◆ロッテは、自身初の開幕投手に指名されている小島が先発。4回2失点とまずまずの投球を見せた。一方の楽天は、先発・田中将が5回1安打無失点の好投。日米通算6度目となる開幕投手に内定しているベテランが、万全な仕上がりを示した。

◆開幕投手が内定しているロッテ小島和哉投手（26）が10日の楽天戦（午後1時開始、静岡）で、オープン戦初登板初先発する。9日は試合に備えて、静岡に移動した。対外試合初登板だった2日の練習試合オリックス戦では先発で3回49球を投げ、5安打1四球3失点。連打も浴びた。「ランナーがいない時のピッチングがばらついた（という）課題が出たので、クイックとかランナーがいる想定の練習をいつもより多く取り組みました」。早い投球動作の中で、走者のある、なしに限らず体がブレないことを意識することが狙いだ。すべては3月31日に行われるソフトバンクとの開幕戦（ペイペイドーム）から逆算しての登板となる。前回は使わなかった、新たに取り組むフォークボールも「今回は使おうと思っています」と球種も増やしていく予定だ。「開幕の投げる日を言われているので、この時期に抑えても、あまりうれしいというのはない。めちゃめちゃ打たれたらショボーンとなるんですけれど...。打たれても悪くても、あと何試合あるからという計算で出来ているので、バッターとの対峙（たいじ）機会を多く重ねられれば良いと思う」。楽天戦では4イニング以上を投げる予定だ。

◆楽天の開幕投手を務める田中将大投手（34）が、5回1安打無失点と好投した。今季対外試合3試合目の先発。初回からストライク先行でテンポ良く打ち取った。5回2死から井上に左翼へ二塁打を浴びるも、続く大下を三直で打ち取り、しのいだ。これで3戦で合計11回を無失点。「良かったと思います。前回よりも長いイニング投げることができましたし、いい登板だった」とうなずいた。今季取り組む新フォームにも手応え。「自分の中でこの感じでいけるというのは感じてきている。残りの登板、調整する時間も含めて、しっかりと自分のものにしたい」と前向き。30日、エスコンフィールドで行われる日本ハムとの開幕戦へ向け、仕上げていく。▽楽天石井監督（田中将に）「開幕へ向けての調整段階の中で、自分がやりたいことをしっかりとできているでしょうし、精度よく投げてくれたと思います」

◆楽天田中将大投手（34）が、大谷翔平投手（28＝エンゼルス）を絶賛した。WBC日本対中国の試合を映像で観戦。「開幕戦の難しさはあるのかなと思いましたけど、その中で大谷選手の投球が見事だった。打の方でもそうだし、ああいうところを出せるというのが、やっぱりMVP取るだけの選手だなと思いました」と率直に明かした。投げては4回1安打無失点、打っては4打数2安打2打点の活躍に驚いていた。

◆侍ジャパンのような好発進を－。楽天田中将大投手（34）が、大谷翔平投手（28）から力を受け、開幕へ突き進む。ロッテ戦（静岡）で先発し、5回1安打無失点と好投した。前日はWBC日本対中国の試合を映像で観戦。「開幕戦の難しさはあるのかなと思いましたけど、その中で大谷選手の投球が見事だった。打の方でもそうだし、ああいうところを出せるというのが、やっぱりMVP取るだけの選手だなと思いました」と称賛した。普段とは違う国際試合。しかもチームにとって最初の試合。「誰でも入りというのは難しいところだと思います」と語る。自身も今季の開幕投手を務める。143試合の1発目。チームを10年ぶりの優勝へ導くためには、1年間の"入り"が重要になる。初戦で好投し、流れを引き寄せる。その準備は順調だ。今季対外試合全3戦、合計11回で無失点を続けている。「そこを重視するわけではないですけど、バッターの反応、そういうの含めていいということ」と手応えを感じている。オフ期間から取り組んできた新フォームにも満足げ。「自分の中でこの感じでいけるというのは感じてきている。残りの登板、調整する時間も含めて、しっかりと自分のものにしたい」と前を向く。「3・11」の前日につかんだ手応え。被災地を再び歓喜で沸かせるための、完成形は近い。【湯本勝大】

◆巨人から移籍したロッテのポランコが、7回に2ランを放った。無死一塁で楽天安楽の低めのフォークボールを右越えへ運び「オープン戦だが、第1号が出てうれしい。これからもしっかり打席に立って開幕に向けて準備したい」と上機嫌で話した。これまでの試合ではタイミングをなかなか合わせられず、自慢の力強いスイングを生かせなかっただけに「いい方に向かっている」と笑顔を見せた。

◆楽天阿部寿樹がオープン戦初適時打を放った。2回、1点を先制した直後の2死一、二塁で、カウント3－2からロッテ小島の内角140キロカットボールを左前に運んだ。岩手・一関市出身で、地元球団での初めてのシーズンへ向けて、仕上がりは上々。3・11を前に「勇気を与えられるのは、個人の結果よりも優勝。東北のみなさんに元気を与えられるように、優勝を目指して頑張りたい」と力を込めた。

◆ロッテの小島は４回５安打２失点（自責点０）。初めて担う開幕戦先発へ向け、精度向上に取り組むフォークボールも試しながらテンポよく投げ「もう少し球を低くしたいと思うが、全体的にまあまあ良かった」と表情は明るかった。今季初実戦で失投が目立った２日の練習試合から修正。変化球をうまく織り交ぜながら、右打者への内角球も効果的に決め「前の試合よりはだいぶ良かった」と手応えを口にした。

◆巨人から移籍したロッテのポランコが七回に２ラン。無死一塁で安楽の低めのフォークボールを右越えへ運び「オープン戦だが、第１号が出てうれしい。これからもしっかり打席に立って開幕に向けて準備したい」と上機嫌で話した。これまでの試合ではタイミングをなかなか合わせられず、自慢の力強いスイングを生かせなかっただけに「いい方に向かっている」と笑顔を見せた。

◆３月３０日の日本ハム戦の開幕投手に決まっている楽天・田中将大投手（３４）が先発し、５回１安打無失点、４奪三振。大役に向けて好調をキープした。オープン戦初登板で４回無失点だった４日の日本ハム戦（札幌ドーム）に続いて、計９回を無失点に抑えている。田中将の一問一答が以下の通り。－－投球を振り返って「全体を通して、よかったと思います。前回よりも長いイニングを投げることができて、いい登板だったと思います」－－三振数も前回より多かった「もう少し取りたい気持ちはあります。いい感じでゴロを打たせることができた。きょうはバックも本当にいい守りを数多くしてくれたので、助かりました」－―新フォームの完成度「だいぶ方向性は決まった。あとは残りの登板で、調整する時間も含めて、しっかりと自分のものにしたいです」

◆中日から移籍した楽天の阿部が二回、オープン戦初の適時打を放った。なかなか好結果が出ていなかっただけに「毎回ヒットを打ちたいと思っている。打てて良かった」と息をついた。１１日で東日本大震災から１２年となる。岩手県出身の３３歳のベテランは「（２０１３年に）楽天が優勝したのをテレビで見て鳥肌が立った。東北の皆さんに元気を与えられるように、優勝を目指して頑張りたい」と活躍を誓った。