阪神(★4対10☆)広島 =リーグ戦24回戦(2022.09.21)・阪神甲子園球場=
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広島
04000000006101312
阪神
200011000004921
勝利投手:松本 竜也(4勝2敗0S)
敗戦投手:岩貞 祐太(2勝1敗0S)

本塁打
【広島】坂倉 将吾(15号・2回表ソロ),小園 海斗(7号・2回表2ラン)
【阪神】梅野 隆太郎(4号・6回裏ソロ)

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◆広島は2点を追う2回表、坂倉のソロと小園の2ランなどで4点を挙げ、逆転に成功する。その後同点を許すも、延長11回に4者連続適時打で一挙6点を奪い、試合を決めた。投げては、6番手・松本が今季4勝目。一方の阪神は、引退試合を迎えた糸井が5回に代打で登場。見事ヒットを放ち、有終の美を飾った。

◆今季限りで現役引退を表明している阪神糸井嘉男外野手(41)が、引退セレモニーが行われるこの日の練習前に、虎ナインやチーム関係者にあいさつを行った。胸元に糸井の打撃姿と「超人 YOSHIO ITOI」とプリントされたTシャツを全員が着用し、センター付近に集合。右翼ポール際から糸井が登場し、中央であいさつ。その後糸原から花束をプレゼントされ、記念撮影を行った。バックスクリーンに背番号7の糸井の後ろ姿とともに「超人 糸井嘉男 19年間お疲れ様でした」と表示されている中、試合練習が開始された。

◆今季限りで現役引退を表明している阪神糸井嘉男外野手(41)が、現役最後の練習に臨んだ。外野でランニング後、ティー打撃で感触をチェック。フリー打撃では変わらぬ「超人」ぶりを発揮した。右腕の小山内打撃投手を相手に、18スイングで3本の柵越え。右翼席中段に放り込んだ。圧巻は左腕の高田打撃投手と向き合ったときだ。逆風の中、ライナー性の当たりで左中間最深部に突き刺すと、直後に滞空時間の長い弧を描いて右翼席中段へ吸い込まれるような打球を放った。2連発など18スイングで柵越え4本を披露。「(引退を)撤回しよかな。ハッハッハ。見た? あの左中間の!」と声をはずませた。合計で36スイングの7発。往年の強烈なパワーを見せつけた。この日は引退試合。練習前にナインの前であいさつし、糸原から花束も渡された。「いやーもう、ありがとう。僕も感謝の気持ちを伝えて。年が離れているなか、仲良く接していただいたんで。はい。僕が助けられた部分が多いんで」と頭を下げた。仲間には「超人」とプリントされた、おそろいのTシャツで出迎えられたが「いや、実はこれ、先に40枚購入したんよ(笑い)。お世話になった方に。購入済みです」と笑わせた。フリー打撃の前後には広島東出野手総合コーチや小園、石原からあいさつを受けるシーンもあり、阪神川藤幸三OB会長に客席から労をねぎらわれた。練習後は引退記念Tシャツを着て、グラウンドを引き揚げた。「今日がみんなと一緒に過ごす最後の練習なんで。楽しかったです」と振り返った。引退試合に臨む心境について「僕の姿を最後にしっかり見せられたらなと」と力強く話した。

◆今季限りで現役引退を表明している阪神糸井嘉男外野手(41)がプレーボール前に打席に立った。試合前に行われたファーストピッチセレモニーで「バッター、トラッキーに代わりまして糸井!」のアナウンスが流れると、サプライズで登場。お笑い芸人「祇園」の木崎太郎(36)の投じたボールを空振りして球場を盛り上げた。広島菊池涼から花束を渡されて熱く抱擁する場面もあった。試合後には引退セレモニーが行われる。

◆阪神佐藤輝明内野手(23)が去りゆく先輩に気迫のプレー連発だ。この日は近大の先輩にあたる糸井の現役最終戦。1回2死満塁で打席へ。広島先発森下の149キロ内角速球をとらえ、痛烈なゴロで右前に先制の2点タイムリーを放った。その直前、1回の右翼守備でもマクブルームの大飛球をジャンプして好捕し、糸井も拍手を送っていた。この日、試合前のシートノックではともに右翼を守り、2人で肩を組んで右翼席の虎党にポーズを決める光景もあった。佐藤輝にとってはプロ入り後から慕ってきた先輩だ。これまでも「年齢は離れていますが、アニキのような存在でした。自分が昨年入団して、実質(外野の)ポジションを奪ったような形ですが、関係なく優しく接してくれました」と話してきた。全力プレーで惜別の思いを体現した。

◆阪神佐藤輝明内野手(23)が去りゆく先輩に気迫のプレー連発だ。この日は近大の先輩にあたる糸井の現役最終戦。1回2死満塁で打席へ。広島先発森下の149キロ内角速球をとらえ、痛烈なゴロで右前に先制の2点タイムリーを放った。「絶好のチャンスでしたし、積極的に振り抜きました。いい結果になって良かったです。(糸井)嘉男さんありがとう」と粋なコメントだ。その直前、1回の右翼守備でもマクブルームの大飛球をジャンプして好捕し、糸井も拍手を送っていた。この日、試合前のシートノックではともに右翼を守り、2人で肩を組んで右翼席の虎党にポーズを決める光景もあった。佐藤輝にとってはプロ入り後から慕ってきた先輩だ。これまでも「年齢は離れていますが、アニキのような存在でした。自分が昨年入団して、実質(外野の)ポジションを奪ったような形ですが、関係なく優しく接してくれました」と話してきた。試合には、まぶしさを抑える効果があるといわれる目の下につける「アイブラック」に、糸井の背番号「7」を記して臨んだ。全力プレーで惜別の思いを体現した。

◆阪神伊藤将司投手(26)が自身最短の1回1/3を4失点でKOされた。2点リードをもらった直後の2回表、先頭の6番坂倉に右越えソロを献上。7番会沢に中前打を浴びると、8番小園の中越え2ランであっさり逆転を許した。さらに2四球1安打で1死満塁とされたところで、ベンチはたまらず降板を決断した。その後、2番手の西純矢投手(21)が1死満塁から4番マクブルームに右犠飛を献上。伊藤将は1回1/3で2被弾を含む5安打3四球4失点と散々な内容に終わり、プロ1年目からの2年連続2ケタ勝利はお預けとなった。

◆阪神西純矢投手(21)がプロ初の救援登板で3回2/3を2安打無失点と好投した。先発の伊藤将司投手(26)が自身最短の1回1/3を4失点で早期降板。「第2先発」で準備していた右腕に白羽の矢が立った。1点ビハインドの2回1死満塁から登板。4番マクブルームに右犠飛を浴びたが、なおも2死一、三塁で5番松山を遊ゴロに仕留めた。そのまま2回1死で打席に立って右飛を放つと、3回以降もマウンドへ。4回1死満塁で4番マクブルームを遊ゴロ併殺打に封じるなど、粘投でゲームを立て直した。西純は試合前時点で今季12試合に登板し、6勝3敗、防御率2・93。先発予定だった2日前の19日ヤクルト戦が台風で流れていた。

◆今季限りで現役引退する阪神糸井嘉男外野手(41)が引退試合で打席に立ち、現役最後の打席で安打を放った。「いやもう、僕もうれしかったし、ホンマに甲子園で、最後の打席を迎えられて心の底からよかったです」と球団広報を通じコメントした。5回の西純の打席に代わって「代打・糸井」が球場にアナウンスされると、球場からは割れんばかりの拍手に包まれた。糸井コールで声援を浴び、フルカントから広島森下の147キロの直球を強振し、三遊間を破る左前打で出塁。球場はこの日最大の大歓声。代走は送られず、そのまま一走として残った。 続く中野の打席で三ゴロを二塁に送球され、フォースアウトに。ベンチに戻る際、ヘルメットを掲げてその声援に応えていた。6回には交代を告げられ、ファンからは「えーーっ」と惜しまれる声も漏れた。打席に入る際の大きな歓声に「いや...、ホンマに感動したし...、これが最後ってなるとやっぱ寂しいですけど...。そんな中で、ね、ヒットを打てて本当に幸せです」と感無量な様子。糸井は二塁封殺でベンチへ帰ったが、チームはその後得点。「逆転する流れが来たと思うんで、はい...。勝つよ!」と仲間たちに期待を寄せた。スタンドには「19年間ありがとう」「糸井嘉男、19年間楽しみをいっぱい与えてくれてありがとう」など虎党がボードを掲げ、声援を送っていた。近大から投手としてプロの世界に足を踏み入れ日本ハムに入団。入団3年目で野手に転向し才能を発揮した。オリックス時代の14年に首位打者、16年は盗塁王に輝き、最高出塁率のタイトルも3度獲得、ゴールデングラブ賞にも7度輝いた超人。プロ19年、得通算1755安打など記録にも記憶にも残る名選手が最後までファンに応えた。

◆阪神梅野隆太郎捕手(31)が値千金の同点アーチを放った。1点を追う6回2死走者なし。広島2番手森浦のスライダーをとらえ、高々と舞う打球は左翼席に吸い込まれた。8月3日巨人戦(東京ドーム)以来の4号ソロ本塁打。「3-2というカウントでしたし、しっかりストライクゾーンを絞って打ちにいきました。中盤以降、投手陣が踏ん張ってくれて良い流れだったので、うまくその流れに乗ることができました」と振り返った。

◆阪神糸井嘉男外野手(41)が、日本ハム時代の野手転向時にマンツーマンで指導を受けた恩師、大村巌現DeNA2軍打撃コーチ(53)が、当時の思い出を振り返りながら、19年のプロ野球生活をねぎらった。自宅のテレビで最後の打席を見届け、喜びのコメントを残した。【聞き手=古財稜明】もう最高のヒットですよ。本当にすごいよ、マンガみたい。初めて会った時に「どんな選手になりたいんや?」って聞いたら「ホームラン打ちたいっすね!」と。「足が速いし、守備でも輝くことができるから。打率3割を3年間続けると今の時代1億円もらえるよ」って言って、「じゃあそっちにします」ってあっさりね。それで三遊間へ逆方向に打つ練習を、そこから基本形でスイングをつくっていって、まさに今日それが出た。すごいなって。いろんなものが凝縮されたヒットでしたね。引退を発表する前に電話がかかってきて、「元気ですか?」じゃなくて、「決めました! 引退します!」と。潔よいというか、すがすがしい。そのテンションで、やり切ったんだなというのがわかりました。もうそんなに時間がたったかなという感じですね。僕も糸井から学ばせてもらった。僕自身も感謝している次第でございます。僕もコーチ1年目で、早くできるようにとネガティブな、マイナスな言葉を多く使ってしまって、その時に糸井が僕にキレてね。「『あかんあかん』言ってたら、ほんまにあかんようになってまうでしょ」と怒鳴りつけられて。そこからできたことを褒めていくようにしました。有名な話ですけど、「子犬の飼い方」の本を読んでヒントをもらって、10回やって9回できなくても、1回できたら大げさに褒めると。そしたらさらに意欲的にやれるようになりまして、勉強スピードが速くなったんですよね。本当に19年間お疲れさま、よく頑張ったって初めて心から褒めたいと思います(笑い)。

◆阪神が力尽きて4連敗を喫し、クライマックス・シリーズ(CS)進出をかけた争いで追い込まれた。同点の延長11回表、岩貞祐太投手(31)が1番上本、2番菊池涼、3番西川に3者連続適時打を献上するなど6失点。残り4試合で3位巨人に2ゲーム差、4位広島に1ゲーム差をつけられた。最短で24日にCS進出の可能性が消滅する。この日は糸井嘉男外野手(41)の現役引退試合。是が非でも勝利を届けたい一戦、打線が立ち上がりから奮起した。1回2死満塁、糸井の近大後輩でもある6番佐藤輝明内野手(23)が先制の右前2点打。必勝へ、上々のスタートを切ったかに見えた。だが、先発の伊藤将司投手(26)が誤算。2点リードの2回、6番坂倉に右越えソロ、8番小園に中越え2ランを浴びる。あっさり逆転を許し、自身最短の1回1/3を4失点でマウンドを下りた。それでも2番手の西純矢投手(21)がゲームを立て直した。「第2先発」としてプロ初の救援マウンドに上がり、3回2/3を2安打無失点と好投した。すると打線は5回、現役最後の打席に立った代打糸井が先頭で三遊間を破る。この一打から相手の適時失策で1点をもぎ取ると、6回には7番梅野隆太郎捕手(31)が4号左越え同点ソロを決めた。救援陣は中盤以降も懸命に無失点リレー。湯浅京己投手(23)は8回からの2イニングを無失点。前日20日DeNA戦で9回に2点リードを逆転された岩崎優投手(31)も、延長10回の1イニングを3人で抑えた。だが、打線は同点で迎えた10回裏1死一、二塁の好機を生かせず。最後は救援陣が崩れ、CS進出を争う広島を相手に痛恨の1敗を食らった。

◆今季限りでユニホームを脱ぐ阪神糸井嘉男外野手(41)の現役引退セレモニーが開催され、縁のあるメンバーから動画メッセージが送られた。ソフトバンク柳田悠岐外野手(33)「嘉男さん! 19年間の長い現役生活、お疲れ様でした! 嘉男さんとの思い出は、まず一番始めに浜松の自主トレに参加させていただいた時の衝撃というか...今でも鮮明に覚えていまして。パワーとスピードというのは、その当時僕も若かったので自信があったんですけど、嘉男さんの走りとバッティングを見た瞬間に『この人には一生勝てないな』と思ったのは今でも本当に記憶に残っています。本当に野球選手としての理想像というか、本当にあこがれの存在です、ずっと。人としても本当に優しくて、誰にでも対等に優しく接してくださっているのは、本当に昔から今もずっと変わらない。自分もそういう大人になりたいな、と。本当に野球選手としても人としても、自分の理想像です。これから引退されて、筋トレをたくさんされると思います。また筋トレの方法、教えてください。まずはゆっくり体を休ませてください。お疲れ様でした!」

◆今季限りでユニホームを脱ぐ阪神糸井嘉男外野手(41)の現役引退セレモニーが開催され、縁のあるメンバーから動画メッセージが送られた。オリックス吉田正尚外野手(29)「糸井さん、19年間現役生活お疲れ様でした。本当にプライベートでもすごくお世話になっていますし、1年目のオフに自主トレで初めて受け入れてくださって、本当に優しく今まで接してくださってありがとうございます。印象に残っていることと言えば、一緒にトレーニングをしながらウエートトレーニングをしている中で、僕たちが必死に上げている中、その倍ぐらいの数を軽々やっていたのが本当に印象に残っています。これからは少しゆっくり休んで、もうこれからはインコースをさばかなくていいと思いますので、目いっぱい大胸筋を鍛えてください。本当にお疲れ様でした」

◆広島の先発森下暢仁投手がキャリアハイの更新を逃した。1回に3四球などで40球を投げ、2失点。その後味方が逆転し、5回3失点(自責2)で降板した。自己最多11勝目の権利を持って中継ぎに託したが、2番手森浦が梅野に同点弾を浴び、白星が消えた。「初回の入りがダメだった。立ち上がりがすべて。今日の大事な試合でこのような投球をしてチームにも申し訳ない」。登板5試合連続で白星がない。

◆今季限りでユニホームを脱ぐ阪神糸井嘉男外野手(41)の現役引退セレモニーが開催され、縁のあるメンバーから動画メッセージが送られた。日本ハム稲葉篤紀GM(50)「嘉男! 19年間本当にお疲れ様でした。嘉男はファイターズ時代、投手から野手に転向して、本当に野手は走攻守すべてをやらなくてはいけないという中で、コツコツ努力を積み重ねて、19年間本当にここまで頑張ってきたなという風に思います。ケガも多くて、それを隠しながら、本当に全力で取り組む姿勢。また、素直な心を持っています。また天然のキャラというのも、多くのファンの方に愛される理由だったんじゃないかという風に思います。とにかく少し休んで、また次のステップ、これからの野球界のために頑張ってください。どこかでまたお会いしましょう。本当に19年間お疲れ様でした」

◆今季限りでユニホームを脱ぐ阪神糸井嘉男外野手(41)の現役引退セレモニーが開催され、縁のあるメンバーから動画メッセージが送られた。阪神OB・鳥谷敬氏(41、日刊スポーツ評論家)「糸井選手、19年間の現役生活お疲れ様でした。糸井選手とは同級生、同期ということもありますので、嘉男と呼ばせてもらいます。嘉男と最初に対戦したり知ったのは日本ハム時代。ピッチャーとして対戦しているみたいなんですけど...。そこでホームランを打ったっていうことを嘉男から言われたんですけど、実際それもよく覚えていません、申し訳ないです(笑い)。実際に一緒にプレーしたのは2013年のWBCの時で、その後は阪神でも一緒にプレーしましたが、ファンの方だけでなく一緒にやっている選手も驚くぐらいのプレースタイル、身体能力、そういうものをたくさん見せてもらいました。野球を辞めた今でも、糸井選手の、嘉男のプレーというのは頭に残っています。現役生活を今日の試合で終わるということなんですけど、終わる前にYouTubeを始めちゃうとこらへんが嘉男らしいなと、感じています。これから第二の人生が始まりますが、嘉男らしくファンの皆さんにいろんなことを伝えて、その後は一緒に野球界に恩返しできるように頑張っていきましょう! 19年間お疲れ様でした」

◆今季限りでユニホームを脱ぐ阪神糸井嘉男外野手(41)の現役引退セレモニーが開催され、縁のあるメンバーから動画メッセージが送られた。パドレス・ダルビッシュ有投手(36)「糸井さん、長い現役生活、本当にお疲れ様でした。2005年から今に至るまで、ずっとかわいがってくださって本当に感謝しています。今後とも、自分のことを後輩としてかわいがっていただければうれしいです。コーチになるのか、YouTuberになるのか、ちょっと分からないですけれども、糸井さんの今後に本当に期待しています。本当にお疲れ様でした」

◆今季限りでユニホームを脱ぐ阪神糸井嘉男外野手(41)の現役引退セレモニーが開催され、縁のあるメンバーから動画メッセージが送られた。日本ハム元監督の梨田昌孝氏(69、日刊スポーツ評論家)「糸井選手、19年という長きに渡り、現役生活お疲れ様でした。日本ハムにピッチャーとして入団して、それから野手に転向して、大変だったと思います。時々サインミスもあり、アウトカウントを間違えたり、ボールカウントを間違えたり、そういうこともありましたけど。みんなから好かれるタイプの性格で、本当にここまで長くやってこられたという風に思っています。6年連続3割を打ったり、ジャパンのメンバーに入ったり、本当にお疲れ様でした。最後は阪神タイガースという素晴らしいチームで終わることができて、本当に糸井選手の功績というのは大きいなという風に思います。これからはサインを覚えなくても大丈夫なので、解説者として、あるいは野球に携わる仕事をしながら、野球をもっともっと広めて頑張ってほしいなという風に思っております。本当に楽しい時間を、4年間でしたけれども、ありがとうございました。これからも頑張ってください。お疲れ様でした」

◆今季限りでユニホームを脱ぐ阪神糸井嘉男外野手(41)の現役引退セレモニーが開催され、縁のあるメンバーから動画メッセージが送られた。中日福留孝介外野手(45)「糸井選手、19年のプロ野球生活、お疲れ様でした。2017年から2020年まで、嘉男と4年間一緒に阪神でプレーさせていただきまして。本当に楽しかった思い出の方が強いです。僕自身も今年でユニホームを脱ぎますが、その際にも嘉男が僕に『お疲れ様でした』と連絡をくれて、その中で『僕も辞めます』という連絡で。そういう連絡をもらって『嘉男らしいな』と思いました。本当にまだまだ僕の中では嘉男はできると思っていましたけれど、それはもう嘉男自身が決めたことなので。お互いユニホームは脱ぎますが、またどこかでゆっくりと、いろいろ昔話ができたらなと思います。本当に19年間お疲れ様でした」

◆クライマックス・シリーズ(CS)進出を目指す矢野阪神が崖っぷちに立たされた。4-4と同点の延長11回、岩貞祐太投手(31)が1番上本、2番菊池涼、3番西川に3者連続適時打を浴びるなど6失点。大事なゲームを落とした。残り4試合で3位巨人に2ゲーム差、4位広島に1ゲーム差となった。矢野燿大監督(53)も悔しさをにじませた。--試合はこういう結果になったが、糸井の一打で流れが変わった「うん、まあね、ムードを変えてほしいなというのももちろんあったし、実際、変えてくれたので、追いつけたかなと思います」--最後の打席であの一打「もちろん球場のムードもファンの人が作ってくれたというのもある。嘉男も今日の練習からもね、最後だっていうのももちろん分かりながら、バッティング練習もすっごいフルスイングしてたし。その最後の打席にこう、何て言うのかな、思いっていうのも練習のときからそういう気持ちでやっていたし。実際に打席に立っても、結果ね、打つっていうのはもちろんそうかもしれないけど、しっかり振ってやるっていう、フルスイングしてやるっていう、そういう気持ちがああいう結果につながったと思うし。それは見ている皆さんにも伝わったと思うんで。嘉男らしい、最後に向こうも真剣勝負の中のヒットというのは、すごく価値のある最終打席になったと思います」--佐藤輝も思うところがある中で好プレーを「まあ守備も良かったし、うん。もう1個、何かやってくれたら、というのはもちろんあるけど、いいプレーだったと思います」--西純矢が慣れないポジションで力投「将司が状態が良くなかったんで、早めに代えるしかないかなというところで。若い選手なんで、いろんな経験は全部プラスになると思うし、踏ん張ってくれたところがあったんで」--湯浅も2イニング「球数も少なかったしね。浜地もちょっと使えそうな感じではなかったんで。そういうところではまたぐしかないかなと」--残り4試合「もうね、もう勝つしかないんで。状況が厳しいのは重々分かっているし。今日の1敗も、しかも負けの内容も、何て言うのかな...もやもやするような負けをつくってしまったんで。まあでも、もうやるしかないんで。それも変わらないんで。頑張ります」

◆望みをつないだ。広島がCS進出を争う阪神との接戦を制した。移動試合となった阪神戦(甲子園)は、前日20日の中日戦(マツダスタジアム)に続く延長戦となった。4-4の11回に、打者一巡の猛攻で6得点。総力戦となった熱戦に終止符を打った。直接対決を制して、3位巨人を1ゲーム差で追走する。我慢して、我慢して、延長11回に広島打線が爆発した。4-4で迎えた11回。相手のミスに乗じて満塁の好機をつくると、上本、菊池涼が続けて左前適時打で2点を勝ち越した。なおも満塁から西川が中堅頭上を襲う2点適時二塁打。マクブルームも2点打で続いた。3回以降、8イニング連続無得点。3併殺と悪い流れを集中打で一気に試合を決めた。執念で逆転CSに望みをつないだ。2点ビハインドの2回。先頭坂倉がカウント2-2から内角ツーシームにうまくバットを振り抜き、右翼席に放り込んだ。7戦ぶり1発が打線に火を付けた。会沢が中前打で続き、小園は初球の浮いたカットボールを強振。バックスクリーンにたたき込んだ。「自分のスイングでしっかり捉えることが出来ました。逆転できて良かったです」。8月10日ヤクルト戦以来の7号逆転2ランで、先発復帰した9日ヤクルト戦から9試合連続安打とした。さらに2四球と安打で満塁とし、先発伊藤将をマウンドから引きずり下ろした。リーグトップの防御率を誇る阪神相手に、広島中継ぎ陣が食らい付いた。6回に2番手森浦が2死から梅野に1発を浴びたものの、6回から6投手がバトンをつないだ。CS争いに加えて糸井引退試合も重なり、1球1打に大歓声があがる敵地で、中継ぎ勝負の展開で1歩も引かなかった。走者を出しながらも無失点でバトンをつなぎ、延長11回の大量得点に導いた。阪神との直接対決を制し、3位巨人を1ゲーム差で追走する。残り4試合はすべて本拠地マツダスタジアム。地元ファンの応援を背に、逆転CSに望みをつないでいく。【前原淳】○...広島西川の連続打席出塁は「11」で止まった。8打席連続出塁で試合に入り、四球、左前打、左前打とつないだが、7回1死の第4打席でケラーに三ゴロに打ち取られた。日本記録は13年に広瀬純(広島)がマークした15打席連続。記録こそ止まったが、西川は6戦連続複数安打とし、連続試合安打は「9」に伸ばした。▽広島上本(延長11回1死満塁から決勝打)「みんなが必死こいてつないでくれたので、ここで(走者を)かえさないと男じゃないなと思って必死で食らいつきました。僕も含め、みんな必死なので良かったです」。

◆広島が延長11回に6得点し、競り勝った。試合前で4位タイだった阪神が5位に落ち、3位巨人に1ゲーム差の単独4位となった。佐々岡監督の一問一答は以下の通り。--難しい試合最後までつないで、つないで。(上本)たかしも追い込まれた中で食らいついていって。--2戦連続延長戦で苦しい試合森下が初回に40球投げて、球数多くなって5回であれ(交代)したんですけど、中継ぎはね、森浦は1発(梅野に同点弾を)打たれましたけど、ここ最近の試合は本当に中継ぎが頑張ってくれてるし、だからこそ、最後の最後で勝ち越せて(良かった)。--上本は野間の代役で(野間は)今日、もうちょっとというところだったので。--残り4戦みんなで総力戦です。負けられない試合なので。

◆広島が延長11回に6点を奪い、単独4位を死守した。4-4の延長11回1死満塁で上本が左前適時打を放ち、決勝点を挙げた。上本を含む4者連続適時打で大量点を取り、試合を決めた。今季2度目の勝利打点を挙げた上本は「みんな必死こいてつないでくれた。ここでかえさないと男じゃないなと思って打席に入った。僕も含めみんな必死なので良かったです」。今季甲子園最終戦を勝利で飾った。

◆今季限りで現役引退を表明している阪神糸井嘉男外野手(41)が試合後、引退セレモニーに臨んだ。4万2267人が詰めかけた甲子園で延長11回の熱戦の末に敗戦。午後10時50分過ぎから始まったが、外野の観衆は埋まったままで帰らない。糸井は引退あいさつでマイクの前に立った。ちょっとこんな(仲間からの)メッセージを見せられたら、すべて(話すことを)忘れちゃいました。始めに大事な時期にこのような素晴らしいセレモニーを用意してくださった阪神球団、球団関係者、監督、コーチ、選手の皆さん、本当にありがとうございます。今日、僕はここで19年間というプロ野球選手に別れを告げます。あらためて、このような光景を見させていただくと、もう僕には悔いは残っていません。そして、育てていただいた北海道日本ハムファイターズ、オリックスバファローズ。両球団に感謝、申し上げます。本当にありがとうございました。投手として入団してわずか2年で野手転向を告げられました。そこから僕の野球人生は変わりました。結果が出なければ、すぐにクビを切られる世界。プロの世界は本当に厳しい世界だと肌身に思い知らされました。そこから死に物狂いでバットを振り続け、毎日、毎日、もうあの思いをしたくないとバットを振り続けました。あの時の悔しさ、努力の大切さ、僕の土台です。朝から晩までペットのようにしつけてくれた大村コーチ、ありがとうございました。あの時の土台があったからこそ、苦しいときも心が折れそうなときも、前に立ち向かっていけました。その気持ちだけを持って戦い続けてきました。いつしか皆さんが「超人、超人」と呼んでくださるようになり、最初は羽の生えた鳥人かと思っていました。いつしか意味を理解し、いまでは心地のよい響きです。そして、FAでこのタイガースに入団。正直、小さい頃から大好きで、憧れの球団でした。金本前監督とのご縁で入団することになり、初めて、この甲子園でプレーしたときの感動、興奮、胸の高鳴りは一生忘れません。地鳴りのような声援、しびれました。みんなと優勝したい、勝ちたい、その一心で、この6年間、戦い続けてきました。今年もまだチャンスはあります。信じています。タイガースは本当に成長したと思います。素晴らしいチーム、チームメートです。みんなが声援に応えようと日々努力しています。強いタイガースの時代が来ることをみんな信じていましょう。ファンの方々もその時まで僕と一緒に応援しましょう。最後になりますが、野球を通じて出会えた人たちに本当に感謝いたします。正直もう『糸井なら打てる~や~』を聞けなくなるのは寂しいです。でも僕の野球人生は本当に幸せでした。密でした! やりきりました! でも、超人伝説はまだまだ続きます。甲子園、ありがとう! タイガースファン、ありがとう! オヤジ、おかん、ありがとう! 本当に19年間、温かいご声援、ありがとうございました。

◆ありがとう、超人-。阪神糸井嘉男外野手(41)が引退試合に臨み、5回に代打で左前打を放ち、有終の美を飾った。投手から野手に転向し、プロ生活19年で通算1755安打を積み上げた。「ホンマに感動した」と甲子園のファンに感謝し、超人と呼ばれた男がバットを置いた。阪神佐藤輝明内野手(23)が「走攻守」で超人魂を継承するプレーを見せた。初回2死。近本、大山、原口が四球を選び、満塁で打席が巡った。カウント1-0から広島森下の149キロの直球を右前に運んだ。「絶好のチャンスでしたし、積極的に振り抜きました。いい結果になって良かったです。嘉男さん、ありがとう」近大の先輩の引退試合に、先制タイムリーで花を添え、ベンチで見守った糸井も笑顔で拍手。現役最後の打席で左前打を打った時、佐藤輝も真っ先にベンチから飛び出し、手をたたいて喜び、先輩の雄姿を心に刻んだ。「集中して打席に入っていましたし、ベンチから背中を見ていて、声援や球場の雰囲気とかからも、スーパースターだなと感じました」。試合前には右翼でともにシートノックを受け、ファンに向けて肩を組んであいさつ。目の下に付けているアイブラックに手書きで「7」を書いた。かわいがってくれた先輩のために特別な思いで臨んだ試合だった。守っては、マクブルームの右翼への大飛球をジャンピングキャッチ。延長10回の西川の大飛球も捕球し、ビッグプレーで盛り上げた。先制打の直後には11個目の盗塁も決めた。ただ、延長10回1死一、二塁のサヨナラ機で見逃し三振。「これから成長した姿を見せられるように頑張りたいです」。糸井に白星を届けられず、悔しさをあらわにした。試合後の引退セレモニーでは坂本、糸原とともに花束を渡し、抱き合った。兄貴分はプロ19年でゴールデングラブ賞を7度受賞。走攻守3拍子そろったプレーとユニークな言動で人気を集めた。虎の背番号8が「超人魂」の意志を受け継ぐ。【三宅ひとみ】

◆ああ、クライマックスシリーズ(CS)が遠のいていく...。阪神が広島との総力戦で力尽き、5位に転落した。4時間38分のロングゲームを終えた矢野燿大監督も、ガックリ。「もう勝つしかないんで。状況が厳しいのは重々分かっている。今日の1敗も、しかも負けの内容も、何て言うのかな...もやもやするような負けを作ってしまったんで」と悔しさをにじませた。最後はサンドバッグ状態だった。4-4と同点で迎えた延長11回表、7番手岩貞が打ち込まれた。1番上本、2番菊池涼、3番西川に3者連続適時打を献上するなど6失点と炎上。2回途中から登板した西純が5回まで無失点、6回島本、7回ケラーが完全投球でつないだ。同点の8回からは湯浅が「糸井さんの引退試合でもありますし、絶対に負けられない」と、今季2度目の2イニング登板で無失点。必死につないだバトンが、最後に落ちた。4連敗を喫し、矢野政権下で初のシーズン負け越しが決定した。残り4試合で3位巨人に2ゲーム差、4位広島に1ゲーム差をつけられた。最短で24日にCS進出の可能性が消滅する。まさに正念場。指揮官は「まあ、でも、もうやるしかないんで。それも変わらない。頑張ります」と自身に言い聞かせるように必死に前を向いた。【桝井聡】▽阪神ケラー(7回に登板し、3者凡退の好投)「梅野の素晴らしい本塁打で同点になった直後で、勢いそのまま、試合の流れをしっかりとチームに引き寄せるような投球をしたいと思っていたよ。自分の役割は果たすことができたと思うね」▽阪神島本(6回に登板し、無失点)「まだ試合もわからない状況だったので、しっかり抑えて攻撃に流れを持っていきたいと思っていました。リズムよく投げることができたと思います」阪神は今季の負け越しが決定した。残り4試合に全勝しても、69勝71敗3分けで勝率4割9分3厘となるため。勝率5割未満は金本監督最終年の18年以来、4年ぶり。矢野政権になってからは初めてだ。阪神が11回表に6失点。阪神のイニング6失点以上は今月9日DeNA戦の5回に7失点があるが、延長に入ってイニング6失点したのは球団史上初めて。また、広島が延長回にイニング6得点以上は、16年8月27日中日戦で10回に7点挙げて以来6年ぶり4度目。

◆ありがとう、超人-。阪神糸井嘉男外野手(41)が引退試合に臨み、5回に代打で左前打を放ち、有終の美を飾った。 投手から野手に転向し、プロ生活19年で通算1755安打を積み上げた。「ホンマに感動した」と甲子園のファンに感謝し、超人と呼ばれた男がバットを置いた。糸井はあふれる涙をこらえながら、6900回目の打席にゆっくりと歩みを進めた。2点ビハインドの5回先頭。「代打糸井」がコールされると、SMAPの「SHAKE」が鳴り響き、万雷の拍手に包まれた。「ホンマに感動したし、これが最後ってなるとやっぱ寂しい」。涙を拭い、最後の真剣勝負に挑んだ。「甲子園で最後の打席を迎えられて心の底からよかった。ヒットを打てて本当に幸せです」。2ボールから4球ファウルで粘り、フルカウントからの8球目。広島森下の外角高め147キロを強振。打球は三遊間を破った。通算1755本目のヒットに、甲子園はお祭り騒ぎ。一塁に到達すると、ヘルメットを外し、最後の雄姿を見届けに来た4万2267人に頭を下げた。その後は一塁走者に残り、中野の三ゴロで封殺となったが、300盗塁を刻んだ足でスライディングして締めくくった。現役終盤は大きな背中で語ってきた。出番が減っても、準備を怠ることはなかった。試合前の全体練習を終え、ナインが食事をとっている最中。1人黙々と室内練習場でマシンと向き合い、バットを振り込むことが当たり前の光景だったという。そんな姿を見てきた坂本は「何歳になっても、試合に出る、出ない関係なく向上心を持ってやられている姿は僕の中で一番勉強になりました」。阪神での最後の6年間で、後輩たちに大きな影響を与えてきた。約8分間に及んだ引退セレモニーのスピーチでは19年間の思い出を振り返り、最後は声を張って、感謝の思いを言葉に乗せた。「僕の野球人生は本当に幸せでした。密でした。やり切りました。でも、超人伝説はまだまだ続きます。甲子園ありがとう! タイガースファンありがとう! おやじ、オカンありがとう! 本当に19年間、温かいご声援ありがとうございました!」マウンド上ではチームメートによる胴上げが行われ、7度宙に舞った。「盛大に門出を祝っていただいて、一生の思い出です」。最後は右翼にグラブ、左打席にバットをそっと置いた。誰からも愛された背番号7の超人が、現役生活に別れを告げた。【古財稜明】

◆ありがとう、超人-。阪神糸井嘉男外野手(41)が引退試合に臨み、5回に代打で左前打を放ち、有終の美を飾った。 投手から野手に転向し、プロ生活19年で通算1755安打を積み上げた。「ホンマに感動した」と甲子園のファンに感謝し、超人と呼ばれた男がバットを置いた。阪神糸井の引退セレモニー後の一問一答全文午後11時48分、会見場に「まだしゃべる?」と笑いながら登場。約9分、思いを語る。-今の心境「いやもう、ヒットも打てましたし、勝ちたかったですけど、盛大に門出を祝っていただいて、一生の思い出です」-甲子園で声援を受けて「あらためてやっぱり、声援はタイガース来た時から衝撃受けました。それが聞けなくなるのはさみしいけど、今日も最後1周して、本当にみんなの顔が鮮明に見えた。しっかり焼き付けました」-SMAPの「SHAKE」は届いたか「いつもなら打席に集中してましたけど、今日は周りを見たり、聞いたり、全てを感じたいと思っていた。ほんとにうれしいですし、ここで終われて僕は悔いはないし、幸せでした」-広島森下との対戦「森下君も首を振って真っすぐで来てくれたので、感謝です。状況的にも塁(に)出た方が良い状況。最後に代打でヒット、思い出に残ります」-(佐藤)輝は7のアイブラック「見てびっくりした。めちゃくちゃうれしかったし、輝だけじゃなくてみんなね。(年齢が)10個くらい違うけど、接しやすくしてくれて、後輩に感謝しています」-スピーチは「スピーチに限っては、正直試合どころじゃないくらい、そのことを思っていた。最後緊張はしましたけど、伝えられてよかった」-内容はいつから「1週間前くらいかな」-「超人伝説」に続きと「はい、あります」-イメージは「見えてます(笑い)。超人と言われていたんで、だらしなくならないように努力します」-オリックス吉田正は「これからは大胸筋鍛えられる」と「泣きそうなったり、笑いそうなったり、感情が...。うれしいですね、ありがとうございます」-あらためてファンへ「ほんとに19年間長いようで短かったですけど、密でした。応援してくださるファンの方が熱い声援を送ってくれたから頑張れました。ほんとにありがとうございました」-筋肉の今後も気になる「それは今言われへん! ステージに立ってるかもしらん(笑い)。ハハハハハ」-YouTubeでトレーニング動画とかは「何も考えてない、それは。今日は今後のことはいいじゃないですか」-まだまだやれるなという思いは「はい、思ってますね。フフフフフ(笑い)。それは自分自身、今シーズンだけじゃなしに、近年感じていることもあったので。あと、後輩たちの活躍がすごく楽しみになっているので、はい。今日は僕はここで終われて、なんの悔いもないですし、幸せです、ほんとに」-超人の称号を誰かに継いで欲しい「輝に決まってるんじゃないですか。ハハハハハ。はい」

◆努力はうそをつかない-。今季限りで現役引退を表明した阪神糸井嘉男外野手(41)による日刊スポーツのコラム「超人の流儀」。最終回は、プロ19年間の感謝とともに、野球への思い、後輩へ向けたエールなど、お決まりの糸井節も交えながら情熱たっぷりに語ってもらいました。【聞き手=古財稜明】日刊スポーツの読者のみなさん、糸井嘉男です。このたび現役を引退することに決めました。19年間、終わってみたら早かった。投手でプロ入りして、野手で41歳までやるなんて想像もできなかったです。波瀾(はらん)万丈じゃないですけど、奥深かったプロ野球人生でした。引退会見では実はストライプのスーツを用意していたんですけど、ちょっと体がデカくなっているんか、めっちゃきつくて...。「やっぱりタテジマやな」と思ってユニホームにしました。会見が終わってから「ほんまに辞めたんかな~」という感じであまり実感はなかったですけど、やっと湧いてきた感じはあります。僕もちっちゃい頃から阪神ファンでした。地元は京都の田舎ですけど、阪神戦はテレビでやってましたし、遠いですけど甲子園に応援しに来たこともあります。ピッチャー一筋だったので、甲子園のマウンドで投げるのが夢でした。引退試合は投手として出たかった...、冗談です(笑い)。そんな憧れの阪神で最後プレーできたのは幸せでした。ほんまに学生の時からめっちゃケガが多かったです。体にも手術の痕が5、6カ所あるし、よお41歳までアスリートでいれたなと。やっぱりケガしてプレーできなくなるのはつらい。「治るんかな」とか「また同じようにプレーできるんかな」という不安もめっちゃありました。でも大好きな野球なので、苦しいこともつらいことも乗り切れた。今は体にボルトは入ってないけど、超人でいるための"マイクロチップ"が僕の中に搭載されてます(笑い)。筋トレに目覚めさせてくれたのはダルビッシュです。メジャーに行く2、3年前くらいはすんごいトレーニングしてました。それがボールにも伝わってたし、絶対的で強烈なピッチャーになった。栄養面、トレーニングだったり、あいつはほんまに知識がすごい。何でもやったことないことやるしね。札幌ドームで「僕が野手だったらもっと(筋トレ)やってますよ」って言われたのをすごく覚えてます。そこからすごい意識し始めました。ただ、途中ちょっと路線が間違ったのか、(筋肉で)"魅せる"競技の人と一緒にやり始めたので。ハッハッハッハッ。引退決断した時も電話で「超人やから、まだできるでしょう」って言ってくれました。ありがたかったです。野球は結果が毎日ついてくるスポーツです。もちろんいい時、悪い時はあると思う。でも、どんな時でも野球への情熱があれば乗り越えられる。「今日あかんかったら明日、明日あかんかったら明後日」。その繰り返しやと思います。それがなぜできるかと言ったら、やっぱり野球が大好きやし、野球にかけてるし、情熱がものすごくあるから。みんなそうやと思います。野手転向を経験して、打つにしても守るにしても、ほんまにゼロから当時のコーチの方々にたたき込まれて、人生で一番努力しました。初めてプロのピッチャーの球を1球見た時は、正直「無理やな」と思いましたけど、そこから練習を重ねていくことで、「うまくなってるな」という実感も湧いてきた。「努力はうそをつかない」とよくいいますけど、それはほんまに自分の中で体感しました。だから後輩たちにはそういう気持ちで頑張ってほしい。若い子らもすごい野球への情熱を感じますし、活躍がめちゃめちゃ楽しみです。タイガースで1度でもいいから頂点に立ちたかったんですけど、夢かなわず、心残りはあります。でも、本当にファンの方たちのパワーってすごいなと思いましたし、ずっと応援していただいて、「ここまで頑張ったかいがあったな」と心の底から思っています。みなさんの声援がもうグラウンドで味わえないのは寂しいですけど、こんな中でプレーさせてもらって感謝してます。ほんまに19年間ありがとうございました!

◆阪神中継ぎ陣は最後に力尽きた。同点で迎えた延長11回表、7番手岩貞が6失点。4連敗を喫し、残り4試合で3位巨人に2ゲーム差、4位広島に1ゲーム差をつけられた。最短で24日にCS進出の可能性が消滅する。救援陣は8イニング連続無失点と粘った。2回途中から登板した西純が5回まで無失点。6回は島本、7回はケラーが完全投球でつないだ。同点の8回からは湯浅が今季2度目の2イニング登板を無失点。「糸井さんの引退試合でもありますし、絶対に負けられない試合なので、本当に気持ちで気合で打者に向かっていきました。なんとか点を取られずに、アツアツな投球ができました」。両リーグ最速で40ホールドに到達した。延長10回は岩崎が登場。前日20日DeNA戦で9回に2点リードを逆転された左腕も1イニングを3人斬り。だが延長11回、岩貞が6失点。最後の最後に力尽きた。

◆阪神糸井嘉男外野手(41)が、日本ハム時代の野手転向時にマンツーマンで指導を受けた恩師、大村巌現DeNA2軍打撃コーチ(53)が、当時の思い出を振り返りながら、19年のプロ野球生活をねぎらった。自宅のテレビで最後の打席を見届け、喜びのコメントを残した。【聞き手=古財稜明】もう最高のヒットですよ。本当にすごいよ、マンガみたい。初めて会った時に「どんな選手になりたいんや?」って聞いたら「ホームラン打ちたいっすね!」と。「足が速いし、守備でも輝くことができるから。打率3割を3年間続けると今の時代1億円もらえるよ」って言って、「じゃあそっちにします」ってあっさりね。それで三遊間へ逆方向に打つ練習を、そこから基本形でスイングをつくっていって、まさに今日それが出た。すごいなって。いろんなものが凝縮されたヒットでしたね。引退を発表する前に電話がかかってきて、「元気ですか?」じゃなくて、「決めました! 引退します!」と。潔よいというか、すがすがしい。そのテンションで、やり切ったんだなというのがわかりました。もうそんなに時間がたったかなという感じですね。思い出はいっぱいあります。ゆっくり時間かけて振り返りながら、(ノートに)書いてみようかな。僕も糸井から学ばせてもらった。僕自身も感謝している次第でございます。(当時の)高田繁GMから「1カ月で(結果を)」と言われまして、1カ月間ものすごく詰め込んだというか、やり切りましたね。その時糸井が「豆が痛いです」と。糸井にとっては初体験だからね。骨折とか靱帯(じんたい)切ってもあんまり気づかないですけど(笑い)。朝は全体練習、昼からは僕とマンツーマンで(千葉の)鎌ケ谷の室内で入って、夕方に終わってという感じで、ずっとつきっきりで。かなりバテてるわけですよ、本当に。でも夜また帰る時に、バット持って寮の玄関にいるんですよ。それで自分で打ち始めるんですよ。ものすごい危機感があったみたいですね。毎日弱音を吐いてました。「つらい、やりたくない、逃げたい」じゃなくて、「今日は頼みますから短くしてください。短期集中型で」っていつもギャンギャンほえてましたけどね。だけど「今日はこうことやるから」って中身と時間とかを説明しましたね(笑い)。僕もコーチ1年目で、早くできるようにとネガティブな、マイナスな言葉を多く使ってしまって、その時に糸井が僕にキレてね。「『あかんあかん』言ってたら、ほんまにあかんようになってまうでしょ」と怒鳴りつけられて。そこからできたことを褒めていくようにしました。有名な話ですけど、「子犬の飼い方」の本を読んで「廊下でおしっこしても怒らない」「ちゃんとトイレでおしっこしたら褒めてあげる」っていうヒントをもらって。10回やって9回できなくても、1回できたら大げさに褒めると。そしたらさらに意欲的にやれるようになりまして、勉強スピードが速くなったんですよね。「昨日までできなかったのに今日できたね」「素晴らしいね」「天才だね」って。そういうようなコーチングスタイルに変えましたね。もう1つはものすごく吸収スピードが速い。彼が左で僕は右だったので、ちょうど鏡のようになるので、向かい合ってね、それでじーっと見て、すぐまねができるんですよ。10球、20球で、コピーする能力は抜群です。でも、すぐ忘れてましたね。徐々にレギュラーになり始めてきて、2009年くらいですかね、3番も打つようになってきて、ちょうどその前の年で優勝したんですけど。その時に調子良くて、09年の6月に月間MVPを取ったんですよ。もう大丈夫だなと思いましたね。将来的な活躍を2人で想像してやってました。「今ここ(練習場)には2人しかいないけど、お前は5万人の前で大歓声を受けて良いバッティングをするんだから。そのために土台を作るから」って。そこの本人の努力を継続したっていうことが彼の野球人生で素晴らしい成績を残すことにつながった。ものすごく練習しますから。どんなに身体能力があっても野球に関しては努力をしていかないと相手も変わっていきますし。そこで自分で困難を乗り越えられるようになったんだねって思いながら。自分で軌道に乗っていったなと思ってほっとしましたね。引退は少し寂しい気もするけど、「自分で決めたのか?」って聞いたら、「全部自分で決めました」って。人に相談せずに、自分で決めることに思わず成長したねって言っちゃったんですけど(笑い)。本当に19年間お疲れさま、よく頑張ったって初めて心から褒めたいと思います(笑い)。

◆今季限りで現役を引退する阪神・糸井嘉男外野手(41)の引退セレモニーが行われるこの日の試合前に、記念撮影が行われた。午後2時ごろに矢野監督、コーチ、選手、スタッフは、「超人 7 YOSHIO ITOI 2004―2022」などの文字とフルスイングする糸井の姿が入った記念Tシャツを着用し、中堅の位置に集合。あとからユニホーム姿で登場した主役は、あいさつなどをし、拍手が沸き起こった。バックスクリーンに「超人糸井嘉男 19年間お疲れ様でした」とのメッセージが映し出されるなか、糸原健斗内野手(29)から花束が手渡され、最後は記念ボードを手にした近大の後輩・佐藤輝明内野手(23)と並びながら、写真に収まった。

◆今季限りでの現役引退を表明している阪神・糸井嘉男外野手(41)が、甲子園で最後の試合前フリー打撃を行った。この日の試合が糸井の引退試合。午後2時50分頃、グラウンドに姿を見せた超人はトスバッティングなどで体を温めると、打席ケージへ。7スイング目に右中間スタンドへアーチをかけると、10スイング目はバックスクリーン右へ運んだ。糸井は36スイングで柵越え7本。打撃練習を終えると、そのようすを見つめていた広島ナインのもとを訪れ、小園や西川らとあいさつを交わした。

◆今季限りでの現役引退を表明している阪神・糸井嘉男外野手(41)が、引退試合に向け、意気込みを語った。「きょうがみんなと一緒に過ごす最後の練習なんで。楽しかったです。僕の姿を最後にしっかり見せられたらな、と。はい」練習前には引退記念Tシャツを着用したナインらと記念撮影。あいさつを行い、「僕も感謝の気持ちを伝えて。年が離れている中、仲良く接していただいたんで。はい。僕が助けられた部分が多い」と話した。「超人 7 YOSHIO ITOI 2004―2022」などの文字とフルスイングする糸井の姿が入った記念Tシャツには、「実はこれ(記念Tシャツ)、先に40枚購入したんよ。お世話になった方に。購入済みです」と笑顔。試合前フリー打撃では、柵越え7本と快音を連発し、「(引退)撤回しよかな。ハッハッハ。見た?あの左中間の。ま、あとはがんばります」と充実の時間を振り返った。

◆阪神・佐藤輝明内野手(23)が「6番・右翼」で出場する。八回に左前適時打を放った20日のDeNA戦(甲子園)まで7試合連続安打中。相手先発・森下との今季の対戦成績も打率・444(9打数4安打)、1本塁打、1打点と好相性。母校・近大の先輩・糸井のラストゲームに向けて「最後に(糸井)嘉男さんにいいところを見せられるように。そういう試合にしたいなと思います」と意気込む主砲の活躍に期待だ。

◆阪神・佐藤輝明内野手(23)が守備で魅せた。一回、先発の伊藤将が1死一、二塁のピンチを背負った。打席には広島の4番・マクブルーム。カウント1-1からの3球目、快音を残した打球は右中間方向を襲った。フェンス手前まで伸びたこの打球を、右翼手・佐藤輝がジャンピングキャッチ。フェンスに激突したがつかみ取った白球は離さなかった。これで2死一、三塁とした伊藤将は、続く松山を投ゴロに抑えて、立ち上がりを無失点で切り抜けた。抜けていれば失点は確実。執念のファインプレーにスタンドから大きな拍手が送られた。この一戦は〝兄貴〟と慕う糸井の引退試合。絶対に負けられない一戦で、弟分が虎を救った。

◆タイガースを題材にした漫才で阪神ファンを笑わせる「虎―1グランプリ」で優勝したお笑いコンビ、祇園が優勝特典として用意された試合前のファーストピッチセレモニーに登場した。木崎太郎(36)が投手、桜井健一朗(38)が捕手を務め、打席にトラッキーが入った。すると、ここでキー太がウグイス嬢に合図。場内に「バッター、トラッキーに代わりまして、糸井」とアナウンスされ、この日の試合が引退試合となる〝超人〟が打席登場曲の「SHAKE」とともに打席に向かった。スタンドからは拍手が起こり、祇園の2人もまさかの登場にビックリ。それでも、振りかぶった元高校球児の木崎は右腕から力強くノーバウンドのボールを投げ込み、糸井のバットの空を切った。投球後、2人は糸井と握手を交わし、笑顔で引き揚げた。木崎は「びっくりしました。おそらく人生の走馬灯の1ページには絶対、出てくるシーンになったと思います。1985年生まれなので、日本一になった年に生まれて、生まれてこの方、阪神ファンやったので、全ての夢がかなったという感じがします」と感慨。捕手役の桜井も「バットを振られたときに、風圧にビビりすぎて、のけ反ってしまって尻もちをつきかけたのがだいぶ、恥ずかしかった」と超人スイングを間近で感じ、驚きを隠せなかった。ほかにも優勝特典として「公式阪神タイガース芸人」の称号も獲得。ライマックスシリーズ進出をかけて戦うチームに向け、木崎は「ほんまにあと数試合、負けられない戦いなので、おこがましいですけど、僕らが来たら勝つような〝ラッ木崎ボーイ〟になれるように頑張りたい」とともに戦う気持ちを明かした。

◆阪神・佐藤輝明内野手(23)が一回に大きな先制点をもたらした。2死から3者連続四球で満塁の好機。佐藤輝が打席に向かった。カウント1-0から、森下の149㌔を一閃。鋭い打球は一、二塁間深くを陣取っていた二塁手・菊池涼のグラブの横を抜け、右前へ。8試合連続安打となる2点右前打に拳を握りしめた。「打ったのはストレート。絶好のチャンスでしたし、積極的に振り抜きました。良い結果になって良かったです。(糸井)嘉男さんありがとう」この日は糸井の引退試合。後輩の活躍にベンチでは超人も笑顔で拍手を送る。佐藤輝は一回の守備で、右中間にフェンス激突しながら打球を好捕。さらに、タイムリーを打った直後には今季11個目の盗塁を決めた。近大の大先輩でもあり、兄貴と慕う糸井のために、「最後にヨシオ(糸井)さんにいいところをみせられるように、そういう試合にしたいなと思います」と意気込んでいた佐藤輝。走攻守で序盤から大ハッスルだ。

◆先発した阪神・伊藤将司投手(26)がプロ最短となる1回1/3でKOされた。一回に招いた2死一、三塁のピンチは松山を投ゴロに抑えて脱出。直後の2死満塁で同期の佐藤輝が先制の右前2点打を放ち、援護点をもらった。しかし、二回は先頭の坂倉に右越えソロを浴びると、続く会沢に中前打を許し、小園には初球に投じたカットボールを中堅フェンスの向こうへと運ばれ、あっさりとひっくり返された。さらに森下にも四球を与え、その後も四球と安打で満塁とされ、ベンチは交代を決断。「第2先発」の役割としてベンチ入りした西純がマウンドに上がった。伊藤将は前回登板した14日の広島戦(甲子園)でも森下との投げ合いで、5回7安打3失点。今季の対戦はここまで3試合で0勝1敗と白星を得られていない苦手の広島を今回も抑えきれず、昨年8月25日のDeNA戦(京セラ)での3回を更新するプロ入り後最短での降板となった。

◆阪神・西純矢投手(21)が二回途中から2番手で登板し、3回2/3を投げて2安打無失点と粘投した。先発・伊藤将が2点リードの二回に追撃ソロ、逆転2ランを浴び、さらに1死満塁とピンチを背負ったところで、「第2先発」としてベンチ入りしていた右腕に出番が巡ってきた。いきなりのピンチで激突した4番・マクブルームには右犠飛で4点目を決められたが、続く松山は遊ゴロに抑えてチェンジ。そのまま続投し、三回は1死一塁で小園を二ゴロ併殺に、連続四球と安打で招いた四回1死満塁でもマクブルームを遊ゴロ併殺に仕留めて雄たけびをあげた五回は三者凡退に抑えた。西純はプロデビューした昨季の2試合と今季の12試合、登板はすべて先発。プロ15試合目で迎えた初の救援登板で、しっかりと役目を担った。

◆引退試合を迎えた阪神・糸井嘉男外野手(41)が五回先頭で代打で登場し、左前打を放った。出番は2点を追う展開で巡ってきた。五回先頭は投手・西純に打席が巡るところだったが、反撃に向けて代打策を敢行。ここで背番号「7」がベンチを出ると、すぐにファンから歓声があがり、お決まりの登場曲「SHAKE」と大きな拍手が球場を包む中で、左打席に入った。森下に対し、2ボールから4球連続でファウル。粘りを見せるなかでフルカウントの8球目、外角高めの148㌔を振り抜くと、打球は三遊間を破った。ラストゲームで放ったプロ通算1755本目の安打に選手たちはベンチを飛び出し、スタンドも熱狂。大きな「糸井コール」が沸き起こった。「いや...ホンマに感動したし...これが最後ってなるとやっぱ寂しいですけど...。そんな中で、ね、ヒットを打てて本当に幸せです。(スタンディングに)いやもう僕もうれしかったし、ホンマに、甲子園で、最後の打席を迎えられて心の底からよかったです」続く中野の三ゴロで二塁封殺となったが、ベンチに引き揚げる際は再び大きな拍手が沸き、ヘルメットを取って歓声に応えた。打線もこの回、敵失も絡んで得点。糸井の一打が1点につながった。

◆阪神・梅野隆太郎捕手(31)が「7番・捕手」で出場。3-4の六回に同点ソロを放った。1点を追う六回2死で巡った第3打席だった。この回から登板した左腕・森浦に対し、フルカウントから真ん中低めに投じられたスライダーを振り抜くと、高々と舞い上がった打球は左翼席ギリギリに着弾。打球の行方を見届けると二塁ベースを回ったところで右腕を高々と上げ、感情を表に出した。梅野のアーチは8月3日の巨人戦(東京D)以来となる第4号。甲子園で10連勝中だったが二回途中で降板した先発・伊藤将を救い、大事な糸井の引退試合での逆転勝利へムードを呼び込む、値千金の一発だった。

◆広島・森下暢仁投手(25)が5回4安打3失点(自責2)、3三振4四球の粘投。自己最多の11勝目の権利を持って降板したが、六回に中継ぎが打たれて白星は消えた。一回2死から3者連続四球と乱れ、佐藤輝に右前へ先制の2点打を許したが、4点の援護を受けた二回以降は落ち着きを取り戻した。4─2の五回先頭ではこの日が引退試合の代打・糸井に左前打。その後2死一塁から近本の二塁内野安打に悪送球が重なり3点目を失ったが、104球で5回を投げ抜いた。

◆打線が火を噴き、広島が甲子園10連勝中の伊藤将をKOした。二回に打者9人による猛攻で一挙4得点。反撃の口火を切る15号ソロを放った坂倉は「ひと振りで仕留めることができた。(一回に2点を)取られてすぐに1点をかえすことができてよかった」と汗をぬぐった。森下が一回に2点を失ったが、その裏に打線が反撃した。先頭・坂倉がツーシームを右翼に運び1点差に迫ると、会沢が中前打でつなぎ、小園がバックスクリーンへ7号2ランを放って逆転。その後、2四球と安打などで2死満塁とし、マウンドから引きずり下ろした。さらに、代わったばかりの西純からマクブルームが右犠飛を放ってリードを広げた。小園は「自分のスイングでしっかりとらえることができた」と豪快な一発を自賛した。マクブルームは「チャンスで最低限の仕事ができてよかった。森下が三塁ランナーだったので深めの犠牲フライを打つことができてよかった」と冷静に振り返った。すでにチームは11日に2018年以来のリーグ優勝の可能性はなくなったが、クライマックスシリーズ出場の可能性は残っている。20日の中日戦(マツダ)は延長戦で守護神・栗林が回またぎに失敗して逆転負け。巨人、阪神との3位争いで一歩後退したが、阪神との2番勝負(21日甲子園、23日マツダ)の1戦目で反発力を示した。

◆阪神はCS進出へ大事な一戦かつ糸井嘉男外野手(41)の引退試合だったが、延長の末敗れた。先発の伊藤将は二回に2被弾し二回途中4失点で降板したが、後を受けつぎ、プロ初の救援登板した西純が3回?を無失点に抑えるなど中継ぎ陣が踏ん張り、三回から延長十回まで「0」を並べた。しかし、十一回。マウンドに上がった岩貞が自身の送球ミスも絡んで1死満塁のピンチを招くと、上本に三遊間を破られて勝ち越しを許し、そのまま6失点して試合を壊してしまった。打線は一回に森下と相性のいい佐藤輝が2点打で先制。その後逆転されるも3ー4の六回には2死から梅野の4号ソロで同点とした。しかし、その後は得点を挙げることができなかった。糸井の引退試合を勝利で飾れず、さらに5位転落と、CS進出への道が閉ざされかけている。

◆現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、ダイエー、阪神の3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(74)は延長十回、20打席ぶり安打を放った大山悠輔内野手(27)に言及。チームは苦しい状況に追い込まれたが、たとえクライマックスシリーズに進出できても、大山の復調なしに、「次」へは進めないと力説した。どうしても3位に入らなければいけない戦いの中で、4番大山の不振は気になる。延長十回、左前へ20打席ぶりの安打は真ん中の球にタイミングがあったが、それ以外の打席は「?」だ。調子がいい時の大山の打球は左中間からセンター方向へ飛んでいく。ところが現状の打撃を見ていると強引に引っ張りに入っている。三回の三ゴロ併殺打など象徴的だったし、五回の外角へ大きく外れるとんでもないボール球を振っての三振も同じ傾向が見られた。正直、あの球を振ってしまうとは驚きだ。捕手出身なので、どうしても捕手目線になるが、私がリードしたとしても、今の大山なら外角へのボール球をいかに振らせるかだけを考えるだろう。元々、大山の良さはコンパクトな打撃。ヒットの延長がホームランになるタイプだ。ここ何試合かは、修正しきれないまま、打席に立ち続けている感じがする。大山の復調なしに、CS出場権を勝ち取ったとしても、上位進出は考えられない。一日も早く「センター返し」を思い出してほしい。最後に糸井にお疲れさまと言いたい。私が阪神の編成部長時代の2003年秋、近大4年のドラフト候補だった。剛速球が魅力で、阪神も獲りたい選手だった。近大にも足を運んだし、宮津市の実家も訪ねた。ただ最終的に阪神の1位は早大の鳥谷。残念ながら指名することはできなかった。最後は大好きな阪神に来て、こうしてタテジマのユニホームで引退試合。しかも、安打まで放つとは。素晴らしいプロ野球人生だったのではないか。

◆広島は4―4の延長十一回に上本と菊池涼、西川、マクブルームの4者連続タイムリーで6点を勝ち越した。6番手の松本が4勝目。阪神は岩貞が制球難と悪送球で自滅。4連敗で5位に後退し、4年ぶりのシーズン負け越しが決まった。

◆広島は延長十一回1死満塁で上本崇司内野手(32)が決勝の左前打を放った。チームは単独4位に浮上しクライマックスシリーズ圏内の3位巨人を1ゲーム差で追走。試合後のヒーローインタビューは次の通り。──勝ち越しの打席「みんなが必死こいてつないでくれた。ここでかえさないと男じゃない。必死で食らいつきました」──相手投手は岩貞。どんな意識「とにかく弱気にならずどんどん食らいついていく気持ちでいきました」──2球で2ストライクを奪われた「その前の打席もちょっと中途半端なスイングがあった。開き直っていけました」──この回は6点「そうですね。僕も含めみんな必死なんで良かったです」──勝った直後のムード「本当に1試合も負けられない。みんな盛り上がっていました」──大きな1勝「どこが相手でも一つも負けられないところまできている。良かったです」──今季残り4試合「本当に負けられない。もう全員で1勝に向けて襲い掛かる気持ちで必死に食らいついていきたいなと思っています──上本選手はどのような役割を「ここぞの場面で迷惑をかけることが多いんですけど、そういうことがないように気持ちを前面に出してやっていきたいと思う」

◆就任4年目を迎えた阪神・矢野耀大監督(53)の初のシーズン負け越しが決定し、8月17日以来の5位に転落した。延長十一回に登板した7番手の岩貞祐太投手(31)が自身の失策がからんで4点を奪われるなど、この回6失点でチームは4連敗を喫した。五回、引退試合となった代打糸井嘉男外野手(41)の左前打を起点に敵失で1点差に迫り、六回の梅野隆太郎捕手(31)の4号ソロで追いついたが、延長十回1死一、二塁で佐藤輝明内野手(23)が空振り三振に倒れるなど、好機を逃し続けた。延長戦は2勝10敗3分。八回に湯浅京己投手(23)も失策しており、チーム総数は「84」。2桁失点は8ー1から逆転負けを喫した3月25日のヤクルトとの開幕戦(8ー10=京セラ)以来。残り4試合で借金6となった矢野監督の一問一答は以下の通り(チーム成績=65勝71敗3分=残り4試合、観衆4万2267人)。ーーこういう結果になったが、糸井の一打で流れが変わった「うんまあね、ムードを変えてほしいなというのも、もちろんあったし、実際変えてくれたんで。追いつけたかなと思います」ーー最後の打席であの一打「もちろん球場のムードもファンの人が作ってくれたというのもある。嘉男も今日の練習からも、最後だっていうのも分かりながら、バッティング練習もすっごいフルスイングしてた。その最後の打席にこう、何て言うのかな、思いっていうのも練習の時からそういう気持ちでやっていた。実際に打席に立っても、打つのは、もちろんそうかもしれないけど、しっかり振ってやるっていう、フルスイングしてやるっていう気持ちが、ああいう結果につながったと思う。それは見ている皆さんにも伝わったと思う。嘉男らしい、最後に向こうも真剣勝負の中のヒットというのは、すごく価値のある最終打席になったと思います」ーー佐藤輝も思うところがある中で好プレーを「まあ守備も良かったし(一回、マクブルームの右飛を好捕)、うん。もう1個、何かやってくれたら、というのはもちろんあるけど、いいプレーだったと思います」ーー西純矢が慣れないポジションで力投(二回途中から2番手で登板し3回?を無失点)「将司が状態が良くなかったんで、早めに代えるしかないかなというところで。若い選手なんで、いろんな経験は全部プラスになると思うし、踏ん張ってくれたところがあったんで」ーー湯浅も2イニング(八回から2回無失点)「球数も少なかったしね。浜地もちょっと使えそうな感じではなかったんで。そういうところではまたぐしかないかなと」ーー残り4試合「もうね、もう勝つしかないんで。状況が厳しいのは重々分かっている。今日の1敗も、しかも負けの内容も、えー何て言うのかな...モヤモヤするような負けを作ってしまったんで。まあでも、もうやるしかないんで。それも変わらないんで。頑張ります」

◆阪神・糸井嘉男外野手(41)が引退試合で五回に代打で出場し、左前打。試合後にはセレモニーが行われた。ソフトバンク・柳田、オリックス・吉田正、日本ハム・稲葉GM、元日本ハム監督・梨田昌孝氏、パドレス・ダルビッシュ、元阪神・鳥谷敬氏、同じく今季限りで引退する中日・福留と7人のメッセージがビジョンで流れた後、マウンド付近の糸井は「いや、ちょっとこんなメッセージを見せられたらすべて忘れちゃいました」と照れ笑いすると、挨拶を行った。以下、糸井のメッセージ。はじめに、こんな大事な時期に素晴らしいセレモニーを用意してくださった、監督、コーチ、選手のみなさん、本当にありがとうございます。きょう、僕はここで19年間というプロ野球選手に別れを告げます。改めて、このような光景を見させていただくと、もう僕には悔いは残っていません。そして、育てていただいた北海道日本ハムファイターズに、オリックスバファローズの両球団に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。投手として、入団してわずか2年で野手転向を告げられました。そこから僕の野球人生は変わりました。結果が出なければすぐにクビを切られる世界、プロの世界は本当に厳しい世界だと肌身に思い知らされました(涙声に)。そこから、死に物狂いでバットを振り続け、毎日、毎日、もうあんな思いはしたくないとバットを振り続けました。あの時の苦しさ、努力の大切さ。僕の土台です。朝から晩まで、ペットのようにしつけてくれた大村コーチ、ありがとうございました。あの時の土台があったからこそ、苦しいときも心が折れそうなときも前に立ち向かっていけました。その気持ちだけを持って戦い続けてきました。いつしかみなさんが超人、超人と、呼んでくださるようになり、最初は羽の生えた「鳥人」かなと思っていました。いつしか意味を理解し、今では心地のよい響きです。そして、フリーエージェントでこのタイガースに入団。正直、小さいころから大好きであこがれの球団でした。金本前監督のご縁で入団することができ、初めてこの甲子園でプレーしたときの感動、興奮、胸の高鳴りは一生忘れません。地鳴りのような声援、しびれました。みんなと優勝したい、勝ちたい。その一心でこの6年間、戦い続けてきました。今年もまだチャンスはあります。信じています。タイガースは本当に成長したと思います。素晴らしいチーム、チームメイトです。みんなが声援に応えようと日々、努力しています。強いタイガースの時代が来ることをみんな、信じていましょう。ファンの方々もその時まで、僕と応援しましょう。最後になりますが、野球を通じて出会えた人々に本当に感謝いたします。正直、もう「糸井なら打てるーや」(登場時のファンの掛け声)が聞けなくなるのは寂しいです。でも僕の野球人生は本当に幸せでした。密でした。やりきりました。でも超人伝説はまだまだ続きます。甲子園、ありがとう! タイガースファン、ありがとう! おやじ、おかん、ありがとう! 本当に19年間、あたたかいご声援、ありがとうございました。

◆試合後に阪神・糸井嘉男外野手(41)の引退セレモニーが行われた。あいさつの前に、親交のあった7人からのメッセージがビジョンで流れ、糸井が顔を覆う場面もあった。ソフトバンク・柳田 「嘉男さんとの思い出は、まず一番初めに浜松の自主トレに参加させていただいたときの衝撃というか、今でも鮮明に覚えていまして。パワーとスピードというのは、その当時僕も若かったので自信があったんですけど。嘉男さんの走りとバッティングを見た瞬間に『この人には一生勝てないな』と思ったのは今でも本当に記憶に残っています。本当に野球選手としての理想像というか、本当にあこがれの存在です、ずっと。人としても本当に優しくて、誰にでも対等にというか、優しく接してくださっているのは本当に昔から今もずっと変わらないので。自分もそういう大人になりたいな、と。本当に野球選手としても、人としても自分の理想像です。これから引退されて、筋トレをたくさんされると思いますので。また筋トレの方法、教えてください。まずはゆっくり体を休ませてください」オリックス・吉田正 「本当にプライベートでもすごくお世話になっていますし、1年目のオフに自主トレで初めて受け入れてくださって、本当に優しく今まで接してくださって、ありがとうございます。印象に残っていることといえば、一緒にトレーニングをしながら、ウエートトレーニングをしている中で、僕たちが必死に挙げている中、その倍ぐらいの数を軽々やっていたのが本当に印象に残っています。これからは少しゆっくり休んで、また、もうこれからはインコースをさばかなくていいと思いますので、目いっぱい大胸筋を鍛えてください」日本ハム・稲葉GM 「嘉男とはファイターズ時代にですね、投手から野手に転向して、本当に野手は走攻守、すべてをやらなくてはいけないという中で、コツコツ努力を積み重ねて、19年間ですか、本当にここまで頑張ってきたなというふうに思います。けがも多くて、それを隠しながら、本当に全力で取り組む姿勢。また、素直な心を持っています。また天然のキャラというのもですね、多くのファンの方に愛される理由だったんじゃないかというふうに思います。とにかく少し休んでですね、また次のステップ、これからの野球界のために頑張ってください。どこかでまたお会いしましょう」日本ハム元監督・梨田氏 「日本ハムにピッチャーとして入団して、それから野手に転向して。大変だったと思います。ときどきサインミスもあり、アウトカウントを間違えたり、ボールカウントを間違えたりという、そういうこともありましたけども。みんなから好かれるタイプの性格で、本当にここまで長くやってこられたというふうに思っています。6年連続3割を打ったり、ジャパンのメンバーに入ったり、本当にお疲れさんでした。最後は阪神タイガースというね、素晴らしいチームで終わることができて、本当に糸井選手の功績というのは大きいなというふうに思います。これからはサインを覚えなくても大丈夫なので、解説者として、あるいは野球に携わる仕事をしながらですね、野球をもっともっと広めて頑張ってほしいなというふうに思っております」パドレス・ダルビッシュ 「2005年から今に至るまで、ずっとかわいがってくださって本当に感謝しています。今後とも、自分のことを後輩としてかわいがっていただければうれしいです。コーチになるのか、Youtuberになるのかちょっと分からないですけれども、糸井さんの今後に本当に期待しています」阪神OB・鳥谷氏 「糸井選手とは同級生・同期ということもありますので、嘉男と呼ばせてもらいますが、嘉男と最初に対戦したり知ったというのは、日本ハム時代にピッチャーとして対戦しているみたいなんですけど...。そこでホームランを打ったっていうことを嘉男から言われたんですけど、実際それもよく覚えていません、申し訳ないです(笑)。実際に一緒にプレーしたのは2013年のWBCのときで、その後、阪神でも一緒にプレーしましたが、ファンの方だけでなく、一緒にやっている選手も驚くぐらいのプレースタイル、身体能力、そういうものをたくさん見せてもらいました。野球を辞めた今でも、糸井選手の、嘉男のプレーというのは頭に残っています。現役生活をきょうの試合で終わるということなんですけど、終わる前にYoutubeを始めちゃうとこらへんが嘉男らしいなと、感じています。これから第2の人生が始まりますが、嘉男らしくファンの皆さんにいろんなことを伝えて、その後は一緒に野球界に恩返しできるように頑張っていきましょう!」中日・福留 「2017年から2020年まで、嘉男と4年間一緒に阪神でプレーさせていただきまして。本当に楽しかった思い出の方が強いです。僕自身も今年でユニホームを脱ぎますが、その際にも嘉男が僕に『お疲れさまでした』と連絡をくれて、その中で『僕も辞めます』という連絡で。そういう連絡をもらって『嘉男らしいな』と思いました。本当にね、まだまだ僕の中では嘉男はできると思っていましたけれども、それはもう嘉男自身が決めたことなので。お互いユニホームは脱ぎますが、またどこかでゆっくりと、いろいろ昔話ができたらなと思います」

◆湯浅が八回から登板。1死一塁から会沢を遊ゴロ併殺に仕留めると、九回のマウンドにも上がった。回またぎは4月8日の広島戦(甲子園)以来、今季2度目。自らの失策で1死二塁としたが、上本、菊池涼を連続で空振り三振に斬った。「糸井さんの引退試合でもありますし、絶対に負けられない試合。気持ちで、気合でバッターに向かっていきました」。これで節目の40ホールドに到達した。

◆秋風が吹き抜ける甲子園で名前がコールされると、どよめいた。それでもリリーフカーで自らの戦場へ向かう際には、温かな拍手で迎えられた。阪神・岩崎が4-4の延長十回に登板し、1回を無失点。糸井の引退試合という特別な一戦で前夜のリベンジを果たした。20日のDeNA戦(甲子園)では、4-2の九回に登板も、まさかの3失点。マウンド上には守護神の姿はなく、矢野監督も「うん、まあ逃げたわけじゃないんで。その点はあれやけど(責められない)。任すしかなかったんで」とかばうしかなかった。一夜明け、嫌な記憶が脳裏によぎる中、先頭の西川は右翼への大飛球。甲子園が大きなどよめきに包まれるも、佐藤輝がフェンスに背中をつけながら好捕。マクブルームを遊ゴロ、大盛を空振り三振と、わずか8球で三者凡退。淡々とした表情でベンチに戻ってきた。開幕当初はセットアッパーも、守護神として期待されたケラーの不振により、4月から守護神としてマウンドに上がった。度重なる救援失敗を経験するも、そのたびに立ち上がってきた。終わったことは取り戻せない。逆転でのクライマックスシリーズ進出へ残り4試合。勝利のために全力で試合を締めにいく。(北池良輔)

◆糸井引退試合で悪夢-。阪神は広島に4-10で敗れ、4連敗で5位に転落した。4-4の延長十一回に失策が絡んで6失点。クライマックスシリーズ進出に向けた大事な一戦でも課題の守備が崩壊し、4年ぶりのシーズン負け越しが決定した。残り4試合。もう全部勝つしかない。超人を待ち、わずかでもクライマックスシリーズ(CS)進出へ希望がつながることを願った4万2267人を前に、4時間38分にわたる惨劇を繰り広げた。延長十一回に衝撃的な6点を奪われ4連敗。絶対に勝ちたかった試合で5位へ転落し、シーズン負け越しも決定しては、矢野監督としても絞り出す言葉が見つからなかった。「もうね、もう勝つしかないんで。状況が厳しいのは重々分かっているし。きょうの1敗も、しかも負けの内容も、えー、何て言うのかな...モヤモヤするような負けを作ってしまったんで」普段であれば、虎党たちもあっという間にグラウンドに背を向け帰っていたはずだ。4-4で突入した延長十一回に7番手の岩貞が乱れた。1死からの四球と投前犠打失策で傷口を広げ、さらに四球で満塁。そこからはもう止まらず、3連続適時打を浴びて4点を失い降板した。8番手の加治屋も2点打を浴び、一気にスコアボードに「6」を刻まれた。糸井の引退セレモニーへ目を潤ませて備えようとしていた虎党たちが、無残にCS進出争いから後退するチームにも涙を流すようなゲームになってしまった。守備はまたも乱れ、2失策で、リーグワーストを独走する84失策となってしまった。延長戦で競り勝てないのも相変わらずで、これで今季の延長戦は2勝10敗2分け。6月26日の中日戦(甲子園)から延長の勝ちがない。残り4試合で借金6を抱え、矢野政権では初となるシーズン負け越しもここで決定した。3位・巨人はDeNAに勝利して2ゲーム差。4位で並んでいた広島に敗れたことで、5位に転落した。この先、巨人が残り6試合を3勝3敗で進んでも、阪神が上回るには残り4試合に全勝しなくてはならない。CS進出へ向け、極めて厳しい状況に追い込まれた。モヤモヤのまま、進む道は見えないが矢野監督は「まあでも、もうやるしかないんで。それも変わらないんで。頑張ります」と言葉を続けるしかなかった。糸井のための一戦を、矢野虎にとっては痛恨の一戦としてしまった。(長友孝輔)

◆梅野は3-4の六回2死、フルカウントから森浦の甘く入ってきたスライダーを捉え、左翼席に同点となる4号ソロを放った。「中盤以降、投手陣が踏ん張ってくれていい流れだったので、うまくその流れに乗ることができました」。本塁打は8月3日の巨人戦(東京ドーム)以来。ただ、延長十回2死一、二塁のサヨナラ機では空振り三振に倒れた。

◆甲子園10連勝中の伊藤将がプロ最短となる1回?で4失点KOを喫した。一回に2点の先制点をもらったが、直後に坂倉に右翼への追撃ソロ、小園に中堅への逆転2ランを被弾。さらに2四球と安打で1死満塁を招いたところで降板を告げられた。その後に味方が追いついて黒星こそ免れたが、今季の広島戦は4度の対戦で0勝1敗と白星がない。

◆佐藤輝は一回2死満塁で先制の2点打を右前に運んだ。直前の守備では右中間フェンスに激突しながら好捕。今季11個目の盗塁も決めた。近大の先輩でもある糸井のためにハッスル。最後の打席を見届け「ベンチから背中を見ていて、声援や球場の雰囲気からもすごい人だなと感じました」。これからは思いを受け継いで、戦う。「しっかり成長した姿を見せられるように頑張りたいです」と誓った。

◆涙の1755安打目-。阪神・糸井嘉男外野手(41)が引退試合(対広島、甲子園)で五回に代打で出場し、左前打を放った。試合後のセレモニーでは「甲子園、ありがとう! タイガースファン、ありがとう!」とあいさつ。鍛え上げた肉体を武器に、首位打者(2014年)と盗塁王(16年)に輝くなど走攻守でインパクトを残した超人が、19年間の現役生活に別れを告げる。バッター・糸井、背番号7-。甲子園が大歓声に包まれる。万感の思いを胸に、糸井が最後の打席に向かった。何万と振り続けたバット。ラストスイングは快音を響かせる。そして、ラストスピーチへ。超人はあふれそうな涙をこらえ、4万2267人の虎党へ、感謝の言葉を紡いだ。「きょう僕はここで19年間というプロ野球生活に別れを告げます。このような光景を見させていただくと僕にはもう悔いは残っていません。僕の野球人生は本当に幸せでした。密でした。やり切りました。甲子園、ありがとう! タイガースファン、ありがとう!」2-4の五回先頭。おなじみの登場曲、SMAPの「SHAKE」に合わせ、応援バットが鳴り響く。そして、「糸井ならやれるーやー」の大合唱。糸井はライトスタンドを見つめ、集中力を研ぎ澄ました。2球続けてボール。ここから森下の直球にファウルで食らいつく。フルカウントとし、8球目。147キロ直球をとらえた。鋭く地をはう白球は三遊間を抜けた。プロ野球人生の最後にともした「H」ランプ。通算1755安打目にこれまでの〝すべて〟を込めた。努力を続けたプロ野球人生だった。日本ハム時代の野手転向時、付きっきりで指導してくれた大村巌コーチ(現DeNA2軍打撃コーチ)への引退報告。「一番大事にしてきたものはなんだ」と問われた糸井は言った。「やっぱり練習です」投手としてプロの世界に入った糸井にとって、野手という道のりはゼロから、いや、マイナスからのスタート。自分は他の選手より出遅れている-。手からバットが離れなくなるまで、振り込みを続けた。大村コーチから「もう、休んでいいよ」と言われても、止まらなかった。鎌ケ谷の日本ハム選手寮には、いつもバットを持った糸井がいた。マメだらけの手はテーピングでぐるぐる巻き。痛みにこらえ、血のにじむような努力を積み重ねた。「野手・糸井嘉男」になったときから、合言葉は「練習も試合もやったやつが勝つ。さぼったら終わり」。この言葉を忘れたことはない。心の中に持ち続けた向上心。それが、プロ生活の原動力で原点だ。謙虚に、ひたむきに練習に取り組んだからこそ、糸井は〝人を超えた〟。超人となることができた。惜しみない拍手が絶えない中、糸井は後輩たちの手で7度、宙を舞った。慣れ親しんだ甲子園のグラウンドを一周しながら、右翼外野芝生にグラブを、そして、バッターボックスに離すことのなかった〝相棒〟を置いた。もう、やり残したことはない。「タイガースは本当に成長したと思います。素晴らしいチーム、チームメートです。みんなが声援に応えようと日々、努力しています。強いタイガースの時代が来ることをみんな、信じましょう。ファンの方々もそのときまで、僕と一緒に応援しましょう」果たせなかったタテジマでのリーグ優勝。あとは任せた-。努力にあふれた超人魂と、優勝への思いを後輩に託し、糸井はユニホームを脱ぐ。(原田遼太郎)

◆阪神・糸井嘉男外野手(41)が引退試合で五回に代打で出場し、左前打。試合後の引退セレモニーの後には、記者会見も開かれた。以下、糸井の一問一答。(テレビ)--引退試合、セレモニーが終わった、今どんな思いか「いや、もう、ヒットも打てましたし、勝ちたかったですけど。本当に、きょうのようなあんな盛大に、僕の門出をみんなで祝っていただいて、本当に一生の思い出ですね、はい」--子供の頃からあこがれていた阪神のユニホームを来て、満員のファンがいる甲子園「いや、改めてやっぱりあの声援っていうのは、もうタイガースに来たときから本当に衝撃を受けましたし、感動もしましたし。それがもう聞けなくなるっていうのは、寂しいですけど。本当にきょうも、最後一周しましたけど、本当にみんなの顔が鮮明に見えたというか、しっかりと僕も焼き付けました、はい」--試合では2点を追う五回裏にいつもの「SHAKE」が流れて、ファンは叫び声もあった「いやもう、いつもなら打席に集中していましたけど、きょうはもう、周りを見たり、聞いたり、すべてを感じたいなと思っていましたので、はい。本当にうれしいですし、ここで終われて僕は本当に悔いはないですし、幸せでしたね、はい」--カープの森下投手との対戦。打席を振り返って「はい。森下君も、首を振って真っすぐを投げてくれたので。本当に感謝していますし、状況的にもやっぱり塁に出た方が、いい状況やったので。本当に最後にこのヒット、代打でヒット1本打てたということは、本当に思い出に残ります」--佐藤輝は目の下に数字の「7」が2つ並んでいた。佐藤輝に言葉は「僕も見てびっくりしたんですけど、アイツもそういうところがあって、やっぱりめちゃくちゃうれしかったですし。まあ、輝だけじゃなしに、みんなね、10個くらいみんな違うんですけど、ほんまに接しやすくしていただいたし、逆に僕が後輩たちにすごく感謝していますね」--引退セレモニーではファンに直接、思いを伝えた「スピーチに限ってはちょっと、正直、試合どころじゃないぐらいそのことを思っていましたけど、やっぱり最後ね、緊張はしましたけど、伝えられてよかったなと思います」--スピーチの内容はいつ頃から考えたか「1週間前くらいですか」--スピーチで「超人伝説には続きがある」と、具体的には「見えています。いやもうね、超人と言われていたので、だらしなくならないように。これからも努力します」--吉田正は大胸筋当たりの話もあった「いや何かもう、泣きそうになったり笑いそうになったりこう、感情がこう(手を波打たせる)ね。本当に、うれしいですね。本当にありがとうございます」--19年間を支えてくれたファン、周りの方へメッセージを「はい、そうですね、本当に19年間長いようで短かったですけど。本当に密でした。いろいろありました。その中でもやっぱり、応援してくださる方が熱い声援をくれたので。ここまで頑張ってこれました。本当にありがとうございました」(記者囲み)--糸井さんの筋肉の今後がすごく気になる「それは今言われへん、それは今言われへん(笑)。ステージに立ってるかもしれへんから、ハッハッハッハ(笑)」--ボディービルダーは「なんでやねん! それは今は言われへん」--YouTubeでのトレーニング動画は「何にも考えてないんで、それは。きょうは今後のことはいいじゃないですか」--森下との真剣勝負の中での安打、まだまだやれるという思いは「はい思ってますね、ハッハッハッハ(笑)。それはやっぱり自分自身、今シーズンだけじゃなくて、近年感じていることもあったので。あとはやっぱり、後輩たちの活躍っていうのがすごく楽しみになっているので、はい。きょうは僕はここで終われて何にも悔いもないですし、幸せです本当に」--超人伝説は続くと。超人という称号を継いでほしい選手は「いや、もう、輝に決まってるんじゃないですか、ハッハッハ」

◆最後の試合前フリー打撃も迫力満点でした。36スイングで柵越え7本。トラ番原田遼太郎は思わず「まだまだ引退しないでほしい」とつぶやきながら、糸井の打球を見つめていました。「豪快に引っ張って右中間の中段にまで運んでいます。バックスクリーンの右とか、逆方向の左中間にも打って、『見た? 左中間のヤツ』と本人もご満悦でした」ただ、しんみりとした口調ですぐに〝修正〟しています。「引退会見のときにも『後輩の邪魔になりたくない』と話していました。そういう気持ちですから、もう撤回はないんですよね」でもなあ、五回に代打で登場して、森下から粘って粘って左前打したあの打撃を見たら...。原田は、糸井がプロ3年目に野手に転向したとき、二人三脚で練習した大村巌・現DeNA2軍打撃コーチを取材。紙面で紹介していること以外にも、印象に残った話があったそうです。「大村さんは『糸井は吸収力も超人だよ』とおっしゃっていました。大村さんは右打ちですから、そのままはまねできません。糸井さんは、(左打ちの自分が映る)鏡を見るイメージで大村さんを見ながら、自身のからだの動きを確認してコピーしていた、と。そういう工夫と吸収力も、他の人にはないところだと話していました」トラ番キャップ長友孝輔は「糸井さんは、いつもピッカピカの人」だと言います。「野球道具、身に着けているものが、すべて契約メーカーの一番いいものです。トップ選手には、いつも最新のものが届きますから。グラブもスパイクもウエアも、いつもピカピカだったなあという印象です」超人だなと思ったことは? と聞くと、オリックスから阪神にFA加入した2017年の春季キャンプでの思い出話を教えてくれました。初めての宜野座キャンプの終盤に、他の野手がフリー打撃を行う外野で、スパイクを履いた打球捕を解禁した練習の後です。「感覚だけ確かめてみました」と話した糸井に、長友は「どうですか、ここの外野は?」と聞いています。宜野座村野球場も阪神園芸のスタッフがグラウンドや芝生を手入れしていて、コンデイションは同じ。甲子園球場の芝生を超人はどうとらえたのかを聞いたその質問に、糸井はこう答えていました。「やっぱ、人工芝はええわ~?」え? 人工芝? 糸井を囲んでいた全員がきょとんとしてしまったそうです。今、人工芝って言ったよな? なぜ? ここ、天然芝だぞ...。超人は短い単語のあとをいちいち説明しません。トラ番たちがみんなで首をかしげ、頭をひねって出した結論は「あ~? 人の手が入っている手入れの行き届いた芝、という意味での『人工芝』か」糸井語は難しい。でも、だから楽しい。打って、走って、守って、きょとんとさせて、笑わせて。本当に稀有なキャラクターの人です。巨人が勝ちました。2ゲーム差に開きましたが、もう関係ない。まだ可能性は残っています。糸井の打席を目に焼き付けて気迫を吸収した阪神ナイン、残り4試合、糸井ガッツで意地を見せましょう。

◆日本ハム、阪神で糸井とチームメートだった今成亮太氏(34)が引退試合を甲子園のスタンドから観戦した。プロ入りしてからともに過ごしてきた時間を懐かしそうに回想。尊敬する兄貴分の引退を惜しんだ。しんみりして涙が出るかなと思いましたが、小ネタをはさむ糸井さんらしさが感じられて、すごくすてきなセレモニーでした。森下投手から真剣勝負のなかでヒットを打った姿を見ると、まだまだできるんじゃないかと思わされました。18歳のときから野球の時間も、プライベートでもずっと一緒。糸井さんの野球人生を少しでも共有できたことは僕にとっても幸せなことでした。日本ハム時代、急に糸井さんがアップのときにいなくなりました。そして、次に僕らの前に出てきたら、すんごいまじめな顔。そして、『ピッチャー、クビや』って。でも、そのときの表情はものすごく〝覚悟〟のようなものを感じました。糸井さんの球も受けていましたけど、すごい球を投げていた。こんな人でも通用しないのか...、とプロ野球のすごさを実感し、その後、1つのことを継続する糸井さんの努力のすさまじさを目の当たりにしました。寮生だった僕は食事をして、午後7時半から夜間練習だったのですが、糸井さんはご飯も食べずに午後8時、9時とずーっとバットを振っていました。目の前でみていても、本当に死に物狂いで体がちぎれるくらいだった。手も血だらけ。そのときの口癖は『やっぱ、やらんとな』。その思い出がよみがえってきました。投手出身だからマメが潰れたときに、テーピングの巻き方も詳しくなかった。だから、最初はぐるぐる巻きにして、ボクサーみたいになっていた。痛いからそうなってしまうのですが、バットを握れなくなる。こうやって巻くんですよって伝えたら、『野手はピッチャーの10倍大変やな』って。でも最初から打球音やスイングスピードの速さに本当にびっくりさせられました。糸井さんはすごく人に優しいし、気をつかいます。自分が最初からプロの世界で苦労してきたから、人の痛みがわかる人なんだと思います。僕が現役のときは誕生日にサプライズでケーキを用意してくれたり、気配りをすごくしていただいた。糸井さんがわからないだろうと思って、めっちゃ高いTシャツをかごの中に入れていたら、会計のときに『お前、ふざけんな』っていいながら一緒に買ってくれたのも、いい思い出です(笑)。日本ハム時代、鎌ケ谷の寮で過ごしていたときは練習で帰りが遅くなった糸井さんが布団を持ってきて、僕の部屋に泊まりにきていました。プロ選手の打撃の解説本を買って、2人でこれすげえなって。福留さんや鳥谷さん、バリー・ボンズもみて『やっぱりこれやな』って。そのうち、『この手袋の色かっこいいなあ』と話しだして、糸井さん、この色にしましょうって。若い頃はそんなことばかりやっていました。何をしているときでも糸井さんは野球が大好きでした。これからは誰もが考えないことをやってほしいし、糸井さんならできると思います。みんなも応援してくれる。僕も一緒に何かできたらうれしいです。糸井さん、本当にお疲れさまでした。

◆糸井さんサヨナラの日にサヨナラ勝ちのチャンスを逃し...その結果ほぼ確実にCS進出にサヨナラしましたー!!今日も今日とて守りのミス(延長十一回、岩貞がバントを悪送球)から気が付けばあれよあれよの惨めな黒星に眠くて怒る気もせんわ!!結局、矢野阪神とはなんだったんだろう? 一言で言えば『失策』以外にないのだ!!現役時代は名捕手であった矢野さんとなれば当然、何がなくともディフェンス野球に徹すると思ったのに、それが全く真逆のザル守備の虎たちを作ってしまったのがただただ悲しいよー!!ま、今日は糸井さんの引退試合だからグチリはこの辺で終わり!!糸井さん19年間お疲れ様でした!! これでプレーヤーにはピリオドだけど、人生はまだまだここから先が長いのだ!!超人といわれた貴方だからこの先超人指導者となり大谷越えの投手と打者の二刀流は当たり前、右投げで15勝、左投げで15勝、左右打ちで4割、60本塁打の超超超人の野球人を育ててくれよー!!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
75553 0.577
(↑0.003)
M4
(↑2)
10581
(+6)
538
(+2)
161
(+1)
68
(+1)
0.252
(-)
3.580
(↑0.01)
2
(-)
DeNA
68622 0.523
(↓0.004)
7
(↓1)
11465
(+1)
497
(+2)
106
(+1)
48
(-)
0.251
(↓0.001)
3.480
(↑0.02)
3
(-)
巨人
66683 0.493
(↑0.004)
11
(-)
6534
(+2)
571
(+1)
161
(-)
63
(-)
0.245
(-)
3.720
(↑0.02)
4
(-)
広島
66703 0.485
(↑0.004)
12
(-)
4544
(+10)
524
(+4)
88
(+2)
26
(-)
0.258
(↑0.001
3.500
(↑0.01)
5
(1↓)
阪神
65713 0.478
(↓0.003)
13
(↓1)
4473
(+4)
420
(+10)
80
(+1)
106
(+2)
0.243
(↓0.001)
2.700
(↓0.04)
6
(-)
中日
60722 0.455
(↓0.003)
16
(↓1)
9385
(+2)
469
(+6)
60
(-)
58
(-)
0.245
(↓0.001)
3.320
(↓0.01)