西武(★2対4☆)日本ハム =リーグ戦21回戦(2022.08.31)・ベルーナドーム=
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日本ハム
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西武
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勝利投手:吉田 輝星(2勝3敗0S)
(セーブ:石川 直也(2勝1敗3S))
敗戦投手:水上 由伸(4勝4敗1S)
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◆日本ハムが接戦を制した。日本ハムは初回、松本剛の適時二塁打で2点を先制する。その後は同点とされるも、7回表に相手の暴投と松本剛の適時打で2点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、2番手・吉田が今季2勝目。敗れた西武は、3番手・水上が振るわなかった。

◆西武ルーキーの隅田知一郎投手(23)は白星を挙げられるか。同投手は4月2日ロッテ戦から8連敗中。西武投手の連敗記録は59年田中喜、07年ギッセルの9連敗で、隅田が黒星を喫すると球団ワースト記録に並んでしまう。

◆引き分け以下なら6年連続V逸の日本ハムは、終盤に勝ち越しに成功した。1回に首位打者を射程圏に捉えている松本剛外野手(29)の左翼線2点適時二塁打で先制。2点リードの5回、2死から四球と遊撃手石井の失策が絡み、森に一時同点の右翼線2点二塁打を浴びた。先発の根本悠楓(はるか)投手(19)は5回に捕まったが、序盤は直球とスライダーで首位を走る打線に的を絞らせなかった。5回4安打2失点で降板。「なんとかゼロで抑えることができていましたが、5回は四球絡みで失点をしてしまったので、あそこで粘れるかどうかがこれからは大事になってくると思います。最低でも、もう1、2イニングは投げられるように頑張っていきたいです」と話した。2-2の7回2死、清宮幸太郎内野手(23)の左前打からつながり、2死二、三塁で水上の暴投の間に三塁走者清宮が本塁生還。さらに松本剛の左前適時打で、この回2得点で勝ち越した。

◆日本ハム吉田輝星投手が「夏男」ぶりを発揮した。2-2の6回に登板し、テンポよく3者凡退。直後の7回に、味方打線が勝ち越しに成功した。5月18日オリックス戦以来の2勝目が舞い込んだ。「いい流れをつくれるように、ストライク先行でいくのは常に考えている。勝利がたまにあると気持ち的にもうれしいですし、乗っていける」と話した。勝ち投手とは知らぬまま試合後、恒例のベンチ前での勝利の儀式に臨んだ。輪の中心で一丁締めの音頭を取ったが「勝ち投手と分かっていたら、もうちょい(あいさつを)考えたんですけど...。ナイスゲームでした、と普通なことしか言えなかったです」と苦笑い。「中継ぎで出来るとは思わなかったので、ちょっと気持ち良かったです」と余韻に浸った。8月は登板9試合で1勝0敗2ホールド、防御率0・87をマーク。7試合連続無失点中と波に乗っている。18年夏の甲子園大会準優勝右腕は「夏ですから。僕の季節です」とドヤ顔した。「しっかりケガせず、このままずっといいピッチングをしたいと思います」と4年目のシーズンを走り抜ける。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が清宮幸太郎内野手(23)に「活&あっぱれ」を与えた。活は一塁守備について。4回は前方への打球にチャージしながら後逸して失策。「攻めてほしいけど、アンツーカーのところは難しいから待って取るとか」と苦言。初回は二塁手の谷内からのワンバウンド送球をうまくすくい上げたが、「あれは攻めなくていい。体で止めにいっていい。まだ(打者走者が一塁まで)来てないから」と、最適な状況判断を求めた。一方で、あっぱれは7回の走塁。三塁走者として暴投の瞬間に判断良くスタートを切って決勝のホームを踏んだ。「むちゃくちゃよかった。たまに、すごい走塁ミスするんだけど、今日は『お前なかなかやるやん』って」と、笑顔でたたえていた。

◆西武中継ぎ陣の疲労が顕著に見えた敗戦だった。2-2の同点の7回。54試合目の登板となった水上が2死から連打を浴び、暴投と適時打で2失点。6回を1安打無失点に抑えた本田も捉えられた打球が多かった。この日、イースタン・リーグでは右手中指痛で戦線離脱した平良が実戦復帰し、1回を無失点。辻監督は「早く帰って来てほしい」と待ち望んだ上で、2日からのソフトバンク3連戦での復帰は否定した。○...約2カ月半ぶりの先発となった隅田は5回を5安打5奪三振の2失点だった。勝ち負け付かず。初回に2失点も、以降は点を与えなかった。課題だった2巡目以降を抑えられたのは成長点でもあった。次週も先発で登板予定。ドラ1新人左腕は「粘ることができたのは良かった。ゼロで切り抜けられた経験を必ず次に生かします」と誓った。

◆引き分け以下なら6年連続V逸の日本ハムは、終盤に勝ち越しに成功した。試合後の新庄剛志監督(50)の主な一問一答は以下の通り。-守備エラーがあったねぇ。エラー多いし。ピッチャーはガクンとくるしね。ま、でも、これも経験させてね、やっていくしかない、としか言いようがない。練習どうこうじゃないと思うんですよね。精神的な力みが出るという。(打球が)来たっていう風に守っているのか、守ってて、来るなって守ってるのか。こっち飛んで来いって守っているのか。飛んで来いって守っていればいいプレーにつながると思うし。やっぱり守備の得意な選手というのは、全部俺のところに飛んで来いっていう気持ちになっていると思うので。-松本剛が3打点足(左膝)の状態もだいぶよくなって。今日もスライディング、練習の時に見せてもらったんですけど。順調に早く回復して。残りの10試合ぐらいは多分、本人も守りたいと思うから。本人が守れますってなったら、守らせた方がね。もしかしたら首位打者を取れて、守って、ベストナインとかの賞を取れるようであれば取らせてあげたいし。それはちょっとわかんないんだけど。可能性はゼロでもないと思う。-7回、三塁走者清宮の本塁生還が速かったあれはよかった。むちゃくちゃよかった。見づらいと思うでしょ。角度的に。たまにすごい走塁ミスするんだけど、今日はお前なかなかやるやんって。びっくりしたわって(笑い)。たぶん三塁コーチャーはストップって言ったと思う。ただ反応で、行けたんじゃないですか(笑い)あの1点、めちゃくちゃデカいっすよ。そう来たか、みたいな。あのケースはどうなんだろう? セカンドには放らないかな。ランナー誰でしたっけ、ファースト。-近藤近藤君と清宮君。何かやっても面白かったかな。-4回、今川の打席の前に耳打ちしてヒットあれは、真っすぐ見逃し三振していいから、変化球だけ打ちなさいって言ったら、2球目めちゃくちゃファウル打ちやがって。変化球だけ狙いなさいって言ったでしょって。でも本人は「ボス、変化球ヒット打ちましたよ」って思っていたと思う。-変化球の方が合ってる違う違う。今川君に対して、チェンジアップ、フォークを低めに...木村君が初回に真っすぐをヒット打ってから変化球の攻め方になっていたから。これはもう今川君みたいなバッターには変化球しかないと。案の定、三振したから。変化球を待っていれば、あそこの低めのボールって(バットが)止まるんですよ。で、打ったから。ビックリした。ああやって変化球をセンター前に打つ。ああいう感覚はね、1回打ったらつかめてくる。-打順固定に向けてはできないっすね。オレの悪い所は、先発メンバーじゃない選手を使ってあげたいっていう優しさがあるから、そのへんは良くないなあとは自分では思うけど。こういう状況だから、何とかグラウンドで3試合に1回とか。2試合目くらいでベンチに座っている選手に「明日行くよ」って声を掛けていました。-それが木村や谷内そうそうそう。明日行くよって。で打ってくれたらまた明日も行くよって。打ったらベンチにいる選手って納得するし。今年はね。今年に関してはね。選手としては有り難い。オレたちの時代はそういうのなかったから。1シーズン固定でケガしたら代わるくらいで、頼む、ケガしてくれっていう感じに控えの選手は思っていたから。オレはなったことないけど。それでモノにしてほしいって言う気持ちで使っているけど、なかなかモノにできていない選手は歯がゆいし。自分たちも歯がゆいだろうし。優しさは今年だけなんで。

◆"4番論"を注入して首位打者へGO! 日本ハム松本剛外野手(29)が2安打3打点の活躍で、チームの連敗を止めた。4試合連続で任された4番打者の仕事をきっちり果たして、打率は前日から2厘アップの3割5分2厘。試合前には西武の4番山川と打撃論を交わした11年目の苦労人が、引き分け以下ならチームのリーグ優勝消滅危機を救って初タイトルへ加速した。日本ハムの「開幕4番」が自覚十分に結果を残した。4試合連続で「4番DH」でスタメン出場した松本剛は「4番だったので、チャンスでくる確率は高いと思っていましたし、いい準備で打席に入れた」。1回1死一、二塁で三塁線を抜ける先制2点適時二塁打。直近3試合は10打数1安打だったが、「Hランプが付けば、気持ち的に楽になる」と、7回にも試合を決定付ける適時打を放った。プチスランプを脱する起点は前夜の第3打席にあった。3球目は7月に骨折した左膝に自打球が直撃。「アマゾンさまさまです」と、自ら調べて約5000円で調達した肘用ガードを、現在は左膝に装着。BIGBOSSこと新庄監督も心配した打席だったが、大事に至らず、下降気味だった打撃自体も「目付けのイメージを変えた。ボールの見え方が良くなった」。外角球への意識が強すぎた部分を修正して好感触。ボール球を追いかけることなく、この日の適時打につなげた。試合前には西武山川と打撃談議をした。「全然(打者としてのタイプは)違いますけど、逆にああいうタイプの人がどうやって打っているのかが、すごく気になる」。気さくに打席での考え方を話してくれた山川の思考は「考えているけど、すごいシンプルだなって感じました。それを取り入れてプラスにしていければ」と、4番を張るスラッガーの先輩から、打撃の引き出しを得た。この日からスライディング練習も再開。アマゾンで調達した"膝ガード"にも守られながら、患部の状態も日に日に良くなっている。新庄監督には「残りの10試合ぐらいは、たぶん本人も守りたいと思う。守らせた方が、もしかしたら首位打者を取れてベストナインとかの賞も取れるようなら取らせてあげたい」という親心もある。松本剛も「焦らず、でも、早く守備に就きたい」。規定打席まで、残り59打席。最後までしっかり駆け抜ける。【木下大輔】○...吉田が「夏男」ぶりを発揮した。6回から2番手で登板し3者凡退。打線が勝ち越して2勝目が舞い込んだ。8月は登板9試合で1勝0敗2ホールド、防御率0・87をマーク。18年夏の甲子園大会で準優勝右腕は「夏ですから。僕の季節です。勝利がたまにあると気持ち的にもうれしいですし、のっていける」と喜んだ。○...根本が3勝目を逃すも、収穫を手にした。直球とスライダーで要所を締めた。5回に四球と味方の失策から同点とされて降板したが、ここ数試合、セットポジションに変更してから手応えを感じている。首位を相手に強気の投球を貫き「『打たれてもいい』くらいの気持ちで投げられました。最後はちょっと甘いところにいって打たれてしまったので、詰めていきたい」と話した。

◆日本ハム吉田が「夏男」ぶりを発揮した。2-2の6回に登板し、テンポよく3者凡退。直後の7回に、味方打線が勝ち越しに成功した。5月18日オリックス戦以来の2勝目が舞い込んだ。「いい流れをつくれるように、ストライク先行でいくのは常に考えている。勝利がたまにあると気持ち的にもうれしいですし、乗っていける」と話した。勝ち投手とは知らぬまま試合後、恒例のベンチ前での勝利の儀式に臨んだ。輪の中心で一丁締めの音頭を取ったが「勝ち投手と分かっていたら、もうちょい(あいさつを)考えたんですけど...。ナイスゲームでした、と普通なことしか言えなかったです」と苦笑い。「中継ぎで出来るとは思わなかったので、ちょっと気持ち良かったです」と余韻に浸った。8月は登板9試合で1勝0敗2ホールド、防御率0・87をマーク。7試合連続無失点中と波に乗っている。18年夏の甲子園大会準優勝右腕は「夏ですから。僕の季節です」とドヤ顔した。「しっかりケガせず、このままずっといいピッチングをしたいと思います」と4年目のシーズンを走り抜ける。

◆日本ハムの松本剛が5試合ぶりの打点をマークした。0―0の一回1死一、二塁で左翼線へ2点二塁打。3球で追い込まれてからフルカウントまで粘り、内角低めに落ちるスプリットを引っ張ると、打球は三塁手の脇を抜け、スタートを切っていた一塁走者の近藤も一気に生還した。4試合連続で4番打者として先発出場し、過去3試合は打点がなかった。出塁率の高い近藤の後ろを任され「チャンスで回ってくる確率は高いと思っていたので準備はできていた」と役割を果たし胸を張った。打率は3割台中盤をキープし、2位に大差をつけて、初の首位打者を視界に捉えている。

◆6月9日以来の先発マウンドに臨んだ西武の隅田は5回5安打2失点で2勝目はならなかった。一回に先頭打者の二塁打と四球で1死一、二塁のピンチを招き、松本剛に左翼線へ2点二塁打を浴びた。黒星は免れたが「先頭打者の初球で長打を打たれてしまい、点を取られては駄目。相手のリズムになってしまった」と立ち上がりを悔やんだ。チームの開幕2戦目で幸先よくプロ初勝利を挙げた後に8連敗している。2度の中継ぎ登板を経ても白星はつかめなかったものの「二回以降はランナーを背負いながらも粘ることができたのは良かった。経験を必ず次に生かす」と前向きに話した。

◆日本ハムは2―2の七回に暴投と松本剛の適時打で2点を勝ち越した。2番手の吉田が好救援で2勝目を挙げた。石川直が3セーブ目。西武は五回に森の2点二塁打で同点としたが、3番手の水上が踏ん張れなかった。

◆日本ハムの吉田が2番手で登板し六回を三者凡退に抑えて5月18日以来の2勝目を挙げた。「しっかり真っすぐを投げきれれば怖くない」と、一発のある呉念庭と中村を切れのいい直球で打ち取り、鈴木は一転フォークボールを引っかけさせた。チームを勢いづけ、七回の勝ち越しにつなげた。試合後は勝利の儀式である一丁締めの声出し役を務め「中継ぎでできると思っていなかったので、ちょっと気持ち良かった」と笑顔。今季の登板数は40試合に到達したが、8月は9試合で1失点と疲れを感じさせず「僕の季節です。夏は」と胸を張った。

◆首位打者が首位チームの前に立ちはだかった。日本ハム・松本剛外野手(28)が4試合連続で4番に入り、3打点をマークした。「2本ともいい当たりとはいえないけど、泥臭く、自分らしいヒットにはなってくれたかな」一回1死一、二塁で左翼線へ先制の2点二塁打。暴投で1点を勝ち越した直後の七回2死二塁でも左前に運んだ。7月19日のオリックス戦で自打球を受けて、左膝を骨折。8月16日に1軍復帰して以降も安打量産ペースは落ちず、打率・352。2位のオリックス・吉田正(・316)に大差をつけ、プロ11年目で初のタイトルを視界に捉える。患部にはネット通販サイト、アマゾンで購入した約5000円の膝ガードが欠かせないが、守備復帰も見据えて、この日からスライディング練習も開始した。試合前には西武・山川と打撃談議に花を咲かせ「打者としてのタイプは全然違うけど、今日も〝ああっ〟て思うことがあった。引き出しが増えた」と頬を緩めた。119試合目のこの日は引き分けか敗れればチームの6年連続V逸が決まる一戦だった。依然としてメンバーを固定しない戦いを続ける中、新庄監督は「俺の悪いところは先発メンバーじゃない選手を(スタメンで)使ってあげたいという優しさ。『良くないなあ』と自分でも思うけど、3試合に一回は何とかグラウンドにね。でも、優しさは今年だけなんで」と結んだ。(東山貴実)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
64553 0.538
(↓0.004)
-
(-)
21416
(+2)
370
(+4)
102
(-)
55
(-)
0.234
(-)
2.630
(↓0.01)
2
(-)
ソフトバンク
61532 0.535
(↓0.005)
0.5
(-)
27450
(-)
391
(+3)
81
(-)
66
(+1)
0.257
(↑0.001)
3.150
(-)
3
(-)
ORIX
63571 0.525
(↑0.004)
1.5
(↑1)
22404
(+8)
375
(+3)
69
(+3)
55
(-)
0.247
(↑0.001)
2.760
(-)
4
(-)
楽天
58572 0.504
(↓0.005)
4
(-)
26439
(+3)
417
(+8)
80
(+1)
83
(-)
0.247
(-)
3.430
(↓0.04)
5
(-)
ロッテ
57591 0.491
(↑0.004)
5.5
(↑1)
26387
(+3)
431
(-)
78
(+1)
108
(-)
0.228
(↑0.001)
3.260
(↑0.03)
6
(-)
日本ハム
46703 0.397
(↑0.006)
16.5
(↑1)
24369
(+4)
444
(+2)
84
(-)
77
(-)
0.231
(-)
3.460
(↑0.03)