ロッテ(☆3対0★)日本ハム =リーグ戦18回戦(2022.09.12)・ZOZOマリンスタジアム=
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日本ハム
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ロッテ
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勝利投手:鈴木 昭汰(1勝2敗0S)
(セーブ:オスナ(3勝0敗8S))
敗戦投手:加藤 貴之(6勝7敗0S)
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◆ロッテは初回、高部の適時打で1点を先制する。そのまま迎えた3回裏に中村奨の犠飛で加点すると、続く4回には茶谷の適時打でリードを広げた。投げては、先発・鈴木が7回途中無失点の好投で今季初勝利。敗れた日本ハムは、先発・加藤が力投を見せるも、打線が好機を生かせなかった。

◆ロッテ鈴木昭汰投手(24)が、今季初勝利を挙げた。3点の援護を受けたプロ2年目左腕は、直球を軸に6回まで無失点投球を続けた。2年目の今季は登板した4試合すべて失点しているが、井口監督から「彼らしい、思い切った投球を期待したい」と託された。7回は先頭から3者連続安打を許し、無死満塁の場面で降板。後続の東條が好救援し、無失点で乗り切った。鈴木は6回6安打無失点で無四球ピッチング。ルーキーイヤーの年4月25日ソフトバンク戦以来となる白星を挙げた。

◆ロッテ高部瑛斗外野手(24)が、打って、走って、捕った。初回無死三塁での第1打席、中前適時打で先制。すかさず二盗を仕掛けた。高部は「オギさん(荻野)がチャンスメークしてくれたので、自分も初球から積極的に行くことができた」。3回には無死一塁から右前打。再び二盗成功で、今季38盗塁目をマークした。打って走ってを繰り返し、目まぐるしく日本ハム先発の加藤を揺さぶった。3点リードで迎えた5回には好守で見せた。清宮のセンター方向への大きな当たりに、バック走からジャンピングキャッチ。その勢いのままフェンスに激突した。力投する先発左腕・鈴木をバックアップした。今季はすでに規定打席数に到達。盗塁数はリーグ断トツトップに立つ。131安打はリーグ2位と、走塁だけでなくバットでも奮闘を続けている。お立ち台では「今は目の前のことに集中して1個1個積み上げて、チームのために戦っていきたい」と話した。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)の就任1年目はBクラスが確定した。ロッテに敗れて128試合で51勝74敗3分けとなり、さらに楽天がオリックスに勝利したたことでクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅。チームにとっては4年連続Bクラスとなった。

◆BIGBOSSこと日本ハム新庄剛志監督(50)の就任1年目はBクラスが確定した。ロッテに敗れて128試合で51勝74敗3分けとなり、さらに楽天がオリックスに勝利したことでクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅。チームは19年シーズンから4年連続のBクラスが決まった。この日は打線がロッテ投手陣を打ちあぐねた。1回無死一、二塁の好機では松本剛が三ゴロ併殺打、近藤が三ゴロで無得点。7回は3連続単打で無死満塁としたが、今川が三ゴロ併殺打、清宮が二ゴロで無得点に終わった。先発した加藤は今季20試合目の登板(先発19試合)で初めて複数与四球となる2四球と珍しく制球に苦しみ、4回までに3失点。それでも5回以降は無失点で8回まで投げ切ったが、打線の援護なく、完投負けで7敗目。ただ、今季の投球回数は130回2/3として、2年連続となる規定投球回クリアまで、あと12回1/3とした。○...8回を8安打3失点で7敗目を喫した加藤は「先頭打者を出すことが多く、リズム良く投げることが出来ませんでした」と、悔しさをにじませた。1、3、4回と、いずれも先頭打者に出塁を許して失点。2年連続の規定投球回クリアまで、あと12回1/3と視界に捉えるが「味方にいい流れを持って来る投球が出来ず、情けない気持ち」と反省していた。○...8勝目を懸けて13日ロッテ戦(ZOZOマリン)に先発する上沢は、今季ここまで対戦防御率2点台ながら、4試合に先発して0勝2敗。前回6月17日も、7回2安打無失点で勝敗が付かなかった。直球で押す投球から「小さい変化でなんとかしていた」と、スタイルチェンジが奏功した。2年連続の2桁勝利へ「チャンスは残っているので、目指さなきゃ」と、気を引き締めた。

◆ロッテ東條大樹投手(31)が火消し役を完璧に演じた。7回無死満塁で先発の鈴木に代わって登板。今川に初球、スライダーで三ゴロ併殺打に打ち取ると、続く清宮をカウント3-2から再びスライダーで二ゴロに仕留めた。いずれも1発のある打者を封じ「中継ぎの腕の見せどころだと思うので、そういう場面で抑えられたのは良かった」と、後輩鈴木の今季初勝利に貢献した。

◆ロッテの2年目左腕・鈴木昭汰投手(24)が今季初勝利を挙げ、Aクラスの望みをつないだ。「情けないピッチングが続いていたので、今日は絶対やってやろうという気持ちでいた」と初回、全8球直球勝負で仕掛けた。徐々に変化球を交え翻弄(ほんろう)。3回途中から6回まで11者連続凡打に打ち取った。7回、先頭から3連打を浴び無死満塁で降板も、先輩の東條の好救援に救われた。6回0/3を6安打無失点で、昨季4月25日以来505日ぶりの白星を手にした。ドラフト1位左腕の2年目は、苦闘が続いた。中継ぎで開幕1軍を迎えたが、2試合連続黒星。約4カ月の2軍再調整を経て迎えた8月25日西武戦で先発も、4回途中KOだった。帽子のつば裏には「不動心」と書き込む。「中継ぎの失敗で気持ちのブレをなくそうじゃないですけど、初心に戻って不動心という気持ちを思い出して書いた」と胸に刻み、マウンドで勝負した。継投でも0行進で今季14度目の無失点勝利。チームは直近5戦4勝と混パの上位4チームに食らいつく。4位楽天とは2・5差で残り16試合。井口監督は「こういう投球をしてくれるとまた来週チャンスがあると思うし、また自信つけて投げてほしい」と遅れてきたドラ1左腕に再び託す方針。混パに割って入る。

◆日本ハムはロッテ18回戦(ZOZOマリン)で2試合連続、今季19度目の完封負けを喫して4年連続Bクラスが確定し、クライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅した。戦力の見極めに専念した就任1年目の新庄剛志監督(50)は若手選手の成長を認めつつも「チャンスはあげている、結果が出せない。それはもう、どうしようもない」と厳しい言葉も。シーズンは残り15試合。来季へつながる結果を少しでも残したい。日本ハムが2試合連続で完封負けを喫してから33分後の午後9時5分。楽天がオリックスに勝利した時点で、チームは4年連続Bクラスが確定した。数字上はわずかに残していたCS進出の可能性が消滅したが、BIGBOSSは「前から決まってるやん」と、笑い飛ばした。「今年は成長の年で。もうね、みーんなを開幕から全員使って見極めさせてくれって」。ブレずに突き進んだ就任1年目。手応えも感じつつ、やはり寂しく感じるものもある。新庄監督 結構ね、若い子たちも経験はできたと思うので。まあでも、あのー...(打率)2割2分以下...。こんだけチャンスを与えて2割2分以下の選手は、やっぱり(チャンスを)つかめなかったとしか判断できないから。これはちょっと自分(選手本人)のせいですからね。チャンスはあげて、結果が出せなかった。それはもう、どうしようもないから。もう来年のレギュラーは厳しいかなという時期なので。こればかりはちょっと。この日の時点で100打席以上に立ち、打率3割以上は首位打者争いのトップに立つ松本剛だけ。同条件で、新庄監督が示した打率2割2分以上の選手は近藤、谷内ら中堅を中心に9人にとどまる。若手で最も打率がいいのがルーキー上川畑の2割8分。BIGBOSSが物足りなさを感じてしまう理由だ。この日は2度訪れた好機で2併殺が響いて、8回3失点と完投した加藤を援護できなかった。7回無死満塁で三ゴロ併殺打だった今川は、9回の打席で代打が送られた。新庄監督 チャンスで打てる強いバッターになってくれたら成長の1つ。でも、こればっかしは結果が出ないとね。ああいうところで打てなかったら次、代打があるという危機感を感じてほしい。この世界は誰でも、そういう道は通ってきていると思う。シーズンは残りは15試合となった。レギュラー白紙のチームにとって、1試合も消化試合はない。【木下大輔】

◆ロッテはロッテは一回に高部の中前適時打で先制すると、三回は中村奨が中犠飛、四回は茶谷が左前適時打を放ち、主導権を握った。先発の鈴木は七回途中6安打無失点で今季初勝利(2敗)を挙げた。ロッテがわずか3球で先制点を挙げた。一回先頭の荻野が2球目を右翼へ三塁打、続く高部が初球を捉えて中前適時打を放った。「打ったのはストレートです。荻(荻野)さんがチャンスメークしてくれたので、自分も初球から積極的に行くことができました。初回から先制できてよかったです」本拠地ZOZOマリンスタジアムには、月曜日のナイター戦ながら、観衆2万1530人が詰め掛けた。打線は四回までに3点を奪い、今季初勝利を狙って先発した鈴木を援護した。2年目左腕もリズムに乗った。五回までに3点のリードを守り、勝利投手の権利を手にした。井口監督は、「彼(鈴木)らしい、思い切った投球をしてもらいたい」と今季5度目の登板機会を与え、左腕は役割を果たした。チームは、この日を含めて残り17試合中8試合を日本ハムと戦う。指揮官は「日本ハムさんとの対戦数は多いが、どのチームと戦うかは関係ない。自分たちの力を発揮して、悔いの残らない一年にするためにも、残り試合を全力で戦いたい」と、気を引き締めた。試合は、3点リードの七回に鈴木が3連打を許し、無死満塁のピンチを招いて降板。絶体絶命のピンチを、2番手・東條が見事な火消しで後続を寸断。その後は西野、オスナとつないだ。

◆日本ハム・新庄剛志監督(50)が試合後、シーズン中にかかわらず、11日にバラエティー番組のフジテレビ系「FNSラフ&ミュージック2022~歌と笑いの祭典~」に生出演したことに対して、持論を展開した。--出演には賛否両論合ったが「フロントは『出てください』はないよね。俺でも言葉上、それはないよね。まあまあ、ボスは何か考えがあって、そこに出演するんでしょっていう考えで、渋々というか」--日本ハムのアピールできた「プロ野球は今ね、特にパ・リーグがめちゃくちゃ面白いゲームをしているから、そういうアピールっていうところ。そっちの方が強かったかな。あとはこういうシーズン中でも、出てもよくね?っていう俺は考え。何ならヤクルトの高津さんとか、今パ・リーグの1、2、3、4位の監督たちがポーンって出て、トークをしても面白い。それもひとつのプロ野球を注目させるきっかけになるとは思いますけどね。まあ、勇気はないでしょうね」-―反対意見もあるが「いやいや、俺、意見とか全然関係ないですよ。これ、2週間後に誰が覚えてます?『バカだねー、シーズン中に出て』でいいんすよ。そういう悪い意見があっても注目されるっていうところが大事、俺は。昔からもうめちゃくちゃ言われてきたんで。生放送出たぐらい何のこっちゃないですよ。全く問題ない。フロントとの兼ね合いだけであって。100%駄目って言われたら...、出たかなぁ(笑)」

◆ロッテの高部が先制適時打で勝利を呼んだ。一回、先頭打者の荻野が三塁打で出て迎えた無死三塁で、加藤の速球を中前へ運び「オギさんがチャンスメークしてくれたので自分も初球から積極的にいくことができた」。三回無死一塁では右前打で好機をつくり中村奨の犠飛につなげ、一回に続いて二盗も決めた。今季は121試合に出場し、プロ3年目で初めてシーズンの規定打席数に到達。リーグトップの盗塁数を38に伸ばし、初の盗塁王が見えてきた。井口監督は「本当に思い切った攻めができている。今の積極性を持ったままやってほしい」と話した。

◆ロッテ・鈴木昭汰投手(24)が先発し、6回0/3を6安打無失点の好投で今季初勝利を飾った。試合後、代表取材に応じた井口資仁監督(47)の一問一答は以下の通り。--鈴木の投球について「彼の持ち味である、どんどん投げ込む投球ができたと思います。かわす投球ではなく、攻める投球ができていた」--鈴木は七回無死満塁のピンチを招いて降板「その後の(2番手)東條が抑えて、すごい流れがきた。あそこは大きかった。(3番手)西野、(4番手)オスナもしっかりとつないでくれた」--1番・荻野、2番・高部のコンビが機能「1、2番が出塁して、クリーンアップがしっかりかえす。そういう展開が、きょうもできたと思います。1、2番が固まって、出塁するとチームの得点源になっている」--高部が2盗塁を決めて計38盗塁「盗塁の技術は、まだまだ粗削りですけど、本当に思い切った攻めができています。いまの積極性を持ったまま、やってほしいです」

◆日本ハムは2試合連続、今季19度目の零敗。15試合を残して今季の4位以下が確定し、クライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が完全消滅した。「何、その質問。前から決まっとるやん。今年はもう成長の年で。開幕から全員を使って、(戦力を)見極めさせてくれってね」そう淡々と話した新庄剛志監督(50)。就任1年目の今季は支配下69選手中、けが人と高卒新人投手を除いた64人を1軍で起用した。ただ、すでに来季続投が決定的となっている中、激しい言葉も口を突いた。「若い子も結構、経験できた。でも、こんだけチャンスを与えて、(打率)・220以下の選手は、やっぱり(チャンスを)つかめなかったとしか判断できない。これは自分のせいですから。チャンスをあげてるのに結果が出せない。それはもう、どうしようもない。来年のレギュラーは厳しいかなって、そういう時期なんで」名指しこそしなかったが、若手の代表格である5年目の清宮はこの日も3打数無安打で、規定打席到達者の中でリーグ最下位の・201。4年目の万波も・206で〝該当者〟となる。〝デッドライン〟は超える・235の今川も七回無死満塁で併殺に倒れると、次の打席で代打を送られた。「優しさは今年だけなんで」と言い続けてきた指揮官。戦力の〝ふるい落とし〟は最終局面を迎えている。(東山貴実)

◆ロッテ・鈴木昭汰投手(24)が先発し、6回0/3を6安打無失点の好投で今季初勝利を飾った。「今年は本当に悔しくて、情けない投球が続いていた。やるしかないという気持ちでした」茨城・常総学院高から法大を経て入団した昨季は1勝4敗。7日に24歳を迎えた2年目左腕が、今季5度目の登板で待望の白星をつかんだ。本拠地には月曜日のナイターながら観衆2万1530人が詰め掛けた。「直球がよかった。後先考えずに初回から飛ばした」。攻撃的な投球で、四球を与えなかった。七回先頭から3連打を許し、無死満塁のピンチを招いて降板。2番手・東條が見事な火消しで後続を寸断し「ひどい状況で引き継いだ。東條さんに抑えていただいて感謝しています」と頭を下げた。神奈川・横浜高2年の弟・楓汰(ふうた)は控え投手として夏の甲子園に出場。「弟もプロを目指していると思うので、自分が活躍しているところをみせたい」と明かし「身長も抜かされた(自身は175センチ、楓汰は176センチ)ので立派な兄ではない」と笑いを誘った。3位・オリックスまでは4ゲーム差。井口監督は「かわさないで、持ち味の投球をした」とたたえ、残り16試合に向けて「一試合一試合、しっかり戦う」と口元を引き締めた。(広岡浩二)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
66582 0.532
(↑0.004)
-
(-)
17483
(+7)
430
(+5)
92
(+2)
72
(-)
0.255
(↑0.001)
3.180
(↓0.01)
2
(-)
西武
67613 0.523
(↓0.004)
1
(↓1)
12435
(+5)
403
(+7)
110
(+1)
56
(-)
0.231
(↑0.001)
2.670
(↓0.03)
3
(-)
ORIX
68621 0.523
(↓0.004)
1
(↓1)
12441
(+2)
414
(+8)
77
(+2)
61
(-)
0.246
(-)
2.810
(↓0.02)
4
(-)
楽天
64612 0.512
(↑0.004)
2.5
(-)
16486
(+8)
460
(+2)
91
(-)
87
(-)
0.247
(↑0.001)
3.480
(↑0.01)
5
(-)
ロッテ
62641 0.492
(↑0.004)
5
(-)
16429
(+3)
454
(-)
84
(-)
115
(+2)
0.229
(↑0.001
3.180
(↑0.02)
6
(-)
日本ハム
51743 0.408
(↓0.003)
15.5
(↓1)
15397
(-)
473
(+3)
87
(-)
82
(+1)
0.230
(↓0.001)
3.440
(↑0.01)