日本ハム(☆14対0★)ロッテ =リーグ戦24回戦(2022.09.27)・札幌ドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ロッテ
0000000000410
日本ハム
24220130X141602
勝利投手:鈴木 健矢(2勝1敗0S)
敗戦投手:佐藤 奨真(2勝6敗0S)

本塁打
【日本ハム】清宮 幸太郎(18号・2回裏満塁),石井 一成(6号・6回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ 日本ハム戦チケット予約 ロッテ戦チケット予約

DAZN

◆日本ハムが完勝。日本ハムは初回、近藤の適時打などで2点を先制する。続く2回裏に清宮がグランドスラムを放つなど、その後も攻撃の手を緩めず、終わってみれば16安打で14得点を挙げた。投げては、先発・鈴木が6回無失点の好投で今季2勝目。敗れたロッテは、投打ともに振るわなかった。

◆日本ハムの2番清宮幸太郎内野手(23)がプロ初の満塁弾を放った。2点リードの2回2死満塁、ロッテ佐藤奨真投手(24)の初球、140キロストレートを振り抜くと、打球は一直線で右翼スタンドへ吸い込まれた。17日に新庄剛志監督(50)に課されていたノルマをクリアする17号を放って以来7試合ぶりの1発。1番細川凌平内野手(20)がスクイズ失敗の後、三振に倒れており「ほそ(細川)がああいう形でアウトになったので、なんとかカバーしたいという気持ちで打席に入りました。初めての満塁ホームラン。まずは打ててうれしいです」。18号グランドスラムで、一挙にリードを6点に広げた。4回無死二塁の第3打席では中越え適時打、さらに7回1死一、二塁でも左前適時打を放ち、自身初の4安打、自己最多の1試合6打点。お立ち台では「(満塁本塁打は)打っていないなと思っていたので、ちょっと意識していた。(残り2本の)20号を意識しないと言ったらうそになる。できる限りのことをしたい」と新たな目標を掲げた。

◆首位打者を狙う日本ハム松本剛外野手(29)が、4試合ぶりの出場で三塁打を放った。6点リードの3回の先頭、フルカウントまで粘り6球目の136キロ変化球を捉えた。フェンス際への痛烈な打球はロッテ左翼手の角中が頭上で捕球したかに見えたが、落球。骨折明けの左膝は万全ではないが、俊足飛ばして三塁打とした。直後に代走を告げられ交代。新庄剛志監督(50)が三塁ファウルゾーンあたりまで歩み寄り両手でハイタッチを交わした。1打席目に三ゴロ併殺打で打率を1厘落としたが、再び3割4分9厘に戻してベンチに下がった。

◆日本ハム野村佑希内野手(22)が1軍復帰初戦で、初安打初打点をマークした。この日、1軍再昇格を果たし「5番三塁」で先発出場。6点リードの3回無死三塁の絶好機で、左前適時打で追加点を挙げた。登場曲には水戸黄門の主題歌「あゝ人生に涙あり」をチョイスして、球場をざわめかせた。「登場曲にもあるように、1打席目は失敗しましたが(空振り三振)、2打席目にしっかり結果を出すことができてよかったです。これからも一喜一憂しながら、成長していきたいです」とコメント。さらに「谷内さん、僕がいない間、ありがとうございました(笑い)#谷内さんのおかげです」。術後の様子を気に掛けてくれた、内野手の先輩への感謝も忘れなかった。7回の第4打席には三塁内野安打で3安打猛打賞の活躍を見せた。野村は8月22日、札幌市内の病院で精密検査を受け、左腹斜筋の肉離れ(1度)と診断。全治6週間の見通しで、今季中の復帰は絶望的とみられていた。

◆ロッテの先発、佐藤奨真投手(24)が日本ハム清宮幸太郎内野手(23)にプロ初のグランドスラムを浴びるなど、プロ最短となる3回8安打8失点でKOされた。佐藤奨は「試合を壊してしまい、すいませんということしかないです...」と、コメントした。1回は1番細川、2番清宮、3番近藤の3連打などで2失点。2回は清宮に18号満塁本塁打を献上し、3回は5番野村と9番中島に適時打を許して2失点と最後まで立ち直ることができなかった。4回からは2番手の広畑が登板したが、清宮と野村に適時打を浴びて、さらに2失点を喫した。打線は4回まで日本ハムの先発鈴木の前に無安打無得点。5回に代打佐藤都がチーム初安打となる中越え二塁打を放ったが、得点は奪えなかった。投手陣は4回までに10失点。西武がソフトバンクに勝ち、ロッテが引き分け以下ならCS進出の可能性が消滅する1戦で、序盤から苦しい展開となった。

◆日本ハムの石井一成内野手(28)が、7月14日楽天戦以来、約2カ月ぶりの1発を放った。10点と大量リードして迎えた6回無死、先頭で打席に入ると、ロッテ広畑の6球目、146キロストレートを右翼スタンドへ運んだ。自身のキャリアハイを更新する6号ソロに「スタンドまで届くと思いませんでしたが、なんとか越えてくれてよかったです。最後まで全力でプレーします」。日本ハムは、これで今季チーム本塁打を99本とし、18年以来4年ぶりのシーズン100本塁打まで、あと1本に迫った。

◆日本ハム先発の鈴木健矢投手(24)が、札幌ドーム初勝利に向け、好投した。初回を3者凡退でスタートすると、4回まで無安打無失点。5回1死から荻野貴に左中間二塁打を放たれるも、山口を二飛、茶谷を三ゴロに打ち取り無失点で切り抜けた。6回まで88球を投げ2安打1四球無失点で2番手上原に交代。「前回やられていた相手だったので、リベンジするという気持ちでマウンドに上がりました。序盤から味方打線が点を取ってくれたので、テンポ良く投げることができました。野手の皆さんに感謝したいです」。鈴木は今季6月26日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)でリリーフ登板し、プロ初勝利を挙げているが、先発での勝利となれば自身初となる。

◆ロッテが最下位の日本ハムに大敗し、19年以来3年ぶりのシーズン負け越しとBクラス(4位以下)が決定し、クライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅した。ロッテは140試合を消化して67勝72敗1分けとなった。パ・リーグはソフトバンクとオリックスがCS進出を決めており、この日は3位西武がソフトバンクに勝利してシーズンの勝率5割以上が確定。ロッテが残り3試合を全勝しても西武の勝率に届く可能性がなくなった。井口資仁監督(47)は「前半勝てるゲームもなかなか勝てなかったり、オールスター以降、なかなかコロナもあったりして、チームとしてなかなか編成上うまくいかなかったところもあると思う。そうは言っても、後半というか、まあ若手がだいぶしっかりと出始めてきてくれたというのは収穫だと思う。何とか残り3試合、しっかりとやっていこうと思います」と、話した。試合は序盤から防戦一方だった。先発した佐藤奨が立ち上がりから乱調。初回から2失点し、2回は清宮にプロ初のグランドスラムを献上。3回も立ち直ることができずに2失点を喫してプロ最短となる3回8安打8失点でKO。2番手で4回から7回途中まで登板した広畑も6失点を喫して今季11度目の2桁失点となった。打線も元気がなかった。アンダースローの日本ハム先発の鈴木に5回1死まで無安打。代打佐藤都の中越え二塁打でようやくチーム初安打が生まれたが、サブマリンから繰り出される緩急を付けた投球を打ち崩せず、6回まで無得点。野手陣も劣勢をはね返す、突破口を見いだすことはできなかった。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(23)が、プロ5年目で初のグランドスラムを放った。2点リードの3回2死満塁。右越え18号は、プロ通算39本塁打目で初の満塁弾となった。4回無死二塁では中前適時打、7回2死一、二塁では左前適時打で自己最多1試合4安打&5打点と大暴れ。チームは今季最多14得点の猛攻と完封リレーで、28日ロッテ戦での札幌ドーム最終戦へ弾みを付けた。「心の叫び、ですかね」。清宮はヒーローインタビューの最後、絶叫した。「明日は勝つ!」新庄監督の阪神での現役時代、お立ち台での決めゼリフを少しだけ意識していた。「新庄さんがずっと言っていたのは知っていました。やっぱり最後、勝ちたいですよ」。声を張り上げて、勝利への純粋な思いを放った。壁を越え、堂々と「打」の主役を張った。2点リードの2回2死満塁。「まだ打ったことないな」と、グランドスラムが頭をよぎった。初球140キロ直球を振り抜いた瞬間、「あ、初めてだ」と実感した。プロ5年目、通算39本塁打目で初の感触だった。今季1号から11号は全てソロ。クイックモーションへの対応が早く出来るようになり、走者がいる場面でも本塁打が生まれるようになった。せきを切ったように、清宮のバットは止まらない。4回無死二塁では中前適時打。7回2死一、二塁では左前適時打で、自己最多の1試合4安打&6打点の固め打ち。「悔しい思いのほうが多い」という札幌ドームに快音を響かせた。鮮明に覚えているのはプロ3年目の20年9月20日、ロッテ戦で敗戦につながるミスをし、ロッカー室で悔し涙を流したときだった。試合後、主力とは別の「Bロッカー」の片隅で、人目に付かないところで肩を落としていた。突如、中田(現巨人)が現れ「オレもそういう経験あるから」と声を掛けてくれた。「すごい印象的な日でした。いろんなことを経験させてくれた場所ですし、一生忘れることのない場所」という。節目の20本塁打まで、あと2本に迫った。28日の札幌ドーム最終戦は「感謝の気持ちを持って、かみしめてやりたいと思います」。来季につながるアーチで、有終の美を飾る。【田中彩友美】▽日本ハム新庄監督(今季最多14得点で完封勝ち)「今日は誰を褒めていいか分からないので、会見なし!」○...鈴木が6回2安打無失点と好投し、先発初勝利を挙げた。6月26日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)でリリーフ登板し初勝利も、札幌ドームでは初白星。同ドームの本拠最終年で初のお立ち台に立ち「それ、いいっすね。(投球は)自分が思い描いているところに投げられた。来年は、先発ローテーション入れるよう、頑張りたい」と新たな目標を口にした。○...9番中島が2安打2打点と気を吐いた。3回2死二、三塁で中前適時打、7回1死満塁では左前適時打と、チャンスで役目を果たした。1試合2打点は20年6月21日西武戦以来2年ぶり。「(3回は)点がほしい場面だった。先に点を挙げられて良かった。(28日先発の)上沢に『明日も打って』と言われているで、明日も打って勝ちたい」と意気込んだ。○...吉田が初の1シーズン50試合登板を果たした。父正樹さんがスタンド観戦する中、9回に登板し、8球すべてストレート勝負。3者凡退で締めくくった。前日に新庄監督からの助言があり「ボスに『躍動感がほしい。まじで全力で投げてみて』と言われた。全力で腕を振ってみようと投げたら、その通りの球がいったので良かった」と振り返った。

◆「人生、楽ありゃ、苦もあるさ~♪」。左脇腹の肉離れから"超回復"で戦列復帰した日本ハム野村佑希内野手(22)が、3安打2打点で今季8度目の猛打賞。6-0の3回無死三塁から左前適時打を放つと、4回1死一、二塁も左前適時打。7回は三塁内野安打でチャンスメークし、12点目のホームを踏んだ。「歌詞の通り。復帰した日に打てたのは良かった」と、ホッとした表情を見せた。生真面目なクールガイが、突然のイメチェンでスタンドをザワつかせた。登場曲で流れたのは、誰もが1度は聞いたことがあるであろう、テレビドラマ「水戸黄門」の主題歌「ああ人生に涙あり」。プロ入りしてからの4年間「いいタイミングでケガをしてしまったり...」と苦難の連続だった自身の姿を、歌詞に重ねた。同じく故障離脱していたエース上沢の薦めで、登場曲を変更。「思いのほか、ちょっと面白い感じになっちゃいましたね」と、苦笑いした。当初は全治6週間と診断されたが、予定よりも早く戦列復帰。28日の札幌ドーム最終戦に、ギリギリ間に合った。「最後に、いい姿を見せて終わることが出来たら」。プロ入り後、ずっと目指してきた札幌ドームに、胸を張って別れを告げる。【中島宙恵】

◆日本ハム中島卓也内野手(31)が"盟友"の名前を挙げて札幌ドームの思い出を語った。この日は「9番中堅」でスタメン出場し、2安打2打点と活躍。試合後のヒーローインタビューに登場すると、札幌ドームでの一番の思い出を問われて、少し考えてから答えた。中島 思い出は、そうですね...うーん、やっぱり日本シリーズ。2016年の札幌ドーム(での第5戦)のハルキが打った満塁ホームラン。あれが一番、僕はしびれましたね、はい。「ハルキ」とは、昨季までの同僚で今季から楽天でプレーする西川遥輝外野手(30)のこと。ファンから「ハルタク」と呼ばれる人気コンビの"相方"が、16年の広島との日本シリーズ第5戦で1-1の9回2死満塁で西川が史上2人目となる劇的なサヨナラ満塁本塁打を放ったシーンを挙げて大きな拍手を受けた。

◆ロッテが最下位の日本ハムに大敗し、19年以来3年ぶりのシーズン負け越しとBクラス(4位以下)が決定し、クライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅した。先発した佐藤奨が3回8失点でKO。2番手の広畑も3回1/3を6失点と乱れた。打線もアンダースローの鈴木を打ち崩せず、救援陣にも抑えられて完封負け。試合後の井口資仁監督(47)の主な一問一答は以下の通り。-序盤から厳しい展開となった井口監督 そうですね。今日は若いバッテリー(佐藤奨-松川)が、いい経験したと思います。-先発した佐藤奨は制球に苦しんだ?井口監督 (制球に)苦しんだのもそうですけど、簡単に初球(ストライク)を取りにいってホームランを打たれたりというのが、ここ最近、続いていますから。そういうところも用心して、しっかりいかなくちゃいけないと思います。まあまあ本当にね、バッテリーで、特に(松川)虎生なんて、いい経験をしているんじゃないかなとは思うんですけど。-シーズン終盤で石川やロメロが離脱して若手にとってはチャンスだったが、なかなかうまくいかない井口監督 こういう終盤で、必死なところでアピールのチャンスではありますけど、そう簡単に抑えられるものでもないと思います。こうやって打たれたのも、いい経験に変えてくれたらいいかなと思います。-CS進出の可能性が消滅した井口監督 前半、勝てるゲームもなかなか勝てなかったり、オールスター以降はコロナもあったりして、チームとして編成上うまくいかなかったところもあったと思う。後半は若手がだいぶ出始めてきてくれたのは収穫だと思う。何とか残り3試合、しっかりとやっていこうと思います。

◆日本ハム吉田が初の1シーズン50試合登板を果たした。父正樹さんがスタンド観戦する中、9回に登板し、8球すべてストレート勝負。3者凡退で締めくくった。前日に新庄監督からの助言があり「ボスに『躍動感がほしい。まじで全力で投げてみて』と言われた。全力で腕を振ってみようと投げたら、その通りの球がいったので良かった」と振り返った。

◆打率リーグトップの日本ハム松本剛が、5試合ぶりに先発出場。2打数1安打で、打率3割4分9厘のまま。あと1打席で規定打席に到達する。1打席目はまさかの併殺も、先頭の3回、左越え三塁打で出塁。そのまま途中交代した。ベンチへ引き揚げる際は、新庄監督がハイタッチで出迎えた。28日も出場予定で、松本剛は「最後にヒットを打って3割5分で終わりたい」と意気込んだ。

◆日本ハム鈴木が6回2安打無失点と好投し、先発初勝利を挙げた。6月26日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)でリリーフ登板し初勝利も、札幌ドームでは初白星。同ドームの本拠最終年で初のお立ち台に立ち「それ、いいっすね。(投球は)自分が思い描いているところに投げられた。来年は、先発ローテーション入れるよう、頑張りたい」と新たな目標を口にした。

◆日本ハム・清宮幸太郎内野手(23)が今季18号本塁打をプロ初の満塁弾で飾った。「ほそ(細川)がああいう形でアウトになったので、何とかカバーしたいという気持ちで打席に入りました。初めての満塁ホームラン。まずは打ててうれしいです」2―0の二回。1死満塁で細川が初球スクイズを失敗し、空振り三振に倒れて2死満塁で打席に入った。初球、外角140キロ直球を一閃。打球はぐんぐん伸びて右翼席に着弾。自身初のグランドスラムで仲間のミスもカバーし、拳を握りながらダイヤモンドを一周した。

◆規定打席到達まで「3」としている日本ハム・松本剛外野手(29)が「4番・DH」で先発出場し、2打席に立った。一回の第1打席では三ゴロ併殺も、第2打席で見せ場をつくった。三回先頭で打席に入り、左翼フェンス直撃の三塁打。代走でアルカンタラが送られ、この日は2打席での交代となった。これで規定打席にあと「1」とし、打率・349と首位打者をキープしている。パ・リーグの首位打者争いは試合前時点でオリックス・吉田正が打率・337と追い上げてきており、新庄監督は「(吉田正に)追い付いてきてほしいんですよ、ガンガン。4の4(4打数4安打)、4の3(4打数3安打)とか。来てくれたらうれしいですね。俺が面白いという。本人ドキドキやけど」とタイトルの行方を楽しみにしていた。

◆北の大地で炎上した。ロッテ・佐藤奨真投手(24)が先発では自己最短となる3回を8安打3四球、自己ワーストの8失点で6敗目(2勝)を喫した。「試合を壊してしまい、すみませんという事しかないです...」一回に2失点。二回は清宮に満塁弾を許した。三回にも3長短打などで2失点。味方打線は、四回までに無安打無得点と投打に精彩を欠き、日本ハムに序盤から試合の主導権を握られた。スコアは六回までに0―11と大きく突き放された。白星は遠く士気も上がらない。それでも、敵地・札幌ドームに足を運んだロッテファンは、精いっぱい応援を続けた。惨敗で140試合目でクライマックスシリーズ進出の可能性は完全に消滅した。今季は交流戦で3位と善戦。前半戦は最大9あった借金からV字回復し、貯金2で折り返したが、後半戦開始早々から失速...。これで3試合を残して67勝72敗1分。2019年以来、3年ぶりのシーズン負け越しが決定した。

◆会心の一撃をたたき込んだ。日本ハム・清宮がプロ5年目で初の満塁弾を放った。「初めての満塁ホームラン。まずは打ててうれしいです」嫌な流れを完全に断ち切る一発になった。2―0の二回。1死満塁で細川が初球スクイズを試みたが、ファウルに。そのまま空振り三振に倒れ、2死満塁で打席が回ってきた。「ほそ(細川)がああいう形でアウトになったので、何とかカバーしたいという気持ちで打席に入りました」。ロッテ先発、佐藤奨が投じた初球、甘く入った140キロの直球を一閃。打球はぐんぐん伸びて右翼席に飛び込んだ。自身初のグランドスラムとなる18号で仲間のミスをカバーし、点差を一気に拡大。打線に火を付け、五回までに11安打、10得点の猛攻で相手を圧倒した。2004年から本拠地として戦ってきた札幌ドームでの試合は、この日を含めて残すところ2試合になった。今季は5年目で初めてシーズン規定打席に到達するなど、経験を積んだシーズンとなった。本塁打数、打点はともにチームトップと確かな成長を遂げている。最後まで北海道のファンに雄姿を届ける。試合は16安打14得点で圧勝した。(箭内桃子)

◆ロッテが今季21度目の零封負けを喫し、クライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性が完全消滅した。佐藤奨真投手(24)が先発では自己最短となる3回を8安打3四球、自己ワーストの8失点で、6敗目(2勝)。試合後、代表取材に応じた井口資仁監督(47)の一問一答は以下の通り。ーーCS進出の可能性が完全消滅した「前半戦は、勝てる試合でなかなか勝てなかった。オールスター以降は、チームの編成上、うまくいかなかったところもあった。若手がしっかりと出始めたのは、収穫だと思います。残り3試合、しっかりと戦っていきます」ーー佐藤奨の投球について「制球に苦しんでいたというよりも、打者の初球にストライクを取りに行って、本塁打を打たれた。(慎重さを欠いた投球が)ここ最近続いているので、そういったところをバッテリーで用心してほしいです」

◆今季21度目の零封負け。3位・西武とは4ゲーム差に開き、CS進出の可能性が完全に消滅した。佐藤奨が先発で自己最短の3回を8安打3四球、自己ワーストの8失点で6敗目。「試合を壊してしまい、すみませんでした...」と肩を落とした。井口監督は「若手がしっかりと出始めたのは収穫だと思う。残り3試合、しっかりと戦う」と前を見据えた。

◆日本ハムが今季最多14得点の猛攻でロッテを下した。2―0の二回2死満塁で清宮幸太郎内野手(23)にプロ初の満塁ホームランが飛び出し、点差を拡大。投げては、鈴木健矢投手(24)が6回2安打無失点の好投で先発初勝利を挙げた。試合後、新庄監督は広報を通じ「今日は誰を褒めていいかわからないので会見なし!」とコメント。28日の札幌ドーム最終戦へ、快勝で弾みをつけた。

◆打率リーグトップの日本ハム・松本剛外野手(29)が5試合ぶりの先発出場で2打数1安打(・349)。規定打席到達まで1打席となった。三回先頭で左越えの三塁打を放ち、「絶対1本打つと決めて打席に入った。執念の1本かなと思います」と胸を張った。同2位の吉田正(オリックス)は打率・336でタイトル獲得は決定的。残りはともに2試合。28日は1打席に立つ予定で「何とか1本打って、3割5分で終わりたい」と気合を入れた。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
74632 0.540
(↓0.004)
M3
(↑1)
4541
(+1)
458
(+4)
104
(+1)
82
(-)
0.256
(-)
3.070
(-)
2
(-)
ORIX
74652 0.532
(↓0.004)
1
(-)
2481
(+1)
453
(+6)
89
(-)
62
(-)
0.246
(↓0.001)
2.840
(↓0.02)
3
(-)
西武
70673 0.511
(↑0.004)
4
(↑1)
3458
(+4)
443
(+1)
115
(+1)
59
(-)
0.230
(-)
2.780
(↑0.01)
4
(-)
楽天
69673 0.507
(↑0.003)
4.5
(↑1)
4526
(+6)
506
(+1)
100
(-)
97
(+2)
0.244
(-)
3.460
(↑0.02)
5
(-)
ロッテ
67721 0.482
(↓0.004)
8
(-)
3482
(-)
526
(+14)
93
(-)
128
(-)
0.230
(-)
3.400
(↓0.08)
6
(-)
日本ハム
58803 0.420
(↑0.004)
16.5
(↑1)
2456
(+14)
521
(-)
99
(+2)
93
(-)
0.234
(↑0.002
3.420
(↑0.02)