日本ハム(★1対2☆)楽天 =リーグ戦19回戦(2022.08.18)・札幌ドーム=
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楽天
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日本ハム
0000001001810
勝利投手:ブセニッツ(2勝0敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(1勝2敗24S))
敗戦投手:伊藤 大海(9勝8敗0S)
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◆楽天が4連勝。楽天は4回表、岡島の適時三塁打で1点を先制する。その後同点を許すも、8回に島内の犠飛が飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・ブセニッツが今季2勝目。敗れた日本ハムは、打線が相手を上回る8安打を放つも、つながりを欠いた。

◆中堅を守った北海道出身の日本ハム今川優馬外野手(25)が、ジャンプ一番、スーパーキャッチで同郷の先発、伊藤大海投手(24)を救った。1回2死から、楽天浅村栄斗内野手(31)の中堅頭上を襲った打球を、フェンスに激突しながらもジャンプして好捕した。これにはマウンドの伊藤も感謝。8月に入って、中堅手での出場が続いている今川は「ボスに『センターをやりながら配球を見たりして勉強すれば、バッティングにもつながるよ』と言われた。すごく、いい経験をさせてもらっている」と、話していた。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が、4回までに2連続リクエスト失敗。この試合で、リプレー検証を求める権利を失った。1度目は、3回1死二塁から、アリスメンディ・アルカンタラ内野手(30)が左飛を打った場面だ。安打性の打球を、楽天の島内宏明外野手(32)が前進して捕球したものの、すぐさまファンブル。安打を主張する日本ハムベンチは、BIGBOSSがリプレー検証を要求も失敗した。2度目は、1点を先制された直後の4回。2死二塁から、上川畑大悟内野手(25)の右前打で、二走の近藤健介外野手(29)が一気に本塁を狙ったがアウトに。楽天・炭谷銀仁朗捕手(35)のタッチをうまく避けたもの、本塁を踏めずオーバーラン。本塁へ戻ろうとしたが、炭谷のブロックに阻まれた。すかさず新庄監督がベンチを立ってリクエストも、コリジョンルールが適用されず、判定は覆らなかった。捕手または野手が守備をしようとして走路をふさいでも、審判員が「捕手または野手が走路をふさがずには守備できなかった」と判断した場合、同ルールは適用されない。

◆日本ハムが、スクイズで同点とした。1点を追う7回1死二、三塁。打率リーグトップの松本剛外野手(29)が、前進守備を敷かれている中でスクイズを敢行。投前犠打となり、試合を振り出しに戻した。盛り上がる球場のファンとは裏腹に、三塁側ベンチにいた新庄剛志監督(50)は、なぜか目頭を押さえて悔しがるようなしぐさを見せていた。

◆日本ハムは、自力でのクライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性が消滅した。1点を追う7回、2ランスクイズのサインが合わず1点を返したのみで、逆転には届かず。対楽天に5連敗で、今季7度目の同一カード3連敗を喫した。新庄剛志監督(50)の主な一問一答は、以下の通り。-松本のスクイズは2ラン新庄監督 2ラン。当たり前に2ラン。弱いチーム、強いチームに勝つためには、ああいう作戦をとって1-2にしておいて勝っていかないとね。なかなか勝てる相手じゃないし。外国人ピッチャーじゃなかったら2ランスクイズではなくスクイズにしていたけど、セカンドランナーが外国人(アルカンタラ)だったっていう(笑い)最後ね~。う~ん...ああいうところですね。あの2ランスクイズが決まっていたら、伊藤君はランナー一塁出た時点で代えていましたからね。まあ結果こういう形になったということはダメだったってこと。-伊藤は悔しげだった新庄監督 そりゃあ悔しいでしょう。(7回に)同点に追いついて、あそこね(8回)。やっぱこれから勝てるピッチャーになっていくためには、あそこポンポンっと抑えてウチの攻撃をね、リズム良く攻撃に持っていっての逆転で。勝てるピッチャーっていうのは、そういうところできると思うので。そういう面で悔しかったんじゃない。-前夜からツキもない新庄監督 そういう時もありますよ。逆に向こうが、そういうケースでウチが点数取るときもある。-清宮を三塁で起用。前から試してみたいと言っていた新庄監督 いつもノック受けてるし、無難に昨日もねさばいて。送球もいいし、意外とファーストの動き、いつものファーストの動きでたまに落としたりするけど、サードの動きの方が合うんじゃないかなって。ジェイ(野村)もエラーしないしねサードだと。野村君も何!? って思うと思うし。送球はいいんですよね、清宮君。ゲッツーがどうかなっていうところくらい。それは経験していったら。試しというか見てみたいなと思って。-野村は捕手始める新庄監督 捕手...(笑い)ちょっと待ってください。-清宮は今後も三塁新庄監督 使っていきたいですね。とりあえず明日もサードで。セーフティーバントの処理とか、どれくらいの動きが出来るのかって。意外と走らせたら速いんですよね。-グラブさばきもうまい新庄監督 うまい、うまい。1回エラーした後の気持ちの面の強さは、どうかなって。野村君の場合、それがちょっと引きずる。バッティングにも影響してくるタイプだから。タイプを見極めたいというか。エラーしても次、いいプレー出来るタイプなのかなっていうのは見てみたいですね。なかなか(三塁に打球が)飛んでいかん! それは、いいんだけど。-三塁手用グラブ作らせて新庄監督 ね! ちょっと面白い。いつもオレ、ショート守りなさいって、練習で。なぜかというとショート守って、強いボール放りなさいって。バッティングにも生かされる。ためができてバッティングの動きにもつながるから、そういう面でショート守りなさいって。練習していったらゴロの感覚とかも分かるだろうし、そういう意味でもサード、ショートを練習させてますね。-アルカンタラのスタートは、最初から無理だと思って止まった新庄監督 2ランスクイズのサインが出た時点で、サードランナーより速くというか。ピッチャー見えないんだから早めに切るべき。でも映像見たらサードの手前で緩めてました。だから分かってなかったと思う。本人は分かってるって言うと思うけど。そういうものなんですよ。「ニホンゴワカラナイ」って。そういうのも、しっかり来年日本でプレーしたかったらしっかりしてもらわないと。いい選手なんですからね、足も速いし。(カウント)2-2かな、セーフティー。イメージ的に三振のイメージあったから、セーフティーしにいってボール見逃してくれたら勝つかなって。だからフォアボール狙いですね。-7回の中島もミス新庄監督 あれもミス。エンドランです。多いけど、まあ気持ちも分かる。(サインが)多すぎるから。減らすことはできないからね、こういう作戦は。来年は多分あと6個くらい増える。サインは全部トータルで37個くらい。大変だわ。でもね、そうやっていかないと勝てないから。なかなかね、いいバッターでもそんなに打てないんだから。-サイン増えている新庄監督 減っていったり? 増えていったり? 増えるしかない。今日の桐蔭の試合見ました? 8回。あれはいい作戦。バントシフト敷いて、ああなりましたけど多分ね、一、二塁で盗塁して、多分彼はピッチャーと間に強くっていったんじゃないかなって。普通バントじゃなかったですもん、ちょっと押してたから。大好き。トリプルプレーになりましたけど、成功したら作戦成功ですからね。ただただ選手が、たまたまミスしただけ。ああいう高校生とかのテレビ見ていたら、すごいメモすることがある。-高校野球もよく見る新庄監督 よく見ます、見ます。プロだから、それをしたら恥ずかしいとかは僕にはないから。もう参考になるところは少年野球だろうが、中学校の野球だろうが、取り入れたらプロとして実力はあるんだから、そういうプレーをしっかり練習すればできると思うので。そういうところが、プロ野球を変えたいっていうところ。明日、移動試合。気をつけて。○...楽天戦5連敗で、自力でのクライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性が消滅した。7回1死二、三塁から松本剛が同点スクイズ。だが、BIGBOSSの表情は浮かない。本当は2ランスクイズを狙ったからだ。二走のアルカンタラが、サインをよく理解してなかったのが原因で「弱いチームが強いチームに勝つためには、ああいう作戦を取って勝っていかないと」と"大技"の失敗を嘆いた。○...新庄監督が「1番三塁」でスタメン出場した清宮を、19日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)でも三塁起用させることを示唆した。前夜同戦で三塁で1軍初出場。この日はフル出場も守備機会はなかった。「送球もいいし、意外とサードの動きのほうが合うんじゃないかと思って。明日もサードで、セーフティーバントの処理とか、どれくらいの動きが出来るか」と見極めていく。○...伊藤が、またも2ケタ勝利に足踏みした。同点に追い付いた直後の8回、2四球から勝ち越しの犠飛を浴びて降板した。8回途中2失点(自責1)で8敗目。新人から2年連続の2ケタ勝利なら球団では34年ぶりだったが、2試合連続で10勝目には届かなかった。「先発投手からしたら、すごい屈辱的なマウンドの降り方。10勝の壁はデカいなと、あらためて思いました」と痛感した。○...新型コロナウイルス陽性判定で離脱していた宇佐見が、復帰戦で2安打と奮起した。7回の先頭では、投前打で同点の起点をつくった。守っては先発伊藤をリードも競り負けた。「勝てなかったのが一番悔しい。ランナーがいる場面で打てなかったので」と悔やんだ。▽日本ハム松本剛(7回に同点の投犠打)「2打席連続でチャンスで打てていなくて、意地でも走者をかえすという気持ちで打席に入った中、スクイズが出たので、しっかり遂行することが出来て良かったです。どんな場面で、どんなサインが出ても対応できる準備はできているので、これからも結果を出していけるようにしたい」

◆楽天釜田佳直投手(28)は5回2死満塁で、この日もっとも自在に操れたカットボールを4球続けた。日本ハム松本剛を外角2球で追い込み、最後は内角で三ゴロに。「ストライクもカウントも取れて一番勝負になる球だった。(炭谷)銀仁朗さんのミット目がけて腕を振れました」。スコアボードに5つのゼロを並べ、勝利投手の権利を持って降りた。昨年6月29日以来の1軍マウンド。交代後に追いつかれ、19年4月以来の白星はおあずけとなったが、石井GM兼監督は「釜田が5回まで持ってきてくれたことが一番の勝因」と好投をたたえた。13年、14年、18年と何度も手術を経験。「18年に肩と肘を同時に手術した時、これはちょっと、いよいよかなと。肩にメスを入れるのは野球人生終わりかなと思った」。不安になるたび、ファンや家族の声に背中を押されてきた。そしてこの日は同期が助けてくれた。3回には島内が左前に落ちそうな当たりをスライディングキャッチ。4回は岡島が右翼から好返球で失点を防いだ。「今日は本当に守りに助けられた。特にレフトとライトの同期入団の先輩たちに」。島内は決勝犠飛、岡島は適時三塁打も放った。11年ドラフト3人、それぞれの力で接戦を制した。チームは5月以来の4連勝で本拠に戻る。同期かつ同じ石川県出身の島内は「釜田とはホームでお立ち台に一緒に立つのが目標なので、もう1回投げてほしい気持ちが強い」と言った。石井GM兼監督は「自分でチャンスをつかんだ」と次回も先発機会を与える意向。今度は仙台のファンの前で、直接復活の声を届けたい。【鎌田良美】▽楽天岡島(攻守で同期入団の釜田を支え)「釜田が頑張っていたので頑張りました。いいプレーは出てよかったと思いますし、次もあれば勝たせてあげたいですね」▽楽天宮森(1点リードの6回に登板し、1回無失点でプロ初ホールド)「またこういう場面を任せられるような投球を続けていければ」途中交代 楽天辰己涼介外野手(25)は日本ハム19回戦(札幌ドーム)の先発メンバーに名を連ねたが、体調不良のため1回裏の守備から交代した。

◆日本ハムは楽天戦5連敗で、自力でのクライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性が消滅した。7回1死二、三塁から松本剛外野手(29)が2ランスクイズを敢行も、二塁走者のアリスメンディ・アルカンタラ内野手(30)が三塁手前で走力を緩めて同点止まり。新庄剛志監督(50)は顔をしかめて悔しがった。"BIGBOSSスペシャル"失敗で、今季7度目の同一カード3連敗となった。痛恨の"大技"失敗に、BIGBOSSは額に手をやり、顔をしかめて悔しがった。0-1の7回だ。1死二、三塁から、2番松本剛へのサインは「2ランスクイズ」。カウント2ボール1ストライクから、楽天の3番手、ブセニッツの前へうまく転がし、三走の中島がホームイン。鮮やかな同点スクイズも、本当は一気に2点を奪って逆転するための作戦だった。新庄監督 なかなか勝てる相手じゃないし、外国人投手じゃなかったら2ランスクイズではなく、スクイズにしていた。弱いチームが強いチームに勝つためには、ああいう作戦をとって勝っていかないと。試合後、映像を見返すと、二走のアルカンタラが三塁手前で走力を緩めていたという。「2ランスクイズのサインを出した時点で、二走は三走よりも早くスタートしないといけない。投手からは、見えないんだから。だから(サインの意味を)理解していなかったと思う」と嘆き「来年も日本でプレーしたかったら、そういうところもしっかりやってもらわないと」と、容赦なかった。現在、チームのサインは「トータル37個くらい」と複雑化している。「来年、多分あと6個くらい増える。動かして、(相手を)迷わせて、ぐちゃぐちゃにして...というチームにしていきたい」。面白いアイデアを探して、現在、甲子園で開催中の全国高校野球選手権も、しっかりチェックしている。この日は、大阪桐蔭のバントエンドランにひかれたようで「あれは、いい作戦。トリプルプレーになったけど、成功したら作戦成功。大好き、ああいうの」。チームは自力CSの可能性が消滅も、悲観はしない。しっかり頭のメモ帳に刻んだ作戦を、下克上の糧にする。【中島宙恵】○...新庄監督が失敗を逆手にとって、新たな作戦実行を予告した。4回、右前打の間に二塁走者の近藤が本塁を狙ったがアウト。捕手炭谷のタッチを避けて本塁へ戻ろうとしたがブロックに阻まれた。新庄監督はリクエストを要求も、コリジョンルールは適用されず判定は覆らなかった。「ボールが来る前はラインから外れていて、ボールがそれたから、ああいう形になってコリジョンが認められなかった。ルールを味方じゃないけど、そういう練習をしようかなと思いましたね」と振り返った。○...新庄監督が「1番三塁」でスタメン出場した清宮を、19日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)でも三塁起用させることを示唆した。前夜同戦で三塁で1軍初出場。この日はフル出場も守備機会はなかった。「送球もいいし、意外とサードの動きのほうが合うんじゃないかと思って。明日もサードで、セーフティーバントの処理とか、どれくらいの動きが出来るか」と見極めていく。○...伊藤が、またも2ケタ勝利に足踏みした。同点に追い付いた直後の8回、2四球から勝ち越しの犠飛を浴びて降板した。8回途中2失点(自責1)で8敗目。新人から2年連続の2ケタ勝利なら球団では34年ぶりだったが、2試合連続で10勝目には届かなかった。「先発投手からしたら、すごい屈辱的なマウンドの降り方。10勝の壁はデカいなと、あらためて思いました」と痛感した。○...新型コロナウイルス陽性判定で離脱していた宇佐見が、復帰戦で2安打と奮起した。7回の先頭では、投前打で同点の起点をつくった。守っては先発伊藤をリードも競り負けた。「勝てなかったのが一番悔しい。ランナーがいる場面で打てなかったので」と悔やんだ。▽日本ハム松本剛(7回に同点の投犠打)「2打席連続でチャンスで打てていなくて、意地でも走者をかえすという気持ちで打席に入った中、スクイズが出たので、しっかり遂行することが出来て良かったです。どんな場面で、どんなサインが出ても対応できる準備はできているので、これからも結果を出していけるようにしたい」

◆楽天釜田佳直投手(28)は5回2死満塁で、この日もっとも自在に操れたカットボールを4球続けた。松本剛を外角2球で追い込み、最後は内角で三ゴロに。「ストライクもカウントも取れて一番勝負になる球だった」。スコアボードに5つのゼロを並べ、勝利投手の権利を持って降りた。昨年6月29日以来の1軍マウンド。交代後に追いつかれ、19年4月以来の白星はおあずけとなったが、石井GM兼監督は「釜田が5回まで持ってきてくれたことが一番の勝因」と好投をたたえた。13年に右肘、14年に右肘トミー・ジョン、さらに18年と何度も手術を経験した右腕。「18年に肩と肘を同時に手術した時、これはちょっと、いよいよかなと。肩にメスを入れるのは野球人生終わりかなと思った」。不安になるたび、ファンや家族の声に背中を押されてきた。そして、この日は11年ドラフトの同期が助けてくれた。3回には同6位の島内が左前に落ちそうな当たりをスライディングキャッチ。4回は同4位岡島が右翼から好返球で失点を防いだ。2位で入団した釜田は「今日は本当に守りに助けられた。特にレフトとライトの同期入団の先輩たちに」。島内は決勝犠飛、岡島は適時三塁打も放った。それぞれの力で接戦を制した。チームは5月以来の4連勝で本拠に戻る。同期かつ同じ石川県出身の島内は「釜田とはホームでお立ち台に一緒に立つのが目標なので、もう1回投げてほしい気持ちが強い」と言った。石井GM兼監督は「自分でチャンスをつかんだ」と次回も先発機会を与える意向。今度は仙台のファンの前で、直接復活の声を届けたい。【鎌田良美】

◆新庄監督が「1番三塁」でスタメン出場した清宮を、19日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)でも三塁起用させることを示唆した。前夜同戦で三塁で1軍初出場。この日はフル出場も守備機会はなかった。「送球もいいし、意外とサードの動きのほうが合うんじゃないかと思って。明日もサードで、セーフティーバントの処理とか、どれくらいの動きが出来るか」と見極めていく。

◆伊藤が、またも2ケタ勝利に足踏みした。同点に追い付いた直後の8回、2四球から勝ち越しの犠飛を浴びて降板した。8回途中2失点(自責1)で8敗目。新人から2年連続の2ケタ勝利なら球団では34年ぶりだったが、2試合連続で10勝目には届かなかった。「先発投手からしたら、すごい屈辱的なマウンドの降り方。10勝の壁はデカいなと、あらためて思いました」と痛感した。

◆新庄監督が失敗を逆手にとって、新たな作戦実行を予告した。4回、右前打の間に二塁走者の近藤が本塁を狙ったがアウト。捕手炭谷のタッチを避けて本塁へ戻ろうとしたがブロックに阻まれた。新庄監督はリクエストを要求も、コリジョンルールは適用されず判定は覆らなかった。「ボールが来る前はラインから外れていて、ボールがそれたから、ああいう形になってコリジョンが認められなかった。ルールを味方じゃないけど、そういう練習をしようかなと思いましたね」と振り返った。

◆楽天・釜田佳直投手(28)が昨年6月29日以来の1軍マウンドに上がった。「今、自分が置かれている立場は重々理解している。コロナもあって巡ってきたチャンスだと思うので、しっかり自分の力でつかめるように投げたい」。石川・金沢高からプロ入りした生え抜きの11年目右腕は、背水の覚悟を口にした。先発投手陣の滝中、藤井が新型コロナウイルスに感染して代役を託された。石井監督が「釜田自身が一番自分に期待しているでしょう」と語れば、小山投手コーチも「大げさかもしれないけど、野球人生を懸けて頑張ってもらえれば」と話した。2014年のトミー・ジョン手術(内側側副靱帯再建術)など、手術とリハビリを繰り返してきたプロ野球人生。特に18年には右肩ベネット骨棘(こっきょく)切除術に加えて右肘のクリーニング術を受けた。肩と肘の両方に同時にメスを入れたことで、「僕の中では、これで野球人生は終わりかなとも思った」と振り返る。〝引退〟の2文字を背に、釜田は本塁を踏ませない。五回2死満塁のピンチでも、首位打者争いを独走する松本剛を三ゴロに仕留めて、5回を5安打無失点。19年4月21日以来、1215日ぶりの勝利投手の権利を手にして救援陣にバトンを託した。(東山貴実)

◆楽天の岡島が適時三塁打を放ち、5試合ぶりに打点を挙げた。0―0の四回2死二塁で伊藤が投じた落ちる変化球を捉えて右中間を破り「打てて良かった」と振り返った。右翼の守りでも光った。1―0の四回2死二塁から上川畑の右前打を処理し、本塁へ突入した近藤を好返球で刺した。2012年の同期入団で、先発として今季初登板した釜田を攻守でもり立てた。今季は春季キャンプ直前に体調不良で離脱し、6月下旬に1軍に復帰した。8月は全試合で5番打者を任されている。2013年にパ・リーグ優勝を経験しており、混戦のペナントレースで存在感を増している。

◆楽天が4連勝。四回に岡島の適時三塁打で先制し、同点の八回は島内の犠飛で勝ち越した。先発の釜田が5回無失点と粘り、3番手のブセニッツが2勝目、松井裕が24セーブ目を挙げた。日本ハムの伊藤は2失点で8敗目となった。

◆日本ハムは自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出が消滅した。0―1の七回1死二、三塁では松本剛が完璧にスクイズを決めたが、本来は2点スクイズのサインで、二塁走者のアルカンタラが見落としていた。新庄監督は「そういうところをしっかりしてもらわないと」と苦言を呈した。四回には上川畑の右前打で本塁に突入した二塁走者の近藤が、三塁側にそれた送球を捕ろうとした捕手をよけてアウトに。リプレー検証でもコリジョンルールは適用されず、新庄監督は「じゃあそういう(送球をそらす)練習をすればいいんじゃないかな、わざと」と不満そうだった。

◆「6番・中堅」で先発メンバーに入った楽天の辰己が試合前に体調不良を訴え、プレーせずに一回裏の守備で交代した。石井監督は、19日に新型コロナウイルスの感染を調べる検査を受けさせると説明した。

◆日本ハムは本拠地で同一カード3連敗を喫し、自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出が消滅した。新庄剛志監督(50)の試合後の一問一答は以下の通り。――0-1の七回1死二、三塁での松本剛のスクイズは2ランスクイズだったのか「バリバリ、2ラン。弱いチームが強いチームに勝つのは、ああいう作戦を取って、1対2にしておいて、勝っていかないとね。外国人ピッチャー(ブセニッツ)じゃなかったら、2ランスクイズではなく、(普通の)スクイズにしてたんですけど。そしたら、(ウチも)二塁走者が外国人(アルカンタラ)だったという...」――サインは本人に伝わっていたのか「2ランスクイズのサインが出た時点でサードランナーより、速くというか、ピッチャー見えないんだから、早めに(スタート)切って。映像を見たら、サードの手前で(スピードを)緩めていたので分かっていなかったと思う。来年も日本でプレーしたかったら、そういうところをしっかりしてもらわないと」――四回は右前打で本塁に突入した二走・近藤が、三塁側に逸れた送球を捕ろうとした捕手をよけてアウトに。コリジョンルールは適用されなかった「あれはボールが来る前はラインから外れていて、ボールが逸れたから、ああいう形になってコリジョンが認められなかった。ルールを味方じゃないけど、そういう(送球を逸らす)練習をすればいいんじゃないかな、わざと」――清宮が三塁で先発出場「いつもノックを受けているし、(途中出場した)昨日も無難にさばいて、送球もいいし。意外とサードの動きの方が合うんじゃないかなとか、思って。まあ試しというか、見てみたいなと。とりあえず、明日もサードで」

◆〝生きざま〟が集約された79球だった。先発で今季初登板した楽天・釜田佳直投手(28)が5回を5安打無失点。2019年4月21日以来、1215日ぶりとなる勝利は逃したが、紛れもなくこの日のヒーローだった。「今、自分が置かれている立場は重々理解している。(妻から)『緊張すると思うけど、自分らしくね』と言われたが、それは出せたと思う」石川・金沢高からドラフト2位で入団して11年目。18年6月に右肩と右肘に同時にメスを入れて以降は低迷が続き、〝引退〟の2文字と背中合わせの日々が続いていた。先発陣の滝中と藤井が新型コロナに感染して巡ってきたチャンス。1―0の五回2死満塁ではリーグ打率トップの松本剛に対し、「今日、一番勝負になるボール。覚悟を決めて腕を振ることができた」と初球からカットボールを4球続けて三ゴロに仕留めた。三回1死二塁は左翼手・島内がスライディングキャッチ。四回2死二塁では右前打で本塁に突入した近藤を岡島が好返球で刺し、「レフトとライトの同期入団の先輩たちに助けられました」と感謝する。4連勝のチームは、2位ソフトバンクに0・5ゲーム差と肉薄した。(東山貴実)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
59493 0.546
(↑0.004)
-
(-)
32380
(+8)
327
(+5)
93
(+1)
54
(-)
0.232
(↑0.001)
2.510
(↓0.02)
2
(-)
ソフトバンク
54492 0.524
(↓0.005)
2.5
(↓1)
38387
(+5)
361
(+8)
72
(-)
63
(-)
0.254
(-)
3.200
(↓0.05)
3
(-)
楽天
54502 0.519
(↑0.004)
3
(-)
37393
(+2)
359
(+1)
73
(-)
76
(+1)
0.246
(↓0.001)
3.260
(↑0.02)
4
(-)
ORIX
57540 0.514
(-)
3.5
(↓0.5)
32364
(-)
346
(-)
59
(-)
49
(-)
0.248
(-)
2.760
(-)
5
(-)
ロッテ
50551 0.476
(-)
7.5
(↓0.5)
37344
(-)
393
(-)
67
(-)
100
(-)
0.226
(-)
3.280
(-)
6
(-)
日本ハム
44632 0.411
(↓0.004)
14.5
(↓1)
34352
(+1)
397
(+2)
82
(-)
74
(+2)
0.234
(-)
3.400
(↑0.03)