楽天(★3対4☆)オリックス =リーグ戦18回戦(2022.08.30)・楽天生命パーク宮城=
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ORIX
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楽天
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勝利投手:比嘉 幹貴(4勝0敗1S)
(セーブ:平野 佳寿(2勝2敗28S))
敗戦投手:松井 裕樹(1勝3敗27S)
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◆オリックスがシーソーゲームを制した。オリックスは1点を追う4回表、吉田正の2点適時打で逆転する。その後2-3となって迎えた9回には、西村の2点適時二塁打が飛び出し、土壇場で試合をひっくり返した。投げては、4番手・比嘉が今季4勝目。敗れた楽天は、守護神・松井裕が誤算だった。

◆楽天生命パークで蛾が大量発生している。試合開始後、日没するとグラウンドに突如出現。マウンドや打席付近にも飛び回った。試合は中断せず。そのまま進行している。選手たちはときおりグローブや手で払う動作を繰り返した。観客の中には屋内に避難する人も。視界を遮るほどの数に、"場外乱闘"がはじまった。4回時点では蛾の数も減り、小康状態となっている。

◆楽天則本昂大投手が、4回5安打2失点で降板した。前回登板の23日ソフトバンク戦(同)では、3回6失点。2戦続けて長い回を投げきれなかった。苦手の序盤は切り抜けた。試合前時点で直近5試合連続で初回に失点。今季47失点中、1回が14失点で最多。2回が4失点、3回が13失点。3回までで31失点。試合の早い段階で相手に主導権を握られることが多かった。「いい形で初回を終えられるようにやっていけば、チームも乗っていくと思う。そこ意識してやれたらいい」と意気込んで臨んだ。1回は3者凡退に打ち取り、直後に打線が1点先制。2、3回も無失点で抑え、上々の立ち上がりを見せた。チームを勢いづかせたかに思えたが、4回に崩れた。先頭大城から3連打を浴び、2失点。逆転を許した。直後の4回1死二、三塁から、代打渡辺佳が右翼へ2点タイムリーを放って逆転。打線が奮起し、3-2とリードを奪ってくれたが、則本は5回のマウンドに上がらなかった。今季は開幕投手を務め、週頭での登板を続けているエース。2戦連続で早い回での降板。味方に助けられる形で、今季9敗目は回避した。【湯本勝大】

◆起死回生!オリックス西村凌外野手(26)が、1点を追う9回2死一、二塁から、ライトへ今季初安打となる逆転2点二塁打を放った。大阪・舞洲で鍛錬を積んだ若武者は、こんがり日焼け姿で、この日に1軍再昇格。無我夢中にバットを振ると、打球は右中間を割った。これで貯金を今季最多に並ぶ5とした。上位争いを繰り広げるチームは、この日の楽天戦から9月8日までの10日間で仙台、千葉、札幌、所沢と移動して戦う。残り23試合。懸命にしがみつく。西村凌(にしむら・りょう)1996年(平8)2月21日生まれ、滋賀県出身。青森山田-SUBARUを経て17年ドラフト5位でオリックス入団。18年に1軍デビューしたプロ5年目の外野手。通算97試合に出場、255打数50安打、5本塁打、19打点、打率1割9分6厘。178センチ、84キロ。右投げ右打ち。

◆楽天浅村栄斗内野手(31)が、自身の判断で犠打を試みた。1点を追う9回無死一、二塁で打席が回ってきた。初球、投手平野佳が投球動作に入ると、バントの構えをするも、見逃しでボール。2球目も犠打を狙ったが、捕邪飛に倒れた。後続も倒れ、無得点で敗戦した。石井GM兼監督は「みんな勝ちたい。勝ちたいからアサもああいう風に自分で決断して、それが勝利に一番近い道だというところでトライしてくれたんだと思う」と主軸の判断を尊重した。

◆楽天がオリックスに9回逆転負けを喫した。石井一久GM兼監督は、積極策で貪欲に勝利を求めた。4回1死二、三塁では、捕手太田に代打渡辺佳。「前半のヤマというところ。あそこで逃すこともしたくなかったので、確率論で佳明に行ってもらいました」。指揮官の狙いに応え、渡辺佳が右翼へ2点適時打を放って逆転に成功した。先発則本には、4回2失点で交代を告げ「1戦1戦勝っていくためにあそこでスイッチしたほうがいいと決断した」と説明。5回から8回まで安楽、宮森、宋家豪、西口と1イニングごとに刻んで追加点を与えなかった。だが、1点リードの9回に松井裕樹が2失点。今季初めてセーブに失敗した守護神について石井GM兼監督は「松井でやられたらしょうがないですよね。いつもいつも抑えてくれっていうのは酷ですし、ここまでずーっと抑えてくれてたんで、明日から頑張ってもらえればいいかなと思います」と責めなかった。▽楽天渡辺佳(4回1死二、三塁で代打で登場し、右翼へ2点適時打)「気持ちで打ちました。もうそれしかないです。爪痕残せてよかったです」

◆楽天は9回2死から逆転負けを喫した。1点リードの9回2死一、二塁で、守護神松井裕が西村に左中間へ2点適時二塁打を浴び、2失点。今季初めてセーブに失敗した。石井GM兼監督は「松井でやられたしょうがない。いつも抑えてくれというのは酷」と責めなかった。指揮官自らも、積極策で勝利を追い求めた。4回1死二、三塁では、捕手太田に代打渡辺佳を送った。期待に応える右翼への2点適時打で逆転に成功。先発則本には4回2失点で交代を告げ「勝っていくためにあそこでスイッチしたほうがいいと決断した」と説明。5回から8回まで安楽、宮森、宋家豪、西口と刻み、追加点を許さなかった。1点を追う9回無死一、二塁では、浅村が自らの判断で犠打を試みた。失敗に終わったが、みなが勝ちに飢えている。石井GM兼監督は「とにかくしっかりと戦って目の前の試合を勝利する。みんな一丸となってやっていきたい」。雨の一戦となったが、闘志の火は絶対に消さない。

◆ぬかるんだ足場で、体勢を立て直した。この日に再昇格したばかりのオリックス西村凌外野手(26)が、1点を追う9回2死一、二塁から起死回生の逆転2点二塁打を放ち、左拳を突き上げた。今季初安打が殊勲打となり「僕には余裕がない。1日、その打席が全て」と熱い気持ちを吐露した。勝負の打席に向かう直前、ともに大阪・舞洲で鍛錬を積んだ小谷野野手総合兼打撃コーチに呼び止められた。「思い切ってやってこいよ!」「小細工なしで、自分のやってきたことを出せばいいからね!」グッと背中を押された西村は「栄一さん(小谷野コーチ)に本当に救われた。気持ちが楽に入れた」と感謝。雨中の一打で心を晴らした。今季初のお立ち台。今季2軍では39試合に出場し、打率3割2厘、2本塁打、11打点を記録しているが「毎試合出ることはなかった。悔しい思いもたくさん。毎日が自分にとって大切な日々です」と涙はこらえ、昇格に備えた。水本監督代行は「本当によかった。ファームから『西村』と推薦があった」とたたえた。中嶋監督が新型コロナ陽性判定を受け、離脱。この日は最後の最後まで西村を信じ、起用を的中させ中嶋監督ばりの"水本マジック"をさく裂させた。逆転勝利で貯金を今季最多の5に戻した。首位西武とは依然2・5ゲーム差。指揮官、ラオウ杉本らが不在でも「全員で勝つ!」。その合言葉が似合うチームだ。【真柴健】西村凌(にしむら・りょう)1996年(平8)2月21日生まれ、滋賀県出身。青森山田-SUBARUを経て17年ドラフト5位でオリックス入団。18年に1軍デビューしたプロ5年目の外野手。通算97試合に出場、255打数50安打、5本塁打、19打点、打率1割9分6厘。178センチ、84キロ。右投げ右打ち。

◆楽天の4年目内野手、渡辺佳が1-2の四回に代打で登場。値千金の2点右前打を放ち、試合をひっくり返した。「爪痕を残せて良かったです」雨が降りしきる中での一戦。四回に1死二、三塁の好機を迎え、石井監督が早めに仕掛けた。1打席目で二飛に倒れていた「9番・捕手」の太田に代えて、左打ちの渡辺佳を打席に送った。山岡の初球、131キロの縦に落ちるスライダーを捉えてしぶとく右前へ運び、「気持ちで打ちました。もうそれしかないです」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。神奈川・横浜高、明大を経て2019年にドラフト6位で楽天に入団。思い切りのいい打撃に加え、守備では内外野をこなす貴重な戦力だ。昨季は45試合に出場し、キャリアハイの打率・273をマークした。シーズン終盤に差し掛かり、「チームに勢いをつけられるようなプレーだったり、自分のできることを精いっぱいやりたい」と意気込みを語っていた渡辺佳。0・5ゲーム差で追う3位オリックスとの直接対決で、伏兵が存在感を示した。だが、試合は守護神・松井裕が九回に逆転を許し、手痛い黒星を喫した。(加藤次郎)

◆オリックスが逆転勝ち。2―3の九回2死一、二塁から西村の今季初安打となる2点二塁打で試合をひっくり返した。4番手の比嘉が4勝目、平野佳が28セーブ目を挙げた。楽天は抑えの松井裕が踏ん張れなかった。

◆楽天の守護神・松井裕樹投手(26)が今季初の救援失敗。3-2の九回、西村に2点二塁打を浴び、逆転を許した。これで3位・オリックスとのゲーム差は1・5に広がった。九回、2連続四球で1死一、二塁。6番・安達を見逃し三振に斬り、2死までこぎつけたが、続く西村に139キロのフォークを捉えられた。1ストライクからの2球目を右中間へ運ばれた。今季42試合目の登板で初のセーブ失敗。石井監督も「松井でやられたらしようがないですよね。いつもいつも抑えてくれというのは酷ですし、ここまでずっと抑えてくれていたので。明日から頑張ってもらえれば」と責めることはなかった。

◆楽天先発の則本昂大投手(31)は4回5安打2失点で降板。勝敗は付かなかった。則本の試合前時点での今季失点は「47」。そのうち序盤の三回までに全体の66%となる「31」を占めていた。この試合では苦手の序盤をゼロで切り抜けたが1-0の四回に2失点。連打で無死二、三塁とされ4番・吉田正に2点右前打を浴び、逆転を許した。前回23日のソフトバンク戦(楽天生命パーク)は今季最短の3回9安打6失点KO。「前回よりはよかったとは思います。できることをやろうと思っていました」と登板を振り返った。石井監督は「前回よりはよかったかな。ただ何回も言いますけど勝つしかないので。そこを勝つためにという所のチョイスで今日は4回という所でした」と説明。その上で「やってもらわらないといけない立場だと思います」と奮起を促した。

◆値千金の今季初安打が飛び出した。オリックス・西村が決勝打。1軍再昇格して即「7番・左翼」で先発出場し、起用に応える一打をここ一番で放ってチームを逆転勝利に導いた。「本当にチャンスをいただいた中で、自分のなかでも悔しい思いもたくさんあったんですけど、なんとか次につないでやる、という気持ちでなんとか打ててよかったです」敵地でのヒーローインタビューで喜びを口にした。この日、出場選手登録され、7月23日のソフトバンク戦(京セラ)以来となるスタメン出場。七回の第3打席までは無安打と不本意な結果に終わっていたが、2─3の九回に奮起。2死一、二塁の場面で相手守護神の松井の変化球をとらえ、前進守備の楽天外野陣の間を破る右中間への逆転2点二塁打を放った。今季15打席目でようやく灯したHランプ。「(松井は)本当にいいボールがたくさんくるので、甘い球が来たら逃さずに。外野も少し前に来ていたので」と振り返った伏兵の大仕事に、水本監督代行は「本当にいいところで打ってくれて良かった」とうなずいた。この日の楽天生命パークでは雨が降り続き、さらには大量の蛾が発生。マウンドやバッターボックス付近を飛び回り、本塁後方の電光掲示板にもびっしりと張り付いていた。ナインは集中を妨げられながらも懸命にプレー。九回2死から試合をひっくり返し、23日以来となる4位転落の危機を阻止した。2位ソフトバンクに1・5ゲーム差と再び接近した。チームは悲願のリーグ連覇を目指し、一丸となって戦い続ける。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
西武
64543 0.542
(↑0.004)
-
(-)
22414
(+3)
366
(+1)
102
(+2)
55
(-)
0.234
(↓0.001)
2.620
(↑0.01)
2
(1↓)
ソフトバンク
61522 0.540
(-)
0.5
(↑0.5)
28450
(-)
388
(-)
81
(-)
65
(-)
0.256
(-)
3.150
(-)
3
(-)
ORIX
62571 0.521
(↑0.004)
2.5
(-)
23396
(+4)
372
(+3)
66
(-)
55
(-)
0.246
(↓0.001)
2.760
(↓0.01)
4
(-)
楽天
58562 0.509
(↓0.004)
4
(↓1)
27436
(+3)
409
(+4)
79
(-)
83
(-)
0.247
(-)
3.390
(↓0.01)
5
(-)
ロッテ
56591 0.487
(-)
6.5
(↓0.5)
27384
(-)
431
(-)
77
(-)
108
(-)
0.227
(-)
3.290
(-)
6
(-)
日本ハム
45703 0.391
(↓0.004)
17.5
(↓1)
25365
(+1)
442
(+3)
84
(-)
77
(+1)
0.231
(-)
3.490
(-)