楽天(☆8対2★)オリックス =リーグ戦21回戦(2022.09.12)・楽天生命パーク宮城=
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ORIX
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楽天
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勝利投手:則本 昂大(8勝8敗0S)
敗戦投手:宮城 大弥(10勝7敗0S)

本塁打
【オリックス】頓宮 裕真(10号・2回表ソロ),吉田 正尚(16号・9回表ソロ)

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◆楽天は1-1で迎えた5回裏、2死満塁から鈴木大の2点適時打で勝ち越しに成功する。続く6回には、辰己の適時三塁打と太田のスクイズで2点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・則本が7回1失点9奪三振の力投で今季8勝目。敗れたオリックスは、攻守に精彩を欠いた。

◆オリックス頓宮裕真捕手(25)が、自身初の2桁アーチで先制点をたたき出した。先頭で迎えた2回、楽天則本の初球を捉えて左中間スタンドへ。「初球からうまく反応できました! 先制できてよかったですし、なんとかこの試合、勝てるようにこのあとも頑張ります」。8月31日、9月1日の楽天戦(楽天生命パーク)では、2試合連続で計3本のアーチをたたき出した。本塁打10本中、7本が楽天戦。相性のいいカードで、この日も活躍した。

◆オリックスが痛恨の連敗を喫した。8月の月間MVP左腕・宮城を先発にたてながら、逆転負け。3位の順位は変わらないが、4位楽天とのゲーム差が1・5に縮まった。落とせなかった一戦で、中嶋監督が「納得いかんわ」と怒りを見せたのが5回の判定だ。同点の5回1死二、三塁で、楽天岡島の飛球をともに追った遊撃・紅林と左翼・中川圭が激突。その衝撃で、ボールをつかんだ紅林のグラブが落ちた。打者走者がセーフ(記録は左翼の失策)になった判定に対し、中嶋監督は捕球を主張して猛抗議。リプレー検証で主張の正しさを訴えたが、判定は覆らなかった。1死満塁の大ピンチから宮城は山崎剛を見逃し三振に仕留めて2死を取ったが、鈴木大に決勝の2点打を浴びた。6回5失点(自責2)で7敗目となった宮城は「勝負どころで粘りきれなかったことが悔しいですし、申し訳ないです」と責任を背負ったが、監督の怒りは試合後も収まらず。「(勝敗の分岐点はあそこに)なるよね。野球やってる人だったらだれもが(捕球後の衝突と)そう思うはずなのに」と悔しがった。首位と1差がつき、優勝争いから1歩後退。「大事(な状況)になってきたときにこういう試合にして申し訳ないですけど、それでも終わってないんで、ついていくしかないんで」と監督は語気を強めた。13日は、20年11月5日から対楽天戦の先発では14戦無敗(7勝)の田嶋が登板。全力で勝ちに行く。【堀まどか】○...頓宮のプロ初の2桁アーチも、空砲となった。先頭で迎えた2回、楽天則本の初球を捉えて左中間スタンドへ。「初球からうまく反応できました!」と先制点をたたき出した。今季10本中、楽天戦で7本目。8月31日の同戦で自身初の2打席連続弾、翌日の9月1日は2試合連続弾を放っていた。9回には吉田正も16号ソロを放ったが、これも空砲となり、勝利につながらなかった。

◆エースが帰ってきた。楽天則本昂大投手(31)が、7回4安打1失点で8勝目を挙げた。8月16日の日本ハム戦以来、約1カ月ぶりの白星。力強い投球が戻った。チームはこの日から8試合上位3チームとの対戦が続く。8カードぶりにカード初戦に勝ち、2位西武、3位オリックスとは1・5差。パ・リーグの優勝、CS争いは、さらに大混戦となった。ほえまくった。則本は、同点に追いついてもらった直後の4回、ギアがさらにあがった。2死走者なし、頓宮の4球目で、直球はこの日最速タイの153キロを計測。続く5球目にスライダーで空振り三振に打ち取ると、グラブを力強くたたいた。5回2死一、三塁のピンチを空振り三振で切り抜け、大きな雄たけび。7回も無失点で打ち取ると、右拳を力強く握った。「今チームが1つになって、最後まで走りきろうとなっているので、そこに自分も加わりたいなという気持ちでした」。勝利への執念が全身からあふれ出た。悔しいシーズンだった。開幕投手を務めたが、ここまで8敗。特に7、8月は8試合で1勝6敗だった。「自分へのふがいなさとか、チームに貢献できていないという思いがあった」と打ち明ける。力強い躍動感が影を潜め、変化球主体の投球。甘く入った球を痛打され続けた。8月31日には出場選手登録を抹消。体の使い方を見直し、投球のタイミングやバランスを修正していった。修正と気迫で勝ち取った1勝。「守備でも助けてもらっていますし、点数を取っても助けてもらっていますし。それに応えたいなという気持ちが、今日はすごく大きかったですね」と頬を緩めた。チームの正念場で戻ってきた頼もしいエースの投球。お立ち台では「優勝したいので僕たちに力をください。よろしくお願いします!」とファンへ呼びかけた。まだまだ激しく、苦しい優勝争いは続く。今季は残り16試合。大逆転での優勝を、誰も諦めていない。【湯本勝大】○...鈴木大が、試合を決めた。同点の5回2死満塁で、右翼へ2点適時打を放った。「楽天に来て3年目ですけど、ノリがこんなにほえているところを初めて見た。なんとか点を取ってあげたいという気持ちだった」と笑顔だった。則本の気迫に背中を押され、猛打賞。2番打者として、チームの攻撃を支えた。▽楽天石井GM兼監督(則本の投球について)「まさにノリらしい感じは出ていたかなと思います。1回の入り方というか、投げ姿というか、そういうところはすごく。リリースポイントが安定していた」▽楽天太田(6回2死三塁で、バントで三塁線に転がして適時内野安打)「いいところに転がってくれましたね。ノリさん(則本)にいい援護ができてよかったです」

◆諦めない! 楽天鈴木大地内野手(33)が、3安打2打点で勝利に貢献した。5回2死満塁で迎えた第3打席は、右翼へ決勝となる2点適時打。7回は無死一塁から右前打で続き、生還。チャンスメークと、勝負強い打撃の両面を見せた。2番打者として仕事を発揮し、3位オリックスとの直接対決に勝利。ゲーム差を1・5へと縮めた。ほえた。鈴木大は同点で迎えた5回2死満塁、カウント1-1から宮城の甘く入った125キロスライダーを捉えた。打球は右前に転がり、2点勝ち越し。一塁上で右手を突き上げ、雄たけびをあげた。「とりあえず打ったことに興奮したし、負けられない試合が続くし、高校野球みたいな感じじゃないけど、負けたら終わりみたいな感じでやっているので、自然に出てしまった」と笑顔を見せた。エースの気迫が伝わった。マウンドでは則本が何度もほえた。「楽天に来て3年目ですけど、ノリがこんなにほえているところを初めて見た」と驚くほど。試合前には則本へ「今日は任せろ」と力強く宣言。だからこそ、より一層力が入った。試合後は2人そろってお立ち台に。「僕らにすごく勇気を与えてくれた。ノリ自身も数試合悔しい思いをしていたのは分かっていましたし、僕らも。今日はいろんな意味ですごく大事だったのだろうなというのは伝わっていた。乗せてもらえたというのはすごくある」と感謝した。シーズンもヤマ場にさしかかってきた。上位3チームと8試合戦っていく中での初戦を勝利。チームも勢いづいた。「どの試合も大事ですけど、より大事ということはみんな承知している。上位チームとやる初戦の中で、取れたのはすごく大きかった」とうなずいた。まだまだ続く激しい優勝争い。この1勝をしっかりとつなげていく。【湯本勝大】

◆「2番・三塁」で出場の楽天・鈴木大が1-1の五回、均衡を破る勝ち越しの2点打。6日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)以来、4試合ぶりの2番起用にバットで応えた。「打ったのはスライダーです。根性! (先発の)ノリに勝ちをつけますよ」連打と犠打、相手の失策も絡み、1死満塁。1番・山崎が見逃し三振で2死となり、しぼみかけたチャンスをひと振りでものにした。カウント1-1から、宮城の125キロのスライダーを一閃。持ち前のバットコントロールで右前へはじき返し「絶対、勝とう!」と言葉に力を込めた。宮城は8月、4試合の先発で3勝1敗、防御率1・14をマークし、パ・リーグ投手部門の月間MVPを獲得。自身4連勝中と好調な左腕攻略へ渡辺打撃コーチは「打たされることがないように狙い球を絞って、強いスイングで仕留められるように」と指示を出していた。試合前時点での鈴木大の対宮城は打率・167(6打数1安打)。迷いのないスイングで苦戦を強いられていた好投手を攻略した。試合は12安打8得点で大勝した。(加藤次郎)

◆楽天は則本が球威ある直球を軸に7回1失点で8月16日以来となる8勝目を挙げた。打線は1―1の五回に鈴木大の右前打で2点を勝ち越し、六回に2点、七回に3点を加え突き放した。オリックスは2失策が失点につながった。

◆楽天・鈴木大が3安打2打点と打線を牽引(けんいん)。1-1の五回には勝ち越しの2点打を放った。宮城のスライダーを右前に運び「どういう形であれヒットが出たのでそこが本当によかった」。一塁ベース上で雄たけびを上げてガッツポーズし「高校野球みたいな感じ。負けたら終わりみたいな感じでやっているのでその中で自然に出てしまった」と振り返った。

◆頼りになる右腕が帰ってきた。楽天・則本昂大投手(31)が7回1失点で8勝目。8月16日の日本ハム戦以来、約1カ月ぶりの白星を手にした。「とにかくチームの力になりたいという気持ちだけで投げました」二回、頓宮に先制ソロを浴びたが、失点はこれだけ。五回2死一、三塁のピンチでは試合前の時点で打率・417と苦手にしている中川圭を空振り三振に。148キロの直球を真ん中高めへ投げ込み、雄たけびを上げた。この日の最速は153キロを計測。6月28日のオリックス戦での10奪三振に次ぐ9三振を奪った。序盤で打ち込まれる投球が続き、8月31日に出場選手登録を外れた。12日間の調整期間で「投げにいくタイミングとバランス」を見直した。さらに、この試合ではマウンド上で「安打を打たれても大丈夫とか、ポジティブな言葉を口にしていた」。自らの言葉で己を奮い立たせ、強い気持ちを持ち続けた。4位のチームは投打ががっちりとかみ合い、3位・オリックスとのゲーム差を1・5に縮めた。「チームが一つになって最後まで走りきろうという気持ちになっているので、そこに自分も加わりたい」。逆転Vへ、頼もしく言い切った。(加藤次郎)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
66582 0.532
(↑0.004)
-
(-)
17483
(+7)
430
(+5)
92
(+2)
72
(-)
0.255
(↑0.001)
3.180
(↓0.01)
2
(-)
西武
67613 0.523
(↓0.004)
1
(↓1)
12435
(+5)
403
(+7)
110
(+1)
56
(-)
0.231
(↑0.001)
2.670
(↓0.03)
3
(-)
ORIX
68621 0.523
(↓0.004)
1
(↓1)
12441
(+2)
414
(+8)
77
(+2)
61
(-)
0.246
(-)
2.810
(↓0.02)
4
(-)
楽天
64612 0.512
(↑0.004)
2.5
(-)
16486
(+8)
460
(+2)
91
(-)
87
(-)
0.247
(↑0.001
3.480
(↑0.01)
5
(-)
ロッテ
62641 0.492
(↑0.004)
5
(-)
16429
(+3)
454
(-)
84
(-)
115
(+2)
0.229
(↑0.001)
3.180
(↑0.02)
6
(-)
日本ハム
51743 0.408
(↓0.003)
15.5
(↓1)
15397
(-)
473
(+3)
87
(-)
82
(+1)
0.230
(↓0.001)
3.440
(↑0.01)