ソフトバンク(☆10対0★)ロッテ =リーグ戦23回戦(2022.09.25)・福岡PayPayドーム=
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ロッテ
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ソフトバンク
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勝利投手:千賀 滉大(11勝6敗0S)
敗戦投手:小島 和哉(3勝11敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】甲斐 拓也(1号・4回裏3ラン),中村 晃(7号・5回裏3ラン),今宮 健太(7号・7回裏2ラン)

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◆ソフトバンクは3回裏、三森と牧原大の連続適時打で2点を先制する。その後は、4回に甲斐の3ラン、5回には中村晃の3ランが飛び出すなど、一発攻勢で得点を重ねた。投げては、先発・千賀が6回無失点の好投で今季11勝目。敗れたロッテは、投打ともに振るわなかった。

◆人気ユーチューバーで登録者数239万人を誇る「チャンネルがーどまん」の3人が、ソフトバンク-ロッテ23回戦でセレモニアルピッチを務めた。カブス鈴木誠也外野手(28)と親交があるという「がーどまん」は、「150キロ出します!」と高らかに宣言。野球未経験でノーバウンド投球を披露したが、目標の球速には届かなかった。それでも「いやぁ~ギリ出て良かったっす。四捨五入したら150ですよ」と笑いを誘った。「足がガクブルでした! 死ぬ前、一番に思い出すのはこれやな...」と、ホッとした表情だった。「MY」もノーバウンド投球で「僕はお父さんがいなくて、昔からキャッチボールとかしたことなかったから、いい思い出になりました!」と笑顔だった。巨人の石川慎吾外野手(29)と同じ東大阪大柏原高出身で、野球経験のある「山ちゃん」は「野球人生の中で一番楽しかったです!」とうれしそうだった。「チャンネルがーどまん」は、iPhoneや家を破壊するなど、規格外な発想が若者を中心に話題となっている。

◆やっと出た~! ソフトバンク甲斐拓也捕手(29)が、今季出場124試合目で待望の1号3ランを放った。2-0の4回2死一、二塁。ロッテ小島のツーシームを左翼ホームランテラスに運んだ。21年10月21日の日本ハム戦(ペイペイドーム)以来、実に339日ぶりのアーチ。「しっかりとらえることができました。今季初のホームランは素直にうれしいです」と笑顔だった。チームは試合前時点で、優勝マジック「6」ながら2位オリックスと0ゲーム差。エース千賀が先発する負けられない一戦で、「追加点を取ることができて良かったです」と、正捕手が貴重な援護点をプレゼントした。

◆ロッテ小島和哉投手(26)は大一番でも流れを引き寄せられなかった。今季、この試合前までは22試合に先発し、防御率2点台ながら打線の援護とかみ合わず、3勝10敗と白星が伸び悩んでいた。登板前日の24日には「非常に重要な1戦になると思いますし、1点でも少なく長い回を投げることだけ考えて粘り強く頑張りたいと思います」と意気込んでいた。言葉通り、カットボールを中心に球が走り1回、2回とテンポ良く抑えていった。しかし3回、周東のバント安打で無死から出塁されると、三森に先制打を許し、さらに牧原大に技ありの安打を許し、2点目を奪われた。4回は中村晃にボテボテの内野安打で出塁され、2死を奪うも、周東への勝負球カットボールに審判の手が挙がらない。直後、9番甲斐に3ランを浴び、中盤までに5失点。今季、黒星が先行しながらQS(=クオリティースタート、投球回6回以上、自責点3以内)を15度達成していた左腕だったが、ソフトバンクに一気に流れを持っていかれてしまった。試合中、球団広報を通じ「大事な試合で結果が出せず、ただただ悔しいです」とだけコメントした。V逸はすでに決定し、CS進出へも負けられない段階にある。しかし小島の2番手として投げたルーキー八木彬投手(25)も5回、中村晃に2日連続の3ランを浴び、点差を8点に広げてしまった。

◆5位ロッテが連敗し、CS進出が遠のいた。前日24日にソフトバンク板東に完封負けを喫した打線は、この日も千賀ら3投手の継投に1点も奪えなかった。千賀からは2回以降は毎回安打を放ちながら、5回まで喫したアウトのうち10個がフライアウト(三振4、内野ゴロ1)。攻略の糸口を作れず、今季3度目となる2試合連続での完封負けを喫した。先発の小島和哉投手(26)は快調に滑り出したものの3回、4回に不運な出塁もあって合計5失点。リリーフ陣も続けて被弾し、終始ソフトバンクに圧倒された。これでシーズンは残り5試合となり、67勝70敗1分けの借金3に。CS進出の可能性は残しているものの、勝率5割でのフィニッシュにも黄信号がともった。

◆8月に左精巣がんの疑いのため左睾丸(こうがん)の摘出手術を受けたソフトバンク大関友久投手(24)が、7月30日以来約2カ月ぶりに1軍復帰登板を果たした。8回から3番手でマウンドに上がると、スタンドからは大きな拍手。先頭中村奨には左前打されたが安田を投ゴロ併殺打。井上は149キロの直球で空振り三振に切った。「(拍手は)すごい温かい気持ちが伝わってきてしっかり投げようと思った。リハビリからつないでくれたスタッフや首脳陣に感謝して力を出せるように頑張りたい」。藤本監督の要請もあって9回も続投。2回25球を投げ2安打無失点。「完封リレー」を完結させ、復活を印象づけた。マウンドでは度胸満点の男も思わぬ病に心が折れそうになった。「ショックというより怖いという思いだった」。術後には王球団会長からのメッセージや、藤本監督、友人から電話などで心を持ち直したという。復帰マウンドでは冷静に自らの投球も分析した。「何とかゼロに抑えたけど、もう少し状態を上げないと大事なところでは抑えられない」。2軍戦3試合に登板したが、いずれも1イニング投球。残るV戦線ではロング救援も含めて「中継ぎ起用」にしっかり応えるために「球威も(投球の)質的なものも、もっと上げられると思う」と力を込めた。V奪回へ頼もしい左腕が戻ってきた。【佐竹英治】○...千賀が6回106球ながら無失点に封じチームを連勝に導いた。「先発の仕事をしっかりやろうと思ってマウンドに上がった。しっかりできたのでは、と思う」。4四球もあって2回以降は毎回走者を背負った。3回2死満塁のピンチは安田を150キロ後半の直球で追い込むとフォークで二飛に仕留めた。「とにかく点をやらないようにと思っていた。(甲斐)拓也とうまくやっていけた」と振り返った。自身も11勝を挙げチームは2戦連続0封勝ち。「無駄な四球もあったが、さすがエース」と藤本監督も好投をたたえた。▽ソフトバンク田中正(約1カ月ぶりの登板で1回を3者凡退に抑え)「久しぶりの登板だったので不安もありましたが、自分らしいパフォーマンスが出せたと思います。残り試合も少ないですが、チームの勝ちに貢献できるように明日からも頑張ります」

◆ロッテは0-10の大敗でCSが遠のいた。ソフトバンク千賀に対して5回まで10個のフライアウトを重ね、一方で小島ら投手陣が3被弾で8失点では、勝ち目はなかった。井口監督は「先に取られて、その後本塁打で8点ですか。1発で3点3点っていかれると...」とガックリ。残り5戦で借金3。勝率5割フィニッシュにも黄信号だ。

◆大きく両手を広げて4度宙に舞った。「広い宇宙でただ1人だけという最高の気分」。そう表現したのは世界の王だった。23年前の9月25日。ダイエーが初Vを決めた。球団が福岡に移転して11年目の悲願達成。その後のホークスにとっては常勝への起点となる「初V記念日」でもあった。 ソフトバンク対ロッテ)2年ぶりの覇権へ、藤本ホークスは試練のVロードを進んでいる。初戦こそ落としたものの、本拠地でのロッテ4連戦は、これで連勝。板東のプロ初完封勝利に、エース千賀が6回無失点の粘投で2戦0封勝ち。打線は甲斐の今季初本塁打に、中村晃、今宮も呼応。アーチ3発を含む2ケタ得点で大勝した。本拠地ペイペイドームは今日26日が今季最終戦。ホーム球場での「胴上げ」はできなかったがVマジックをさらに減らして最終ロードに出てもらいたいものだ。 ソフトバンク対ロッテ)大勝に終わった試合だったが、やはり大きかったのは「先手」を取った3回の攻撃にあったように思う。3回表に2死満塁とされたが、先発千賀が無失点で切り抜けると、直後に先頭周東は三塁前にセーフティーバントを決めて出塁。連戦の疲労でバットの振りが遅くなっていると、試合前に藤本監督は周東の打撃について話していたが、自慢の足は健在。甲斐がきっちり送って1番三森が右翼線を割って先制。牧原大も続いて2点を挙げた。つながりを欠くロッテ打線とは対照的にチャンスを確実にものにした。柳田、デスパイネの主砲2人で1安打に終わっても完勝したのだから「つなぎ」の意識は残る6試合もさらに高めてほしい。「初V記念日」の快勝で、さらにチームの勢いを増してもらいたいものだ。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンク打線が、大技、小技を織り交ぜて10安打10得点を奪い、2連勝を飾った。3回1死二塁で左前適時打を放った牧原大は「継続してヒットを打つことができているし、チームを勝ちにつなげられることができて良かったです。とにかく一戦必勝で、自分の役割を果たしていけるように取り組んでいきたい」と振り返った。

◆ソフトバンク中村晃が2戦連発となる7号3ランを放った。5-0の5回1死一、三塁で、ロッテ八木のフォークを右翼スタンドに運んだ。「追い込まれてしまったので、とにかくバットに当てることを第一に考えました」と、前日24日の特大3ランを再現。9月は3割4分7厘、3本塁打、12打点と好調で「チャンスをいかして追加点となる1本となって良かったです」と笑顔だった。

◆ソフトバンク・長谷川勇也打撃コーチ(37)が試合前に代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。――ロッテ・小島とは3月30日(ZOZOマリン)以来の対戦「久々ですね。まずはコントロールも荒れる投手ではない。コースを狙えているのかなとは思うので。誘い球とかに乗らないように。あとはいろいろ、インサイドに投げることもできるので。揺さぶってくるところもあるので、ゾーンを広げないように」――柳田に復調気配を感じるが「技術はそれは元々あるので、ただここからの試合は技術や形うんぬん、打撃フォームや状態の勝負ではないので。いかにボールに集中して、自分のやるべきことに集中してというところ。それができていると思います」――デスパイネも同様に、高い集中力を見せている「緊張感の続く試合の中で、いいバランスというか。緊張感もありますけど、それを上回るだけの集中力を各打者は見せていますし。そういう主力どころ、ギータ(柳田)や晃(中村)、健太(今宮)やデスパイネ、タク(甲斐)もそうですけど。何度も優勝を経験してきた、経験豊富なメンバーがそういうふうに緊張感を上回る集中力を見せてくれていることが、チーム全体にも若い選手にもいいことです」――この時期、感情をどんどん見せてプレーしていく方がいい?「打席に入り込めば入り込むほど、リアクションは大きくなりますよ。(24日の)晃だってそうだし。それくらい集中力を高めて、この1球にかけると思ったら爆発しますよ。悔しかったら悔しいですし。うれしかったらうれしい。それくらい集中力を持って打席に挑んでいる証拠だと思います」

◆ソフトバンク・甲斐拓也捕手(29)が今季1号3ランを放った。「打ったのはツーシームです。しっかりととらえることができました。今季初のホームランは素直に嬉しいです」2-0の四回2死一、二塁で打席へ。左腕・小島の143キロを振り抜くと、弾丸ライナーで左翼テラスに着弾した。試合前時点で打率・182と打撃面で苦しんできたが、今季384打席目で待望の1号。優勝を争う中で出ただけに、ベンチもファンも大喜びだった。甲斐もホームを踏んでようやく笑顔となった。先発の千賀が五回を終えて無失点で5-0とリード。牧原大も2安打1打点。2011年育成4位の千賀、同5位の牧原大、同6位の甲斐の3人が活躍し、主導権を握った。3人でお立ち台に立つことができれば初めて。ファンも本人たちも待ち望む瞬間のために、ゲームセットまで油断はしない。

◆ソフトバンク・大関友久投手(24)が1軍復帰登板。病魔に勝ち、1軍のマウンドに帰ってきた。10-0と主導権を握った八回、3番手としてマウンドに上がった。ファンからは万来の拍手。「大関友久」とコールされると、拍手はもっと大きくなった。注目の1球目は150キロを計測。先頭の中村奨に左前打を浴びたが、続く安田を148キロで投ゴロ併殺に仕留めた。最後は井上を149キロで空振り三振と3人で封じた。試合前時点で今季は18試合に登板して6勝6敗、防御率3・01。8月3日、球団から「左精巣がん」で手術を受けたことが発表された。入院、リハビリを経て実戦復帰。今月24日に1軍昇格したばかりだった。

◆ソフトバンクが快勝した。三回に2点を先取し、四回に甲斐の1号3ラン、五回は中村晃が2戦連発となる7号3ランを放ち、七回も加点した。千賀が6回無失点で11勝目。ロッテは投打で振るわず、2試合連続の零敗を喫した。

◆ソフトバンクが快勝し、優勝へのマジックを「5」とした。先発・千賀滉大投手(29)が6回無失点で11勝目。四回2死一、二塁で甲斐拓也捕手(29)が待望の1号3ラン。バッテリーの2人がお立ち台にあがった。以下、千賀のインタビュー。--ナイスピッチングでした「お疲れ様でした」--どんな思いで登板を「しっかり先発の仕事をしようとマウンドにあがって、最低限はできたかなと思います」--三回には2死満塁のピンチ「とにかく点を与えないようにという思いでマウンドにいたので」--甲斐の1号3ランはどう見ていた「ボールを早く拾いにいかないとと思ったんですけど。いらないといっていたので。あとでファンの人にしゃべりにいきます」--何か声はかけた「『ボール拾いにいかないと』って言ったら『いらねーよ』って言われました」--大混戦を戦う中、チームの雰囲気は「しびれる戦いをしているなと思います」--ファンにメッセージを「本当、あと少ししかないですけどみんなで頑張ります。これからもご声援、よろしくお願いします」以下、甲斐のインタビュー。--今の気持ちから教えてください「勝てたことが一番なので。残り試合も少なくなって、勝たないといけないので。勝ったということが一番です」--ホームランの場面はどんな気持ちで打席へ「練習のときから(王)会長と話をして、たくさん言葉をかけてもらって、きのうの夜にはメールもいただいた。そういう力をたくさんいただいているので。何とか打ちたいという気持ちで打席に立ちました」--差し支えなければ、メールの内容は「それは秘密です」--感触自体は「感触は、何とも...。第1号なので。あるわけでもないですし、僕の心の中では抜けてくれと。感触とかは一切、わからないです」--ベンチではどんな言葉を「みんな喜んでくれたので、本当にうれしかったです」--千賀とはどんなコミュニケーションを「残り試合も少なくなってきて。千賀とこうやってバッテリーを組んでやるというのは1試合1試合、僕自身も大事にやっていこうと。よかったです」--今後に向けて意気込みをお願いします「試合中も、守っていてもファンの方がたくさんの拍手を送ってくれて。守っている僕たちもすごく、本当に背中を押してもらっています。本当にありがとうございます。一生懸命頑張るので、これからもよろしくお願いします」

◆ソフトバンク・大関友久投手(24)が1軍復帰登板。病魔に打ち勝ち、2回無失点に抑えた。10-0と主導権を握った八回、3番手としてマウンドに上がった。ファンからは万雷の拍手。「大関友久」とコールされると、拍手はさらに大きくなった。「すごく温かい気持ちというか、待っていただいていたという気持ちが伝わってきて。しっかり投げようという気持ちになりました」注目の1球目は150キロを計測。先頭の中村奨に左前打を浴びたが、続く安田を148キロの速球で投ゴロ併殺に。最後は井上を149キロの速球で空振り三振に封じた。九回も続投。代打・レアードを中飛。山口には大飛球を許したが左翼・柳町がフェンス際でジャンプ一番。好捕で2死とした。最後は2死二塁で代打・三木を遊ゴロに斬った。2回無失点でゲームセットの瞬間をマウンドで迎え、笑顔でハイタッチを交わした。8月3日、球団から「左精巣がん」で手術を受けたことが発表された。入院、リハビリを経て実戦復帰。今月24日に1軍昇格したばかりだったが、見事にゼロを並べてみせた。「(病名を聞いたときは)ショックより、怖いという思いの方が大きくて。少しずつお医者さんの話を聞いたり、家族に相談したりして前を向いて。病気のことはお医者さんの話を聞いた段階に、命は大丈夫そうだったので。そこからは復帰してからのことを考えていた。そのときに先が見えない状況だったので。悩んだり、考えすぎちゃったりというのが一時期ありました」2020年の入団会見では色紙に「沢村賞」と目標を書いた。今の目標には「調子をもう少し上げないと、大事なところでは投げられない。上げていく自信や手応えはあるので」とうなずいた。

◆ソフトバンクが快勝し、優勝へのマジックを「5」とした。先発・千賀滉大投手(29)が6回無失点で11勝目。四回2死一、二塁で甲斐拓也捕手(29)が待望の1号3ラン。バッテリーの2人がお立ち台にあがった。2人のヒーローインタビューが終わると、すっと牧原大が登場。3人でカメラマンの前でポーズを取って撮影を行った。その後、グラウンドを1周。甲斐が「同級生3人でそういうことをという思いはずっとあったので。幸せでしたね。3人でグラウンドを回るのは」と話せば、千賀も「マッキー(牧原大)も立ってもよかったと思いましたけど。でも思い出ができました」と笑顔だった。2011年のドラフト。育成4位・千賀(愛知・蒲郡高)、同5位・牧原大(熊本・城北高)、同6位・甲斐(大分・楊志館高)のスリーショット。貴重なシーンにファンからは「黄金育成トリオ」「泣ける。感動」「夢がかなってよかった」と喜びの声があがっていた。

◆ロッテは2試合連続、今季20度目の零封負け。先発の小島和哉投手(26)は4回6安打5失点で11敗目(3勝)を喫した。三回に3長短打などで2失点し、四回は今季本塁打がなかった甲斐に3ランを被弾した。左腕は「大事な試合で結果が出せず、ただただ悔しい」と唇をかんだ。井口監督は「最初の2失点はいいとしても、その後の一発がもったいなかった」と指摘した。この時点で試合のない3位西武と2・5ゲーム差となり、逆転CSが苦しくなった。

◆12年前、誰がこの景色を信じただろう。ソフトバンク・千賀が6回無失点で11勝目。育成で同期入団の甲斐、牧原大とグラウンドを一周し、万感の思いだ。「マッキー(牧原大もお立ち台に)立ってよかったと思いました。3人でまわって、いい思い出ができました」三者凡退は一回のみで4四球、106球を要しながらもゼロに抑えた。次回登板は中5日で10月1日の西武戦(ベルーナ)となる見込みで、6回で降板。「ゼロに抑えられてよかった」。優勝マジックは1つ減って「5」となった。四回2死一、二塁では甲斐が左翼テラスに3ラン。「気分転換じゃないけど、ちょっと使ってみよう」と牧原大のバットで放った。今季384打席目での1号に、千賀は「『ボール、拾わないと』って言ったら『いらねぇよ』って言われました」とやり取りを明かした。記念撮影には2安打1打点の牧原大も登場。甲斐にとっても、夢にまで見た景色だった。「同級生3人でそういうことを...という思いはずっとあったので、幸せでしたね。3人でグラウンドを回るのは」2011年育成ドラフトで、千賀は4位(愛知・蒲郡高)、牧原大は5位(熊本・城北高)、甲斐は6位(大分・楊志館高)で入団。苦楽をともにし、はい上がった。千賀は「育成というのは格好いい言葉ではない。僕の中では『底辺』」。反骨心を胸に、12年目を迎えた。オリックスと0・5差の大混戦を制する中心に、エースが立つ。優勝へ向けて言い切った。「勝つしかない。僕らが勝てばいい」背番号3桁からでも、プロ野球で戦えるという証明。この3人は、いま夢を目指している育成選手と、同じ場所に立っていた。(竹村岳)

◆ソフトバンク・牧原大は三回1死二塁で左前に適時打。外角のスライダーにバットを伸ばし、千賀に援護点をプレゼントした。「とにかく一戦必勝で、自分の役割を果たしていけるように取り組んでいきたいです」。千賀、甲斐とのスリーショットに満面の笑み。2011年D2位だった柳田も含めて〝黄金ドラフト〟と呼ばれる4人が、ホークスのレギュラーだ。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
73622 0.541
(↑0.004)
M5
(↑1)
6538
(+10)
453
(-)
103
(+3)
78
(-)
0.257
(↑0.001
3.090
(↑0.02)
2
(-)
ORIX
74642 0.536
(-)
0.5
(↑0.5)
3480
(-)
447
(-)
89
(-)
62
(-)
0.247
(-)
2.820
(-)
3
(1↑)
楽天
68663 0.507
(↑0.003)
4.5
(-)
6518
(+6)
502
(-)
100
(+1)
94
(+1)
0.245
(-)
3.490
(↑0.02)
4
(1↓)
西武
69673 0.507
(-)
4.5
(↓0.5)
4454
(-)
442
(-)
114
(-)
59
(-)
0.230
(-)
2.790
(-)
5
(-)
ロッテ
67701 0.489
(↓0.004)
7
(↓1)
5481
(-)
510
(+10)
93
(-)
128
(-)
0.231
(-)
3.320
(↓0.05)
6
(-)
日本ハム
56803 0.412
(↓0.003)
17.5
(↓1)
4439
(-)
519
(+6)
96
(-)
91
(-)
0.233
(↓0.001)
3.450
(↓0.02)