1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DeNA | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 6 | 0 | 1 |
巨人 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 | 0 | 1 |
勝利投手:入江 大生(4勝0敗0S) (セーブ:山﨑 康晃(0勝2敗32S)) 敗戦投手:大勢(1勝2敗31S) 本塁打 |
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◆DeNAが接戦を制した。DeNAは3回表、牧の適時打で1点を先制する。その後同点とされて迎えた延長11回には、佐野が値千金のソロを放ち、勝ち越しに成功した。投げては、4番手・入江が今季4勝目。敗れた巨人は先発・菅野が快投するも、打線が好機を生かせなかった。
◆俳優の伊藤英明(47)が始球式で漆黒ユニを身にまとってワンバウンド投球を披露した。自身のラッキーナンバーという「17」を背負い、一礼して礼儀正しくマウンドへ。セットポジションから躍動感のあるフォームでワンバウンドで力強く投げ込み「世界のヨウジヤマモトとのコラボという貴重な機会に、格好いいデザインで始球式を務めることができて大変光栄でした」とかみしめた。チームはこの日からのDeNA3連戦で、漆黒のYohji Yamamotoコラボレーション・ユニホームを着用。伊藤は「Yohji Yamamoto 2023春夏コレクション」にモデルとして出演している縁で、始球式を務めることになった。この3連戦は、各日先着1万5000人に「Yohji Yamamoto特別ユニホーム」がプレゼントされる。伊藤は「お話を頂いた際は、野球経験のない自分がボールを投げる姿を披露するなんて、世界のヨウジヤマモトの名を汚してしまわないかと一抹の不安を感じていましたが、当日は全力で楽しませていただきます!」と意気込んでいた。
◆巨人ナインが"漆黒ユニ"で3連勝を狙う。この日からのDeNA3連戦では、監督、コーチ、選手がYohji Yamamotoコラボレーション・ユニホームを着用。各日先着1万5000人に「Yohji Yamamoto特別ユニホーム」がプレゼントされることもあり、開場前から東京ドームにはファンが押し寄せ、同ユニを着用したファンがスタジアムを黒く染めあげた。SNSでは「黒ユニカッコよすぎる」「なんとか手に入れました」というツイートや「審判に見える」などの声もみられた。【写真特集】巨人「ヴィーナス」はプロ野球チアガールの先駆け/12球団踊る勝利の女神
◆4番が30イニングぶりの得点をもたらたした。DeNA牧秀悟は0-0の3回、2死二塁で巨人菅野の外角スライダーを中前にはじき返した。「チャンスの場面だったので、何とかしようと打席に向かいました」。2球で追い込まれた後もファウルで粘り、5球目の高めにアジャストした。一塁上で思わず右手を高く掲げた。「先制することができてうれしいです」と言った1点は、チームとして4試合ぶり得点だった。前カードの広島戦は3連戦すべて0封負け。この日の初回も先頭桑原が出塁した後、関根がバントを失敗して無得点に終わっていた。3回も同じ形で桑原が出て、関根が今度は送り、中軸へ回した。牧は菅野と特に相性がよく、これで今季の対戦打率を5割とした。優勝争いに食らい付くべく、負け越せない連戦がスタートした。ここからは9連戦、1日空いて10連戦と続く。その間に首位ヤクルトとの直接対決も5試合、待っている。三浦監督は「いっぱい、いっぱいの中で戦わないといけない。しんどいことを乗り越えないと、目指しているところに手が届かない」。ここから長い9月を走り抜く。
◆巨人が延長11回までのもつれ込んだ接戦を落とし、連勝が2で止まった。■吉川6号同点ソロだ漆黒ユニホームに身を包んだ吉川が、スタンドにアーチを届けた。1点を追う5回にDeNA今永の138キロカットボールを捉えた。打球は右中間スタンドにギリギリ飛び込む飛距離119メートルの6号ソロ。試合を振り出しに戻し「入ってくれてよかったです」とコメントした。■世界の「Yohji Yamamoto」だ今カードは日本を代表する世界的ファンションデザイナー「Yohji Yamamoto」がデザインした特別ユニホームを着用。SNSでも「黒ユニカッコよすぎる」「なんとか手に入れました」と反響を呼んだ漆黒の戦闘服で吉川が価値ある一撃を放った。■エースが本拠地で仁王立ちだ先発した菅野もエース同士の投げ合いで好投した。3回2死二塁から牧に先制適時打を浴びるも、それ以降は要所を締めて追加点を許さなかった。9回を投げ抜き、5安打1失点も援護なく勝利投手には届かず。■直近6戦で4戦目の延長戦だチームとしては8月30日ヤクルト戦から6試合で4試合目の延長戦となった。延長10回は守護神大勢を投入した。3者凡退で流れを引き寄せると、直後の攻撃で先頭の重信が一塁内野安打で出塁。1死一塁で岡本和が申告敬遠で歩かされ、1死一、二塁から若林がストレートの四球を選んで、1死満塁と絶好機を迎えたが、北村、大城が凡退した。■大勢がプロ初のイニングまたぎでリミッター解除だ延長11回のマウンドにも大勢が上がった。1死から佐野に甘く入った153キロ直球を左中間席に決勝ソロを運ばれた。痛すぎる痛打を浴び、思わず両膝に手をついた。
◆巨人の守護神大勢投手(23)が、イニングまたぎで9試合ぶりに失点し、プロ2敗目を喫した。同点の延長10回にマウンドに上がると、6球でDeNA打線を3者凡退に仕留めた。さらに10回裏の攻撃中、ベンチ前でキャッチボールを始めると、プロ入り後初となるイニングまたぎで11回のマウンドに上がった。先頭の関根は3球三振で抑えるも、続く佐野への初球だった。中に入った153キロ直球を左中間席に運ばれ、決勝ソロを浴びた。打たれた瞬間、首をひねって両手を膝に置き、表情をしかめて悔しがった。原監督は今カード前に「それ(最大2連投)が当たり前と思っていたら、小さな囲いの中で野球をやってるってことですよ。やっぱり太平洋に飛び出さなきゃさ」と新人守護神の3連投解禁を示唆していた。
◆巨人坂本勇人内野手(33)がヤクルト内川に並ぶ現役最多の2185安打目を決めた。5回2死、追い込まれながらもDeNA今永のチェンジアップに食らいつき、遊撃への内野安打とした。さらに延長10回の先頭でも嶺井の詰まった二遊間への当たりにダイビングキャッチで好プレー。攻守で躍動した。勝利にはつながらなかったが、坂本は「これからも1本1本積み重ねていけるように頑張ります」とコメントした。
◆巨人坂本勇人内野手(33)がヤクルト内川に並ぶ現役最多の2185安打目を決めた。5回2死、追い込まれながらもDeNA今永のチェンジアップに食らいつき、遊撃への内野安打とした。守備でも、延長10回先頭の嶺井の詰まった二遊間への飛球をダイビングキャッチする好プレー。攻守で躍動した。勝利にはつながらなかったが、「これからも1本1本積み重ねていけるように頑張ります」とコメントした。
◆巨人守護神大勢がプロ入り後初のイニングまたぎで2敗目を喫した。延長10回は3者凡退に抑え、同11回も続投。1死からDeNA佐野に153キロ直球を左中間席に決勝ソロを運ばれた。原監督は「あそこは最善の策としてね。1イニング6球で終わってくれたもんですからね。まあ、我々の思うところの回またぎですね」と説明。直前の攻撃で1死満塁の絶好機も北村、大城が倒れて無得点が響いた。▽巨人菅野(9回5安打1失点、今季最多の135球)「現実的にはクライマックスというところだと思うんですけど、本当に1試合1試合負けられない。今日みたいな長いイニングを投げてチームを鼓舞できればなと思います」
◆巨人菅野智之投手(32)がDeNAのエース今永との投げ合いで熱投を演じた。今季最多の135球を投げ、9回5安打1失点、8奪三振。3回2死二塁から牧に中前適時打を浴びて先制されたが、以降は粘った。8回2死まで14者連続で打ち取り、リズムを作った。■ガッツポーズで感情爆発同点の9回には2死二塁のピンチを招くも、最後は外角140キロカットボールで空振り三振。グラブをたたいてガッツポーズで感情を爆発させた。しかし、味方の援護なく延長戦に突入。8勝目はお預けとなった。試合後の一問一答は以下の通り■「コントロール中心に切り替えた」-投球についてちょっと序盤は力み気味で、ブルペンはすごくよかったんですけど、立ち上がりはうまくコントロールできていなかった。4回ぐらいから、投球フォーム的な部分を見直しながら、コントロール中心に切り替えて、いい投球ができたと思います。■「引き出しの中で投げられた」-具体的に修正した部分体をこう(横に)振っちゃっていたので、ぶれをなくすために、球速はちょっと抑え気味になっちゃうかもしれないですけど、今季あまり調子が上がらなかった中で、自分の中でそうやってある程度抑えてきた技...とまでは行かないですけど、そういう引き出しの中で投げられたと思います。■「9回を投げ切れたのは意味がある」-修正を加えてから素晴らしい投球。手応えはいやいや...まあ、どうでしょう。ある程度手応えはあります。でも、牧に打たれた場面も0-2だったし、詰めが甘かったなと。今季初めて9回を投げ切れたのはやっぱり意味があると思うし、次につながる投球ができたと思います。■「コントロールを間違えないで投げられた」-前々回ぐらいの登板で言っていた、股関節の動きというものが、4回で見直した部分なのかそうですね。コロナから復帰して、ここ5試合で投げた中で、ずっとその感覚を維持できていますし、今日は若干薄い部分はあったけれど、でもその中でしっかり試合を作りながらね。絶好調でビタビタというわけではなかったですけど、打者を見ながら、コントロールを間違えないように9回まで投げられたというのは収穫かなと思います。■「疲労感はない」-そういう部分ができてくると、最終盤まで安定した力強い球が投げられるそうですね。そんなに力も、今日135球投げましたけど、疲労感もあまりないですし、こういう投球を続けられれば、長いシーズン安定した成績が残せるんじゃないかと思います。■「良い感覚」-以前、良い状態の時は「腕を振るだけ」という感覚があると話していたが、そういう感覚が徐々に出てきている前回の京セラドームの時は本当に足を上げて体重移動をして、腕を振るだけという感覚がすごく強くて。いい感覚だなと、今日も試合前のキャッチボールからブルペンでも、まさにその感覚だった。ちょっとブルペンで今日は球数を多めに投げちゃって。立ち上がりに点を取られなかったというのが一番大きかったと思います。あそこで2、3点いかれていても自分の中ではおかしくないケースだった。■「頭と指先がリンクしてきた」-並進運動はシーズン通して取り組んできていることだと思うが、手応えをつかんできているシーズン最終盤ではありますけど、今までは「こう動きたいのにな」というところから、実際の見た目にすごいギャップがあった。なかなか思うように体が動かないなという感じでしたけど、いまはだいぶ頭と指先がリンクしてきたというか、そういうのはありますね。■「1試合1試合負けられない」-残り期間で登板期間は限られるが、どのような投球が大事になるか現実的には、クライマックスというところだと思うんですけど、本当に1試合1試合負けられないし、今日も大勢が回をまたいで、チームもそういう風に動いてくると思う。僕も今日みたいな長いイニングを投げて、チームを鼓舞できればなと思います。
◆主将が一振りで決めた。1-1の延長11回1死、DeNA佐野は巨人大勢の初球153キロを捉えた。左中間へたたきこむ決勝の18号ソロに「完璧です。投手陣が本当に頑張ってくれたので、体がちぎれるくらい思いきり振ってやろうと思いました」と胸を張った。先発今永は7回まで最少失点でこらえた。勝ち越し直前には入江が、1死満塁と苦しみながらゼロでしのいだ。投手陣の粘りに佐野は攻守で応えた。5回2死二、三塁のピンチで、左前へ落ちそうな当たりに猛チャージ。「入ってくれ-」。のばしたグラブに地面すれすれで打球を収め、勝ち越しを許さなかった。前カードは広島にすべて0封負け。「全員悔しい思いをしたし、特に野手は1点も取れずに3連敗した。残り1カ月、投手を助けられるように打線で頑張りたい」と心を強くした。3回に牧がチーム30イニングぶりの得点となる適時打を放ち、負を断ち切った。これで巨人戦は6月23日から1分けを挟んで7連勝となり、92、94年の球団記録に並んだ。三浦監督は「最後キャプテンが決めてくれましたけど、全員の勝利です。いいスタートを切れた。ナイスゲーム」。ここからは9連戦、1日空いて10連戦と続く。長い9月、優勝争いに食らい付く。【鎌田良美】
◆DeNA・牧秀悟内野手(24)が0―0の三回2死二塁、中前へ適時打を放った。巨人先発の菅野に対し、2球で追い込まれたが、5球目の外角へのスライダーに食らいつき、しぶとく中前に運んだ。チームは前カードの広島戦(マツダ)で、33年ぶりとなる同一カード3戦連続零封負け。待望の30イニングぶりの得点を、2年目の4番のバットがもたらした。
◆DeNA・佐野恵太外野手(27)が「3番・左翼」で出場。五回の守備で超ファインプレーを披露した。1―0の五回、吉川尚に同点弾を許し、なお2死二、三塁の大ピンチ。今永から丸が放った打球は、左翼手・佐野の手前を襲った。落ちれば2走者が生還した窮地で、佐野が地面スレスレで見事なスライディングキャッチを見せた。ギリギリの判定に、巨人がリクエストするも、リプレー検証の結果、判定は覆らず。ピンチを脱し、今永も大きく手を叩いて佐野を迎えた。
◆漆黒に染まった東京ドームに快音を響かせた。「2番・左翼」で先発した巨人・ウォーカーが、7月6日のヤクルト戦以来、2カ月ぶりの複数安打をマークし、存在感を放った。一回の第1打席。カウント2-2からDeNA・今永の149キロの直球を捉え、中前打。三回の第2打席では変化球に食らいつき、三遊間へ転がった打球を遊撃手・柴田が弾く間にヘッドスライディングで二塁を陥れた。後続が倒れ、得点に結びつかなかったが、相手の隙をついた好走塁で好機を演出した。来日1年目の今季は、ここまで106試合に出場し、打率・265、19本塁打、44打点。球宴明けの後半戦は調子を落とし、代打起用が増えていたため、原監督が「多く打席に立たせたい」と8月19日に出場選手登録を抹消。2軍で6試合に出場し、5試合で安打を放ち、2本塁打をマーク。持ち味の打力を磨き直し、1軍に帰ってきた。6-8日のDeNA3連戦は、世界的に活躍するファッションデザイナーの山本耀司氏が手掛ける「Yohji Yamamoto」とコラボした漆黒ユニホームを着用する。ブランドロゴがユニホームに採用されるのはプロ野球で初という。米独立リーグでプレーし、大リーグの経験がない助っ人は、五回2死一塁の第3打席でも左翼フェンス直撃の二塁打を放った。「多くのファンの前でプレーすることはうれしいこと」と語っていた言葉通り、スタンドのファンをバットで沸かせた。(樋口航)
◆DeNAに待望の「1得点」が刻まれた。もたらしたのは、頼れる2年目の4番だった。牧秀悟内野手(24)が三回、チーム30イニングぶりの得点となる中前適時打。一塁上で大きく右手を掲げた。「チャンスの場面だったので、何とかしようと打席に向かった。先制することができうれしい」0―0の三回、先頭の桑原が2打席連続安打で出塁し、関根が犠打、佐野が空振り三振に倒れ2死二塁で迎えた第2打席。巨人先発の菅野に対し、2球で簡単に追い込まれたが、そこから変化球を2球ファウルにして5球目、外角へ逃げるスライダーにしぶとくバットを合わせ、中前へと運んだ。チームは8月30―9月1日の中日3連戦(横浜)で3連勝を飾ったが、広島へ移動した2―4日の3連戦(マツダ)では一転、3戦連続の零封負けを喫した。同一カードでは、1989年10月4―6日の巨人戦(横浜)以来、33年ぶりの屈辱。攻守でミスも重なり、最後まで流れをつかめなかった。9月は30日間で27試合が組まれるDeNA。三浦監督は試合前に「もう切り替えてきている。またいいスタートを切れるように」と強調した。悪い流れをまずは4番のバットが断ち切った。
◆巨人の吉川が0―1の五回、8月3日以来の本塁打となる6号ソロを放った。先頭打者で今永のやや外角低めを引っ張ると、低い弾道で右中間席の前列に入った。「打ったのはカットボール。(スタンドに)入ってくれて良かった」と振り返った。今季は主に1番に座ってきたが、8月31日から7番に入って9月4日までの4試合で7安打を記録。原監督は「あそこ(7番)にいるのも(相手は)嫌な感じじゃない?」と、上位打線につなぐ役割も期待する。今季チームが前回対戦まで計15回でわずか1点と苦戦する左の好投手からの一発は大きな自信となりそうだ。
◆巨人・坂本勇人内野手(33)が五回2死から遊撃内野安打を放ち、ヤクルト・内川聖一内野手(40)に並び現役最多となる通算2185安打を記録した。カウント0-2と追い込まれてから今永のチェンジアップをバットの先に当て、懸命に走って「H」ランプを灯した。通算2185安打は歴代21位タイ。歴代1位は張本勲の3085安打。
◆巨人・菅野智之投手(32)が先発し、9回5安打1失点と熱投した。最速150キロの直球に多彩な変化球を織り交ぜ、四回から4イニング連続で三者凡退に斬った。九回は2死から四球を許したが、後続の大和を空振り三振に仕留めて雄たけびを上げた。今季最多135球を投じて勝敗こそ付かなかったが、今永と息詰まる投手戦を繰り広げた。
◆DeNAが連敗を3で止めた。1―1の延長十一回、佐野の18号ソロで勝ち越した。先発の今永が7回1失点で、救援陣が無失点でつないで入江が4勝目。山崎が32セーブ目。巨人は終盤の好機を生かせず、抑えの大勢がつかまった。
◆巨人のドラフト1位・大勢投手(23)=関西国際大=が2敗目を喫した。1-1の延長十回に2番手として登板。嶺井、オースティン、桑原をわずか6球で三者凡退に封じた。十回で決着がつかず、プロ入り初の回またぎとなった十一回もマウンドへ。先頭の関根を空振り三振にきり、1死で迎えた佐野に投じた初球、153キロの直球を完璧に仕留められ、痛恨のソロを被弾。これが決勝点となり、接戦を落とした。大勢の回またぎでの起用について原監督は「あそこは最善の策としてね。1回6球で終わってくれたもんですから」と説明した。
◆打球が左中間席に入るのを見届けた守護神が、唇をかんでこうべを垂れた。1-1の延長十一回。巨人のドラフト1位・大勢投手(23)=関西国際大=が、佐野に決勝ソロを浴びた。新人右腕を今季48試合目の登板で初めて回またぎをさせた原監督は「1イニング(目が)6球で終わった。最善の策」と説明。「やっぱりホームラン1本では、いけませんね」と攻撃陣に注文を付けた。世界的なファッションブランド「Yohji Yamamoto」と企画した漆黒のユニホームを身にまとった一戦。9回5安打1失点と力投した菅野を援護できなかった。打線は相手を上回る8安打を放ちながら、吉川のソロによる1点止まり。十回は1死満塁から北村が空振り三振、大城が右飛に倒れた。北村はボール球に手を出してしまった。「チャンスの場面でストライクを打てるようなバッターにならないと。教訓にする必要はある」と指揮官。再び自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出が消えた。5位からの浮上を期すチームは、同じ過ちを繰り返すわけにはいかない。(鈴木智紘)
◆これぞ、キャプテンだ!! DeNAは6日、巨人17回戦(東京ドーム)に延長十一回の末、2―1で勝利し、連敗を3で止めた。1―1の十一回、主将の佐野恵太外野手(27)が決勝の18号ソロを放った。五回の左翼守備では超美技を見せてピンチを脱出。攻守にわたる活躍でチームは球団タイ記録の対巨人シーズン7連勝を飾り、試練の9連戦を白星スタートした。打った瞬間、バットを天高く突き上げた。3万5505人の大観衆が一瞬の静寂の中、打球は左中間席へ消えた。延長十一回、主将の佐野が決勝本塁打。ベンチ前で仲間に囲まれ、一体となって右肘を上げるパフォーマンス『デスターシャ』を披露した。「もう投手陣が本当に頑張ってくれていたので、体がちぎれるくらい思い切り振ってやろうと思った。完璧です!」明大の後輩、4番手・入江が十回1死満塁のピンチを気合で切り抜けた直後だった。1死から回またぎの大勢に対し「素晴らしい投手だと分かっていたので、初球から思い切りいこうと決めていた」と153キロの直球を迷わず振り抜き、一発で仕留めた。主将の意地だ。チームは前カードの広島戦(マツダ)で、球団33年ぶりとなる同一カード3試合連続零封負けを喫した。3番の佐野もブレーキとなっていたが「悔いの残らない打席をプロ野球選手である限り続けていきたい。初球から自分のスイングを、特にあの打席はその思いを強く持てた」と持ち味の積極性を失わず、16打席ぶりの安打を最高の形で飾った。守備でも超美技で魅せた。1―1の五回2死二、三塁。落ちれば2点を勝ち越される丸の左前への打球を、地面すれすれでスライディングキャッチ。巨人のリクエストも判定は覆らず。「1点もあげられない雰囲気だったので、球際の厳しいところの勝負になったが強引に突っ込んだ」と守備でもチームを救い、球団記録に28年ぶりに並ぶ対巨人7連勝へと導いた。9連戦、中1日で10連戦と続く〝過酷日程〟の初戦で劇的な白星。三浦監督は主将を「チーム事情で左翼も一塁も入ってもらっているが、練習からしっかり取り組んでくれてスーパープレー。攻守ともに頼りになる」とたたえ、「全員で取れたのはいいスタートになった。ナイスゲーム」と目を細めた。勝負の9月。一丸となって首位・ヤクルトを追う。(浜浦日向)
◆こんな展開でも勝てないかね、巨人は。DeNAは3試合連続で零敗を喫して、へたり気味。それより何より、菅野がエースらしい姿を取り戻したというのにね。「このゲーム、俺が最後まで投げる」という思いをナイン、ベンチ、ファンに伝えられるかどうかが、エースの条件。この夜の菅野はまさにそれを体現した。八回、100球を超えたところで150キロの速球をマークするし、九回もノーヒット。味方に与えるインパクトは大きかった。八回裏の攻撃中、ベンチ裏に消えたあと、戻ってきた姿は、DeNAを威嚇していた。まだ投げるのか、とゲンナリしたはず。相手に与える脅威も含めて、エースの姿なんだ。ただし、ちなみに...。小さい声で言わせてもらう。昔は同点のままなら、延長に入ってもマウンドを降りなかった。勝つまで、投げた。今の野球を否定するつもりはないけど、ほら、こういう結果になったでしょう。(本紙専属評論家)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ヤクルト |
71 | 49 | 2 | 0.592 (↑0.004) | - (-) |
21 | 543 (+8) | 474 (+6) | 152 (+1) | 64 (+1) |
0.254 (↑0.001) | 3.480 (-) |
2 (-) |
DeNA |
62 | 54 | 2 | 0.534 (↑0.004) | 7 (-) |
25 | 413 (+2) | 439 (+1) | 97 (+1) | 42 (+1) |
0.252 (↓0.001) | 3.390 (↑0.03) |
3 (-) |
阪神 |
61 | 64 | 3 | 0.488 (↓0.004) | 12.5 (↓1) |
15 | 432 (+6) | 371 (+8) | 76 (-) | 98 (+1) |
0.244 (↑0.001) | 2.600 (↓0.04) |
4 (-) |
広島 |
60 | 65 | 3 | 0.480 (↑0.004) | 13.5 (-) |
15 | 481 (+4) | 476 (+2) | 80 (+1) | 25 (-) |
0.254 (-) | 3.440 (↑0.02) |
5 (-) |
巨人 |
58 | 65 | 3 | 0.472 (↓0.003) | 14.5 (↓1) |
17 | 475 (+1) | 535 (+2) | 136 (+1) | 55 (+1) |
0.241 (↓0.001) | 3.800 (↑0.02) |
6 (-) |
中日 |
54 | 67 | 1 | 0.446 (↓0.004) | 17.5 (↓1) |
21 | 351 (+2) | 437 (+4) | 58 (+1) | 50 (-) |
0.246 (-) | 3.410 (↓0.01) |
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