西武(☆2対1★)阪神 =オープン戦1回戦(2023.03.21)・ベルーナドーム=
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阪神
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西武
00000002X2302
勝利投手:森脇 亮介(1勝0敗0S)
(セーブ:水上 由伸(0勝0敗1S))
敗戦投手:岩崎 優(0勝1敗0S)

本塁打
【西武】中村 剛也(1号・8回裏ソロ),仲三河 優太(1号・8回裏ソロ)

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◆西武は、中村がオープン戦1号となるソロを放つ活躍。プロ22年目の大ベテランが、持ち前の打棒を発揮した。対する阪神は、先発・西勇が5回1安打無失点の好投。開幕に向けて、状態の良さを示した。

◆阪神西勇輝投手が21日の西武戦(ベルーナドーム)に先発する。前回登板の14日DeNA戦(横浜)では、5回9安打5失点で岡田監督から助言をもらった。「試しながら、マウンドに行く雰囲気や試合前のホテルからの調整、全部一連の流れは本番通り普通にして、試合前の動きも本番用にいってという感じになる」と気を引き締めた。アップデートした投球で、4月4日の広島戦(マツダスタジアム)を見据える。

◆両チームのスタメンが発表された。阪神9番には翌日22日の巨人戦で先発予定の西純矢投手(21)が異例のDHで出場する。昨季は投手ながら打率2割3分1厘、1本塁打4打点。先発した14試合中8試合は8番打者として出場した。この日の試合前には野手に交ざりフリー打撃も行った。西武は阪神から現役ドラフトで移籍した陽川尚将内野手(31)が「4番左翼」で出場する。

◆投手として異例の「9番DH」で先発出場した西純矢投手(21)が、第1打席でチーム初安打となる投手強襲の内野安打を放った。3回2死走者なし。2ボールからの3球目、松本の145キロ直球をライナーではじき返し、全力疾走で一塁を駆け抜けた。翌22日には巨人とのオープン戦に先発予定。出塁後に代走熊谷が送られ、この日は1打席のみの出場となった。DH起用はこの日の朝、宿舎出発時に告げられた。「1打席しかないのは分かっていた。見るというよりは、どんどん振って合わせるくらいの感じ。ファーストストライクをしっかり打とうと思って打てました」と振り返った。

◆西純矢投手(21)がWBC準決勝メキシコ戦に先発した侍ジャパン佐々木朗希投手(21=ロッテ)をねぎらった。この日、西純は球場への移動するバスの中や、試合前練習後に試合を見ていたという。4回には同学年の佐々木が先制の3ランを被弾。自身のツイッターでは「まだ4回!ここからよ!」「絶対下向く必要なんかない!」(原文ママ)と投稿していた。試合後、取材に応じた西純は、「朗希はホームランを打たれて下向いてましたけど、そんなの関係ない。投げてたボールもいいコースで打たれたのもしょうがない。下向くような選手じゃないし、やっぱり僕らの同級生で一番。何年後かにはアメリカに渡って、すごい活躍すると思うし、そういうピッチャーが下向いてるのは良くない。後で連絡すると思いますけど、しっかり胸張って欲しい」と右腕をたたえた。

◆22日巨人戦(東京ドーム)で先発する予定の阪神西純矢投手(21)が、異例の「9番DH」で出場し、ヒットを記録した。3回2死から西武松本の外角直球を捉え、チーム初ヒットとなる投手強襲の内野安打を記録。また、先発した西勇輝投手(32)は5回1安打無失点と好投した。岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。-西勇は監督の助言を受けてきっちりと抑えた「よかったよ。今日は」 -配球の幅が広がったような気がする「だから。まあ、球数が少なかったけどなあ。5回でええわと思って。あとちょっとリリーフもなあ、投げてなかったからなあ」-村上は久しぶりの登板だったが「そうやねん。うーん、まあ、本当は浜地もいくつもりだったんやけどなあ。まあ明日(22日)、投げなしゃあないやん」-村上はずっと結果を出している「内容は、ずっといいやろ。1イニングじゃなしになあ。長いのを投げられるからなあ。まあ、イニングを稼ぐというかなあ」-村上はシーズン中も長いところを任せる存在か「いや、だから、1つ枠があるからな。もうちょっと見てからやな」-西純が9番DH「バントさそと思ったんや。(走者が)出えへんかったんや(笑い)。それで9番でな。明日は投げるけど、明日は他のもん(野手)でDHを使いたいからな。1人ぐらいお前、(塁に)出ると思ったら、出えへんかったんや。ほな打たせなしゃあないやん」-1打席は明日の登板のことも考えて?「そうそうそう。それでもう帰らせたんや」-バッティングはさすが「まあなあ。誰かどっちか(塁に)出てくれたらのお、ちょうどバントでお前、あの場面でピッチャーでバントやったらちょうどええとこやったんやけだ、うまいこといかんわな。それでもヒット打ちよるからな(笑い)」-もともとバッティングいい「おーん、だから、そやなあ、明日投げたら今度はちょっとなあ、もう(1軍戦で)投げられへんから、明日最後やんか、だからファームで投げた時もちょっとバントとかそういうのやる予定にしてるけどな」-他のピッチャーも似たようなケースは「だから京セラ(24日)からはな。明日はちょっとな、打たしたいやつもおるし」-ちょっと打線はいいピッチャー出てきたら...「まあそんな打てんわなあ。まあ、どっかでどんどん打ていうてもなあ、まあそんな戦いになるよ、まあ、ピッチャーが元気な時にな、ローテーションピッチャーが投げてなあ、向こうにしてもそうやし、今はそんなん違うか。打ち合いになった方がどっちかというと困るもんな。ピッチャーは抑えてくれた方が安心するよ、はっきり言うてな。それはどこのチームも今の時期はピッチャーが抑えてくれたらなあ、そうなると思うよ」-伊藤将の状態は「明日くらいに、ピッチングするかもわからんみたいに言うとったよ。まあちょっと、それのピッチングの様子見てからやな。明日の」-WBCは「もうええやろ、今日、記事ならん。今日は書くアレないやろ」

◆西武松本航投手(26)がペナント開幕に準備を整えた。99球を要したものの、5回無失点だった。4回に1イニング3四球を出したものの、直球の走りは良く、空振りを奪う場面も多かった。松井稼頭央監督(47)も「本人的にも満足いっていないところはもちろんあるでしょうけど、走者を出しながらでも非常に粘り強く投げられたのは収穫があったと思います。球数を使いながらでもこうしてゼロに抑える、先発投手として非常にいい仕事をしてくれたんじゃないかな」と評価した。また、隣接するカーミニークフィールドではイースタン・リーグ西武-ロッテが行われ、今井達也投手(24)が先発で3回6奪三振の無双ぶり。松井監督も「しっかり投げてくれているので、順調に来ていると思います」とコメントした。すでに3月31日のオリックス戦(ベルーナドーム)での開幕投手には高橋光成投手(26)が内定。松本、今井はともに順調に進めば、開幕2カード目の楽天戦(楽天モバイルパーク)で先発することになりそうだ。

◆西武仲三河優太外野手(20)は「最高、というか一番、人生の中で良かったなというか」と、1軍での初本塁打に酔いしれた。「なかみがわ」と読む仲三河だが、記念すべきファーストスイングへ濁りは一切なかった。「最初からもう、どんな打球であろうと自分のスイングをすると決めてたんで。たまたま1球目と同じスライダーが来てくれたので、軌道に乗せる感じで思い切り」朝に列島をわかせた侍ジャパン村上宗隆内野手(23)を思わせるフォームから、三冠王のように豪快に振り抜く。振り抜くどころか、限界点まで振り切ると、高い弾道が右翼席に吸い込まれていった。1軍経験を-。松井稼頭央監督(47)らの思いでこの日、招集された。チームが8回2死まで1安打に封じられての、代打での1打席のチャンス。しかし、先に代打に出た中村剛也内野手(39)の今季1本目のアーチが左翼へ飛んだ。「今年のキャンプ一緒に、初めてやらせていただいて、そこから背中で見せてくれて。打撃練習でもすごいホームランを打っていて、いつかこんなホームランを打ちたいなと思っていて。今日、ネクストで見れたので貴重な経験になりました。きれいなホームランで、飛距離もあんな飛ぶんだって。一番近くで見れたんで良かったですね」「ナカミー!」と喜んでくれたベテランは、母校大阪桐蔭の19歳先輩でもある。「プロにもなりたかったですし、日本一になりたかったので、1番近道っていうか、そこしかないと思いました」。栃木時代に進路が注目されたスーパー中学生は、関東の強豪ではなく、大阪桐蔭を選んだ。20年ドラフト7位で入団。スター選手ぞろいの"系譜"に乗ろうと、たゆまぬ努力を続けてきた。記念すべき1発を「気持ちがだいぶ楽になって、自分も続こうと思って」と後押ししてくれた大先輩。そんな大きな背中に自身1発目について問いかけると「今日は僕のことなんかいいんで」と、実にうれしそうだった。【金子真仁】

◆岡田監督の助言で変身! 阪神西勇輝投手が、5回1安打無失点と快投した。西武戦に先発。持ち味の低めへの制球に加え、高めへの直球も織り交ぜながら、ツーシーム、カットボールなどを散らして的を絞らせず、山賊打線を寄せ付けなかった。指揮官の助言を生かした。前回先発した14日のDeNA戦では5回5失点と打ち込まれた。登板後には岡田監督から「コントロールがええからな、絞りやすいやんか。もうちょっとインコースとか。高めなんかないと思うとるから、逆に行かなあかんわな」などといったアドバイスを受け止め、この日の快投につなげた。右腕は「うまく(助言を)使えましたし、投げることに対して全く違和感なかった」と手応え十分だ。開幕2カード目初戦の4日広島戦(マツダスタジアム)での先発が有力。次回登板は28日のウエスタン・オリックス戦(杉本商事BS)の見込み。開幕前のラスト登板となるが、「気持ちよく、いいイメージで自分の好きなように投げていければ。今シーズンが終わるまでの球が安定して放れるように、コンディショニングと心と体を整えていきたい」と引き締めた。配球の引き出しを増やし、開幕へいい形で入っていけそうだ。【古財稜明】○...先発、中継ぎ両にらみで開幕1軍を狙う村上が、2回無安打無失点と好投した。6回から2番手で登板。最速147キロの直球を軸にコースに投げ分け、西武打線を寄せ付けず。オープン戦は2試合で計6イニング無失点。岡田監督は「内容はずっといいやろ。長いのを投げられるからなあ」と評価。ロングリリーフとしての可能性も含め「もうちょっと見てからやな」と話した。右腕は「今、本当に阪神のピッチャーは全員いいので。なんとかくらいつけるようにやっていきたい」と力を込めた。○...セットアッパーの岩崎が、2者連続アーチと精彩を欠いた。西武戦の8回に3番手で登板。12日の教育リーグ・オリックス戦以来、9日ぶりの実戦となったが、先頭山村、柘植と連続三振を奪った直後、代打中村に左越えソロを浴びると、続く代打の仲三河に右中間への1発を被弾。大阪桐蔭OBコンビに痛恨のアベック弾を許した。○...途中出場の島田が西武戦でオープン戦初安打を記録した。2点を追う9回。右腕水上からファウル5球などで粘り、カウント2-2とした8球目。142キロ直球を捉え、左翼線へ二塁打を放った。オープン戦12打席目で待望の1本。「ファウルを打っていく中で際どい所を見極めることができて、最後は甘い球を仕留めることができた。こういう打席を増やしていければ」と喜んだ。

◆阪神ドラフト1位の森下翔太外野手(22=中大)が、3試合連続安打を放った。西武戦に「6番右翼」で出場。2点を追う9回1死で迎えた第4打席。「2点差ついていたので、何とか後ろにつなげる思いで打席に立ちました」。昨季パ・リーグの最優秀中継ぎ賞、新人王のタイトルを獲得した水上の外角145キロ直球を逆方向にはじき返して出塁。直後に島田が左翼線への二塁打を放ち、1死二、三塁から木浪の二ゴロで本塁へ生還。2試合連続のゼロ封負け阻止に貢献した。17日の敵地ヤクルト戦では小川、木沢から、19日の同戦では石山、清水から、そしてこの日は水上からヒットを放ち、好投手相手にも動じず結果を残し続けている。「いろんな1軍の投手と戦えるので、すごいワクワクして毎回打席に立てているので、よかったです」。オープン戦の打率は3割6分1厘で、12球団2位をキープした。

◆阪神西純矢投手(21)が西武とのオープン戦で、異例の「9番DH」で出場し、投手強襲のチーム初安打を放った。1打席限定のバント練習のはずが、走者がなく、持ち前の打力を披露する場になった。岡田彰布監督(65)も「打たせなしゃあないやん」と苦笑い。開幕ローテーション入りが内定している右腕は、決勝に進んだ侍ジャパンに刺激を受けつつ、メキシコ戦で3ランを被弾した同学年の佐々木にエールを送った。虎が誇る「二刀流」が異例の起用で、本領を発揮した。3回2死で西純がカウント2-0から松本の145キロ直球をはじき返し、投手強襲のチーム初安打。「いい感じに自分のカウントもつくれた。1打席しかないのは分かっていたので、どんどん振って合わせる感じで。ファーストストライクを打とうと思って打てた」。野手さながらの全力疾走で一塁を駆け抜けた。球場への出発前に「9番DH」の起用が伝えられ、試合前練習では野手に交じってフリー打撃も行った。 岡田監督は「バントさそうと思ったんや。(走者が)出えへんかったんや(笑い)。ほな打たせなしゃあないやん」と苦笑した。西純は22日の巨人戦に先発するが、他の野手を指名打者で起用するため、打席には立たない。1日前倒しの1打席限定バント練習が狙いだったが、相手右腕の好投で思惑は外れた。昨季は打率2割3分1厘、1本塁打4打点を記録し、先発した13試合中8試合で8番に座った。期せずして、その打力を披露した。この日、移動中のバスの中や試合前練習後にWBC準決勝をチェックし、刺激を受けた。同学年の佐々木は高校日本代表でも共闘し、親交のある間柄。4回に先制3ランを被弾し下を向いていたことが気になった。「投げていたボールもいいコース。打たれたのもしょうがない。下を向くような選手じゃないし、やっぱり僕らの同級生で一番。何年後かにアメリカに渡ってすごく活躍すると思うし、そういうピッチャーが下向いてるのは良くない。しっかり胸張って欲しい」と励ました。西純は順当に行けば、開幕第6戦、4月6日の広島戦での先発が濃厚。"令和の怪物"に負けない活躍を投打で見せる。【波部俊之介】投手の指名打者としての先発出場 日本ハム時代の二刀流大谷のほかにも、例がある。阪急(現オリックス)山沖之彦は82年8月12日近鉄戦に「5番・DH」で、偵察要員として先発。この年から「先発DHは1度は打撃を完了しなければならない」と野球規則が改正されていたが、上田利治監督がそれを忘れていた。山沖は1回表1死満塁の絶好機で見逃し三振。また同様のミスから、広島の今村猛が11年5月20日オリックス戦に「7番・DH」でスタメンに名を連ねた。今村は2回1死一塁で送りバントを決め、お役御免となった。いずれもベンチのミスによるもので、打席に入る前提での投手の先発DHは珍しい。○...開幕1軍を狙う井上が2軍ソフトバンク戦でソロ本塁打を含む3安打と猛アピールした。左安、右安と広角に打ち分け、第3打席では左腕笠谷のスライダーを左翼へ運ぶ3号ソロ。打席数を確保するため2軍に合流し、4試合で打率3割8分9厘、3本塁打、4打点。「タイミング一番で、あとは自分のスイングをしようという形で」と好調をキープ。キャンプからの実戦では7本塁打目だ。○...左肩違和感でファーム調整中の伊藤将が鳴尾浜のブルペンで立ち投げを17球行った。19日にブルペンでキャッチボールをした時よりも強めに投げた。岡田監督は「明日(22日)くらいにピッチングするかもわからんと言うとったよ。その様子を見てからやな」と、開幕2戦目の4月1日DeNA戦(京セラドーム大阪)に間に合うかどうかを慎重に判断していく。○...開幕ローテーション入りが内定している大竹がウエスタンリーグのソフトバンク戦(鳴尾浜)に先発し、5回2失点(自責1)と安定の投球を見せた。外の緩い球を狙いに来た古巣の打者に対し、内外角に直球で攻めた。「後輩しかいなかったので、内角を投げやすかった」と、知った顔相手にシーズンの予行練習を行った。開幕2カード目の4月5日広島戦(マツダスタジアム)が濃厚。次回29日の2軍オリックス戦では、打席にも立ち、セ・リーグの流れも体感する。

◆阪神新助っ人のヨハン・ミエセス外野手(27=レッドソックス3A)が西武とのオープン戦で代打初安打を放った。8回に登場し、カウント0-1から森脇の144キロ直球を左前へ運んだ。オープン戦4本目の安打。「状態がいいので、続けたい。呼ばれた時にしっかりと力を出せるように、気持ちの面で切らさないところだけ意識したい」と集中する。

◆プロ22年目を迎える西武中村剛也内野手(39)が、今季初の本塁打を放った。チームが8回2死まで1安打に抑え込まれる状況で、代打で登場。阪神岩崎のツーシームを左翼席中段まで運んだ。「打てて良かったです。いい打撃ができました」と自身のことは端的に。大阪桐蔭の後輩にあたる仲三河優太外野手(20)の初本塁打には「よく打ったと思います」とアベック弾を喜んだ。通算454本塁打はNPBでは現役最多を誇る。試合前には時折、WBC準決勝も気になってテレビでチェックしていたという。チームの後輩にあたる山川にもようやく犠飛が出た。「山川も代打で難しいところだけど、最高の結果を出してほしいですね」と決勝戦での活躍を期待していた。

◆阪神・西純矢投手(21)が「9番・DH」で出場する。プロ3年目の昨季は6勝3敗、防御率2・68と結果を残し、打撃でも打率・231(26打数6安打)、4打点。5月18日のヤクルト戦(神宮)ではプロ初本塁打を放ち、8試合で8番に起用されるなど打撃面でも期待をかけられた。チームはここまでの実戦でDH制を解除せず、原口や糸原などの野手が出場してきたが、西純は試合前に水口打撃コーチと言葉をかわしたあとに笑顔でスイングするジェスチャーを見せ、投手では異例となる打撃練習も行った。22日の巨人戦(東京D)で先発登板する予定だが、シーズンを前に打席での感覚を試す。

◆阪神・西勇輝投手(32)が先発し、5回1安打無失点と好投した。許した安打は一回2死での栗山の左前打のみ。多彩な変化球をていねいにコーナーに制球し、凡打の山を積み重ねた。前回登板した14日のDeNA戦(横浜)では高めを活用するアドバイスをもらったなかで、今回はそのゾーンを生かす配球にも取り組み、状態の良さを示す零封だった。

◆西武・松本航投手(26)は先発し、5回3安打無失点だった。走者を出しながらも粘りのピッチングで失点を許さず「序盤は自分のスタイルである真っすぐで押せたところは良かったです。ただ、自分の課題でもある球数の多さを何とかしないといけないと思っています」と振り返った。オープン戦はこの日を含め3試合の登板で計14回を投げわずか3失点。「開幕も迫ってきているのでベストの状態で臨めるようがんばります」と意気込んだ。

◆この日1軍に合流した高卒3年目の西武・仲三河優太外野手(20)が1軍初打席初アーチをマークした。大阪桐蔭高の大先輩・中村が先制ソロを放った直後に八回2死から代打で登場。「中村さんがホームランを打って、自分も続こうと思った」。左腕・岩崎の3球目スライダーを捉えた打球はぐんぐんと舞い上がって、右中間スタンドに飛び込む記念の一発となった。大阪桐蔭高から2021年ドラフト7位で入団。昨季は2軍でチーム3位の9本塁打をマークした。

◆阪神・岩崎優投手(31)が両軍無得点で迎えた八回2死から連続本塁打を浴びて、チームは連敗。得点は九回の内野ゴロによる1点のみ。「5番・三塁」の佐藤輝明内野手(24)は4打数無安打3三振。「6番・右翼」のD1位・森下翔太外野手(22)=中大=は3打数1安打1四球だった。先発の西勇輝投手(32)は5回、村上頌樹投手(24)は2回を投げて、いずれも無失点。「9番・DH」に入った西純矢投手(21)は三回に投手強襲安打を放って、代走を送られた。岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(オープン戦成績=7勝6敗、観衆=1万1783人)ーー西勇は監督の助言受けて「よかったよ。今日は」ーー配球の幅が広がった「球数(68球)が少なかったけどなあ。5回でエエわと思って。リリーフも投げてなかったからな」ーー村上は久しぶりの登板「そうやねん。うーん、本当は浜地もいくつもりだったんやけどなあ。まあ明日(22日の巨人戦)、投げなしゃあないやん」ーー村上はシーズン中も長いところを任せる存在か「一つ枠があるからな。もうちょっと見てからやな」ーー西純が「9番・DH」「バントさそと思ったんや。(走者が)出えへんかったんや。(笑い)。それで9番でな。明日は投げるけど、明日は他のもんでDHを使いたいからな。1人ぐらい、お前、出ると思ったら、出えへんかったんや。ほな打たせなしゃあないやん」ーー1打席はあしたのことも考えて?「そうそうそう。それでもう帰らせたんや」ーーバッティングはさすが「まあなあ。誰かどっちか出てくれたら、ピッチャーでバントやったらちょうどエエとこやったんやけだ、うまいこといかんわな。それもヒット打ちよるからな(笑)」ーー元々、バッティングがいい「おーん、だから、そやなあ、明日投げたら今度はちょっとなあ、もう投げられへんから、明日最後やんか、西もな、だからファームで投げた時も、ちょっとバントとかそういうのやる予定にしてるけどな」ーー他のピッチャーも似たようなケースは「だから京セラ(24日からのオリックス3連戦)からはな。明日はちょっとな、打たしたいヤツもおるし」ーー打線はいいピッチャー出てきたら「そんな打てんわなあ。どっかでどんどん打ていうても、そんな戦いになるよ。打ち合いになった方がどっちかというと困るもんな。ピッチャーは抑えてくれた方が安心するよ、はっきり言うてな。どこのチームも今の時期はピッチャーが抑えてくれたらなあ、そうなると思うよ」ーー伊藤将の状態は「明日くらいに、ピッチングするかもわからんみたいに言うとったよ。様子見てからやな。明日の」ーーWBCは「もうエエやろ、今日、記事ならん。今日は書くアレないやろ」

◆先発した阪神・西勇は岡田監督の助言を実践し、5回1安打無失点と好投だ。5回5失点(自責4)だった14日のDeNA戦(横浜)後、抜群の制球力のイメージに変化を加えるためにも内角や高めを増やすよう説かれた。「うまく使えました。他のチームにいいイメージを与えられたんじゃないかな。自分自身も全く違和感がなかった」とうなずいた。指揮官も「よかったよ。きょうは」と満足げ。登板が見込まれる開幕2カード目の広島戦(マツダ)へ向け状態を整える。

◆阪神D1位・森下(中大)が3試合連続安打で存在感を発揮した。0-2の九回1死走者なし。初球のファウルでバットを折りながら、7球目の直球を鮮やかに右前へ。「2点差なので、何とか後ろにつなげる思い」でHランプを灯した。13試合出場で打率・361(36打数13安打)、2本塁打、6打点の数字を残し、日々成長中。22日の巨人戦(東京ドーム)は、6日の侍ジャパンとの強化試合(京セラ)以来のナイターとなるが「焦りすぎてもよくない。ナイターに合わせてやりたい」と力を込めた。

◆阪神・ミエセスが実戦復帰後初安打を放ち、「状態がいいので続けたい」と胸を張った。0-0の八回先頭に代打で登場し、森脇の149キロを左前へ弾き返した。発熱から17日のヤクルト戦(神宮)で戦列に戻り、出場3試合目で快音を響かせた。オープン戦7試合出場で打率・308(13打数4安打)と奮闘中。「気持ちを切らさないことだけ意識して」。DHで出場予定の22日の巨人戦(東京ドーム)でも猛アピールする。

◆阪神・島田が12打席目でオープン戦初ヒットを刻んだ。0-2の九回1死一塁で粘って8球目の直球を左翼線へ弾き返す二塁打を放ち、チャンスメーク。得点にもつながり、「ほっとしていられない。次の1本に向けてまた準備していきたい」と腕をぶした。昨季は自己最多123試合出場で打率・264を記録。外野の定位置争いへアピールし続け、ブレークにつなげる。

◆阪神・西純矢投手(21)が21日、西武とのオープン戦(ベルーナ)に異例の「9番・DH」で先発出場した。シーズン本番をにらみ犠打をさせたかった岡田彰布監督(65)は「(走者が)出えへんかったんや」と思惑が外れ、投手強襲内野安打に「それもヒット打ちよるからな」と苦笑いだ。持ち前の打力を見せつけ、22日には巨人戦(東京ドーム)で先発登板。〝本業〟での調整も着々と進める。WBCの興奮冷めやらぬ、正午すぎ-。虎でもついに二刀流かと、目を疑うようなラインアップが発表された。「9番・DH」に、投手の西純が名を連ねたのだ。もちろん岡田監督には狙いがあった。だが、その思惑とは裏腹に強烈な安打を放つ形となり、西純は胸を張った。「(出場は)きょうの朝、出発のときに言われて、という感じ。1打席しかないというのは分かっていたので、(ボールを)見るというよりは振って合わせるぐらいの感じで(打席に入った)」試合前のフリー打撃にも投手では異例の参加。満を持して、三回2死の〝今季初打席〟に向かった。8番までの野手全員が松本に抑えられた状況で、最初のボール球2球にも打ち気を見せると、続く外角高めの145キロを「ファーストストライクをしっかりと打とうと思って」と強振。鋭いライナーで投手強襲の内野安打とした。岡田監督は頭をかくしかなかった。「バントさそうと思ったんや。(でも走者が)出えへんかったんや」。西純が先発予定の22日の巨人戦は、同一リーグ相手だけに少しでも多く野手を打席に立たせたい。一方で、西純にも開幕前に実戦で犠打をさせたかった。そこで超異例の登板前日の「指名打者」起用に踏み切ったのだった。「ピッチャーでバントやったらちょうどええとこやったんやけど、うまいこといかんわな」状況は整わなかったが、西純の打棒は整っていた。さすがは昨季打率・231(26打数6安打)、4打点で、5月18日のヤクルト戦(神宮)で豪快なプロ初本塁打もマークした男。響かせた快音に、将も「それもヒット打ちよるからな」と笑うしかなかった。登板前日とあって出塁後に代走を送られ〝お役御免〟。指揮官は「もう帰らせたんや」と、試合中にチーム宿舎に引き揚げさせた。西純は4年目の今季、2桁勝利と規定投球回到達を目標に掲げ、開幕ローテの一角としてシーズンに飛び込む。いきなり見せつけた打棒は、必ず自らの本業の助けとなるはずだ。(須藤佳裕)

DAZN

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ORIX
633 0.667
(↑0.042)
-
(↓0.5)
40
(+4)
34
(+2)
4
(+2)
6
(-)
0.237
(↑0.008)
2.690
(↑0.07)
2
(1↑)
日本ハム
950 0.643
(↑0.028)
-0.5
(↓0.5)
60
(+5)
47
(-)
12
(-)
22
(+2)
0.236
(↑0.002)
2.780
(↑0.22)
3
(2↑)
西武
641 0.600
(↑0.044)
0.5
(↓0.5)
30
(+2)
20
(+1)
5
(+2)
14
(-)
0.198
(↓0.008)
1.590
(↑0.06)
3
(2↑)
ロッテ
642 0.600
(↑0.044)
0.5
(↓0.5)
35
(+2)
37
(+1)
6
(-)
8
(-)
0.207
(↓0.004)
2.540
(↑0.14)
5
(4↓)
巨人
750 0.583
(↓0.053)
0.5
(↑0.5)
37
(-)
32
(+1)
8
(-)
7
(-)
0.233
(↓0.005)
2.060
(↑0.1)
6
(2↓)
阪神
760 0.538
(↓0.045)
1
(↓0.5)
57
(+1)
41
(+2)
9
(-)
7
(+1)
0.241
(↓0.005)
2.920
(↑0.05)
7
(2↑)
ヤクルト
663 0.500
(↑0.045)
1.5
(↑0.5)
60
(+3)
64
(+2)
8
(-)
19
(+1)
0.239
(↓0.004)
3.990
(↑0.15)
8
(1↓)
中日
453 0.444
(↓0.056)
2
(↓0.5)
52
(+2)
52
(+4)
6
(-)
2
(-)
0.249
(↓0.003)
3.910
(↑0.04)
9
(1↓)
楽天
682 0.429
(↓0.033)
2.5
(↓0.5)
61
(+2)
70
(+3)
8
(-)
13
(+1)
0.274
(↓0.003)
4.000
(↑0.04)
10
(-)
ソフトバンク
581 0.385
(↓0.032)
3
(↓0.5)
38
(-)
50
(+5)
10
(-)
5
(-)
0.237
(↓0.006)
3.410
(↓0.15)
11
(-)
広島
363 0.333
(↓0.042)
3
(↓0.5)
37
(+1)
39
(+2)
4
(-)
3
(-)
0.229
(↓0.004)
2.600
(↑0.03)
11
(1↑)
DeNA
5100 0.333
(↑0.047)
4
(↑0.5)
41
(+1)
62
(-)
4
(-)
6
(-)
0.208
(↓0.009)
3.600
(↑0.27)