中日(☆4対3★)ヤクルト =リーグ戦16回戦(2022.08.19)・バンテリンドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ヤクルト
0300000003710
中日
001002001X4710
勝利投手:R.マルティネス(3勝3敗26S)
敗戦投手:清水 昇(5勝3敗0S)
  DAZN
チケットぴあ 中日戦チケット予約 ヤクルト戦チケット予約

DAZN

◆中日がサヨナラ勝利。中日は2点を追う6回裏、木下の適時打で同点とする。そのまま迎えた9回裏に無死満塁の好機をつくると、土田が適時打を放ち、試合を決めた。投げては、3番手のR.マルティネスが今季3勝目。敗れたヤクルトは、5番手・清水が誤算だった。

◆首位ヤクルトが、今季6度目のサヨナラ負けで2連敗となった。11日以来8日ぶりに「3番」山田、「4番」村上、「5番」サンタナのクリーンアップを組み、2回に敵失にも乗じて3点を先制。しかし、3回以降は無得点に沈んだ。9回は無死三塁から2者連続の申告敬遠で満塁策をとったが、最後は清水が土田に右前打を浴びた。高津監督は「打たれたんだからしょうがないと思います。先に点がとれたのはすごくよかったけど、残りの7イニングが点がとれなかったので、そこは反省でしょうね」と淡々と振り返った。日替わり打線の中で、不動の4番を張る村上は2試合連続の2安打。打率を3割2分4厘まで引き上げたが、前を打つ1~3番までが計1安打に終わった。2位DeNAは5ゲーム差に接近。指揮官は「投打ともに失敗を恐れているというか...。バットが出ないし、なかなかストライクが投げられない。ちょっと消極的に見えるので、ミスを恐れず、結果を恐れずに、どんどん仕掛けていって欲しいなと思います」と奮起を求めた。▽ヤクルト小川(6回途中5安打3失点で勝ち負けつかず) 状態としては良く、丁寧に投げていたのですが、最後、粘り切れず申し訳ないですし悔しいです。

◆中日立浪和義監督の53歳の誕生日をサヨナラ勝ちで祝った。6回に木下拓哉捕手の2点適時打で追い付くと、9回は再び木下の三塁打から無死満塁とチャンスをつくり、最後は19歳土田龍空内野手が右前に決勝打。試合前にケーキを贈られ「チームがこんな状況だが、若い人も出てきて、1人でも来季につなげていけるよう戦っていく」と意気込んできた指揮官に、高卒2年目の若武者が応えた。高卒2年目、19歳7カ月の土田がプロ入り初のサヨナラ安打。中日で10代選手のサヨナラ安打は、54年10月10日巨人戦で19歳5カ月の岡嶋が延長13回に記録して以来、68年ぶり。

◆2年目の若武者が試合を決めた。中日の土田が9回にプロ初めてのサヨナラ打。三塁打と2つの申告敬遠で回ってきた無死満塁で、前進守備を敷いた一、二塁間を破り「今日は立浪監督の誕生日。監督を男にしたかった」とヒーローインタビューで喜びに浸った。満塁策で勝負になり「なめられているなと。気合が入った」と振り返る。打率1割台でも強気は変わらず、感情を高ぶらせて打席へ向かった。普段は大舞台でも緊張しないタイプ。それでも「膝が笑っていて自分でもびっくりした」という。初球のボール球を見送ると、胸とヘルメットを強くたたいて気合を入れた。2ボールとなっても押し出しを狙うことなく強振。3球続けてファウルとした後、6球目の変化球を捉えた。母校の滋賀・近江高は今夏の甲子園大会で4強に残っている。エースで注目の山田は2学年下の後輩。「(準々決勝で)脚をつったりして話にならない」と冗談めかしてエールを送った。抜群の守備力を誇る一方で、打撃は力負けする場面が多かっただけに、成長を示す一打でチームを勝利に導いた。高卒2年目、19歳7カ月の土田がプロ入り初のサヨナラ安打。中日で10代選手のサヨナラ安打は、54年10月10日巨人戦で19歳5カ月の岡嶋が延長13回に記録して以来、68年ぶり。

◆中日の岡林が3年目で初めてシーズンの規定打席数に到達した。一回に投ゴロだった第1打席で目標にしてきた443打席をクリア。三回は1死二塁から右前に適時打を放ち「何とか安打コースに飛んでくれて良かった」と喜んだ。好調を維持し、シーズン150安打が見えるペースだ。立浪監督は現役時代に同じ高卒3年目で155安打を放っており〝監督超え〟にも期待がかかる。調子を落とした時期でも「気持ちを切り替えて」と凡打を引きずることなく打線を引っ張っている。

◆久しぶりの勝利の味を求め、腕を振った。ヤクルト・小川泰弘投手(32)が中日戦に先発。常々「攻めの投球をしてチームに勢いを与えたい」と口にしてきた右腕が、それを体現した。一回先頭から9人連続で初球ボールなし。立ち上がりからストライク先行で攻めた。主体となったのは、何度も見直してきた直球だ。最速146キロながら切れは抜群で、両サイドへ低く制球。三回1死二塁から岡林に右前適時打を浴びたが、最少失点で切り抜けた。小川は苦しんでいた。6月は4試合に登板して3勝0敗、防御率1・55の好成績で月間MVP賞を受賞。そのまま波に乗るるかと思われたが、6月28日の広島戦(マツダ)以降、白星から遠ざかった。原因を自己分析。原点である直球の改善が必要だった。「やっぱりストレートの質が落ちているというところで、ストレートがいかないと変化球も利かないですし、そこをもう一度なんとか持ち直して乗り越えていきたい」マウンドで最大出力を出すために試合前練習はノースローで調整し、ロングダッシュなどで汗を流した。「やっぱり投手は直球」と原点の球種を磨いてきた小川。ただ、最大のピンチとなった六回1死満塁では、木下に内角直球を左前へ運ばれ同点とされて降板した。 5回1/3を5安打3失点。6勝目が遠い。

◆中日がサヨナラ勝ち。1―3の六回に木下の2点適時打で追い付くと、九回は木下の三塁打から無死満塁とチャンスを広げ、土田が右前に決勝打を放った。九回を締めたR・マルティネスが3勝目。ヤクルトは小川が粘れなかった。

◆ヤクルトは同点の九回に、無死満塁から清水昇投手(25)が右前適時打を浴びてサヨナラ負け。2位・DeNAと最大17・5あったゲーム差は5に縮まり、高津臣吾監督(53)の表情も曇っていた。指揮官の主なコメントは以下の通り。――九回は先頭に三塁打のあと、連続で申告敬遠の満塁策。最後は信頼して送り出した清水が打たれた「打たれたんだからしようがないと思います」――救援陣がつないで、最後は清水という選択「九回は、勝ち越したらとか、同点だったらという中での清水の選択です」――打線つながり、あと一本出ればという場面もあった「いまはなかなか点が取れない状況なので、ワンチャンスとか、一振りというところとは思っているんだけどね。なかなか得点するイニングが増えていく状況ではないですね」――久しぶりに山田、村上、サンタナのクリーンアップを組んだ。二回に先制できたが「先に点をとれたのはよかったですけど、残りの7イニングで点が取れなかったのでそこは反省ですね」――打線のつながりが必要「もちろん。失敗を恐れているというか、投打ともにバットも出ないし、なかなかストライクを投げられないですし。少し消極的に見えるので、ミスを恐れずに、失敗を恐れずにどんどん仕掛けていってほしいなと思いますね」――小川が六回に2四球で満塁にして同点に(1死満塁から木下に2点打を許す)「打たれるのを怖がっているのと、慎重にいっているのと2つあると思いますけど、怖がっている部分が大きかったですかね。逃げてつかまるというパターンですね」――二回のサンタナの好走塁(無死一、三塁からの投ゴロで三塁悪送球の間に一塁から生還)「打つだけで点を取るのではなく、点が取れないときは守備で点を防ぐとか、走塁で1点とるとかそういうところが大事だと思います。ああいう積極的な走塁としっかりとした守備はおろそかにしてはいけない部分だと思います」

◆無情にも、白球は右前に抜けた。セ・リーグ首位のヤクルトは、同点の九回無死満塁で清水昇投手(25)がサヨナラ打を浴びて2連敗。2位・DeNAと最大17・5あったゲーム差が5まで縮まり、高津臣吾監督(53)は唇をかんだ。「打たれたんだからしようがない。九回は勝ち越したらとか、同点だったらという中で清水の選択です」信頼して送り込んだだけに、まさかの結果だった。先頭・木下に中越え三塁打を浴び、2者連続申告敬遠の満塁策をとったが実らなかった。2位チーム(当時巨人)とのゲーム差が5になるのは6月10日以来のことだ。ただ、下を向いていては白星はつかめない。チーム全体に疲労が見える中、指揮官はナインに積極的な姿勢を求めた。「バットも出ないし、なかなかストライクを投げられない。消極的に見えるので、ミスを恐れず、失敗を恐れずどんどん仕掛けていってほしい」先発の小川は序盤から攻めの投球を見せたが、六回1死三塁で3、4番に連続四球を与えた。主軸相手に慎重な投球が必要な場面ではあったが最後は同点とされ、高津監督は「怖がっている部分が大きかった。逃げてつかまるというパターン」と振り返った。昨季は2年連続最下位からはい上がり、日本一に輝いた。今は追われる立場だが、気持ちは変わらない。果敢に攻めた先に、頂が見えてくる。(赤尾裕希)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
62451 0.579
(↓0.006)
-
(-)
35465
(+3)
420
(+4)
130
(-)
59
(+1)
0.250
(↓0.001)
3.490
(-)
2
(-)
DeNA
54472 0.535
(↑0.005)
5
(↑1)
40367
(+8)
386
(+3)
80
(+3)
35
(+1)
0.251
(-)
3.400
(↑0.01)
3
(1↑)
阪神
54572 0.486
(↑0.004)
10
(↑1)
30384
(+4)
327
(-)
72
(-)
85
(-)
0.239
(-)
2.550
(↑0.02)
4
(1↓)
広島
53573 0.482
(↓0.004)
10.5
(-)
30430
(+3)
425
(+8)
68
(+1)
21
(-)
0.256
(↑0.001)
3.470
(↓0.05)
5
(1↓)
巨人
53581 0.477
(↓0.005)
11
(-)
31430
(-)
487
(+4)
128
(-)
50
(-)
0.243
(↓0.001)
3.950
(-)
6
(-)
中日
48581 0.453
(↑0.005)
13.5
(↑1)
36314
(+4)
382
(+3)
53
(-)
40
(+1)
0.247
(-)
3.380
(↑0.04)