楽天(★4対6☆)ロッテ =リーグ戦24回戦(2022.09.10)・楽天生命パーク宮城=
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ロッテ
02301000061001
楽天
0000310004911
勝利投手:西野 勇士(2勝2敗0S)
(セーブ:オスナ(3勝0敗7S))
敗戦投手:田中 将大(8勝10敗0S)

本塁打
【ロッテ】山口 航輝(11号・3回表3ラン)
【楽天】浅村 栄斗(25号・5回裏3ラン)

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◆ロッテが3連勝。ロッテは2回表、角中と茶谷の適時打で2点を挙げ、先制に成功する。続く3回に山口の3ランで加点すると、5回には角中が適時打を放ち、リードを広げた。投げては、6番手・西野が今季2勝目。敗れた楽天は、先発・田中将が6失点と振るわなかった。

◆上位進出へ負けられないロッテが、まずはベテランの角中勝也外野手(35)の適時打で先制した。この日は「7番DH」でスタメン出場。2回1死三塁で第1打席が回り、楽天田中将の内角148キロにバットを折られながら、右翼前へ落とした。6日、8日の代打での安打から3打席連続安打で「バットが折れたこと以外はイメージ通りになりました」と角中節も好調。「先制のチャンスだったので良かったです」と喜んだ。角中は第2打席も左翼への安打を放った。その後、2死二塁で茶谷健太内野手(24)も適時打を放った。ロッテはこの日を含め、今季残り19試合。首位まで5ゲーム差の5位となっており、負けられない状況が続いている。

◆ロッテ山口航輝外野手(22)が貴重な追加点となる11号3ランを放った。2点をリードした3回1死一、二塁。楽天田中将のスライダーを捉えると、打球は高々と舞い上がり、場内のあちこちから楽天ファンの悲鳴が。白球はそのまま左翼席前列へ落ちた。「チャンスだったので何とかランナーをかえしたいと思っていました」という気持ちが、最高の結果を生んだ。直前には3番中村奨の犠打で、二塁走者荻野が三塁でフォースアウトに。際どいタイミングだったが、リクエストでも判定は覆らず、悪い流れになりかけていた。それだけに価値ある1発。「バント失敗の後だったので、カバーすることができて良かったです」と胸を張った。

◆ロッテ唐川侑己投手(33)が美技を見せた。この日は2点リードの7回に3番手として登板。3番浅村を外角直球で見逃し三振にすると、4番島内にはカットボール、カーブ、チェンジアップでカウント1-2に。4球のカーブをはじき返され、センターへ抜けるかと思いきや、ワンバウンドの打球を唐川が両足を固定したまま、背面キャッチ。投ゴロに抑えると、場内からはどよめきと拍手が起きた。その後2安打されたものの、無失点でしのいだ。

◆楽天田中将大投手(33)が、日本での自己ワーストとなる10敗目を喫した。序盤に大量リードを奪われた。2回に3安打を浴び2失点。3回には山口に3ランを放たれた。5回も1点を失い、5回9安打6失点で降板。本来の力強い投球が影を潜めた。変化球主体だったものの、球速が150キロを超えたのは1球のみ。空振りも7度しか奪えなかった。3者凡退もなし。打ち取った打球が内野安打になったり、外野手の前に落ちる不運もあったが、踏ん張り切れず。マウンド上では険しい表情が続いた。「言葉になりません。今日の敗戦は僕の責任でしかないと思います」と肩を落とした。シーズン2ケタ敗戦は、ヤンキース時代にも1度しかない屈辱。打線は中盤以降に奮起したが、あと1歩及ばず。大量失点が響き、手痛い1敗となった。石井GM兼監督は田中将の投球について「今日はすべてにおいてクオリティーが低かったと思います」と厳しかった。

◆楽天のルーキー宮森智志投手(24)が、プロ初登板から18試合連続無失点を達成し、パ・リーグ記録を更新した。2点を追う9回に5番手として登板。先頭高部に左前打を浴びたが、後続を断ち切り、1回1安打無失点2奪三振でマウンドを降りた。「ファームの時から1イニングをどんな場面でもしっかり全力で投げることをテーマに取り組んできて、抑えもやらせていただいた経験が今、1軍で結果として表れているのかなと思います。これまでの経験を糧にしてこれからもさらに頑張りたいと思います」と意気込んだ。呉商(広島)、流通経大、四国IL・高知をへて、昨年育成ドラフト1位で入団。7月30日に支配下登録を勝ち取った。8月2日ロッテ戦でデビュー。それから好投を続け、21年水上(西武)の17試合連続無失点を抜いた。

◆ロッテ山口航輝外野手(22)の打球が、夜空に高々と舞い上がった。「上げようともしてないですし、勝手に角度がついていい感じに上がっているので」ライナー性が多い本塁打が最近、高く上がるようになっている。この日も楽天ファンの悲鳴とともに左翼席へ近づき、インパクトから6秒4の時を経て、スタンドに吸い込まれた。点差を一時5点に広げる、貴重な11号3ランになった。本塁打11本のうち6本が3ラン。「3ラン多いっていうのは今年の印象で。打点とかも多く稼げてるので、そこはいいと思います」。11発で25打点。19試合連続で4番に座るスラッガーに、いよいよ本格化の兆しが見えてきた。「まだレギュラーでもないですけど、こうして多くの打席をもらって、その中で何とかしようと思ってるので。去年はしがみついているような感じでやってたんで。この打席、この1日を打たないと明日出られないという力みもあったので。今は打席の中で落ち着いて、しっかりやるべきことを考えて打席に立っているので、そこがいいところだと思います」経験を積む、では許されないチーム状況でもある。この日の勝利をもってしても、まだ5位。残り18試合。「大事な試合なのは分かっています」。初回、いきなり1番山崎剛のライナーで頭上を抜かれかけたが、なんとかグラブに収めた。高い緊張感の中、主軸として奮闘する9月だ。この日は中秋の名月。三塁内野席の背後には、試合開始から満月が浮かんでいた。右翼の山口からはよく見えたのでは。「いや、全然見てなかったっす。ほんまや。きれいっすね」試合後、取材を終えるとようやく左翼席上空まで上がった満月を眺めた。試合序盤はくっきりとしていた中秋の名月は、不思議なことに劣勢の中盤は雲に隠れ、最後にまた鮮やかに仙台の夜空を彩った。「雰囲気もよく来てると思いますし、ここから本当に勝利を積み重ねていかないとCSも出れないと思うので、その勢いをつけれるように頑張っていきたいと思います」熱い秋へ、迷いなく。月に向かって打つ。【金子真仁】

◆5回を投げきれなかったものの、ロッテ本前郁也投手(24)が踏ん張った。初回、2回と走者2人を許しながら、無失点に。再び走者を2人許した5回に浅村に3ランを浴び、続く島内に安打されたところで降板となった。当初先発予定だった佐々木朗の回復が遅れ、本前がイースタン・リーグ巨人戦の登板(7回103球)から中5日での登板に抜てきされた。井口監督も「行けるところまで。みんな待機していますので」と総動員で構えていた。本前以降は6人のリリーフを注ぎ込んで、接戦をものにした。4回までの粘りに、井口監督は「もう1回ぐらい投げてくれればという思いもありました」と6回のマウンドも視野に入れていたものの、本前も最低限の仕事は果たした。降板後は「少し欲が出たというか、勝ちの見えるところで先頭打者を出してしまった自分の甘さ、それが出たのかなと思います。前回登板も仙台でやられていたので、リベンジしたいと思っていたのですが...」と悔しさを口にしていた。8回無死一、二塁の大ピンチで好救援した西野勇士投手(31)が、わずか2球で勝利投手となった。

◆2度の首位打者経験を誇るロッテ角中勝也外野手(35)が、適時打2本を含む3安打で存在感を見せた。2回に右前へ落とす適時打を放つと、3回には左翼へ安打。5回にも二塁への適時内野安打を放った。「今年の中では一番いいっすね。勝負できているというか」。楽天田中将との通算対戦打率はこれで3割4分9厘に。20年9月18日以来の3安打、お立ち台では「いや、めちゃくちゃうれしいです」と素直に喜んだ。5回2死三塁では、外角直球をしぶとく転がし、二遊間への内野安打になった。「一番自分の中では良かった打席ですね」と振り返る。そのココロは。「見た感じ、しょぼい内野安打ですけど、楽天は自分の時はあそこ空いているので。あそこに打とうと思ってたので。もうちょっと強くセンターに抜ければ良かったですけど。ほぼイメージ通りでしたね」最近は1死三塁を想定して打撃練習に集中して取り組んでいると話す。「内野フライだけ消して。内野フライを消すような感じで」。2回はまさに1死三塁。「いきなりそのパターンやったんで、逆にちょっと緊張したんですけど」。そこで結果を残せるのが、さすがの技量だ。バットマンは日々の勝負を描きながら、もちろんこの先も描く。ペナントレースは残り18試合。お立ち台では「チーム的には、もう本当に2敗くらいしかできないので、全部勝つつもりで」と口にした。「ちゃんと計算したわけじゃないですけど、ざっくり見たら多分それくらいしか。上もどれだけ勝つか分からないですけど、2敗、3敗くらいしかできないと思うので。みんな分かってると思うので」3連勝で借金2。それでも上位チームがひしめき合い、ゲーム差は簡単には縮まらない。ベテランがファンに言葉として出した「2敗くらいしかできない」の現実。そんな背水で勝ち、つないだ。【金子真仁】

◆顔に打球を受けた影響で7月下旬から離脱していた楽天の奈良原内野守備走塁コーチが10日、1軍に復帰した。石井監督は「ファームで少しやってもらって、体が問題ないということで、通常(の体制)に戻った感じ」と説明した。

◆ロッテ・角中勝也外野手(35)が「7番・DH」で先発出場し、先制となる右前適時打を放った。0-0、二回1死三塁。相手先発、田中将の2球目を捉えた。球団広報を通じて「打ったのはストレートです。バットが折れたこと以外は、イメージ通りになりました。先制のチャンスだったので良かったです」とコメントした。

◆ロッテ・山口航輝外野手(22)が「4番・右翼」で先発出場し、左翼席に11号3ランをほうり込んだ。2―0の三回1死一、二塁。相手先発、田中将の2球目を豪快なスイングで捉えた。ここ3試合で2本塁打。7日の西武戦(ベルーナドーム)で自身初の2桁10号アーチを放って以来2試合ぶりの一発。「打ったのはスライダーです。チャンスだったので何とかランナーをかえしたいと思っていました。結果的にホームランになってよかったです。(前打者の)バント失敗の後でカバーすることができてよかったです」と球団広報を通じてコメントした。

◆ロッテの3年目左腕、本前郁也投手(24)が先発して五回途中まで85球で6安打3四球3失点。勝利投手まであと2人のところで降板した。立ち上がりから走者を背負う苦しいピッチングだったが、打線が序盤に5点の大量援護。五回も1点を追加して6―0となったが、その裏に楽天打線につかまった。先頭の辰己に左前打を許すと、1死後に西川に四球を与えた。ここで浅村に3ランを浴び、島内に右前打を打たれたところでマウンドを岩下に譲った。8月4日の楽天戦以来の先発。7月12日以来の4勝目はならなかった。

◆スタンドのため息を背に、楽天・田中将大投手(33)が降板した。一度も三者凡退のイニングを作れないまま5回を9安打6失点。背信のKOだった。チームは4位ながらも首位まで2・5ゲーム差で迎えた一戦。田中将も9日には「どれだけ重要(な一戦)なのかは分かっているつもり。個人的にも、もう片手に収まるぐらいしか先発機会がないので、残り試合は全部勝ちたい」と語っていたが...。結果は付いてこなかった。石井監督もベンチで渋面を作るしかなかった。8日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)に快勝後、福岡市内のチーム宿舎の大広間で選手、コーチ、チームスタッフからサプライズ祝福を受けた。49歳の誕生日を迎える9日に試合がないため、1日早いバースデー祝いとして、選手からはナイキのティファニーダンクなどをプレゼントされた。その席で、指揮官は「みんなにいい思いをさせてあげられなくて、歯がゆい気持ちがある。今年はみんなで喜べるチャンスがある。みんなで最後に笑おう! 最後まで頑張ろう!」と呼び掛けた。49歳になって初の指揮となるこの日の試合前、石井監督は「あまり四苦(49)八苦はしたくないかな」と周囲の笑いを誘っていたが、皮肉にも悪戦苦闘となった。中盤に浅村の3ランなどで追い上げたが、さすがに序盤の大量失点は大きかった。4―6の七回は2死から連打で二、三塁の同点機を作るも無得点。八回1死二、三塁では銀次の左飛で三走・小深田が本塁を狙うもアウト。微妙なタイミングもリプレー検証で判定は覆らなかった。田中将はNPBでのキャリアワースト10敗目。チームの貯金はわずか「1」に。首位に浮上したオリックスに3・5ゲーム差となった。

◆豪快なスイングでマー君を粉砕した。ロッテ・山口航輝外野手(22)が2点リードの三回1死一、二塁から左翼席に11号3ランをほうり込んだ。「チャンスだったので何とかランナーをかえしたいと思っていた。結果的にホームランになって良かったです」。楽天・田中将の2球目、133キロのスライダーを引っ張った。7日の西武戦(ベルーナ)以来、2試合ぶりの一発はここ3試合で2本目。楽天ファンのため息を誘った。楽天生命パークの三塁側には、こうこうと月が輝いた。くしくも、中秋の名月の日に、球界の〝俳人〟が異彩を放った。4年目で初めて2桁本塁打を放つなど、4番候補として頭角を現してきた。ベンチから見守った井口監督は、大きく手をたたいた。かねてから「本当に将来、しっかりとした4番になれると思っている」と、太鼓判を押しており、22歳は指揮官の期待に応えた。ロッテ打線は五回までに、田中将から9安打で6点を奪い、マウンドから引きずり下ろした。リリーフ陣は苦しみながらも六回以降を1失点に抑えた。借金は「2」。4位楽天と1・5ゲーム差になった。Aクラス入りに向けて最後までくらいつく。

◆楽天の田中将は5回9安打6失点と打ち込まれて10敗目を喫し「言葉にならない。敗戦は僕の責任でしかない」と肩を落とした。米大リーグ、ヤンキース時代の2017年に12敗(13勝)しているが、日本では昨季の9敗を上回り自己ワーストの黒星で、チームは首位オリックスとのゲーム差が3・5に広がった。二回に2本の適時打で2点を先行され、三回1死一、二塁では4番山口に甘く入ったスライダーを捉えられ左翼席へ3ランを運ばれた。その後は「何とか少しでもいい形を出せるように」と、無走者でもセットポジションで投げるなど試行錯誤したが、五回にも追加点を奪われ踏ん張れなかった。(楽天生命パーク)

◆ロッテ・角中勝也外野手(35)が二回に楽天・田中将から右前に先制タイムリー。五回にも二塁内野安打が適時打となり、3安打2打点と気を吐いた。「めちゃくちゃうれしいです。自分のイメージ通り、状況に応じた打撃ができて良かった」7月29日のオリックス戦以来の先発出場。今季はコロナ感染などで離脱があり、代打での出場が中心になっている。2012、2016年の首位打者は健在ぶりを見せつけた。

◆楽天・浅村栄斗内野手(31)が0―6の五回に追撃の25号3ラン。最近10試合で5本塁打と量産態勢の気配だ。しかし、チームは序盤の大量失点が響いて追い上げも及ばず。貯金はわずか「1」となり、首位に浮上したオリックスとは3・5ゲーム差になった。「この時期はもう自分が打った、打たないではなく、勝たないといけない」と厳しい表情だった。

◆楽天・宮森智志投手(24)がプロ初登板から18試合連続無失点とし、ルーキーのパ・リーグ新記録を樹立した。九回に5番手として登板して、1回を2奪三振、無失点に抑えた。呉商高から流通経済大を経て、昨秋、四国IL高知から育成ドラフト1位で入団。今年7月30日に支配下登録を勝ち取った右腕は「ファームで抑えもやらせていただいた経験が、今、1軍で結果として表れているのかなと思う」と振り返った。

◆ロッテ・山口航輝外野手(22)が2―0の三回1死一、二塁から左翼席に11号3ランをほうり込んだ。「小さい頃から見ていて、すごい投手というのは分かっている。そういう投手から1本打てて自信になると思います」。楽天・田中将のスライダーを豪快に引っ張った。7日の西武戦で初の2桁10号を以来、2試合ぶりの一発だった。まさしく新4番が進化中。井口監督は「ずっと期待しているし、役割をしっかり果たしている」と高評価。3位・西武に4ゲーム差、首位オリックスに5ゲーム差。最後まであきらめない。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(2↑)
ORIX
68601 0.531
(↑0.004)
-
(-)
14436
(+5)
402
(+2)
75
(+1)
61
(+1)
0.246
(-)
2.780
(↑0.01)
2
(1↓)
ソフトバンク
64582 0.525
(↓0.004)
1
(↓1)
19472
(+2)
422
(+5)
88
(+1)
69
(-)
0.254
(↓0.001)
3.180
(↓0.02)
3
(1↓)
西武
66603 0.524
(↓0.004)
1
(↓1)
14427
(+1)
396
(+2)
108
(-)
55
(-)
0.230
(-)
2.660
(↑0.01)
4
(-)
楽天
62612 0.504
(↓0.004)
3.5
(↓1)
18475
(+4)
456
(+6)
90
(+1)
87
(-)
0.246
(-)
3.500
(↓0.01)
5
(-)
ロッテ
61631 0.492
(↑0.004)
5
(-)
18424
(+6)
451
(+4)
84
(+1)
113
(-)
0.229
(↑0.001
3.200
(-)
6
(-)
日本ハム
51723 0.415
(↑0.005)
14.5
(-)
17397
(+2)
467
(+1)
87
(+1)
80
(-)
0.231
(↓0.001)
3.450
(↑0.02)