ソフトバンク(8対8)ヤクルト =オープン戦2回戦(2023.03.08)・福岡PayPayドーム=
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ヤクルト
14000001281301
ソフトバンク
02020201181402
勝利投手:-
敗戦投手:-

本塁打
【ヤクルト】オスナ(1号・1回表ソロ)
【ソフトバンク】リチャード(1号・2回裏ソロ),上林 誠知(2号・6回裏2ラン)

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◆ソフトバンクは、リチャードがソロを含む2安打の活躍。投げては、守護神候補の4番手・オスナが1イニングを三者三振に抑えてみせた。一方のヤクルトは、並木が3安打2盗塁をマーク。開幕一軍入りへ向け、首脳陣に持ち味をアピールした。

◆ソフトバンク先発の板東湧梧投手(27)が緊急降板した。2回に9番並木のライナーが右の手のひら付近に直撃。板東はこぼれた打球を拾って一塁に送球したが、間に合わなかった(記録は投手内野安打)。直後に斉藤和巳1軍投手コーチがマウンドへ。ベンチに戻って手当てを受けたが、数分後に2番手笠谷が告げられた。板東は開幕ローテーション候補のひとりとして期待されていただけに、不安の残る降板となった。

◆ソフトバンク和田毅投手(42)が、実戦初登板で2回1安打無失点。「左ふともも裏の張り」で一時スロー調整だったが、本拠地で万全な姿を見せた。4回から3番手で登板。先頭の8番松本直は4球すべて直球で、最後はバットを折らせて左飛に仕留めた。許した安打は5回、サンタナの左前打のみ。2イニングを23球で終え、登板後は斉藤和巳1軍投手コーチに笑顔を見せた。6日の投手練習で、斎藤学1軍投手コーチは「今の感じで言うと(開幕に)間に合う。開幕ローテの候補? 当然ですね」と話していた。プロ21年目のベテランに期待が膨らむ。

◆ベテランの"逆襲"が始まった。ソフトバンク和田毅投手(42)がヤクルト戦で今年初めて実戦登板し、2回1安打無失点と好投した。春季キャンプ中盤に「左ふともも裏の張り」を訴えて一時スロー調整。開幕に黄信号がともっていたが、本拠地で万全な姿を見せた。藤本博史監督(59)も「100点満点。100点満点は言い過ぎや、90点ぐらいやっとこうか」と冗談交じりにたたえた。特筆すべきは直球のノビだった。球速は140キロ中盤だが、ヤクルト打線が手を焼いた。4回、先頭の松本直には4球すべて直球で、最後はバットを折らせて左飛。5回、この日本塁打を放っていたオスナは143キロで力ない二飛に仕留めた。和田は「(直球は)指にかかっていましたし、低めにも左右にもコントロールできた。悪くはなかったと思います」と充実の表情。チーム最年長42歳の大ベテランが健在を示した。開幕ローテーション入りは諦めていない--。そんな気概が伝わる23球だった。「もちろん勝ち取っていきたいと思いますし、そういうつもりで昨年からやってきています」。約1週間ほど調整が遅れたが、百戦錬磨の左腕に焦りはない。「他の投手より実戦の回数が少ない。内容もそうですが、結果も求めていかないと」。現状、開幕ローテは31日に大役を務める大関と石川しか正式に決まっていない。「選んでもらえるように頑張るだけです」。当然のように意気込んだ。【只松憲】

◆ソフトバンクの1点ビハインドで迎えた9回裏。1イニングで両軍合わせて3度、リクエストが要求される激しい攻防となった。まずは1死満塁で、アストゥディーヨが三塁へのゴロを放って本塁封殺。一塁に転送したが、セーフの判定になった。ここでヤクルト高津監督がリクエスト。判定は変わらず、セーフのままで試合は続行された。さらに2死満塁で、嶺井への内角球の判定がファウルとされたが、嶺井は死球を主張。藤本監督がリクエストを要求し、判定が死球に変わって同点となった。最後は2死満塁で、育成川村の打球が右翼ポール際へ。入ればサヨナラ満塁本塁打という打球だったが判定はファウル。藤本監督がリクエストを要求したが、判定変わらずファウルだった。激しい「リクエスト合戦」の結果、試合は引き分けで終わった。

◆ソフトバンク・リチャード内野手が23年の対外試合初アーチをかけた。2回2死、ヤクルト石川の変化球を左翼スタンドへ。「思い切って自分のスイングをすることができたと思います」。8回先頭で2安打目となる左前打を放ったが、その前の2打席は好機で連続凡退。藤本監督は「いい場面でもう1本、出たら良かったんやけどね。よく打ちましたけどね」と話した。

◆ソフトバンク上林誠知外野手が2戦連発を決めた。1点を追う6回1死一塁、ヤクルト清水から右翼テラス席へ一時逆転の2ラン。「完璧な打球ではありませんでしたが、しっかりとしたスイングができたと思います」。オープン戦は4試合で11打数5安打、打率4割5分5厘と絶好調。昨季、右アキレス腱(けん)を断裂し、復活を期す男が外野レギュラー奪取へギアを上げている。

◆ソフトバンク育成2年目の川村が攻守でアピールした。打っては8回1死一、二塁で右越えに適時二塁打。守備でも9回1死満塁で内山の中前打に反応し、本塁へのストライク送球で3点目を阻止した。8-8同点の9回2死満塁では、劇的サヨナラ弾かという大ファウルも放ってインパクトを残した。「なんとか1軍の戦力になれるように、全部でアピールしたい」。意気込む背番号132に藤本監督は「いいね! これだけいいところを見せて、支配下に近くなってきた」と目を細めた。

◆ヤクルトのホセ・オスナ内野手(30)が「3番・一塁」で先発出場し、一回2死の第1打席に左翼席へのオープン戦1号ソロを放った。「打ったのはストレート。初球から積極的に仕掛けることができた。一発で仕留めることができた。キモチイイです」ソフトバンクの先発右腕・坂東の148キロを捉えた鋭い打球は、一直線にスタンドへ飛び込んだ。試合前の時点でオープン戦は15打席でわずか1安打だった助っ人に、16打席目で待望の初アーチ。開幕に向けてここから状態を上げていく。

◆先発したソフトバンクの板東が二回途中に緊急降板した。2死二塁から、並木のはじき返した打球が右手に直撃。治療のため斉藤投手コーチとともにベンチへ下がり、そのまま笠谷と交代した。藤本監督によると、打撲といい、長期間離脱することはないという。板東は5年目の右投手。昨季は完封勝利を含む自己最多の3勝を挙げた。今季は先発定着を目指し、開幕ローテーション候補としてキャンプから調整していた。(ペイペイドーム)

◆ソフトバンクの42歳、和田がオープン戦初登板で2回1安打無失点と好投した。キャンプ中に左太ももの張りで一時別調整となったため、これが実戦初登板。不安を一蹴し「いい形で入れた。変化球もある程度投げられたので良かった」と納得の表情だった。直球に力と切れがあった。四回からマウンドに上がると、先頭の松本直を143キロの球でバットを折る左飛。五回は北村から見逃し三振を奪い、第1打席で速球を左越えに運んだオスナを、平凡な二飛に打ち取った。球速が従来より5キロほど速いカーブの習得に励むなど、プロ21年目でも探究心が旺盛なサウスポー。万全な状態を示し、首脳陣を一安心させた。(ペイペイドーム)

◆プロ22年目の開幕へ、一歩ずつ前に進んでいる。ヤクルト・石川雅規投手(43)が先発で3回31球を投げ4安打2失点。結果には決して満足はいかないだろうが、らしさも光った投球だった。早めにスイングを仕掛けてくるソフトバンク打線に対し、一回は直球中心で攻めた。二回に2点を失ったが大崩れはしない。三回2死二塁では柳田をカウント0―2に追い込むと、最後は外角スライダーで空振り三振。直球は130キロ台だが、制球力と切れで勝負する本来の投球術で今年2度目の実戦登板を終えた。今年1月に43歳となり、2023年は球界最年長として挑む。齢を重ねたが「あまり実感がない。やっているこっちは気持ちは若くやっているつもり。試合でカッカするよね。そこはまだまだ若いなと思う。それだけ気持ち出ているのかなと」と気持ちは若いままだ。同世代の多くがユニホームを脱ぐ中、1学年下のソフトバンク・和田の存在は大きい。「同年代が頑張っているとまだまだ頑張らないとなと思う」。その和田がこの日、石川の降板した直後の四回から登板。合わせて85歳のベテラン左腕2人が元気な姿を見せた。「開幕を目指すイコール開幕ローテーションだと思う」と石川。今季もその枠に入り、最高のスタートを切る。(赤尾裕希)

◆ソフトバンクの上林が、2試合連続本塁打となる2ランを放った。4―5の六回1死一塁で、清水の初球を力みなく捉えた打球が右中間フェンスを越えた。それまでの3打席は凡退しただけに「自分のポイントで打てたので良かった」と喜んだ。昨季は序盤に右アキレス腱断裂の大けがを負い、戦線から離脱。プロ10年目の今季は「復活の年にしたい」と静かに闘志を燃やしている。5日の広島戦から3試合連続安打中だが、「満足していない。凡打でもいい凡打とか、そんな打席を増やしたい」と貪欲だ。(ペイペイドーム)

◆ヤクルトは球界最年長の43歳左腕・石川雅規投手が先発し、3回4安打2失点。二回にリチャードに左越えソロを被弾したが、制球を乱すことなく今年2度目の実戦登板を終えた。無四球に「ストライク先行で四球を出さないようにという意識はあった。このまま状態を上げて、余分な点数を与えないようにやっていきたい」と開幕ローテーション入りへ段階を踏む。

◆捕手登録ながら今年から外野手に挑戦している高卒3年目のヤクルト・内山壮真(20)が、実戦で初めて右翼の守備に就いた。五回から出場し、八回に川村の右越え二塁打を処理。「いきなりだったので、ちょっとびっくりした」と本音を漏らしたが「景色も全然違かったですし、しっかりクッションも処理できたのでまずまず」とうなずいた。高津監督は「いろいろなことを今のうちに試しておきたい」と説明した。

◆さすがの一打だった。球界野手最年長のヤクルト・青木宣親外野手(41)が二回2死満塁で右前へ2点打。2番手左腕、笠谷の外角へ逃げるスライダーをうまくバットに乗せ、オープン戦初打点をマークした。「いい場面だったので良かったと思う。追い込まれていたので、何とかコンタクトできるようにという意識でした」打撃技術は円熟味を増している。昨季は81試合の出場で55安打に終わったが、オフは課題を自己分析し「2つぐらいあって、そこがクリアできたら成績が残ると思う」と修正に努めてきた。詳細は「結果が残ったら」と明かしていないが、今春のキャンプでも全体練習後に黙々とマシン打撃を打ち込む姿があり、この日もフリー打撃終了間際に再びグラウンドに現れ、感覚を確かめるようにティー打撃を行った。今年もベテランの絆は強い。昨年4月23日の阪神戦(神宮)で2学年上の石川のシーズン初勝利をソロアーチで後押しし、2人でお立ち台に上がるなど「石川が投げたら青木が打つ」ことが定番に。この日も43歳の左腕が先発しており「いいことは続けていきたい」。合わせて84歳のコンビが今季も健在だ。オープン戦はこれで14打数5安打。「良かったところ、悪かったところが出たので、また1つずつ、つぶしていけたら」。若手の台頭も目立つが、まだまだ席を譲る気はない。元気な41歳がさらに状態を上げる。(赤尾裕希)

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<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
300 1.000
(-)
-
(-)
15
(-)
8
(-)
1
(-)
2
(-)
0.292
(-)
1.000
(-)
1
(-)
ORIX
200 1.000
(-)
0
(-)
11
(-)
4
(-)
1
(-)
2
(-)
0.269
(-)
2.000
(-)
3
(2↑)
日本ハム
420 0.667
(↑0.067)
0
(-)
35
(+7)
26
(+1)
9
(+2)
11
(+6)
0.270
(↑0.011)
3.570
(↑0.73)
3
(1↑)
ソフトバンク
211 0.667
(-)
0.5
(↑0.5)
17
(+8)
10
(+8)
4
(+2)
1
(-)
0.273
(↑0.036
2.500
(↓1.83)
5
(-)
DeNA
330 0.500
(↓0.1)
1
(↓1)
17
(+4)
19
(+5)
1
(-)
2
(-)
0.200
(↑0.006)
2.420
(↓0.58)
5
(2↑)
西武
111 0.500
(-)
1
(↓0.5)
6
(+1)
5
(+1)
0
(-)
4
(+1)
0.176
(↓0.012)
1.730
(↑0.39)
5
(2↑)
広島
220 0.500
(-)
1
(↓0.5)
11
(-)
11
(-)
0
(-)
2
(-)
0.244
(-)
2.120
(-)
5
(4↓)
ロッテ
112 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
8
(+1)
12
(+7)
1
(-)
5
(+1)
0.176
(↓0.007)
2.750
(↓1.08)
9
(2↑)
楽天
240 0.333
(↑0.133)
2
(-)
29
(+5)
36
(+4)
5
(+2)
6
(-)
0.277
(↓0.016)
6.310
(↑0.49)
10
(1↓)
阪神
130 0.250
(-)
2
(↓0.5)
15
(-)
21
(-)
5
(-)
3
(-)
0.220
(-)
4.890
(-)
10
(1↓)
ヤクルト
133 0.250
(-)
2
(↓0.5)
32
(+8)
38
(+8)
6
(+1)
11
(+3)
0.245
(↑0.022
4.790
(↓0.54)
12
(-)
中日
021 0.000
(-)
2
(↓0.5)
10
(+1)
16
(+1)
3
(-)
0
(-)
0.190
(↓0.024)
3.670
(↑1.33)