1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ロッテ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 3 | 9 | 0 | 1 |
ソフトバンク | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 6 | 0 | 0 |
勝利投手:東條 大樹(4勝2敗0S) (セーブ:オスナ(3勝0敗5S)) 敗戦投手:津森 宥紀(4勝6敗1S) 本塁打 |
ソフトバンク戦チケット予約 | ロッテ戦チケット予約 |
◆ロッテが接戦を制した。ロッテは1点ビハインドで迎えた6回表、山口の適時打で試合を振り出しに戻す。続く7回には、2死二塁から荻野が適時三塁打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・東條が今季4勝目。敗れたソフトバンクは、打線が2回以降振るわなかった。
◆ロッテ森遼大朗投手(23)がプロ初勝利をかけて29日のソフトバンク戦(京セラドーム大阪)に先発する。初先発となった前回登板西武戦(7日、ベルーナドーム)では、4回8安打7失点とKO。プロ初黒星を喫した。「初先発での反省を生かして精いっぱい投げたいと思います。(ソフトバンクは)強力な打線だと思いますが、自分のピッチングをしていければと思います」と、敗戦を糧にマウンドに上がる。
◆プロ初先発の苦労人、ソフトバンク奥村政稔投手(30)が5回1失点の好投を見せた。「とにかく腕を振って、1人1人を全力で抑えようと強い気持ちでマウンドに上がりました。リードを守って中継ぎ陣につなぐ最低限の仕事ができて良かったです」と充実感をにじませた。初回に高部のソロ本塁打で先制されたが、直後に味方が逆転。以降は落ち着きを取り戻し、要所を締めた。2、3回は3者凡退。4回は中村奨の二塁打などで2死一、三塁のピンチを背負ったが、安田を変化球で二ゴロに抑えた。5回は先頭の岡に安打を許すも、続く佐藤都を一ゴロ併殺に打ち取ってしのいだ。18年ドラフト7位でソフトバンク入りしたが、当時すでに妻子がおり26歳のオールドルーキーだった。大学中退や社会人チームの統合、単身赴任などさまざまな経験を経てプロ入りの夢をかなえた。1年目から開幕1軍入りし、中継ぎとして1軍マウンドを経験したが、右肘の故障などに苦しんだ。3年目だった昨季途中に、2軍で先発に挑戦。「1軍で投げるためにやってきた。特別な思いはあります」と話していた。中継ぎが打たれ、球団では40年ぶりとなる30歳を過ぎてのプロ初勝利を逃したが、今季初登板で、爪痕を残した。【山本大地】
◆ロッテの"なにわ男子"が意地を見せた。1点を追う6回1死一、三塁。ソフトバンクの2番手、甲斐野に振り遅れて追い込まれた4番山口航輝外野手(22)が、決めに来たフォークを引っ張った。左翼への同点適時打。一塁上で手をパーンとたたいた。明桜(秋田)時代に金足農・吉田としのぎを削った22歳は、大阪市で生まれ育った。京セラドームでのオリックス戦のたびに家族や友人が訪れ「恥かけない」と強い気持ちで結果を残してきた。この日はソフトバンク戦。球場はイベントで白一色。駆けつけた人気アイドルグループ「なにわ男子」に黄色い声が何度も上がる中、ほんの一角を占める黒いロッテファンを、バットでわかせた。「ここ最近、全然打てていなかったのでチャンスの場面で1本出て、同点にすることができてよかったです」。シーズンも佳境。上位進出へ負けられない試合が続く。4番の1本が運命を左右する。
◆ロッテ森遼大朗投手(23)のプロ初勝利は遠かった。3回3安打2失点。首脳陣の決断は早く、4回から継投に入った。7連戦の7戦目。井口資仁監督(47)は試合前の時点で「2巡目以降はちょっと前回も崩れてきているので、早めに岩下を突っ込みながらいこうと思います」と話していた。プラン通りではあった。森は先制点をもらって迎えた初回、1番今宮にカーブを合わされ安打とされた。続く野村勇に左中間を破られ(三塁打)、あっさりと追いつかれた。グラシアルはスライダーで三振にしたが、4番デスパイネに適時打を浴びた。コロナ禍で主力を欠くソフトバンクの、打たれてはいけない主軸に打たれてしまった。都城商(宮崎)から育成ドラフトで入団し、4年間鍛え、ようやく昨オフに支配下選手登録された。8月7日の西武戦(ベルーナドーム)でプロ初先発するも4回7失点。この日が2度目の先発マウンドとなったが、自身の白星はお預けに。試合中、球団広報を通じ「初回が全てです。早い回でマウンドを降りてしまって、とにかく悔しいです。もっと努力して長い回を任せてもらえるような投球をしていかないといけないです」と反省のコメントを寄せた。
◆プロ初先発となったソフトバンク4年目の奥村政稔投手(30)が5回4安打1失点と役割を果たした。初回1死から高部に先制の3号ソロを被弾したが、直後に打線が2点を挙げ逆転。直球にカーブ、フォークを駆使し勝利投手の権利を持って74球でマウンドを譲った。「低めに投げるのは意識していた。それはできたかな、と思う。(先制されたが)連打じゃなかったので気持ちの切り替えできた」。球団の日本人投手が30歳を過ぎてプロ初勝利を挙げれば、40年ぶりだったが、逆転負けでお預けとなった。それでも2年ぶりの1軍登板で好投。藤本監督も「よく頑張った。またチャンスあるんじゃないですか」と評価した。
◆鬼門の大阪では、ホーム開催でも勝てなかった。ソフトバンクがロッテに逆転負け。勝率差でかろうじて首位はキープしたが、試合がなかった2位西武と0ゲーム差になった。藤本博史監督(58)は「5回の攻撃で流れが変わったね」と、好機を生かせなかった場面をポイントに挙げた。1点リードの5回は無死一、三塁と絶好機をつくった。だが甲斐が初球でセーフティースクイズをファウル。2球目で三ゴロに倒れた。藤本監督は「2回連続ではなかなか出せない。1回で決めてもらいたいよね」。さらに1死一、二塁で、相手のワンバウンド投球で三塁を狙ったガルビスが憤死。指揮官は「行くという気持ちは大事なことやけどね。あそこで流れが変わったかなという感じですね」と渋い表情だった。京セラドーム大阪では、オリックス戦で昨年から1度も勝ち越すことができておらず、7カード連続の負け越し中。この日と同じく「鷹の祭典」でホーム開催だった昨年6月の西武戦でも敗れており、ここ2年で通算4勝17敗1分けと大きく負け越している。「鬼門」の力も働いたのか、救援陣が1点のリードを守り切れなかった。今季初の7連戦は、新型コロナウイルス陽性となった柳田ら主力を欠いた中で4勝3敗と勝ち越した。藤本監督は「このメンバーで良くやってると思うよ。五分で十分やと思っていたからね。切り替えていきましょう」と前向きに受け止めていた。【山本大地】▽ソフトバンク・デスパイネ(初回の左前適時打に)「真っすぐを捉えることができたよ。イサミ(野村勇)がチャンスで回してくれたので、何とかいかそうという気持ちだけだね」▽ソフトバンク野村勇(初回の適時三塁打に)「打ったのは真っすぐです。今宮さんが出塁して、自分も続くんだと、つなぐ意識で打席に入った。結果的に外野の間を破って、同点の一打となって良かったです」○...今季の「鷹の祭典」を1勝8敗で終えた。「もっと! もっと! もっと! ホワイト☆」と名付け、白星への願いを込めた特別ユニホームを来場者に配布。京セラドーム大阪も3万5千人超の満員御礼だったが、勝利が遠かった。藤本監督は「本当に勝ってないからね。ひどいね。まあ、来年の鷹の祭典で頑張りましょう」と苦笑いで話した。
◆ロッテ・高部瑛斗外野手(24)が「2番・中堅」で先発出場し、右翼スタンドに先制3号ソロを放った。0―0の一回1死走者なし。ソフトバンク先発、奥村の4球目を仕留めた。7月29日のオリックス戦(ZOZOマリン)以来の一発。「打ったのはストレートです。初回、こういった形で先制できてよかったですが、まだ初回なので次の打席も頑張ります」と球団広報を通じてコメントした。
◆4年目でプロ初先発に臨んだソフトバンクの奥村が5回1失点と試合をつくり、2年ぶりの1軍マウンドで役割を全うした。プロ初勝利はならなかったが「やりたいことはできた」と胸を張り、同点打を許した同期入団の甲斐野をベンチで慰める気遣いも見せた。一回に高部にソロを浴びても崩れず、強気に攻めた。四回2死一、三塁では得意のカーブで安田を二ゴロに打ち取る。先頭を出した五回も併殺打で切り抜けた。2019年に、三菱日立パワーシステムズ(現三菱パワー)からドラフト7位で入団。指名前まで野球をやめることも考えて故郷の大分で職探しもしていたという苦労人だ。30歳となり、つかんだチャンスで持ち味を示し「首の皮一枚つながった」と息をついた。
◆ロッテ・荻野貴司外野手(36)が「1番・左翼」で先発出場し、貴重な勝ち越し適時三塁打を放った。2-2で迎えた七回2死二塁。4番手・津森の3球目を流し打った。打球は、前進守備を敷く右翼手の頭上を越えて、二走・佐藤都が生還した。荻野は球団広報を通じて、「打ったのはスライダーです。何とか食らいつくことができました。終盤で、つないで作ったチャンスだったので、何とかしたいと思っていました。ランナーをかえせてよかったです」とコメントした。
◆スタートでつまずいた。ロッテは5年目右腕の森遼大朗投手(23)が先発し、3回3安打2失点。プロ初勝利はならなかった。「初回が全て。早い回でマウンドを降りてしまい、とにかく悔しい。もっと努力して、長い回を任せてもらえるような投球をしていかないといけない」唇をかんだのは一回に高部の3号ソロで味方が先制した直後。3長短打で2点を失い、逆転を許した。井口監督は試合前に「投手陣はみんなでカバーしあいながら勝ちたい。そこに岩下もつけている」と、有事に備えて〝ダブル先発〟で臨む姿勢を示唆。作戦通り、四回から岩下を2番手で送り込んだ。森の黒星を消したのは4番・山口だ。1-2の六回1死一、三塁から同点の左前適時打。「ここ最近、全然打てていなかった。チャンスの場面で1本出てよかったです」と肩の荷を下ろした。同点の七回2死二塁から荻野の右翼を襲った打球が前進守備を敷く右翼手の頭上を越え(三塁打)、二走・佐藤都が決勝のホームを踏んだ。5位のロッテは、Aクラス入りに向けて正念場を迎えている。球宴前は46勝44敗1分けの貯金2で折り返したが、後半戦は大失速で借金が一時は「7」まで膨らんだ。しかし、最近7試合は2カード連続勝ち越しを含めてこれで5勝2敗と右肩上がり。借金は「3」。最後まであきらめない。
◆ロッテは荻野貴司外野手(36)が2―2の七回、右翼の頭上を越える決勝の適時三塁打を放ち、逆転で僅差のゲームをものにした。7連戦を5勝2敗で終えた。先発した5年目右腕の森遼大朗投手(23)が3回3安打2失点で降板。中継ぎ陣が粘る中、六回に山口航輝外野手(22)に同点打が生まれ、荻野の一打で試合を決めた。リリーフ陣5人は無失点だった。以下は荻野のヒーローインタビュー。――七回の打席は外野が前進守備(2死二塁)だった「しっかりチャンスを作ってもらったので、何とかバットに当ててランナーを返したという気持ちで打席に入りました」――手応えは「そうすね、微妙な感じだったんですけど、外野が前進だったので、何とか越えてくれ...と願いながら走ってました」――地元の関西圏(出身は奈良県)で、試合前の段階でソフトバンク戦は打率5割だった。いいイメージで試合に「打率に関してはあまり考えてなかった。チームがいい雰囲気だったので、それに乗っていい結果になったと思います」――今季の序盤は(故障などで)チームに貢献できずにいた「約2カ月、チームに迷惑をかけた。何とか復帰してからは、それを取り返そうと頑張ってやってきました」――7連戦の最後を白星で締め、カードの頭が取れた「みんな、しんどい中でピッチャーも粘ってくれました。粘り強い試合ができた。今後に生きると思います」
◆ロッテ・荻野貴司外野手(36)が、七回に決勝打となる右越え適時三塁打を放った。試合後、代表取材に応じた井口資仁監督(47)の一問一答は以下の通り。--逆転勝利「なんとか取ってくれました」--荻野が決勝打(七回2死二塁)「しっかりと、いいところで打ってくれた。彼本来の持ち味が出ている。本当に若い選手が見習うべきベテランだと思います」--7連戦でオープナー「きのう勝ちパターンの投手がほぼ投げていないので、そういう意味で今日は全員でいくという形でした」--山口が六回に同点打「最後、甘く浮いた変化球をよく拾ってくれたと思います。いいところで山口がタイムリーを打ってくれました」--一時帰国しているマーティンが、自身のSNS上で「この先は分からない」と退団をほのめかす発言「そうなんですか? そこは球団とマーティンが話したことなので、僕は分からないです」--2軍で調整中の益田について「明日(30日)下のゲームで投げる予定なので、そこの状態で2軍コーチと相談します。本人の感覚は『だいぶ上がってきている』と聞いているので、それを実戦で出せれば上に合流できると思います」
◆勝負強さを発揮した。ロッテ・荻野貴司外野手(36)が、同点の七回2死二塁で決勝の右越え適時三塁打。Aクラス入りに活路を開いた。「何とか食らいつくことができた。終盤で、つないだチャンスだったので、何とかしたかった」打球は前進守備を敷く右翼手の頭上を越えて、二走が生還。大阪開催の「鷹の祭典」で超満員となった相手ファンからは、ため息が漏れた。なにわの隣の奈良出身。プロ12年目で気が付けばチーム最年長になった。10月に37歳を迎えるベテランだが、体脂肪率は11%前後を維持。8月5-20日に11試合連続安打を放ち、得点圏打率・375をマークするなど、衰え知らずだ。「彼本来の持ち味が出ている。本当に若い選手が見習うべきベテランだと思う」と井口監督はたたえた。チームは連勝で3位のオリックスに3・5ゲーム差。不動の切り込み隊長が、負けられないチームを勢いづけた。(広岡浩二)
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ソフトバンク |
61 | 52 | 2 | 0.540 (↓0.005) | - (-) |
28 | 450 (+2) | 388 (+3) | 81 (-) | 65 (+1) |
0.256 (↓0.001) | 3.150 (-) |
2 (-) |
西武 |
63 | 54 | 3 | 0.538 (-) | 0 (↓0.5) |
23 | 411 (-) | 365 (-) | 100 (-) | 55 (-) |
0.235 (-) | 2.630 (-) |
3 (-) |
ORIX |
61 | 57 | 1 | 0.517 (-) | 2.5 (↑0.5) |
24 | 392 (-) | 369 (-) | 66 (-) | 55 (-) |
0.247 (-) | 2.750 (-) |
4 (-) |
楽天 |
58 | 55 | 2 | 0.513 (-) | 3 (↑0.5) |
28 | 433 (-) | 405 (-) | 79 (-) | 83 (-) |
0.247 (-) | 3.380 (-) |
5 (-) |
ロッテ |
56 | 59 | 1 | 0.487 (↑0.005) | 6 (↑1) |
27 | 384 (+3) | 431 (+2) | 77 (+1) | 108 (-) |
0.227 (-) | 3.290 (↑0.01) |
6 (-) |
日本ハム |
45 | 69 | 3 | 0.395 (-) | 16.5 (↑0.5) |
26 | 364 (-) | 439 (-) | 84 (-) | 76 (-) |
0.231 (-) | 3.490 (-) |
コメント