阪神(☆5対0★)中日 =リーグ戦24回戦(2022.09.11)・阪神甲子園球場=
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中日
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阪神
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勝利投手:西 純矢(6勝3敗0S)
敗戦投手:勝野 昌慶(0勝4敗0S)
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◆阪神は4回裏、2死一二塁の好機から原口が適時打を放ち、先制に成功する。そのまま迎えた6回には、佐藤輝と木浪の連続適時打で4点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・西純が6回途中無失点と試合をつくり今季6勝目。敗れた中日は、投打ともに精彩を欠いた。

◆阪神熊谷敬宥内野手(26)とドラフト5位の岡留英貴投手(22)が1軍に合流した。熊谷は8月8日に新型コロナウイルスの陽性判定を受け、離脱。23日のウエスタン・リーグ、オリックス戦で復帰した。直近3試合は11打数7安打、打率6割3分6厘と好調だ。岡留は今季2度目の1軍。前回6月は10日に出場選手登録され、登板機会がないまま、12日に抹消された。2軍降格後、自身2度目の新型コロナに感染したが、復帰後はウエスタン・リーグで6試合連続無失点でアピールを続けていた。9月10日の2軍オリックス戦(安芸)にも登板し、1回無安打無失点と安定した投球を見せていた。

◆中日岡林勇希外野手(20)は阪神戦で好成績を残している。阪神戦は23試合出場して89打数30安打、打率3割3分7厘で、7月17日の17回戦から7試合連続で安打を記録中。今日も得意相手から安打を打つか。

◆今季限りでの現役引退を発表した中日福留孝介外野手(45)が、13年から8年間在籍した阪神との最後の2連戦で甲子園に姿を見せた。ベンチに一番先に登場し、阪神矢野燿大監督(53)やコーチ、選手、スタッフなどに笑顔であいさつをした。背番号「8」を継承した佐藤輝明内野手(23)とも握手を交わし、優しく肩をたたいた。福留がティー打撃を始めると場内のBGMが阪神時代に使用した福留の登場曲に変わった。Imagine Dragonsの「IT'S Time」、Superflyの「タマシイレボリューション」、AAAの「DEJAVU」と歴代使用してきた3曲が流れた。最後にケージに入りフリー打撃を始めると、ビジョンに「中日ドラゴンズ 福留孝介選手 24年間お疲れ様でした」とメッセージが登場。29スイングで柵越え0も、打撃練習を終えるとスタンドから大きな拍手が起きた。福留もヘルメットを取り右翼席に向かって頭を下げた。福留は「まず、ケージに入る時に沢山の温かい拍手をいただいたり、名前の入ったユニホームやタオルなどを掲げてくれるのも見えて、とてもうれしく思いながらの打撃練習となりました。また、ビジョンも出していただき、阪神球団にも感謝しています」と練習後に球団を通じコメントした。この日も出場選手登録はされず、練習のみの登場となった。12日が現役最後の甲子園となる。

◆NMB48の川上千尋(23)が始球式を行った。大きくふりかぶって投げたが、ボールは左打席に立つ中日岡林の背中方向でワンバウンドした。「悔しいです。ノーバウンドストライクを目指していたんですけど、めちゃそれちゃいました。マイナス10点ぐらいです」と悔しがった。シーズン最終盤でクライマックスシリーズを目指す阪神へ「ずっと負けられない試合が続くと思うので、(今日からの)甲子園4連戦、まずは甲子園で私が投げてから全勝していただいて、勝利の女神になれたらなと思います」と、思いを込めた。この日は今季3試合目で最後となる「ファミリーデー」で、協賛するJoshinのCMキャラクターを務める縁で始球式を行った。川上は阪神の「甲子園グルメ大使」も務めている。

◆阪神佐藤輝明内野手(23)が、値千金の2点適時二塁打を放った。「6番右翼」で出場。1点リードの6回2死満塁の第3打席でフルカウントから中日勝野が投じた7球目、内寄りに甘く入った変化球を強振した。打球は一塁手ビシエドの頭上を猛スピードで突き抜け、右翼線へ。二塁へ到達した佐藤輝は、激しく両手を何度もたたいて喜びを爆発させた。なおも2死二、三塁からは木浪が左中間への適時二塁打を放ってさらに2点を追加。この回一気に4点を追加し、試合の主導権を握った。

◆阪神が最下位中日に快勝し、連敗を2でストップした。4回2死一、二塁から5番原口文仁内野手(30)が左前へ先制適時打。21イニングぶりの得点で勢いづくと、6回には2死満塁から佐藤輝明内野手(23)が右翼線へ2点適時二塁打。さらに2死二、三塁で、続く木浪聖也内野手(28)が左中間を破る2点適時二塁打で一気に4点を奪い中日を突き放した。投げては先発の西純矢投手(20)が、5回2/3を5安打無失点と好投し6勝目を挙げた。西純は今季5度目の連敗ストッパーとなった。2番手でバトンを受けた岩貞祐太投手(31)は、1点リードの2死一、三塁で粘る高橋周を11球かけて空振り三振を奪い、見事な火消し役だった。首位ヤクルトが2位DeNAに勝ち、12.5ゲーム差は変わらず。12日にヤクルトがDeNAに勝利し、阪神が中日に敗れれば、今季の阪神優勝の可能性は消滅する。残り11試合で3位を死守しクライマックスシリーズ進出を狙う。

◆連敗を2でストップした阪神は、甲子園のお立ち台に先発で6勝目を挙げた西純矢投手(20)、好リリーフの岩貞祐太投手(31)、決勝打となった4回の左前先制打を放った原口文仁内野手(30)の3人が上がった。西純は5回2/3無失点と好投も1点リードの2死一、三塁で降板。「自分が残してしまった走者だったので、本当に信じて(ベンチから)声を出して応援してました」。岩貞が11球粘られながらも高橋周を空振り三振に仕留めるとガッツポーズで喜んだ。その岩貞は「抑えたくてうずうずしていました。(抑えられて)気持ちよかったです」と笑った。今季の好調の要因を聞かれると「筋肉です」と一言答え、スタンドから笑いが起きた。決勝打の原口はこの日も3万7088人が詰めかけた甲子園の虎党に向かって「甲子園に戻ってきて、みなさんの声援が選手に力を与えてくれている」と、感謝した。

◆5番に起用された阪神原口文仁内野手(30)が、4回に決勝打となる左前適時打を放ち、チーム21イニングぶりの得点を奪った。2死から近本、大山の連打で一、二塁。「何とかワンチャンスで、打ってかえしたかった」と左前へ鮮やかにはじき返した。横浜で2位DeNAに連敗。前日10日は球団ワーストとなる25度目の完封負けだった。矢野監督は「打線の状態が上がらないところで、大事なところでフミ(原口)って使いたいカードを置いていた。今日は先発でいってみようと。期待に応えてくれた」と8月24日DeNA戦以来、今季6度目のスタメン起用が的中した。6回2死一、二塁では8球粘って四球を選んだ。満塁にして、続く佐藤輝、木浪の連続2点適時二塁打につなげた。原口は「次の1点がほしいところ。何とか食らいついていけた」と、チームの勝利に徹した。試合前には今季限りで引退する中日福留にあいさつ。相手投手の配球面など多くを学んだ先輩のような勝負強さを見せた。今季甲子園初のお立ち台では「甲子園に戻ってきて、ほんとみなさんの声援が選手に力を与えてくれる」と、沈みきった打線を後押ししてくれた虎党に感謝した。残り11試合、原口が3位死守の切り札となる。【石橋隆雄】

◆阪神西純矢投手(20)の魂を込めた直球が、内角いっぱいにズドンッと突き刺さった。「強気でいくしかない」。1点リードの6回1死一、三塁のピンチで、打席にはA・マルティネス。渾身(こんしん)の1球で見逃し三振を奪い、センター方向に振り返ってほえた。しかし、続く左の高橋周を迎えたところで途中交代。悔しそうな表情でベンチへ下がったが、岩貞が空振り三振に仕留め、「シャー!」と声を張り上げ、喜びを爆発させた。「すごくうれしいです。糸原さんのナイスプレーだったり、サダさん(岩貞)のナイスリリーフに助けられて勝てたと思います」虎の連敗ストッパーが、またしてもチームの窮地を救った。8月18日のヤクルト戦(神宮)で連敗を8で止めるなど、今季はこれで4度目の連敗ストップ。「あんまり気にせず、自分の投球をすることだけを考えて臨めました」。プロ入り後は初となる自己最速タイの154キロを計測するなど、直球を軸に緩急を使った投球で6回途中無失点の力投。6勝目をもぎ取った。ラスト98球目の内角直球は狙い通りだった。1日には矢野監督から「結果オーライの球を投げるんじゃなくて、バッテリーでしっかり意図を持って投げるようじゃないと。10勝10敗の貯金がつくれない投手になってしまう」と叱咤(しった)激励を受けた。それを踏まえ、A・マルティネスの三振の場面について右腕は「あの1球がだいぶ大きかった」。かねて坂本から「マルティネスの打席でインコースに行く時は、それが勝負球だと思って投げてこい」と言われていたといい、「サインが出て『絶対決めないといけない』と思って投げたので、それに応えられてよかったです」。手応え十分の1球となった。これで今季リーグ最多20度目のゼロ封勝利に大きく貢献。13日に21歳の誕生日を迎える右腕は「本当に勝ちたかったので、勝たしてもらってよかったです!」と笑顔。20歳ラスト登板を最高の形で終えた。【古財稜明】▽阪神矢野監督(西純について)「今日の一番の勝利の要因は、純矢の投球だと思う。右バッターのインサイド(へのボール)はこれからも自分の中で自信のあるボールの1つとなるはず。安定して勝つとか、貯金できるとか、エースになっていくとかになると思うので。そこは大事にしていってほしい」○...岩貞が絶体絶命のピンチを抑えた。1点リードの6回2死一、三塁で左の高橋周を迎えると先発の西純からバトンを受けた。いきなりスライダーが3球抜け3ボールも、そこから7球直球で勝負。11球目に再びスライダーを投げ空振り三振。「さすがに4球は抜けないだろうと。最初からこれ投げておけよって、自分でも思いましたけど」と笑った。この日が自己最多を更新する47試合の登板で8ホールド目。防御率1.69とブルペン陣の柱となっている。○...今季25セーブの岩崎が9回を3者凡退に抑えた。先頭高橋周を二直に打ち取ると三好、土田から連続三振を奪った。5点リードのセーブ機会ではなかったが、復調を感じさせる内容だった。矢野監督は今後の守護神について「ケラーもいい時もあるし、良くない時もある。調子を見ながらとなると優(岩崎)の方がいいのかなと思ってる」と説明した。岩崎は8月中旬に2試合連続でリリーフを失敗。抑えのポジションはケラーが務めていた。▽阪神ケラー(8回に登板し1安打無失点)「最近、ちょっと真っすぐの質というか、あまりいい回転の直球が投げられていなかったので、ちょっと取り組んでいた。今日はいい真っすぐが投げられた」▽阪神浜地(7回に登板。先頭から2連打を許すも無失点で乗り切る)「ランナーを出しても、とにかく0点で粘り切るという部分にこだわりを持って投げているので、今日も任された仕事ができてよかったです」

◆踏ん張った。阪神が11日の中日戦(甲子園)に快勝。連敗を2でストップし、クライマックスシリーズ圏内の3位を死守した。1点リードの6回2死満塁で勝利をグッとたぐり寄せる2点タイムリー二塁打を放ったのは佐藤輝明内野手(23)。試合前には今季限りでの引退を表明した中日福留孝介外野手(45)とあいさつを交わした。タテジマの背番号「8」を受け継ぐ若虎が甲子園で躍動した。佐藤輝は二塁ベース上で何度も、何度も手をたたき喜んだ。1-0。まだまだどちらに転ぶかわからない試合展開の中、6回2死満塁で回った打席だった。フルカウントからの7球目。見逃さなかった。中日勝野の140キロフォークを捉え、痛烈なライナーを右翼線に飛ばした。「みんながつないでくれたチャンスでどんな形でも走者をかえしたい思いでした。すごく競った展開だったので、打って流れを持ってきたかった。うれしかったです」偉大な先輩から阪神の背番号「8」を受け継いだ。この日は今季限りで引退を発表した中日福留が甲子園に姿を現した。佐藤輝は1年目のキャンプで、練習後に一瞬あいさつを交わしただけで、この日ほぼ初めての会話だった。佐藤輝が「お疲れさまでした」と頭を下げると、レジェンドは肩に手を触れながらこう言った。「練習たくさんしろよ」。福留は日米通算2450安打を誇りながら、足を生かして二塁打も量産してきた男。若き主砲も新人から2年連続の2桁本塁打に到達。さらに、今季は三塁打8本でリーグ2位、二塁打33本はリーグトップを走っている。「あれだけ長く現役を続けるには、何かが違わないといけない。練習して、福留さんのような偉大なスターになりたいなと思います」。たった数秒間の会話を胸に刻んだ1日だった。矢野監督も「あそこのタイムリーはチームにとっても大きかった。輝もまだ本来の状態ではない中、きっかけにしてもらいたい」と見守った。12日にも完全にリーグ優勝が消滅する可能性はあるが、この日の連敗ストップでクライマックスシリーズ圏内を争う4位広島、5位巨人との差を1.5ゲーム差に広げた。まだまだ熱い戦いは終わらない。【三宅ひとみ】佐藤輝がリーグトップを走る33本目の二塁打。直近で球団のリーグ最多二塁打は13年マートン。ちなみに、福留も02、05、06年の3度最多二塁打を獲得しており、06年の47二塁打は中日の球団記録。また、日米通算では歴代3位の520二塁打。NPB通算は409二塁打で11位タイ。阪神は12日にも今季優勝の可能性が消滅する。条件は、ヤクルト○阪神●の場合のみ。優勝を逃せば17年連続。今季中日戦はここまで12勝12敗。12日の今季最終戦に勝てば3年連続の勝ち越し、負ければ3年ぶりの負け越し、引き分ければ05年以来17年ぶりの相星のいずれかが決定する。

◆中日は球団記録を66年ぶりに更新するシーズン25度目の完封負けでV逸が決まった。1点を追う6回に先発勝野が2四死球4安打で4失点。勝てば3位阪神に2・5差まで詰め寄れたが3連勝で止まった。立浪監督は「課題もはっきりしている。打線が弱い。チャンスに打てない。作戦も含めて、これだけ点が取れないのは我々の責任でもある。改善できるようにがんばります」と神妙に語った。▽中日勝野(6回5失点で昨年4月から19試合勝ち星なし)「迷惑をかけてしまって申し訳ないです」

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】11日の中日戦に先発した阪神西純矢。連敗ストッパーの称号も噂されますが、気迫溢れる投球で6勝目を獲得。ガッツポーズに雄叫び、そして笑顔と躍動しました。

◆阪神の熊谷敬宥内野手(26)と岡留英貴投手(22)が11日、1軍に合流した。熊谷は8月8日に新型コロナウイルス陽性判定を受け、9日に「特例2022」の対象選手として抹消。8月23日のウエスタン・オリックス戦(杉本商事BS)で実戦復帰していた。今季は主に代走起用で53試合に出場し、打率.175、2打点の成績を残している。ドラフト5位ルーキーの岡留は2度目の1軍合流。6月10日のプロ初昇格時は登板機会がなく、12日に抹消された。今季はファームで中継ぎとして32試合に登板し、2勝1敗、防御率1.71と数字を残している。

◆試合前の練習で、8日に今季限りでの現役引退の会見を行った中日・福留が矢野監督や阪神在籍時に共に戦った新井良太打撃コーチ、阪神の選手らにあいさつした。矢野監督は福留の肩に手を置き、軽く言葉を交わし、時折笑顔を見せた。福留は阪神に2013年から20年まで在籍していた。

◆今季限りで現役を引退する中日・福留孝介外野手(45)が甲子園に姿を見せ、試合前練習を行った。阪神では2013年から8年間、プレー。試合前練習では外野フェンス沿いをジョギングするなどし、午後5時ごろからは打撃練習をスタートした。阪神球団はBGMとして、福留が在籍時代に打撃登場曲として使用していたImagine Dragonsの「It's Time」、Superflyの「タマシイレボリューション」を流すサプライズを用意。さらにバックスクリーンには「中日ドラゴンズ 福留孝介選手 24年間お疲れ様でした」とのメッセージを映した。福留はなつかしい雰囲気にも包まれる中、フリー打撃で29スイングし、安打性の当たりを連発。チームの試合前練習を締めくくるとスタンドから多くの拍手を受け、脱いだヘルメットを高く掲げて応えた。

◆5戦連続で「6番」に座った阪神・佐藤輝明内野手(23)は8月20日の巨人戦(東京ドーム)から73打席連続ノーアーチが続いている。今季はここまで18本塁打とルーキーイヤーから2年連続の20本まであと2本と迫っており、チームの連敗を止める一発に期待したい。 また西純矢投手(20)が先発する。今季、中日戦には2試合登板して勝ち負けはついていないものの、防御率5・23と打ち込まれている相手。相性の悪さを払拭する。

◆中日・福留孝介外野手(45)が今季限りでの現役引退の発表後、初めて甲子園に姿を見せ、試合前練習に参加した。阪神では2013年から8年間、プレー。試合前練習では外野フェンス沿いをジョギングするなどし、午後5時ごろからは打撃練習をスタートした。阪神球団はBGMとして、福留が在籍時代に登場曲として使用していたImagine Dragonsの「It's Time」、Superflyの「タマシイレボリューション」を流すサプライズを用意。さらにバックスクリーンには「中日ドラゴンズ 福留孝介選手 24年間お疲れ様でした」とのメッセージを映した。福留はなつかしい雰囲気にも包まれる中、フリー打撃で29スイングし、安打性の当たりを連発。チームの試合前練習を締めくくるとスタンドから多くの拍手を受け、脱いだヘルメットを高く掲げて応えた。福留は練習後、「まず、ケージに入るときにたくさんのあたたかい拍手をいただいたり、名前の入ったユニホームやタオルなどを掲げてくれる方も見えて、とてもうれしく思いながらの打撃練習となりました。また、ビジョンも出していただき、阪神球団にも感謝しています」とコメントした。

◆阪神・原口文仁内野手(30)が「5番・一塁」で出場し、四回の第2打席に先制打を放った。中日先発・勝野に四回2死まで無安打に抑え込まれたが、近本が放った飛球が左翼と遊撃の間にポトリと落ち、チーム初安打をマーク。大山もライナーで三遊間を破って一、二塁とし、原口に出番が巡ってきた。カウント1―1から147㌔を振り抜くと、痛烈な打球が左翼へ伸び、二塁から近本が悠々と生還。怒涛の3連打で1点を先制した。原口のスタメン出場は8月24日のDeNA戦(京セラ)以来だが、代打としても6日のヤクルト戦(甲子園)で延長十回に、マクガフから一時同点となるタイムリーを放つなど勝負強さも発揮。井上ヘッドコーチからも「いまは一番、信頼のおけるバッター。これからのフミ(原口)の活躍も少ない試合のなかで期待する」と評価される男が、スタメン抜擢にしっかりとバットで応えた。

◆阪神・原口文仁内野手(30)が「5番・一塁」で出場し、四回の第2打席に先制打を放った。中日先発・勝野に四回2死まで無安打に抑え込まれたが、近本が放った飛球が左翼と遊撃の間にポトリと落ち、チーム初安打をマーク。大山もライナーで三遊間を破って一、二塁とし、原口に出番が巡ってきた。カウント1―1から147㌔を振り抜くと、痛烈な打球が左翼へ伸び、二塁から近本が悠々と生還。怒涛の3連打で1点を先制した。原口のスタメン出場は8月24日のDeNA戦(京セラ)以来だが、代打としても6日のヤクルト戦(甲子園)で延長十回に、マクガフから一時同点となるタイムリーを放つなど勝負強さも発揮。「打ったのはストレート。2アウトから繋いで作ったチャンスでしたし、このチャンスを絶対にモノにするという、強い気持ちを持って打席に入りました。(西)純矢も頑張ってくれていますし、タイムリーになってくれてよかったです」と広報を通じてコメントした。

◆阪神・西純矢投手(20)が5回2/3を投げ、5安打無失点の粘投で6勝目の権利を手にして降板した。ピンチを招いても気迫で乗り切った。五回に味方の失策などで1死二、三塁とされたが、投手・勝野を内角の150㌔で見逃し三振、岡林を遊ゴロに仕留めた。五回には四球と安打で1死一、三塁とされるも、A・マルティネスを直球で見逃し三振にしのいで雄叫びをあげた。直後にベンチが動き、2番手・岩貞にスイッチ。高橋周にファウルで粘られたが、最後は空振り三振に料理した。

◆阪神・佐藤輝明内野手(23)が六回に追加点を挙げた。1死から糸原が右前打で出塁。2死後に大山が死球、原口が四球を選んで満塁の好機を作った。ここで5試合連続で「6番」に座っている佐藤輝が打席へ。フルカウントからの高く浮いた変化球を捉え、右翼線への2点打を放った。二塁に到達すると大きく手を叩いて喜びを表現。6日のヤクルト戦(甲子園)以来4試合ぶりの打点となった。なおも2死二、三塁で木浪も左中間を破る打球を放った。三塁を狙うもタッチアウトとなったが、その間に走者が2人かえってさらに2点を追加。この回計4点を奪い中日を突き放した。

◆阪神がリードを守り切り勝利した。10日に球団ワースト更新となるシーズン25度目の零敗を喫して、なんとか奮起したい打線は四回、原口の左前打で先制。六回には2死満塁から、佐藤輝と木浪の適時打で4点を追加して大きく中日を突き放し、試合を決定づけた。また先発の西純矢投手(20)は5回2/3を投げ、5安打無失点の好投で今季6勝目を挙げた。CS進出へ負けられない戦いが続く中で連敗を止めた。

◆阪神が今季20度目の完封勝利で、連敗を「2」で止めた。「5番・一塁」で8月24日のDeNA戦(京セラ)以来のスタメン出場の原口文仁内野手(30)が四回2死一、二塁で先制の左前打。六回2死満塁で佐藤輝明内野手(23)が2点二塁打を放ったが、ノーアーチは18試合77打席となった。西純矢投手(20)は5回?を投げ無失点で6勝目(3敗)。5点リードの八回にカイル・ケラー投手(29)、九回に岩崎優投手(31)がともに中4日で登板した。また四回の「二塁」木浪聖也内野手(28)の失策でチーム総数は「77」。4位広島と1・5差に開いたものの、首位ヤクルトも勝ったため、12日の勝敗次第でV逸が決まる。矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(チーム成績63勝66敗3分=残り11試合、観衆3万7088人)。(テレビインタビュー)ーー先制は5番抜擢の原口「打線の状態が上がらないところで、大事なところで、使いたいカードで置いていたんですけど、先発で行ってみようというところで、期待に応えてくれましたね」ーー六回の4点も大きかった「1点でも多くっていうところでね、4点取れました。全員で何とかつないで、しぶとく取る野球をやって行きたいですね」ーー完封リレー「一番の勝利の要因は、ジュンヤの投球だと思うんで、しっかり投げてくれました。最後(六回1死一、三塁でA・マルティネスから見逃し三振)も苦しい場面でセイシロウと抑えてくれました。ケントの守備(四回1死一塁の三ゴロを処理して併殺)、あとはサダが一個のアウト(西純の後を継いで六回2死一、三塁で高橋から空振り三振)ですけど、しのいでくれたのはつながっている。結果的には、楽な試合のような感じですけど、ポイント、ポイントで選手たちがよくやってくれましたね」ーー八回ケラー、九回に岩崎。狙いは「狙いというか、まあ現状、調子のいいピッチャーをっていうところもありますし、展開を見ながら、やっていくっていうところを考えています」ーー12日は才木、楽しみ「そうですね。投げる時は才木らしい投球をしてくれているんで、明日も気持ちでまず引っ張ってもらって。打線の援護がいると思うんで、そういう試合を明日もしていきます」(囲み)ーー原口は四球も大きかった(六回2死一、二塁で四球を選んだ後に佐藤輝の2点二塁打)「すごいね。1打席にかける思いは強い選手。何とかしてやろうという気持ちは出ている。結果で示すところはすごいと思う。原口の四球は大きかったと思います」ーー佐藤輝も結果出した「あそこのタイムリーはチームにとっても大きかったし。輝も本調子というか、本来の状態ではない中で、きっかけにしてもらいたい。全部打てるわけではないので。冷静になりながら、何とかしようという気持ちも、あの打席はすごくあったなと思います」ーー木浪の2点も「まあ、アイツも必死にやってるし、まあまあ、ちょっとセイヤにはしっかりアウトに取らないと、エラーもあって、ピンチ招いてるんでね、取り返したい気持ちも持って、やってくれたらかなと思います」ーー西純も投げるたびに成長「こっちは上の方というか、望んでしまう部分がある。落ち着いて、相手のことも見えながら、自分のことも客観的に見ながら、経験は積んできて、成長というのはある。もっと成長できるピッチャー。こっちも高いところ要求するんで、しっかり投げてくれてるかなと思います」ーー右打者の内角にいい角度「それだけで抑えられるほどプロって甘くないんだけど、セイシロウのリードもあったかなと思う。右バッターのインサイドは自信のあるボールの1つとしてやっていくのは、安定して勝つとか、貯金できるとか、エースになっていくとかになると思う。そこは大事にしてほしい」ーー六回のピンチは岩貞が期待に応えた「ジュンヤも疲れている感じでボール自体は落ちていたんでサダに任せると決めていた。迷いは何もなくいった。ボール、ボールになったけど、粘って流れをしっかり止めてくれたかなと思います」ーーオフの段階から勝ちパターンの前の投手の重要性を話していた「アツキと浜地が出てきてくれたのが一番。そういうことができる要因になったと思う。若い投手が出てきてくれたのが収穫だと思う。スグルに後ろをやってもらったり、スアちゃんがいてくれた安心というところは、ちょっと落ち着かないけど、前段階としては、そういう選手たちが成長してくれながら、カジもいい味を出してくれているし、前半はナベもいい味を出してくれた」ーー抑えは臨機応変に「臨機応変というか、ケラーもいい時もあるし、良くない時もある。そういうところでは、状況を見ながらと思っている。残り少ない中やけど、調子を見ながらとなると、スグルの方がいいのかなと思ってるんやけど。それは状況に応じてという部分もあるかなと思います」

◆勝負強い打撃は健在!! 阪神は中日に5-0で完勝して連敗をストップ。CS出場圏内の3位に踏みとどまった。「5番・一塁」で約3週間ぶりのスタメン出場となった原口文仁内野手(30)が先制打を放つなど打線をけん引。CS進出へ向けたラストスパートへ向けて、頼みはこの男のバットだ。勝利に懸ける思い、1点への執念と、自分がなんとかするんだという気迫-。コンパクトに構えて短く持ったバットで、原口がチームに欠けていたものをすべて絞り出した。今季も主に代打で起用されてきた男がスタメン出場でも勝負強さを発揮。失意の秋に陥りかけていた虎を、21イニングぶりの得点となる決勝打で目覚めさせた。「純矢(西)が低めに丁寧に頑張って投げていてくれたので、あそこで健斗(糸原)のビッグプレーで良い流れが来たと思いました。なんとかワンチャンス、ここで絶対かえしてやろうと思って打席に入りました」四回1死一塁の三塁守備で、A・マルティネスが放った三遊間寄りの痛烈な打球を、三塁・糸原が飛びつきながら併殺に処理した。原口の読み通り、四回2死から近本がチーム初安打を放つと大山も連打。一、二塁となり、あとは一本出すだけの場面で、勝野からライナーで左前打へ運び、先制&決勝打とした。1-0の六回2死一、二塁では、果敢に打ちに行きながらも四球をもぎとり佐藤輝&木浪の連続2点打につなげ、価値ある2打数1安打1四球。矢野監督も「すごいね。1打席にかける思いは強い選手。何とかしてやろうという気持ちはもちろん出ているし、それを結果で示すところはやっぱりすごい」と感服だ。横浜で不甲斐ない2連敗を喫した虎を、8月24日のDeNA戦(京セラ)以来15試合ぶりにスタメンに名を連ねた不屈の男が、ひと振りで変えた。ファンだけでなく、首脳陣や選手も自然と頼ってしまう-。野手では最長の虎在籍13年目の原口が、そんな存在になるべき立場だが、ずっと手本を示し続けてくれた人がいた。今季限りで現役を引退する福留と、この日の試合前練習で再会し、感謝を伝えた。悩みもがいていた2018年、交流戦中のある仙台の夜。食事を済ませ宿舎へ戻ろうとした原口は、夕食に出ようとしていた福留とバッタリ会い「行くぞ」ともう一度外出することになった。打撃論は熱を帯び「今の打ち方はお前には合っていない」と言われもしたが、すべての言葉がありがたかった。そこから代打に備える間も、福留の相手バッテリーとの駆け引きや打席でのカウントの作り方など、すべてに目を凝らし吸収しようとしてきた。2019年1月。病気を公表する前に、チームメートで真っ先に電話を鳴らしたのも、福留だった。ヤクルトに優勝へのマジックナンバー「11」が再々点灯し、優勝の可能性は風前の灯。現実的にはクライマックスシリーズ(CS)を目指す今こそ、福留の背中を見てきた原口が頼りだ。「一つでも上(の順位)を目指していますし落とせない試合がほぼ全部だと思う。そういう中で勝利に、最初から出ても、途中から出ても貢献できるプレーができるように準備をしたい」どんなときも変わらないから、どんなときも頼れる。今の虎を背中で導けるのは、原口だ。(長友孝輔)

◆渾身の力で投じた1球が打者の腰元にズドンと決まる。電光掲示板に「K」の文字が映し出された瞬間、西純はあふれんばかりの闘争心を爆発させた。粘って粘って勝利を手繰り寄せ、お世話になった敵軍の先輩に成長した姿を見せた。「(6勝目は)すごくうれしい。糸原さんのナイスプレーだったり、岩貞さんのナイスリリーフに助けられながら勝てたと思います」味方のサポートを受けながらゼロを並べた。四回1死一塁ではA・マルティネスの三遊間の打球を三塁・糸原が好捕し、併殺で切り抜けた。1―0の六回には四球と安打で1死一、三塁とされたが、ここでもA・マルティネスを内角への150キロで見逃し三振に抑えて雄叫びをあげた。「あの1球が大きかった。(坂本)誠志郎さんからずっと『マルティネスの打席でインコースに行く時は勝負球だと思って投げてこい』と言われていたので、それに応えられてよかった」後を受けた2番手・岩貞が後続を断ち、西純は5回2/3、5安打無失点で今季6勝目をつかんだ。自己最速タイの154キロもマークし、粘投した右腕に矢野監督も「一番の勝利の要因は、純矢の投球だと思う。しっかり投げてくれた」とねぎらった。先輩の目の前で恩返しの投球ができた。2013年から8年間、阪神に在籍し、今季限りで現役を引退する中日・福留の忘れられない金言がある。20年のシーズン終盤の鳴尾浜。まだ1年目だった右腕らの前で大先輩が放った一言が胸に突き刺さった。「孤独に耐えろ」野球では相手との勝負に目がいきがちだが、自分自身と向き合いながらどれだけ練習に取り組めるかが、プロ野球選手として大事なことかを学んだ。その教えを生かし、この日、1軍に帯同した福留の前で成長した姿を見せることができた。「しっかりと集中して投げてチームに貢献できるように頑張りたいと思います」お立ち台で誓った。13日の自身21歳の誕生日を前に、この1勝を噛みしめる。45歳まで現役を続けたレジェンドの背中を追いかけ、西純も1年でも息長くグラウンドに立ち続ける。(織原祥平)

◆うれしさのあまり思わず二塁ベース上で大きく手をたたいて喜んだ。連敗中だったチームの流れを変える一打を放った佐藤輝の表情は晴れやかだった。「みんながつないでくれたチャンスでしたし、どんな形でもランナーをかえしたいという思いでした」1-0の六回、2死満塁で打席が回ってきた。フルカウントまで粘って7球目。高く浮いたフォークを右翼線にはじき返した。「しっかり引きつけて、なんとか前に飛ばそうという気持ちでいきました」。6日に4番から6番に打順が降格してから5試合目。ようやくチームの勝ちにつながる一打を放ち意地をみせた。矢野監督は「まだ本調子というか本来の状態ではない中で、きっかけにしてもらいたい」とシーズン終盤での再浮上に期待を寄せた。試合前の練習では8日に引退を表明した中日・福留と対面。「お疲れさまでした」と声をかけると、「練習たくさんしろよ」と言われた。自身が小さい頃から活躍を続けている背番号「8」の先輩との会話で「福留さんのような偉大なスターになりたい」と気合を入れなおした。シーズンも残り11試合。本塁打はルーキーイヤーの昨季から2年連続の20本まではあと「2」とせまっているが、8月20日の巨人戦(東京ドーム)で放ったのを最後に今季ワーストの76打席も遠ざかっている。本塁打は「もちろん打ちたいです」と力を込めた佐藤輝。ラストスパートで力を出し、次は特大のアーチで虎党を喜ばせる。(平野佑治)

◆甲子園球場の大型ビジョンがドラゴンズブルーに染まりました。「福留さんがフリー打撃を始めた瞬間に、ビジョンいっぱいに『中日・福留孝介選手 24年間お疲れ様でした』と出ました」トラ番須藤佳裕の報告です。福留が今季限りでの引退を発表し、全国のファンにあいさつをするため1軍に帯同し始めた中、須藤は9日の巨人-中日にも出張しています。「東京ドームでも、一回裏に中日ナインが守備に就くとき、福留さんの登場曲、MAN WITH A MISSIONの『Freak it!』が流れました。福留さんは出場選手登録はまだでベンチに入っていなかったんですが、それでも相手の球団からそういう演出がされる選手なんだなと思いました」織原祥平も、甲子園のファンの熱気を伝えてきました。「阪神ファンも中日ファンも集まってきて、みんな、福留さんの写真や動画を撮っています」ファンがバックネット前に殺到した打撃練習中には、福留が阪神時代に登場曲として使用していたImagine Dragonsの「It's Time」とSuperflyの「タマシイレボリューション」が流されていました。大型ビジョンの映像だけでなく、BGMも福留一色になっていたのです。投手担当の織原は、8日の投手指名練習で、西純からも福留との思い出を聞いています。「『孤独に耐えろ』と言われたことが一番印象に残っているそうです。『自分の意思を持って、どんなときでも、一人のときでも練習していかないとダメだぞ』と言われたことを肝に銘じていると話していました」西純が力投しました。走者を出しながらも要所を締めて六回途中無失点。投げている間の援護は四回の1点だけという相変わらずの貧打の中、試合をつくり、6勝目を手にしています。「ああいう精神的な支柱になる人が、今の阪神にいたらなあと思います。福留さんみたいに、気づいたことをピッチャーのことであっても言ってくれる人がいたらなあ、と」チームが若返ったのはいいけれど、たしかに福留のようなタイプのベテランはいないからなあ。若手のトラ番平野佑治も福留の存在感の大きさを改めて感じていました。「グラウンド入りするとすぐに、福留さんを囲む輪ができています」阪神の練習中、江越や新井コーチ、中日時代から旧知の井上ヘッドコーチらだけでなく、直接の接点はないものの背番号「8」を引き継ぐ形になった佐藤輝とも握手をし、言葉をかわしていたそうです。その平野が、試合前は嫌なことを口にしていたんです。「終盤の過密日程になって、そんなにスゴイ人ばかりじゃない投手にも当たっているのに、打てていないですからね。きょうも勝野投手に抑えられたりしたら...」中日の取材をカバーする須藤も、実は心配していました。「勝野は、去年4月28日の阪神戦(バンテリン)で勝って以来18試合勝ちがありません。1年4カ月勝っていない投手に抑えられるようだと、さすがに深刻ですよね」西純が試合をつくったあと、打線も勝野を攻略しました。福留に、8年間在籍した第2の古巣の状態を心配されないように、12日の中日最終戦もいい試合をしてみせましょう。

◆矢野監督の積極的継投が、試合の流れを阪神に呼び込んだ。ポイントは六回だった。1点リードしてはいたが、1死一、三塁のピンチ。この回に入って、急に球が上ずり始めていた西純。最後の力を振り絞ったかのような投球でA・マルティネスを見逃し三振に仕留めると、ベンチはスパッと岩貞にスイッチした。西純は前回登板(7日、巨人戦)でも、七回に抜け球が目立ち、ストレートの四球を与えた直後に中田に決勝2ランを浴びた。そんな〝傾向〟をしっかり把握して、過ちを繰り返さなかった矢野監督の好判断だ。リードしているチームにとって、イニングの途中の継投は意外に難しい。「このイニングの終わりまで」という続投判断になりがち。日頃から選手への目配せができているからこその絶妙継投が決まった。中日の勢いを完全に止める継投で流れが阪神に傾き、その裏の試合を決める4点に直結した。もちろん、再三のピンチを粘り強い投球でしのいだ西純も、随分成長している。五回1死一、三塁のピンチで、ウエストを要求するなどして相手の作戦に迷いを持たせた坂本の好リードも見逃せない。攻撃面のポイントは5番に入った原口。もともと勝負強いのだが、バットを短く持ってつなぐ意識を持っているから、今の阪神打線には一番必要なタイプ。彼の場合、コンディションの部分でケアが必要になるが、原口さえ大丈夫なら、助っ人コンビではなく「5番・原口」で残り試合を戦い抜いて欲しい。熾烈な3位争いは、シーズン最終戦までもつれると覚悟しなければいけない。阪神の武器は圧倒的な投手力。矢野監督の積極的な、ドンドン動く継投で勝ち抜いてもらいたい。(本紙専属評論家)

◆粘って粘って、今季6勝目を挙げた西純矢がまだ高卒3年目だってんだから、虎の未来も捨てたもんじゃないのだ!! 打撃もキッチリ振るし、二刀流で〝2代目大谷〟を目指してMLBに行かれちゃうことが唯一の不安...。よっしゃ! わが阪神だけ〝鎖国〟をして若虎の海外流出を断固阻止!!はできね~か...。本日のヒーローは、マスコミ的には(?)2点二塁打を放った佐藤輝だけど、野球マニア的にはベテラン原口さんでーす!! 四回の先制タイムリーに、六回はしぶとく四球を選び、佐藤輝に満塁の場面をお膳立て。シーズンワースト25度のゼロ封負けを食らっている猛虎打線は原口の打席での執念を見習えってんだー!!極端に短く持ったバットを寝かせる小さな構えで投球に食らいつく姿に、俺は昭和48年春の選抜高校野球大会を思い出した。怪物江川卓の浮き上がる速球(165キロは出ていた)に対して広島商はバットを短く持ち、食らいつく! そうやって攻略したのだ、どうせ貧打線なんだから、阪神は広島商になって(?)野球したれ!!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
73512 0.589
(↑0.004)
M11
(-)
17559
(+1)
504
(-)
155
(-)
66
(+1)
0.254
(-)
3.530
(↑0.02)
2
(-)
DeNA
64572 0.529
(↓0.004)
7.5
(↓1)
20437
(-)
466
(+1)
99
(-)
46
(-)
0.252
(-)
3.480
(↑0.02)
3
(-)
阪神
63663 0.488
(↑0.004)
12.5
(-)
11448
(+5)
388
(-)
76
(-)
101
(-)
0.243
(-)
2.630
(↑0.02)
4
(-)
広島
62683 0.477
(↓0.004)
14
(↓1)
10505
(-)
500
(+7)
83
(-)
25
(-)
0.255
(↓0.001)
3.500
(↓0.02)
5
(-)
巨人
61673 0.477
(↑0.005)
14
(-)
12509
(+7)
551
(-)
148
(+4)
61
(+1)
0.243
(-)
3.770
(↑0.03)
6
(-)
中日
57691 0.452
(↓0.004)
17
(↓1)
16362
(-)
448
(+5)
59
(-)
54
(+1)
0.247
(-)
3.360
(↓0.02)