阪神(★0対4☆)中日 =リーグ戦18回戦(2022.08.12)・京セラドーム大阪=
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中日
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阪神
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勝利投手:大野 雄大(5勝7敗0S)
敗戦投手:西 勇輝(8勝7敗0S)

本塁打
【中日】木下 拓哉(6号・8回表2ラン)

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◆中日は初回、平田の適時打などで2点を先制する。そのまま迎えた8回表には、木下の2ランで貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・大野雄が9回4安打無失点。今季2度目の完封で5勝目を挙げた。敗れた阪神は、先発・西勇が力投を見せるも、打線が援護できなかった。

◆阪神西勇輝投手(31)が京セラドーム大阪で今季初登板。同球場での通算勝利数上位は、(1)金子千尋60勝(2)西勇輝39勝(3)パウエル28勝。西勇が勝てば、金子に次いで2人目の通算40勝になる。

◆9日DeNA戦の2回に木浪聖也内野手(28)がタイムリーを放って以来、25イニング連続適時打なしの阪神が、打線を組み替えた。大山悠輔内野手(27)のコロナ離脱後、5番起用が続いていた糸原健斗内野手(29)を、4月27日の中日戦以来となる2番で起用した。5番には直近3試合で9打数5安打と好調の陽川尚将内野手(31)を起用。今季阪神戦5試合に先発し、防御率1・89と抑え込まれている中日先発大野雄大投手(33)攻略を目指す。阪神先発は西勇輝投手(31)。7月は4試合に登板し3勝負けなし、防御率0・66で月間MVPを獲得。中日戦は今季2試合に先発し防御率0・69と安定しており、御礼快投で3連敗中のチームを救えるか。

◆3連敗中の阪神に、いきなり守備のミスが続出した。初回2死一、二塁で中日の打者は平田。右前へのしぶとい安打を右翼佐藤輝明内野手(23)が捕球し、一塁走者の三進阻止のため三塁送球。しかし、これが乱れ、悪送球となった。記録は右前適時打で先制点を献上。このミスの間に打者走者の平田も二塁を陥れた。さらに2死二、三塁で6番木下の三塁へのゴロを糸原健斗内野手(31)がはじいた。この間に三塁走者が生還。打者走者もアウトにできず「オールセーフ」となった。まさかの1イニング2失策。今試合前まで65失策で巨人と並んでいた今季チーム失策数は、リーグ単独最多の「67」となった。ミス連発で初回に2点を献上した。

◆中日大野雄大投手(33)がプロ入り初の「マダックス」をあと4球で逃した。初回から直球とツーシームなど変化球を交え、阪神打線を今季2度目の完封勝利。球数は103球。これまでは16年6月28日、巨人戦(東京ドーム)での105球完封が自己最少投球数での完封だった。6月17日巨人戦を最後に白星から遠ざかっていたが、約2カ月に5勝目を挙げた。今季はDeNA上茶谷、ソフトバンク東浜、日本ハム加藤に続く4人目のマダックス達成になった。大野雄は12年7月11日阪神戦(甲子園)でプロ初勝利。16年3月25日阪神戦(京セラ)ドームで初の開幕投手を務めた。19年9月14日、阪神戦(ナゴヤドーム)では史上81人目のノーヒットノーランを達成。今年5月6日阪神戦(バンテリンドーム)では延長10回2死まで球界史上最多の打者29人に完全試合を継続させるなど、阪神戦で勲章を1つ増やした。マダックス 100球未満での完封を意味する言葉として使われる。86~08年に大リーグ、ブレーブスなどで通算355勝を挙げ、殿堂入りした大投手グレッグ・マダックスは、通算35完封のうち13度を100球未満で達成。抜群の制球力は「精密機械」と呼ばれた。球数で降板のタイミングを管理する現代の大リーグで、100球未満の完封は先発投手の理想となる。

◆阪神が今季20度目の完封負けを喫した。初回に2つのエラーが絡んで2点を失うと、8回には踏ん張っていた先発の西勇輝投手(31)が、6番木下に6号2ランを浴びた。チームはこれで4連敗。20日ぶりに借金生活へと逆戻りとなった。負のスパイラルが断ち切れない。コロナ禍の影響を受ける打線がこの日も沈黙。中日大野雄に完封負けを喫した。大山、近本、中野ら主力野手が次々と離脱する中で、この日は大山離脱後、5番起用が続いていた糸原健斗内野手(29)を2番で起用。5番には好調の陽川尚将内野手(31)を置いた。ところが、打線改造も実らず。打線はつながらず34イニング連続適時打なしとなった。

◆阪神新外国人のアデルリン・ロドリゲス内野手(30)が、大ブレーキとなっている。3番に入り4試合で14打数無安打。この日はいずれも走者を置いて4打席に立ったが、快音は響かなかった。初回1死一塁で空振り三振。4回無死一塁で三塁への併殺打。7回無死一塁で遊直。4点ビハインドの9回無死一、二塁で遊撃へ、この日2つ目となる併殺打。ランナーをかえすどころか、チャンスをことごとくつぶした。大山悠輔内野手(27)、近本光司外野手(27)がコロナ陽性判定を受け離脱しており、助っ人は9日のDeNA戦から3番に座っている。打率も1割8分9厘まで落ち込んだ。

◆阪神が今季20度目の完封負けを喫し、再び勝率5割を切った。コロナの影響で大山、近本、中野ら主力を欠く打線は中日大野にひねられて4安打完封負け。阪神矢野燿大監督(53)も「お手上げ状態」の打線にため息が深い。-打線は終盤にチャンスを作ったが矢野監督 「うーん、まあまあ、苦しい状況はみんな分かっているんでね。うーん、なんて言うの。それにしてもこう何もできなかったなという、うん、そういう感じです」-ロドリゲスの紙一重の打球も抜けていたら矢野監督 「まあまあ、そんなん言い出したら。何でも言えるよ、うん」-4番の佐藤輝もなんとかしようと矢野監督 「まあなんとかしようって、4番だけじゃなくてみんなやってる。別に輝だけじゃなくて」-西勇は持ち味を出した矢野監督 「まあね、今はちょっとね、苦しい状況やからやっぱりこう、無駄な点とかをやっぱりやらないようにしていかないと。そういうところも敗因かな。勇輝は頑張っているけどね」-初回は1点で止めておきたかった矢野監督 「いや、もちろんもちろん」-焦りのようなものは選手からは感じるか矢野監督 「それは分からん」

◆阪神西勇輝投手(31)が今季最多132球の熱投も報われず、7敗目を喫した。8回で自責3の4失点。4戦3勝で月間MVPに輝いた7月から続いていた個人の連勝も4でストップした。球団を通じ「(8回は)任せてもらったイニングだったので、最後まで粘り切りたかったです。また次回頑張ります」と悔しい思いを明かした。出ばなをくじかれた。初回2死から連打され、平田に右前へのポテンヒットで先制点を献上。この時、右翼佐藤輝の三塁送球が大きくそれ、なお二、三塁にピンチが拡大。木下は三ゴロに打ち取ったかに思えたが、糸原がはじく適時失策で不運な2点目を失った。足を引っ張られたが、2回以降は持ち味を発揮。徹底して低め、両サイドに丁寧に球を集め、7回まで追加点を許さなかった。だが、8回2死一塁で、木下に左中間に2ランを被弾。4点差に広げられた背番号16は天を仰いだ。それでも矢野監督は「勇輝は頑張っているけどね」と評価した。今回の4連敗中に先発した青柳、伊藤将、才木、西勇はいずれもクオリティースタート(6回以上自責3以内)。試合をつくったが、大山に加え、中野や近本もコロナ陽性判定で離脱した打線の援護に恵まれず、最後に力尽きるケースが続く。連敗ストップは、13日の藤浪の快投に期待するしかない。【古財稜明】

◆中日大野雄大投手が今季2度目の完封勝利でチームの連敗を止めた。9回4安打、103球での無失点完封。自身初のマダックス(100球未満の完封)目前の快投だったが、エースの表情は晴れなかった。「チームの柱として投げているつもり。2カ月近く勝てないのは情けない話」。6月17日巨人戦以来の5勝目を素直に喜べなかった。最速148キロの直球にツーシームなどの変化球もさえた。2回1死一塁では梅野を内角直球で併殺に。9回無死一、二塁ではロドリゲスに対し、「思い切り狙った」とツーシームで3個目の併殺を完成させた。この日、野手主将の大島が新型コロナウイルス感染で戦列を離脱。「大島さんはキャプテンマークをつけて、らしく引っ張ってこられた。自分が今度は引っ張っていきたい」。胸に「C」マークをつける投手主将が、復活を印象づけた。▽中日立浪監督(大野雄の完封勝利に)「なかなか完封する投手が少なくなってきた中で、先発陣にいい刺激を与えてくれた」▽中日平田(約1カ月ぶりの先発出場で初回に先制右前適時打)「「先発の大野(雄)に何とか先制点をプレゼントしたかった。できて良かった」▽中日木下(8回にダメ押し6号2ラン)「低めのボールをうまく拾うことができました」

◆コロナ禍の阪神が急失速の4連敗で、20日ぶりの借金生活に陥った。4番の佐藤輝明内野手(23)が走者を置いて2度凡退するなど20度目の完封負け。特に大山の離脱後にかかる期待は大きいが、この間7試合の打率はわずか8分7厘しかない。8月月間打率もワーストの1割2分1厘で、失速した昨季と同様試練の夏を迎えている。だが、4番が打たずして活路は見いだせない。こそ会心の1発で連敗を止めてほしい。佐藤輝はうつむき加減に、一塁ベースを駆けた。京セラドーム大阪に響きわたっていたメガホンの音は、ため息に変わった。4点ビハインドの9回2死三塁。背番号8が左飛を打ち上げ、今季20度目の完封負けが決まった。直近4試合は3得点で34イニング連続適時打なし。反発力なく、4連敗で20日ぶりの借金生活に陥った。矢野監督は「うーん、苦しい状況はみんな分かっているんでね。それにしても、何もできなかったなという、そういう感じです」と言葉を振り絞った。近本、大山がコロナ禍で離脱する現状、4番佐藤輝にかかる期待は大きい。だが、この日も走者を置いて2度凡退するなど無安打で、8月は月別ワーストの打率1割2分1厘で本塁打もゼロ。特に5日に大山が出場選手登録を抹消されて以降は23打数2安打、打率0割8分7厘にあえぐ。矢野監督は「4番だけじゃなくてみんなでやってるし。別に輝だけじゃなくて」とかばうように言った。チーム唯一の全107試合出場。疲労もピークとみられ、今季最大級の踏ん張りどころを迎えている。前半戦で20発を放つなど大ブレークした昨季は夏場に失速し、プロ野球ワーストとなる59打席連続無安打の不名誉記録をつくった。試練の夏、同じ轍(てつ)を踏まないために模索の日々だ。この日は島田らと早出特打を敢行。7月31日以来のホームゲームで打ち込みに時間を割いた。「あいつが打たないと勝てないって本人が一番分かってると思う。4番がしょげてるような(感じでは)、チームの士気も下がってしまう」。10日のDeNA戦後に井上ヘッドコーチが奮起を促したように、前を向いてきっかけをつかむしかない。初回2死一、二塁の守りでは平田の右前打で一塁走者の三進阻止しようとした三塁送球が乱れた。さらに糸原の適時失策で初回2失策で痛恨の2点を献上。チーム失策数は今年もリーグ単独最多の67に増えた。「苦しい状況やから、無駄な点をやらないようにしていかないと」と矢野監督。打てず守れず、もどかし過ぎる4連敗。ズルズルいくわけにはいかない。だが首位ヤクルトも7連敗と苦しんでいる。重苦しいムードを吹き飛ばす、背番号8のアーチが見たい。【中野椋】○...島田と山本が新たにつくられた応援歌のお披露目日に安打競演した。1番島田は初回、大野雄の初球を右前打へ。初球打ちだったため、応援歌は2打席目から流れた。山本は第1打席で初球を遊撃安打。第2打席は2球目を投ゴロの早打ちで、応援歌が流れる前に打席を終了。第3打席の7回2死一、三塁は、チャンス時の「ヒッティングマーチ」が流れたため、演奏はお預けとなった。○...小林が今季1軍初登板を1回無安打無失点で抑えた。4点ビハインドの9回に登板。中日先頭の土田を一ゴロ、続く大野雄を見逃し三振とし、最後は岡林を146キロの直球で中飛に料理した。「とにかく全力で腕を振ることだけを考えて投げました。ゼロに抑えられてほっとしています」。7日、新型コロナに感染した石井の代替選手として今季初昇格。2軍公式戦では18試合に登板し、1勝0敗、4セーブ、防御率0・95の成績だった。○...藤浪が連敗ストッパーになる。13日の中日戦に先発し自身の今季初勝利も狙う。前回6日の敵地広島戦は6回1/3を5安打2失点、7奪三振。勝ち星はつかなかったが、好投で復肩をアピールした。「しっかりコンディションを整えて、準備してきました。(試合の)入りは誰しも難しいと思います。自分も得意ではないですけど、抑えていくしかない」と必勝を期した。相手は15年夏に東海大相模で甲子園を制した左腕小笠原で甲子園V腕対決となる。

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】中日戦前練習で阪神湯浅京己が見せたストレッチ。股関節がポイントの様ですが、体の強さの一部が垣間見えます。周囲に気をつけてご一緒にどうぞ。

◆阪神・西勇輝投手(31)が先発する。今季の中日戦は2試合に先発して1勝0敗、防御率0・69と結果を残している。3勝無敗の結果を残して輝いた7月度の「大樹生命月間MVP」受賞後初登板で、DeNA相手に喫した同一カード3連敗(9―11日、横浜)の悪い流れを断ち切りたい。陽川尚将外野手(31)が5番、糸原健斗内野手(29)が2番に入った。また大島洋平外野手(36)は新型コロナウイルス感染を調べるPCR検査で陽性判定を受け、登録を抹消された。

◆阪神の先発・西勇輝投手(31)が一回から中日打線につかまった。先頭の岡林、後藤を連続で二ゴロに仕留め、簡単に2死を奪った。しかし、阿部、ビシエドに中前打を許して一、二塁とされると、5番・平田に131㌔変化球を拾われて右前適時打。右翼手・佐藤輝からの送球を、三塁手・糸原が捕球できず(記録は佐藤輝の失策)、なおも2死二、三塁とされると、木下の打球を糸原がファンブルし、0-2とリードを広げられた。7月は4試合に登板し、リーグ最多に並ぶ3勝。同2位となる防御率0・66を残し、2019年9月以来の月間MVPを受賞した右腕だったが、思わぬ形で先手を許した。

◆阪神が同点の好機を逃した。七回、中日の先発・大野雄から先頭の糸原が右前打を放つと、1死から佐藤輝が四球。一、二塁と、この日初めて得点圏に走者を進めた。一発出れば逆転の場面だったが、陽川は遊ゴロで2死一、三塁。山本は痛恨の見逃し三振に倒れた。9日のDeNA戦(横浜)から、これで34イニングでわずか3得点。近本、大山、中野ら主力を欠いた打線は深刻な得点力不足に苦しんでいる。

◆先発した阪神の西勇輝投手(31)は8回7安打4失点(自責3)だった。一回2死から阿部、ビシエドに連打を許し、一、二塁のピンチを背負うと、平田に右前に運ばれ先制点を献上した。さらに右翼手・佐藤輝の送球を三塁手・糸原が捕球できず二、三塁(記録は佐藤輝の失策)。木下の打球を糸原が適時失策し、0-2とリードを広げられた。二回以降は立ち直り、試合を作った西勇は、球数が100球を超えながらも八回のマウンドへ。しかし、2死から平田に中前打を許すと、木下に左翼席に2ランを浴び、ガックリと肩を落とした。今季最多132球の力投も実らず、八回の打席で代打を送られて降板となった。

◆中日の平田が7月19日以来となる先発出場でベンチの期待に応えた。大島が新型コロナウイルス陽性となり、出番が到来。一回に先制打を放って「(大野雄に)とにかく先制点をプレゼントしたかった」と喜んだ。7月の月間MVP賞に輝いた西勇から、連打でつくった2死一、二塁の好機で第1打席が回ってきた。「早いカウントで仕留めたい」と2球目の外いっぱいのスライダーに腕を伸ばした。バットの先で捉えたが、打球は右前にぽとり。必死で食らいついた一打に塁上で笑みを浮かべた。

◆阪神は今季20度目のゼロ封負け。泥沼の4連敗となった。打線は中日の先発・大野雄の前に、散発の4安打で完封。七回に1死一、二塁と初めて得点圏に走者を進めたが、陽川が遊ゴロ、山本が見逃しの三振に倒れた。近本、大山、中野ら、新型コロナウイルス感染拡大の影響で主力を欠いた打線は9日のDeNA戦(横浜)から4試合でわずか3得点。34イニング連続適時打なしと得点力不足は深刻だ。先発の西勇は一回に平田に先制の右前適時打を許すと、右翼手・佐藤輝からの送球を三塁手・糸原が捕球できず(記録は佐藤輝の失策)。さらに、2死二、三塁から木下の打球を糸原がファンブルし、適時失策。これで今季のチーム失策数は「67」となり、巨人を抜いてリーグワーストとなってしまった。西勇は二回以降に立ち直るも、球数が100球を超えた八回に木下に2ランを浴びて8回4失点(自責3)。今季最多132球の力投も、7敗目を喫した。

◆中日の大野雄が今季2度目の完封。威力のある速球で要所を締め、許したのは散発で4安打だけ。打線は一回に平田の適時打などで2点を先行し、八回に木下の2ランで突き放した。阪神は一回の守りのミスが響き、4連敗で借金1。

◆阪神が今季20度目の完封負け。西勇輝投手(31)が一回、3連打で先制点を献上。この際、一走の進塁を阻止する右翼・佐藤輝明内野手(23)の三塁送球が乱れて、エラーが記録され、さらに2死二、三塁から三塁・糸原健斗内野手(29)が打球を後逸する適時失策で2点を奪われた。チームは7試合連続で失策を重ね、リーグワーストの「67個」。打線は4安打&3併殺で34回連続して適時打がなく4連敗を喫した。7月23日以来の「借金1」となった矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(チーム成績52勝53敗2分、観衆3万2662人)。ーー打線は終盤にチャンスを作ったが「うーん、まあまあ、苦しい状況は、みんな分かっているんでね。うーん、なんて言うの。それにしても、こう何もできなかったなという、うん、そういう感じです」ーーロドリゲスの紙一重の打球も抜けていたら「まあまあ、そんなん言い出したら。何でも言えるよ、うん」ーー4番の佐藤輝も何とかしようと「まあ何とかしようって、4番だけじゃなくてみんなやってるし。別に輝だけじゃなくて」ーー西勇は持ち味を出した「まあね、今はちょっとね、苦しい状況やからやっぱりこう、無駄な点とかを、やっぱりやらないようにしていかないと。そういうところも敗因かな。勇輝は頑張っているけどね」ーー初回は1点で止めておきたかった「いや、もちろんもちろん」ーー焦りのようなものは選手からは感じるか「それは分からん」

◆阪神での現役時代、〝代打の神様〟として、虎党から絶大な支持を得たサンケイスポーツ専属評論家・八木裕氏(56)はクリーンアップ変更を首脳陣に求め、原口文仁内野手(30)の抜擢や梅野隆太郎捕手(31)の〝昇格〟を提案した。阪神が苦手とする大野雄に完封負け。これで4試合続けて左腕の先発投手に苦しめられ、13日(小笠原)、14日(橋本)も左腕。対策をもう一度、考える必要がある。というのも大野雄に対して、引っ張り過ぎている打者が目立つのだ。ロドリゲスが2つ、梅野が1つの併殺打を放ったが、すべて引っ張り傾向の打球。陽川の打席も引っ張りの気持ちが強かった。左投手攻略の基本は? 分かっているはずだ。大事なのは方向性。センターから逆方向へ。各打者はこれを徹底して打席に入って欲しい。おそらく、こちらが言うまでもなく、ベンチはクリーンアップを変えてくるはず。打線がつながらない現状を打開するために、間違いなく動くだろう。引っ張り傾向のロドリゲスの3番は苦しい。そこに誰を当てはめるか。スイッチヒッターのロハスは十分にあり得る。昇格間もないが、原口も候補の1人だ。練習やDeNA戦での打席内容を見る限り、状態は決して悪くない。経験もある。現在は7番の梅野の打順を上げる手もある。とにかく中軸を変えて、流れも変えたい。試合は一回2死二、三塁からの糸原の失策が致命傷となった。阪神戦の防御率1点台の大野雄に対して、2点目を失ったことで、一気に苦しくなってしまった。1点差なら、その裏、先頭の島田が出塁した場面で大野雄が受けるプレッシャーも全然違っていただろう。守りのミスが失点に直結するシーンが増えている。ただコロナによる離脱者が多く、メンバー入れ替えで対策を講じると言っても、2軍は試合すらできていない状況なので、ほぼこのメンバーで戦っていくしかない。「ムダな失点を防ぐ」という当たり前の意識をもう一度徹底して、戦っていくしかない。

◆いくらなんでも打てなさすぎやろ...。 阪神は中日・大野雄大投手(33)に完封され0-4で敗戦。4連敗で借金生活に逆戻りとなった。新型コロナ感染の陽性判定を受けて離脱している大山悠輔外野手(27)らを欠く虎打線は夏のロードで左投手に抑えられっぱなしだ。一発を打てる男も、チャンスで打てる男も、左投手を打てる男も、ここにはいない。救世主と期待されたロドリゲスが、大野雄に2併殺を含む4タコと手玉に取られたのが、あまりにも象徴的だった。好投手の先発左腕相手になすすべなく4連敗。まだまだ左腕が続くのがこたえる。まったく先が見えない形で借金生活に再突入し、矢野監督もお手上げだ。「うーん、まあまあ、苦しい状況はみんな分かっているんでね。なんて言うの。それにしてもこう、何もできなかったなという、うん、そういう感じです」苦しい展開になることは誰もが覚悟していた。それでも、六回まで二塁すら踏めないのは苦しすぎた。特に、7日の広島戦(マツダ)までは2号アーチを含むマルチ安打と元気だったロドリゲスの停滞ぶりは深刻だ。9日のDeNA戦(横浜)から4試合&18打席連続無安打となり、打率はついに2割も割って「・189」になった。相手先発に左投手が続くことは戦前から分かっていたことだが、とにかく左投手が打てない。0-2の四回無死一塁では三ゴロ併殺に、4点を追う九回無死一、二塁でも最悪の遊ゴロ併殺に終わり、大野雄の完封をアシストする形となった。9日からのDeNA3連戦(横浜)も「今永、浜口、石田」と好投手ぞろいだったにしても、ロドリゲスのここまでの対左投手の打率・091(22打数2安打)と14打席連続無安打という事実は、今のチーム状況には厳しすぎる。13日は小笠原、14日も3年目の橋本(大商大卒)と、この先も左投手が先発してくるが、このままでは〝左地獄〟に突き進んでしまう。新型コロナウイルス陽性判定を受け離脱している近本は、左投手に対し打率・280。中野が同・253で、大山が同・250。糸原がこの日2安打して同・269だが、佐藤輝は同・230。この日まで同・476だった、頼みの陽川も3打数無安打に終わった。よりによって、比較的左投手を打っていた男たちがそろって不在で、苦しすぎる。40イニング連続本塁打なしとなり、春先の低迷期に記録した今季ワースト「62イニング連続-」に迫っている。9日のDeNA戦(横浜)の二回に陽川、木浪が適時打を放って以来「34イニング連続で適時打なし」も続いており、得点圏ではチーム全体で16打席連続凡退中だ。一発も出ない。チャンスでも打てない。左投手も打てない。矢野監督も誰のせいにもしないが、誰にも頼れないことが、つらい。「まあなんとかしようって、4番だけじゃなくてみんなやってるし。別に輝だけじゃなくて」今季20度目の零封負けで、7月23日以来の借金1を背負った。痛い後退だが、このままでは地獄はまだまだ続く。(長友孝輔)

◆また乱れた。7試合連続となる失策を1イニングで2度犯し、矢野阪神の失策数は「67」に。セ・リーグの単独ワーストとなった。打てないどころか守れない...。野手陣に足を引っ張られ、西勇は8回7安打4失点(自責3)と粘りきれず、今季7敗目を喫した。「(2死から2ランを浴びた八回は)任せてもらったイニングだったので、最後まで粘り切りたかったです。また次回頑張ります」悔しさをにじませながら必死に顔を上げたが、立ち上がりの守乱は〝ボディーブロー〟のように効いた。一回2死一、二塁から平田に右前へポトリと落ちる適時打で先制されると、右翼・佐藤輝が三塁へ悪送球。二、三塁とピンチが広がると虎党が目を覆いたくなるような綻びが...。木下の三塁正面へのゴロを糸原がファンブル。難敵・大野雄を相手に、いきなり重い2点を失った。「今はちょっとね、苦しい状況やからやっぱりこう、無駄な点とかをやっぱりやらないようにしていかないと。そういうところも敗因かな。勇輝(西)は頑張っているけどね」と矢野監督。一回は1点で止めたかったか問われ「もちろん、もちろん」と話した。コロナ禍で主力が離脱して打線の迫力不足は否めないなか、課題だったディフェンス面でミスの連鎖が止まらない。求められるのは、これまで以上の反発力だ。残り36試合。〝投守力〟で、目の前の勝機に食らいつくしかない。(新里公章)

◆よっしゃァ!! 俺的には本日の阪神の敗戦にホクホク顔なのだ!! 中日の先発は顔も見たくない虎キラーの大野雄。その上、こっちは大山、中野、近本と阪神でバッティングのうまいナンバー1、ナンバー2、ナンバー3がいないってんだから、ホストクラブなら閉店の危機...。ま、野球に閉店はないけど、それ以上に俺がかなり高い確率で恐れていたのが大野雄に今年流行のノーノーを食らうぞ!!の不安だったのだ。一回、いきなり先頭の島田が初球をたたいてライト前ヒット!! それだけで試合の行方なんてどーでもよくなったわー!! てか、阪神は一回、失点に絡む2つエラーをやらかしておいて勝とうってのが土台、無理な話やないの~!!全く頼りにならない助っ人、ど真ん中の球を打ち損じる4番...。最近プロ野球のユニホームは復刻ブームだけど、もしかして阪神さんはあの1980年代の『暗黒時代』推しじゃないよね? 人気のホスト、いや選手が戻るまで高校野球戦法で1点を取ることにこだわるべし!!

◆1985年8月12日。羽田空港を飛び立った大阪行き日本航空123便は、機体に異常が起きて午後6時56分、群馬県の御巣鷹山に墜落。乗客乗員計520人が死亡、4人が重傷を負う大惨事になりました。夏のロードに出ていた阪神は、初戦から5連勝。首位に浮上し、12日は巨人戦(後楽園)への移動日でした。神宮の室内練習場を借りて練習していたとき、搭乗者名簿に中埜肇球団社長の名前があるとの一報が飛び込んできます。16日に死亡が確認され、動揺が走ったチームは巨人に3連敗、広島に連敗、20日の大洋戦にも敗れて6連敗。3位に転落してしまいました。このとき立ち上がったのが、前任の掛布雅之を継いで27歳で選手会長に就任していた岡田彰布。4連敗目を喫した翌18日の昼食後、ナインを集め、広島の宿舎で選手だけの緊急ミーティング、決起集会を行ったのです。岡田と掛布、そして川藤幸三がナインを鼓舞。それでも、その夜の広島との2戦目も敗れ、大洋との初戦も落としてしまいますが、そこから7勝4敗と踏ん張り、さらに再び6連勝して、21年ぶりのリーグ優勝へと突き進んでいきました。37年後の8月12日。当番デスクの上阪正人は、11日までのDeNA3連戦3連敗のショックを引きずっていたようです。昼間、試合に備えて『データのメモ』を作成していました。そこには、※負けた場合-の注釈付きで、『阪神の4連敗は、6月28日のDeNA戦から7月1日のDeNA戦にかけて4連敗を喫して以来5度目』などと書き記されていました。おいおい、『DeNA戦からDeNA戦にかけて4連敗』って...。「あ、7月1日は中日戦でした。そうですよね。同じカードの4連戦なんてないですよね」DeNA戦の3連敗が痛かった。痛い? DeNA戦が? DeNA戦が? と頭の中に渦巻いていたのかもしれません。ただ、そのあとすぐ、『※勝ちデータのメモ(阪神〇ヤクルト●の場合) 阪神は13日にも自力優勝の可能性が復活』もできあがっていました。(負けデータが先か? とツッコミを入れてしまいましたが...)一方、京セラドームのトラ番は、元気な、気合が入った選手たちの動きを伝えてきていました。「佐藤輝が、島田、小野寺、板山と4人で早出特打ちをやっています。逆方向にもいい感じで打っています。絶不調には見えないです。ロドリゲスも(通常の時間の打撃練習で)5階席にポンポン放り込んでいますよ」原田が佐藤輝やロドリゲスの打球に見とれていたとき、「おぉー」と声をあげたのが、トラ番キャップ長友孝輔です。「金髪というか、明るい茶色というか。頭頂部の部分、真ん中にメッシュが入っていて。韓流スターみたいな、とにかくカッコイイです」西勇の頭髪がオシャレになっていました。気合注入だったのでしょうか。コロナ禍でグラウンドに降りての取材はまだできませんが、記者席からでもすぐに気付くくらいの色だったそうです。踏ん張りました。試合をつくってくれました。しかし、立ち上がりに失策がらみで2点を失うと援護がないまま迎えた八回に2ランを浴びて...。ただ、37年前の決起集会もそうでしたが、すぐに結果に結びつくわけじゃない。36試合残っています。野手陣? 踏ん張っていきましょう。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
59431 0.578
(↓0.006)
-
(-)
40447
(+3)
400
(+4)
125
(+2)
58
(-)
0.252
(↓0.001)
3.470
(↓0.01)
2
(-)
DeNA
50462 0.521
(↑0.005)
6
(↑1)
45344
(+4)
372
(+3)
72
(+1)
33
(-)
0.251
(-)
3.430
(↑0.01)
3
(-)
阪神
52532 0.495
(↓0.005)
8.5
(-)
36361
(-)
309
(+4)
67
(-)
80
(-)
0.238
(↓0.001)
2.550
(↓0.01)
4
(1↑)
広島
51533 0.490
(↑0.005)
9
(↑1)
36417
(+6)
404
(+5)
63
(-)
21
(-)
0.256
(-)
3.470
(↓0.01)
5
(1↓)
巨人
51541 0.486
(↓0.004)
9.5
(-)
37416
(+5)
466
(+6)
124
(+2)
48
(+2)
0.245
(-)
3.980
(↓0.02)
6
(-)
中日
44561 0.440
(↑0.006)
14
(↑1)
42297
(+4)
368
(-)
53
(+1)
35
(+1)
0.247
(↓0.001)
3.480
(↑0.04)