日本ハム(★4対7☆)ロッテ =リーグ戦22回戦(2022.09.18)・札幌ドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ロッテ
1011000047921
日本ハム
1200000104810
勝利投手:西野 勇士(3勝2敗0S)
(セーブ:オスナ(3勝0敗9S))
敗戦投手:石川 直也(2勝2敗6S)

本塁打
【ロッテ】安田 尚憲(8号・9回表3ラン)

  DAZN
チケットぴあ 日本ハム戦チケット予約 ロッテ戦チケット予約

DAZN

◆ロッテが逆転勝利。ロッテは1点ビハインドで迎えた4回表、相手失策の間に走者が生還し、同点とする。その後リードを許すも、9回には藤原の適時打と安田の3ランで一挙4点を奪い、土壇場で試合をひっくり返した。敗れた日本ハムは、4番手・石川直が誤算だった。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が、チームトップの10勝を挙げている伊藤大海投手(25)の"抑えテスト"を断念した。この日の試合前練習中、「伊藤君に関しては(本人の)希望は『先発で投げたい』。『でも、BOSSが抑えで見たいのであれば、任せます』と」。2人のやりとりの一部を明かし「『そしたら、もう先発でしょ』って。希望じゃないものを、させたくないし」と説明した。いったん白紙として、来季以降については「補強次第」と、含みを持たせた。

◆日本ハムのドラフト9位上川畑大悟内野手(25)が、勝ち越し打を放った。1-1の2回2死一、二塁、ロッテ先発小島の2球目カットボール134キロを振り抜き右中間2点適時三塁打で勝ち越しに成功した。「(先発の)ポンセに少しでも楽に投げてもらいたかったので、勝ち越し打を打ててよかったです。終盤にまた大事な場面で打席が来ると思うので、集中力を切らさず頑張ります」と頼もしかった。前夜の同戦ではプロ初のサヨナラ打。勢いそのままに、価値ある一打を放った。

◆日本ハムのコディ・ポンセ投手(28)が3試合連続で未勝利となった。5回まで毎回走者を背負い、来日ワースト計5四球と苦しんだ。4回2死では左翼手今川優馬の適時失策で同点とされたが、その後は踏ん張った。ベンチに戻る際には、今にも泣き出しそうな今川の肩を抱き、積極的に声を掛けるなどナイスガイぶりを見せた。6回5安打3失点(自責は2)で、同点のまま降板となった。「調子は絶好調ではありませんでしたが、その中でうまくリードしてくれたキャッチャーの古川に感謝したいと思います」と頭を下げた。新庄剛志監督(50)はこの日の試合前、今後の起用法について「1回見てみたいです、本当に」と、かねて練っていた抑え起用への意欲を見せていた。

◆日本ハム杉谷拳士内野手(31)が、勝ち越し点を呼び込んだ。3-3の8回無死一、二塁で代打で登場。初球からバントの構えを見せ、2球目の146キロ直球を転がした。打球処理を試みた西野の三塁への送球が大きくそれて、その間に二塁走者の近藤は本塁生還(記録は投手失策)を果たし、勝ち越しに成功した。

◆ロッテ荻野貴司外野手(36)が4回裏の守備からベンチに下がった。井口資仁監督(47)は試合後「ちょっと下半身に張りがあったので、早めに交代させました。走りの具合もあまり良くなさそうでしたし、大事に。まだ試合数も残っていますので」と報道陣に説明。試合中に本人からも申告があったことも明かした。19日以降の出場については「今日の状態と明日の状態を見てどうするか。ここ(札幌ドーム)はどっちかというと、下が硬いので。負担もかかるので、その辺も明日の様子を見て決めたいと思います」と話すにとどめた。荻野はこの日、初回に安打と盗塁をマークし、先制のホームを踏んだ。4回の走塁では2死での飛球でスピードを緩める場面もあった。荻野は試合後、特に足を引きずる様子などもなく、帰りのバスに1人で乗り込んだ。

◆ロッテ安田尚憲内野手(23)が試合を決めた。9回に同点に追いつき、なおも2死二、三塁。日本ハム石川直のフォークを右翼席へ運んだ。ガッツポーズをし、ダイヤモンドを回った。負ければCS出場も遠のくチームを救う、決勝の逆転8号3ラン。「こういう勝負どころ今年、全然打ってこれてなかったので。今年というか、1軍に入ってきて、こういう場面でホームラン初めてだったのでうれしかったです」。序盤には犠飛と適時打も。5打点の活躍に白い歯を見せた。前夜は同世代の日本ハム清宮が17号先制本塁打を放ち、三塁を守る自分の前を回っていった。「清宮も最近爆発してるんで、自分も負けないようにというのはありました」。この日はやり返し、井口監督も「ここぞという時にチームを救ってくれています」と目を細めていた。

◆ロッテが8回の大ピンチを最少失点でしのぎ、逆転勝利へつなげた。ゲレーロが離脱後、必勝リレーの8回に苦しんでいる。前日17日は8回に唐川がアルカンタラに同点2ランを浴び、一瞬で勝利が消えた。唐川は11日の楽天戦でも8回に逆転3ランを浴びていた。そんな中で、同点で迎えた鬼門の8回。前夜に「ゲレーロが抜けてからなかなか定まらないというか、いる人でやるしかないので」と話していた井口資仁監督(47)は、この日は防御率1点台の西野勇士投手(31)に託した。しかし近藤、清宮ともボール先行での連続四球。代打杉谷の犠打に勢いよくマウンドから駆け降りて捕球したが、補殺を狙った三塁へまさかの悪送球。1点を失った。直後には松川虎生捕手(18)がスクイズのファウル小フライを落球する失策も重なった。井口監督も「ああいうところの凡ミスがもったいないかなと。四球、四球、バント処理失敗。虎生のミスもありましたし」と苦言を呈しながら、その後3三振で1失点で切り抜けたバッテリーの粘りを「あの1点の後にしっかり抑えられたというのが、また流れがこっちに来たのかなと思います。あそこで2点3点といっていれば、こういう展開にならなかったと思いますし」と評価した。10日の楽天戦では無死一、二塁で緊急登板し、併殺などでわずか2球で3アウトを奪うことに成功。前日17日も6回に追加点のピンチを防いだ。走者は出しても、何とか最小限で食いとどめる-。この日で3勝目。右肘のトミー・ジョン手術から今季はリリーバーとして復帰した西野の粘りが、随所で効いている。【金子真仁】

◆日本ハム上川畑大悟内野手(25)が、連日の奮闘も実らなかった。「1番遊撃」でフル出場。1-1の2回2死一、二塁で右中間2点適時三塁打を放った。「しっかりバランスを崩さずにスイング出来ていたのかなと思います」と納得の一打になった。前夜の同戦ではプロ初のサヨナラ打で、ヒーローになった。アマチュア時代も含めて初めてのサヨナラ打と振り返ったが、その後、自身のインスタグラムを通して昨年のNTT東日本時代に記録していたと訂正。「(良くない)打球だったので。記憶から消してましたね」と笑った。チームは最下位が確定。苦しいチームで新戦力として奮起している。「ファンの方々には申し訳ない気持ちでいっぱいですけど、残りの試合もあるので少しでも喜んで頂ければ。プレーや姿勢、取り組み方とか、そういうところを見せていけたらなと思います」と残り9試合も駆け抜ける。

◆日本ハムはロッテ相手に2度のリードを守れず、9試合を残して、2013年以来、9年ぶりの最下位が確定した。守ってはミス、攻撃でもベンチが思い描いた作戦を遂行できず、8回の満塁機では見逃し三振。最後は、4人目の石川直也投手(26)が炎上して逃げ切りに失敗した。新庄剛志監督(50)いわく「成長の1年」を象徴するようなプレーが重なり、来季への課題が浮き彫りになった。試合後、球団広報を通じて発表されたBIGBOSSのコメントには、悔しさがにじんでいた。新庄監督 何度も言うが、チャンスでバットを振らない限り結果は出ない。また、どんな作戦でも、しっかり決めて、確実に1点を取れるチームにしていく。守乱に抑え不在など、今季のチームを象徴するような負け方だった。守ってはミス、塁に出たらけん制死、攻撃でもベンチが思い描いた作戦を遂行できず、満塁機では見逃し三振。最後は4人目の高卒8年目右腕、石川直が3ランを含む4長短打と炎上した。2度のリードを守れず、13年以来の最下位が確定。今季3番目に多い3万1950人の視線を、9回までグラウンドにクギ付けにしたが、勝ちきれなかった。この日の試合前、新庄監督は「今年は全員の力と性格を把握する年。まだ見えていないけど、面白いな、伸びそうだなっていう選手は見えている」と話した。選手の判断基準で、最も重視するポイントは「オレがアドバイスをして、その次の日から取り組んでいるか、取り組んでいないか」と明確だ。「『こうやってくれ』ということを選手が出来たら(作戦面で)計算がしやすくなる」と、選手に求めるレベルは高い。稲葉ゼネラルマネジャーは「ボスは新しい発見だったり、いろんなことに取り組もうとしている。1年をかけて、それをしっかり、やり遂げた」と、新人監督の戦いぶりを評価し「課題は走攻守、含めて全て。最下位という結果になりましたけど、選手全員が1軍に上がって経験もしたし、ここからこの経験を、どう反省して来年に生かしていくかということが、とても重要」。23年3月に開場予定の新球場。新天地で主役になるための競争は、既に始まっている。【中島宙恵】▽日本ハム・ポンセ(6回を投げ来日ワースト5四球で勝ち負け付かず) 今日はちょっと自分で投げるのを焦ってしまった。

◆途中出場のロッテ藤原恭大外野手(22)が9回に同点適時打で輝いた。下半身に張りがあった荻野の代わりに、4回から左翼守備についた。迎えた9回の打席。1死から代打角中が二塁打で出塁し、その代走和田が暴投で三塁へ。日本ハム内野陣は前進守備を敷いた。「一番やっぱりやってはいけないのが三振だったので。低めのフォークを我慢する意識と、まっすぐをファウルぐらいの意識で」フォークボールが多い日本ハム石川直を相手に、2球見逃しであっさり追い込まれながら、我慢してフルカウントに。7球目の浮いたカーブを転がし、しぶとく二遊間を抜いた。「何とか前に飛ばせてよかったと思います。いい打球ではなかったんですけど、作戦としてはいい1点かなと」その後、盗塁にも成功し、安田の3ランでゆっくりと戻ってきた。背番号1で迎えた今季、この適時打がまだ16本目の安打だ。「今年は打撃が全然はまらなくて、今もそうですけど、苦しいシーズンでした。毎日苦しみながら、1軍で出るところを目指してファームでもやっていました」。ただもう、経過は問われない段階にある。シーズンは残り11試合、求められるのは結果のみ。「僕もそうですけど、チームも目の前の試合を勝っていくだけだと思うので。そこに加わっていけるように全力でやっていきたいです」。大逆転への、最後のピースになりたい。【金子真仁】

◆ロッテが3―4の九回に4点を奪い逆転勝ちした。途中出場の藤原の適時打で追い付き、安田の8号3ランで勝ち越した。安田は先制犠飛など5打点。3番手の西野が3勝目。日本ハムは石川直が崩れ、9年ぶりの最下位が確定した。

◆日本ハムは逆転負けで9年ぶりのリーグ最下位が確定した。1点を勝ち越した直後の九回に石川直が4失点。開幕からなかなか勝ちパターンが定まらなかった救援陣が改めて不安定さを露呈した。一回に清宮がけん制死し、八回には谷内がスクイズ失敗。四回の守りでは今川が平凡な飛球を落球とミスが相次いだ。新庄監督は取材に応じず「どんな作戦でもしっかり決めて、確実に1点を取れるチームにしていく」と来季への決意を込めたコメントを出した。

◆ロッテ・安田尚憲内野手(23)が決勝の8号3ランを放ち、チームを窮地から救った。3―4で迎えた九回1死から代打・角中が右翼線に二塁打。代走・和田が暴投で三塁に進んだあと、途中出場の藤原が前進守備の二遊間を抜く同点適時打を放った。さらに2死二、三塁とチャンスを作り直すと、打席に安田が入る。カウント1―1からの3球目、真ん中高めのフォークを叩くと、打球はロッテファンが埋まる右翼席中段に飛び込んだ。「前のバッターの人たちがつないでくれた。何とか勝ち越したいなという気持ちで打席に立ちました。打った瞬間、行ったかなと。最高の感触でした」八回はイヤな形で勝ち越し点を献上した。3番手の西野が2四球のあと投前への送りバントを三塁に悪送球...。なおも続いた無死二、三塁のピンチを耐えたことで、ロッテに勝利の女神は微笑んだ。安田は一回に左翼へ先制犠飛、三回に中前に適時打。1試合5打点は昨年4月1日の楽天戦(ZOZOマリン)でマークして以来の自身タイとなった。ここ4試合では15打数5安打で打率・333、2本塁打、11打点と手が付けられない。ただ4番を任されて2試合目だが、前日17日は4打数無安打2三振に終わっていた。「きのうは仕事ができなかった。何とかリベンジできた。よかったと思います」。チームの借金は「1」に。クライマックスシリーズ圏内の3位楽天とは2ゲーム差。残り11試合、最後まであきらめない。

◆ロッテ・藤原恭大外野手(22)が値千金の同点タイムリーを放った。3―4で迎えた九回1死から代打・角中が右翼線に二塁打。代走・和田が暴投で三塁に進んだあと、途中出場の藤原が前進守備の二遊間を抜く同点適時打を放った。「いい打球ではなかったが、何とか前に飛ばせて良かった」と振り返った。このあと、安田の決勝3ランが飛び出した。藤原のタイムリーは4月16日の日本ハム戦(ZOZOマリン)以来。今季2打点目。4年目の今季は1軍と2軍を行ったり来たりしていたが、シーズン大詰めの今、存在感を示したいところだ。

◆ロッテの小島は6回8安打3失点で試合をつくった。二回までに3失点したが、その後は粘って反撃につなげ「後半はバランスよく投げられた。それが初回からできていたら良かったのになと思う」と語った。序盤に球が高めに浮いたのを試合の中で修正した。「立ち上がりにフォームがまとまっていなかった」と課題を挙げた。

◆日本ハムは9年ぶりの最下位が確定した。守護神を固定できなかった今季を象徴するかのように、1点リードの九回に石川直が4失点で逆転負けした。新庄監督はシーズン最終盤に検討していた伊藤の抑えでのテスト起用について「(本人の)希望は先発。希望じゃないものをさせたくないので」と断念。一方で、同投手の来季ストッパー転向については「補強次第」と含みを残した。守護神のみならず、この試合ではけん制死、スクイズ失敗など課題が露呈した。四回の守りでは今川が平凡な飛球をタイムリーエラー。新庄監督は「どんな作戦でもしっかり決めて、確実に1点を取れるチームにしていく」と来季へ向けてコメントした。

◆日本ハムは逆転負けを喫し、今季134試合目で最下位が確定した。「何度も言うが、チャンスでバットを振らない限り、結果は出ない。また、どんな作戦でもしっかり決めて、確実に1点を取れるチームにしていく」新庄剛志監督(50)は球団広報を通じてコメントした。敵失で1点を勝ち越した直後の八回無死二、三塁で、谷内がスクイズのサインに2球続けてファウル。さらに1死満塁から古川裕、万波が見逃し三振に倒れた。開幕から一度も最下位から浮上することができず、本拠地・札幌ドームのラストイヤーでチームとしても9年ぶりの最下位に沈んだ。この日の試合前にも、指揮官は「今年は全員の力と性格を把握する年。ただ、まだ(来季のレギュラーは)見えていない。面白いな、伸びそうだなって選手は見えているんですけどね。いまだに若い子たちが試合に出て『ここで打てなかったら明日スタメンじゃない』って感じですもん」。種はまかれた。あとは芽が出るかどうか、だ。(東山貴実)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
70602 0.538
(↓0.005)
M9
(-)
11511
(-)
440
(+2)
95
(-)
76
(-)
0.256
(↓0.001)
3.120
(-)
2
(-)
ORIX
71632 0.530
(↑0.004)
1
(↑1)
7454
(+2)
425
(-)
81
(-)
62
(-)
0.244
(-)
2.770
(↑0.02)
3
(-)
楽天
66633 0.512
(↑0.004)
3.5
(↑1)
11501
(+4)
479
(+3)
95
(+1)
88
(-)
0.245
(↓0.001)
3.450
(-)
4
(-)
西武
67663 0.504
(↓0.003)
4.5
(-)
7440
(+3)
433
(+4)
112
(+1)
57
(-)
0.229
(-)
2.790
(↓0.01)
5
(-)
ロッテ
65661 0.496
(↑0.004)
5.5
(↑1)
11459
(+7)
476
(+4)
86
(+1)
127
(+4)
0.230
(-)
3.220
(-)
6
(-)
日本ハム
54773 0.412
(↓0.003)
16.5
(-)
9426
(+4)
501
(+7)
96
(-)
86
(-)
0.233
(-)
3.460
(↓0.02)