阪神(☆6対0★)日本ハム =オープン戦2回戦(2023.03.10)・阪神甲子園球場=
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日本ハム
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阪神
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勝利投手:青柳 晃洋(1勝0敗0S)
(セーブ:村上 頌樹(0勝0敗1S))
敗戦投手:生田目 翼(0勝1敗0S)

本塁打
【阪神】森下 翔太(1号・3回裏2ラン)

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◆阪神は、先発・青柳が4回無失点の好投を披露。開幕投手が決定的となっている右腕が、順調な調整ぶりを示した。一方の日本ハムは、生田目が先発のマウンドに上がるも、4回6失点と振るわず。打線も4安打無得点と沈黙した。

◆阪神岡田彰布監督(65)が、前日9日のWBC中国戦での湯浅京己投手(23)の好投を喜んだ。8回に登板し3者連続空振り三振。その姿を映像で見た岡田監督は「よかったな。あの(WBCで使用する)ボールを、あの通り投げられてたら、ええよな」とほめた。指揮官は湯浅を今季の虎のクローザーに指名。日本のボールとの違いのため、大会終了後、開幕には間に合わないと考えているが、前日9日のオリックス戦後には「あの球に慣れているということは日本の球に戻ってもある程度いける。まあ、すぐには無理やろうけど」と想定よりも早くチームに復帰できそうだと話していた。本大会での好投を見て、その思いは強まったようだ。

◆阪神佐藤輝明内野手(23)が"新庄シフト"の網に引っかかった。1死走者なしからの第2打席。日本ハムの左翼手松本剛が一、二塁間を守り、二塁手加藤豪がセカンドベース後方を守るという、春季キャンプ中から取り組む日本ハム新庄監督考案の特殊な守備隊形を敷かれた。追い込まれてからの3球目、生田目の149キロを仕留めきれず、一、二塁間へのボテボテの内野ゴロに倒れ、記録は異例の「左翼ゴロ」となった。

◆日本ハムがオープン戦で内野5人の"新庄シフト"を披露した。0-0の3回、左翼手の松本剛外野手(29)が一、二塁間に陣取り、二塁手の加藤豪将内野手(28)が二塁後方に。春季キャンプで練習した、内野手5人で1点を防ぐシフトを敷いた。本来は、1点リードの終盤、2死二塁を想定したシフトだが、開幕前の"テスト"として行ったとみられる。結果的には先発の生田目翼投手(28)が、阪神の先頭、木浪聖也内野手(28)に狭い三遊間を破られる二塁打を許し、続く新人の森下翔太外野手(22=中大)に先制の左越え2ランを浴びた。

◆ドラフト1位森下翔太外野手(22=中大)が先制となる"プロ初本塁打"を放った。「3番右翼」で2戦ぶりに先発し、3回無死二塁で巡った第2打席。相手左翼が二塁に就く特殊シフトをかいくぐり、生田目の142キロ直球を左翼スタンドへ運んだ。左翼方向に吹いていた浜風も味方につけ、打球速度176キロの、124メートル弾となった。本塁打直後の守備では球場のファンから森下コールが沸き起こった。4回の第3打席には再び直球を右中間へはじき返す適時二塁打。3安打を放った2月26日の日本ハム戦以来のマルチ安打で、球場のボルテージをさらに高めた。

◆阪神佐藤輝明内野手(23)が"新庄シフト"の網に引っかかった。3回1死走者なしからの第2打席。日本ハムの左翼手松本剛が一、二塁間を守り、二塁手加藤豪がセカンドベース後方を守るという、春季キャンプ中から取り組む日本ハム新庄監督考案の特殊な守備隊形を敷かれた。追い込まれてからの3球目、生田目の149キロを仕留めきれず、一、二塁間へのボテボテの内野ゴロに倒れ、記録は異例の「左翼ゴロ」となった。4回には"お返し"のタイムリーを放った。通常守備位置の前進守備だった1死二、三塁のチャンスからは生田目の初球、144キロ直球を捉え、打球は二塁手の正面を猛スピードでぶち抜き、右前への適時打で追加点をたたき出した。

◆阪神の新外国人ヨハン・ミエセス外野手(27=レッドソックス3A)が、発熱のため日本ハムとのオープン戦を欠場した。試合前練習も参加せず、病院へ。岡田彰布監督(65)は試合後、「コロナもインフルエンザも陰性やったんで、よかった。まあ、熱だけ出てるみたいやけどな。8(38)度くらいな。まあ、それ(長期離脱)はないと思う。それの方が心配やったけどな」と明かした。ミエセスは前日9日のオリックス戦で来日1号を含む2安打4打点をたたき出し、開幕1軍に猛アピールしたばかりだった。

◆阪神青柳晃洋投手(29)が23年シーズンの開幕投手を務めることが10日、決定した。日本ハム戦後に岡田彰布監督(65)が開幕投手について「(青柳で)そら決定でいいよ、そら分かるやんか」と明言した。昨季は自身初の開幕投手に指名されながらも、開幕直前に新型コロナウイルスに感染した影響で無念の白紙となった。ただ、出遅れたシーズンでは13勝4敗、防御率2・05という成績を残し、2年連続の最多勝、最高勝率に加え、最優秀防御率の投手3冠のタイトルを獲得。指揮官は指名理由について「今の(先発)ローテーションの中では一番な、最多勝2年取って、一番勝ちを挙げとるわけやからな。当然投げさせたらなあかんやろな」と話した。報道陣から開幕投手を伝え聞いた青柳は「うれしいですし、去年できなかったという悔しい気持ちの中で、まだまだこれから調子を上げてですけど、開幕で勝てるようにしていきたい」と引き締めた。「3・31」の開幕戦からちょうど3週間前のこの日は日本ハム戦に先発し、4回3安打無失点と好投。大役任命の日に花を添えた形となった。

◆日本ハムのドラフト6位、宮内春輝投手(26=日本製紙石巻)が6回に3番手で登板し、1回無安打無失点と快投し、開幕1軍入りへ大きく前進した。3回の前打席で左越え2ランを放っていた好調のルーキー森下を中飛、昨季まで3年連続20発超えの4番大山には、3球連続カットボールで左飛に。わずか6球で3者凡退に抑え「いい当たりはされてましたが、詰まらせていたので。自信になった」と手応えを口にした。高校時代は無縁だった甲子園で快投し「なんか夢だった舞台で投げられて、やっぱり感動した」。対外試合は、初登板した2月23日のロッテとの練習試合、オープン戦初登板の5日楽天戦に続き、3試合計3イニング連続無失点と、継続して安定感を披露。今回はリードを許している展開での登板も「オープン戦で結果を出し続けて、勝ちパターンで投げられるように」と思い描いた。○...先発ローテ入りを目指すガントが、11日の阪神戦でオープン戦初登板する。エスコンフィールドでの2日の紅白戦は、1イニングを3者凡退に抑えるなど調子は上々。阪神戦は2イニングの予定で「僕はスタートが低いところから始まっているので、ポケモンのゲームのように徐々にレベルアップしていく。今はレベル25のミニリュウで、30のハクリュウまで、もう少し」と話した。

◆本番へ向けて、準備はOK!日本ハムが10日、阪神とのオープン戦(甲子園)で、内野手5人の"新庄シフト"をテストした。二塁に走者を置いた場面など、ピンチで1点を防ぐ戦法として採用。春季キャンプから取り組む特殊な守備隊形で、この日は3回と8回の守りで実施した。8回には相手のセンター返しを防ぎ、新庄剛志監督(51)は「うん、成功でしょ」と、手応えを口にした。絶対にゴロを外野へ抜かせない-。日本ハムの守備隊形に、敵地甲子園がザワついた。3回の守り。左翼手の松本剛が一、二塁間に陣取り、二塁手の加藤豪は二塁ベース後方へ。春季キャンプで練習していた、内野手5人、外野手2人の"新庄シフト"だ。長打2本で2点を先取されたものの、1死後、阪神の5番佐藤輝の打球は一、二塁間へ。珍しい「左ゴロ」を記録した松本剛は「良い記録を作りましたね」と苦笑いした。最も狙い通りに決まったのは、8回だった。2死走者なしから、阪神坂本のセンター返しを、二塁ベース後方で守っていた石井が難なくさばき、二ゴロに仕留めた。新庄監督は「センター前のヒットゾーンが一番広い。オレが外野を守っていた時も、いい打者ってセンター前を狙う打者が多かった。そこで、あそこ(二塁ベース後方)に(内野手が)いたら、ガッカリですよ」と作戦成功にニンマリで、オープン戦初テストの結果に「うん、成功でしょ」。甲子園より外野が狭い新球場エスコンフィールドでは「もう最高でしょう」と、もくろむ。松本剛は「とにかく(打球を内野で)止める。強い打球でも何とか体で止めて、ヒット性の当たりを内野で収めることが大事」。2人になる外野守備は、俊足の矢沢、五十幡、江越が絶対条件で、対象は「大きいフライを打つか、ゴロを打ちそうな打者」(新庄監督)。使いどころは限られるが、リーグ制覇のため、あの手この手で勝利の確率を上げていく。【中島宙恵】

◆阪神岡田彰布監督(65)が青柳晃洋投手(29)に開幕投手を任せることを明かした。2年連続最多勝のエースに岡田阪神の船出を託した。一問一答は以下の通り。-先発青柳について「まあ、まだそらな、仕上がりというか、あと(開幕まで登板が)2回あるから、それは全然心配してない。今度はもうちょっと長いこと(イニングを)いくかも分からんしな。球数ももうちょっと。あのへんは今日投げての逆算やからな」-3・31の開幕投手は告げられた「いや、まだ告げてない(笑い)今日(10日)投げて。もし今日なんかあったらあかんから(笑い)今日言おうかなと思ってたからな、投げ終わったらな」-決定ということで「そら決定でいいよ、そら分かるやんか」-改めて青柳への信頼、期待「いやいや、そらもう2年連続最多勝取って、ちゃんと数字もあるし。当然あれやろ、いつや? コロナになって(開幕投手を藤浪に変更)。去年か。そういうのもな、自分では残念やったと思うし、当然そらやりたいやろ、やりたいというか、今のローテーションの中では一番な、最多勝2年取って、一番勝ちを挙げとるわけやからな、当然投げさせたらなあかんやろな」-村上が6回から4イニング無失点。これからは先発か、ロング要員か「いやいや、一番な、だから、あの桐敷と村上な。だから、それは、まあ、先発要員というか、その準備というかな。うーん。明日(11日の先発が変更して)桐敷なんよ。ちょっと伊藤(将)があんまりなんかちょっと肩よくないってな、おーん。明日、(先発が)桐敷になったからな。まあ、そんなたいしたことないと思うけど、1回(伊藤将の登板を)飛ばすから、まあ、そういう意味ではな、今日の村上のピッチング見て、明日、桐敷も、そら、なあ。今日の(村上の)ピッチング見せられたら、頑張るしかないわな。明日、桐敷もな」-伊藤将は急だったのか「そや、昨日(9日)ピッチングした言うて、今日、練習終わってからよ。聞いたの。何かキャッチボール、遠投してる時に、何かちょっと、何かピッときたか何かで。おーん」-違和感的な感じか「まあ、そんな無理さす必要ないからな」

◆阪神岡田彰布監督(65)がドラフト1位森下翔太外野手(22=中大)の待望の初アーチに目を細めた。内野5人シフトを敷いてきた新庄ハムに快勝した。一問一答は以下の通り。-森下の1発は「おお! いい当たりやったなあ」-3打席目の右翼への適時二塁打もいい打撃だった。今日の内容は「逆らわんと振れるからなあ。久しぶりに、なあ。いいホームランというかな」-キャンプから甲子園に戻ってきて、打撃の内容はどうみていた「いやいや、まあ、どこや。昨日(9日)か、昨日ちょっと、これからあれや。やっぱりローテーションピッチャーが来るから、当たるから、ちょっとタイミングな、今までよりもちょっと早めにとれって一応、バッティングコーチに言わしといたんや。今までのピッチャーと違う、これからはローテーションのな、ある程度そういうピッチャーが投げてくるから。うまいことな、そういう意味では対応しとったよな」-今日の練習中からいい傾向を感じていた「やっぱり言われたから、自分なりに考えてやってたやろ。昨日の話やけどな」-来週はセ・リーグと当たる。4打席立つ「そらあるある。まあ、そやな、明日もパ・リーグ(日本ハム戦)やから、(12日の)巨人からセ・リーグとずっと当たるからな、当然な、打席に立たせるのもそうだし、ベンチから見るにしても、シーズンで当たるピッチャーやからな、そら見させておくよ」-森下が本塁打を放った3回、日本ハムが内野5人の極端なシフトを敷いてきた。どのように感じていたか。「ははははは、知らん、わからんわ。だから『外野フライ打て』って言うとったんや。ははははは」-森下にも木浪にも外野フライを打てと。「そうや。木浪も。木浪も」-それがホームランに「ホームランにな。(笑い)」-8回もまた内野5人シフトを敷いてきた。「おーん。坂本なんかの(打球、結果は二ゴロ)は、あれははまっているんやろな。(本来の守備位置なら)ヒットが」-そのあたりが新庄監督らしい。「まあ、でも6点差でやらんでもええやん、そんなんお前。わからへんけどな。相手のすることやから、まあ、ええけど」-ミエセスは「そや、あいつ、お前、何や。熱。いやいや、陰性やった。よかった。コロナもインフルエンザも陰性やったんで、それはよかった。まあ、熱だけ出てるみたいやけどな8度(38度)くらいな」-ミエセスが長期離脱をすることはなさそう「まあ、それはないと思う。それの方が心配やったけどな。コロナとかなんかな。あれになってたらと思ったけど、検査して陰性やったんで、よかった。ほんま。コロナとかなったら、またいっぱい迷惑かけんのおるからなあな」-熊谷は4回にバスターエンドランを決めた。シーズンでもこういう期待が「それはもう、ユーティリティー的にはな、あの辺が。まあ、こんな試合出たことないやろ。あんまり、植田も。打席立ったことないやろうから。そういう意味でも貴重な打席やけど、なあ、ちゃんと仕事できるしな。もう、今日はもうええやろ。韓国あるから。どっちみち(阪神は)記事なれへんやろ(笑い)」

◆プロ1号で開幕3番に大前進だ。阪神のドラフト1位の森下翔太外野手(22=中大)が日本ハム戦の3回、左翼席へ先制決勝の2ランをかっ飛ばした。実戦39打席目の1発で23年甲子園初勝利を導き、声出し応援解禁のスタンドに4年ぶりの「六甲おろし」大合唱を響かせた。適時二塁打も放ち2安打3打点。新外国人のシェルドン・ノイジー外野手(28=アスレチックス)が腰痛で出遅れる中、開幕3番が現実になる勢いだ。春の青空に白球が映えた。3回無死二塁。森下は日本ハム生田目の初球、142キロのストレートを捉えた。打った瞬間、スタンドインを確信する手応え十分の一撃。この回、新庄監督が敷いた「内野5人シフト」をあざ笑うかのように、打球は左翼席の中段手前まで飛ぶ124メートルの特大先制2ランとなった。力強く拳を握りしめた背番号1は「あまり外野を越える長打が出ていなかったので、1本出てよかったなと思います」と笑顔。23年の甲子園初勝利を呼び、1万3000人を超えるファンから"森下コール"でたたえられた。実戦39打席目のプロ1号は待望の甲子園初アーチだった。東海大相模3年春、3番中堅で甲子園で4強入りに貢献したが本塁打は打てなかった。「この感触を忘れることなく、よりパワーアップして、甲子園で試合をしっかりやっていきたいと思います」と誓った。前回指揮を執った08年9月29日広島戦以来、5275日ぶりの甲子園白星をプレゼントされた岡田監督も「おお! いい当たりやったなあ」と喜んだ。助言も効いた。前日、打撃コーチを通じて伝えていた。「これからはローテ投手がくるから、今までよりちょっと早めにタイミングを取れ」。早速実践し、1発回答した。指揮官は内野5人シフトに対して「外野フライを打て」とも指示していたが、森下はシフト自体に気づいてなかったという。なのに外野フライどころかスタンドに運んでしまった。9日にWBCが開幕。中大の2学年先輩のDeNA牧が、中国戦で放ったアーチをテレビで見た。「自分ならどういう気持ちで(打席に)立っているだろう」と想像しながら。先輩の1発に強い刺激を受け、「(将来は)WBCで核となる選手になりたい」と決意新たに、試合に臨んでいた。4回には右中間に適時二塁打を放つ広角打法で2安打3打点。中軸候補の新外国人ノイジーは腰の張りでまだオープン戦に出場しておらず、森下が「開幕3番」にさらに前進した形だ。岡田監督は、12日の巨人戦からDeNA、ヤクルトと続く6試合でセ界の投手を"予習"させる。「シーズンで当たるピッチャーやからな、そら見させておくよ」。隠すのではなく、実体験で攻略をイメージさせる。それだけの期待感がこの男にはある。【高垣誠】○...開幕遊撃を目指す木浪がマルチ安打で好調キープをアピールした。2番遊撃で出場し、二塁打を含む4打数2安打。小幡とのバトルで岡田監督は守備面を重視するが、キャンプからの実戦打率は3割5分5厘と快音が止まらない。「あまり競争って意識せずに。とにかく自分に勝つだけというのは考えてやっていきたい」と力を込めた。

◆阪神3年目右腕の村上頌樹投手が4回無失点の好投で先発候補に生き残った。6回から登板し、被安打1で4奪三振と完ぺき。「球は行ってるかなと思ったし、いい感覚で投げられた」と充実の表情だ。開幕ローテがほぼ固まる中、先発とロング救援の両方で準備中。キャンプからの実戦は3試合10イニング無失点と好調だ。岡田監督は伊藤将のアクシデントで11日に代役先発する桐敷を挙げ「(村上の)ピッチング見せられたら頑張るしかないわな」と競争心をあおった。

◆阪神佐藤輝明内野手が"新庄シフト"の網にかかった。2点リードの3回1死走者なしの第2打席。左翼手の松本剛が一、二塁間を守り、二塁手の加藤豪が二塁ベース後方へ。日本ハムが春季キャンプ中から取り組む新庄監督考案の内野5人シフトが敷かれた。佐藤輝は生田目の3球目、149キロを仕留めきれず、一、二塁間へのボテボテのゴロを松本剛の前へ。異例の「左翼ゴロが記録された。「向こうもいろいろ試しているので、気にせず打ちましたけど」。努めて平静に話したが、気分のいいはずがない。すぐにお返しを食らわせた。続く4回の第3打席。通常の守備隊形に戻り、前進守備だった1死二、三塁で生田目の初球、144キロ直球を捉えてリードを6点に広げる右前タイムリー。「いい形でした」と打球は二塁手の正面を猛スピードでぶち抜く会心の一打だった。7日のWBC韓国代表との強化試合で1発を放ってから3試合連続安打。開幕へ状態は良さそうだ。▽阪神島田(8回先頭で二塁方向へライナー性の打球を放つも、一、二塁間を守っていた左翼手の万波に捕球され、記録は左直)「ビックリしました。いい当たりだったのに(二塁に)外野手がいたので...」

◆阪神青柳晃洋投手(29)が3月31日のDeNA戦(京セラドーム大阪)で開幕投手を務めることが10日、決まった。 先発で4回3安打無失点と好投した日本ハム戦後に、岡田監督が「そら決定でいいよ、そら分かるやんか」と明言した。阪神のエース青柳晃洋投手(29)には、ぜひ「貯金10」の壁を突き破ってほしい。2年連続でセ・リーグ最多勝と最優秀勝率を継続中の右腕だが、貯金は1桁にとどまっている。21年は13勝6敗で貯金7。22年は13勝4敗で貯金9で、惜しくも大台を逃した。阪神で2桁貯金を稼いだ直近の投手は、貯金12を積み上げた05年の下柳剛だ。15勝3敗で最多勝に輝き、勝率8割8分3厘と合わせて2冠を稼いだ。もっとも下柳は、日本ハムからの移籍組。生え抜きでは、03年井川慶の貯金15までさかのぼる。阪神では現状での最後の20勝投手(5敗)でMVPとなり、優勝の立役者となった。青柳と同じ右腕に限ると、小林繁が79年に貯金13を重ねたのが最後である。同年のキャンプイン直前に、江川卓とのトレードで阪神入り。古巣の巨人戦では8勝0敗と、貯金8を荒稼ぎしたのが大きかった。そして青柳が今季2桁貯金を達成すれば、生え抜き右腕ではなんと70年の村山実の貯金11以来、53年ぶりとなる。この年の村山は14勝3敗、そして防御率は0・98。2リーグ分立後では唯一の0点台という、別次元の熱投だった。球界全体に広げると、山本由伸(オリックス)が2年連続で2桁貯金を継続中だ。21年18勝5敗で貯金13、22年15勝5敗で貯金10。青柳とともにプロ野球初の「2年連続で最多勝&勝率1位」を達成している。セ・リーグでは20年の菅野智之(巨人)が14勝2敗で貯金12。阪神球団史では希少であっても、現役のライバルたちに負けてはいられない。昨季の青柳は、新型コロナウイルス感染で出遅れた。初登板はチーム18試合目の4月15日巨人戦。ここから白星街道を突っ走り、8月2日巨人戦に勝った時点で12勝1敗というすさまじい成績を残していた。ところが同9日DeNA戦から7試合勝利から見放され、この間3敗。最後の登板9月27日ヤクルト戦に勝ったものの、最終13勝4敗で貯金9に終わった経緯がある。苦い経験を糧に「アレ」に直結する大型貯金を残してほしい。【記録室・高野勲】

◆プロ1号で開幕3番に大前進だ。阪神のドラフト1位の森下翔太外野手(22=中大)が日本ハム戦の3回、左翼席へ先制決勝の2ランをかっ飛ばした。森下の父、善文さん(54)もプロ1号を喜んだ。「長打を打てたこと、勝利に導く打点を挙げたこと、何より不完全燃焼で終わった甲子園での初ホームランは本当に本当にうれしかったのではないかな」。東海大相模(神奈川)3年時、18年のセンバツに出場。15打数4安打と活躍したが、ホームランはなかった。4強まで勝ち進んだものの「本人は不完全燃焼に終わり自信をなくしていました」と当時を振り返る。高校通算57本塁打で、すでにプロ注目の存在。周囲からプロ志望届提出を勧められる中、中大への進学を決めた。「当時から自分の実力や立ち位置が良く分かる子でした。今も自分が求められている役割を良く分かっていると思います」。6年越しに聖地で放った感触十分の1発。「また一つ殻が破れたのかなと思います」。息子の成長を感じる豪快アーチとなった。【三宅ひとみ】

◆仙台市出身の阪神熊谷敬宥内野手(27)が「3・11」への思いを語った。11年の東日本大震災は中学の卒業式前の時期だった。外で友達と遊んでいた時に地震が起きた。熊谷の地区は震度7で、電気、ガス、水道が止まった。「本当に忘れちゃいけない日。年末年始に仙台に帰っても、まだまだ復興していない部分もある。僕が少しでも活躍して、みなさんに元気を届けられたらいいなと思う」と話した。代走、守備固めのスペシャリストとして、キャンプ前に岡田彰布監督(65)から1軍内定をもらった。この日は9番・二塁でスタメン出場し、4回無死一塁、カウント1-1からバスターエンドランで左前安打を放ちチャンスを広げた。「やっぱりつなぎ役なので、ああいうところではすごく求められる。嫌らしい打撃が大事」と、打撃でも求められる役割は理解している。それでも「本当に中野からレギュラーを奪うという強い気持ちを持っていないと、いい準備もできなくなる。今出ている二塁の3人で競っていかないと、僕のレベルも上がっていかない」と、WBC参加で正二塁手の中野拓夢内野手(26)が不在の今、熊谷、同じくスペシャリスト枠の植田海内野手(26)、日本ハムから移籍してきた渡辺諒内野手(27)の3人で切磋琢磨(せっさたくま)しチームを底上げする。

◆プロ1号で開幕3番に大前進だ。阪神のドラフト1位の森下翔太外野手(22=中大)が日本ハム戦の3回、左翼席へ先制決勝の2ランをかっ飛ばした。阪神森下の母校中央大の清水達也監督(58)が、教え子の"プロ初アーチ"を喜んだ。「よかったですね」と満面の笑み。4回無死一、二塁の第3打席で、生田目の148キロ真っすぐを右中間に適時二塁打したことについては「センター中心に右方向に飛んでいる時はいい感じ」と好調の要因を分析した。大学時代に3番で起用を続けた清水監督は「足も特別、速いわけではないですけど、走塁に関しての意欲とか、塁に出ても前の塁を狙うという意識はすごく高い。4番より3番の方が初回から回ってきて、いいところで(ヒットが)出るかなと」と説明。前日9日にはWBC中国戦で中大の先輩牧が右方向への1発をマーク。「牧のことはすごく慕っていた。励みというか、『自分も』という気持ちにはなっているんじゃないかな」と思いを代弁した。【古財稜明】

◆両軍のスターティングメンバーが発表され、阪神のドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=が「3番・右翼」に入った。近本光司外野手(28)と木浪聖也内野手(28)が1、2番を形成。先発は開幕投手最有力の青柳晃洋投手(29)が務める。

◆阪神のドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=が、0-0で迎えた三回無死2塁の第2打席で左翼に本塁打を放った。「3番・右翼」で先発した森下は、日本ハムの先発・生田目翼投手(28)の初球の142キロの速球を捉えた。打球は一直線に左翼スタンドへ。森下は打った瞬間両手でバットを放り投げて足を緩め、打球がスタンドインしたのを見届けて高らかに右手を掲げた。実戦形式で初めての本塁打を放ち、背番号1は森下コールの右翼スタンドに向かって深々と一礼した。

◆阪神のドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=が「3番・右翼」で出場。四回に適時二塁打を放った。3―0の四回無死一、二塁で巡ってきた第3打席で、生田目がカウント3―1から外角高めに投じた148㌔を鋭いライナーではじき返した。打球は高くジャンプした二塁手のグラブの上を通り抜け、右中間方向へ。二塁走者・近本をホームに迎え入れ、スタンドからの拍手を浴びた。前打席には左翼へ〝プロ初本塁打〟となる2ランを放ち、四回終了時点で早くも3打点。勢いに乗り、自慢の長打力を見せつけた。

◆阪神・青柳晃洋投手(29)が先発し、4回3安打無失点の好投を見せた。一回は先頭のD1位・矢沢(日体大)に鋭いライナーを打たれたが、一塁・大山が横っ飛びでキャッチするファインプレーに助けられて1死。続く五十幡、松本剛も凡打を打たせて無失点で滑り出した。二回は野村を内角のツーシームで空振り三振、2死後はD3位・加藤豪(前メッツ傘下3A)に対してスライダーを低めいっぱいに制球して見逃し三振に抑えた。木村の右前打で初めて走者を背負った三回も、木村をけん制で刺して1死。直後の清水から連打を浴びて一、三塁とされても、矢沢を空振り三振、五十畑を遊ゴロに仕留めてピンチを脱出した。四回は先頭の松本を四球で出塁させたが、後続を3人で打ち取って65球で役目を終えた。前回登板した3月4日のオリックス戦(甲子園)では3回3安打2失点。課題に上がった一つとして「左打者のインコースに投げきれないことも多かった」と話していたが、今回は矢沢、加藤豪、上川畑ら左打者にも厳しく攻めて詰まらせる場面も多かった。

◆日本ハム・新庄剛志監督(51)が「内野5人シフト」を実戦で初披露した。三回。先頭の2番・木浪から6番・渡辺までの打者5人の間、左翼手・松本剛を二塁の定位置に守らせ、二塁手・加藤豪が二塁ベース後方に。外野は五十幡が左中間、矢沢が右中間に守った。沖縄・名護での春季キャンプ中の2月22日、「1点勝負で外野にゴロを抜けさせない」ための秘策として練習していた。結果として木浪の左前の打球が単打ではなく二塁打となり、次打者・森下には左翼席に運ばれたことで〝機能〟しなかったが、5番・佐藤輝の二ゴロを松本剛がさばき、公式記録上「レフトゴロ」が生まれた。

◆阪神・青柳晃洋投手(29)が3月31日のDeNAとの開幕戦(京セラ)での開幕投手に決定した。「うれしいですし、去年できなかったという悔しい気持ちの中でこうやって選んでいただいたので、まだまだここから調子を上げて、ですけど、開幕で絶対に勝てるように頑張りたいと思います」。試合後に岡田彰布監督(65)は、先発して4回3安打無失点だったエースに、大役を任せることを明言した。青柳は2021年に開幕投手に名乗りを挙げるも藤浪(現アスレチックス)に譲り、昨季は内定を勝ち取りながら、開幕直前に新型コロナウイルス陽性判定を受けて回避。オフから「ライバルはたくさんいますが、(争いに)勝って、自分が投げて勝って、チームが勢いに乗れるように頑張りたい」と意気込み続けてきた中で吉報を受け、〝アレ〟に向けた一つの照準が定まった。

◆「3番・右翼」で出場した阪神D1位・森下翔太外野手(22)=中大=が三回、生田目翼投手(28)から左翼へ、〝プロ1号〟を2ランで飾り、さらに四回には右中間に適時二塁打を放ち、3打点をマークした。先発の青柳晃洋投手(29)は4回ゼロ封。馬場皐輔投手(27)が1回、村上頌樹投手(24)が4回無失点に抑え、完封勝利を収めた。また「5番・三塁」の佐藤輝明内野手(23)の二塁へのゴロが日本ハムの「内野5人シフト」の前に「レフトゴロ」と記録された。岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(オープン戦成績=3勝3敗、観衆=1万3375人)。ーー森下の一撃は「おお! いい当たりやったなあ」ーーキャンプから甲子園に戻ってきて、打撃の内容は「昨日か、昨日ちょっと、これからアレや。ローテーションピッチャーが来るから、タイミングな、今までよりもちょっと早めに取れって一応、バッティングコーチに言わしといたんや。うまいこと対応しとったよな」ーー来週はセ・リーグと当たる。4打席立つ「あるある。(12日の)巨人からセ・リーグと当たるからな。打席に立たせるし、ベンチから見るにしても、シーズンで当たるピッチャーやからな、そら見させておくよ」ーー日本ハムがあの回は極端なシフトを敷いてきた。どのように感じていたか(三回の内野5人シフト)「ははははは、知らん、わからんわ。だから外野フライ打てって言うとったんや。ははははは」ーー森下にも木浪にも外野フライを打てと「そうや。木浪も。木浪も。おーん」ーーそれがホームランに?「ホームランにな。(笑い)」ーー八回も「おーん。坂本なんかのはアレ(二ゴロ)は、はまっているんやろな。ヒットが」ーーそのあたりが新庄監督らしい「まあ、でも6点差でやらんでもエエやん、そんなん、お前」ーー謎?「おーん、わからへんけどな。相手のすることやから、まあエエけど」

◆阪神の新外国人選手、ミエセスが発熱のため欠場した。岡田監督は「(新型)コロナもインフルエンザも陰性」と説明した。11日に登板予定だった伊藤将については「一回飛ばす。肩が良くないみたい」と話した。

◆「3番・右翼」で出場した阪神D1位・森下翔太外野手(22)=中大=が三回、生田目翼投手(28)から左翼へ、〝プロ1号〟を2ランで飾り、さらに四回には右中間に適時二塁打を放ち、3打点をマークした。打球を見上げた森下は両手でそっとバットを捨てる。左翼スタンドに着弾した白球を確認し、一塁ベース付近で右こぶしを突き上げた。〝プロ第1号〟を1万3375人が見守る本拠地で放ち、ダイヤモンドを一周し、笑顔が弾けた。「芯でしっかり捉えられた。上がり方もよくて良かった。(本塁打は)確信...でしたね。打った瞬間かなって思います」三回無死2塁で迎えた第2打席。先発の生田目の初球142キロ真っすぐを迷いなく振り抜いた。内野を5人で守る相手のシフトも「気付いていなかった」と振り返るほどの集中で、内野どころか外野フェンスまで軽々超える一撃をお見舞いした。オープン戦では6試合15打席目、紅白戦から数えた実戦形式では39打席目で待望の一発。甲子園でのプロ初安打でもあった。守備に就く際には、右翼スタンドの「森下コール」に深く一礼。続く四回の第3打席では右中間へ適時二塁打を放ち、広角に打てる対応力も示した。岡田監督も「いい当たりやったなあ」と声を弾ませ、覚醒のヒントを授けていたことを明かした。「ローテーションピッチャーが来るから、タイミングな、今までよりもちょっと早めにとれってバッティングコーチに言わしといたんや」9日の練習時に伝えられた将からのアドバイスも生かし、日々プロ仕様に打撃を適応させる。ノイジーは左腰の張りから11日にようやく実戦復帰の予定で、9日に本塁打を放ったミエセスは発熱でベンチ外。新外国人がそろって不安を抱える中、期待のルーキーが3番で結果を残し、31日の開幕戦で大山、佐藤輝と「ドラ1クリーンアップ」を形成することも現実味を帯びるが、自身は謙虚だ。「まだ1試合打っただけなので、全然、気を抜いていることはない。より一層気を引き締めていかないといけない」目覚めた森下は次の一打に向け、さらに貪欲にバットを振る。(邨田直人)

◆「9番・二塁」の阪神・熊谷敬宥内野手(27)が小技で大勝に貢献した。四回無死一塁からバスターエンドランを決め、その後の追加点につなげた。正二塁手の中野は日本代表としてWBCに参戦中。「中野から(二塁の)レギュラーを奪う強い気持ちを持っていないと、いい準備ができなくなる。今出ているセカンド3人(熊谷、植田、渡辺諒)で強く競争意識を持って」と気合を入れた。

◆「2番・遊撃」の阪神・木浪聖也内野手(28)は2-0の四回無死一、三塁から先発・生田目の145キロ直球をとらえ、左前適時打で追加点をもたらした。一回の第1打席は一ゴロの間に一塁走者を進め、三回は左翼線への二塁打と躍動。「1打席目もエンドランで送れました。あそこ(チームプレー)はもっと精度を高めたい。結果も出せたので継続していけたら」と力を込めた。

◆「8番」で出場した阪神・梅野隆太郎捕手(31)は二回に右前打、四回に中前打を放って「いい内容で終われている」と手応えを口にした。守備では青柳をリードし、4回無失点に導いた。「悪いところを直すというよりも、ゲームはいいところを伸ばしていったほうが(いい)。そういうコンビネーションをやりながらやれたら」と開幕投手に決定した右腕との連係に自信を示した。

◆3番手で登板した阪神・村上頌樹投手(24)が4回を1安打、4奪三振の無失点投球で、先発ローテ入りへアピールした。「しっかり高さを頑張るとか内角とか、(坂本)誠志郎さんに言われて、イメージしながらその通りできた」と声を弾ませた。昨季はウエスタン・リーグで2年連続の最優秀防御率を獲得したが、1軍登板はなかった。岡田監督も「先発要員というか、その準備というか」と期待をかけた。

◆2016年D5位で入団した阪神・青柳晃洋投手(29)が初の大役を務める。4回無失点で抑えた日本ハム戦後に岡田彰布監督(65)が3月31日のDeNA戦(京セラ)での開幕投手に指名した。「うれしいですし、去年(登板)できなかった悔しい気持ちの中で、こうやって選んでいただいたので、ここから調子を上げて、開幕で絶対に勝てるように頑張りたい」一、二回を三者凡退に斬ると、残りの2回は走者を出してもけん制でアウトにするなど巧みな投球術も見せ、4回無失点。金曜のマウンドを託したエースの好投を受け、岡田監督は「そら決定でいいよ、そら分かるやんか」と開幕投手の大役を任せることを明言。2年連続最多勝で昨季はリーグ投手3冠を成し遂げた実績から「当然投げさせたらなあかんやろな」と、全幅の信頼を寄せて送り出す。青柳は「チームの顔」として開幕投手にこだわりを持ってきた。一昨年は名乗りを上げるも藤浪に譲り、指名を受けた昨季は開幕直前に新型コロナウイルス陽性となり回避となった。「テレビで見ることしかできなかったのは本当に悔しかった」と振り返る開幕戦でチームはヤクルトに大逆転負けを食らい、そこから9連敗するなど歴史的大コケ...。シーズン後には「『開幕が』『開幕の試合が』ということをけっこう耳にすることがあった」という。重圧がのしかかることも覚悟したうえで向かう、一年間を占う「143分の1」だ。「開幕戦というのはシーズンの、本当に大事な一戦になると思う。責任を持って、しっかりと結果で、選んでもらったというのを、恩返しではないですけど、できたらいいかな」3・31と明確に定まったスタートラインに向けて、開幕までの2試合で仕上げる。特別な一戦を制し、18年ぶりの〝アレ〟への道を切り開く。(須藤佳裕)

◆日本ハム・新庄剛志監督(51)が10日、古巣・阪神とのオープン戦(甲子園)で、沖縄・名護での今春キャンプ中から温めてきた「内野5人シフト」を実戦初披露した。三、八回の守備で左翼手を一、二塁間に回し、外野を2人にした布陣を敷いたことで、従来の二塁ゴロが公式記録で「左ゴロ」となる珍事も生まれた。その瞬間、甲子園のスタンドがどよめいた。阪神の三回の攻撃。先頭・木浪が打席に入る前に、左翼手・松本剛が一、二塁間の守備位置に就き、二塁ベース後方に二塁手・加藤豪が回る。外野は球界トップクラスの俊足を誇る五十幡が左中間、矢沢が右中間にポジショニング。春季キャンプ中の2月22日に練習した内野5人シフトの実戦初披露だった。「いつかやる予定だったからね。(シーズン中は)回の初めからじゃなく、ランナー二塁とかでどうしても点を与えたく場面で。今日はテスト。俺の経験上、良いバッターはやはりセンター前を狙いにくる。まあ、確率の問題、駆け引きですよ。内野を5人にすることで、ピッチャーも低め、低めに投げようとする意識が高まる」木浪が左翼線二塁打で出塁した直後、先発・生田目が森下に左翼席に被弾。指揮官は「あれは外野5人シフトでも捕れん」と苦笑したが、1死後に佐藤輝の〝二ゴロ〟を松本剛がさばき、公式記録上には「左ゴロ」が刻まれた。松本剛は「僕らは言われた通りに動くだけ。でも、グラブも外野手用だし、飛んでこないことを祈っています」としながらも、「小学生の野球でもセンターゴロがギリ。いい記録を作りましたね」と胸を張った。八回にも左翼で途中出場の万波を一、二塁間に入れて、再び内野5人シフトを試行。2死後、坂本の中前に抜けようかというゴロを二塁ベース後方に守っていた石井がアウトにし、新庄監督も「成功っしょ。失敗したら俺のせい、成功したら選手のおかげ。どっちみち、野球は結果論だから」と上機嫌に球場をあとにした。(東山貴実)

DAZN

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ORIX
310 0.750
(↑0.083)
-
(↓1)
15
(+3)
9
(-)
1
(-)
2
(-)
0.234
(↓0.014)
2.250
(↑0.75)
1
(-)
巨人
310 0.750
(↓0.25)
0
(-)
15
(-)
11
(+3)
1
(-)
2
(-)
0.240
(↓0.052)
1.290
(↓0.29)
3
(1↓)
西武
211 0.667
(-)
0.5
(↓0.5)
14
(-)
6
(-)
1
(-)
6
(-)
0.226
(-)
1.540
(-)
3
(2↑)
ロッテ
212 0.667
(↑0.167)
0.5
(↓1)
11
(+3)
14
(+2)
2
(+1)
5
(-)
0.177
(↑0.001)
2.200
(↑0.55)
5
(3↓)
日本ハム
430 0.571
(↓0.096)
0.5
(-)
35
(-)
32
(+6)
9
(-)
11
(-)
0.253
(↓0.017)
3.690
(↓0.12)
6
(4↑)
阪神
330 0.500
(↑0.1)
1
(↑1)
26
(+6)
22
(-)
7
(+1)
3
(-)
0.213
(↑0.006
3.400
(↑0.69)
6
(1↓)
ソフトバンク
221 0.500
(-)
1
(↑0.5)
21
(-)
20
(-)
6
(-)
1
(-)
0.278
(-)
4.000
(-)
6
(1↓)
広島
220 0.500
(-)
1
(↑0.5)
11
(-)
11
(-)
0
(-)
2
(-)
0.244
(-)
2.120
(-)
9
(1↓)
DeNA
340 0.429
(-)
1.5
(↑0.5)
19
(-)
22
(-)
1
(-)
2
(-)
0.204
(-)
2.550
(-)
10
(-)
ヤクルト
233 0.400
(-)
1.5
(↑0.5)
42
(-)
42
(-)
7
(-)
12
(-)
0.264
(-)
4.690
(-)
11
(3↓)
楽天
350 0.375
(↓0.054)
2
(-)
34
(+2)
41
(+3)
5
(-)
8
(-)
0.280
(↓0.011)
5.320
(↑0.35)
12
(-)
中日
031 0.000
(-)
2.5
(↑0.5)
11
(-)
24
(-)
3
(-)
0
(-)
0.197
(-)
4.890
(-)