広島(★3対4☆)巨人 =リーグ戦22回戦(2022.08.26)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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巨人
30000010041000
広島
10200000031201
勝利投手:鍵谷 陽平(1勝0敗0S)
(セーブ:大勢(1勝1敗30S))
敗戦投手:森浦 大輔(1勝4敗0S)

本塁打
【広島】マクブルーム(15号・3回裏ソロ)

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◆巨人は初回、若林が走者一掃の適時二塁打を放ち、幸先良く3点を先制する。その後同点とされて迎えた7回表には、1死二塁からウィーラーの適時打が飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、2番手・鍵谷が今季初勝利。敗れた広島は、打線が相手を上回る12安打を放つも、つながりを欠いた。

◆新型コロナウイルスに感染し、発熱の症状があった広島菊池涼介内野手(32)が26日巨人戦の試合前練習に合流した。16日に陽性判定を受けていた。まずは練習で体の動きを確認し、この日のうちに出場選手登録をするかどうかを首脳陣が判断する。菊池涼と同じく16日に陽性判定を受けた野間峻祥外野手(29)、上本崇司内野手(32)、小園海斗内野手(22)は27日から合流するとみられる。陰性ながら発熱で出場選手登録を抹消されている秋山翔吾外野手(34)はこの日も試合前練習に姿を見せなかった。前日25日に河田監督代行(54)が「ちょっと時間がかかるかも。(合流は30日阪神戦の)甲子園からかもしれない」と話していた。

◆巨人小林誠司捕手(33)が、10日の中日戦(バンテリンドーム)以来、2週間ぶりにスタメンマスクをかぶる。小林は同戦以来打席がなく、守備固めでの出場のみ。5月27日の日本ハム戦(札幌)以来、38打席無安打で打率1割2分と沈黙が続いている。昨季、9月12日に本塁打を放ったマツダスタジアムで、3カ月ぶりの安打を狙う。■1番ウィーラー、吉川ベンチ1番にはウィーラーが昨年8月29日の中日戦(バンテリンドーム)以来の1番に座り、北村を二塁で起用。直近7試合で5試合が無安打と苦しむ吉川が10日の中日戦以来のベンチスタートで、広島の先発左腕・玉村に対して野手8人中7人の右打者を並べた。(若林は両打ち)

◆<広島-巨人>26日マツダスタジアム巨人若林晃弘内野手(29)が自らの誕生日に先制打で花を添えた。「6番右翼」でスタメン出場すると1回2死満塁と先制のチャンスで打席へ。広島玉村の内角145キロ直球を捉えて、左翼越えの先制の3点適時二塁打。右手血行障害改善のための手術前となる4月29日阪神戦(東京ドーム)以来、4カ月ぶりの打点を挙げた。■「三振だけは...」若林は「追い込まれていたので三振だけはしないようにと思っていました。少し詰まっていたけどレフトの頭を越えてくれて良かったし、先制できて良かったです」と喜んだ。■ナインからも祝福この日は自身の29歳の誕生日。試合前の円陣では声出し役を務めた2年目の喜多に「広島の夜空にでっかい花火を打ち上げて、ワカさんの誕生日を祝いましょう! 」と祝福を受けていた若林が、大きな一打でリードを奪った。

◆巨人小林誠司捕手(33)が、3カ月ぶり、41打席ぶりの安打を決めた。「8番捕手」で10日の中日戦(バンテリンドーム)以来、2週間ぶりにスタメンマスクをかぶると、7回先頭の第3打席、広島森浦の144キロ直球を左前にはじき返した。代走重信が送られ、ベンチに戻ると笑顔でナインとハイタッチして喜んだ。小林は同10日の同戦以来打席がなく、守備固めでの出場のみ。試合前時点で5月27日の日本ハム戦(札幌)以来、38打席無安打で打率1割2分と沈黙が続いていた。広陵(広島)時代に過ごした地で快音を響かせて、チャンスメークに成功。その後1死二塁からウィーラーの勝ち越し適時打につなげた。

◆広島は勝てば4位浮上の一戦を落とした。3点ビハインドを一時は追いついたが、中継ぎが競り負けた。■玉村6回3失点も2勝目ならず先発マウンドには4月7日の同戦で今季唯一の白星を挙げていた玉村昇悟投手(21)が上がった。1回、連打と四球などで2死満塁とるすと若林晃弘内野手(29)に左越え適時二塁打を放たれ、3点先制を許した。しかし、以降は立て直した。降板した6回まで5つの「0」を並べ、6回3失点。勝ち負けこそつかなかったが、先発として最低限の役割を果たした。■一時は3点差を追いついたが1-2と2点を追う3回にライアン・マクブルーム内野手(30)の15号ソロと磯村嘉孝捕手(29)の適時二塁打で同点に追いついた。■2番手森浦、勝ち越し許し4敗目同点の7回、2番手森浦大輔投手(24)がつかまった。先頭小林誠司捕手(33)に左前打を浴びると犠打で1死二塁を背負った。続くゼラス・ウィーラー内野手(35)に左前適時打を許し、勝ち越し点を献上した。結局、この1点が決勝点になり、森浦は4敗目となった。8月に入ってから6戦で防御率6.00と安定感を欠いている。■坂倉は試合終了時でセ最多タイの安打数「5番三塁」の坂倉将吾捕手(24)は今季6度目の猛打賞。試合前時点で今季126安打でリーグ4位だったが、3安打で129安打に伸ばし、リーグトップに躍り出た。広島の試合が終了した時点で、阪神中野拓夢内野手(26)に並んでリーグ最多となった。

◆巨人のドラ1守護神・大勢投手(23)が、90年与田(中日)、15年山崎(DeNA)、21年栗林(広島)に次いで史上4人目となる新人での30セーブを達成した。1点リードの9回に登板。先頭の代打松山に内野安打を許したが、代走曽根の二盗を大城が阻止。その後、大盛に二塁打を許し、ピンチを作ったが代打長野を三振、西川を二ゴロ打ち取り無失点で切り抜けた。自身43試合目の登板で30セーブを達成し、ナインと歓喜の輪を作った。【大勢のここまで】3月25日の中日戦(東京ドーム)で40年ぶり2人目の新人での開幕戦セーブを記録4月9日のヤクルト戦(東京ドーム)でプロ初勝利同19日の広島戦(東京ドーム)で08年に藤川(阪神)が記録した19試合目に次ぐ、史上2位タイの21試合目での2ケタ10セーブ目を記録6月4日ロッテ戦(東京ドーム)で、球団最速、新人史上最速の60試合目での20セーブ目を記録

◆巨人ゼラス・ウィーラー内野手が1年ぶりの1番起用に決勝打で応えた。同点の7回1死二塁で、広島森浦から左前適時打。「ツーストライクだったので食らいついて気持ちで打ちにいったよ。チームに貢献できてうれしいよ」と目尻を下げた。打線変更が決まっての2連勝に、原監督は「いろんな意味で起爆剤になるというところを期待しましたね。ハッスルマンだから」と助っ人をたたえた。

◆意地の3安打で最多安打浮上だ!! 広島坂倉将吾捕手(24)が今季6度目の猛打賞を記録した。チームは巨人に競り負けたが、試合前にリーグ4位126本だった安打数を129本に伸ばし、阪神中野と並ぶ同1位に躍り出た。コンスタントに積み重ねる巧打者が、球団では17年丸佳浩以来となるヒットメーカーのタイトルを狙う。坂倉はグラウンドを広角に打ち分ける。おのずと安打数も増えてくる。今季6度目の猛打賞で、安打数を阪神中野と並ぶリーグトップの129本に伸ばした。「まだまだシーズンが続いている。最近得点圏で打てていないので、まずはチームが勝てるようにそういう安打を打てたらと思う」。1回2死一塁では相手先発山崎伊に2球で追い込まれながら、4球目を右前に転がした。3回1死では低めの直球を左中間に運び、二塁打。5回2死でも左前打を放った。3安打は7月23日ヤクルト戦(神宮)以来25戦ぶり。久々の結果に「(状態は)悪くはなってない。続けていけるように頑張るだけ」。6月までは打率3割1分7厘と好調。その時点で打率リーグ2位だった。しかし7月以降、暑さが増すとともに成績を落とした。7、8月は打率2割3分1厘と苦しんでいる。それでも4試合以上無安打だったことは今季1度もない。たとえ苦しんでいても、試合に出続けることが坂倉なりの責任の果たし方だ。ここまでチーム唯一の全119試合出場。夏場はやや低迷しているが「ケガをしてしまうとすべてがパーになる。試合に出ている責任もある。そういう面では準備やストレッチもしっかりやらないといけない」。捕手登録ながら主戦場は三塁。ときに一塁、ときに捕手をこなすハードな起用法ながら、グラウンドに立ち続けてきた。チームは坂倉猛打賞の奮闘も実らず、勝てば4位浮上の一戦を競り負けた。コロナ禍などで野間、菊池涼、秋山と並ぶ従来の1~3番を欠いた。「みんなでやっていかないといけない」。4年ぶりAクラスを目指す中、まさに今が正念場。だが、3位阪神と2・5差は変わらない。戦線に残っている背番号31が頼りだ。【前山慎治】▽広島河田監督代行(25戦ぶり猛打賞の坂倉に) コロナ組が帰ってくるときに坂倉の状態が上がっていると非常に良い。今後は期待が持てる。○...広島マクブルームの3試合ぶり15号ソロも勝利につながらなかった。2点を追う3回1死。巨人山崎伊の浮いたシュートを捉え、左中間席に運んだ。1打席目の中前打に続く1発で3試合ぶりマルチ安打。「初回の打席からいい感じで積極的に振れていましたし、そういう意味ではいい打席だったと思います」。チームは苦境続くが「まずはプレーオフ、クライマックス進出というところに主眼を置いて、チーム全体が熱くなっていればいいかなと思います」と前を向いた。○...広島大盛が今季初の猛打賞で1番起用に応えた。3点を先制された直後の1回は三塁打で反撃の口火を切り、2回には左前打。1点を追う9回は2球バント失敗から、右翼への当たりで二塁を奪う果敢な走塁でミスを帳消しにした。「本当に意地で。打った瞬間ライトがセンターの方に寄っていたのが見えたので、行けると思って行きました」。主力野手の復帰が迫る中、代替選手として出場機会を得ている韋駄天(いだてん)が生き残りをアピールした。○...広島先発玉村が102球を投げ、6回3失点にまとめた。1回はボール先行の投球が目立ち、3安打1四球で3点を失った。それでも味方の好守もあり、2回以降は立ち直った。「後半真っすぐを投げ切れるようになってきたので、変化球も思い切って腕を振れるようになったかなと思います」。苦しみながらも6回まで投げ抜き、試合をつくった。○...広島2番手森浦が決勝打を浴びて競り負けた。同点の7回に登板した左腕は先頭小林の安打からピンチを招き、ウィーラーに左前決勝打を献上。最下位中日に1ゲーム差に迫られた。監督代行を務める河田ヘッドコーチは「もう必死こいてやるしかない。どれだけ気持ちを切り替えて奮起していくか。強気にやるかというところじゃないかな」とセットアッパーも務めた左腕の奮起を求めた。

◆広島は勝てば4位浮上の一戦を落とした。3点ビハインドを一時は追いついたが、中継ぎが競り負けた。試合後河田監督代行(54)は先発玉村や敗戦投手森浦の評価。新型コロナウイルスに感染していた菊池涼や野間、小園らの復帰の見通し。陽性ながら発熱している秋山に関して言及した。一問一答は以下の通り。-玉村は初回から粘った坂本ヒットの岡本に四球出したよな。次の回も四球を出して、ゲーム前のミーティングでは言ってるんだけど、打たれるのは構わんと。ちょっとけががあってね。投げられるようになってから日が浅いんでね。この次またチャンスがあるだろうし、また明日から監督が来るけど、チャンスがあるでしょう。-中継ぎ勝負の終盤。森浦の評価は一番自分がモヤモヤしているんじゃない。らしくないと言うよりはまだ実績がある投手ではないし、もう必死こいてやるしかない。見方からしたら2年目。向かっていくというところをやっていかないと。そこはヤツがどれだけ気持ちを切り替えて奮起をしていくか、強気にやるかというところじゃないかと思うんだけどね。-久しぶりに坂倉に3安打ホントだよ。なかなか1打席目にヒットが出なかったことが多かった。1打席目から引っ張ったヒットが出て、2打席目はしっかりバットに乗った左中間のツーベースだった。ちょっとコロナ組が帰って来る時にサク(坂倉)の状態が上がっていると非常に良い。今日はライアン(マクブルーム)の形が良かったし、龍馬(西川)は自然と合わせてくれるだろうし。今後は期待が持てるのかな。-菊池涼選手は練習参加も登録は見送った。今後は今日はね。明日また体調を見て。練習で体調を見ないと、明日またどうこうなっても困ってしまうので。明日の状態を見て、良ければ登録するとは思う。また明日、監督が来るので、そこで話になると思う。-ほかの選手は上本、小園、野間は明日(から練習に来る)。このメンツも明日見てみないと分からない。キクは今日、塁間とか離脱する前より走れているんじゃないかという感じだったので、大丈夫でしょうと思っているけどね。-秋山選手についてはまだちょっと。陽性ではないんだけど、体調不良がなんとなく続いてしまうような。経過見てみないと分からない。遠征中に呼ぶのか、はたまた帰ってきてからなのか、見てみないと分からない。おもったより長引いているかな。-明日から三塁ベースコーチその予定。小窪も8試合(三塁ベースコーチを)やって、昨日勝ったし、3回回して3点入ったし。いい勉強になったと思う。今後育っていってもらわないと行けないコーチ。だから立たせたので、いい勉強になったと思う。

◆巨人のドラ1守護神・大勢投手(23)が、90年与田(中日)、15年山崎(DeNA)、21年栗林(広島)に次いで史上4人目となる新人での30セーブを達成した。1点リードの9回に登板。先頭の代打松山に内野安打を許したが、代走曽根の二盗を大城が阻止。その後、大盛に二塁打を許し、ピンチを作ったが代打長野を三振、西川を二ゴロ打ち取り無失点で切り抜けた。自身43試合目の登板で30セーブを達成し、ナインと歓喜の輪を作った。試合後の一問一答は以下の通り■「まだ甘い」-ピンチを抑えて最後のアウトを取った瞬間は緊迫した場面を任されているので、2ストライクから、まだ甘いボールがいっていますし、決めに言ったフォークボールが甘いところに浮いてしまったりしている。そういうところがまだ自分に足りないところかなと思います■「本当に幸せ」-30セーブ積み上げた今、守護神のやりがいをどう感じている独特な雰囲気は感じますし、難しいポジションなんですけど。何と言いますか、他にはない、今まで野球をやってきた中で感じてきたことのないやりがいを感じています。そういう雰囲気の中で、プロの世界で勝負できているというのは自分にとって本当に幸せというか、プラスだと感じています■「緊張感、プレッシャーはある」-プレッシャーのかかる登板も。どのようなマインドで毎日、緊張感とかプレッシャーはあるんですけど。試合に出たらどのポジションでもプレッシャーはあると思いますし、そこで結果を出していかないといけないのがこの世界だと思う。結果を出して当たり前の世界で、しっかり結果を出し続けていくためにも、これからもっと成長して行かないといけないなと思います■「継続」-1年目の選手が結果を出し続けるのは大変なこと。コンディション維持のために取り組んでいることは1年目なので分からないですけど、準備や試合に入る前のストレッチ、睡眠も食事もトレーニングも変わらずに継続していくことが大事なんじゃないかなと思います■「抑えようという姿勢を」-プレッシャーを楽しんでいるようにも見えるやっぱりうまくいく日もあれば、いかないときもありますし。今日みたいにうまくいかない日でどれだけ粘れるか、その中でもどう抑えるかという、抑えようとしている姿勢をファンも観に来ていらっしゃると思う。そういうところには気を使って、どういった姿、形で見られているかというのは意識して投げています■「誰もが納得する37セーブを」-新人歴代最多の37セーブへの思いは結果的に37セーブ(を達成するのがいい)という方が強いですけど、1年目でしか挑戦できない数字でもある。そういうチャンスは絶対に残り数試合で来ると思うので、1試合1試合集中して。ギリギリで37セーブじゃなくて、誰もが納得するような37セーブを迎えられたらいいなと思います

◆4位巨人が5位広島との接戦を制して連勝を飾った。初回2死満塁、29歳の誕生日だった若林晃弘内野手の走者一掃の適時二塁打で3点を先制したが、先発山崎伊織投手が5回9安打3失点(自責2)と追いつかれたまま終盤に突入した。7回先頭、10日中日戦以来のスタメンマスクだった小林誠司捕手が3カ月ぶり、41打席ぶりの安打で出塁。代打湯浅大内野手は初球で犠打成功。1死二塁、1年ぶりに1番起用のゼラス・ウィーラー内野手が左前に決勝適時打を放った。最後は守護神の大勢投手が締め、史上4人目の新人での30セーブを達成した。試合後、原辰徳監督(64)の主な一問一答は以下の通り。■新守護神には、見習うべきところがある-最後はしびれる展開だったが大勢がきっちり締めた。新人では史上4人目の30セーブ「常にいい精神状態というか、いい脈拍の中で放ってますね。高ぶることなく、ある程度の脈拍を持ちながらね、素晴らしいと思いますね。持って生まれたのか、あるいは22年間で築きあげたのかね。だいたい、脈拍が上がったり下がったりするのが常だけれども、そこはたいしたもんだなというね、見習うべきところはありますね。我々の方が心拍数が上がっているかも(笑い)」-開幕時からの成長点は「みんながマークしているわけですから、これからさらに厳しい戦いにはなると思いますよ。それでも堂々と立ち向かっている、挑戦している姿というのはね、非情にいいと思います」■ハッスル大魔王、期待通りの大ハッスル-1番ウィーラーの狙い、期待「いろんな意味で起爆剤になるというところをね、やっぱり期待をしましたね。ハッスルマンだから」-吉川は状態を見て「そうですね。今日はスターティングメンバーから外したというところですね」■信頼するからこそ、主軸には期待値も高い-7回の勝ち越しはそれぞれが仕事をした「そうですね。まあ、あそこの、ボークを誘った(1点を勝ち越してなお1死一、二塁で、代走で出場して二盗を決めた二塁走者)増田大輝の走塁ね。あそこを何とかやっぱり、一番うちの信頼するバッター(丸が見逃し三振)ですから、誰も打てなかったかもしれないけども、なんとか振りにいってほしいというのはあるね」■若き右腕には成長ぶりを見いだす-先発の山崎伊「少しずっと続けて中6日ぐらいできているでしょ? そのへんで、少し疲れはあるのかなというのはあるけどね。まあそれでも、そこそこゲームは作っているというところにね、成長の跡はあると思いますよ」■勝機をたぐり寄せた、救援陣の働きぶりにも感謝-6回から中継ぎ陣が無失点でつないだ「そうですね。特に鍵谷があそこ(6回)ですぱっといったというのが大きいと思いますね。バトンを高梨に、平内に、というね」

◆最強ルーキーが突き進む。巨人の守護神・大勢投手(23)が史上4人目となる、新人での30セーブを達成した。1点リードの9回、いつも通りヒリヒリする場面で呼ばれた。まだセーブ失敗は1度だけ。しかし、先頭の広島松山に3ボールから内野安打とらしくない。大城が二盗を刺して1死後も、大盛に二塁打を浴びてピンチは続いた。それでも動じない。代打長野を152キロ直球で空振り三振。西川をフォークで二ゴロに仕留め、試合を締めた。30度目の幕切れの感触。「緊張感やプレッシャーはあるけど、そこで結果を出さないといけないのがこの世界だと思う」とやりがいを見いだして、積み重ねてきた。他競技のスターからも刺激を受ける。6月19日の東京ドーム。日本中が注目した世紀の一戦があった。最強の男2人が殴り合う。「THE MATCH 2022」で行われた那須川天心対武尊。超満員の5万6399人が生観戦した究極の勝負に、大勢も目を奪われた。敵地中日戦を終えて新幹線で帰京後、スマホで観戦。「見る前からワクワクしますし、ああいうアスリートになりたい」と触発された。大勢自身も球史に名を残す最強の存在へ。新人歴代最多の37セーブも視野に入る。残り25試合。「結果的にできたらなと。記録を塗り替えられていくのがスポーツの醍醐味(だいごみ)だと思う。誰もが納得するような37セーブを迎えられたら」と言った。重圧もある。うまくいかないときもある。でも目指す先があるから強くなれる。【小早川宗一郎】▽巨人原監督(大勢について) 常に、いい精神状態で放っていますね。みんながマークしているわけですから、これからさらに厳しい戦いにはなると思います。それでも堂々と立ち向かっている、挑戦している姿は非常にいいと思います。▽巨人桑田投手チーフコーチ(大勢について) 彼の努力と、原監督も何度も3連投させたい場面があったと思うんですけど我慢してくれてね。大勢の1年間通して投げるという目標を後押ししてくれたおかげ。やられてもまた起き上がれるだけの精神力もあると思う。1つでも多くセーブを挙げられるように、これからも頑張ってもらいたい。▽巨人小林(10日の中日戦以来の先発マスク。7回先頭で3カ月ぶり、41打席ぶりの安打を放って決勝点を演出) 勝ち越し点につながるヒットになって良かったです。▽巨人若林(1回2死満塁、右手血行障害改善手術前の4月29日阪神戦以来の打点となる走者一掃の適時二塁打。29歳の誕生日に花を添える) 追い込まれていたので三振だけはしないようにと思っていた。少し詰まっていたけどレフトの頭を越えてくれて良かった。

◆巨人のゼラス・ウィーラー内野手(35)が昨年の8月29日の中日戦(バンテリンドーム)以来となる「1番・左翼」で先発する。相手先発が左腕・玉村ということもあり、両打ちの若林を含め、スタメン9人中7人を右打者で並べた。

◆「6番・右翼」で先発した巨人・若林晃弘内野手(29)が先制タイムリーを放った。一回2死満塁で迎えた第1打席。カウント2-2から玉村が投じた145キロの直球を捉え、左翼の頭上を越える走者一掃の二塁打をマーク。先発の山崎伊に貴重な援護点をプレゼントした。この日は29歳の誕生日。両打ちのユーティリティープレーヤーは、オフに課題として取り組んできた右打席で結果を残した。

◆巨人・小林誠司捕手(33)が同点の七回先頭の第3打席で左前打をマークした。代わったばかりの広島の左腕、森浦からライナー性の打球を左翼線へはじき返した一打は、5月27日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来、実に3カ月、41打席ぶりの安打だった。最近は試合終盤の守備固めでの起用が多く、無安打の期間が伸びていたが、久々の快打でトンネルを抜けた。「8番・捕手」での先発起用に応えるチャンスメークを果たし、代走・重信と交代。1死二塁からウィーラーの左前適時打で勝ち越す起点となった。

◆巨人は一回2死満塁で若林が左越えに走者一掃の3点二塁打を放って先制した。その後に追いつかれたが、七回に1番で先発起用されたウィーラーが適時打を放ち、勝ち越し。九回を無失点で締めたD1位・大勢が30セーブ目を挙げた。絶好の好機を一振りでものにした。26日に29歳の誕生日を迎えた巨人・若林が「6番・右翼」で先発し、先制の3点二塁打を放った。「少し詰まっていたけど、レフトの頭を越えてくれて良かった」一回2死満塁で迎えた第1打席。カウント2-2から広島・玉村が投じた145キロの直球を逃さなかった。左越えの一打に一走の岡本和も生還。自らの誕生日に花を添える走者一掃の先制打に、塁上で両手を突き上げた。両打ちで内外野を守れる29歳。今オフは、右打席での打力強化を課題に掲げ、バットを振り込んだ。「(昨季は)僕が左打席に立っているときに左投手を出して、僕を右(打席)に変えるという戦略が何度かあった。悔しい気持ちがあったので、重点的に鍛えていきたい」。磨きをかけてきた右打席で勝負強さを発揮した。プロ5年目。6月に右手の血行障害の手術を受けて離脱するも、今月17日の午前中に3軍で実戦復帰すると、午後には1軍に即昇格。復帰後は5試合に先発出場し、存在感を示している。広島先発の左腕、玉村対策としてウィーラーを昨年8月以来の1番で起用するなど、スタメン9人中7人を右打者で並べた。打線を大幅に組み替えて臨んだ一戦で、6番に座る両打ちの若林が輝きを放った。(樋口航)

◆巨人のドラフト1位・大勢投手(23)=関西国際大=が30セーブ目をマーク。新人では1990年の与田剛(中日)、15年の山崎康晃(DeNA)、21年の栗林良吏(広島)に続く史上4人目の快挙となった。1点リードの九回に5番手として登板。先頭の代打・松山に遊撃への内野安打で出塁を許したが、代走・曽根の二盗を捕手の大城が阻止。その後も、大盛に二塁打を浴び、ピンチを背負ったが代打・長野を空振り三振、最後は西川を二ゴロに仕留めた。今季43試合目の登板で節目の数字に到達し、守護神は「ここまで(セーブを)積み上げてこれたのも野手の皆さんが守ってくださったおかげ。色々な人の支えがあってとれた30セーブだと思います」と感謝した。

◆広島の玉村は3―3の六回限りで降板し、4月7日以来の2勝目はならなかった。一回2死満塁で若林に左越えに走者一掃の二塁打を浴びたものの、徐々に制球力を取り戻して追加点を許さなかった。前回登板した今月19日のDeNA戦で4回4失点と崩れた反省を生かし、先発の役割を果たした。「こういう形かなというのが分かってきた。次回は試合の入りからしっかりやりたい」と手応えをにじませた。

◆巨人を勝利に導いたのは出番を減らしている2人だった。3―3の七回に先頭の小林が左前打で出塁。これが元正捕手にとって5月27日以来の安打だった。犠打で1死二塁とし、今季初めて1番で先発起用されたウィーラーがしぶとく左前へ勝ち越し打を運んだ。小林は「勝ち越し点につながるヒットになって良かった」と言い、2軍暮らしも長かったウィーラーは「気持ちで打ちにいった。チームに貢献できてうれしいよ」と笑顔だった。

◆広島は攻めきれなかった。三回に2得点して追い付いても四回以降はゼロ行進。巨人を上回る12安打を放って3得点とつながりが悪く、3―4の九回1死二塁の同点機も生かせなかった。主力に新型コロナウイルス感染が相次いで苦しい状況が続く。それでも菊池涼の試合復帰は間近で、坂倉は3安打と着実に復調している。河田監督代行は「感染した選手が戻ってくるころに坂倉の状態が上がっているので、打線の今後に期待が持てる」と努めて前向きに話した。

◆巨人のドラフト1位・大勢投手(23)=関西国際大=が26日、広島22回戦(マツダ)の九回に登板し、1回無失点。1990年の与田剛(中日)、2015年の山崎康晃(DeNA)、21年の栗林良吏(広島)に続き、史上4人目となる新人の30セーブを達成した。チームは4-3で競り勝ち、連勝で3位の阪神に1ゲーム差と迫った。どんなピンチでも、大勢は表情を変えない。4-3の九回2死二塁。西川をフォークボールで二ゴロに仕留めると、流れる汗もそのままに大城と握手を交わした。今季43試合目の登板で、大台の30セーブに到達した。「自分的に100点ではなかったが、勝ててホッとしている。いろんな人の支えがあっての30セーブだと思います」先頭の代打・松山に内野安打で出塁を許したが、代走・曽根の二盗を大城が阻止。その後も一打同点のピンチを背負ったが、最速154キロの直球を軸に気迫満点の投球で封じ込んだ。新人では与田(中日)、山崎康(DeNA)、栗林(広島)に続く史上4人目の快挙となった。開幕から守護神を任され、失敗はわずか1度。重圧のかかる場面の連続でも「今まで野球をやってきた中で感じたことのないやりがいを感じている」といいのける。チームでの信頼感は絶大だ。日々の努力があって今がある。投球の結果に関わらず、登板する度に、関西国際大時代から慕う治療院「リバース」(大阪・羽曳野市)の萩原淳由さんとテレビ電話などで投球フォームをチェックしている。コンディション管理でも助言をもらっている〝師匠〟との二人三脚でつかみとった偉業だった。次に見据えるのは、DeNA・山崎と広島・栗林が持つ37セーブの新人最多記録。「記録を塗り替えられていくのがスポーツの醍醐味(だいごみ)。1年目でしか挑戦できない数字でもある。誰もが納得するような37セーブを迎えられたら」と大勢。残り25試合。背番号15の挑戦はここからだ。(樋口航)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
66471 0.584
(↑0.004)
-
(-)
29493
(+6)
439
(+3)
136
(+3)
61
(-)
0.252
(↑0.001)
3.470
(-)
2
(-)
DeNA
58492 0.542
(↓0.005)
5
(↓1)
34387
(+3)
402
(+6)
89
(+2)
37
(+1)
0.252
(-)
3.360
(↓0.03)
3
(-)
阪神
57602 0.487
(↓0.004)
11
(↓1)
24402
(+2)
342
(+5)
73
(-)
89
(-)
0.241
(-)
2.550
(↓0.02)
4
(-)
巨人
56611 0.479
(↑0.005)
12
(-)
25445
(+4)
506
(+3)
131
(-)
51
(+1)
0.243
(↑0.001
3.870
(↑0.02)
5
(-)
広島
54623 0.466
(↓0.004)
13.5
(↓1)
24447
(+3)
451
(+4)
73
(+1)
24
(-)
0.255
(↑0.001
3.520
(-)
6
(-)
中日
51611 0.455
(↑0.005)
14.5
(-)
30331
(+5)
402
(+2)
55
(-)
45
(+3)
0.248
(↑0.002)
3.360
(↑0.01)