西武(★0対3☆)楽天 =リーグ戦21回戦(2022.09.17)・ベルーナドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
楽天
0003000003700
西武
0000000000410
勝利投手:田中 将大(9勝10敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(1勝3敗31S))
敗戦投手:松本 航(6勝6敗0S)
  DAZN
チケットぴあ 西武戦チケット予約 楽天戦チケット予約

DAZN

◆楽天は4回表、鈴木大が1死一二塁から適時打を放ち、先制に成功する。なおも続く好機で岡島の適時打が飛び出すなど、この回に3点を奪った。投げては、先発・田中将が7回無失点の好投。その後は西口、松井裕の継投でリードを守り、田中将は今季9勝目を挙げた。敗れた西武は、打線が精彩を欠いた。

◆西武山川穂高内野手(30)は、18、19年に次いで3度目のシーズン40本塁打へあと1本。40本塁打を3度以上記録すれば17人目で、西武では85~87年秋山、01~03年カブレラ、08、09、11年中村に並び最多回数となる。

◆西武バーチ・スミス投手(32)が、まさかの凡ミスを自ら取り返した。8回に3番手として登板。2死から辰己を投前へのゴロに仕留め、3者凡退でチェンジかと思われた。しかし、一塁にふわりと投じた球が高く悪送球に。山川は捕球できたが、一塁はセーフ(記録は失策)になった。俊足の辰己を最悪な形で出塁させたが、次打者鈴木大のカウント2ボールからのけん制でアウトに仕留めた。やってはいけないエラーを、何とか自分で尻拭いした。

◆西武は痛すぎる5連敗で、6月11日以来、約3カ月ぶりの4位に転落した。打線の低調が深刻で、散発4安打で今季18度目の0封負けを喫した。辻監督は「なかなか出ないね。どうしても打ちたい気持ちが強くなる。どうしてもチーム状況だったりもあって、気持ちが先に出すぎて、力みになったりもあるのかもしれない」と受けとめた。8月31日は首位だったが、月がかわって歯車が狂った。9月はこれで3勝10敗。歴史的な混パの中で17日でCS圏外に転落した。1ゲーム差で追われていた楽天に敗れ、勝率で上回られた。4位になったことを問われ、指揮官は「4位だって、5位だって一緒だよ。そういうこともあるでしょうし。負けられない試合が続く。黙ってても選手たちはそういうこと分かっているだろうし。何? 言いにくそうに言ってるんじゃないよ。分かってるよ。そんなもん。明日、頑張ります」と笑顔を見せて切り替えた。

◆楽天田中将大投手(33)が日米通算190勝目を挙げ、チームをAクラスへ押し上げた。1ゲーム差で追う3位西武との4連戦初戦。7回を4安打無失点と好投し、今季9勝目を挙げた。前回登板では6失点の背信投球。日本では初めてとなる10敗目を喫していたが、汚名返上の投球で白星を手にした。お立ち台では「ここ最近、自分自身ふがいない投球が続いていましたし、この4連戦は非常に大事な連戦だと思っていましたので、その頭を何としても取るんだという強い気持ちだった。僕自身の投球はいまいちだったんですけど、守りのいいプレーに助けられて、なんとかリズムに乗れて投げることができました」と感謝した。日米通算190勝は、現役最多。大きな節目まであと10勝とした。「皆さんの助けがあって、ここまで積み上げてくることができたと思いますので、いろんな方々に感謝したいですし、やっぱり200という数字は意識するので、1つ1つまた積み重ねていきたいと思います」。敵地で先勝したチームは、25日ぶりにゲーム差なしの3位に浮上した。

◆楽天が4回の集中打で、3位浮上を呼び込んだ。両軍無得点で迎えた4回1死一、二塁、鈴木大地内野手(33)が右翼線へ先制適時二塁打を放った。前夜にスクイズを失敗した汚名を返上。その一打が起爆剤となり、岡島が左前適時打でリードを広げるなど、この回に4安打で3点を奪取。先発の田中将を援護した。チームは連敗を2で止め、4試合ぶりの勝利。投打がかみ合い、25日ぶりの3位に浮上した。守備で生まれたリズムが、攻撃へ波及した。先発田中将が序盤3イニングを、無失点の好投した。直後の4回、先頭浅村が内野安打で出塁した。5番辰己のセンター返しで一、二塁。先制のチャンスで6番鈴木大は低めを見極め、高めを振りにいった。カウント3-1。西武松本のスライダーをファウル。フルカウントとし、内角高めの144キロ直球を右翼線へ運んだ。先制の一打は汚名返上の一打だった。前夜のソフトバンク戦。1点を追う6回1死二、三塁でスクイズを狙ったが、投手への小フライとなった。三走浅村も戻れず、痛恨の併殺打となっていただけに「とにかく(走者を)かえすことだけ考えていました。昨日ミスをしていたので、早く次の試合で取り返したいと思っていたのでよかったです」。一夜明け、自らのバットで名誉挽回に成功した。その一打が起爆剤となり、打線は加速した。続く岡島が左前適時打で追加点を挙げ、なおも一、三塁で、渡辺佳の遊ゴロの間に三塁走者が生還。リードを3点に広げ、田中将を後押しした。ベテランの決勝打に石井GM兼監督は「大地もグラウンドに毎日立ち続けてくれているので、その中で失敗成功というのはあると思う。今はとにかく目の前で起きたことに全力を出していくっていうことがチームとしてできていると思うので、大地もその目の前の出来事っていうところをしっかりやってくれていると思います」と、最敬礼で信頼を寄せた。チームは投打がかみ合い3位に浮上した。ベテランのバットが大きな勝利を呼び込んだ。

◆楽天田中将大投手(33)が日米通算190勝目を挙げ、チームをAクラスへ押し上げた。1ゲーム差で追う3位西武との直接対決4連戦初戦。7回4安打無失点と好投し、今季9勝目を挙げた。前回登板では5回6失点の背信投球。日本では初の10敗目を喫していたが、汚名返上の投球で白星を手にした。敵地で先勝したチームは、ゲーム差なしながら、8月23日以来、25日ぶりに3位浮上した。初回のピンチが最大の難関だった。田中将は1死一、三塁で4番山川を迎えた。カウント1-1から低めへのツーシーム。三ゴロを打たせ併殺打に打ち取った。2回以降、得点圏に走者を背負ったのは1度だけ。「1イニング1イニング必死に投げていただけです」。3点の援護を受けた直後の5回には、150キロ超えを2度マーク。そこにツーシームとカーブの変化球を織り交ぜ、打ち気のバットを小気味よく揺さぶった。マウンドでの悔しさは、マウンドで返すしかなかった。1週間前、ロッテ戦で5回6失点の背信投球に「言葉になりません」と文字どおり、その悔しさを口にできなかった。日本では初めての10敗目。「今までもたくさん勝ったりしましたけど、たくさん失敗して、たくさん負けてもきました。その都度、前を向いて、次の試合に向けて準備して臨んできている」。グラブは「気分です」と、黒から茶色に変更。気持ちをリセットして臨んでいた。勝ち負けを繰り返して、日米通算190勝までたどり着いた。節目の大台まであと10勝。「いろんな方々に感謝したいですし、やっぱり200という数字は意識するので、1つ1つまた積み重ねていきたいと思います」。Aクラス浮上のかかる西武との直接対決4連戦初戦で、大きな1勝を積み上げた。「自分自身、ふがいない投球が続いていましたし、この4連戦は非常に大事な連戦。その頭を何としても取るんだという強い気持ちだった」。チームは西武と入れ替わって3位浮上。先勝を収めた勢いで、第2ラウンドに臨む。【栗田成芳】▽楽天石井GM兼監督(7回無失点で9勝目の田中将に)「初回にピンチがありましたけど、出だしの3回を将大的にもチーム的にも、うまく滑りだしてくれたので、それなりのいい戦いはできたのかなと思います」

◆楽天のドラフト2位・安田悠馬捕手(22)=愛知大=が試合前練習から1軍に合流し、出場選手登録された。ルーキーイヤーの今季は、球団の新人捕手として初の開幕スタメンに抜擢(ばってき)。3月29日のオリックス戦(京セラ)では12球団の新人一番乗りでプロ初本塁打を放つなど好スタートを切った。だが同31日に新型コロナウイルスの陽性が判明。出場選手登録から抹消され、以降はファームでの調整が続いていた。石井監督は「チームとして捕手が3人入っている方が今はベストな布陣だというところの判断ですかね。理由としては代走・代打のところで遅れが出ないようにするため」と話した。

◆「6番・一塁」でスタメン出場した楽天・鈴木大地内野手(33)が四回、先制の適時二塁打を放った。打線がつながりを見せこの回3得点。試合の主導権を握った。三回まで相手先発・松本の前にチームとして1安打。二、三回は三者凡退に封じられた。打者が一巡。右腕攻略へ、渡辺打撃コーチは「全体的に直球に(タイミングが遅れ)さされ気味なので速いボールに対してポイント負けしないように対応していきたい」と指示。巧みなバットコントロールが持ち味の鈴木大が同コーチの助言を体現する先制打を放った。1死一、二塁の好機で左打席に立った。フルカウントから内角の直球をフルスイング。力強い144キロに負けることなく右翼線へライナーで引っ張り込んだ。この一打を呼び水に後続も続いた。なお二、三塁で岡島が前進守備の三遊間を破る左前適時打。渡辺佳の遊ゴロの間に3点目を奪った。前日16日、ソフトバンク戦(楽天生命パーク)の六回1死二、三塁のチャンスでは痛恨のスクイズ失敗。鈴木大が前夜の借りを自らのバットできっちりと返した。西武を直接叩いて、勝率の差で3位に浮上した。

◆先発した西武・松本航投手(25)は5回6安打3失点で降板。7勝目はならず6敗目を喫した。チームは5連敗で4位に転落。連敗ストップを託されて上がったマウンドで期待に応えられず「相手に流れを渡したまま降板したのは悔しい。チームに申し訳ない」と肩を落とした。

◆楽天が3位に浮上した。四回に鈴木大の適時二塁打と岡島の適時打などで3点を挙げた。田中将は7回4安打無失点で9勝目。3投手の継投で無失点リレーし、松井裕が31セーブ目。西武は零敗で5連敗を喫し、4位に転落した。

◆西武は零敗を喫し残り8試合で首位ソフトバンクとのゲーム差は4・5のままとリーグ優勝が厳しくなってきた。ゲーム差なしで臨んだ首位ソフトバンク3連戦で3連敗してからの連敗は5まで続き、クライマックスシリーズ(CS)を争う楽天と入れ替わり、6月以来の4位に転落。辻監督は「打線がなかなか点が取れない」と嘆いた。一回1死一、三塁で山川が三ゴロ併殺打に倒れ、勢いづけなかった。これで最近4試合は0、1、1、0得点と貧打が深刻で、辻監督は「きっかけだと思うけど、もう試合がないからね。18日も大事になってくる」と話した。

◆西武は楽天先発・田中将大投手(33)を攻略できず、わずか4安打に終わり、今季18度目の零敗。5連敗で、楽天に勝率で抜かれ6月11日以来となるゲーム差なしの4位に転落した。辻発彦監督(63)は「打線がちょっとここに来てなかなか点が取れない。4位だって、5位だって一緒。明日頑張ります」と切り替えた。

◆楽天・鈴木大地内野手(33)が四回、先制の適時二塁打を放った。フルカウントから松本の内角の直球をフルスイングした。「とにかく(走者を)かえすことだけ考えていました」と144キロのボールに振り負けることなく右翼線へライナーで引っ張った。前夜16日のソフトバンク戦では好機に痛恨のスクイズ失敗。「昨日ミスをしていたので、早く次の試合で取り返したいと思っていたので良かった」と息をついた。

◆田中将が日米通算190勝目を挙げた(撮影・中井誠)百戦錬磨のエースが真価を発揮した。楽天・田中将大投手(33)が7回4安打無失点で9勝目。チームを4試合ぶりの白星に導き、8月23日以来となる3位浮上に導いた。「(西武との4連戦の)大事な頭。守りのいいプレーに助けられ、何とかリズムに乗って投げることができました」立ち上がりのピンチをしのぎ、勢いに乗った。一回1死一、三塁で打席には4番・山川。145キロのツーシームを低めに制球し、三ゴロ併殺打に打ち取った。二回以降は尻上がりに調子を上げ、三塁を踏ませない投球。「球種でいえばツーシームとカーブがよかった」とうなずいた。前回10日のロッテ戦(楽天生命パーク)では日本で自己ワーストの10敗目を喫し「ふがいない投球しかできていなかった」。グラブを黒から茶色に変更するなど気持ちを新たに臨んでいた。日米通算190勝(100敗)として名球会入りの大台まであと10勝とし「いろんな方々に感謝したい。200という数字は意識するので、ひとつひとつ積み重ねていきたい」と声を張った。チームは今季10度目の零封勝ち。「全部勝つ気持ちで1試合1試合臨んでいくだけ」と田中将。上位進出を狙うチームの中心には頼もしいエースがいる。(加藤次郎)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
70592 0.543
(↓0.004)
M9
(-)
12511
(-)
438
(+2)
95
(-)
76
(-)
0.257
(↓0.001)
3.120
(↑0.01)
2
(-)
ORIX
70632 0.526
(↑0.003)
2
(↑1)
8452
(+2)
425
(-)
81
(+1)
62
(-)
0.244
(↓0.001)
2.790
(↑0.02)
3
(1↑)
楽天
65633 0.508
(↑0.004)
4.5
(↑1)
12497
(+3)
476
(-)
94
(-)
88
(+1)
0.246
(-)
3.450
(↑0.03)
4
(1↓)
西武
67653 0.508
(↓0.004)
4.5
(-)
8437
(-)
429
(+3)
111
(-)
57
(+1)
0.229
(↓0.001)
2.780
(-)
5
(-)
ロッテ
64661 0.492
(↓0.004)
6.5
(-)
12452
(+4)
472
(+5)
85
(-)
123
(+2)
0.230
(-)
3.220
(↓0.01)
6
(-)
日本ハム
54763 0.415
(↑0.004)
16.5
(↑1)
10422
(+5)
494
(+4)
96
(+3)
86
(-)
0.233
(-)
3.440
(-)