DeNA(★3対6☆)ヤクルト =リーグ戦17回戦(2022.08.26)・横浜スタジアム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ヤクルト
00000510061103
DeNA
0000030003702
勝利投手:サイスニード(7勝5敗0S)
(セーブ:マクガフ(0勝2敗32S))
敗戦投手:大貫 晋一(10勝5敗0S)

本塁打
【ヤクルト】村上 宗隆(46号・6回表3ラン),オスナ(14号・6回表2ラン),村上 宗隆(47号・7回表ソロ)
【DeNA】戸柱 恭孝(3号・6回裏ソロ),牧 秀悟(21号・6回裏2ラン)

  DAZN
チケットぴあ DeNA戦チケット予約 ヤクルト戦チケット予約

DAZN

◆ヤクルトは0-0で迎えた6回表、村上の3ランとオスナの2ランで、一挙5点を先制する。続く7回には、村上の2打席連続本塁打となるソロが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・サイスニードが今季7勝目。敗れたDeNAは、先発・大貫が6回に崩れた。なお、この試合でヤクルト・村上がNPB史上最年少での通算150本塁打を達成した。

◆本拠地17連勝中のDeNAが、4ゲーム差に迫った首位ヤクルトとの直接対決3連戦に挑む。最大17・5ゲーム差から、8月16勝3敗で急接近。夏に強いDeNA。17年8月には、プロ野球タイとなる3試合連続のサヨナラ勝利を飾った。横浜スタジアムで球団史上57年ぶり2度目となる劇的勝利。当時の紙面で、闘魂こもった真夏の強さを振り返ります。(所属などは当時)元気があれば何でもできる、ハマスタ劇場なら3試合連続サヨナラ勝利もできる! DeNAが9回に代打後藤武敏内野手の二塁打から始まり、9番倉本寿彦内野手がスピンのかかった内野安打でサヨナラへ導いた。3試合連続サヨナラ勝利は、球団史上では初の日本一に輝いた60年6月以来57年ぶり2度目の快挙。逆・神ってるハマスタ劇場で、首位・広島から3連勝を収めた。わずか50センチだけ届かなかった闘魂の1発を、9番倉本がポテンヒットで埋めた。9回、代打・後藤が右中間フェンス上部の電光掲示板に直撃する二塁打を放った。続く倉本はフルカウント。振り抜いたバットは、146キロの高めの直球の下をかすめた。バックスピンがかかった打球のバウンドは、人工芝にひっかかって勢いを殺した。名手・菊池のグラブの下をくぐり、サヨナラタイムリー。その感触を「最高でした!」と言った後、「ラッキーでした」と笑顔で言い直した。じわりじわりと、風向きが変わっていった。この試合も3点ビハインドから反撃開始。6回、4番ロペスが3試合連続ソロアーチ、7回には前夜にサヨナラヒットを打った梶谷が左中間スタンドに運んで1点差に迫った。連日連夜のハマスタ劇場。その波に乗った筒香が、8回に同点タイムリーで追いついた。先発今永が1回先頭の田中から投手強襲で右足首を痛打され、不安定な投球で5回4失点。逆風にさらされたが、終盤には完全に追い風が吹いていた。9回に何かが起こるハマスタ劇場。2死でアントニオ猪木氏のテーマソング「炎のファイター」が流れるとゴメスの異名を持つ後藤が登場した。チーム最年長で、代打の切り札。ハマスタ劇場の熱風を追い風に、打席に入りサヨナラにつながる一打を放った。11日には、イベントで同氏が訪れ試合前にビンタで闘魂注入されていた。2週間遅れで闘魂こもった殊勲打に「(スタンドまで)いってくれという感覚だった。勝つことが一番大事」と喜んだ。3試合連続サヨナラ勝利は60年以来57年ぶりの快挙。その年に球団初の日本一に輝いている。ラミレス監督は「いい兆候だが、今一番集中しないといけないのは明日からの神宮でのヤクルト戦」と、奇跡の余韻に浸ることなく、次へと目を向けた。DeNAが22、23日に続いてサヨナラ勝ち。3試合連続サヨナラ勝ちは15年中日以来、15度目のプロ野球タイ記録。DeNAでは初優勝した大洋時代の60年以来、57年ぶり2度目になる。同一カードでは78年ヤクルト、97年日本ハム、08年阪神に次いで4度目だが、首位相手に3試合連続サヨナラ勝ちは初めてだ。また、途中のスコアが22日は1-5、23日は0-5、24日は1-4と、3試合ともリードされた試合を逆転。サヨナラ勝ちした3試合すべて逆転は78年ヤクルト、09年ヤクルト、11年オリックスに次いで4度目。3試合とも3点差以上をひっくり返してサヨナラは初めてになる。

◆DeNA大貫晋一投手(28)はヤクルト村上宗隆を抑えられるか。両者の通算対戦成績は32打数10安打、被打率3割1分3厘。被本塁打6本は大貫が対戦した打者の中では最多で、初対戦の19年から4年連続で1発を許している。

◆首位攻防戦に合わせて"得点圏の鬼"が帰ってきた。DeNA大和内野手(34)が1軍に合流した。8日に発熱、頭痛、のどの痛みを訴え、9日にPCR検査を受けて新型コロナウイルス陽性が判明し、戦線離脱していた。隔離療養を経て19日に復帰し、23日のイースタン・リーグ日本ハム戦(鎌ケ谷)から実戦復帰して2軍戦に3試合連続出場していた。大和は今季、71試合に出場し、打率2割5分4厘、0本塁打、16打点。得点圏打率は3割1分。"得点圏の鬼"と称される勝負強さを、首位ヤクルトとの3連戦(横浜)から再び発揮する。

◆DeNA期待の新助っ人、ロバート・ガゼルマン投手(29)が1軍へ合流した。この日は出場選手登録されなかったが、試合前練習が始まる前には首脳陣、選手、スタッフらが集まった前であいさつをした。三浦大輔監督(48)は「新しいチームの一員として、早くチームにね(溶け込んでほしい)。1軍は今日が初めてですから、初めて会う選手も多いと思うんで。まあ、すぐ溶け込めるチームだと思っていますし、ガゼルマンも早くなじんで、ガゼルマンの力を発揮してくれたらと思います」と、期待した。補強期限が迫った7月28日に獲得した右腕は8月11日に来日。2軍へ合流後は、同18日のイースタン・リーグ巨人戦(ジャイアンツ)を皮切りに全て中継ぎで3試合に登板し、2回2/3を投げて0勝0敗、防御率3・38。2軍戦での登板をチェックした三浦監督は「ボールを動かす中で、まとまった投球もしますからね」と、印象を語った。ガゼルマンはメジャー通算184試合に登板し、通算20勝、15セーブをマーク。今シーズンの序盤は、鈴木誠也とカブスでプレーしていた。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、史上最年少となる通算150本塁打を達成した。6回の第3打席、DeNA大貫のスプリットをとらえた。3試合ぶりの1発となる今季46号を右翼席に弾丸ライナー。22歳6カ月での達成は、清原和博(西武)の22歳11カ月を抜いた。村上は「サイスニードがすごく粘って投げてくれていたし、チームとしても何とか先に点をとりたいという気持ちでした。追い込まれていたのでコンパクトに打ちました。最高の結果になって良かったです」と喜んだ。前回カードの広島戦では、24日に45号逆転3ランを放つと、翌日から勝負を避けられた。25日は5打席中4打席で四球、うち2つが申告敬遠。前夜も申告敬遠が2つだった。球団日本人選手最多で並んでいた04年岩村の44本を塗り替え、記録更新を続ける4番が、首位攻防戦でも大きな1発を放った。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、史上最年少となる通算150本塁打を達成すると2打席連続でアーチを描いた。6回の第3打席、DeNA大貫のスプリットをとらえ、3試合ぶりの1発となる今季46号を右翼席に弾丸ライナー。これで22歳6カ月での達成は、清原和博(西武)の22歳11カ月を抜いた。さらに7回、今度は高々と打ち上げる打球で、右翼スタンドへ運ぶ今季47号ソロを放った。5点リードした直後、3点奪われ2点差に追い詰められた。その直後の2打席連発に、村上は「取られた直後だったので簡単には終わりたくないという気持ちでした。思い切って打ちにいけましたし、シッカリと押し込めました」と奮い立たせて打席に立っていた。

◆ヤクルト村上宗隆内野手がDeNA17回戦(横浜)の6回、大貫から今季46号を放ってプロ野球179人目の通算150本塁打を達成した。初本塁打は18年9月16日広島22回戦(神宮)で岡田から。22歳6カ月で達成は90年清原(西武)の22歳11カ月を抜く最年少記録で、プロ5年目に到達は清原以来2人目だ。出場525試合は歴代11位のスピードで、日本人選手では20年山川(西武)の498試合に次いで2位になる。村上は50号が223試合目、100号が379試合目、150号が525試合目に達成し、100号からの50本は146試合とペースアップ。50、100号では日本人最速の山川と58試合差だったが、150号は27試合差に接近。200号では「最年少」に加え「日本人最速」を狙う。7回には47号。1試合2本以上のマルチ本塁打は今季11度目となり、シーズン11度のマルチ本塁打は85年バース(阪神)85年落合(ロッテ)13年バレンティン(ヤクルト)に並ぶプロ野球タイ記録。

◆DeNAが横浜スタジアムでの連勝記録を"村神様"に「17」で止められた。投手陣が首位ヤクルトをけん引する村上宗隆内野手(22)に2本塁打を浴びて完敗。6月28日阪神戦から1分けを挟んで続けてきたホームでの白星街道は約2カ月ぶりに終点を迎えた。

◆DeNAが横浜スタジアムでの連勝記録を"村神様"に「17」で止められた。投手陣が首位ヤクルトをけん引する村上宗隆内野手(22)に2本塁打を浴びて完敗。6月28日阪神戦から1分けを挟んで続けてきたホームでの白星街道は約2カ月ぶりに終点を迎えた。三浦大輔監督(48)は「連勝ストップしたことは残念ですけど、これを引きずらないように切り替えて、なんとしても明日取れるように準備してやっていきます」と話した。先発した大貫は5回まで走者を出しながらも粘りの投球で無失点も、6回に村上にメモリアルアーチを被弾した。無死一、二塁の場面で史上最年少の通算150本塁打となる先制46号3ランを献上。その後もピンチを背負って降板すると、2番手の宮国がオスナに14号2ランを打たれて、一挙5失点となった。6回裏に代打戸柱の3号ソロ、4番牧の21号2ランで3点をかえして高めた反撃ムードを消し去られたのも村上だった。3番手の三上が7回に2ボールから、甘く入った143キロの直球を捉えられて2打席連続となる47号ソロを被弾。警戒していた"村神様"が無類の強さを誇ったハマスタに降臨し、チームは7月22日から24日までの3連敗以来となる約1カ月の2連敗。首位攻防第1ラウンドを落として、首位ヤクルトとのゲーム差は「5」に広がった。

◆DeNAが横浜スタジアムでの連勝記録を"村神様"に「17」で止められた。最警戒していたヤクルト村上に手痛い2本塁打を許して、約2カ月ぶりに本拠地で敗戦。三浦大輔監督(48)は試合後に「あの1本目と2本目は違います」と、振り返った。史上最年少の通算150本塁打となった1本目は、先発大貫が6回無死一、二塁でフルカウントから、空振りを狙ったスプリットが甘く入った。指揮官は「しんどい場面で攻めていった中で(ストライク)ゾーンに残ってしまったということだと思います」。歩かせても無死満塁となるシチュエーション。ミスショットしなかった村上のすごみを感じていた。2本目は、3番手の三上が2ボールから被弾。内角を狙った直球がシュート回転して真ん中付近へ入ったところを捉えられた。三浦監督は「コメントはないです。あの場面はないです」。1発を避けられる状況だっただけに、言葉にも悔しさがにじんだ。それでも、意地は見せた。一挙5失点の後の6回の攻撃では、代打戸柱と4番牧のアーチで一時2点差に迫った。「無抵抗じゃなかった」と手応えも感じた三浦監督は、「3連戦の初戦、取れなかったことは痛いですけど、明日取り返すチャンスはあります。やってきたことは間違っていない。選手たちが力を付けてきたのは間違いない。まだまだ自信を持って、明日全員で取り返せるように、この悔しさをぶつけられるようにやっていきます」。後半戦初の連敗も、積み上げてきた白星と自信は簡単に崩れない。直接対決第2ラウンドでやり返す。【木下大輔】○...先発大貫が村上のメモリアル弾に沈んだ。序盤は相手の拙攻にも助けられるなど、5回まで無失点も、6回無死一、二塁で、村上に通算7本目の被本塁打となる決勝の先制46号3ランを献上。その後も1死二塁のピンチを招いて降板して5敗目(10勝)。「イニングの途中でリリーフの方にマウンドを譲る形となってしまい、悔しいですし申し訳ないです」と、コメントした。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が新たな金字塔を打ち立てた。6回に46号先制3ランとなる弾丸ライナーを放ち、通算150本塁打を達成。清原和博の22歳11カ月を塗り替え、22歳6カ月での最年少記録を更新した。さらに7回には大きな放物線を描く2打席連続の47号ソロをマーク。球史に名を刻んだ4番の今季11度目の複数本塁打で、2位DeNAとの直接対決3番勝負初戦を制した。相手の本拠地連勝記録を17で止め、5ゲーム差に広げる大きな1勝となった。回を追うごとに張り詰める緊張感。その糸を、村上が自ら一瞬だけほどいた直後だった。0-0の6回無死一、二塁での第3打席。カウント1-2でタイムをとった。対するDeNA大貫もプレートを外し、息を吐く。勝負の分かれ目。フルカウントとなった7球目、勝負にきたスプリットをとらえ、右翼席へ弾丸ライナーを突き刺した。インパクトから約2・8秒での到達。「追い込まれていたのでコンパクトに打ちました。最高の結果になって良かったです」。均衡を破る1発は歴史的記録となった。22歳6カ月での通算150本塁打を達成し、清原の22歳11カ月を抜く史上最年少記録となった。その直前の6球目、ボールを見送ると、四球と間違えて一塁方向へ歩き出した。鋭い眼光は一瞬にして消え去り、22歳の笑顔。打席では「間違えちゃった」とこぼした。試合後、リラックス効果こそ「ないっすね」と否定し「恥ずかしかったです」。それでも肩の荷を下ろしたような破壊力で、弾丸ライナーを演出した。7回には2ボールの有利なカウントから振り抜き、大きな放物線を描いた47号ソロ。約6・9秒と、4秒差もある対照的な1発は、今季11度目となる複数本塁打。直近5試合で4本塁打、10四球。勝負を避けられる中で、数字を伸ばしてきたのは、失敗の先には成功が待っていると信じているから。「苦しいことの方が、うれしいことより多い。1回のうれしさは、9失敗した分だけ、うれしいことに。失敗することによって、成功というのがより一層うれしくなりますし。失敗は成功のもとじゃないですけど」。22歳にして、その境地にたどり着く。直接対決3番勝負第1ラウンドは、自らの2発でKO勝利。猛追するDeNAが17連勝していた敵地で制した。「チームが勝つためにやるのが一番なので、もちろん自分が犠牲になっても点を取りたい場面だったり、なんとかチームにいい流れをっていうときもあると思うので、チームが勝てるようにチームのために動きたい」。変わらぬ信条で臨む。【栗田成芳】<過去のハマスタ仰天弾>フィルダー(阪神) 89年8月13日、大洋戦で2打席連続場外弾を含む3発。7回は150メートル、9回は160メートル。1試合で場外2発はハマスタ初。マイヤー(大洋) 90年8月29日、内藤(ヤクルト)から左翼場外の公園へ推定160メートル。3A時代に179メートル飛ばしたというパワーを見せつけた。松井秀喜(巨人) 98年5月13日、場外弾を含む2発。3回、戸叶(横浜)からの1発は右翼場外へ150メートル。「打った瞬間、場外だと思った。あれで場外に行かなかったら逆にショック」。長嶋監督も「はるかかなたに飛んでいったね~」。ウッズ(横浜) 03年6月8日、右打ちにもかかわらず右中間場外へ工藤(巨人)から推定160メートル。04年4月6日には伊良部(阪神)からスコアボード最上段を破壊する160メートル。阿部(巨人) 12年8月26日。センターへの大飛球は、フェンスに直撃する軌道が突然、空中でバウンドするように軌道を変えてバックスクリーンに飛び込んだ。球場関係者がボールを調べたが異常なし。「鳥に当たった」「透明のUFOに当たって跳ね返った」とネット上でも騒ぎに。バレンティン(ヤクルト) 13年4月29日、DeNA戦で場外2発を含む1試合3発。柳田悠岐(ソフトバンク) 15年6月3日、三浦(DeNA=現監督)から電光掲示板直撃の推定150メートル弾。当たった場所は衝撃で点灯せず黒くなった。筒香嘉智(DeNA) 16年7月12日、福谷(中日)から7回に右中間場外へ推定155メートル。5回にも右翼席看板に当てる特大弾。佐藤輝(阪神)21年4月9日、右中間の場外へ推定140メートルの3号ソロ。プロ1年目のルーキーがレジェンドスラッガーたちに飛距離で肩を並べた。

◆ヤクルトが首位攻防戦初戦で打順を組み替えた。高津臣吾監督(53)は「原点に返って」と、6試合ぶりに4番村上の前に3番山田を起用。すると2安打放ち、8回には中前への当たりを好捕から、好送球でアウトに仕留めた。「彼はこんなもんではないのは確か。今日の2本と守備を見ると、やっぱり山田哲人だなと思います。初戦取れたのは非常に大きい」と手応えをつかみ5ゲーム差に広げた。

◆DeNAが1分けを挟んで17連勝中だった本拠地の横浜スタジアムで19試合ぶりに敗れた。"村神様"ことヤクルト村上宗隆内野手(22)に投手陣が2本塁打を浴びるなど、打ち負けた。三浦大輔監督(48)の試合後の主な一問一答は以下の通り。-先発大貫について三浦監督 本当に我慢して投げたと思うし、よく踏ん張ったと思います。-6回は村上に先制3ランを献上三浦監督 そうですね。あそこでね、(カウント)3-2から(点数も)0-0のところでね、ノーアウト一、二塁で苦しい場面ですけどね。痛い3ランになりましたけど...まあまあそうですね、踏ん張りながらやっていましたが...。次、頑張ってもらいます。-6回の攻撃では、すぐに3点を取り返した三浦監督 戸柱が代打でいってくれて、まだまだというところを見せてくれましたし、後につながって牧もそう。無抵抗じゃなかった。-後半戦に入って初の連敗。ここでズルズルいくわけにはいかない三浦監督 いや、もちろん。確かにね、3連戦の初戦、取れなかったことは痛いですけど、明日取り返すチャンスはありますし。やってきたことは間違っていないのでね。選手たちが力を付けてきたのは間違いないので、まだまだ自信を持って、明日集中して全員で取り返せるように、この悔しさをぶつけられるようにやっていきます。-やはり村上に2本塁打を打たれたことが敗因?三浦監督 もちろん4番ですからね。ポイントゲッターになりますし、あれだけ当たって成績も残している打者ですから。そこもそうですし、他の打者もね、状態のいい選手もいますから打線としてどうやって抑えていくかということを、もう1回また明日ね、練り直してやっていきたいと思います。-結果論ではあるが、7回の2本目は2ボールから。歩かせてもいい場面ではあったが、監督としては?三浦監督 そこですか? コメントはないです。あの場面はないです。-村上に打たれた2本塁打とも勝負せざるを得ない場面だったということ?三浦監督 あの1本目と2本目は違います。-坂本は2度目のリリーフ。適性も感じている?三浦監督 連投になったけど、球威も落ちることなくしっかり投げてくれたと思います。ブルペンに入って新しい坂本を見せてくれていますし、継続してもっともっとレベル上げていってくれたらと思います。

◆DeNAの新助っ人ガゼルマンが1軍へ合流した。26日は登録を見送られたが、状態を確認した上で27日から登録される見込み。三浦監督も「すぐ溶け込めるチームだと思っていますし、早くなじんで、力を発揮してくれたらと思います」と、期待するメジャー通算184試合の経験豊富な右腕をブルペンに入れ、厚みを持たせる。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、史上最年少となる通算150本塁打を達成した。6回の第3打席、DeNA大貫のスプリットを捉え、3試合ぶりの1発となる今季46号を右翼席に弾丸ライナーで運んだ。22歳6カ月での達成となり、清原和博(西武)の22歳11カ月を抜いた。さらに7回。今度は高々と打ち上げる打球で、右翼スタンドへ2打席連続となる47号ソロを放った。チームは村上の2本塁打4打点で、4ゲーム差に迫った2位DeNAに勝利。DeNAの本拠地17連勝も止めた。以下、村上の一問一答-通算150号その前の2打席うまくいかなかったので、あの打席は後ろにいい形でつなごうと思って打席に入りました。後ろの打者に少しでも楽な場面で打たせられるように思いましたし、最低でもランナーを進める気持ちでした。-感触はライナーだったんで入るかなと思ったんですけど、うまく打てたんでよかったです。-150号はどんな1本まだまだもっともっと打ち続けたいと思いますし、こういう節目で打てたのはうれしいですし、まだまだ打てるように頑張ります。-最年少記録を更新すごく光栄に思います。-首位攻防初戦、チーム全体で今日は大事だと誰がどうみても今日はすごく大切な試合。ベイスターズに追い上げられている中で、すごく大事な初戦。チームみんなも周りのお客さんもわかっていたと思います。これだけたくさんのお客さんが来てくれて、すごくいい試合ができたと思います。-目標は数字じゃなく、1日1日成長したいなと思いますし、その先っていうのは常に日々、1年1年、1日1日成長することなんで、そこに数字だったり記録だったり、そこについてきているだけ。僕の目標は1日1日成長すること。残り何年、野球ができるかわからないですけど、その目標は崩さずやりたいなと思います。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、史上最年少となる通算150本塁打を達成すると2打席連続でアーチを描いた。清原の姿にダブって見えた。球界に長く身を置く杉村打撃コーチは、西武の黄金時代を回想しながら言う。「バッティングケージに入る前の真剣さ、すごい真剣にやっていたのを覚えている。清原、秋山ね。ティーバッティングをしっかりやっていく。そういう部分で村上も手を抜かず、ベンチの裏でゴムで強化運動したり屈伸したりっていうのを、俺らも見てるからさ。手を抜かない。そういう部分でダブる部分あるよね」と重ね合わせる。清原の記録を塗り替えても、村上の中で達成感は薄い。「清原さんはもっとすごいホームラン記録とか、記録を持っている人がすごくいる。単純に塗り替えられたというか、それくらいの気持ち」。33歳離れ、世代は違う分、実感はしづらい。それでも、当時を見ていた人にとって、野球へ取り組む姿勢は、大きく重なる部分があるのかもしれない。【栗田成芳】

◆歴代3位の本拠地17連勝中のDeNAは4ゲーム差で追う首位・ヤクルトとの直接対決3連戦を迎える。試合前に慣例の報道陣の取材に応じた三浦大輔監督(48)は「やることは変わらないので、やってきたことをやるだけ」と意気込んだ。両チームの首位争いといえば1997年以来。前半戦に独走したヤクルトを猛追する展開は酷似しているが、指揮官は「知っているのはコーチたちくらいじゃないですか。昔とは比べられないですから。もちろん、当時のファンの方とかがそうやって盛り上がってくれるのは幸せなことですし、ありがたいこと。もっともっと盛り上げられるように」と目の前の一戦の必勝を誓った。25年前は11ゲーム差の2位に終わったが、今年は...。ちなみにここまでの対戦成績はヤクルトの9勝7敗。

◆DeNAの新外国人、ロバート・ガゼルマン投手(28)=前カブス=が1軍に合流。試合前の練習でキャッチボールなどを行った。練習前には、グラウンドでチームメートにあいさつ。「きょう、合流できて本当にうれしいです。このチームに入れて光栄な気持ちでいっぱいです。皆さんがすごくいい戦いをしているのを見ていますので、その流れに乗ってチームに貢献できるように、この横浜の街に貢献できるように頑張っていきます。ロバート、ロブ、ジィーと呼んでください」と呼びかけると、仲間の温かい拍手に包まれた。この日の昇格はお預けとなったが、過密日程が控えるチームのリリーフとして起用が見込まれる右腕に、三浦監督は「球を動かす中で、まとまった投球をする。すぐ溶け込めるチームだと思っていますし、早くなじんで、ガゼルマンの力を発揮してくれたら」と期待した。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が六回、46号3ランを放ち、史上最年少の22歳6カ月で通算150本塁打を達成した。通算100本塁打&シーズン100打点の史上最年少記録(21歳7カ月)、最年少21歳でのセ・リーグMVP受賞、最年少シーズン40本塁打(22歳6カ月)、史上初の5打席連続本塁打。数々の記録を打ち立ててきた燕の主砲が、またしても新たな記録を球史に刻んだ。均衡を破った。目の覚めるような弾丸ライナーで右翼スタンドに突き刺した。両軍無得点の六回無死一、二塁、村上は大貫から3ランを放った。清原和博(西武)の持つ22歳11カ月を抜く22歳6カ月での通算150号を達成。23日(広島)に、岩村明憲が持つ球団日本選手最多を塗り替えるシーズン45号の3ランを放って史上最年少記録に王手をかけ、大事な1、2位対決の初戦で達成した。令和初の三冠王も視野に捉える背番号55の勢いは止まらない。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が六回無死一、二塁で右翼席へ弾丸ライナーの本塁打を放ち、通算150号本塁打とした。「サイスニードがすごく粘って投げていてくれたし、チームとしても何とか先に点を取りたいという気持ちだった。追い込まれていたのでコンパクトに打ちました。最高の結果になってよかったです」22歳6カ月での到達は西武・清原和博の22歳11カ月を上回り、史上最年少記録。フルカウントからDeNA・大貫が投じたスプリットを一閃し、低い弾道で右翼席最前線に飛び込んだ。今季早くも46号。打点もキャリアハイを更新する114打点目を挙げた。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が六回無死一、二塁で右翼席へ弾丸ライナーの本塁打を放ち、通算150号本塁打とした。22歳6カ月での到達は、西武・清原和博の22歳11カ月を上回り、史上最年少記録。フルカウントからDeNA・大貫が投じたスプリットを一閃し、低い弾道で右翼席最前線に飛び込んだ。データBOXは以下の通り。?ヤクルト・村上が史上179人目となる通算150本塁打を達成。初本塁打は入団1年目の2018年9月16日の広島戦(神宮)のプロ初打席で岡田明丈から。?22歳6カ月での到達は、1990年の西武・清原和博の22歳11カ月を抜く最年少記録。?到達試合数のプロ野球最速は03年の西武・カブレラの380試合で、村上の525試合は歴代11位。日本選手に限ると、20年の西武・山川穂高の498試合に次ぐ2位で、88年の西武・秋山幸二の528試合を抜いた。

◆〝村神様〟はもう誰にも止められない。ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が七回に2打席連続となる右越えの47号ソロを放った。「点を取られた直後だったので、簡単には終わりたくないという気持ちでした。思い切って打ちにいけましたし、しっかりと押し込めました」史上最年少での通算150本塁打を達成した次の打席。DeNA・三上が投じた真ん中143キロの直球を捉えると、滞空時間の長い、これぞアーチストというきれいな弧を描いた。大事な1、2位の直接対決で若き主砲がリードを広げる大きな一発を放った。

◆DeNAの牧が4試合ぶりの21号2ランを放った。1―5の六回2死三塁で追い込まれながらもサイスニードの高め速球を右翼席へたたき込み「チャンスだったので何とか1点という気持ちで入った。ファンの方々の応援がものすごかったので打つことができた」と胸を張った。六回にヤクルトの村上が強烈な3ランを放っていた。同じ4番打者として、ライバルチームの主砲に負けじと意地の一発を放ち、本拠地を沸かせた。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が26日、DeNA17回戦(横浜)で六回に右翼席へ46号3ランを放ち、通算150本塁打を達成した。清原和博(元西武)の22歳11カ月を抜いてプロ野球史上最年少となる22歳6カ月で節目に到達。3試合ぶりの一発を弾丸ライナーで突き刺し、新たな球史の1ページを刻んだ主砲は七回にも47号ソロを放ち、6-3の勝利に貢献。ヤクルトは2位・DeNAとのゲーム差を5に広げた。歴史的瞬間も、いつも通り確信に満ちた表情で迎えた。六回無死一、二塁。村上がフルカウントからの7球目、大貫が真ん中付近に投げた135キロのスプリットを捉え、史上最年少での通算150本塁打を達成した。「追い込まれていたのでコンパクトに打ちました。最高の結果になって良かったです」弾丸ライナーで突き刺すと、右拳で大きくガッツポーズ。観客から温かい拍手を浴びて心地良さそうにダイヤモンドを一周すると、ベンチで中村から記念ボードをもらい祝福された。もはや誰にも止められない。清原和博(西武)の持つ22歳11カ月を抜く22歳6カ月での節目到達。23日の広島戦で45号の3ランを放ち、王手を懸けてからは厳しいマークにあって直近2試合では6四球と勝負を避けられる場面も多かった。しかし、この日はリーグ優勝を争うDeNAの投手陣と正面から対決。投ゴロ、空振り三振に倒れた後の第3打席で歴史の扉を開くと、七回には2打席連発。今度は高々と舞う対照的な弾道で47号ソロを右翼席にほうり込んだ。誰もが認める〝村神様〟だ。今季は2日の中日戦(神宮)でプロ野球史上初となる5打席連続本塁打を達成。王貞治、松井秀喜ら名だたるスラッガーでさえ成し遂げたことのない大記録を打ち立てた。球団では2004年に岩村明憲が残したシーズン日本選手最多本塁打(44本)を更新。記録ずくめのシーズンを送る燕の主砲が、またしても偉業を成し遂げた。(森祥太郎)

◆ヤクルトが勝利し、2位・DeNAとのゲーム差を5に広げた。ヤクルト・村上宗隆内野手(22)は六回に右翼席へ46号3ランを放ち、通算150本塁打を達成。清原和博(元西武)の22歳11カ月を抜いてプロ野球史上最年少となる22歳6カ月で節目に到達した。新たな球史の1ページを刻んだ主砲は七回にも47号ソロを放ち、勝利に貢献した。村上の試合後のヒーローインタビューは以下の通り。ーー1本目の46号3ランを振り返って「その前の2打席はちょっとうまくいかなかったので、あの打席はなんとか後ろにいい形で繋ごうと思って打席に入りました」ーーフルカウントになってどういうことを考えた「今言った通り、後ろの打者に少しでも楽な場面で打たせられたらと思いましたし、最低でも走者を進めるぐらいの気持ちで待ってました」ーー弾丸ライナーだった「ライナーだったので入るかなっていうふうに思ったんですけど、うまく打つことができたので良かったです」ーー通算150号。プロ人生の中でどんな1本になった「まだまだ、これからもっともっと打ち続けたいなと思いますし、こういう節目で試合に勝てたのはすごく嬉しいです。まだまだ、もっともっと打てるように頑張ります」ーー22歳6カ月は史上最年少での達成「すごく誇りに思います、ありがとうございます」ーー2本目の47号ソロは滞空時間の長いホームラン「2ボールだったんで、振らずに後悔したくないなと思って。思い切って振りました」ーー首位攻防の第1戦をとった「ベイスターズもすごく勢いがありましたし、なんとか初戦をとチーム一丸となって戦った結果、初戦をとることができた。もっともっと集中して明日からも頑張りたいなと思います」ーーファンへ向けて「たくさんの応援ありがとうございました。久しぶりにすごい熱い試合をしたと思います。もっともっとこういう試合が増えると思いますが、たくさんの熱い熱い応援よろしくお願いします。ありがとうございました」

◆DeNAは2連敗で、6月から続いたプロ野球史上3位の本拠地連勝が「17」でストップ。首位・ヤクルトとの直接対決第1ラウンドに敗れ、ゲーム差は「5」に広がった。投手陣が村上に2打席連発を浴びるなど3被弾6失点と打ち込まれた。以下、三浦監督の主な一問一答。――大貫について「我慢して投げていて、よく踏ん張ったと思う」――最後は村上に3ラン「フルカウントから、0―0の無死一、二塁で苦しい場面ですが、結果3ランになったが、踏ん張りながらやっていた。バッテリーもしっかりとミーティングしてやっていた。次、頑張ってもらいます」――直後に3点を取り返した「戸柱が代打でいって、まだまだというところ見せてくれて、牧もそうですが、無抵抗ではなかった。明日もあるし、というところ」――村上、2本目は2死走者なし、2ボールから「1本目と2本目は違います。2本目はコメントはないです」――結果的に、村上にやられた「もちろん4番だからポイントゲッターになりますし、あれだけ当たって成績も残している打者ですから。他の打者も状態のいい選手もいますから、打線としてどうやって抑えていくかということをもう一回、練り直してやっていきたいと思います」――後半戦初の連敗「確かに3連戦の初戦を取れなかったのは痛いが、明日取り返すチャンスはある。やってきたことは間違っていない、選手は力つけてきているのは間違いない。また集中して明日取り返すように、この悔しさを明日ぶつけるようにやっていく」

◆ハマの4番が意地を見せた。DeNAは5点を先取された六回の裏に1点を返し、なお2死三塁で、牧が右翼席へ21号2ランを運んだ。自ら好調のバロメーターとする右方向への一発で4試合ぶり、本拠地では4戦連続の本塁打に「何とか1点を、という気持ちで、ファンの方々の応援がものすごかったので打つことができた」と満員御礼の観衆に感謝した。村上に46号3ランを浴びるなど、六回途中4失点で降板したDeNA・大貫 「イニングの途中でリリーフにマウンドを譲る形となってしまい、悔しいし、申し訳ない」六回に代打で3号ソロを放ったDeNA・戸柱 「試合が動いた後だったので、何とか出塁することだけを考え、最高の結果になり良かった」

◆セ・リーグ首位のヤクルトは26日、2位・DeNAとの17回戦(横浜)に6―3で勝利。ゲーム差を5に広げた。投打がかみ合っての勝利に高津臣吾監督(53)は「これが本当のスワローズの形」とし、ナインをたたえた。DeNAは後半戦初の連敗。6月28日から続いていた本拠地連勝記録が17で止まった。首位との直接対決第1ラウンドに敗れたが、三浦大輔監督(48)は「取り返すチャンスはある」と2、3戦目に視線を向けた。明るい光が横浜スタジアムにともった。敵地に乗り込んでの首位決戦。本拠地17連勝中と勢いに乗る相手に対し、高津監督は原点に立ち返った。「初戦を取れたのは非常に大きい。打つ方も、投げる方も、本当に粘って粘ってつないだ。これが〝本当のスワローズの形〟だと思います」新型コロナウイルスに感染後、状態が上がらず前日まで2試合連続で「6番」に入っていた山田を6試合ぶりに「3番」に入れ、オスナを4試合ぶりに先発起用した。不調だった主力を〝定位置〟に戻す打線組み替えが奏功した。山田は、六回に村上の46号3ランをお膳立てする中前打を放つなど2安打。守備でも八回1死で中前へ抜けようかという当たりに飛びつくファインプレーで、反撃の芽を摘み取った。オスナも左越えの14号2ランを含む3安打と上昇気配を見せた。大事な初戦を制した指揮官は「3番に哲人(山田)がいて4番にムネ(村上)がいる並びが理想。いろいろ迷ったんですけど、もう一回」と説明。「今日の2安打や守備を見ると、やっぱり哲人だなと思います」と顔をほころばせた。迫るDeNAを20日以来の5ゲーム差に押し返したヤクルト。リーグ連覇へ、役者が本来の姿を取り戻してきた。(森祥太郎)

◆〝村神様〟ここにあり!! ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が26日、DeNA17回戦(横浜)の六回に46号3ランを放ち、通算150本塁打を達成した。清原和博(西武)の22歳11カ月を抜いてプロ野球史上最年少となる22歳6カ月で節目に到達。七回にも2打席連発のソロを放って、6-3での勝利に導いた。優勝争いのライバルとの直接対決3連戦の初戦。若き主砲が「4番」として破格の存在感を示した。その刹那、ハマスタを満員にした3万1775人が震えた。0-0の六回無死一、二塁で村上が、大貫のスプリットを一閃。糸を引くような打球が弾丸ライナーで右翼席に突き刺さるまで、3秒あまり。主砲が右拳を掲げてから一拍遅れ、地響きのようなどよめきが起こった。「すごく誇りに思います。節目で勝てたのはうれしいですし、久しぶりにすごく熱い試合をした。これから、もっともっと打ち続けたい」通算150本塁打。記念のボードを手に2度、3度と頭を下げた。清原(西武)より5カ月早い22歳6カ月での到達。昨年9月19日に同じく史上最年少で達成した100号から1年を待たず、次の節目にたどり着いた。4ゲーム差で迎えた首位決戦で、本拠地17連勝中と勢いに乗る相手に圧倒的な存在感を見せた。46号3ランで風穴を空け、2点差に迫られた七回には三上から2打席連発となる47号ソロ。4打点で自己最多だった昨季の112打点を更新する115打点とし、本塁打、打点に加え、リーグトップの打率も・328に上げて「令和初の三冠王」をまた引き寄せた。プロ野球史上初の5打席連発、球団日本選手最多のシーズン44本塁打超えなど、数々の記録を打ち立ててきた今季。最高峰で戦う同世代のスラッガーが、大砲の本能を呼び覚ました。昨年の米大リーグの本塁打競争で大谷翔平投手(エンゼルス)を退け、その破格の存在感を目の当たりにした23歳のフアン・ソト外野手(パドレス)だ。村上と同じ身長188センチ。通算121本塁打を誇るメジャー屈指の若き大砲に「いい打者は崩されない。同じ身長ですけど〝デカい〟。テレビ越しにも威圧感がある」と理想像を見た。遠い世界の憧れではない。2人を結び付ける存在が身近にいる。来日2年目の同僚、サンタナはソトと同じドミニカ共和国の首都・サントドミンゴ出身。自主トレをともにするほど仲が良い。サンタナ 「ムネ、メジャーにもすごい左打者がいるんだ」村上 「知っているよ、ソトでしょ」サンタナ 「そうだ。ムネは将来、こういう選手になれるよ」体の奥底から闘争心があふれ出た。インパクトの瞬間に両膝を折り、腰をわずかに沈ませてバットをボールの下に入れ、トップスピンをかける。ソトのスイングこそ探し続けてきた理想像。今季スイング時のトップで両腕の位置を下げたのは、その影響もある。支柱の上に置いたボールを打つメジャーで主流の〝置きティー〟も試合前練習で採用。ボールを内角高めに設定し、日々鍛錬を積む。そうした積み重ねを経た今の村上に、もう「試行錯誤」の4文字は、ない。それでも、村上は「先人はもっとすごい記録を持っている。目標はもっともっと先にある」とし「僕の本当の目標は数字ではなく、一日一日成長すること。残り何年野球をできるか分からないけど、それだけは崩さずにやっていきたい」と表情一つ変えずに言い切った。その向上心に、上限はない。(横山尚杜)■データBOX?ヤクルト・村上が史上179人目の通算150本塁打を達成。初本塁打は入団1年目の2018年9月16日の広島戦(神宮)のプロ初打席で岡田明丈から。?22歳6カ月での到達は、1990年の西武・清原和博の22歳11カ月を抜く最年少記録。?到達試合数のプロ野球最速は03年の西武・カブレラの380試合で、村上の525試合は歴代11位。日本選手に限ると、20年の西武・山川穂高の498試合に次ぐ2位で、88年の西武・秋山幸二の528試合を抜いた。?1試合複数本塁打は今季11度目で、85年の阪神・バースとロッテ・落合博満、13年のヤクルト・バレンティンと並ぶプロ野球記録。?チーム114試合目でのシーズン47号は、13年のヤクルト・バレンティンの108試合、85年の阪神・バースの112試合、02年の西武・カブレラの113試合に次ぐ4番目のスピードで、日本選手では64年の巨人・王貞治の116試合を抜く最速。

◆ついに、ハマスタで沈んだ。DeNAは17連勝中だった本拠地で2カ月ぶりの黒星を喫し、歴代3位の連勝記録がストップ。首位との直接対決初戦に敗れ、三浦監督は「バッテリーも、しっかりとミーティングをしてやっていたところでね...。次、頑張ってもらいます」と悔しそうな表情を見せた。最も打たれてはいけない相手に一発を許した。先発の大貫が苦しみながらも無失点で粘り、迎えた六回無死一、二塁。2打席続けて抑えていた村上に、フルカウントからの変化球を弾丸ライナーで右翼席まで運ばれた。その裏に3点を返し、流れを戻しかけた七回、今度は3番手・三上が村上に被弾。2死無走者、2ボールからの一発に指揮官は「大貫は難しい場面で踏ん張りながらよくやっていたと思う。1本目と2本目は違います。2本目はコメントはないです」と顔をしかめた。ヤクルトとのゲーム差は5に広がった。とはいえ、連敗は6月24日以来で後半戦初。7月4日の最大17・5ゲーム差から1カ月半で一気に縮めた、勢いが失われたわけではない。三浦監督は「確かに3連戦の初戦を取れなかったのは痛いが、明日取り返すチャンスはある。やってきたことは間違っていない。この悔しさをぶつける」と語気を強めた。逆転Vへ、引き下がるつもりはない。(浜浦日向)

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が史上最年少で通算150号本塁打を達成した。熊本・九州学院高時代の恩師、坂井宏安前監督(65)は教え子の偉業を祝福。3年夏に熊本大会決勝で敗れ、恩師の前だけで見せた「涙」を明かした。(取材構成・横山尚杜)6月12日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)。坂井前監督は現地で観戦し、村上の2本塁打を見届けた。だが、それ以上に、成長を垣間見た場面にうれしさが募ったという。「手を抜くことなく試合前の練習をしていた。一球一球、感覚を確かめながらスイングして、守備でも丁寧にやっていたね。練習一つ一つがルーティンになっている」午後2時開始の試合だったが、坂井前監督は正午に球場入り。スタンドから村上の練習風景を見守った。試合開始直前には「外野でランニングをしてストレッチする。開脚した姿を見て『これだけ(股関節の)可動域が広くなったのか』と驚いた。これは、けがをしにくいだろうと。試合の2本塁打より、うれしかったね」と笑った。準備を怠らない姿や、その成果を感じ取り目を細めた。坂井前監督には忘れられない瞬間がある。高3年夏の熊本大会。決勝で秀岳館に敗れた村上は球場で泣かなかった。「1年前に負けたときは、俺が『向こうのベンチを見ろ。来年はお前たちがそうならないといけないんだ』とムネたちに言った。でも、次の年も負けた。ムネに『泣いているのか』と言ったら『泣いていません!』と返ってきた」次の瞬間、村上は号泣する後輩の顔を上げるよう促した。「みんな、よくやってくれた。ありがとう。相手のベンチを見ろ。来年は、ああなってくれ」。1年前の指揮官の言葉を今度は村上が後輩へ伝えた。その後、学校へ帰ると村上が最後までグラウンドに残っていた。ベンチで流れた恩師と2人だけの時間。耐えてきた思いが涙になってあふれた。「僕は先生をもう一回、甲子園に連れていきたかったです」涙は嗚咽になり、何度も「すみません」と頭を下げた。「うれしかったね。感極まったけど、俺が泣いたら駄目」と坂井前監督は、背中をさすりながら言った。「ムネ、今が始まりだぞ」―。150本塁打に到達した原点には、知られざる〝村上の涙〟があった。

◆村上に対して、やってはいけないことは何か。DeNAの投手はもっと真剣に考えるべきだ。私はベイスターズOB(96年に在籍、当時は横浜)でもあるので、心を鬼にして言わせてもらう。六回に大貫が浴びた1本目は、走者一、二塁と余裕のない窮屈な局面ではあった。それでもフルカウントから、フォークボールが真ん中に浮いて3ラン。間違っても投げてはいけない高さだ。前の打席は低めのフォークで空振り三振。あの球なら...と欲が出たのだろう。欲を持った時点で、余計な意識が芽生えている。その心理こそが制球ミスを招く要因だ。七回に三上が許した2本目は、論外。内角狙いの真っすぐが真ん中へ。簡単に2死を取ったあとに、いくらなんでも無造作。真ん中に行ってしまいました...では済まされない。歩かせてもいい...という思考回路は働かなかったのか。私が現役で村上に投げるとしたら、スイングをさせないことに徹する。インハイでのけぞらせ、あとは低めのボールゾーン漬け。じらすだけ、じらして、手を出してこなければ四球でヨシ。セ界の投手はもういい加減、それほどの打者だと、強く認識しないといけない。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
66471 0.584
(↑0.004)
-
(-)
29493
(+6)
439
(+3)
136
(+3)
61
(-)
0.252
(↑0.001
3.470
(-)
2
(-)
DeNA
58492 0.542
(↓0.005)
5
(↓1)
34387
(+3)
402
(+6)
89
(+2)
37
(+1)
0.252
(-)
3.360
(↓0.03)
3
(-)
阪神
57602 0.487
(↓0.004)
11
(↓1)
24402
(+2)
342
(+5)
73
(-)
89
(-)
0.241
(-)
2.550
(↓0.02)
4
(-)
巨人
56611 0.479
(↑0.005)
12
(-)
25445
(+4)
506
(+3)
131
(-)
51
(+1)
0.243
(↑0.001)
3.870
(↑0.02)
5
(-)
広島
54623 0.466
(↓0.004)
13.5
(↓1)
24447
(+3)
451
(+4)
73
(+1)
24
(-)
0.255
(↑0.001)
3.520
(-)
6
(-)
中日
51611 0.455
(↑0.005)
14.5
(-)
30331
(+5)
402
(+2)
55
(-)
45
(+3)
0.248
(↑0.002)
3.360
(↑0.01)