西武(★3対5☆)ソフトバンク =リーグ戦16回戦(2022.08.17)・ベルーナドーム=
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ソフトバンク
3002000005800
西武
0201000003610
勝利投手:レイ(5勝3敗0S)
(セーブ:モイネロ(1勝1敗18S))
敗戦投手:平井 克典(6勝6敗0S)
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◆ソフトバンクは初回、牧原大と中村晃の適時打で幸先良く3点を先制する。その後1点差に迫られるも、4回表に今宮の適時打などで2点を挙げ、試合を優位に進めた。投げては、先発・レイが5回3失点で今季5勝目。敗れた西武は、先発・平井が試合をつくれなかった。

◆レースクイーンユニット「ラフィーネレディー」の近藤みやび(29)が始球式を務めた。赤を基調としたセクシーな衣装で登場。ワインドアップからの投球。ボールはワンバウンドだったが、見事にベースの上を通過した。笑顔で手を振りながら、マウンドを駆け降りた。埼玉・所沢出身で地元愛が強い。まさに地元に根付く球団で、うれしい始球式となった。

◆西武内海哲也投手(40)が今季限りでの引退を発表後、初のマウンドに立った。「引退試合ではない。真剣勝負。引退を表明した後でも、それができる。感謝しかない」。出番は8回。3番手で無失点に抑えた。「内海哲也」-。そう名前をコールされる前から球場には拍手がこだました。ねぎらい、激励、感謝。そんなさまざまな思いが込められた喝采を、緊張する全身で受け止めた。ブルペンから歩を進めるにつれ、拍手の音は大きさを増す。「今までにない拍手。スイッチが入った」。リリーフは巨人時代の18年9月5日DeNA戦以来、まっさらとは違う、6投手の足跡で掘られたマウンド向かった。中村晃は138キロツーシームで投ゴロ、三森は119キロスライダーで見逃し三振。松田に三塁内野安打こそ許すも、甲斐を三ゴロに。引退を決心した時から今、1軍にいる未来は想像できなかった。だが最速は139キロも制球は健在だ。まだできることがある。次の世代に示せることがある。「しっかり準備をすることは見せれるかなと思います。背伸びせず、自分のやってきたこと、今までやってきたキャリアの全ての引き出しを開けながら、何とか乗り越えていければいい」。19年のキャリア。最高の集大成を出し尽くす。【上田悠太】

◆ソフトバンクが機動力攻撃で、首位西武に1.5ゲーム差と再接近した。3盗塁を絡めた攻撃を見せ、カード連敗を阻止した藤本博史監督(58)は「なんとか明日も全員で勝って、3連戦を勝ち越したい」と力を込めた。まずは初回、1番の周東が右前打で出塁すると、次打者今宮への初球ですかさず二盗成功。送りバントで三塁に進み、3番牧原大の適時打であっさり先制した。周東は「昨日無得点で終わってしまったので、初回から何とか塁に出てチャンスメークという思いでした。盗塁も決めることができて、先制点につながり流れ的にも良かったと思います」。前日に完封負けした嫌な流れを試合開始直後に振り払った。1点リードの4回には、無死一塁から併殺崩れで一塁に残った三森が、次打者柳町への初球で二盗。2球目で三盗を決めて、あっという間に好機をつくり上げた。一、三塁となってから甲斐のスクイズが相手の野選を誘って、大きな追加点。左手指の骨折から16日に1軍復帰したばかりの三森は「(盗塁は)思い切って行くことができた。チームに貢献していきたい」と話した。ソフトバンクのチーム盗塁数は、この日の3個を加えてリーグ4位の63個と決して多くない。その中で、2人合わせてチームの約半分を稼いでいるのが周東、三森の快足コンビだ。藤本監督は「三森は塁に出ればああいうこともできる。足も使える」。機動力も武器となった鷹が、混戦パ・リーグをかき回す。【山本大地】○...レイが6月9日阪神戦以来、約2カ月ぶりの5勝目を挙げた。3点リードの2回に、オグレディに2点適時打を許し、再び3点差となった4回には自身の暴投で1点を失った。それでも、5回3失点と踏ん張り「調子は良かったし、ボール自体は悪くなかったと思います。野手のみんなに助けられて、チームがリードしている状況を作れて良かったです」と振り返った。○...田中正が今季初ホールドを挙げた。2点リードの6回に2番手として登板。栗山からフォークで空振り三振を奪うなど、打者3人で片付けた。「与えられた場面で自分の仕事ができたと思います。この投球を続けられるようにしたい」。6年目右腕は開幕ローテーション候補だったが、開幕直前に右肩を痛め出遅れていた。今月13日に昇格してから、今季2度目の登板で大きな役目を果たした。▽ソフトバンク中村晃(初回に2点適時二塁打)「とにかく思い切っていくことだけを考えました。難しいボールだったが、うまくコンタクトすることができました」▽ソフトバンク牧原大(初回に先制の中前適時打)「ランナーが(周東)佑京だったので、前に飛ばせば点につながるという楽な気持ちで打席に入ることができました」▽ソフトバンク今宮(4回に適時打)「自分のスイングをすることだけを考えて打席に入りました。いいところで1本打つことができて良かったです」▽ソフトバンク甲斐(4回に貴重な追加点となるスクイズ)「しっかりと準備をし、目を見開いていきました。勝ちにつながって良かったです」

◆西武ルーキーの隅田知一郎投手(22)が約2カ月ぶりに1軍のマウンドに帰ってきた。2番手で3回1/3を2安打無失点に抑えた。「1イニングずつ集中した結果として、3イニングちょっとを投げることができたのは良かったです。これからも、ファームで積んできた地道な練習をおろそかにせず、もっともっとパワーアップしたいです」。そう振り返った。出番が想定より早く回ってきた。先発平井が4回持たずに5失点でKO。2点を失って、なおも続く4回2死一、二塁のピンチ。そこで名前を呼ばれた。「結果を気にせず投げてこい」と豊田投手コーチから送り出された。駆け足でブルペンからマウンドで向かった。プロ初となる中継ぎ登板でもあった。打者は3番牧原大。1球目はフロントドアの122キロスライダーでストライクをうまく取った。2球目は外角低めの133キロカットボールで空振りを奪って、追い込んだ。球にはキレがある。遊び球はいらない。133キロスプリットをストライクからボールに落とすと、バットは空を切った。3球三振。最高の火消しをした。その後も続投した。5回、6回、7回も無失点に抑えた。ピンチの火消しだけでなく、ロングリリーフもこなした。4球団競合の末に入団したドラフト1位。開幕2戦目では7回を1安打と鮮烈なプロ初勝利を飾った。ただ、以降は先発で10試合連続で白星に恵まれなかった。試合前まで11試合先発で防御率は3・19。しかし、打線の援護にも恵まれず、1勝7敗。その後、ファームで再調整となった。「レベルアップしたい」。そう心に強く誓い、地道に練習を繰り返した。さらに1軍復帰の見通しが立っていた7月にはコロナの陽性判定も重なった。6月9日以来となった1軍で与えられた役割は、先発ではなく中継ぎだった。ただ、新たな場所で存在感を示した。○...首位攻防戦に2連勝とはならなかった。先発平井が4回途中5失点とリズムに乗れなかった。ただ敗戦の中で光明もあった。ドラフト1位のルーキー隅田が2番手で3回1/3を2安打無失点。2カ月ぶりに1軍復帰し、先発から中継ぎの役割となった左腕が頼もしかった。辻監督は「いいものを持っているから。気持ちが出ていた」と高く評価した。

◆西武のブライアン・オグレディ外野手(30)が第1打席に3試合ぶりの打点となる2点二塁打を放った。0-3の二回1死二、三塁での打席。フルカウントからソフトバンク先発右腕・レイの外寄り低めのチェンジアップを中前にはじき返し、2者が生還。1点差に詰め寄る貴重なタイムリーとなり、「センターにしっかり返す意識で打席に入った。2ストライクに追い込まれてからは何とか球を前に飛ばして、何かを起こさなきゃと思っていた」とコメントした。

◆今季限りでの現役引退を表明した西武・内海哲也投手(40)が3-5の八回に3番手で登板し、1回1安打無失点。スタンドからこの日一番の歓声を浴びた。先頭の中村を投ゴロに仕留めると、続く三森に対し、カウント1-2からスライダーで見逃し三振を奪った。2死から代打・松田に三塁内野安打を許したが、甲斐を三ゴロに打ち取り無失点で切り抜けた。ダッグアウトに戻る際にはチームメートにハイタッチで迎えられ、笑顔で応えた。

◆ソフトバンクが一回に牧原大の適時打と中村晃の2点二塁打で3点を先制。四回は三森の2盗塁に甲斐のスクイズなど小技を絡め、2点を加えた。レイが5回3失点で6月9日以来の5勝目。西武は平井が四回途中5失点と崩れた。

◆ソフトバンクは首位・西武に競り勝ち、1・5ゲーム差に接近。16日に1軍昇格したばかりの三森大貴内野手(23)が1安打2盗塁の活躍で、連敗を「2」で止めた。ヒーローインタビューでの一問一答は以下の通り。--おかえりなさい「ありがとうございます」--四回1死一塁、一塁から二盗、三盗と連続盗塁「次の塁を狙っていたので。うまく三塁までいけたのはよかったかなと思います」--7月10日の日本ハム戦(ペイペイドーム)で左手の親指を骨折。全治3カ月という発表だった「開幕から出させてもらっていましたし、悔しい気持ちと。早く復帰してチームに貢献できるようにと思っていました」--ヘッドスライディングも見せてくれた「チームが勝てるように、そこに貢献していくだけかなと思います」--六回無死には右越えの二塁打で復帰初安打「1本出たので、少しほっとしました。これからもっと、勝ちにつながるようなヒットを打てるように頑張りたいです」--西武とは再び1・5差。意気込みを「あしたも試合があるので、何とか連勝できるように。チーム一丸となって、戦っていきたいと思います」

◆西武は2―3の四回に三森に立て続けに二盗、三盗を決められ、その後に2点を失った。辻監督は「油断がある。二遊間も警戒が足りなかった」と苦言を呈した。先発の平井は一回にも周東に二盗を許し、3失点。小技を駆使した相手の攻めに主導権を握られ「自分のリズムが崩れて、テンポが悪くなってしまった。ずるずる引きずってしまった」と反省した。(ベルーナ)

◆ソフトバンクの三森が、左手親指骨折から復帰後初安打を放った。六回に隅田の直球を捉え、右翼フェンス直撃の二塁打。「少しほっとしている。もっと勝利につながるようなヒットを打ちたい」と汗を拭った。7月10日の日本ハム戦で、一塁にヘッドスライディングをした際に負傷。全治3カ月と見込まれていたが、驚異的な回復力で戦列に戻ってきた。前半戦は主に1番打者としてチームを引っ張ってきただけに「悔しい気持ちがあった。ここからまた貢献できるよう頑張りたい」と力強く語った。(ベルーナ)

◆西武・内海哲也投手(40)が現役引退表明後、初めてマウンドに上がった。3-5の八回に3番手で登板。1回1安打無失点に抑えると、スタンド全体から大きな拍手を浴びた。「(2点差という)想像しない場面で、すごい緊張したけど、なんとか仕事ができたのでほっとしています」通算333試合目の登板は、巨人時代の2018年9月5日のDeNA戦(富山)以来となる中継ぎ登板。130キロ台後半の直球を制球良く低めに集めた。縦に大きく割れる決め球のスライダーで三森から三振を奪うなど、熟練の技を随所に披露した。チームは敗れたが、2位ソフトバンクとの直接対決の緊迫した場面でしっかりと役目を果たした。辻監督は「本当に見習うことがたくさんある」とベテラン左腕をたたえた。(石井孝尚)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
58493 0.542
(↓0.005)
-
(-)
33372
(+3)
322
(+5)
92
(-)
54
(+1)
0.231
(↓0.001)
2.490
(↓0.01)
2
(-)
ソフトバンク
54482 0.529
(↑0.004)
1.5
(↑1)
39382
(+5)
353
(+3)
72
(-)
63
(+3)
0.254
(-)
3.150
(-)
3
(1↑)
楽天
53502 0.515
(↑0.005)
3
(↑1)
38391
(+8)
358
(+2)
73
(-)
75
(+1)
0.247
(↑0.001)
3.280
(↑0.01)
4
(1↓)
ORIX
57540 0.514
(-)
3
(↑0.5)
32364
(-)
346
(-)
59
(-)
49
(-)
0.248
(-)
2.760
(-)
5
(-)
ロッテ
50551 0.476
(-)
7
(↑0.5)
37344
(-)
393
(-)
67
(-)
100
(-)
0.226
(-)
3.280
(-)
6
(-)
日本ハム
44622 0.415
(↓0.004)
13.5
(-)
35351
(+2)
395
(+8)
82
(-)
72
(-)
0.234
(↑0.001)
3.430
(↓0.05)