広島(☆6対4★)巨人 =リーグ戦23回戦(2022.08.27)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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巨人
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広島
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勝利投手:ケムナ 誠(4勝0敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝1敗25S))
敗戦投手:クロール(1勝1敗1S)

本塁打
【巨人】中田 翔(16号・4回表2ラン)
【広島】坂倉 将吾(11号・2回裏ソロ),西川 龍馬(9号・4回裏ソロ),矢野 雅哉(2号・5回裏ソロ)

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◆広島は1-2で迎えた4回裏、西川のソロなどで2点を挙げ、試合をひっくり返す。その後同点とされるも、8回に代打・菊池涼の適時打などで2点を加え、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・ケムナが今季4勝目。敗れた巨人は、5番手・クロールが誤算だった。

◆新型コロナウイルス陽性判定を受け、離脱していた広島佐々岡真司監督(55)、野間峻祥外野手(29)、上本崇司内野手(32)、小園海斗内野手(22)が試合前練習に合流した。4人はいずれも16日に陽性が判明。佐々岡監督は無症状で、他の選手は発熱症状があった。練習で体の動きなどを確認し、この日のうちに出場選手登録するかは首脳陣が判断する。

◆新型コロナ陽性から復帰した広島野間峻祥外野手(29)が、取得条件を満たした国内フリーエージェント(FA)権についてコメントした。「残りのシーズンがある。コロナで離脱したので、ここから残り試合、チームに貢献できるように頑張ります。1軍にいないと取れない権利。プロ野球選手として良かったと思う」。特例2022の出場登録抹消により、19日にFA権取得条件を満たしてた。また、西川龍馬外野手(27)も故障者特例が加算され、FA権取得条件を満たした野間は14年に中部学院大から広島にドラフト1位で入団し、15年3月27日ヤクルト戦でプロ初出場してから8年目。今季は野手主将に就任し、ここまで打率3割1分7厘、0本塁打、11打点、7盗塁。8月16日に新型コロナウイルス陽性判定を受けて出場選手登録を抹消された。この日、試合前練習に参加したものの、出場選手登録は見送られた。

◆巨人中田翔内野手(33)が、地元・広島で11試合ぶりの16号2ランをたたき込んだ。1点を追う4回1死一塁、広島遠藤の初球チェンジアップをフルスイングした。大きな放物線を描いて確信歩き。左翼席まで運ぶ一打を決めた。■"アゲアゲ"ポーズ本塁に戻ると一塁走者だった坂本にペコリと一礼されてからハイタッチ。さらにベンチではナインと両手の人さし指を上に向けた"アゲアゲ"ポーズで喜んだ。■「積極的に」中田は「打てるボールを積極的にいこうと思っていた中で、失投をしっかりと捉えることができました。ホームランになって良かったです」と喜んだ。■直江は降板しかし4回裏に、先発直江が先頭の西川にソロを浴びるなど、2失点して再びリードを許した。直江は3回0/3を5安打3失点で降板し、この日昇格したばかりの2番手鍬原にマウンドを譲った。

◆巨人中田翔内野手(33)にアクシデントが襲った。2点を追う8回2死満塁、岡本和が左前へ同点の2点適時打を放った。一塁走者の中田が三塁を伺うも二塁へ帰塁。左翼の西川が二塁に送球したため、ヘッドスライディングで戻り、間一髪セーフ。しかしその際にどこかを痛めた模様で、顔をしかめた。ベンチからトレーナーが飛び出し、状態を確認。中田は屈伸運動などを行い、1度はトレーナーがベンチへOKサインを送るも、元木ヘッド兼オフェンスチーフコーチが直接二塁ベースに出向き、代走北村と交代。中田はトレーナーと歩いてベンチに退いた。中田は4回に11試合ぶりの16号2ランを放つなど、4番として存在感を示していた。

◆巨人が終盤に粘りを見せて追いつくも、広島に突き放されて連勝が2でストップした。■岡本和の適時打で追いつくも...2点を追う8回2死満塁、岡本和が2番手松本のフォークを捉え、左前への2点適時打で同点に追い付いた。4試合ぶりの適時打に一塁ベース上で右拳をベンチに掲げて喜んだ。しかし、直後の8回、5番手のクロールが先頭の大盛に中越えの三塁打を打たれると、代打菊池涼に右前へ決勝適時打を浴びた。■坂本も悪送球さらに1死一、二塁から坂倉のゴロをさばいた坂本が一塁へ悪送球。この間に二塁走者が生還し、2点差にリードを広げられた。最後の反撃のチャンスだった9回は守護神栗林に3者凡退に封じられた。■先発直江が粘れず...2週間前にプロ初勝利を挙げた直江大輔投手(22)が先発して2勝目を狙ったが、粘りきれなかった。坂倉、西川のソロなど2被弾で、4回途中3失点でKO。「先発として長いイニングを投げないといけなかったのですが、早く降板してしまいチームに申し訳ないです」とコメントした。5回には2番手鍬原が矢野にソロを被弾。新型コロナウイルスの影響で離脱者が続出する広島を相手に競り負けた。

◆8回に登板した広島松本は、2点のリードを守り切れなかった。先頭松原への四球をきっかけに2死満塁のピンチを招くと、岡本に左前へ同点の2点適時打を浴びた。シーズン終盤になってもセットアッパーを固定できない現状だ。佐々岡監督は新型コロナ感染から2軍ソフトバンク戦で実戦復帰した矢崎拓也の昇格を明言。「あいつの場合はタフというところで、全く問題ないと思う。上げます」。離脱前はセットアッパーを務めた右腕に、空席の「8回の男」への期待をかける。

◆復帰即決勝打! 広島菊池涼介内野手(32)が巨人戦の8回無死三塁で、代打で右前適時打を放ち、決勝点を挙げた。16日に新型コロナウイルスに感染し、戦列を離脱。前日26日の試合前練習で合流し、この日1軍に復帰。約2週間ぶりの実戦で、仕事を果たした。同じく離脱していた佐々岡真司監督(55)の"復帰戦"を白星で飾った。感染、発熱、離脱-。菊池涼は苦しい期間を経ても"らしさ"を失っていなかった。4-4の8回無死三塁。代打で14日以来の打席へ入った。約2週間ぶりの実戦。初球からスイングしていった。最後はカウント2-2から外角速球を右方向に転がし、一、二塁間を破った。決勝の三塁走者を呼び込む一打。「バットに当てたら何かが起こると思って打席に入った。(バットに)当たってくれた」。この日に1軍昇格というぶっつけ本番だった。16日に発熱し、検査の結果新型コロナウイルス陽性が発覚。そこから隔離があり、前日26日から全体練習に合流した。同日の1軍昇格は見送られ、27日に出場選手登録。そして、8回に代打出場。それも追いつかれた直後の同点の場面。復帰打席としては緊張感も大きい。「テレビで10日間見ていて寂しかったし、プレーしたいと思った。まだ息が上がったりもするし、練習もそれほどできていない。ただ監督から起用されてる以上やるしかない」。離脱の歯がゆさをバットに乗せ、大きな1点を導いた。佐々岡監督の"復帰戦"でもあった。16日に無症状ながら陽性が判明。この日戦列に戻り、タクトを取った。チームを離れていた10試合、3勝7敗と苦しんだ。指揮官は「迷惑をかけていたので勝てて良かった。(離脱中も)当然負ければ悔しい。イライラしながら(見ていた)」と振り返った。積もったフラストレーションを勝利で払った。32歳の中堅は引き締まった表情でシーズン最終盤を見据えた。「しびれる試合が多い。(リーグは)だんご状態。気を抜くことは一切ない。みんな勝ちたいと思ってここに来ている」。負ければ巨人戦今季負け越し&自力CS消滅だった一戦。菊池涼がつないだ。チームは5位もCS圏まで2・5差。まだ23試合残っている。【前山慎治】○...2戦連続1番の大盛が2戦連続複数安打で勝利に貢献した。2点差を追いつかれた8回。先頭で中堅頭上を襲う三塁打を放ち、代打菊池涼の右前打で決勝のホームを踏んだ。「追いつかれたので、先頭で出てやろうという気持ちで入りました。抜けた時点で(三塁を)狙ってました」。躍動感が打線に勢いをつけた。この日登録された菊池涼、小園に続き、28日には野間や上本ら外野の主力の復帰が見込まれる中、スタメン死守をアピールした。○...先発遠藤は7回2失点と好投したが、中継ぎがリードを守れず、3カ月ぶりの4勝目はお預けとなった。失点は4回1死一塁から中田に浴びた2ランのみ。3度の3者凡退などで試合をつくった。「正直今日は何投げてもカウントを取れた。チームも勝てて無駄じゃなかった。しっかり変化球も操れた」。久々の白星は逃したが、手応えは十分だった。▽広島西川(4回に3試合ぶり9号ソロ)「すぐに追いつけた形になったので、良かったと思います。ある程度、真っすぐを頭に入れながら浮いてきたスライダーを反応で打てた感じ」

◆巨人が終盤に粘りをみせて追いつくも、広島に突き放されて連勝が2でストップした。2週間前にプロ初勝利を挙げた直江大輔投手(22)が先発も坂倉、西川のソロなど2被弾し、4回途中3失点でKO。「先発として長いイニングを投げないといけなかったのですが、早く降板してしまいチームに申し訳ないです」とコメントした。5回には2番手鍬原が矢野にソロを浴びてリードを広げられた。8回に岡本和の2点適時打で同点に追い付くも、直後にクロールが代打菊池涼に決勝適時打を許すなど2失点し、広島に競り負けた。桑田真澄投手チーフコーチ(54)の一問一答は以下の通り■「なってくれたアウトより、狙ってとったアウトを」-直江はボールが高めに浮いた得点してくれた後に失点するというね。全体的にボールが高いということと、取ったアウトよりもアウトになってくれたアウトの方が多いんですよね。前回も結果的にはいいピッチングをしてくれたんですけど、内容がアウトになってくれたのが多かった。プロの世界で1つでも多く勝っていくには、狙ったところに投げてアウトに取る。狙ったところよりも甘いところにいって、アウトになってくれたアウトは反省するべきであって、普段からフォームを改善して、しっかり狙ったところに投げられるようにしていってもらいたいです。彼にもそういったことを話しました■制球改善指令-今後は1回抹消したいなと思っています。前回も結果はよかったですけど、僕は結果と内容、プロセスを両方みている。両方がうまく並行してこないと、なかなか安定したピッチングはできない。抹消してコントロールを改善してもらいたいなと思います■大勢3連投解禁は?-2連投中の大勢がベンチ入り。今後は3連投もあるのか個人的には3連投は避けたいと思っています。1年目ですからね。ただ、状況に応じてということで、今日はベンチには入っていたんですけどね。○...岡本和が5番で存在感を示した。2点を追う8回2死満塁、広島松本のフォークを捉えて左前への2点適時打とし、一時同点に追い付いた。一塁ベース上で右拳をベンチに向かって掲げた主砲は「2点負けている状況だったので、何とかランナーをかえしたいと思っていました。タイムリーが打てて良かったです」と、4試合ぶりの適時打を振り返った。原監督も「良かったと思います」と話した。○...踏ん張りきれずに接戦を落とした。4回は中田の2ランの直後に先発直江が西川のソロなど3連打を浴びて降板。8回は岡本和の2点適時打で追いついたその裏、クロールが失策も絡んでの2失点で勝負あり。3連勝を逃した原監督は「点を取った後のイニングだよな。もう少し粘りをみせながらね、投手も含めて守りというところでしょうね」と振り返った。▽巨人直江(3回0/3を5安打3失点でKOされ、2軍での再調整が決定)「先発として長いイニングを投げないといけなかったのですが、早く降板してしまいチームに申し訳ないです」巨人 花田侑樹投手(19)が陽性判定を受けたと発表。この日に喉の痛みの症状があり、SmartAmp-PCR検査を受けて判明した。濃厚接触者はいない。

◆高く、大きいワインドアップから腕を振り下ろす遠藤淳志投手(23)。最速147キロから最遅109キロまで自在に投げ分けた。4月に「変化球のとき腕の振りが鈍くなっている」と首をかしげていた姿はもうなかった。低めに変化球を集め、コースを間違えない。6回2死一塁では2ランを打たれていた中田から内角113キロのカーブで見逃し三振を奪った。「(被弾から)切り替えができたからそういう結果につながった」。■前回登板後会沢から厳しい指摘も「変化球」がこの日のカギだった。前回登板の20日DeNA戦では5回5失点で降板。翌日には全体練習開始前にバッテリー会沢とみっちり話し合った。正捕手からは「変化球が入らないとピッチングにならない」と厳しい口調で指摘された。右腕自身も「確かに(変化球が入らず)投げていて苦しかった。変化球でストライクを取ることを反省点に置いた」。この日、中田から奪ったカーブなど変化球は光った。「しっかり変化球も操れた。正直今日は何投げてもカウントを取れた。そこは良かった」。課題の変化球も改善し、手応え十分の106球だった。■「(監督の)不安を払しょくできた」登板前は3戦連続、5イニング以下で降板していた。新型コロナウイルス感染で離脱などがあり、勝ち星も5月25日が最後。不安を振り払う7回2失点の好投。「監督も不安があったと思う。そういう不安を払しょくできた。自分自身も試合前は不安だったが、また次につながるんじゃないかと思う」。結果に胸を張れるのはマウンドでの好感触があったからだ。■対戦26人に3ボール5度も、無四球この日26人と対戦し、3ボールになる展開が5度あった。だが右腕に"四球"はよぎらなかった。「正直今日は何投げてもカウントを取れた。次のボールここらへんで腕振ったらここに行くだろうと考えながら冷静にできた」。言葉通り、無四球。マウンド上で感覚をつかみ好投につなげた。■久々4勝目ならずもチームは勝利遠藤は好投実らず、5月25日ロッテ戦以来、3カ月ぶり4勝目はつかなかった。それでも「チームが勝ったのが一番。無駄じゃなかったと思う。また次に良いところを見せられるように頑張りたい」と前を向いた。5回5失点でうつむいていた前回の登板後とは表情が違う。自信を胸に次回へ向かう。【前山慎治】

◆巨人が踏ん張りきれずに接戦を落とした。4回は中田翔内野手の16号2ランの直後に先発直江大輔投手が西川のソロなど3連打を浴びて、3回0/3を5安打3失点でKO。2点を追う8回には岡本和真内野手の2点適時打で追いついたが、その裏に5番手イアン・クロール投手が失策も絡んでの2失点で試合を決められた。連勝は2でストップし、クロールは来日初黒星。なお、中田は8回の走塁でオーバーランからの二塁帰塁で膝を痛めた模様で、代走を送られて途中交代した。試合後、原辰徳監督(64)の主な一問一答は以下の通り。■ディフェンス面で粘りが必要だった-8回、岡本和は初球から振りにいって同点打「そうですね。良かったと思いますね。まあ、今日はやっぱり点を取った後のイニングだよな。何とか粘って、もう少し粘りをみせながらね、投手も含めて守りというところでしょうね」■4番にまさかのアクシデント-本塁打を放った中田が走塁で交代となった「やっぱりちょっと膝を打ったとか。まあまあ、大事なランナーであるわけだから、そこは代えたというところですね」-中田の症状が重くないといいが「と、思うんだけどね」■「もったいないね、もったいないね」-先発直江の投球「もったいないね、もったいないね。もう少し、頑張り時というものの中で、それをどう受け止めているかというところでしょうね。心理というか精神状態というものをきちんと記憶しておいてもらいたいね」-8回の攻撃、欲を言えば無死一塁で吉川には走者を進めてほしかった「そりゃあまあ、欲を言ったらいろいろあるよ(笑い)」

◆広島・佐々岡真司監督(55)と野間峻祥外野手(29)、上本崇司内野手(32)、小園海斗内野手(22)が27日、新型コロナウイルス陽性判定の療養を終えてマツダスタジアムでの巨人戦前の1軍練習に参加した。練習前の野手ミーティングで野手主将の野間は「ご迷惑をおかけしました。よろしくお願いします」と復帰の報告をした。4人と同じく16日に陽性判定を受けた菊池涼介内野手(32)は26日から1軍の練習に参加しており、体調が戻り次第出場選手登録される。23日に発熱の症状を訴えて「特例2022」を適用した上で、出場選手登録を外れた秋山翔吾外野手(34)は陰性判定を受けているものの体調不良のため1軍への合流は見送られている。

◆巨人・中田翔内野手(33)が逆転の16号2ランを放った。1点を追う四回1死一塁で遠藤が投じた初球、129キロの変化球を豪快に振り抜いた。8月14日の広島戦(東京)以来11試合ぶりの一発は左翼席上段で弾んだ。不調の岡本和に代わり、11日から4番に座ってからは15試合で3本塁打、12打点と存在感を示している。

◆巨人のドラフト3位・赤星優志投手(23)=日大=が28日の広島戦で、6月23日のDeNA戦以来の先発マウンドを託された。27日は試合前の練習で調整した。開幕ローテ入りして3勝したが、調子を落として救援に配置転換され、18試合に登板。桑田投手コーチから「ここ数試合ボールも元気になってきたし、そろそろ先発に」と再び機会を与えられた。右腕は「久しぶりの先発なので、いけるところまで全力で腕を振ります」と意気込んだ。(マツダ)

◆マツダスタジアムは、五回までで両軍計4アーチが飛び交う空中戦となった。まずは広島・坂倉が二回1死、直江の外角高めの147キロ直球を右翼席に運ぶ11号ソロで、先制した。「うまく捉えられた。先制することができて良かった」先発・遠藤が1点リードの四回に中田に2ランを浴びたが、打線がすぐに反撃した。四回先頭で西川がバックスクリーン右へ9号ソロを放って追い付くと、なお無死一、三塁で堂林の遊ゴロ併殺の間に勝ち越し。五回先頭では矢野が右越えに2号ソロを放ち、4─2とリードを広げた。西川は「バッティングカウントだったので、思い切っていった。引き続き頑張ります」とおなじみのコメント。矢野は「逆方向を意識して、インサイドに入ってきたところをいい反応で打つことができた」とプロ2本目のアーチを初々しく振り返った。チームは16日に新型コロナウイルスの陽性判定を受け、療養していたメンバーが続々と復帰している。正二塁手の菊池涼が26日から1軍練習に参加し、27日には佐々岡監督、野間、小園、上本が1軍に加わった。試合前時点で残り24試合。2018年以来のセ・リーグ優勝は厳しい状況だが、まだクライマックスシリーズがある。まずはAクラス入りを目指して、1つでも上の順位を目指して戦っていく。

◆巨人の直江は5安打3失点で四回途中にKOされ、前回13日の登板でプロ初勝利を挙げた広島戦で雪辱を許した。狙ったコースに制球できず、二回に坂倉に本塁打にされた直球は浮いて甘かった。中田の2ランで逆転してもらった直後の四回も西川にスライダーが抜けて中越えに運ばれ、さらに無死一、三塁を招いて見限られた。「長いイニングを投げないといけなかったが、早く降板してしまい、チームに申し訳ない」と唇をかんだ。プロ4年目の22歳。13日は6回無失点の好投で坂倉を無安打に封じ、西川からは2打席とも三振を奪っていたが、広島の中心打者に意地を見せられた。

◆巨人・中田翔内野手(33)が放った打球は高々と舞い上がり、左翼・西川が一歩も動かずに見送るほど完璧な当たりだった。手応え十分の16号2ランに「打てるボールを積極的にいこうと思っていた中で、失投をしっかりと捉えることができた。ホームランになって良かった」と拳を握った。1点を追う四回1死一塁。広島先発・遠藤が投じた初球、129キロのチェンジアップを一閃した。8月14日の広島戦(東京ドーム)以来、11試合ぶりの一発は左翼席上段で弾んだ。ベンチ前では、人さし指を上にした〝アゲアゲ〟ポーズを披露。大砲の一打にナインも大盛り上がりだ。慣れ親しんだ打順で輝きを放っている。不調の岡本和に代わって11日の中日戦から、古巣の日本ハム時代や日本代表でも担ってきた4番に座る。「僕が仮に4番目を打っているだけ。(岡本)和真が戻ってくるまで一生懸命に頑張りたい」。4番では試合前までの14試合で2本塁打、10打点。巨人の第91代4番打者として存在感を示している。23日にはプロ野球47人目の通算1000打点を達成した。「犠牲になってくれる打者がいる中で、打点は生まれているので、昔から打点にこだわってきた」と熱い思いを明かした。ただ、中田に貴重な援護点をもらった4年目右腕、先発の直江大輔投手(22)はリードを守りきることができず、四回途中まで5安打3失点で無念の降板...。2-4の八回に岡本和の同点2点タイムリーが出たが、その裏に5番手のクロールが2点を勝ち越された。チームの連勝は「2」でストップ。CS圏内の3位阪神とのゲーム差は「2」に広がった。

◆巨人・直江大輔投手(22)が四回途中5安打3失点で降板した。高めに浮いた球を狙われた。二回1死から坂倉に先制の右越えソロを被弾。中田の16号2ランで2-1とした直後の四回には、西川に同点の中越えソロを被弾。続くマクブルーム、坂倉に連打を浴びたところで原監督が交代を決断。2番手・鍬原にマウンドを譲った。前回13日の広島戦(東京ドーム)でプロ初勝利をマーク。2試合連続の白星とはならず、「先発として長い回を投げないといけなかった。早く降板してしまいチームに申し訳ない」と肩を落とした。

◆巨人・中田翔内野手(33)にアクシデントが起きた。2点を追う八回2死満塁。一走だった中田は、岡本和の左前2点適時打で二塁へのオーバーランが大きくなった際に、慌ててヘッドスライディングで帰塁。その際に足を負傷したとみられ、代走・北村が送られた。原辰徳監督(64)は試合後、中田の途中交代について「ちょっと膝を打ったとか。(症状は重くない)と思うんだけどね。まあ、(八回は)大事なランナーであるわけだから、そこは代えたというところ」と説明した。中田は、四回に一時逆転となる16号2ランを放つなど、11日から座る4番として存在感を放っていた。

◆広島は逆転勝利で3連戦を1勝1敗のタイに戻した。順位は依然5位のままだが4位巨人に0・5、3位阪神を2・5ゲーム差で追う。試合後の佐々岡真司監督(55)の一問一答は以下の通り。──新型コロナウイルス感染から復帰初戦を白星で飾った「迷惑をかけていたのでね。きょう勝てて良かったです」──菊池涼が4─4の八回に代打で登場し、右前適時打。存在感を発揮した「あそこで(菊池涼)らしい(右打ち)。途中からを考えていた。いい場面で回ってきて、大盛があそこの場面(2点差を追いつかれた直後の八回の先頭の打席)で良く(中越え三塁打を)打ってくれてね。一番いいタイミングでしっかりらしい、ヒットでつないでくれたと思います」──代打で菊池涼以外の選択肢はあったか「ちょうど(打順が羽月の)2番だったし、左投手(のクロール)がきた。そのまま(二塁)守備っていうことを考えて迷いはなかったです。しぶとく、打ってくれました」──遠藤が7回2失点と好投。流れをつくった「(四回は中田に)一発(逆転2ラン)は打たれましたけど、きょうはしっかりと腕を振った中での真っ直ぐ、変化球だった。7回まで良く投げてくれました。今、なかなか七、八回(を任せられる中継ぎ投手)というのがいない分、七回まで投げてくれた。八回を何とかというところで、松本が一番、評価的には八回というところでいったんですが...。八回の難しさ、やっぱり気持ちが強くないと、勝ち試合では投げられないと思います。そこは松本がしっかり反省して次に生かしてもらいたい」──八回に先頭・松原への四球が岡本和の同点2点打のきっかけとなった「この僕がいなくなって、ずっとテレビで見ている中で、四球絡みっていうのが改善ができなくて、やっぱり永遠の課題ではあると思う。勝っているときの投手は球もそうだけど、気持ちも強くないと。そこが一番のやりがいではあるんだけど、きつさというのがある」──離脱中、テレビを見ていた「当然、負ければ悔しい。イライラもしながらも。監督代行、コーチに任せているので、毎回電話がありましたけど、思い切ってやってくれと伝えていた。まだまだ23試合ある。またあした、しっかりやりたい」──28日から新型コロナウイルスで離脱中の野間らも加われば「そうですね。すぐには難しいかもしれないけど。その中でも穴を埋めてくれた大盛とか矢野とかがチャンスをつかんでくれている。チーム内の競争っていうのが、できていると思う。いいものは出してくれている」──矢崎は28日から合流か「うん。きょう下で投げて。あいつの場合はタフというところで、全く問題ないと思う。上げます」

◆主導権をつかめない。セ・リーグ4位の巨人は、5位・広島に敗れて0・5ゲーム差に迫られた。3位とは2ゲーム差に広がり、原辰徳監督(64)は「今日はやっぱり点を取った後だよな。何とかもう少し粘りを見せながら、投手も含めての守り(が重要だった)というところ」と悔しそうに敗因を分析した。2点を追う八回、岡本和が満塁で2点打を放って同点としたが、その裏に5番手・クロールが勝ち越しを許し、高まりかけた反撃ムードがしぼんだ。四回に4番・中田が逆転2ランを放った直後にも先発の直江が崩れてリードを守れず、歯がゆい試合展開だった。直江は2軍での再調整が決まった。指揮官は「もったいないね。心理、精神状態をきちんと記憶しておいてもらいたい」と糧とすることを求めた。(谷川直之)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
67471 0.588
(↑0.004)
-
(-)
28509
(+16)
443
(+4)
143
(+7)
62
(+1)
0.254
(↑0.002)
3.470
(-)
2
(-)
DeNA
58502 0.537
(↓0.005)
6
(↓1)
33391
(+4)
418
(+16)
91
(+2)
38
(+1)
0.251
(↓0.001)
3.470
(↓0.11)
3
(-)
阪神
58602 0.492
(↑0.005)
11
(-)
23407
(+5)
343
(+1)
73
(-)
90
(+1)
0.242
(↑0.001)
2.540
(↑0.01)
4
(-)
巨人
56621 0.475
(↓0.004)
13
(↓1)
24449
(+4)
512
(+6)
132
(+1)
51
(-)
0.242
(↓0.001)
3.880
(↓0.01)
5
(-)
広島
55623 0.470
(↑0.004)
13.5
(-)
23453
(+6)
455
(+4)
76
(+3)
24
(-)
0.255
(-)
3.520
(-)
6
(-)
中日
51621 0.451
(↓0.004)
15.5
(↓1)
29332
(+1)
407
(+5)
55
(-)
45
(-)
0.247
(↓0.001)
3.380
(↓0.02)