広島(★4対5☆)ヤクルト =リーグ戦24回戦(2022.09.29)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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ヤクルト
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広島
0220000004911
勝利投手:木澤 尚文(9勝3敗0S)
(セーブ:マクガフ(2勝2敗38S))
敗戦投手:ターリー(2勝4敗0S)

本塁打
【ヤクルト】オスナ(19号・7回表3ラン)
【広島】上本 崇司(2号・2回裏2ラン)

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◆ヤクルトが接戦を制した。ヤクルトは1-4で迎えた6回表、キブレハンの適時打で2点差に迫る。続く7回には代打・オスナの3ランが飛び出し、試合をひっくり返した。投げては、5番手・マクガフがリーグトップに並ぶ今季38セーブ目。敗れた広島は、救援陣が振るわなかった。

◆広島秋山翔吾外野手(34)が試合前練習に合流した。このまま出場選手登録される見込み。■2軍戦は2試合4打席1安打秋山は10日にコンディション不良を理由に出場選手登録を抹消されていた。実戦復帰は27日のウエスタン・リーグ、オリックス戦。28日の同戦にも出場し、2日間で4打席に立っていた。28日の2打席目には右前打も放っている。■逆転CSへ、秋山の経験値に期待大チームは今季残り3試合。3位阪神を1ゲーム差で追う5位ながら、いまだ逆転CSへの希望は残っている。シーズン最終盤で、頼れるヒットマンが合流した。まずは代打待機が濃厚だが、経験豊富な戦士の合流がチームに与える影響は大きい。

◆広島西川龍馬外野手(27)は、今季ヤクルトを相手に58打数21安打の打率3割6分2厘で、特に得点圏では5割3分3厘の好相性。9月の打率が4割2分4厘と絶好調の3番打者が、得意のカードで今日も打つか。

◆日本選手歴代最多タイのシーズン55本塁打を放っているヤクルト村上宗隆内野手(22)の第1打席は、二ゴロだった。相手先発は広島森下。カウント1-2からカーブを強振するも、ゴロに打ち取られた。13日巨人戦(神宮)の9回に55号3ランを打ったのを最後に、これで49打席連続のノーアーチ。本塁打なしの今季自身最長ブランクを更新した。

◆日本選手歴代最多タイのシーズン55本塁打を放っているヤクルト村上宗隆内野手(22)が、50打席連続ノーアーチとなった。第2打席、空振り三振に打ち取られた。相手先発の広島森下に、追い込まれてから2球ファウルで粘った。しかし7球目、外角の球を振りにいき空振り三振。13日巨人戦(神宮)の9回に55号3ランを打ったのを最後に、本塁打なしの今季自身最長ブランクを更新し続け、これで50打席連続となった。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、3点を追う2死満塁の絶好機で空振り三振に終わった。5回に1点奪い、なおも満塁のチャンス。初球ボールを見送り、内角カットボールをファウル。3球目、内角高めの149キロ直球を豪快に空振りし、最後は外角の151キロをフルスイングするも、空振り三振に打ち取られた。これで51打席連続ノーアーチとなった。13日巨人戦(神宮)の9回に、日本選手歴代最多タイのシーズン55本塁打となる3ランを打ったのを最後に、本塁打なしの今季自身最長ブランクを更新し続けている。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、18打席ぶりの安打を放った。2点を追う7回1死で迎えた第4打席。広島3番手のケムナと対し、カウント3-1から2球続けてファウル。7球目のスライダーを右前へ運び、24日以来の安打とした。安打は出たが、13日巨人戦(神宮)の9回に、日本選手歴代最多タイのシーズン55本塁打となる3ランを打ったのを最後に、本塁打なしの今季自身最長ブランクは52打席連続に更新となった。

◆クライマックスシリーズ進出を狙うセ・リーグ5位広島が優勝したヤクルトと対戦。先発は広島が森下暢仁、ヤクルトは石川雅規。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、第5打席もノーアーチに終わった。1点リードの9回先頭の第5打席、広島栗林に3球で追い込まれ、最後は152キロ、高めの直球を豪快に空振り。この試合、3つ目の三振を喫した。7回の第4打席では右前打を放ち、18打席ぶりの安打を記録。しかし13日巨人戦(神宮)の9回に、日本選手歴代最多タイのシーズン55本塁打となる3ランを打ったのを最後に、本塁打なし。ホームランブランクは、今季自身最長の53打席連続に更新する結果となった。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、5打数1安打もノーアーチに終わり、56号は持ち越しとなった。1点リードの9回先頭の第5打席、広島栗林に3球で追い込まれ、最後は152キロ、高めの直球を豪快に空振り。この試合、3つ目の三振に打ち取られ、9回の守備から退いた。7回の第4打席では右前打で、18打席ぶりに安打を記録。しかし13日巨人戦(神宮)の9回に、日本選手歴代最多タイのシーズン55本塁打となる3ランを打ったのを最後に、12試合足踏み。今季自身最長ブランクは53打席連続に更新し、歴史的1発は30日に持ち越しとなった。

◆日本選手最多シーズン56号本塁打に王手をかけているヤクルト村上宗隆内野手は、5打数1安打だった。13日巨人戦で55号を放って以来、これで12試合、53打席ノーアーチ。それでも2点を追う7回1死、広島ケムナから右前打。24日DeNA戦の第3打席以来18打席ぶりの安打を放ち、打率は3割1分7厘。4打数無安打だった2位の中日大島と3厘差とし、3冠を維持した。

◆4点差をひっくり返しての逆転勝利で、ヤクルト木沢尚文投手(24)が中継ぎながら9勝目を挙げた。2点を追う6回から3番手で登板。先頭から2者連続四球を出してから、開き直った。「もともと制球もよくないので、そこから割り切って、まず1つアウトとることに集中できたのがよかった」。併殺打と、代打秋山を空振り三振に仕留めて切り抜けた。直後の7回の攻撃で、代打オスナが逆転3ラン。回またぎでマウンドに上がり、先頭の野間に安打を許し犠打で1死二塁とするも、西川を空振り三振、マクブルームを右飛。150キロを超えるシュートを軸に2回を1安打無失点に抑えた。チームは継投で逃げ切り、木沢に白星が舞い込んだ。9勝はチームではサイスニードに並ぶトップ。チームの逆転勝利数33勝はリーグトップで、救援陣として勝利を呼び込んだ今季は、55試合に登板している。リーグ連覇に大きく貢献した2年目の怪腕は「昨年(個人的に)悔しい思いをした分、充実感は感じてはいますが、ここからがまた勝負。次日本一なるために自分がどういった形で貢献できるか準備していきたい」と引き締め直した。

◆広島が4点差を逆転され、敗れた。ターリーが逆転3ランを被弾するなど、苦しんだ。30日に引き分け以下で今季のBクラスが確定する。試合後に佐々岡真司監督(55)は「あそこで続投させた僕の責任」と背負った。最後には「我々は勝つだけ」と言葉を絞った。佐々岡監督の一問一答は以下の通り。-ターリーは本塁打だけは避けたかったああいう場面でいって...。そこで投げさせた僕の責任です。小刻みにと考えていた中で。あそこ続投させた僕の責任です。-ケムナは四球が絡み、1死一、二塁として降板悪い時は四球絡みという課題はあるんですけど。選手はプレッシャーがかかっている中で一生懸命やっている。頑張ってくれた結果でしょうし。そういうところで継投の失敗...。失敗だと思います。-打線もバント失敗。早い回で追加点を取れればそうですね。取れそうなところで。苦しい展開の中でプレッシャーがかかっていたでしょうし。選手は一生懸命勝つために。本当に勝たないといけないという重圧を持ちながらゲームを戦っていると思うので。-秋山も出た。スタメンはすぐにかは分からないですけど。状態をみながら。とにかく最後2試合、我々は勝つだけ。それに向かってやるだけです。

◆広島秋山翔吾外野手は8日以来3週間ぶりの実戦に代打で登場したが、空振り三振に倒れた。10日にコンディション不良で出場選手登録を抹消され、この日1軍に再昇格した。2点リードの6回2死二塁で打席に入ったが、ヤクルト木沢を前に3球三振だった。佐々岡監督は30日以降のスタメン復帰については「すぐには分からない。状態を見ながら」と話すにとどめた。

◆ああCSが遠のく...。広島がヤクルトに痛すぎる逆転負けを喫した。先発森下暢仁投手(25)が6回途中まで2失点にしのぐも、中継ぎ陣が失点を重ねた。3回までに4得点の打線も、4回以降は無得点。盗塁失敗やバント失敗などちぐはぐな攻撃で流れを逸した。30日ヤクルト戦に引き分け以下で、4年連続Bクラスが確定する。広島ファンの悲鳴とともに、白球が夜空に消えていった。2点リードの7回2死一、二塁。この回途中からマウンドに上がった4番手ターリーが、代打オスナに投じた4球目チェンジアップが浮いた。3球真っすぐを続けて追い込み、投手有利なカウントで投じた変化球が失投となった。点差やイニング、相手打者などの状況から、もっとも注意しなければいけない結果。2安打していた左打ちの松本友から右打ちのオスナに代えたヤクルトに対し、助っ人左腕を続投させた策が裏目となった。佐々岡監督 (終盤の継投は)小刻みにと考えていた中で、あそこは続投させた僕の責任です。今季初めて4点差を逆転された。先発森下は5回に1点を失うと、6回2死一、二塁で降板。2番手森浦が追加点を奪われたが2点差までに食い止めた。だが、7回はケムナが1死から村上に右前打を許すと、続く内山壮に四球。代わったターリーが2死後に、ヤクルトが温存していた助っ人の1発に屈した。141試合目にしても、栗林、矢崎につなぐ逃げ切りの形を確立できず、今季の逆転負けは34度目となった。ヤクルトはこの日、外国人選手や山田ら主力をスタメンから外していた。序盤から試合の主導権を握った広島だったが、突き放すことができない。5回は1死一塁から三振ゲッツー。6回は先頭から連続四球で得た無死一、二塁で会沢のバントが併殺となり、無得点。かみ合わない攻撃で、流れをヤクルトに渡した。あまりにも痛い敗戦で、阪神、巨人とのCS争いから大きく後退した。30日のヤクルト戦に引き分け以下で、4年連続Bクラスが確定する。指揮官は「とにかく最後2試合、我々は勝つだけ。それに向かってやるだけです」と言葉を振り絞る。ヤクルトには今季8勝15敗1分け。大きく負け越す王者相手に最後の意地を見せ、143試合目まで可能性をつなげたい。【前原淳】○...先発森下は6回途中2失点で降板した。キャリアハイ11勝目の権利を有していたが、中継ぎが逆転され白星が逃げた。「全部が実力不足。野手はよく守ってくれた。もうそれ(結果)が実力だったと思う」とうつむいた。8月16日に1年目の自己最多に並ぶ10勝目を挙げたが、そこから6戦勝ち星なし。シーズン終盤に失速してしまった。○...上本がプロ2本目の本塁打を放った。0-0の2回1死一塁でヤクルト先発石川の変化球を左翼席へ運んだ。打った瞬間分かる当たりに、派手なバット投げで手応えを示した。先制の2号2ランは本拠地初アーチ。「逆方向に意識を置いて、反応で打てました」。9月10日ヤクルト戦(神宮)でプロ1号を放って以来の1発で打撃力の高さも示した。

◆ヤクルト・オスナ内野手の代打逆転19号3ランで連敗を2で止め、25日のリーグ優勝決定後、初勝利を挙げた。2点を追う7回2死一、二塁。松本直の代打で右打席に入ると、ターリーの4球目のチェンジアップを左翼席へたたき込んだ。来日2年目で初の代打弾。勝利をもたらした1発に「メジャー時代の19年前半は主に代打で出ていて、自分のルーティンや準備は分かっていたよ」と胸を張った。

◆広島が29日のヤクルト戦(マツダスタジアム)に逆転負けを喫した。このため、阪神の自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が復活した。今季最終戦となる10月2日ヤクルト戦(甲子園)に勝てば、巨人、広島の結果に関わらず3位となる。他力では、最短で10月1日にCS進出が確定する。広島が9月30日に△または●なら、その時点で最終勝率で阪神を下回ることが確定。巨人が10月1日●なら、巨人も阪神より下位となることが決まる。

◆広島・秋山翔吾外野手(34)が1軍に合流した。練習前にナインの前で「全身全霊で頑張ります」と力強くあいさつ。6月下旬に米大リーグ3Aのエルパソから加入した今季は41試合に出場し打率・270、5本塁打、26打点。今月10日にコンディション不良で出場選手登録抹消となったが、27日のウエスタン・オリックス戦(杉本商事BS)で実戦復帰を果たした。28日の同戦では適時打を放っており、打線の起爆剤として期待がかかる。

◆広島の西川が連続試合安打を11に伸ばした。2―0の三回1死二塁で、フルカウントから石川の甘く入ったカーブを引っ張り、右前適時打。0―0の一回1死二塁で見逃し三振に倒れた悔しさをぶつけ「本日2回目の得点圏。2回目は絶対に打つと肝に銘じて打席に入った」と振り返った。下半身のコンディション不良から2カ月ぶりに復帰した8月から主に中軸として好結果を残し、試合前まで9月の打率は4割2分4厘を誇る。「強引にならず、逆方向への意識がいい結果につながっている」。逆転でのクライマックスシリーズ(CS)進出へ向け、好調を維持してチームを引っ張っている。

◆打った瞬間、確信のバット投げを決めた。0─0の二回1死一塁。「7番・遊撃」でスタメン出場した広島・上本崇司内野手(32)が、左翼席上段に運ぶ2号2ランで先制点をたたき出した。「必死にいきました。まずは先に点を取ることができて良かった」1死から坂倉が左前打で出て、上本が左腕・石川の2─2から6球目の内角寄りの124キロの変化球を振り抜いた。10日のヤクルト戦(神宮)以来のプロ2号はプロ10年目で初の本拠地弾。守備に就く際、自然と沸き起こる拍手に帽子を取って丁寧に礼をした。この日は体調が万全ではないレギュラーの小園に代わり遊撃に入った。2点リードの三回1死一、三塁では塩見の遊ゴロを確実に処理して6─4─3のダブルプレーを完成。今季は外野すべてと一塁以外の内野のポジションをこなすなどユーティリティーぶりが際立っている。上本の一発で勢いづいた打線は三回1死二塁で西川が右前適時打、さらに2死一、三塁で坂倉が中前適時打を放ってリードを広げた。通算200勝まであと17勝としている42歳の石川から4点を奪い、攻略に成功した。チームはマツダスタジアム通算500勝に王手をかけてから3度足踏み。この日を含め今季残り3試合。巨人、阪神とのクライマックスシリーズ出場権争いに勝ち抜くためには負けは許されない。

◆ヤクルトのホセ・オスナ内野手(29)が2点を追う七回2死一、二塁に代打で出場し、逆転の19号3ランを放った。「良い場面だったので何とか起用に応えたいと思いました。完璧に打つことができました」広島・ターリーが真ん中に投じた138キロのチェンジアップを一閃。打った瞬間に入ったと確信する大きな一発は左翼席へと吸い込まれていった。

◆熟練の投球術は鳴りを潜めた。ヤクルト・石川雅規投手(42)は4回7安打4失点で降板。今季7勝目(4敗)はならず。通算184勝目を逃した。緩い変化球を狙われた。二回は1死一塁から上本に内角低めへの124キロのカットボールを完璧に運ばれて2ラン。三回は1死二塁で西川に右前適時打。2死一、二塁から坂倉に中前適時打を浴びた。四回は三者凡退に抑えたが、直後の攻撃で代打を送られた。25日のDeNA戦でリーグ連覇を果たした際は神宮球場に妻と長男・大耀(だいや)くん、次男・栄寿(えいす)くんが駆け付けていた。「息子たちも大きくなって(優勝を)目に焼き付けてくれていると思う。本当に本拠地でできてよかった」。ホッとした表情をうかべ、父としての顔をみせた42歳左腕。現役を続けられる理由の一つに家族からの声援がある。優勝は決まってもシーズンはまだ続く。10月12日からはクライマックスシリーズファイナルステージが始まる。「短期決戦はしっかりとチームとして(勝利を)取りに行くのが大事。先発投手が、初回からより一層飛ばしていかなければいけない」と気を引き締めている。球団初となる2年連続の日本一へ、石川の力は必要不可欠。課題の残る登板となったが、修正して次につなげる。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が12試合&53打席ノーアーチで、日本選手のシーズン本塁打記録56号はまたしてもお預けになった。二回の第1打席は二ゴロ。四回、五回はともに空振り三振に倒れた。七回は右前打。九回は空振り三振。55本塁打と132打点は上積みできなかったが、ともにリーグを独走中。2004年の松中信彦(当時ダイエー)以来となる三冠王は、打率が2位の中日・大島に1厘差まで迫られていた。だが、この日は大島が4打数無安打で・314、村上が5打数1安打で・317。貴重な1安打で3厘差に広げた。ヤクルトは残り3試合、中日は2試合。

◆ヤクルトは2―4の七回に代打オスナの19号3ランで逆転した。救援4投手が無失点でつなぎ3番手の木沢が2回無失点で9勝目、マクガフが38セーブ目。オスナのヒーローインタビューは以下の通り。--ナイスバッティングです「サンキュー。アリガトウゴザイマス」--どんなことを考えて打席に向かったか「とにかく甘い球を待って。(広島の)ターリー投手は速い真っすぐを投げてきて、その後、チェンジアップで空振りを取ろうかなっていう思いだったと思うんですけど、なんとかいいコンタクトして、いい角度で上がってくれました」--感触としては「感触としてはほぼ完璧でした。確信しました」--来日2年目で初の代打での本塁打「日本では初めてかもしれないんですけど、メジャー時代2019年の前半は主に代打として出てたので、自分のルーティンや、その準備、どうすればいいかっていうのは、自分の中でしっかりわかってました」--スワローズファンにメッセージを「いつも遠征先まで来ていただいて熱い応援ありがとうございます。皆さんのサポートがいつも心強いです。これからもよろしくお願いします」

◆ヤクルトの木沢が全て救援でチームトップに並ぶ9勝目を挙げた。2―4の六回から3番手で投げ、2回を1安打無失点。七回にオスナの逆転3ランが出ると、その裏は1死二塁のピンチで西川を空振り三振に、マクブルームを右飛に仕留め「勝ち星は全く(気にしない)。本当に野手の方々に感謝」と話した。慶大からドラフト1位で入団した昨季は1軍登板なし。今季は競った展開での中継ぎでチームトップの55試合に登板し「昨年悔しい思いをした分、充実感はある。ただ、ここからがまた勝負」と気を引き締めた。

◆クライマックスシリーズ(CS)進出を目指す広島は痛い逆転負けを喫した。4―2の七回、3番手のケムナが安打と四球で1死一、二塁のピンチを招き、ターリーにスイッチ。長岡を三邪飛に仕留めたが、続く代打オスナに3ランを浴びて踏ん張れなかった。30日のヤクルト戦で引き分けるか負けると、4年連続のBクラスが決まる。佐々岡監督は「選手は一生懸命やっている中での結果。継投は僕の責任」とかばった。

◆発熱とコンディション不良で9日のヤクルト戦から欠場していた広島の秋山が、出場選手登録されて1軍に復帰した。六回に代打で出場し、空振り三振に倒れた。

◆値千金の一発だった。ヤクルトのホセ・オスナ内野手(29)が2-4の七回2死一、二塁で代打逆転19号3ラン。広島4番手、ターリーのチェンジアップを完璧に捉え、「良い場面だったので、何とか起用に応えたいと思いました」と満面の笑みを浮かべた。25日のリーグ優勝決定後は初勝利で、高津監督は「打撃陣も救援陣もみんなでよくつないだ。オスナの一発もよく効きました」と評価した。

◆広島がヤクルトに逆転負け。今季残り2試合でこの日試合のなかった3位阪神に1・5ゲーム差、同じく試合のなかった4位巨人に1ゲーム差と差が開いた。試合後の佐々岡真司監督(55)の一問一答は次の通り。──4─2の七回2死一、二塁でターリーが代打・オスナに逆転の3ランを被弾。本塁打だけは避けたい「そうですね。ああいう場面でいって...。そこで投げさせた僕の責任です。小刻みにと考えていたなかで。あそこ続投させた僕の責任です」──七回に登板したケムナは1死から村上に安打、続く内山には四球を与えた「悪い時は四球がらみという課題はある。選手はプレッシャーが掛かっている中で一生懸命やっている。頑張ってくれた結果でしょうし。そういうところで継投の失敗...。失敗だと思います」──4─5のビハインドの展開で八回は矢崎、九回は栗林を投入。執念を見せた「早め早めというのはここ何試合か考えていたので。一番大事なところで、でしょうね」──打線は2点リードの六回無死一、二塁で会沢が送りバントに失敗し三ゴロ併殺。早い回で追加点を取れれば「そうですね。取れそうなところで。苦しい展開の中でプレッシャーが掛かっていたでしょうし。選手は一生懸命、勝つために。本当に勝たないといけないという重圧を持ちながらゲームを戦っていると思う」──体調不良が癒えてこの日から1軍に合流した秋山が、六回2死二塁で代打と登場(結果は空振り三振)。30日のヤクルト戦でスタメン復帰は「すぐにかはわからない。状態をみながら。とにかく最後2試合、我々は勝つだけ。それに向かってやるだけです」

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(22)は5打数1安打、3三振。12試合連続ノーアーチで日本選手のシーズン最多となる56号はお預けとなったが、希望の光はみえた。2点を追う七回に右前打で出塁。24日のDeNA戦以来、18打席ぶりとなるHランプを灯し、オスナの逆転3ランを呼び込んだ。トップの打率も・317で、2位の中日・大島の・314に3厘差をつけた。高津監督は苦しむ4番に「あの打席は非常に内容も良かった。全力で一生懸命やっている結果なので、またしっかりと練習して、いい打席が増えるようにするだけ」と期待した。

◆セ・リーグ優勝を決めたヤクルトは29日、広島24回戦(マツダ)に5―4で逆転勝ち。25日のDeNA戦で連覇を果たして以降の連敗を2で止めた。木沢尚文投手(24)が六回から3番手で登板し、2回1安打無失点の好投でチームトップタイの9勝目を挙げた。昨季の1軍登板なしから飛躍を遂げ、〝新人王級〟の活躍を見せる2年目右腕が、勝利を呼び込んだ。秋の夜風を浴びながら、いつものように力強くほえた。六回から3番手でマウンドに上がった木沢が2回無失点の好投でチームに良い流れを生み、七回の逆転劇を呼び込んだ。「勝ち星に関しては野手の方たちが点を取ってひっくり返していただいている。本当に野手の方々に感謝しかないです」救援ながらサイスニードに並ぶチームトップの9勝目。まさに勝利を呼ぶ男だ。先頭の坂倉、上本を連続四球で出したが、会沢の送りバントを封じ、最後は最速152キロのシュートを軸に秋山を空振り三振に仕留めた。悔しい日々が今につながっている。昨季、慶大からドラフト1位で入団したが1軍登板なし。同期の阪神・佐藤輝やDeNA・牧らが活躍する中、悔しさのあまり必要以上に自身を精神的に追い込むこともあったという。その中で習得したのが、開幕から投げる新球シュートだ。この武器を生命線に救援でリーグ6位タイの55試合に登板し、防御率は2・94。今季は36セーブを挙げ、新人記録まで1と迫る巨人・大勢が最有力候補ではあるが、例年なら新人王レースに加わるほどの活躍ぶりだ。25日のDeNA戦ではリーグ優勝を決めると、春季キャンプから二人三脚で歩んできた伊藤投手コーチのもとに駆け寄り、喜びを分かち合った。優勝に全く貢献できなかった昨季から一転、目の前でつかんだ栄冠に自然とうれしさがこみ上げ、涙があふれた。「ここからがまた勝負。次は日本一になるため、自分には何ができるか準備していきたい」と木沢。見据えるのはCS、日本シリーズ。球団初の2年連続日本一へ、まだまだフル回転する。(森祥太郎)

◆マツダスタジアム通算500勝はこれで4度目の足踏みとなった。広島がヤクルトに逆転負け。Aクラス入りが遠のく痛恨の一敗となった佐々岡監督は、肩を落としてベンチ裏へと消えた。「選手たちは重圧のかかった中で一生懸命やっている。そういうところで継投の失敗。僕の責任です」4─2の七回に暗転した。3番手・ケムナが1死から村上に右前打を許し、続く内山を四球で歩かせる。スイッチしたターリーが長岡を初球で三邪飛に仕留め、代打・オスナを2球で追い込んだが、1球ファウルの後の4球目の変化球を左翼へ運ばれ、この3ランが決勝点となった。序盤は広島ペースだった。25日にリーグ連覇を決めたヤクルトは山田、サンタナ、オスナらがベンチスタートの1・5軍の布陣。二回1死一塁で上本が先制2ラン、三回には西川、坂倉がそれぞれ適時打を放って一時4点のリードを奪ったが、五、六回に1点ずつ失い、七回につかまった。逆転でのクライマックスシリーズ(CS)進出に黄信号が灯った。今季残り2試合で、この日試合のなかった3位・阪神とのゲーム差は1・5、同じく試合のなかった4位・巨人とのゲーム差は1に拡大。広島がともにマツダスタジアムで行われる30日のヤクルト戦、10月2日の中日戦で1敗するか、もし連勝したとしても、残り1試合の阪神が1勝、残り2試合の巨人が2勝した場合は無条件でBクラスが確定となる。「とにかく最後2試合われわれは勝つだけ。それに向かってやるだけ」そう言葉を絞り出した佐々岡監督。就任3年目の今季はあと1敗で終戦の崖っぷちまで追い込まれた。(柏村翔)

◆先週は中日、今週はヤクルト...。はい、私は節操がありません。どこが3位になるのがヤクルトは一番嫌なのだろう? この疑問をつぶやいていたら、編集局長の生頼秀基が「そりゃもう、テッパンで阪神でしょ」と即答しました。「阪神がピッチャーは一番いい。ヤクルトは、青柳が先発するときは山田をスタメンから外すくらい苦労している。巨人は好調なのは戸郷くらい。広島は森下も今季はそんなに良くない。リリーフも3球団で阪神が一番いいですからね」当番デスクの阿部祐亮も同調しました。「それに、神宮球場は阪神ファンが多い。レフトから三塁側まで阪神ファンでいっぱいになります。応援がすごいですから、これもプレッシャーになると思います」阿部が言う通り、神宮球場は昔から阪神ファンが多い。かつては、阪神戦ではビジター側の方が数で圧倒していました。安藤統男さんが監督だった時代(1982-84年)、ヤクルトは6位、6位、5位と低迷。観客動員でも夏以降は苦戦していました。そんな中、安藤監督は「ここに来るといつも驚かされる。ありがたいよ」と感激していたんです。「試合が始まるとベンチの中からグラウンドを見るから、一塁側のスタンドだけが目に入る。『あまり入っていないなぁ』と思うんだよ。でも、選手の交代でベンチを出て、球審に交代を告げてクルッと振り向いた瞬間、体がのけぞるくらい驚かされる。『三塁側はこんなに入っているのか』って」レギュラーシーズンで今季最後の神宮球場での試合になった28日も、2-1で勝利した試合後、矢野監督が引き揚げるときの声援がすごかった。三塁側とレフトスタンドの阪神ファンに手を振って通路に姿を消そうとしたとき、〝カーテンコール〟が沸き起こりました。矢野監督は立ち止まり、もう一度出てきて、手を振っています。昔も今も、熱い神宮球場の阪神ファン。3位になって、CSファーストステージでDeNAを破ってファイナルステージに臨むことができたときには、きっと大きな戦力になります。「そうはいかないですよ」と気合が入っていたのがカープ番の柏村翔です。「森下は、セ・リーグで一番投球回数が多いんです。最近5試合勝ちがなかったのは、打線の援護も少なかったし、さすがに疲れも出ていたのだと思います。でも、きょうがシーズン最後の登板ですから踏ん張ってくれますよ」ヤクルトのスタメンは、28日の阪神戦以上に若手中心でした。優勝は決めた。CSに向けて、ベテランは休養させているから、若手を試しているから、なのだろうけれど...。ヤクルトは今季、阪神に13勝11敗1分け。広島には28日時点で14勝8敗1分け。対広島の方が分がいい。とはいえ、森下に粘って試合をつくられたのはCSを考えると痛くないですか、ヤクルトさん。なんて言ってたら、オスナが代打で出てきて逆転3ラン。いいぞオスナ、きょうも頑張れよ!! 村上も、56号を10月2日の阪神戦まで残したりせずに早く打ってしまえよ!! って、先週から、中日を応援したり、ヤクルトを応援したり。大詰めに来て「虎ソナ」は取り乱しております。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
78593 0.569
(↑0.003)
優勝
(-)
3603
(+5)
560
(+4)
168
(+1)
69
(-)
0.250
(-)
3.560
(-)
2
(-)
DeNA
72652 0.526
(↑0.004)
6
(-)
4491
(+6)
517
(+1)
115
(+1)
49
(-)
0.251
(-)
3.450
(↑0.03)
3
(-)
阪神
68713 0.489
(-)
11
(↓0.5)
1486
(-)
425
(-)
84
(-)
108
(-)
0.244
(-)
2.670
(-)
4
(-)
巨人
67713 0.486
(-)
11.5
(↓0.5)
2545
(-)
586
(-)
163
(-)
64
(-)
0.244
(-)
3.720
(-)
5
(-)
広島
66723 0.478
(↓0.004)
12.5
(↓1)
2551
(+4)
536
(+5)
90
(+1)
26
(-)
0.258
(-)
3.540
(↓0.01)
6
(-)
中日
64752 0.460
(↓0.004)
15
(↓1)
2405
(+1)
494
(+6)
62
(-)
64
(+1)
0.245
(↓0.001)
3.320
(↓0.01)