オリックス(☆4対3★)ロッテ =リーグ戦25回戦(2022.09.30)・京セラドーム大阪=
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ロッテ
1000001013910
ORIX
200000011X4700
勝利投手:平野 佳寿(3勝2敗28S)
敗戦投手:オスナ(4勝1敗9S)
  DAZN
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◆オリックスは2-2で迎えた8回裏、相手の暴投の間に1点を加え、勝ち越しに成功する。直後に同点とされるも、その裏に2死三塁から福田がセーフティスクイズを決め、サヨナラ勝利を収めた。なお、引退試合を迎えた能見は、8回に打者1人を三振に打ち取り、有終の美を飾った。敗れたロッテは、救援陣が踏ん張れなかった。

◆昨季王者のオリックスが執念を見せた。同点に追いつかれた直後の9回、先頭の紅林が二塁打でチャンスを作ると、2死三塁から1番福田がサヨナラセーフティーバントを決め、試合を決めた。負ければ優勝を逃す1戦で神走塁が生まれた。同点の8回2死一、三塁、相手バッテリーのミスに、三塁走者の宗が素早く反応。本塁にヘッドスライディングを決め、一時勝ち越しに成功した。勝てば優勝の望みをつなげる1戦。先発したエース山本由伸投手(24)が7回110球7安打2失点の粘投で、試合を作った。今季初の中5日でのマウンドに、ときおり制球が乱れるシーンも見られたが、なんとか立て直した。同点の8回には2番手で、今季限りでの現役引退を表明している能見篤史投手兼任コーチ(43)がマウンドへ。ロッテ安田を空振り三振に仕留め、花道を飾った。これで貯金を再び今季最多タイの10とし、残り1試合。首位ソフトバンクの優勝マジックは「1」となったが、悲願の連覇へ、人事を尽くして天命を待つ。

◆今季限りで引退するオリックス能見篤史投手兼任コーチ(43)が出場選手登録され、中継ぎで登板した。この試合後に引退セレモニーが用意されていた。引退特例での登録ではなく、通常の出場選手登録だった。出番は緊迫した場面で訪れた。7回2失点で降板した山本由伸投手(24)の後を受けて、2-2の8回に登場。3万1442人のファンから大拍手が起こった。打者は4番の安田。代名詞の高々と振りかぶるワインドアップから思い切り腕を振った。初球の145キロはボールになったが場内をどよめかせた。143キロでストライク、143キロでファウルと追い込むと、4球目は外角への145キロでバットに空を切らせた。通算1517個目の三振で、お役御免となった。中嶋聡監督(53)が直接マウンドに行き、ねぎらった。目を少し潤ませた能見は、帽子をとって場内に何度も頭を下げた。ポストシーズンでも出番に備えて調整は続けるというが、現役最終登板になる可能性が高い。通算104勝の名左腕らしく、切れのある直球で記念のマウンドを飾った。

◆ロッテ高部瑛斗外野手(24)が球団史上単独3位となるシーズン44盗塁をマークした。この日、7回1死の第4打席で安打で出塁。2番高部の2球目、オリックス山本がカーブを投げたタイミングで今季44個目の盗塁に成功した。球団の個人シーズン盗塁数としては97年の小坂誠(56個)、88年の西村徳文(55個)に続く歴代3位となった。高部は今季プロ3年目。リーグ盗塁数では2位以下を大きく引き離しており、初の盗塁王獲得が決定的となっている。

◆オリックス能見篤史投手兼任コーチ(43)の引退セレモニーが行われ、縁の深い選手、球界OBのビデオメッセージが場内に流れた。ともに今季でユニホームを脱ぐ中日福留孝介外野手は「(阪神での)8年間の間にいろんな話をして、ぼくも勉強させてもらいましたし、オリックスに行って経験をたくさんの後輩に伝えているのを見ると僕自身もすごくうれしく思っていました」と語りかけた。阪神時代をともにすごした新井貴浩氏は「引退の連絡をもらったとき『やりきりました』の言葉が印象的でした」と優しい目でねぎらった。阪神の藤川球児SAは「今年もオリックスはたくさん熱い試合がありましたけど、その中で能見さんの存在が際立っているというニュースをたくさん見ました。現役を退くということで悲しく思う半面、能見さんの髪の毛を見るとそろそろ現役引退なのかなと思う次第でございます」と笑いをとりながらも「ただ野球界は能見さんを放っておきません」と、呼びかけることも忘れなかった。

◆オリックス能見篤史投手兼任コーチ(43)が、引退セレモニーの最後にチームメートの手で宙を待った。チームでの記念撮影のあと、この2年で慣れ親しんだ本拠地・京セラドーム大阪のマウンド付近にナインが集結。それぞれが感謝を込め、180センチ、74キロのスリムな体を8回、宙に飛ばした。

◆極限のひらめきが生きた。オリックス福田周平外野手が、ここ一番で"奇策"を決めた。「まさかバントしてくるとは思ってなかったと思う。そのカウント、そのシチュエーション。(考えたのは)カウントがノースリーになってからです」誰もが驚いた。3万1442人が集まった京セラドーム大阪が、一瞬止まった。同点に追いつかれた直後の9回裏2死三塁。3ボールからの4球目に作戦を決行。一塁方向にバントを転がした。ロッテの一塁山口のタッチをかわし、三塁走者の紅林がホームに突っ込んだ。意表を突くサヨナラセーフティーバント。歓喜のウオーターシャワーにぬれた。背番号1が一塁ベースに飛び込むと、ナインが駆け寄った。「水じゃなくて...。いっぱいアクエリアスがかかって。悪いやつがいるなぁ。ベトベトです」。爽やかに髪をかきあげた。この日、首位ソフトバンクがオリックスより先に勝ち、優勝マジックを1としていたため引き分けてもリーグ連覇が消滅する状況だった。9回に守護神の平野佳が1点差を追いつかれたが、福田は「野球は切り替えのスポーツ。切り替えてチーム全員で」と深くうなずいた。残り1試合。中嶋監督は「絶対に負けちゃいけないというところが必ずある。最後まで諦めずに、可能性があるのなら(連覇を)行きたい」と話す。福田の奇襲成功が、ペナントレース最終盤で流れを変えるか。逆転連覇の望みをつないだ。【真柴健】○...エース山本が意地を見せた。今季初の中5日で7回を110球、7安打2失点にまとめた。だが納得はいっていないようで「なんとしても勝たないといけない試合で、リードを守り切れず(7回に)追いつかれてしまって悔しいです」と反省の言葉を並べた。10三振を奪い、今季205三振に到達。最多勝など、2年連続先発のタイトル総なめが見えてきた。

◆今季限りでの現役引退を発表し、引退試合に臨むオリックス・能見篤史投手兼任投手コーチ(43)が、試合前に一塁ベンチ前の円陣で声出し役を務めた。「ここで? こんな感じ? (声出し役を)やるの初めて」と思わず笑み。「残り2試合。まだ優勝のチャンスも十分にあります。一個一個、選手、出来ること、たくさんあります。本当に打線としてつないで、さらにきょうは僕が投げるので、なんとかいい舞台をお願いします! 行きましょう! さあ行こう!!」と野手陣に声をかけ士気を高めていた。

◆今季限りで現役引退することを発表しているオリックス・能見篤史投手兼任投手コーチ(43)が出場選手登録され、引退試合として2-2の八回に本拠地のマウンドへ上がった。登板を前に、29日には「あまり投げたくはないんですけど。迷惑かけられないので」と話していた左腕だが、出番は大事なシーン。それでもロッテ・安田に対し、145キロ、143キロ、143キロと真っすぐで押し、最後は145キロで空振り三振。ナインが集まり、中嶋監督が自らマウンドへ。万雷の拍手の中、涙を見せることなくベンチに下がった。阪神で16年、オリックスで2年と計18年のプロ野球人生のラストを能見らしく、さわやかに飾った。

◆ロッテの安田が一回に適時打を放ち、オリックスの山本の連続無失点を16イニングで止めた。2死から中村奨が三塁線を破る二塁打。続く安田は外角低めのフォークボールを中前にはじき返し「チャンスで打つことができてよかった。久しぶりに捉えることができた」と喜んだ。直近5試合でわずか1安打と元気がなかったが、今季苦しめられてきた難敵からの先制打に気を良くしたのか、三回にも中前打を放った。複数安打は9月18日以来だ。「そう簡単に打てる選手ではないので積極的にいってほしい」という井口監督の期待に、ロッテの主砲候補が応えた。

◆オリックスが劇的なサヨナラ勝利を飾った。すでに優勝マジック「2」のソフトバンクが楽天に快勝。九回2死から同点に追いつかれ、延長十二回引き分けならV逸となる状況だった。2死三塁から福田周平外野手(30)が一塁線にセーフティバントを敢行。タッチをかいくぐって、ヘッドスライディングで一塁へ。鮮やかな〝サヨナラスクイズ〟で、土壇場で踏みとどまった。試合は山本由伸投手(24)が先発。八回には今季限りでの現役引退を表明している能見篤史投手兼任投手コーチ(43)が登板するなど、負けられないムードの中でチームは意地を見せた。

◆今季限りでの現役引退を発表しているオリックス・能見篤史投手兼任投手コーチ(43)が引退試合として2-2の八回に登板した。ロッテ・安田に対し、オール直球勝負で最後は145キロで空振り三振。阪神で16年、オリックスで2年と計18年のプロ野球人生のラストを飾った。試合後にはセレモニーが行われ、ビジョンでは阪神時代にチームメートだった中日・福留や新井貴浩氏、藤川球児氏からメッセージ。その後、ときおり涙を見せながら、挨拶を行った。最後のメッセージは以下の通り。「物心ついたときからテレビを見てプロ野球選手にあこがれ、僕の野球人生がスタートしました。すばらしい指導者やチームメートに恵まれ、プロの世界に導いていただき、阪神タイガースに入団しました。高校時代にかなわなかった甲子園のマウンドに立ったときの景色は鮮明に覚えています。16年間、先輩や後輩に支えられ、ファンの声援に励まされ、僕に力を与えてくれたこと、野球選手として成長させていただいたこと、本当に感謝でいっぱいです。そして、オリックス・バファローズのファンのみなさま、球団のみなさま。選手兼コーチとして迎え入れてくださり、やさしく接していただき、本当にありがとうございました。中嶋監督のもと、すばらしい人たちに恵まれ、また違った、新しい野球を勉強させていただきました。能力の高い選手、伸びしろのいっぱいある選手と話すことができ、感謝しています。本当に僕は幸せです。そして、チームはまだまだ強くなります。それにはファンの皆さまの声援が必要です、ぜひ球場に足を運び、力を貸してください。おとん、おかん。野球というすばらしい出会いをさせてくれて、ありがとう。そして家族。苦しいとき、いつもそばにいてくれて、励ましもあり、落ち込んいる姿を見過ぎて、あまりにも苦しくなって、逆に尻をたたいていただいたこと、本当に感謝しています。苦労もいっぱいかけました。こうして今シーズンをもって現役を終われること、本当に感謝しています。ありがとう。最後になりますが、中嶋監督と2年間、野球選手をできて、ひとつも悔いはありません。やりきりました。そしてファンのみなさま、18年間、いろいろ支えていただき、たくさんの声援をいただき、本当に僕は幸せでした。今シーズン、まだ先はありますが、選手兼コーチとしてサポートし、全力を尽くして今シーズンがんばりたいと思います。みなさん、18年間ありがとうございました」

◆ロッテはオリックスのエース、山本から2点を奪って競り合いに持ち込んだが、サヨナラ負けで5位が確定した。1点を追った九回に藤原の適時打で追いついたものの、その裏の2死三塁で予想外のバントを試みた福田を刺せず、三塁走者の生還を許した。井口監督は「しっかり粘っていたけど、最後は防がないといけなかった」と悔しがった。今季最終戦は10月2日、首位ソフトバンクを本拠地で迎え撃つ。監督は「しっかり全力で応援してくれるファンのためにも戦いたい」と誓った。

◆今季限りでの現役引退を発表しているオリックス・能見篤史投手兼任投手コーチ(43)が引退試合として2-2の八回に登板。ロッテ・安田にオール直球勝負で最後は145キロで空振り三振に仕留めた。阪神で16年、オリックスで2年と計18年のプロ野球人生のラストを飾った。セレモニーの後は囲み取材にも応じた。(冒頭に)「最後じゃないで、俺は、まだ(笑)」――きょうのあの場面での登板は?「いや、意外とそこまで緊張しなくて、本当にやさしい拍手をいただいて、こう、自然と入った感じです」――ワインドアップで投げた「そうですね。練習はしていたんですが、いまいち、なんか、ボールを投げたら、練習はしてたんですけど、あんな感じかなと(笑)。そんな感じです」――久々だったんで違和感があった?「う~ん、まあ初球、しっかり投げようと思って投げたら、すごく引っかけたんで。ちょっと感覚のズレと。四球だけはさすがに、というところで」――全部真っすぐ「そうですね、真っすぐ投げたんですけど、なぜか最後だけ指にかからなくて、ボールがお辞儀したんで。やっぱりな、という感じです」――球速は145キロ「いやあ、やっぱり切れはないですね、はい(笑)。そんな感じです」――やりきったと言っていた。改めて登板を終えて、そういう気持ちに「はい、変わらないですよ。やっぱり。みてください、涙も出ないし、記憶ぶっ飛ぶし。それはそれで、僕らしいかな」――セレモニーでは感極まっていた「でしょ。あそこで記憶飛んだんで。次、何言おうとしていたっけ、っていうので、さすがにたまらず...(笑)。がんばって覚えていたんですけど、なかなか出来ない経験ですし。そのへんで失敗するのも僕らしいかなと。ふふふふ」――ああいう姿は意外だった「う~ん、でもねえ。正直に、飛んだものは飛んだんで。そんな感じです」――家族に最後、見せられて、いい形で終えられた「そうですね、こうやってね、本当にこう、オリックスさんには2年間しかいかなったところで、こういうセレモニーも企画していただいて。申し訳ないんですけど、僕からしたら本当、拾っていただいて、また出来る環境を与えていただいたんで、本当に感謝です」――先輩からメッセージや、鳥谷氏が(花束贈呈に)駆けつけた「いやあ本当に、ありがたいところで。新井さんらしく(笑)。福留さんはまじめに、(藤川)球児もそうですけど。ふふふ。僕を称えてもらって、すごくありがたかったんですけど、なぜか新井さんだけ、最後、水本コーチにいくという。新井さんらしいなと思います」――オリックスの後輩に授けたものは「いや、そうでもないですよ。いろいろコミュニケーションをとったなかで、その選手の性格であったりとか、しっかり把握していたんですけど、でもまだまだ能力を発揮し切れていない選手がすごく多くて、さらにそれ以上、もう一個なにか変えれば、全然良くなるんで。そのへんは言われて出来ることではないんで。いろんなヒントは与えますけど、あとは本人がしっかりと気づいてくれたらいいなと」――CS、日本シリーズも準備をする?「そうですね、選手兼任なので。コーチとしてもそうですし、なにか、もしかしたら、半数がコロナになったり、なにが起こるかわからないんで、はい。そこは、投げる投げないは別として、しっかり準備はしないといけないんで」――投げた後の表情も、いつものポーカーフェイスに見えた「いや、もうね、1人を無事に終えたのと、中嶋監督が来てくれて。ははは」――なにか声をかけられた?「いろいろと、こうね。安田選手も三振したので、逆に垂れた真っすぐで申し訳ない。複雑でした」――鳥谷氏はサプライズ?「そうですね。(ただ)なんとなく予想はついていたんで。いやあ、ゆかりのある選手というところで、間違いないなというところで(笑)」――場内1周の心境は「いや、本当に、たくさん声援いただきましたし、オリックスファンの方もたくさんいて、阪神タイガースのユニホームも掲げてもらって、本当にありがたいです。後輩たちも来ていたんで」

◆オリックスの山本は今季26度目の先発登板を終え、2年連続となる先発投手主要タイトル4冠がほぼ確実となった。16勝目はならなかったが、15勝5敗で最多勝と最高勝率は確定。防御率1・68は断トツで、奪三振数205も、173の佐々木朗(ロッテ)、147の千賀(ソフトバンク)に大差をつけている。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
76632 0.547
(↑0.004)
M1
(↑1)
2551
(+5)
463
(+1)
105
(+1)
84
(-)
0.256
(-)
3.060
(↑0.01)
2
(-)
ORIX
75652 0.536
(↑0.004)
1.5
(-)
1485
(+4)
456
(+3)
89
(-)
62
(-)
0.246
(-)
2.840
(-)
3
(-)
西武
71673 0.514
(-)
4.5
(↓0.5)
2459
(-)
443
(-)
116
(-)
59
(-)
0.230
(-)
2.760
(-)
4
(-)
楽天
69703 0.496
(↓0.004)
7
(↓1)
1531
(+1)
517
(+5)
101
(-)
97
(-)
0.243
(↓0.001)
3.460
(↓0.01)
5
(-)
ロッテ
68731 0.482
(↓0.004)
9
(↓1)
1496
(+3)
533
(+4)
96
(-)
132
(+2)
0.231
(↑0.001
3.400
(↓0.01)
6
(-)
日本ハム
58813 0.417
(-)
18
(↓0.5)
1459
(-)
532
(-)
100
(-)
93
(-)
0.234
(-)
3.470
(-)