ヤクルト(★2対3☆)広島 =リーグ戦21回戦(2022.08.25)・明治神宮野球場=
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広島
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ヤクルト
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勝利投手:松本 竜也(2勝2敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝1敗24S))
敗戦投手:梅野 雄吾(3勝3敗0S)
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◆広島は初回、西川の適時打で幸先良く1点を先制する。その後、2-2となって迎えた延長10回表、代打・松山が適時二塁打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては4番手・松本が今季2勝目。敗れたヤクルトは、最終回に一打逆転の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆広島が今季15度目の延長戦を制し、連敗を「6」で止めた。■延長10回に代打松山が決勝打大きな1点を奪ったのは2-2の延長10回。2死から矢野雅哉内野手(23)が右前打で出塁すると続く、代打松山竜平外野手(36)が左中間を真っ二つに割る適時二塁打で決勝点を奪った。■野村は村上に2三振と申告敬遠先発野村は6回1失点で試合をつくった。唯一の失点は2点リードの5回。1死三塁から高橋奎二投手(25)に中前適時打を浴びた。しかし、村上宗隆内野手(22)には3打席で安打を許さなかった。2回先頭では外角直球で見逃し三振。4回先頭では空振り三振に仕留めた。6回1死二塁の対戦では申告敬遠を選択した。■最後は栗林が締め、24セーブ目1点リードの延長10回は栗林良吏投手(26)が締め、24セーブ目を挙げた。連続無失点試合は「13」に伸びた。回またぎで1回2/3を投じた松本竜也投手(22)に2勝目が記録された。負ければ今季ワーストに並ぶ7連敗だったが、一丸で止めた。▽広島の直近の成績(8月)12日巨人戦(東京ドーム)6○513日巨人戦(東京ドーム)1●414日巨人戦(東京ドーム)2●316日中日戦(マツダスタジアム)5○017日中日戦(マツダスタジアム)1○018日中日戦(マツダスタジアム)1●619日DeNA戦(横浜)3●820日DeNA戦(横浜)5●621日DeNA戦(横浜)0●323日ヤクルト戦(神宮)4●524日ヤクルト戦(神宮)2●625日ヤクルト戦(神宮)3○2

◆ヤクルトは1点差の延長10回、2死から満塁までチャンスを広げたが、惜敗した。連勝は2でストップ。高津臣吾監督は「走者は出るんですけど、あと1本がね。残塁が多すぎるかな、ここ数試合。つながるんですけど、走者がたまったところでかえせない状況が続きますね」。3併殺、12残塁の決定打不足を嘆いた。4番村上がなかなか勝負してもらえない。前夜は5打席中4打席で四球、うち2つが申告敬遠。この日も申告敬遠が2つあった。残りの3打席は、すべて走者なしの状態で三振した。同監督は「作戦なのでしようがない。(得点圏で)長打だけでなく点を取る方法を探していかなきゃいけない」。7回に代打青木が同点打を放ち、延長戦に持ち込んだが勝ちきれなかった。26日からは4ゲーム差のまま、2位DeNAとの直接対決に乗り込む。今カードは3試合とも初回に失点し、裏の攻撃で3者凡退した。「立ち上がりがダメですね、投手も野手も。最初から追いかける展開になってしまう。明日からも頑張るのは変わりないんですけど、ちょっと今日の反省をしっかりしたい」。歯車が狂う前に修正して、大事な3連戦に臨む。【鎌田良美】▽高橋(6回2失点で勝敗付かず)「立ち上がりで先制点を取られてしまって、最少失点で粘っていたのですが、4回2死からの四球絡みの追加点がもったいなかったです」

◆一丸勝利をつくったのは先発の真っ向勝負だった。野村祐輔投手(33)がヤクルト21回戦(神宮)に先発。6回1失点で勝ち負けはつかなかったが、技で流れを渡さなかった。通算150号に王手をかけたヤクルトの4番村上と3度対戦。2三振と申告敬遠に抑え、眼前でのメモリアルを防いだ。試合は延長10回に松山竜平外野手(36)が代打決勝打。連敗は「6」で止まった。登板後のアイシングを終えたこの日の先発野村はただ勝利を信じて、神宮のベンチからナインを見守った。試合が決したのは延長10回。2死一塁から代打で登場した松山が左中間に適時二塁打を放ち、勝利打点を挙げた。チーム一丸でつかんだ勝利。先発が試合をつくったからこそ、つかんだ1勝だ。通算150号に王手をかけた燕の若き剛砲を、鯉の柔腕は技で黙らせた。「リリースポイントのタイミング、フォームのバランスだけ(修正した)」。微修正で3回4失点の前回から中6日でマウンドに。2回先頭ではカウント2-2から外角いっぱいへ逃げていくツーシーム。ストライクゾーンをかすめる1球でスイングすらさせず、三振を奪った。4回先頭でもフルカウントから真ん中低めのきわどいコースで動くツーシーム。137キロでも空振りを奪うには十分だった。6回1死二塁ではベンチが申告敬遠を選択したが、3打席で無安打。1戦目に逆転弾、2戦目で適時打を放たれた主砲に打撃をさせなかった。「それ(2三振)はもうたまたま」と謙虚に振り返るが、「攻めた結果」と、胸を張った。打つべき選手に仕事をさせず、流れを与えなかった。6回1失点で降板。3勝目は記録されなかったが、先発として役目は十分に果たした。河田監督代行も「前回、祐輔(野村)とはタイミングが合わない感じがしていた」とうまくいった戦略を振り返った。チームは松山の決勝打で連敗を「6」で止めた。横浜から休養日をはさんで神宮に移った関東6連戦は1勝5敗と苦しい結果に終わった。26日からは本拠地に移り、0.5差で追う4位巨人を迎える。3位阪神までは2.5ゲーム差の混セ。まだまだこぼれ落ちるわけにはいかない。【前山慎治】○...守護神栗林は24セーブ目を挙げた。2死満塁のピンチを招いたが、なんとか切り抜けた。1点勝ち越した直後の延長10回に登板。キブレハン、村上を連続三振にしたが、安打と2四球で満塁とされた。しかし最後は長岡を右飛に打ち取り、試合を締めた。「間隔が空いたという感じもない。ファンの方の期待に応えたいという気持ちが優先している」。17日以来7試合ぶり登板も動じなかった。連続試合無失点は「13」に伸びた。○...4番手の松本が1回2/3を無失点に抑え、2勝目をつかんだ。2-2の8回1死一、二塁から救援。サンタナには死球を与えたが、後続は断った。回またぎの9回も無失点。直後に勝ち越したため、6月22日阪神戦以来の勝利を挙げた。「1人1人に集中して。僅差で投げさせてもらっているので役割を把握して、チームのためにどんどん投げていきたい」。登板は栗林に次ぐ37試合。ルーキーがブルペンを支える。○...新型コロナウイルス陽性判定を受け、療養中の佐々岡監督は27日の巨人2戦目(マツダスタジアム)から復帰予定となった。河田監督代行が「予定は26日まで(代行する)。2戦目からは監督が復帰の予定。またPCR検査をすると思うので、未定だが」と明かした。佐々岡監督は無症状ながら16日に陽性判定を受けていた。

◆広島の西川が適時打を放ち、2試合連続打点をマークした。0―0の一回1死二塁で、2ボール2ストライクから高橋の甘く入った変化球を右前へ運び「追い込まれていたので、何とかヒットコースに飛んでくれて良かった」と振り返った。下半身のコンディション不良から2カ月ぶりに復帰した今月6日から主に中軸を担い、過去16試合のうち8試合で複数安打をマークして好調を維持している。チームは新型コロナウイルス禍で野間、菊池涼の1、2番コンビを欠くなど苦境に立たされているが「自分が引っ張るというよりは、やるべきことをやるという気持ちでやっている」と目の前のプレーに集中して好結果を出している。

◆これぞ、ベテランの一打だ。ヤクルトは1―2の七回2死二塁、青木宣親外野手(40)が代打で出場し、同点となる中越えの適時二塁打を放った。「とにかくランナーをかえすことだけを考えて打席に入りました。同点にできて良かった」広島の2番手・コルニエルの外角154キロの直球を一閃。高々と上がった打球はもう少しでスタンドインとなる大きな当たりで試合を振り出しに戻した。これで積み上げてきた積み上げてきた日米通算の安打数は2643本。巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜の記録に並んだ。

◆思わず空を見上げた。ヤクルト・高橋が6回3安打2失点で降板。投打で存在感をみせたが、目標の2桁勝利に近づく9勝目とはならなかった。制球が定まらず一回に失点したが立ち直った。二回は長野、会沢、矢野と三者連続三振。150キロを超える力強い直球と落差の大きいスライダーをうまく投げ込んで広島打線を翻弄した。だが、0―1の四回に会沢から中前適時打を浴びて点差を広げられると天を仰いで悔しい表情をみせた。自らのバットで一矢は報いた。五回に1死三塁で打席が回ってくると、広島先発・野村の真ん中に入った130キロのスライダーを中前適時打。今季初打点をマークすると、左拳握りガッツポーズをみせて笑みを浮かべた。8月は好調だった。試合前時点で2試合に登板し2勝0敗、防御率1・38。前回17日の阪神戦(神宮)では6回2失点でチームトップの8勝目をマーク。3日に新型コロナウイルスの濃厚接触者疑いで数日間の隔離期間もあったが、心配はいらない頼もしい活躍をみせていた。高橋が登板すれば村上が援護する。プロ野球史上初の5打席連続本塁打を記録した2日の中日戦は先発しており、前回登板も2打席連続弾を記録。「もう神様です」と前回のお立ち台では口にしたほどだ。この日の主砲は1、2打席は三振に終わったが、七回に代打・青木が左中間へ適時二塁打を放ち、追い付いた。試合は同点で迎えた延長十回。広島に1点を献上し、その裏に二死満塁としたが長岡は右飛に倒れた。(森祥太郎)

◆広島が連敗を6で止めた。2―2の延長十回2死一塁から代打松山の適時二塁打で勝ち越した。八回途中から九回まで好救援した松本が2勝目、十回をしのいだ栗林が24セーブ目。ヤクルトは3併殺打、12残塁の拙攻で競り負けた。

◆ヤクルト・高橋は一回に先制点を許しながらも6回2失点と粘投。チームは七回に追いつき大西、清水、マクガフがいずれも三者凡退に封じ、逆転ムードをつくったが...。延長十回に梅野が代打・松山に左越えの適時二塁打を浴びて勝ち越しを許した。高津監督は「(広島戦は)3試合とも初回に失点をしている。最初から試合を追いかける展開になってしまう」と立ち上がりの重要性を説いた。

◆最後まで相手を追い詰めた。ヤクルトは2-3の延長十回に広島の守護神、栗林を攻め、2死満塁でサヨナラの好機を作ったが、長岡が放った打球は右翼フェンス手前で失速した。「ランナーは出るんですけど、あと一本というところがね...。少し残塁が多すぎる。ここ数試合」2位・DeNAも敗れたため4ゲーム差のまま。高津監督は粘りを評価しながら、12残塁の拙攻を嘆いた。一回に先制されてから常に追いかける展開だった。走者を出しながらも3併殺と攻めきれず、史上最年少の通算150本塁打に王手をかけている4番・村上は2度の申告敬遠で勝負を避けられ、3三振と流れを変えられなかった。連勝は止まったが、光明もあった。1点を追う七回2死二塁で代打・青木が左中間を破る適時二塁打。貴重な一打で日米通算2643安打とし、松井秀喜(巨人、ヤンキースなど)に並んだ。経験豊富なベテランは、先発出場しない日も〝代打の切り札〟としてベンチに控えている。26日からは2位・DeNAとの直接対決だ。高津監督は「もちろん明日(26日)から頑張るのは変わりないけど、しっかり反省をしたい」と厳しい表情で締めた。リーグ連覇へ、最初の潮目となる3連戦。チーム一丸で勝利をつかむ。(赤尾裕希)

◆ヤクルトには、もったいなさが募る。ヒット1本。いや、外野フライが出ていれば、勝てる試合だった。最も気になるのは山田だ。打ちにいっていいカウントで、見逃しが目立った。どこか硬直したようにさえ映った。体重が軸足に乗っていない。バットを引いてから振りにいくのではなく、構えた体勢からそのまま振っている。古めかしい表現をすると、弓を引くときのような、しなやかさと強さが感じられない。一刻も早く、この状態に気付き、脱してもらいたい。村上は我慢のときだ。前日24日に続き、また敬遠四球が2つ。当然、DeNA戦でも四球が増えると予想される。こういうとき、無理に打ちにいくと、フォームを崩すことになる。幸い、3つ喫した三振は、相手が勝負にきた結果。無理に...という打撃ではなかった。それでよい。四球を取るべきところは取り、うしろに託す。この姿勢を貫くこと。DeNA戦のあとの試合も、すべてが大事。「忍」の一字を胸に刻んでもらいたい。(本紙専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
65471 0.580
(↓0.006)
-
(-)
30487
(+2)
436
(+3)
133
(-)
61
(-)
0.251
(-)
3.470
(↑0.01)
2
(-)
DeNA
58482 0.547
(↓0.005)
4
(-)
35384
(-)
396
(+5)
87
(-)
36
(-)
0.252
(-)
3.330
(↓0.01)
3
(-)
阪神
57592 0.491
(↑0.004)
10
(↑1)
25400
(+5)
337
(-)
73
(-)
89
(+1)
0.241
(↑0.001)
2.530
(↑0.02)
4
(-)
巨人
55611 0.474
(↑0.004)
12
(↑1)
26441
(+2)
503
(+1)
131
(-)
50
(-)
0.242
(↓0.001)
3.890
(↑0.02)
5
(-)
広島
54613 0.470
(↑0.005)
12.5
(↑1)
25444
(+3)
447
(+2)
72
(-)
24
(+1)
0.254
(↓0.001)
3.520
(↑0.01)
6
(-)
中日
50611 0.450
(↓0.005)
14.5
(-)
31326
(+1)
400
(+2)
55
(-)
42
(-)
0.246
(↓0.001)
3.370
(↑0.01)