楽天(★2対8☆)日本ハム =リーグ戦22回戦(2022.09.04)・楽天生命パーク宮城=
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日本ハム
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楽天
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勝利投手:加藤 貴之(6勝6敗0S)
敗戦投手:早川 隆久(5勝8敗0S)
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◆日本ハムは3回表、1死一二塁の好機から谷内が適時二塁打を放ち、2点を先制する。そのまま迎えた6回には、宇佐見の適時二塁打などで3点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・加藤が8回無失点の力投で今季6勝目。敗れた楽天は、最終回に2点を返すも、反撃が遅かった。

◆NHK「おかあさんといっしょ」21代うたのおねえさんのあつこおねえさんが、セレモニアルピッチを行った。背番号12の楽天のユニホームを着て登場。マウンド上で息を吐き、セットポジションから投げたが、本塁まで届かず、ボールは転がって捕手のミットに収まった。思わず悲鳴を上げたが、球場からは大きな拍手が送られた。あつこおねえさんは球団を通してコメントを発表。「練習とは全然違ってワンバウンドにはなってしまいましたが、人生でなかなかできる経験ではないのですごく感激しましたし、楽しかったです。楽天生命パーク宮城には初めて来させていただきましたが、お客さまの温かい雰囲気やスタジアムの活気がお祭りみたいでとてもすてきだなと感じています。このような機会をいただけて光栄に思いますし、感謝の気持ちでいっぱいです」と表情が明るかった。

◆"左腕対策"のオーダーが、BIGBOSSの期待通りに機能した。日本ハムは、2番に杉谷拳士内野手(31)、3番に谷内亮太内野手(31)、4番に木村文紀外野手(33)をスタメン起用。今季、出番が少なかったベテラン3人を上位に並べて、3回1死一塁から、杉谷、谷内の連続長短打で2点を先行した。今季2度目の3番で、先制の2点二塁打を放った谷内は「(先発の)加藤に勝ちをつけたいという気持ちだけです。打順に関係なく、自分のやるべきことを地道にやっていきます」とコメントした。

◆楽天は、日本ハムに敗れて4カード連続で負け越した。先発早川は5回2失点で降板。6回に2番手で登板した酒居が1回3失点。3番手高田萌も2回3失点。日本ハムに突き放された。打線は加藤の前に沈黙。8回6安打無失点と封じられた。石井GM兼監督は「彼の独特のリズムというか、その間合いと後は少し手が遅れてくる」。加藤はこれで今季の楽天戦防御率は1・19。天敵を打ち崩すことはできなかった。優勝争いに食らいつく意味でも、最下位に痛い負け越し。指揮官は「やっぱり目の前の1戦だと思う。月曜日を挟んで、しっかりとした戦いをしていきたい」と表情を引き締めた。

◆楽天早川隆久投手(24)が5回6安打2失点で今季8敗目を喫した。3回に泣いた。1死から4連打を浴び、2点を先制された。それでも4回以降は走者を許さず。5回まで81球を要し、試合をまとめ、降板となった。「中継ぎ陣の連投が続いているなかで長いイニングが投げられず、負担をかけてしまい申し訳ないです」と悔いた。7月14日にコンディション不良のため出場選手登録を抹消。8月28日ロッテ戦で、ようやく1軍に復帰できた。復帰初戦は5回11安打8失点。石井GM兼監督は体の状態面を考慮し、早めの継投を決断した。「復帰して2つ目の登板、前回もちょっと負荷がかかった。(5回と6回の)イニング間も長くなるので、あのへんで、ですかね」と説明した。7月3日以来の勝利はお預けとなったが、本来の投球を取り戻しつつある。指揮官は「徐々に球の力っていうか、彼のフォームの間合いだったり、前回とはまた違ったものを出してくれた。次の登板ではもう少し球数を増やして負荷をかけられるかな。全体的に出力も出てましたし、ここから何試合か先発はあるので、そこに期待したい」と高評価していた。

◆日本ハム谷内亮太内野手(31)が攻守で躍動し、BIGBOSS采配に応えた。今季2度目の「3番二塁」でフル出場。3回に決勝点となる右中間2点適時二塁打、守っても好捕連発で存在感を光らせた。左投手対策で起用され5打数2安打2打点の活躍。10年目のシーズン終盤、覚悟がにじむ守備職人がヒーローになった。勝利の主役、ヒーローインタビューのマイクを握った谷内は「加藤に勝ちを付けるために」「加藤のリズムがすごく良かったので」と、攻守での活躍を謙虚に振り返った。優勝の可能性が完全消滅してから一夜明け、仕切り直しの一戦で「3番二塁」でスタメン出場。同打順で先発した前回8月9日西武戦は3打数無安打だった。「今日やらないと、今後もう一生ない」と人知れず覚悟をにじませ臨んでいた。第1打席に幸先よく中前打を奏でると、3回1死一、二塁の第2打席。「走者をかえすには、何とか事を起こさないと始まらない」と右方向への打球を意識。早川の5球目の143キロ直球系を捉え、右中間を割る2点適時二塁打を放った。8月14日ロッテ戦では、送球が当たりながら三塁走者として本塁生還を果たすシーンがあった。「あそこの走路に入っていくのがベストだとその瞬間に判断したので、ああいう形になった」と走塁でも、事前に狙いを定めて結果につなげている。新庄監督は「なんか打つ気がしたんですよね。左ピッチャーだったし。加藤君がセカンドゴロ多いってことで守備で」と起用理由を説明。この日は二塁手に10度の守備機会があった。谷内は「ちょっと心折れそうになった」と苦笑い。6回に一、二塁間を抜けそうな打球をダイビングキャッチ。制球力ある加藤の投球から打球の行方を予測できたたまものだった。「もう間に合わないと思って飛んだら(グラブに)入っていて自分でもビックリした。先頭打者をああいう形でアウトにとれたことは良かったです」と納得した。10年目のシーズンも、残り1カ月を切った。「自分の成績を残していくことも1番大事だと思うんですけど、その試合試合で重要なポイントって絶対にあると思う。そういうところで何とか仕事ができる選手になりたいなと思っています」。先行する名手のイメージとともに、打力でも存在感を示していく。【田中彩友美】

◆6年連続V逸決定から一夜明けた日本ハムは、伏兵の活躍で同一カード勝ち越しを決めた。新庄剛志監督(50)の試合後の主な一問一答は以下の通り。-9回新庄監督 あそこはね、(前日)やられてる2人がちょっと、次の日投げさせた方がいいと思ったので。-吉田が最後、失点新庄監督 本人が一番どこが悪いか分かってると思うから。いい時と悪い時のあれがはっきりしすぎてるかなって。いい時、腕バーン振れて、安定感あっていいなと思うんですけど、考え方なのか体なのかちょっと分からないですけど。-谷内が決勝打新庄監督 打ったね。3番起用。なんか打つ気がしたんですよね。左ピッチャーだったし。明日明後日はないけどね。今日はあったんすよ。まあまあセカンドでね、加藤君がセカンドゴロ多いってことで守備で。-打線もつながった新庄監督 つながるときはつながるし、つながらないほうが多いので、今日はたまたまつながって。どのチームもそういう日あるしね。不思議ですよね。こんな点が入るときもあれば、本当にデータ的に相性のいい打線を組んでいるのに1点とか...。なんか流れというか、野球にはそういう何かがあるってよく思うときがあります。-加藤のリズムがいいと打線も新庄監督 (深くうなずく)ない時は...そうそう、リズムが良すぎてあるときとないときが激しくなる。ない時は2-1とか1-0とかで負ける試合もあるし、それが続いたりして。その辺はいろいろ考えてアイデアないかなと思うんですけどね。見てみないとわからないという面白さはある。-4回の万波の打席が遅れたのは新庄監督 足、テーピングを巻き直しというか、まあたいしたことないです。あと木村君の方がうん。バットとボール挟まったと思う。一応、明日検査に行って。まあ大丈夫だろうと思って行ったら折れてるケースが多いから。今年はね、骨折がはやってるからうち。はやりに乗るかもしれないしね。わからない、それは。ヒビかもしれないし。まあまあでも、見た感じでは大丈夫そうな内出血の仕方はしてましたけどね。この辺(手の甲)腫れてないから。ここ(当たった部分)だけ。まあまあそんなんありますって、野球やってたら。本人次第ですよね。今後。気持ちの問題で解決できると思うから。

◆前日3日に6季連続のV逸が決まった日本ハム新庄剛志監督(50)は、快勝した楽天戦後、ここまでの戦いぶりを振り返り「今年に関しては、みんなが経験を積んで成長する。『優勝を目指さない』じゃなくて、目指せなかった」と本音をもらした。4季連続のシーズン負け越しという現実に「ファンの方たちには申し訳ない」と謝罪も「(来季以降に優勝を)目指すためにはブレずにやる」という気構えで、残り21試合を戦う覚悟だ。混パからは1チームだけ取り残されたものの「今年(選手に)経験は積ませた。ものすごく勉強させた」と、成果もあった。「みんなにとってプラスになるだろうし、この経験を自分で考えて、どうやって来年(チャンスを)つかむか」と展望を描いた。一方で、自身の去就については「オレも分からない」と明言を避けた。「球団から『来年お願いします』と言われても、残り試合で(チームが)成長できないかなと思ったら(来季の監督を引き受けるかは)分からない」と態度を保留し「オレっていう人間は、オレ自身も分からんから。『やだ!』『後は頼んだ!』って、なるかもしれない」と、冗談交じりに話すに留めた。【中島宙恵】○...宇佐見が攻守で活躍した。守っては、快投した先発の加藤を好リード。打っては、2-0の6回1死一、二塁から左中間適時二塁打を放って2点を追加し、左腕を強力援護した。女房役の勤めを全うした宇佐見は「『カドックス』(4月にマダックスを達成した加藤の愛称)のために『ウサックス』が打ちました」と、満足そうだった。○...左腕の加藤が8回6安打無失点と、危なげない投球で6勝目。途中まで、今季2度目のマダックス(100球以下の完封)勝利も視界に入るペースだったが、8回98球で降板し「野手がエラーなく守ってくれたので、リズム良く投げられた」と満足げだった。腕の位置を微修正したのがプラスに。2季連続の規定投球回到達まで、残り20回1/3で「そこを目指して」と意気込んだ。途中交代 日本ハム木村文紀外野手(33)が楽天22回戦の6回、左手に投球を受け、その裏の守備からベンチに退いた。5日に病院で検査を受ける予定。

◆楽天先発の早川隆久投手(24)は5回6安打2失点で降板。7月3日のロッテ戦(ZOZOマリン)以来となる自身6勝目はお預けとなった。三回、3連打で2点を失った。1死からD9位・上川畑(NTT東日本)に右前打、杉谷に中前打でつながれると3番・谷内に右中間を真っ二つに破る2点二塁打を浴びた。5回81球で降板。2年目左腕は「中継ぎ陣の連投が続いている中で長いイニングが投げられず、負担をかけてしまい申し訳ないです」と悔しさをにじませた。

◆日本ハムが大勝した。加藤がテンポ良く8回を投げ、6安打無失点で6勝目を挙げた。三回に谷内の2点二塁打で先制し、六回以降は宇佐見の2点二塁打、万波の2本の適時打などで効果的に加点した。楽天は早めの継投が裏目に出た。

◆楽天は最下位・日本ハムに大敗。4カード連続の負け越しが決まった。先発の2年目左腕、早川は5回6安打2失点で8敗目。三回1死一、二塁で谷内に右中間へ2点二塁打を浴びた。5回81球で降板。7月3日のロッテ戦(ZOZOマリン)以来となる7勝目とはならず「中継ぎ陣の連投が続いている中で長いイニングが投げられず負担をかけてしまい申し訳ないです」と悔しさをにじませた。打線は左腕、加藤の前に八回まで無得点。三塁すら踏ませてもらえなかった。九回に3番手・吉田から押し出しなどで2点を返したが追い上げも、ここまで。石井監督は「(加藤は)テンポもいい投手でストライクをどんどん投げてくるので、そのへんで難しさという所はある」と頭をかいた。

◆日本ハムは先発した加藤が8回6安打無失点の快投で6勝目をつかみ「野手のおかげでリズム良く投げられました」と息をついた。 直近2試合で2敗。映像で自身の投球フォームを見直し、微調整して臨んだ。昨季に続き2年連続の規定投球回到達も射程圏内で「そこを目指して。チームの勝ちに貢献できるようにもっともっと頑張っていきます」と力を込めた。

◆楽天は最下位の日本ハムに大敗し、4カード連続の負け越しが決まった。先発の2年目左腕、早川は5回6安打2失点で8敗目。三回1死一、二塁で谷内に右中間へ2点二塁打を浴びた。81球で降板し「中継ぎ陣の連投が続いている中で、長いイニングが投げられず負担をかけてしまい申し訳ないです」と悔しさをにじませた。

◆前日3日にサヨナラ負けを喫し、12球団最速でリーグ優勝の可能性が完全に消滅した日本ハムは一夜明けて快勝。新庄剛志監督(50)は10安打を放った打線について「つながるときはつながるけれど、つながらない方が多い。今日はたまたまつながって」と謙虚に振り返った。今季、1年契約で16年ぶりに〝現場復帰〟。昨年11月の就任会見で発した「優勝なんか、目指しません」の言葉が注目されたビッグボスは、48勝71敗3分けで最下位に沈む現状をこう語った。「優勝を目指さない、じゃなくて、目指せなかった。この成績は仕方ないっちゃ、仕方ない。でも(選手に)経験は積ませた」実績のない若手選手を積極的に起用する手腕を球団に高く評価され、既に来季の続投要請を受けて内諾。1年勝負にこだわる新庄監督の意向を受け、単年契約となる見込みだ。それでもビッグボスは「残り試合、もし成長できないと思ったら(続投か)分からない。俺という人間は、俺も分からんから。『あとは頼んだ!』となるかもしれない」と、明るい口調でけむに巻いた。2023年は北広島市に新球場「エスコンフィールド北海道」が開場する。来季のためにも、残り21試合を充実したものにする。(箭内桃子)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
63552 0.534
(↓0.004)
-
(-)
23460
(+1)
404
(+4)
84
(-)
69
(+1)
0.255
(↓0.001)
3.140
(↑0.01)
2
(-)
西武
65573 0.533
(↑0.004)
0
(↓1)
18422
(+4)
380
(+1)
105
(+1)
55
(-)
0.232
(-)
2.630
(↑0.02)
3
(-)
ORIX
66581 0.532
(↑0.004)
0
(↓1)
18422
(+5)
391
(+2)
71
(+1)
59
(+1)
0.247
(-)
2.780
(↑0.01)
4
(-)
楽天
60592 0.504
(↓0.004)
3.5
(-)
22458
(+2)
440
(+8)
85
(-)
86
(-)
0.247
(-)
3.490
(↓0.03)
5
(-)
ロッテ
58621 0.483
(↓0.004)
6
(-)
22399
(+2)
441
(+5)
80
(-)
112
(-)
0.226
(-)
3.230
(↓0.01)
6
(-)
日本ハム
48713 0.403
(↑0.005)
15.5
(↑1)
21384
(+8)
452
(+2)
86
(-)
78
(+1)
0.232
(↑0.001
3.440
(↑0.01)