ヤクルト(☆6対2★)広島 =リーグ戦20回戦(2022.08.24)・明治神宮野球場=
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広島
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ヤクルト
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勝利投手:高梨 裕稔(7勝6敗0S)
敗戦投手:九里 亜蓮(5勝8敗0S)

本塁打
【広島】西川 龍馬(8号・1回表ソロ),大盛 穂(1号・5回表ソロ)

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◆ヤクルトは1点を追う3回裏、宮本の適時打で同点とする。続く4回には塩見と山崎の連続適時打で2点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、先発・高梨が6回2失点の好投で今季7勝目。敗れた広島は、先発・九里が試合をつくれず、打線も2得点と振るわなかった。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が通算150本塁打へあと1本。村上は18年9月16日のプロ1号が広島戦で、21年9月19日の通算100号も広島戦。節目の150号も広島戦で達成できるか。

◆広島九里亜蓮投手(30)に先頭打者の打球が直撃したが、続投した。初回先頭の塩見泰隆外野手(29)が投手強襲のライナーをはじき返した。九里は右手の指先付近に打球を受けた。目の前に転がった打球は自ら処理し、アウトにしたが、その後治療のためにベンチ裏に下がった。2~3分程度でマウンドに戻り、5球投球練習。マウンドで見守っていた高橋建投手コーチ(53)と球団トレーナーには、大丈夫と主張したようで、続投してこの回無失点に抑えた。

◆女子野球元日本代表で、現在は九州ハニーズで選手兼コーチを務める川端友紀内野手(33)が始球式を行った。背番号1のユニホーム姿でマウンドへ。チームでは投手を兼任しており、セットポジションからさすがの投球を見せた。「踏み込み足でだいぶ滑っちゃって、だいぶインコースにいっちゃってちょっと申し訳なかった。女子野球の魅力とか楽しさを伝えられたらいいなと思っているので、このような機会をいただけて本当に感謝してますし、ちょっとでも伝わったらいいなと思います」と話した。始球式の経験は過去にもあるが、神宮では初めてだった。兄のヤクルト川端慎吾内野手(34)は1軍登録されておらず、兄妹共演はならなかったが「神宮は私にとっても特別な場所なので、今までで一番緊張しました。あの(観衆の)中で試合ができたら最高だろうなと、想像してマウンドに上がれたのはすごくいい経験でした」と振り返った。

◆広島が今季2度目の6連敗で最下位中日に1ゲーム差に迫られた。借金は今季最多「8」。ヤクルト戦対戦成績が6勝13敗1分けとなり、5試合を残して2シーズン連続の負け越しが決まった。先発九里亜蓮投手(30)は、初回先頭の塩見泰隆外野手(29)の打球を右手指先付近に受けたが続投。4回3失点となったが気迫は見せた。■秋山の代替大盛は攻守で穴埋めた野手で活躍が光ったのは大盛穂外野手(25)だ。前日23日に発熱し、特例2022で出場選手登録を抹消された秋山翔吾外野手(34)の代替選手としてこの日、1軍昇格。「7番中堅」で即スタメン出場した。2点を追う5回1死では逆方向の左翼席へ今季1号ソロを運んだ。本塁打は2年ぶりで通算3本目。2回無死満塁の中堅守備では中村の中飛を本塁へワンバウンド返球。タッチアップした三塁走者村上宗隆内野手(22)を刺した。不安視されていた秋山の穴を埋めるには十分のはたらきだった。■逆転負けはリーグ最多29度目大盛の本塁打などで一時は1点差に迫ったが、2-3の5回から登板した2番手ヘロニモ・フランスア投手(28)が2回3失点。中盤に突き放され、敗戦した。2試合連続の逆転負けはリーグ最多29度目。パ最多日本ハム31度に迫る多さだ。

◆広島河田監督代行がヤクルトファンに謝罪した。主砲村上には2度の申告故意四球を含む4四球。4点ビハインドの8回2死二塁でも森浦との対戦を避けた。「ヤクルトファンの方には大変申し訳ない。(村上は)先頭打者(のとき)以外はゾーンに入っている感じがする。4点差なのでまだ分からない。(村上との勝負を)見たかったでしょうけど、こちらもその辺は勝負なので」。勝利を優先した選択を説明した。

◆代替選手が攻守で穴埋めた。広島大盛穂外野手(25)は前日23日に発熱した秋山に代わって代替選手として24日、1軍昇格し、ヤクルト20回戦(神宮)に「7番中堅」で即スタメン出場。5回には2年ぶり通算3本目の1号ソロを放った。中堅守備でもレーザービームで本塁生還を狙った村上を刺すなど攻守で秋山の穴を埋めた。チームは逆転負けで今季2度目の6連敗。借金は最多「8」となり、最下位中日に1ゲーム差に迫られた。会心で振り抜いた放物線は細かい雨を切り裂いた。雨具を着ても、熱い応援を送っていた広島ファンの待つ左翼席に到達した。5回1死から放った今季1号ソロは20年10月6日阪神戦以来687日ぶりの1発。「(2球続けて真っすぐで)真っすぐをしっかり狙って振ろうという気持ちでいった。手応えは普通に良かったが入るとは思わなかった」。ヤクルト高梨の配球を読み切り、アーチにつなげた。1-0の2回無死満塁の中堅守備では中村の中飛を本塁へワンバウンド返球。タッチアップした三塁走者村上を刺した。「定位置よりは前のところだった。良い入り方して投げようとずっと守りながら思っていた。理想通りにできた」。同点生還を阻止するレーザービーム。ベンチからの拍手に帽子を取って応えた。攻守に渡る貢献。"代替"どころか主力級の活躍だった。23日に発熱し、特例2022で出場選手登録を抹消された秋山の代替選手としてこの日、1軍昇格となった。「本格的に(昇格が)決まったのは(23日夜の)8時か9時くらい」。緊急昇格にもかかわらず神宮で躍動。不安視されていた秋山の穴を埋めるには十分の働きだった。前日は社会人とのプロアマ交流戦JABA広島大会がマツダスタジアムで行われ、ダブルヘッダーだった。大盛も2試合フル出場。2日で3試合の過酷日程に加え、この日東京に4時間かけ、移動してきた。タフな2日間も「(1軍に)上げてもらえることの方が大事。こういうチャンスはあまり回ってこない。しがみついていかないといけない」。チームには不本意な秋山離脱だが、その分の機会が巡ってきた。25歳は目をぎらつかせたまま次戦に備え帰路に就いた。【前山慎治】▽広島河田監督代行(秋山の代替選手、大盛の活躍に)「良い内容の打撃を見せた。『ここがチャンス』と思うかどうか。がむしゃらなところを見たい」○...広島西川が11戦ぶり8号ソロで先制点を呼んだ。1回2死からヤクルト先発高梨の内角147キロ直球を右翼席へ運んだ。「2死から良い先制点になった」。秋山離脱の余波で前日23日から3番に入った。前夜は4打席無安打に倒れたが、この日は4回の左前打と合わせて今季28度目の複数安打。既定打席は未到達だが打率は3割1分3厘を誇る。

◆代替選手が攻守で穴埋めた。広島大盛穂外野手(25)は前日23日に発熱した秋山に代わって代替選手として24日、1軍昇格し、ヤクルト20回戦(神宮)に「7番中堅」で即スタメン出場。5回には2年ぶり通算3本目の1号ソロを放った。中堅守備でもレーザービームで本塁生還を狙った村上を刺すなど攻守で秋山の穴を埋めた。チームは逆転負けで今季2度目の6連敗。借金は最多「8」となり、最下位中日に1ゲーム差に迫られた。広島大盛は「役目」にとらわれない。21年に放った安打は10本。そのうち長打は二塁打と三塁打がそれぞれ1本ずつ。「僕はタイプ的に長打より出塁が求められがち。でもそれはあくまで評価だと思う。長打や本塁打も打てるに越したことはないと思うので、長打を狙ったりしても良いと思う」。役割をときには超越する覚悟で今季に入った。この日の1発は2点ビハインドの5回1死。"まずは出塁"となりがちだが、結果的に大盛のアーチで一時1点差に迫り、反撃ムードにつながった。良い意味で開き直った背番号59が打線に幅をもたせた。【前山慎治】

◆ヤクルト高梨裕稔投手(31)が6回2失点で7勝目を挙げた。初回に先制ソロを許したものの、粘った。4回と6回には広島の4番マクブルームを2度、内野ゴロで併殺に打ち取った。「野手の皆さんがすぐに逆転してくれたので、何とかリードを守ってやろうと思って投げた。2失点で粘れたのはよかった」と話した。

◆ヤクルトが上位打線で得点を重ね、広島に2連勝した。4番村上宗隆が四球攻めに合う中で、3番に抜てきされた宮本丈内野手(27)が3回に同点の二塁打。4回は1番塩見泰隆外野手(29)、2番山崎晃大朗外野手(29)の連続長打で一気にリードを奪った。2位DeNAが追い上げて来る中で価値ある連勝。今季の広島戦も13勝目となり、勝ち越しを決めた。4番が勝負を避けられても、脇を固める面々が打った。まずは宮本が今季2度目の3番起用に応えた。1点を追う3回1死一塁、広島九里の127キロを右方向へ。一走山崎を一気に迎え入れる同点二塁打とし「山崎さんが投手にプレッシャーをかけてくれた。3番だからと意識することなく、普段と同じ気持ちでいきました」。3安打した前夜の勢いそのままに、序盤で追いついた。すぐに畳みかけた。4回には2死一塁で塩見のフェンス直撃左越え二塁打で勝ち越し。直前に高梨がスリーバントを失敗していた。「何とかカバーしようと。チャンスを広げるつもりで打席に入りました」と、高めに入ったスライダーを逃さなかった。山崎が左中間三塁打でリードを広げた。高津監督は言う。「1、2、3番の出塁が得点に絡むのは間違いない。あれだけムネ(村上)が歩かされてね。それまでに何人走者がたまっているか、うちのチームは非常に大切にしてます」。史上最年少150本塁打にリーチをかけた村上は、6回の適時打以外は2度の申告敬遠を含む4四球だった。1発が注目されがちだが、村上の出塁は得点のチャンスでもある。終わってみれば1番から6番までの打者に1ずつ打点が付いた。3安打した山崎は犠打も決め「僕は細かいところも求められている。チャンスメークすることが仕事」と3度得点に絡んだ。チャンスメーカーにもポイントゲッターにもなれる、盤石な布陣が打線を厚くさせている。

◆広島は西川龍馬外野手(27)の8号ソロで先制したが、逆転負け。今季2度目の6連敗で借金は最多「8」となった。最下位中日には1ゲーム差に迫られた。試合後、河田雄祐監督代行(54)は、打球が直撃した九里亜蓮投手(30)の次回登板や、2敬遠含む4四球とした村上宗隆内野手(22)への戦略について言及した。一問一答は以下の通り。-九里は直撃後影響が出た(影響は)ありますね。さっき(見たら)ちょっと腫れてたので。このまま次は、なんとか大丈夫でしょう。-右の指薬指かな。ちょっともろ(直撃)じゃなくて、こういう感じ(指をかすめるように当たってその後太ももに当たる)感じだったので、ただ腫れてるのでまだ何日かかかるかなと思うんですけど。いきなり先頭打者ですからね。-フランスアの四死球が全部失点につながった今年、とにかく四球を減らそうと入ったんですけどそれがなかなかかなわなかったということで、ほんとにフランキー(フランスア)は実績もあるしまた巻き返してもらわないと困る投手なのでまた頑張ってほしいですね。-なんとか明日一矢報いたい祐輔(野村)に頑張ってもらうしかないんですけど、とにかく...あとは羽月、矢野、今日の大盛もそう、石原も良い内容の打撃は見せたので、ヤツらがどういう捉え方を、「ここがチャンスだ」と思うのか、がむしゃらなところを見たい。-村上を抑えるには四球OKで厳しいところ攻めていく結局、ああいうところ(6回1死一、二塁)でタイムリー打たれちゃったりするので。今、どんな打席も先頭打者以外はゾーンに入ってる感じがするし、最後も4点差でしたけど森浦がね、抑えなきゃいけないんだろうけど、4点なんでまだ分かんないというところで、相手の中継ぎもフワフワしてるし、こっちは(9回)4番から始まる。梅野が投球練習してたので抑えじゃないし。ヤクルトファンの方には大変申し訳ない。(村上の勝負を)見たかったでしょうけど、こちらもその辺は勝負なので。

◆広島は今季2度目の6連敗で借金が最多「8」となった。先発九里が先頭打者塩見の打球を右手の中指と薬指に受けたが、執念の続投。4回3失点となんとか意地は見せたが、8敗目。「球数も多くなって早い回で降りてしまった。中継ぎに申し訳ない。(患部は)もう問題ない。次に向けて準備する」。ヤクルト戦の対戦成績が6勝13敗1分けとなり、2年連続の負け越しが決まった。

◆秋季キャンプ地の愛媛・松山市にちなみ「松山DAY」として開催され、同市が「女子野球タウン」第1号に選ばれていることから女子野球のレジェンドであるヤクルト・川端慎吾内野手(34)の妹で元日本代表の川端友紀内野手(33)=九州ハニーズ=が始球式を行った。背番号1の所属するチームのユニホーム姿で登場。右打者である広島・堂林の内角に投げ込み「めちゃくちゃ緊張しました。踏み込み足ですべってだいぶインコースに行ってしまったので申し訳ないです」と振り返った。始球式の前には兄から「頑張ってね」と激励の連絡が来たという。兄の本拠地で初めて投げることができ「神宮というのは私にとっても特別な場所なので力が入りました。あの中で試合ができれば最高だろうなと想像してマウンドに上がれたのはすごくいい経験になりましたし、楽しかった」と笑みを浮かべた。

◆広島のプロ4年目・大盛穂外野手(25)が「7番・中堅」で先発出場し、中堅からのレーザービームでヤクルトの得点を阻止した。1点リードの二回裏、ヤクルトの攻撃。無死満塁で中村が打ち上げた飛球を大盛が助走をつけて捕球。さらに、三塁からタッチアップを試みた村上をワンバウンド送球で本塁補殺に仕留め、同点を許さなかった。この大盛のファインプレーに投手の九里もグラブを叩いて歓喜。続く打者に四球を与えたが、最後は高梨を空振り三振に仕留めてピンチを脱した。ツイッターでも「この回は大盛の肩に助けられた」「スタメン起用に応えたな!」「グッジョブだぜ!」「大盛レーザービームありがとう!!」と大盛のプレーを称える反応が上がっていた。

◆25日の広島戦(神宮)に先発するヤクルト・高橋奎二(25)はキャッチボールなどで調整した。7年目の今季はチームトップの8勝(2敗)を挙げ、防御率2・61。リーグ4位の105奪三振と好調を維持している。前回17日の阪神戦で勝利した際には「10勝を目指して頑張っているので」と宣言した左腕。初の2桁勝利に向けて、まずは9勝目を狙う。(神宮)

◆広島の九里は4回6安打3失点で降板し、6勝目はならなかった。4四球を与えるなど制球に苦しみ、甘く入った球を痛打された。1―0の三回1死一塁から宮本の右翼線適時二塁打で追い付かれると、四回2死一塁では塩見に左中間へ適時二塁打、続く山崎に中越えへ適時三塁打を浴び2点を勝ち越された。一回に先頭打者の塩見の打球が右手の指に直撃し、すかさず一塁へ送球してアウトにした。治療のため一度ベンチへ戻って続投したものの、先発の役割を果たせなかった。前回17日の中日戦で9回4安打無失点と好投し延長戦の末のサヨナラ勝ちに貢献した勢いを持ち込めなかった。

◆ヤクルトが逆転勝利。1点を追う3回、ヤクルトは宮本の適時打で同点に追いつく。さらに4回には塩見、山崎の連続タイムリーで逆転に成功した。先発した高梨裕稔投手(31)は粘りの投球で6回2失点。7勝目(6敗)を挙げた。試合後の高梨のヒーローインタビューは以下の通り。――途中で雨が降る難しいコンディションだった「そうですね。先制されてしまって、でも野手の皆さんがすぐ逆転してくれて。なんとかそのリードを守ってやろうって気持ちで投げてました」――今日は6回2失点「まだまだ内容の面では改善していかなければいけないところがたくさんあると思うんですけど、2失点で粘れたのは良かったかなと思います」――6回無死一、二塁で4番・マクブルームからダブルプレーをとった「ノーアウトだったので、なんとか一人一人と思ってたんですけど、うまい形でダブルプレーを取れたのですごく良かったと思います」――今日は6回2失点。内容はどうか「今日も中村さんがすごく僕の良さを引き出してくれたと思うので、感謝してます」――次回登板に向けて「一戦一戦僕たちは戦っていくことが今大事だと思いますし、なんとかみんなで勝っていきたいと思ってるので、明日からも応援よろしくお願いします」

◆ヤクルトが逆転勝利。1点を追う3回、ヤクルトは宮本丈内野手(27)の適時二塁打で同点に追いつく。さらに4回には塩見、山崎の連続タイムリーで逆転に成功した。試合後の宮本のヒーローインタビューは以下の通り。――お立ち台に上がった気分は「ここに立たせていただいてうれしいです」――少し緊張気味でしょうか「そうですね、あまり慣れてないので」――リラックスしてお願いします。今日は3番で起用。どういう気持ちで試合に入った「3番に入ってるからといって別に意識することはなく、次がムネ(村上)なので、いい形で塁に出てチャンスを作るっていう。普段と同じ気持ちでいきました」――最初のチャンスが3回無死一塁。どういう気持ちで打席に入った「山崎さんがチャンスメークしてくれた。同じことなんですけど、つないでムネになんとかいい形で回すって思いで打席に立ちました」――感触はどうだったか「山崎さんがすごくプレッシャーをかけてくれて。投手も少し気になっていた感じがすごく感じたので、そこは山崎さんに感謝したいなと思います」――6得点。今日はいい勝ち方だった「ほんとにいい攻撃ができていると思うので、続けていきたいと思います」――ファンへ向けて「天気もあまり良くない中、最後まで残っていただいて応援してくれてありがとうございます。残り試合、すごく厳しい戦いが待ってると思うんですけど一日一日、目の前の試合を全員で戦って頑張っていきたいと思います」――最後もうちょいほえて終わりましょうか「ちょっとほえるのはあれなんですけど(笑)。これからも全員野球で、ファンの皆さんも含めて最後まで頑張りましょう。ありがとうございました」

◆広島は今季2度目の6連敗でヤクルト戦の2年連続負け越しが決まった。4番マクブルームが2打席連続で併殺打に倒れるなど打線がつながりを欠き、西川、大盛のソロによる2点止まりで、河田監督代行は「マクブルームがブレーキになってしまった」と苦悩をにじませた。投手陣も踏ん張れず、悪い流れが続いている。今季最多の負け越しは8まで膨らみ、最下位中日に1ゲーム差に迫られた。

◆ヤクルトが逆転勝利。1点を追う3回、ヤクルトは宮本の適時二塁打で同点に追いつく。さらに4回には塩見、山崎晃大朗外野手(28)の連続タイムリーで逆転に成功した。「2番・左翼手」でスタメン出場した山崎は3安打猛打賞の活躍。試合後の山崎のヒーローインタビューは以下の通り。――タイムリーを打った四回2死二塁の場面、どういう気持ちで打席に入った「塩見が先に走者を返してくれたので、僕はいつも通り後ろの(宮本)丈にいい形でと思って打席に入りました」――結果、外野の頭を越す長打になりました。感触は「打った瞬間ちょっと正面かなと思ったんですけど、よく伸びてくれたと思います」――送りバント、走塁も素晴らしかった。そのあたりの意識は「僕は打つというよりもそういう細かいところを求められてると思うので。なんとかクリーンアップへチャンスメークすることが僕の仕事だと思いますので、その仕事を今日はうまくできたかなと思います」――昨日と今日はスタメンで起用された「スタメン発表されてからやってやるぞという気持ちで食らいついて、スタメンに毎日出続けられるように結果を出さないといけないと思ってますので。今日みたいな結果を続けていくことが大事だと思ってます」――明日に向けて「相手どうこうよりも僕たちのやる野球は変わらないと思いますので、目の前の一戦をしっかり勝っていけばいい結果が出てくると思う。まずは目の前の一戦をしっかり戦っていきたいと思います」

◆セ・リーグ首位のヤクルトは24日、広島20回戦(神宮)に6―2で勝利し、2連勝。2カードぶりの勝ち越しを決め、2位・DeNAとの4ゲーム差を守った。2013年以来9年ぶりに6番で先発した山田哲人内野手(30)が、3-2の五回に20打席ぶりの安打となる適時二塁打を放った。規定打席到達者では打率がリーグ最下位と悩める主将が放った適時打を契機に、再び上昇気流に乗る。久しぶりの手の感触を確かめるように、山田が二塁ベース上で少しホッとした表情を浮かべた。五回1死二塁で、内角直球をうまくさばいて左翼線に適時二塁打。1点差に迫られた直後に流れを呼び戻す一打で、勝利に貢献した。「厳しい球でしたが、しっかり振り抜けました。タイムリーになってよかったです」苦しんでいるからこそ、価値ある「H」ランプだ。安打は17日の阪神戦(神宮)の八回にソロを放って以来20打席ぶり、本塁打を除く適時打は7月7日の巨人戦(東京ドーム)以来、実に1カ月半ぶりだった。7月上旬。新型コロナウイルスに感染し、38度以上の発熱に苦しんだ。10日間の自主隔離期間を経て復帰したが状態が上がらず、いまだに本調子ではない。打率・238は規定打席到達者ではリーグ最下位。23日は欠場し、この日は気分転換もあり、2013年10月2日の巨人戦以来9年ぶりに6番で先発した。下は向いていない。主将として、主軸としてチームに貢献しようと必死だった。自宅では窓に映る自身の姿を見ながら、バットを出す際の腕の使い方や体の中で力を入れるポイントを確認。この日は早出練習を敢行し、投本間よりも短い距離の球を打つショートゲームで汗を流した。プロ12年目。栄光も挫折も味わい、7月に30歳を迎えた。「プロに入ったときはこんなに苦しくて辛いとは思っていなかった」というのが本音だが、逃げずに戦ってきた。4番・村上は勝負を避けられる場面が多いだけに、山田の完全復活に期待がかかる。2カードぶりに勝ち越し、2年連続で広島戦勝ち越しを決めた。2位・DeNAとの4ゲーム差を維持。高津監督は山田について「当たりは決して良くなかったけれど、ああいうのが安打になることがすごく大きい。まだまだ今から上がっていくと思う」と期待を込めた。背番号1の活躍なくしてリーグ連覇はない。(赤尾裕希)

◆鍵となる人物たちが雨にも負けず躍動した。ヤクルト・塩見泰隆外野手(29)が、1―1の四回2死一塁から勝ち越しの左越え適時二塁打を放った。「チャンスを広げる気持ちで打席に入りました。積極的に甘い球を打ちにいきました」広島先発・九里の真ん中高め127キロのスライダーをはじき返すと、風にも乗って打球はフェンスを直撃。7月上旬に新型コロナウイルスの陽性判定を受けた影響もあって、8月は試合前時点で打率・203と苦しんでいた燕の韋駄天が、復調を感じさせる一打を見せた。苦しんでいた打線が活気づいてきた。2試合連続で「2番」に座った山崎は3安打1打点、大卒5年目の宮本は「3番」に抜擢(ばってき)されて三回に同点打。打撃3部門でリーグトップに立つ4番・村上が4四球と勝負を避けられた中、主砲の前を打つ3人が存在感を発揮した。(森祥太郎)

◆セ・リーグ首位のヤクルトは24日、広島20回戦(神宮)に6―2で勝利し、2連勝。2カードぶりの勝ち越しを決め、2位・DeNAとの4ゲーム差を守った。2013年以来9年ぶりに6番で先発した山田哲人内野手(30)が、3-2の五回に20打席ぶりの安打となる適時二塁打を放った。規定打席到達者では打率がリーグ最下位と悩める主将が放った適時打を契機に、再び上昇気流に乗る。主砲の足が、主将の一打につながった。五回先頭で村上が四球を選ぶと、続くサンタナの2球目に二盗に成功。好機を広げ、山田の適時二塁打で生還すると、左手を挙げて二塁ベース上の先輩をたたえた。この日は六回にバットを折りながら右前適時打を放ったが、2つの申告敬遠を含む4四球。勝負を避けられる中での〝足攻〟に、高津監督は「足は決して速くないですけど、すごく積極的。打撃以外のことも成長しようと努力を続けているように見える」と、評価した。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
65461 0.586
(↑0.004)
-
(-)
31485
(+6)
433
(+2)
133
(-)
61
(+1)
0.251
(-)
3.480
(↑0.01)
2
(-)
DeNA
58472 0.552
(↑0.004)
4
(-)
36384
(+4)
391
(-)
87
(+1)
36
(+1)
0.252
(↓0.001)
3.320
(↑0.03)
3
(-)
阪神
56592 0.487
(↓0.004)
11
(↓1)
26395
(-)
337
(+4)
73
(-)
88
(-)
0.240
(↓0.001)
2.550
(↓0.01)
4
(-)
巨人
54611 0.470
(↓0.004)
13
(↓1)
27439
(+1)
502
(+4)
131
(-)
50
(-)
0.243
(-)
3.910
(↑0.03)
5
(-)
広島
53613 0.465
(↓0.004)
13.5
(↓1)
26441
(+2)
445
(+6)
72
(+2)
23
(-)
0.255
(-)
3.530
(↓0.02)
6
(-)
中日
50601 0.455
(↑0.005)
14.5
(-)
32325
(+4)
398
(+1)
55
(-)
42
(+2)
0.247
(↑0.001)
3.380
(↑0.03)