1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 4 | 0 | 6 | 11 | 0 | 1 |
日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 |
勝利投手:辛島 航(6勝4敗0S) 敗戦投手:松浦 慶斗(0勝1敗0S) 本塁打 |
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◆楽天は5回表、山崎と小深田の連続適時打が飛び出し、2点を先制する。そのまま迎えた8回には、辰己のソロなどで一挙4点を奪い、相手を突き放した。投げては、先発・辛島が7回1安打無失点の好投で今季6勝目。敗れた日本ハムは、打線が1安打無得点と沈黙した。
◆一般社団法人「Woman's ways」代表を務める元バドミントン女子日本代表の潮田玲子さん(38)と理事を務める元バレーボール女子日本代表の狩野舞子さん(34)がファーストピッチを務めた。潮田さんの名前「れいこ」にちなんで「0」と「15」の背番号をつけ、話題の「きつねダンス」を踊りながら登場。マウンドをはさんで並び立ち、2人ともノーバウンド投球を披露し、スタンドを盛り上げた。潮田さんは「少し低めにいってしまい悔しかった」。9日のヤクルト-広島戦(神宮)でも始球式に臨んでいた狩野さんは「少し低くなってしまいましたが、今回はマウンドではなかったので投げやすかった」と笑顔で振り返った。札幌ドームに来たのは2人とも初めて。日本ハムの本拠地としては今年がラストイヤーで潮田さんは「最後に貴重な経験ができた。来年は新球場にも行って見たい」と夢をふくらませていた。2人は、試合前に札幌ドームで開催された女性アスリート向けセミナーのゲストスピーカーも務めた。潮田さんは「女性アスリートが月経でいいパフォーマンスが出せないとき、以前は我慢するのが当たり前だった。正しい知識を提供し、それが高いパフォーマンスを出すためのきかっけになってくれたら」と話した。
◆近鉄、日本ハム、楽天で監督を務めた梨田昌孝氏(日刊スポーツ評論家)が、試合前のトークショーに登場。ともに09年のリーグ優勝を経験した日本ハム稲葉篤紀ゼネラルマネジャー(GM)と、軽妙なトークで会場を盛り上げた。試合前練習では、新庄剛志監督(50)と話し込む姿も。来季チーム浮上のポイントに、4番候補になる右打者の補強、投手陣の役割分担、捕手の絞り込み等を挙げ「来年2月に僕がファイターズのキャッチャーを教えに行ったら、うまくなると思うね」と"臨時コーチ"に立候補。「(来季チームは)変わっていくでしょうね。若い選手は、今季これだけチャンスをいっぱいもらったのだから、生かさないといけない」と、話していた。
◆プロ初登板の日本ハムドラフト1位ルーキー達孝太投手(18)が、3回1安打無失点で降板した。初回2死から連続四球で2死二塁とするも、後続を断ち無失点。3回1死から小深田大翔外野手(26)に左前打を許すも、続く浅村栄斗内野手(31)を右飛に打ち取り、その後、小深田の二盗を宇佐見真吾捕手(29)が刺し、この回も無失点に抑え、ベンチに戻って新庄剛志監督(50)とグータッチした。達は「緊張はなく、いつも通り自分のボールが投げられました。いい課題がみつかったので、それを来年に生かしたい」と振り返った。4回からはドラフト5位の畔柳亨丞投手(19)が2番手で登板し、1回1安打無失点に抑え「久しぶりに大舞台で投げられて楽しかったですし、自分の持ち味である真っすぐで押せたことは自信になりました」。5回からはドラフト7位左腕の松浦慶斗投手(19)が、ドボルザークの交響曲第9番「新世界より」の音楽に乗って登板。1死二塁から山崎剛内野手(26)に左越え適時二塁打、続く小深田に右中間適時三塁打を浴び、2失点した。松浦が、チームにとっては今季68人目の1軍出場選手。19年のオリックスを上回り、BIGBOSSはプロ野球の1シーズン最多起用人数を更新した。
◆今夏の全国中学校体育大会で優勝した北海道の2選手が、試合前に表彰を受けた。札幌白石中の黒田一瑳(3年)は競泳男子自由形の50メートル、100メートルで2冠を果たし、札幌簾舞中の舛田快理(3年)は陸上男子100メートルに出場し、10秒72で初優勝した。札幌ドームの大観衆の中で表彰され、黒田は「レースより緊張した。これだけの観客の中に立った経験は、今後の競技人生に生きると思う」。舛田は小4~小6まで札幌簾舞ヤンキースの投手兼外野手だったこともあり、「実際に伊藤大海選手に会い、テレビで見るより体ががっちりしていた。僕もああいう体になりたい」と刺激を受けていた。
◆7回2死二塁から5番手で登板した日本ハム北山亘基投手(23)が、同2死一、二塁で楽天島内宏明外野手(32)の打球を左膝下付近に当て負傷した。投ゴロで火消しには成功したが、自力歩行に支障があり、最後はチームメートの梅林優貴捕手(24)の肩を借りて、ベンチ裏へ引き揚げた。
◆楽天が連敗を3で止め、CS圏内の3位に再浮上した。先発した辛島航投手(31)がテンポよく日本ハム打線を7回無失点に抑えて6勝目。打線も5回に山崎剛志の先制適時打などで2点。8回には辰己の11号ソロなどで4点を追加した。負ければ9年連続V逸が決まる瀬戸際で投打がかみ合った。石井一久GM兼監督(49)は「山崎、小深田というところがいい打撃をしてくれた。あそこ(5回)で2点が入って大きかった。辛島的にも、さぁもう1回って踏ん張れる2点だったなと思います」と、1、2番の活躍をたたえた。さらに辛島については「単純にピッチングが楽しそうに見えますよね。あの、楽しくない...本当は(笑い)。僕から見ると楽しそうに見える。その楽しそうに見えるところっていうのは、彼の特長である緩急というところの、恐れることなくゾーンの中へしっかりと投げて。また、今日はチェンジアップの軌道がすごく良かったので、真っすぐもより効いたのかなと。交流戦前後、彼が復帰登板して何試合か経った、それくらいの感じのピッチングをできたんじゃないかなと思います」と、投球内容をほめた。次週も日曜日に試合があり、辛島の次回登板については「あるかもしれないです。まだ、その先、すごい先のところまで考えてないので」と話すにとどめ、、CS進出へ目の前の試合を勝ち続けることだけを誓った。これで、24日に順位が入れ替わっていた西武を勝率でわずかに上回ってゲーム差なしの3位に再浮上した。○...山崎が負けられないチームに先制点をもたらした。5回1死二塁でプロ初登板の日本ハムドラフト7位松浦から左中間を破る先制適時二塁打。「先制点を取れて良かった」と笑顔を見せ、続く小深田の適時三塁打で2点目のホームを踏んだ。打線は4回まで同1位達と同5位畔柳に抑えられて無得点。高卒新人リレーに苦しんだが、敗れれば9年連続V逸が決まる1戦で意地を見せた。▽楽天小深田(5回にルーキー松浦から適時三塁打を放つなど3安打2打点)「(松浦は)真っすぐが強かったので、しっかり強いスイングができるように心がけて打席に入りました」▽楽天山崎(5回に決勝打となる先制適時二塁打)「前の2打席で感覚がよかったので、ランナーをかえそうという意識でいました」
◆日本ハムは高卒新人トリオが、そろって1軍デビューを果たした。先発のドラフト1位達孝太投手(18)は3回1安打無失点。2番手の同5位畔柳亨丞投手(くろやなぎ・きょうすけ=19)は1回1安打無失点。3番手は同7位松浦慶斗投手(19)は自己最速153キロを計測も、1回2安打2失点でプロ初黒星となった。新庄剛志監督(50)の試合後の主な一問一答は、以下の通り。-試合を振り返り新庄監督 (高卒ルーキー3選手は)プロ野球選手を0点で抑えるのは大したものですよ。でも1番、球的には松浦君がね。回転数が8726回転? 2400回転ぐらい?(2600回転)で、何かすごい数字らしいですよね。打たれはしましたけど、思い切りがいいなと。畔柳君は、ちょっと帽子のサイズがデカかったかな。ヒモをこう、つけてもらわないとね。でも良かったですよね、3人とも。来年面白いなという3人ですよね。-3投手を同じ日にデビューさせたのは新庄監督 やっぱりライバル意識というか。もっと(ライバル意識を)高めるなら、松浦君を先発でも良かったかなと。達君を2番目か。(大阪桐蔭で松浦の先輩)浅村君は三振してあげないといけないでしょ、先輩なんだから。そういう問題じゃない!? オレなら三振するけどなあ。西短(西日本短大付)の後輩が投げていたらね。あの、向こうのピッチャー(辛島)、いいっすね。好きなタイプ。-今年国内FA権取得新庄監督 ウソ!? 辛島君FAだって。139キロでも、なんか見た目? もっと速い感じがした。今日(ヒット)1本? アピールしてくれたのかな。こういうプレッシャーのかかった試合で、あのピッチングをするというのが素晴らしいことだし。ハートも強い投手だなと思いましたよね。-公約通りガント以外、支配下選手全員起用新庄監督 約束は守りますよ。「優勝を目指さない」と言ったのも守ったしね(笑い)-高卒3投手の起用は球団側に説得した新庄監督 やっぱり大事な選手なんで。でも、見たいんですよね。見てみたいし、今日来てくれているファンのみんなも見てみたいなという気持ちもあったと思うので。何とか3人を投げさせたいという気持ちを、いつぐらいから言っていたかなあ...。オールスター前ぐらいから。で、(球団側は)検討しますと。3人にとっては、すごい良い思い出になったと思うし。多分明日、体バリッバリでしょうね。あれだけ思いっきりマウンドで暴れたらね。-左足を引きずっていた北山は新庄監督 いやいや、よくないでしょ。もっと(打球を)弾かないといけないのに。明日の様子を見ないと。今年、骨折(で離脱した選手が)多いですからね。ちょっとわからないですね。まあまあ無理はさせないし。ちょっと長谷川(威展)君を見てみたいかなと、ちょっと思っていたので。ちょっとどうなるか。(27日からの)ロッテ戦で...呼ぶか、呼ばないかは分からないですけど、高部君あたりにどういうピッチングをするのか見てみたい。あとはピッチングコーチと相談しながら。-松本剛の起用は予定通り新庄監督 焦らす(笑い)あと2打席で終わろうかなって。それでも(首位打者の条件を)達成するんでしょ? らしいですね。-オリックス吉田正が急浮上新庄監督 (笑い)めちゃくちゃチェックしている(笑い)きっちり打つね。さすがですよ、泳いだ感じでね。彼はもう2年連続(首位打者)? そうか。3年連続取りたいでしょうしね。多分、申告(敬遠)が増えてくるんじゃないですか。あと何試合? 3試合か。じゃあ吉田君次第かな、じゃあ。まあ多分、大丈夫じゃないかな。僕の勘では(笑い)ドキドキしているんじゃない、本人も。右バッターで(首位打者を)取るって、本当にすごいことなんで。でもね、剛君が得意なピッチャーとか苦手なピッチャーとかね、あとは自打球が当たらないようなピッチャーとか本人が1番知っていると思うからね。言ってよ、とは言っていますね。「行かせてください」って。まだ全然来ないですね(笑い)そりゃ全部、打てる気しないでしょうね!ヒットを打たないといけないから。でもバントとか、そういうことはさせずに打席に立ったら打たせる。この間、歩かせると思ったんですけどね。
◆「約束は守ります!」。開幕前にBIGBOSSが掲げた"スター誕生"のための公約が、ほぼ実現した。日本ハム新庄剛志監督(50)が、楽天24回戦(札幌ドーム)で、ドラフト1位達孝太投手(18)ら新たに高卒新人の3投手を今季初起用。故障離脱中の新外国人、ジョン・ガント投手(30)を除いた支配下68人を1軍で起用したことになり、プロ野球のシーズン最多記録を更新した。来季デビューと思われていた高卒ルーキーたちが、次々と本拠地・札幌ドームのマウンドに立った。先発したドラフト1位達は、3四球と制球に苦しみながらも、3回を1安打無失点。達の勢いに乗せられるように、2番手の同5位畔柳は自己最速を更新する152キロをマーク。3番手、同7位松浦は2連続長打を浴びて2失点も、新庄監督は「球は一番、松浦君が良かった。回転数が2600ぐらいで、すごい数字らしいですよ。打たれはしましたけど、思い切りがいい」と話した。チームは5年ぶりに80敗到達も「3人とも良かったですよね。来年、面白い」と、BIGBOSSの声が弾んだ。あえて同じ試合に3投手のデビューを設定し、ライバル心を刺激した。球団方針では、故障のリスクなどを避けるため、高卒投手の1年目は体作りに専念。1軍デビューは2年目以降が通例だった。「大事な選手だけど、でも(1軍で)見たいんですよ。なんとか投げさせたいという気持ちを、球宴前ぐらいから球団側に伝えていた」。フロントを説得して、晴れの舞台を整えた。開幕前の公約を守った。「来年、シーズンが始まり、僕と一緒に戦って行く選手全員を1回は、あの大歓声の1軍のグラウンドに立たせる事を、ここで約束します」とツイッターで呟いた日から324日目。69人いる支配下選手のうち68人を1軍で起用して、アピールチャンスを与えた。「約束は守りますよ」と、うなずいたBIGBOSSは「優勝は目指さないっていうのも、守ったしね(笑い)」。近づく札幌ドーム閉幕の日とともに、トライアルの1年が間もなく終わる。【中島宙恵】○...ドラフト1位達が、来年の開幕投手へ猛アピールした。デビュー戦は194センチの長身から繰り出す角度ある直球を軸に、3回1安打無失点。最速148キロを計測した。制球はバラつき3四球も、投げ急ぐことなく自分のペースを貫いた。「心の底から来年の開幕投手をやりたいと思っている。しっかりビッグボスにアピールできたと思う」と納得した。○...ドラフト1位の達ら高卒新人3投手がデビューし、シーズン最多68人を1軍起用した。5年ぶりに80敗到達も、開幕前の公約通り支配下の日本人全選手を使った新庄監督は「約束は守りますよ。優勝は目指さないっていうのも、守ったしね」と苦笑いだ。先発した達、同5位畔柳が無失点も、同7位の松浦がプロ初登板で初黒星。「3人とも良かった。来年、面白い」と期待した。○...新庄監督が相手投手にロックオン!? 7回1安打無得点に抑えられた楽天辛島を「好きなタイプ」と目をハートにさせた。今季、国内フリーエージェント(FA)権を取得した左腕に「アピールしてくれたのかな? こういうプレッシャーのかかった試合で、あのピッチングをするのが素晴らしいこと。ハートも強い投手だなと思いましたよね」と絶賛した。○...ドラフト5位畔柳が、達の後を受け2番手で登板し、1回1安打無失点と好投した。帽子を何度も振り落としながら、気合のこもった表情で力投。新庄監督から帽子が脱げることを気にされ「サイズを小さくしたのですが、それでも脱げる。これ以上は小さくできないので、髪を短く切れば、滑り止めになるのかな」と予防策を思い描いていた。○...ドラフト7位の松浦が初登板で初黒星を喫した。5回から3番手で、ドボルザークの交響曲第9番「新世界より」の音楽に乗って登板し、自己最速153キロもマーク。1死二塁から山崎、小深田に連続適時打を浴び、1回2安打2失点。「○...真っすぐで勝負できたのは良かった。ただ三振を取れなかったのは1軍と2軍の差だと思った」と振り返った。北山亘基投手(23)が25日、楽天24回戦(札幌ドーム)で左足に打球が当たり負傷した。7回2死二塁から5番手で登板。同2死一、二塁で楽天島内宏明外野手(32)の打球が左足に当たった。投ゴロで火消しには成功も、患部を地面に付けない状態で肩を借りて、ベンチ裏へと引き揚げた。新庄剛志監督(50)は「明日の様子を見ないと。ちょっと分からないですね。無理はさせないし」と話した。
◆日本ハムD1位・達孝太投手(18)=天理高=がプロ初先発し、3回を1安打無失点と快投デビューした。「いつも通り、力むことなく普通に投げたい。自分のボールをしっかり投げることが一番大切だと思うので、そこはぶれずにやっていきたい」と臨んだ初登板で、堂々の投球を披露した。194センチの長身から投げ下ろす速球が武器の右腕。この日、直球の最速は148キロをマーク。二回まで3四球を出しながらも無失点に封じ、三回は1死から小深田にこの日初安打となる左前打を許したが、落ち着いて後続を断った。前日の試合後、新庄監督は「マウンドで自分を精いっぱい出して楽しんで投げなさいと。真っすぐでどんどん行ってほしい」とルーキーにエールを送っていた。予定通りの3回、46球を投げ上々のデビュー戦となった。
◆日本ハムのD5位・畔柳亨丞投手(19)=中京大中京高=がプロ初登板で1回を1安打無失点とした。同じ高卒ルーキーのD1位・達(天理高)の後を受け、2番手で0―0の四回に登板。先頭の島内を2球で150キロ直球で左飛に仕留めると、続く辰己も150キロ直球で左飛にねじ伏せた。2死から鈴木大に右翼線二塁打を浴びたが、最後は茂木を150キロ直球で遊ゴロに。全12球のうち9球が直球で、そのうち7球で150キロ台を計測する力投。この日は最速152キロをマークし、何度も帽子を飛ばす躍動感あふれる投球でファンを沸かせた。畔柳はここまでイースタンで13試合に登板し1勝1敗1セーブ、防御率3・21。初めての1軍マウンドで持ち前の直球を力強く投げ込み、存在感を示した。
◆日本ハム期待の大型ルーキーが、ベールを脱いだ。ドラフト1位・達孝太投手(18)=天理高=がプロ初先発し、3回で1安打しか許さず、無失点デビューを飾った。「緊張はなく、いつも通り、自分のボールが投げられました。いい課題が見つかったので、それをしっかり来年に生かしていきたいです」194センチの長身から投げ下ろす速球が武器の右腕。「力むことなく普通に投げたい。自分のボールをしっかり投げることが一番大切。そこはぶれずにやっていきたい」と臨んだ初登板で、堂々の投球を披露した。直球の最速は148キロをマーク。二回までに3四球を与えながらも無失点。三回は1死から小深田にチーム初安打となる左前打を許したが、落ち着いて後続を断った。予定の3イニングを46球で終え、同じルーキーの5位・畔柳(くろやなぎ、愛知・中京大中京高)にバトンを渡した。前日の試合後、新庄監督は「マウンドで自分を精いっぱい出して、楽しんで投げなさいと。真っすぐでどんどん行ってほしい」と右腕にエールを送っていた。直球を主体に攻めの投球で楽天打線に立ち向かい、上々のデビュー戦となった。
◆楽天は五回1死二塁で1番・山崎剛内野手(26)が左越えに適時二塁打。好投する先発左腕の辛島に、先制点をプレゼントした。「辛島さんがいい投球をしていますからね。先制点を取れてよかった」四回まで、ともにプロ初登板のドラフト1位・達(奈良・天理高)、同5位・畔柳(愛知・中京大中京高)の前にわずか2安打で無得点。五回、こちらも初登板の同7位・松浦(大阪桐蔭高)をようやく捉えた。四球と犠打で1死二塁とし、山崎はカウント2-2から高めの149キロの真っすぐに力負けすることなく、逆方向にライナーで運んだ。続く2番・小深田も「チャンスでしたからね」と右中間を破る適時三塁打。ルーキー左腕にプロの洗礼を浴びせた。山崎は9月に入り、遊撃の定位置を同じ左打ちの小深田から奪取。試合前まで今季の球場別打率で、最高の・333(12打数4安打)を誇る好相性の札幌ドームで、16試合連続の1番起用に応えた。新リードオフマンが、元気のなかった打線をバットで鼓舞。八回には辰己の11号ソロ、茂木、太田、小深田にタイムリーが生まれ、4点を加えて6―0と試合を決定づけた。チームは20日の西武戦(ベルーナ)から続いていた連敗を「3」でストップ。試合のなかった西武とゲーム差なしながら勝率の差で3位に浮上した。
◆楽天が連敗を3で止めて3位に浮上した。五回に山崎の適時二塁打と小深田の適時三塁打で2点を先制し、八回に辰己のソロなど5安打を集め4点を加えた。辛島が7回1安打無失点で6勝目。日本ハムは打線が1安打と沈黙した。
◆楽天が今季11度目の零封勝ち。前日24日に4位に転落したチームは1日で3位に再浮上した。打線は五回に1番・山崎が「前の2打席で感覚が良かったのでランナーを返そうという意識でいました」と先制の左越え適時二塁打。2番・小深田も「しっかり強いスイングかできるように心がけて打席に入りました」と適時三塁打で続きこの回、2点を先制した。八回にも辰己の11号ソロなどで4点を加点。終始、優位に試合を進めた。先発の辛島は7回無失点で6勝目。安打は四回に許した近藤の右中間二塁打のみ。両翼100メートルの広さに加え、12球団一高い5・75メートルのフェンスがそびえ立つ札幌ドームの特性を生かし「ストライク先行でいけたのがよかった」とうなずいた。ベース盤の真ん中から外角に逃げていく変化球が決まった。右打者にはチェンジアップ、左打者にはスライダーとカーブ。敗れれば優勝の可能性が完全に消滅する重要な一戦での快投に石井監督も「今日はチェンジアップの軌道がすごく良かった。単純に投球が楽しそうに見えますよね」と手放しでたたえた。
◆日本ハムのD1位・達孝太投手(18)=天理高=がプロ初先発し、3回1安打無失点と好投した。最速は148キロをマーク。194センチの長身から投げ下ろす角度のある直球とフォークのコンビネーションで楽天打線を抑えた。初めての1軍登板を終え「今までフォーク、真っすぐで空振りが取れて自分のピッチングスタイルをつくっていくのが一番メインだったんですけど、今日はどっちも1軍の選手ということで空振りが取れず、三振が1個も取れていない。空振りを取れるボールをこれからオフに入って、来年までに身につけたいと思います」と課題を冷静に振り返った。予定通りの3イニングを投げ、46球。新庄監督は「プロ野球選手を0点で抑えるのは大したもの。よかったですね。来年面白いなという3人(達、畔柳、松浦)」と目を細めた。プロ初登板初先発を堂々と投げ終え、持ち続けてきた目標はよりリアルになった。「心の底から来年の開幕投手をやりたいなと思っているので、そこを目指して、今からやっていきたいと思います」新球場で幕を開ける2023年。「来年は普通の開幕投手とは違って、新球場が開幕するということでその球場の顔にもなると思う。いろいろな意味があると思うので、やってみたいなと思います」。確かな覚悟とともに、達が新しいファイターズの旗印になる。
◆日本ハムは高校出新人3投手が1軍デビューを果たした。ドラフト1位の達は3回、同5位の畔柳は1回をそれぞれ無得点に抑え、同7位の松浦は1回2失点で黒星を喫したが最速153キロを計測。新庄監督は「来年面白いなという3人」と満足顔だった。開幕前の宣言通り、故障中の新外国人ガントを除いた支配下選手全員が1軍で出場した。新庄監督は「約束は守りますよ」と笑い、残り試合でも選手の力量チェックに目を光らせる。
◆日本ハムD7位・松浦慶斗投手(19)=大阪桐蔭高=がプロ初登板し、1回を2安打2失点だった。自己最速を2キロ更新する153キロを計測するなど気迫あふれる投球を見せた。「ファームと1軍のレベルの差を教えられた試合でした。また来年しっかり成長してからまた挑戦したいと思いました」小学校時代を旭川市で過ごし、ファイターズジュニアに選出された縁を持つ左腕。憧れだった札幌ドームでプロとしての第一歩を踏み出し「プロになってあそこに上がることは意味があるなと思います」と振り返った。D1位・達(天理高)、D5位・畔柳(中京第中京高)に続き、3番手で五回に登板。人気野球漫画「MAJOR」の剛腕キャラクター・眉村健にあやかり、ドボルザークの交響曲第9番 「新世界から」第4楽章を登場曲にして、マウンドに上がった。同曲は眉村が試合前のルーティンとしてトイレの個室にこもって聞くもので、「ワールドカップのアメリカ戦で、アメリカの観客の声が全部あの曲に聞こえるというので、打たれていたのが復活した場面があった。その場面がかっこよかったのであの曲にしました」。主人公の吾郎らと同じ〝ジャイロボーラー〟の絶対的エースをリスペクト。「ああいう曲に似合う選手になりたいです」と意気込んだ。この日は高卒新人投手トリオの中で唯一失点を喫し、敗戦投手となった。「この敗戦投手になった1敗を、しっかりと秋と春を通じて、エスコンフィールドで活躍している自分を想像しながら練習して一皮も二川も向けて帰ってきたいと思います」と闘志を燃やした。初登板の悔しさを胸に〝北の眉村〟へと駆け上がる。
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ソフトバンク |
73 | 62 | 2 | 0.541 (↑0.004) | M5 (↑1) |
6 | 538 (+10) | 453 (-) | 103 (+3) | 78 (-) |
0.257 (↑0.001) | 3.090 (↑0.02) |
2 (-) |
ORIX |
74 | 64 | 2 | 0.536 (-) | 0.5 (↑0.5) |
3 | 480 (-) | 447 (-) | 89 (-) | 62 (-) |
0.247 (-) | 2.820 (-) |
3 (1↑) |
楽天 |
68 | 66 | 3 | 0.507 (↑0.003) | 4.5 (-) |
6 | 518 (+6) | 502 (-) | 100 (+1) | 94 (+1) |
0.245 (-) | 3.490 (↑0.02) |
4 (1↓) |
西武 |
69 | 67 | 3 | 0.507 (-) | 4.5 (↓0.5) |
4 | 454 (-) | 442 (-) | 114 (-) | 59 (-) |
0.230 (-) | 2.790 (-) |
5 (-) |
ロッテ |
67 | 70 | 1 | 0.489 (↓0.004) | 7 (↓1) |
5 | 481 (-) | 510 (+10) | 93 (-) | 128 (-) |
0.231 (-) | 3.320 (↓0.05) |
6 (-) |
日本ハム |
56 | 80 | 3 | 0.412 (↓0.003) | 17.5 (↓1) |
4 | 439 (-) | 519 (+6) | 96 (-) | 91 (-) |
0.233 (↓0.001) | 3.450 (↓0.02) |
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