まれる開幕2戦目の4月1日西武戦(ベルーナドーム)に向けて「明るい気持ちでやっていきます」と話した。

◆阪神梅野隆太郎捕手(31)がマルチ安打&完封リレーと攻守で活躍した。4点リードの4回1死でオリックス山崎福から中越え二塁打。7回もコットンから中前打を放ち、9試合ぶりのマルチ安打を記録した。守備では5人の投手陣を好リード。頼もしい正捕手は「しっかりみんなを引っ張っていけた。自分も丸々試合に出られて、本当にいいゲームができた」と納得顔だった。

◆阪神近本光司外野手(28)が6回に右腕コットンの外角高め直球をとらえ、右翼へ適時三塁打を放った。「狙った球でもなかったし、狙ったとこに打ったわけでもない」と納得はしなかった。「(狙いは)左中間で、低めのカットとか、チェンジアップを一、二塁間かな、みたいなイメージはあった。それが、ストレートが真逆のところに飛んでいった。そういうふうな感じになるんだって思った」と振り返った。

◆阪神の新助っ人シェルドン・ノイジー外野手(28=アスレチックス)が、「3番左翼」で先発し、3試合連続ヒットとなるマルチ安打を記録した。初回1死一塁からフォークを右前へ運び、直後の大山の3ランにつなげると、3回は低めの直球を中前にはじき返し出塁した。「少しずつよくなっているし、状態も上がっている」。オープン戦2度目の複数安打で、打率は2割9分に上昇した。

◆阪神の開幕オーダー見えた! 侍ジャパンの一員としてWBCの世界一に貢献した中野拓夢内野手(26)が、「2番二塁」で帰国後初実戦に臨む。小幡竜平内野手(22)は4試合連続で「8番遊撃」に入った。開幕前最後のオープン戦。この試合で組まれた1~8番の打順で31日のDeNAとの開幕戦(京セラドーム大阪)に臨むことが予想される。

◆阪神・秋山拓巳投手(31)が先発する。伊藤将が左肩の違和感のために開幕に間に合わず、ローテーションの一角に食い込むチャンスが巡ってきている。1軍では11日のヤクルト戦(神宮)にリリーフ登板して3回2安打無失点。今回が初先発。4月1日のDeNAとの開幕2戦目(京セラ)での先発を確実のものにしたい。

◆試合前、日本代表として第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)制覇に貢献した阪神・湯浅京己投手(23)、中野拓夢内野手(26)の凱旋セレモニーが行われた。2人はグラウンド中央で花束を受け取り、帽子を取って一礼。スタンドのファンに加え、ベンチ前に並ぶ両チームの選手からも拍手で迎えられた。中野はこの日、ほかの野手と同様の練習メニューを調整。二塁守備では藤本コーチと併殺時の動きを確認するなど、侍ジャパンで主に務めた遊撃からの切り替えをイメージした。湯浅はキャッチボールやダッシュなどで調整し、シーズン開幕に向けて準備を進めた。

◆阪神・大山悠輔内野手(28)が一回、1死一、三塁から3ランを放った。一回は1死から2番の熊谷が四球、続くノイジーが左前打で好機を拡大。「4番・一塁」で先発した大山が先発・山崎福の3球目を強振。打った瞬間にスタンドの虎党が総立ちする当たりで、左翼スタンドまで打球を運んだ。大山は24日のオリックス戦(京セラ)で、オープン戦60打席目にして初となる本塁打。試合後は「しっかり反省して、(開幕まで)あと2試合しかないので頑張ります」と気を引き締めていた。2日続けての一発で、4番が開幕に照準をばっちり合わせてきた。

◆阪神・佐藤輝明内野手(24)が、四回の第2打席で左中間へソロ本塁打を放った。「5番・三塁」で先発した佐藤輝は四回の先頭打者として打席に入ると、オリックスの先発・山崎福の2球目を強振。打球は緩やかな放物線を描いて左中間スタンドまで届いた。17日のヤクルト戦(神宮)以来、21打席ぶりの第2号。この日は4番の大山が初回に3ランを放っており、左右の主砲2人がアベック弾。開幕へ向けギアを上げてきた。

◆阪神・秋山拓巳投手(31)が先発し、4回2安打無失点だった。伸びのある直球に多彩な変化球を織り交ぜて、昨季日本一のオリックス打線と勝負した。二回までは3三振を奪い、出した走者も死球による1人のみ。三回は2安打などで2死二、三塁を招いたが、オープン戦打率・407(27打数11安打、24日時点)と当たっている3番・野口を139㌔直球で中飛に抑え、このピンチをしのいだ。四回もセデーニョ(前ダイヤモンドバックス傘下)、宗、T―岡田に的を絞らせず、いずれも外野フライに打ち取り、この回の攻撃で代打を送られてお役御免となった。伊藤将が左肩の違和感を訴えて開幕に間に合わず、代わる形で4月1日の開幕2戦目・DeNA戦(京セラ)で先発することが最有力。今回登板に向けて「真っすぐが良くないと長続きしないと思う。しっかりと良くなるように調整はしてきている。良いものが出せたら結果はついてくるかなと思う」と話していたなかで、真っすぐで押し切る場面も見せたマウンドとなった。

◆阪神・糸原健斗内野手(30)が5-0の七回2死満塁で代打出場。右前にポトリと落とす2点適時打を放った。オリックスの3番手・コットンの5球目にバットを伸ばすと、打球はふらふらと上がって右翼手の前に落ちた。走者2人が生還し、試合を決定付ける追加点を奪った。岡田監督から左の代打の切り札として期待されている背番号33が、1打席のみの出場を続ける中で5試合ぶりの安打。しぶとく食らいついて結果を残した。

◆阪神はオープン戦の連敗を4で止め、1試合を残して8勝8敗で勝率を5割に戻した。 打撃では期待の主力がそろって活躍した。一回、1死一、三塁で「4番・一塁」の 大山悠輔内野手(28)が左翼へ3ラン。2試合連続の一発で先制すると、四回には 「5番・三塁」の佐藤輝明内野手(24)が左中間へソロ本塁打を放って追加点を奪った。 4-0の六回には「1番・中堅」の近本光司外野手(28)が右翼へ適時三塁打を飛ばしさらに加点。七回にも代打の糸原健斗内野手(30)が2点適時打を放つなど、先制点、中押し点、ダメ押し点を効果的に重ねてリードを広げた。 投げては先発の秋山拓巳投手(31)が4回2安打無失点と好投した。伸びのある直球に多彩な変化球を織り交ぜて、昨季日本一のオリックス打線をシャットアウト。申し分ない投球で、4月1日の開幕2戦目・DeNA戦(京セラ)で先発することが有力になった。続く村上、浜地、岩崎、K・ケラーも無失点で投げ抜き、完封リレーで快勝。阪神は26日のオリックス戦(京セラ)でオープン戦を終える。

◆オリックスの3年目外野手、来田が定位置奪取へアピールを続けている。五回に内角の速球をコンパクトに振り抜き、右翼線への二塁打。2本の三塁打を放った24日に続いて2試合連続で長打をマークし「ずっと状態が良いままこられている」と笑顔。中嶋監督も「取り組み方、アプローチの仕方が良くなっている」と目を細めた。オフの自主練習で師事した吉田(レッドソックス)は、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝に大きく貢献。「(吉田に)いい報告ができるように自分も頑張っていきたい」と誓った。

◆阪神・大山悠輔内野手(28)が一回、2試合連続本塁打を放ち、佐藤輝明内野手(24)は四回に2号ソロ。先発の秋山拓巳投手(31)が4回、村上頌樹投手(24)が2回を無失点に抑えるなど、投打の歯車がかみ合って、チームの連敗は「4」で止まった。「6番・右翼」のD1位・森下翔太外野手(22)=中大=は4打数無安打。試合後の岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(オープン戦成績=8勝8敗、観衆=1万6227人)。ーー最初の打席で大山が打った「んー、なあ」ーー内容は「だから(五回、七回の)フォアボールの見送り方もようなってきた感じはあるよな」ーーシーズンも近づている「それはもうみんなわかっとることやからな(笑)。言わんでもわかってるし」ーー監督も安心すると思うが「まあ安心というか(笑)。本番で打ってほしいっていうのはあるけど。全然打てんよりもな。俺らの気持ちもあるけど、本人もある程度打って、エエ感覚をつかんで、迎える方がいいやろ。俺らもそやけどな」ーー佐藤輝も「ずっと試合出るヤツは、31日というのはわかってるんやから。それなりにはやると思うよ。この感じな」ーー佐藤輝の内容は「内容ちゅうても、のう(笑)。そこまで内容とかはわからんけど、そら、なあ。ひとつ言うたら、ストレート一発で仕留めてほしいというのはあるよ、そらなあ」ーー24日に言及した4、5番が打った「そんなん、お前、それで打てるんやったら毎日言うわ。言うても打てんヤツは打てんやないか。言うてできるんやったら毎日言うわ。毎日言うても効き目ないやろ。たまに言うのがエエやないか、時期的にものう」ーー伊藤将の登板予定日に秋山「持ち味というかな、丁寧に投げるな、おーん。今日は4回、3回でいくつもりやったんや、秋山4で村上3で、打順が回ってきたら、ああいう感じになったけど。伊藤もブルペン入って、ちょっとなるから、二つ目は秋山でいこうと思う」ーー秋山は制球がよければ、6回1失点や2失点とか「六回まで投げてくれんの。大変やんか六回まで投げたら。青柳は四回しか投げられへんかってんで、そんなん大変なことなるやん、代わりのピッチャーが6回1点に抑えてくれたら、大変やんか」ーー湯浅はどうなるかわからないが、浜地、岩崎、K・ケラーの3人は「まあ、中野も明日(26日)出る言うとったしな。湯浅も明日ピッチングするとか言ってたから。馴染んでるボールやからな。新しいボールじゃないからな。湯浅もピッチングしてみて、何となくいけそうな感じは本人も持ってるんちゃう?」ーーファームで投げて開幕する想定か「(28日から)舞洲あるしな、オリックスで、3つあるからな。その辺で投げれたらな」ーー監督も視察する「分からん。秘密や、そんなもん。そんなん言う必要ないやん。どっちみち言わんでも、ついてくるやん」ーー試合前に青柳と話を「昨日俺が言うたことや。ちゃんと説明しといたけどな。本人も分かってたから、納得して次の登板に備えるんちゃうか、それは」

◆小幡が22日の巨人戦から3戦続けて「8番・遊撃」で先発出場した。岡田監督はオープン戦最後の3連戦を控えた23日、木浪との正遊撃手争いについて「固定するかもわかれへん」と発言。その後2戦連続で先発した小幡が、シーズン開幕の遊撃スタメンに入ることが濃厚になった。この日は3打数無安打で七回の守備から退いたが、将が「今年は1年間、1軍でいける」と太鼓判を押す高卒5年目が中野と開幕戦の二遊間を形成する。

◆阪神・秋山拓巳投手(31)が25日、オリックスとのオープン戦(京セラ)に先発し、4回2安打無失点と好投した。試合後、岡田彰布監督(65)は開幕2戦目となる4月1日のDeNA戦(同)の先発マウンドを託すと明言。左肩の違和感による伊藤将司投手(26)の離脱の穴を埋める形だが、右腕は「ポジションを与えないように、しがみつきたい」とつかんだ先発ローテーションの一角を死守する覚悟だ。その目をギラつかせながら黙々と腕を振り、見事に4つのゼロを並べた。役目を全うした秋山に託されたのは「4・1」の先発マウンド。巡ったチャンスをモノにし、2023年シーズンへと突き進む。「力む部分もありましたけど、前回登板より強い球も増えてきて、良くはなってきているのかなと思いながら投げられていたので、いい結果になったのかなと思います」二回までに出した走者は死球による1人だけ。上々の立ち上がりを見せると、三回は2安打での一、三塁から二盗を決められて得点圏に走者を2人背負ったが、3番・野口を139キロの直球で押し込んで中飛に仕留め、ピンチを脱出。四回は三者凡退で切り抜け、マウンドを降りた。

◆前日24日のオリックス戦で4回3失点と結果を残せなかった青柳が試合前練習中、中堅付近で岡田監督から20分、アドバイスを受けた。「僕のほうから話を聞かせてくださいと。いろいろ話をしてもらいました」。クイックで投げるときに制球を乱すことを指摘されたとみられる。岡田監督は「昨日、俺が(会見で)言うたことや。ちゃんと説明しといたけどな。本人も分かってたから、納得して、次の登板に備えるんちゃうか」。次回登板は31日の開幕のDeNA戦(京セラ)。指揮官の期待に応えてみせる。

DAZN

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
843 0.667
(↓0.06)
-
(-)
51
(-)
43
(+7)
6
(-)
8
(+1)
0.256
(↓0.007)
2.770
(↓0.32)
2
(-)
日本ハム
1160 0.647
(↓0.041)
-0.5
(-)
68
(+1)
52
(+2)
15
(-)
29
(+1)
0.243
(↓0.001)
2.580
(↑0.04)
3
(1↑)
巨人
960 0.600
(↑0.029)
0.5
(↓1)
49
(+5)
42
(+2)
10
(-)
9
(+1)
0.237
(↓0.002)
2.110
(↑0.01)
4
(1↑)
西武
752 0.583
(↑0.038)
1
(↑1)
39
(+5)
27
(-)
7
(+1)
15
(-)
0.208
(↑0.008)
1.750
(↑0.14)
5
(2↓)
ロッテ
762 0.538
(↓0.045)
1.5
(-)
40
(-)
39
(+1)
7
(-)
11
(-)
0.211
(↓0.004)
2.190
(↑0.07)
6
(-)
ヤクルト
873 0.533
(↑0.033)
1.5
(↑1)
65
(+2)
68
(+1)
11
(+2)
20
(-)
0.236
(↑0.005)
3.510
(↑0.15)
7
(-)
阪神
880 0.500
(↑0.033)
2
(↑1)
70
(+7)
52
(-)
13
(+2)
7
(-)
0.240
(↑0.006
3.040
(↑0.21)
7
(2↑)
中日
663 0.500
(↑0.045)
2
(↑1)
54
(+1)
58
(-)
6
(-)
4
(-)
0.243
(↑0.002)
3.550
(↑0.25)
9
(2↓)
楽天
793 0.438
(↓0.029)
3
(-)
70
(+2)
79
(+5)
11
(-)
14
(-)
0.271
(↓0.001)
3.860
(↓0.08)
9
(1↑)
ソフトバンク
791 0.438
(↑0.038)
3
(↑1)
54
(+8)
57
(+2)
13
(+1)
5
(-)
0.248
(↑0.005)
3.240
(↑0.08)
11
(-)
DeNA
6120 0.333
(↓0.02)
5
(-)
45
(-)
70
(+5)
4
(-)
7
(-)
0.207
(↓0.002)
3.310
(↑0.06)
12
(-)
広島
393 0.250
(↓0.023)
5
(-)
40
(+2)
58
(+8)
4
(-)
3
(-)
0.214
(-)
3.450
(↓0.37)