ソフトバンク(★3対7☆)楽天 =リーグ戦21回戦(2022.09.08)・福岡PayPayドーム=
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楽天
00040012071013
ソフトバンク
2000000103521
勝利投手:涌井 秀章(4勝1敗0S)
敗戦投手:レイ(5勝5敗0S)

本塁打
【楽天】茂木 栄五郎(7号・4回表2ラン),マルモレホス(7号・4回表ソロ),山﨑 剛(3号・7回表ソロ)
【ソフトバンク】柳田 悠岐(17号・1回裏2ラン)

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◆楽天は2点を追う4回表、茂木とマルモレホスの連続本塁打などで4点を挙げ、逆転に成功する。その後は7回に山崎のソロで加点すると、8回には太田が2点適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・涌井が6回2失点で今季4勝目。敗れたソフトバンクは、先発・レイが試合をつくれなかった。

◆楽天松井裕樹投手(26)が、3年ぶり5度目の30セーブに王手。シーズン30セーブを5度以上は、岩瀬(中日)9度、サファテ(広島1、ソフトバンク4)と山崎(DeNA)5度の3人だけ。パ・リーグでは初めてになる。

◆楽天が2者連続アーチで、試合をひっくり返した。2点を追う4回、鈴木大の犠飛で1点差とし、なおも1死三塁で6番茂木。ソフトバンク・レイの高めのカーブを左翼ホームランテラスへ、7号逆転2ランを運んだ。「(炭谷)銀仁朗さんに言われてがっつきました。以上です」と同僚に背中を押されての1発に、表情を変えなかった。さらにマルモレホスは、カットボールを右翼席ポール際へ7号ソロ。この回、4点奪って2点リードとした。マルモレホスは「いいコンタクトができたね。その結果、チームの役に立つ1発が打ててうれしいよ。マル!」とニッコリだった。

◆楽天西口直人投手(25)が、左足に打球が直撃し緊急降板を余儀なくされた。5点リードの8回から登板。1死二塁で、ソフトバンク三森の打球が左足のすね付近を直撃した。ベンチに下がり治療を受けたが、マウンドに戻ることがないまま交代。1死一、三塁で鈴木翔天投手(26)が代わってマウンドに上がった。

◆楽天涌井秀章投手(36)が、復帰登板を勝利で飾った。5月に右手中指骨折を負い、113日ぶりに先発。初回に先制2ランこそ許したものの、2回以降はゼロ行進で6回3安打2失点と、ゲームをつくった。5月4日日本ハム戦以来の白星で今季4勝目。チームは2連勝で5カードぶりにカード勝ち越し。順位は4位のままだが、2・5ゲーム差に4チームひしめく大混パとなった。涌井は「初回ホームラン打たれたんですけど、その後、次の1点をなんとか投げきるつもりで気持ち切り替えて、最終的に6回で代わりましたけど味方も守ってくれましたし、点数もいっぱいとってくれたんで、投げていて楽しかったです」。けがによる長期離脱はプロ入り初めて。「この後、1敗もできないので、勝ち越して仙台に戻ることができて、また仙台で勝てるようにチーム一丸なっていくと思うんで、また頑張っていきます。3カ月ほど休みいただいていたので、その分しっかり勝ちたいと思います」と、最終盤の戦いに戻ってきた。▽楽天石井GM兼監督(2・5差に4チームの大混戦) 誰も(優勝)諦めてないですよ、もちろん。それがあるからみんな死に物狂いでやってくれてるし、チーム一丸となってできてる。そこは引き続きやっていきたいと思います。▽楽天茂木(4回に7号逆転2ラン) (炭谷)銀仁朗さんに2打席目に向かう前、がっついて行けとアドバイスをいただきました。アドバイスいただいた通りにがっつきにいきました。

◆ソフトバンクが手痛い連敗を喫した。勝率差で首位はキープしたが、またも2位西武、3位オリックスまでがゲーム差なしで並ぶ状況になった。カード勝ち越しを許した4位の楽天も2・5差まで接近。混戦パ・リーグからなかなか抜け出すことができない。藤本博史監督(58)は4回に4失点した先発レイをあきらめ、2点を追う5回から早めの継投に入った。「あれ以上点を取られたら余計にしんどくなるし。早く止めておこうということでいったけどね」。2番手の泉が5回を無失点で抑えると、左打者4人が並んだ6回には左キラーの嘉弥真をぶつけ、しのいだ。2点を追う7回には必勝継投の松本を投入。だが山崎に2死からソロ本塁打を被弾し、リードを広げられた。さらに8回に登板した甲斐野も、8番太田に適時打を許し2点を失った。劣勢でも勝ちパターンをつぎ込んだ決死の継投は実らず、藤本監督は「うーん。ちょっとね、しんどいね。うまいこといかないね」と声を絞り出した。これで9月の月間成績は3勝4敗と黒星が先行。勝負どころで勢いに乗ることができていない。救援陣にも、これまでは基本的に避けてきた「3連投」を解禁し、総力戦でのスパートを思い描いているが、なかなか歯車がかみ合ってこない。10日からは勝負の11連戦が待つ。藤本監督は「全力で気持ちを入れて、1打席もむだにしない、投手なら1球もむだにしない、それくらいの気持ちでね」と、言葉に力を込めた。【山本大地】○...柳田悠岐外野手の先制弾も勝利に結びつかなかった。初回1死一塁から涌井のフォークを左翼テラス席に運ぶ17号2ラン。「追い込まれてから、まずバットに当てることだけを考えました。結果的に芯に当たってホームランになってくれました」。この日、登録抹消となった松田のバットを借り、新型コロナ感染から復帰初アーチ。8回にも犠飛を放ち計3打点と存在感を示したが、チームは痛恨の逆転負け。試合後に笑顔はなかった。▽ソフトバンク柳町(1軍復帰し8番左翼で先発し3打数1安打) 何とか結果で応えて勝ちにつなげようと試合に臨んだ。ヒットは出ましたが、勝ちにつながらず悔しい。▽ソフトバンク・レイ(先発も4回に2本塁打など4失点。69球で降板) 調子は悪くなかった。打たれたボールはバッターがコンタクトしやすい高さにいってしまった。大事な試合でこのような投球になってしまい、チームに申し訳ない。

◆楽天が、伏兵たちの逆襲で逆転劇を演出した。4回に茂木栄五郎内野手(27)が7号逆転2ラン、さらにホセ・マルモレホス外野手(29)が7号ソロで続き、2者連続本塁打でたたみかけた。2桁安打で約4カ月ぶりの先発となる涌井を援護し、ソフトバンクから2連勝。チームは5カードぶりのカード勝ち越しで、1歩前進。順位は4位のままだが、2・5差に4チームひしめく"大混パ"を下から突き上げる。点火した楽天打線が、勢いそのままに打ち上げた。2点を追う4回。1死から連打と鈴木大の犠飛で1点差とし、なお2死三塁の場面だった。6番茂木は狙っていた。打席に入る前、炭谷から「がっついていけ!」と背中を押された。初球の直球を見送り、2球目。連続で高めにきたカーブを捉えた。「アドバイスいただいた通りに、がっつきにいきました」。左翼ホームランテラスへ、7号逆転2ランを運んだ。さらに続いたのは、7番マルモレホスだ。カウント2-2と追い込まれながら、ファウルで粘り6球目のカットボールを捉えた。練習では、打席での自身の目線やいい時のリズム、感覚を擦り込ませてきた。右翼ポール際にライナー性の軌道で運び、突き放した。この回4安打4点の固め打ちで、ソフトバンクの先発レイをマウンドから引きずり降ろした。終盤の7回、8回にも追加点を挙げ、首位ソフトバンクを圧倒した。8番太田を含む6~8番の3人で5打点。上位で走者をため、下位打線でかえす厚みのある攻撃を展開した。追う展開から、逆転劇を演出。右手中指骨折から復帰し、約4カ月ぶりに先発した涌井に白星をプレゼント。石井GM兼監督は「茂木があそこでなんとかひっくり返して、マルモがその後もう1点リードを広げてくれた。すごい大きかったし、太田も頑張ってバットの方でも結果を出してくれた」と、激賞した。5カードぶりのカード勝ち越しを決め、10日からは本拠地4連戦を迎える。首位と2・5差。残りは19試合。同監督は「誰も(優勝)諦めてないですよ、もちろん。それがあるからみんな死に物狂いでやってくれてるし、チーム一丸となってできてる。そこは引き続きやっていきたいと思います」と語気を強め、ホームでの戦いに目を向けた。【栗田成芳】

◆楽天涌井秀章投手が、復帰登板を勝利で飾った。5月18日に右手中指骨折を負い、113日ぶりに1軍で先発。初回ソフトバンク柳田にシンカーを打たれ、先制2ランを許した。「球も上ずっていた。体もフワフワして、ちょっと操り切れていなかった」。それでも2回以降は修正し、ゼロ行進。6回3安打2失点での4勝目を「もう勝つだけだった。味方も守ってくれて点数も取ってくれて、投げていて楽しかった」とかみしめた。プロ野球人生で初めての長期離脱だった。手術を受けリハビリ生活。同僚の塩見からは「楽しむしかない」と助言を受けた。肩を強化するなど鍛え直しての再出発のマウンドで、大きな勝利をもたらした。チームは2連勝となり、5カードぶりにカード勝ち越しに成功した。順位は4位のままだが、2・5ゲーム差の中に上位4チームがひしめく。「3カ月ほど休みをいただいていたので、その分しっかり勝ちたいと思います」。最終盤の戦いに頼もしい右腕が帰ってきた。

◆ソフトバンク・藤本博史監督(58)が試合前に代表取材に応じた。全体練習の前にあるアーリーワークで、ジュリスベル・グラシアル内野手(36)と打撃練習を行ったことを明かした。「体調面は問題ない。神経質な方なので。練習前も中(室内)で打っているし、きょうは一緒に打撃練習をね。遅い球を打って、距離を取って打つ練習を。いろいろやっているんですけど。本人はやる気満々ですからね」グラシアルは9月打率・238。7日の同戦も3打数無安打に終わった。一夜明けたこの日、指揮官から「通訳を通して、今どんな感じや?と。体調は問題ないということなので『じゃあ俺はこう思うよ』って。2年前のいい状態のときと、今の状態と(比較して)俺はこう思うよって(伝えた)。練習に付き合うなら、遅い球を投げてあげるよと言ったら、本人が投げてほしいということだったので。20分くらいかな」と経緯を明かした。指揮官自ら打撃投手も務め、状態の確認を行った。柳町が1軍昇格しただけに、この日はグラシアルが先発から外れる。結果が全ての終盤戦。必ず藤本監督の力になる。

◆ソフトバンク・長谷川勇也打撃コーチ(37)が試合前に代表取材に応じた。

◆ソフトバンク・柳田悠岐外野手(33)が一回1死一塁、左翼テラスに17号2ランを放った。相手先発は涌井。カウント2-2から外角のフォークに合わせ、スタンドへ運び去った。「追い込まれてから、まずバットに当てることだけを考えました。結果的に芯に当たってホームランになってくれました。先制となる一本となってよかったです」と振り返った。試合中は球団広報を通じて、選手のコメントは報道陣に届く。最初の談話が届いた14分後。「追加コメント」と題されたメールが届いた。「松田さんのバットを借りて打席に入りました」。同じアンダーアーマー社を使用する松田のバットで放った一発だと明かした。この日、新型コロナウイルスから復帰した柳町が1軍昇格。代わって、松田が登録抹消となっていた。

◆楽天が2連勝した。0―2の四回に茂木の2ラン、マルモレホスのソロなどで4点を奪って逆転。七回は山崎がソロを放った。5月18日以来の登板の涌井が6回3安打2失点で4勝目。ソフトバンクは投手陣が踏ん張れなかった。

◆ソフトバンクは投打がかみ合わず、連敗。先発のコリン・レイ投手(32)が4回4失点で5敗目。試合前には松田宣浩内野手(39)が登録抹消となった。試合後、藤本博史監督(58)が代表取材に応じた。--先発・レイは立ち上がりはよさそうだった「四回に急にね、球が高くなって。変化球も高かったね。うーん...」--五回から早めの継投「あれ以上点を取られたら、余計にしんどくなるし。早く止めとこうということで(五回から)泉でいったけど。うーん...。ちょっとしんどいね、うまいこといかないね」--涌井は打たされてしまう内容だった「そういう投手。そういう投手にはまっているわけですから。きれいな真っすぐなんてない。真っシュー(真っすぐがナチュラルにシュートする)、カットボール、そういう球でコース、コースに投げてくる」(続けて)「打撃コーチも右打者はセカンドの頭、左打者はショートの頭っていっていたけど、打たせてくれるような球はこなかったね」--松田が登録抹消「その分、みんなで頑張ろうということでやっているので。ベンチは声は出ていましたよ」--シミュレーションの中で松田が抹消となった「今のグラシアルの状態と。そこに柳町ということも考えたら。11連戦には(柳町を)呼ぶ予定でいたので。1日早くなっただけで。できるだけマッチも引っ張りたかったんだけどね。シミュレーションしたらね、仕方ないかなと」--前半戦から存在感を評価してきたが「ベンチも、マッチ(松田)がおるだけで全然違う。きょうみたいに、4点取られた後にガアっと声を出してくれるので」(続けて)「でもきょうは野村勇とか声出ていましたよ。ただ準備するところもあるので。五回以降は後ろにバットを振りにいったり。マッチはおってくれるので。その分コーチ陣が声を出していましたよ」--全員で松田の思いも「マッチの代わりはできないけど、みんなでやろうということで。マッチもこれで終わりじゃないですから。2軍の試合に出て状態が上がれば9月下旬にも代打とかそういう形できてもらう可能性もありますから。本人も2、30分話したけど。その気持ちでしっかりやってくると言ってくれているので」

◆楽天の茂木が1―2の四回2死三塁で逆転の7号2ランを放った。1ボールから外寄りの変化球を逆らわずに捉え、左翼にせり出すホームランテラス席へ運んだ。8月19日以来の本塁打となり「(ベンチスタートで捕手の炭谷に)アドバイスをいただいた通り、がっつきにいった」と声を弾ませた。8月下旬から打撃不振に陥ったが、11試合ぶりに先発した前日7日に20打席ぶりの安打を含む2安打を放った。勢いに乗り、この試合では3安打とバットが振れてきた。「とにかくチームの勝利に貢献できるよう、しっかり準備して臨みたい」と表情を引き締めた。

◆楽天の西口は八回から登板したが、1死二塁から三森の打球が左足に当たって内野安打となり、降板した。石井監督は症状について「大丈夫じゃないですか」と話した。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
64572 0.529
(↓0.004)
-
(-)
20470
(+3)
417
(+7)
87
(+1)
69
(-)
0.255
(↓0.001)
3.160
(↓0.03)
2
(-)
西武
66593 0.528
(↓0.004)
0
(-)
15426
(-)
394
(+5)
108
(-)
55
(-)
0.230
(↓0.001)
2.670
(↓0.01)
3
(-)
ORIX
67601 0.528
(↑0.003)
0
(↓1)
15431
(+5)
400
(-)
74
(+3)
60
(+1)
0.246
(-)
2.790
(↑0.03)
4
(-)
楽天
62602 0.508
(↑0.004)
2.5
(↑1)
19471
(+7)
450
(+3)
89
(+3)
87
(-)
0.246
(-)
3.490
(-)
5
(-)
ロッテ
60631 0.488
(↑0.004)
5
(↑1)
19418
(+10)
447
(+2)
83
(+1)
113
(+1)
0.228
(-)
3.200
(↑0.01)
6
(-)
日本ハム
50723 0.410
(↓0.003)
14.5
(-)
18395
(+2)
466
(+10)
86
(-)
80
(+1)
0.232
(↓0.001)
3.470
(↓0.06)