ソフトバンク(☆6対1★)西武 =リーグ戦23回戦(2022.09.14)・福岡PayPayドーム=
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西武
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ソフトバンク
50000001X61000
勝利投手:石川 柊太(6勝9敗0S)
敗戦投手:隅田 知一郎(1勝10敗0S)
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◆ソフトバンクが4連勝。ソフトバンクは初回、デスパイネの2点適時二塁打などで一挙5点を先制する。5-1で迎えた8回裏には代打・柳町が適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・石川が7回途中1失点の好投で今季6勝目。敗れた西武は、投打ともに振るわなかった。

◆西武のルーキー隅田知一郎投手(23)は4月2日ロッテ戦から9連敗中。2リーグ制後、新人投手の2桁連敗は50年に11連敗した成田(国鉄)だけ。今日も黒星を喫すると、パ・リーグの新人では初の10連敗になってしまう。

◆人気ユーチューバーで登録者数126万人を誇る「中町兄妹」の中町JPと中町綾が、ソフトバンク-西武23回戦でセレモニアルピッチを務めた。兄の中町JPが黄色いバットを持って右打席に立ち、妹の中町綾が投球。惜しくもワンバウンド投球で照れ笑いを浮かべたが、会場を大いに沸かせた。中町綾は自己採点を「70点」とし「少しでも選手の力になれたら」と、優勝争いを繰り広げるソフトバンクにエールを送った。

◆ソフトバンクが4連勝を飾り、2位チームに後半戦最大の2差をつけた。これで15日の楽天戦(楽天生命パーク)に勝てば、優勝マジックナンバー10か11が点灯し、引き分けてもマジック11が点灯する。大混戦だったパ・リーグで、ソフトバンクが抜け出した。1回に打者10人の猛攻で一挙5得点。周東、三森の俊足1、2番コンビが右前打を放つと、1死満塁で5番デスパイネが左中間に先制2点適時二塁打を放った。「みんながつないだ先制のチャンス。絶対にいかそうと打席に入ったよ」。気合十分に外角高めフォークをはじき返した。その後も牧原大、正木、中村晃が続いて4者連続タイムリー。試合開始約20分で一気に主導権を握った。先発の石川柊太投手(30)も7回途中1失点の好投を見せた。

◆西武が厳しい状況に追い込まれた。首位ソフトバンクとの3連戦で痛すぎる3連敗。歴史的な混パの行方を左右する天王山で惨敗した。残り10試合。首位とのゲーム差は3に拡大した。辻監督は言った。「最低でも1つ勝ちたかった。今日は勝たなきゃというのがあったけど、負けたんだからしょうがないよ。選手はみんな頑張ってるし、緊張した部分は感じない。あと10個でしょ。もう1試合1試合、全部勝つぐらいの気持ち。その気持ちだけはしっかり持って最後まで戦う」初回の失点が重すぎた。ルーキー隅田に先発を託したが、打者一巡の猛攻を浴びて、いきなり5失点を喫した。打線は石川の前に7回途中まで8安打を浴びせるも、1得点止まり。8回には2番手宮川が1点も失って、跳ね返す力はなかった。これで9月は3勝8敗。4位楽天にも0・5ゲーム差に迫られた。勝率で並んだ時、最優先に考慮されるのは直接対決の成績。それもソフトバンクには負け越しが決まっている。まさに窮地。1戦必勝の強い覚悟で残りを戦うが、指揮官は「開き直らないよ。普段通り、一生懸命」とも同時に強調した。【上田悠太】

◆ルーキー左腕西武隅田知一郎投手(23)は4月2日から10連敗となった。初回に6安打を集中され、打者10人で5失点。2回以降は無失点で7回まで投げ抜いたが、立ち上がりで捉えられた。「初回が全て。どこかで止めなければいけなかったが、止めきれなかった。チームに申し訳ない」。2リーグ制後、新人投手の2桁連敗は50年に11連敗した成田(国鉄)だけ。パ・リーグの新人では初にもなってしまった。ルーキー隅田が4月2日ロッテ戦から10連敗。新人の2桁連敗は1リーグ時代の36年桜井(大東京)の11連敗、セ・リーグの50年成田(国鉄)の11連敗に次いで72年ぶり3人目。パ・リーグの新人では初の10連敗だ。また、新人に限らないシーズン2桁連敗は17年石川(ヤクルト)の11連敗以来で、西武投手の10連敗は59年田中喜、07年ギッセルの9連敗を抜く球団ワースト記録。

◆ソフトバンクが優勝を争う3位西武を3連倒して連勝を4に伸ばし、2位チーム(オリックス)との差を後半戦最大の2ゲームに広げた。初回に4者連続適時打を含む打者10人の猛攻で一挙5得点。牧原大成内野手(29)が12年目で自己最多タイの4安打を放ち、打線をけん引した。15日の敵地楽天戦に勝てば、優勝マジック10か11が点灯し、引き分けても11が点灯する。大混戦のパ・リーグで、藤本ホークスが抜け出した。試合開始約20分で、ソフトバンクが試合の行方を決定づけた。西武先発隅田を攻め、1回に打者10人の猛攻で6安打5得点。デスパイネ、牧原大、正木、中村晃が4者連続タイムリーを奏でた。ペイペイドームの鷹党のボルテージはいきなり最高潮だ。藤本博史監督(58)も「初回の攻撃は本当に見事でした。今年一番のつながりだった」と、べた褒めだった。中でも牧原大は4打数4安打の大当たり。2点を先制した1回、なお1死二、三塁で二塁への適時内野安打。3点目をもたらせ「いい流れだったので、ヒットになってくれたと思います」とほおをゆるめた。その後も全打席安打を放ち、18年8月22日の日本ハム戦以来4年ぶり、自己最多タイの4安打で快勝に貢献した。「必死です。その結果です」。前日13日も3安打で2試合連続の猛打賞。今季は内野外4つのポジションを守るユーティリティーが、西武との直接対決で存在感を発揮した。8月22日に新型コロナ陽性を受け、今月6日に戦列復帰。離脱の間に増田、野村大、正木、谷川原ら「筑後ホークス」の若鷹たちが躍動した。「素直にうれしかった」と言うが、復帰後は心の中で燃えていた。「僕ら(主力)の記事で、ファンの方たちの『筑後ホークスの方が良かったんじゃないのか?』っていう(コメント)を見たりした。それで火がつきましたね」。主力のプライドが煮えたぎった。そのマインドが7試合連続安打、月間打率4割につながっている。西武と0ゲーム差で始まった首位攻防3連戦で3連倒。チームの連勝も4に延ばし、2位チームに後半戦最大の2差をつけた。これで15日の楽天戦に勝てば、優勝マジック11か10が点灯し、引き分けても同11が点灯する。藤本監督は「マジックは出ても消えるもん」とサラリだったが、一気にカウントダウンモード。大混戦のパ・リーグを抜け出し、2年ぶりのリーグ優勝へ突っ走る。【只松憲】牧原大成(まきはら・たいせい) 1992年(平4)10月15日生まれ、福岡県出身。熊本・城北から10年育成ドラフト5位でソフトバンク入団。12年6月に支配下へ昇格した。内外野を守ることのできる貴重なユーティリティープレーヤー。今季の推定年俸は4500万円。172センチ、73キロ。右投げ左打ち。ソフトバンクのM点灯 ソフトバンクは15日の楽天戦に○か△で優勝へのマジックナンバー(M)が点灯する。○の場合はオリックスが日本ハム戦に○でM11、△か●でM10が出る。△の場合はオリックスの結果に関係なくM11。○...デスパイネが初回猛攻の先陣を切った。0-0の1回1死満塁で、隅田のフォークを左中間へ。先制決勝の2点適時二塁打となった。「みんながつないだ先制のチャンスを、絶対に生かそうと打席に入ったよ。先制点を取ることができてよかったよ」と腕を組んだ。続く牧原大、正木、中村晃の4者連続タイムリーを呼び込んだ。▽ソフトバンク正木(初回に4点目の左前タイムリー)「いい流れの中での打席だったので、力むことなく冷静に打席に入ることができましたた。追加点を取る1本を打つことができてよかったです」▽ソフトバンク中村晃(初回に5点目の中前適時打)「真っすぐを捉えることができました。思い切っていくことができた結果だと思います」▽ソフトバンク柳町(8回2死二塁の代打で中前適時打)「なかなか追加点が取れない中で回ってきた打席だったので、絶対にランナーをかえそうと思いました。終盤に大事な、大きい追加点を取ることができてよかったです」

◆ソフトバンク石川柊太投手(30)が初回の大量点に守られて6勝目を挙げ、チームを4連勝に導いた。「早い回に点をもらって楽に投げることができました」。打線が初回に大量5点をプレゼント。強打の西武打線を140キロ台後半の直球に自慢のパワーカーブなどを駆使して7回途中1失点に抑えた。優勝争いの佳境、勝負の11連戦は3連勝で先発マウンドが回ってきた。「自分も触発されて、気持ちで投げました」。2回以降は毎回走者を背負い、4回には栗山の中前打で1点を失ったが闘魂全開。要所を締めて最少失点に抑えた。女房役の「強気」の言葉も背中を押した。マスクをかぶる甲斐からイニング間に言われた。「『腕を振れ!』と怒られました。その声もあって、拓也(甲斐)のためにもと思って投げました」。6回は先頭山川に左前打を許したが、中村を空振り三振、オグレディ、栗山も仕留めて進塁すら許さなかった。藤本監督も「ストライクゾーンの中で適当に荒れてくれていたので、西武打線も絞りづらかったと思う」と粘り強い投球をたたえた。「次も勝ちにつながる投球をしたい」。2年ぶりのV奪回へ、背番号29が腕を振り続ける。【佐竹英治】▽ソフトバンク嘉弥真(今季初の3連投で25試合連続無失点)「抑えることはできましたが、先頭バッターに四球を与えてしまった所は反省します。厳しい戦いは続きますが、1試合1試合1球1球を大事にしていきたい。明日からも試合があるので、チームに必要とされる場面で頑張ります」

◆ソフトバンク・藤本博史監督(58)が試合前に代表取材に応じ、「左精巣がん」で手術を受けた大関友久投手(24)について言及した。「きのう(13日)148キロ出ていたよ。体調は問題ないっていうからね。もともと体力は強い方やから。だから、ああいう病気にはなったけど、早い復帰は頼もしいですね」大関は8月3日に、球団から「左精巣がん」で手術を受けたことが発表された。入院、リハビリを経てすでに実戦に復帰。13日のウエスタン・広島戦(タマホーム筑後)でも1回無失点、わずか9球で抑えていた。今季6勝6敗で頭角を現わした左腕に、指揮官も今後を見据えた。「今年に限っては先発で無理させる必要はないと思いますけど。例えば中(ブルペン)に入ってくれたら1枚増えるわけですから。すぐに呼ぶというのはないですけどね」焦らせるせるつもりはないが、チルドレンの回復は指揮官にとってもうれしいニュース。大関なりのペースで1軍のマウンドに帰ってくることを、藤本監督も心待ちにしていた。

◆ソフトバンクが一回から5得点。アルフレド・デスパイネ外野手(36)から4者連続適時打で、一気にチームを勢いづかせた。「みんながつないだ先制のチャンスを絶対に生かそうと打席に入ったよ。先制点を取ることができてよかった」相手先発は左腕・隅田。2安打と死球で1死満塁として、5番のデスパイネだ。浮いてきたフォークに手を伸ばすと、打球はライナーで左中間へ。2走者が生還する先制の適時打となった。試合前の時点で満塁では2打数無安打2打点だったが、初めて快音を響かせた。続く牧原大は振り切った打球が前進守備を越えて、適時内野安打となり1点を追加。正木は左前打、中村晃は中前打と連続適時打で、一気に5点を奪った。一回の5得点は今季初。首位攻防の第3ラウンドは、立ち上がりからホークスが主導権を握った。正木は慶大からドラフト2位で入団した強打の外野手。西日本工大出身の隅田とは同級生で、同期としてプロの門をたたいた。試合前の時点で正木は対左投手・345。〝左キラー〟として終盤戦に貢献しているが、隅田からも結果で応えた。「追加点を取る一本を打つことができてよかったです」とうなずいた。

◆西武は首位・ソフトバンクとの3連戦に3連敗。先発のドラフト1位左腕・隅田(西日本工大)が一回に5失点したのが響いた。打線も四回の栗山の中前適時打による1点のみ。2勝目は遠かった。ドラフト1位左腕、隅田(西日本工大)は7回8安打5失点で降板。一回にソフトバンク打線の猛攻に遭い、一挙5点を失う苦しい投球となった。首位・ソフトバンク戦のマウンドだったが、いきなり捕まった。一回先頭から2連打を浴び、犠打と四球で1死満塁のピンチを迎えると、デスパイネに左中間に二塁打を浴び2点の先制を許した。さらにそこから牧原大、正木、中村晃にも連打を浴びるなど失点を重ね、この回打者10人の猛攻で一挙5点を失った。二回以降はなんとか立ち直ったが、立ち上がりの代償は大きかった。プロ初登板となった3月26日のオリックス戦(ベルーナ)で7回1安打無失点で初勝利を挙げた後は白星に見放されている。前回7日のロッテ戦で4回4失点で敗戦投手となり、初勝利後から9連敗。1959年の田中、2007年のギッセルに並ぶ球団ワースト記録に並んだ。もがく新人右腕の姿に辻監督は「マウンドでのしぐさがダメ。打たれてもいいんだから。もうちょっと大胆に行ってくれれば」とエールを送っていたが、この日も期待に応えることはできなかった。(石井孝尚)

◆電光石火の攻撃で首位をがっちり守った。ソフトバンクが一回から5得点。デスパイネから始まり、一気に4連続適時打だ。優勝に向かって爆走する勢いのまま、首位攻防第3ラウンドで試合の主導権を握った。「みんながつないだ先制のチャンスを絶対に生かそうと打席に入ったよ。先制点を取ることができてよかった」相手先発はドラフト1位新人左腕・隅田。2安打と死球で1死満塁として、5番のデスパイネだ。浮いてきたフォークに手を伸ばすと、打球はライナーで左中間へ。2走者が生還する先制の適時打となった。試合前の時点で満塁では2打数無安打2打点だったが、初めて快音を響かせてみせた。続く牧原大は振り切った打球が前進守備を越えて、適時内野安打となり1点を追加。正木は左前打、中村晃は中前打と連続適時打で、一気に5点を奪った。一回の5得点は今季初だ。正木は慶大からドラフト2位で入団した強打の外野手。西日本工大出身の隅田とは同級生で、同期としてプロの門をたたいた。試合前の時点で正木は左投手に対して打率・345。〝左キラー〟として終盤戦に貢献しているが、隅田からも結果で応えた。「追加点を取る一本を打つことができてよかったです」とうなずいた。そのまま押し切って西武3連戦を3連勝。試合のなかった2位・オリックスとのゲーム差を「2」に、西武との差を「3」に広げた。(竹村岳)

◆ソフトバンクが4連勝。先発の石川柊太投手(30)は6回?を投げて1失点で6勝目。打線は一回に一挙5得点を奪って主導権を握った。最短で15日にも今季初のマジック「11」、もしくは「10」が点灯する。試合後、藤本博史監督(58)が代表取材に応じた。--西武に3連勝「すごく大きいですね」--一回から5得点。4者連続適時打が出た「うちは隅田君を苦手にしているんですけど、初回の攻撃は本当に見事でした。今年一番のつながりだったんじゃないかなと思います」--牧原大が4安打。2試合連続の猛打賞「きのうの試合からね、きのうの高橋君ときょうの隅田君、この2人からあまり打っていなかった。自分がすごく試合前にいっていたので、きょう(13日)3本打てるよという話をしたら、本当に3本打って。きょう(14日)は4本打ちましたから。これは本当、見事ですね」--チームとして隅田への狙いは「なかなか点を取れていなかった。積極的に、ゾーンをあげていくのと。いろんな球種があるので、なかなか難しいと思うんですけど。高めの球をコンタクトしてくれたと思います」--早いカウントから打ちにいけるのは、準備しているからこそ「しっかりとここにきて、残り試合が少ない中で苦手意識というのは、関係ないと思うので。これからもっといい投手が出てくると思うので。苦手とか関係なく、積極的にいけばこういう結果が出るんですよと」(続けて)「特に牧原大は『打っていないんですよ』といいながら試合前に入っていたけど、きょうは4本打った。積極打法だと思いますけどね」--先発の石川の内容は「適当にゾーンの中で暴れてくれた。西武打線も絞りづらかったと思います。特別いい状態じゃなかったと思いますよ。今度は中5日とかでいってもらう可能性があるので。100球前後でやめとこうと」--嘉弥真が3連投「防御率を見たらわかるように、0点台ですから。ここまできて。すごいと思います。あしたはちょっと休ませようと思っています」--状況次第では、15日にもマジックが「本当ですか? あまり気にしていないです。マジックなんて、出て消えるんですから」

◆ソフトバンクの石川が七回途中8安打1失点で、6勝目を挙げた。一回に5点の援護をもらい伸び伸びと腕を振った。二回以降は毎回安打を許しながらも、要所を締め「気持ちで粘り強く何とか投げられた」と一息ついた。四回は2死一、三塁から栗山の中前打で1点を返される。だが、呉念庭を変化球で右飛。六回は先頭の山川を安打で出すも、後続を変化球で打ち取った。ここ2試合は制球に苦しんだが、この日は1四球とテンポも良く「拓也(捕手の甲斐)の声かけもあって助けられた」と感謝した。

◆3位・西武はソフトバンク相手に同一カード3連敗を喫し、10試合を残して首位・ソフトバンクとのゲーム差は3に広がった。先発のD1位・隅田(西日本工大)は7回5失点で、プロ初登板初勝利を挙げた3月26日のオリックス戦を最後に球団初の10連敗となった。以下、辻発彦監督(63)の主な一問一答。--隅田は一回に5失点「今日は最初からいいと思ったんだけどね。いきなりヒットを打たれたけど力みも感じなくてね。いいフォームで投球もしていたので今日はいいかなあというところで、いきなり先制パンチを食らってうってなってしまったと思う」--打線は「僅差で行ったらもっとチャンスあると思ったけどね。石川に対しても大丈夫かなと思ったけど(一回の5点で)ちょっと楽にしたという部分もある」--首位・ソフトバンクに同一カード3連敗「昨日終わった時点で今日は勝たなきゃというのがあったけど、負けたんだからしようがないよ。あと10個でしょ。しっかり一試合一試合全部勝つぐらいの気持ちで、戦っての最後の結果だからね。選手もみんな頑張っているし、そんな緊張したって部分は感じない。ただその気持ちだけはね、しっかり持って最後まで戦うということ」

◆ソフトバンクが西武に勝利し、15日にもソフトバンクに優勝へのマジックナンバーが点灯する。現状、自力優勝の可能性を残すのはソフトバンクと楽天の2球団。15日にソフトバンクが楽天との直接対決に勝利もしくは引き分けると、楽天の自力優勝の可能性が消滅する。ソフトバンクが楽天に勝ち、オリックスが日本ハムに引き分け以下だと優勝マジック10。オリックスが勝つと優勝マジック11。ソフトバンクが引き分けの場合は優勝マジック11が出る。

◆西武は敵地で首位・ソフトバンクとの3連戦で痛恨の3連敗。ゲーム差は3に広げられた。「あと10個(試合)。全部勝つぐらいの気持ちで、普段通り一生懸命に」と辻発彦監督(63)は言葉を振り絞った。先発したD1位・隅田(西日本工大)が誤算だった。立ち上がりの一回からソフトバンク打線に捕まり、打者10人の猛攻で5点を献上。7回5失点で降板し、プロ初登板初勝利を挙げた3月26日のオリックス戦を最後にパ・リーグの新人ワーストとなる10連敗。「初回が全て。止めきれなかった」と猛省した。指揮官は「今日は最初からいいと思ったが、いきなり先制パンチを食らい、ウーってなってしまったと思う」とルーキーをかばった。(石井孝尚)【データBOX】 ?西武の新人・隅田が4月2日のロッテ戦から10連敗。2リーグ制(1950年)以降、新人投手の2桁連敗は50年の国鉄・成田敬二(11連敗)以来72年ぶり2人目。パ・リーグでは59年の西鉄・田中喜八郎の9連敗を上回る最多連敗となった。?新人投手に限らず、西武(前身を含む)の投手のシーズン10連敗は球団ワースト記録。これまでは59年の田中と2007年のギッセルの9連敗だった。

◆ジョーカーが太い鷹の柱になろうとしている。ソフトバンク・牧原大が4安打1打点2盗塁と躍動。チームを勝たせても、振り払うように言い切った。「必死です、必死。その結果です」一回に2点を先制し、なお1死二、三塁で打席へ。内角直球に詰まりながらも、振り切った打球は前進守備の二塁を越える適時内野安打。正木、中村晃も適時打で続き、一回に5点を奪ったのは今季初だった。牧原大は三、六、八回にも安打で今季初の4安打。2試合連続の猛打賞で打率・304まで上昇させた。8月22日にコロナ陽性となり、今月6日に昇格。その間に増田、野村大ら若鷹がチームを支えたから今の順位があるが、レギュラーとしてのプライドを言葉にした。「僕らも記事とか見ますけど、その中でファンの方たちは『筑後ホークスの方がよかったんじゃないか』というのを見て。それでもっと火がつきましたね」筑後ホークスとは、主力が離脱したチーム状況を藤本監督なりに表現したもの。若鷹の活躍は「素直にうれしかった」というが、聞こえてくる声が悔しかった。多様な起用に応える働きに、藤本監督から「ジョーカー」と呼ばれてきたが「(最近は)あまり言われなくなりましたね」。もう立派すぎるレギュラーの一人だ。チームは15日の楽天戦に勝利すれば優勝マジック「11」か「10」、引き分けでも「11」が点灯する。藤本監督は「あまり考えていないです。出て消えるものなので」と言えば、牧原大も一戦必勝を誓った。「いろんな役割を与えられる立場なので。しっかり最後までやり遂げられたらと思います」残り15試合。優勝争いの中心にいる牧原大成は、ホークスのレギュラーだ。(竹村岳)■データBOX ?...ソフトバンクが西武に勝利し、15日にもソフトバンクに優勝へのマジックナンバーが点灯する。現状、自力優勝の可能性を残すのはソフトバンクと楽天の2球団。15日にソフトバンクが楽天との直接対決に勝利もしくは引き分けると、楽天の自力優勝の可能性が消滅する。ソフトバンクが楽天に勝ち、オリックスが日本ハムに引き分け以下だと優勝マジック10。オリックスが勝つと優勝マジック11。ソフトバンクが引き分けの場合は優勝マジック11が出る

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
68582 0.540
(↑0.004)
-
(-)
15498
(+6)
431
(+1)
92
(-)
75
(+2)
0.256
(-)
3.140
(↑0.02)
2
(-)
ORIX
68622 0.523
(-)
2
(↓0.5)
11444
(-)
417
(-)
79
(-)
61
(-)
0.245
(-)
2.800
(-)
3
(-)
西武
67633 0.515
(↓0.004)
3
(↓1)
10436
(+1)
418
(+6)
110
(-)
56
(-)
0.230
(-)
2.750
(↓0.02)
4
(-)
楽天
64613 0.512
(-)
3.5
(↓0.5)
15489
(-)
463
(-)
92
(-)
87
(-)
0.247
(-)
3.460
(-)
5
(-)
ロッテ
63651 0.492
(↑0.004)
6
(-)
14440
(+8)
466
(+1)
84
(-)
118
(+1)
0.229
(-)
3.220
(↑0.02)
6
(-)
日本ハム
52753 0.409
(↓0.004)
16.5
(↓1)
13409
(+1)
484
(+8)
91
(+1)
83
(-)
0.232
(-)
3.460
(↓0.02)