ロッテ(☆3対2★)日本ハム =リーグ戦15回戦(2022.08.12)・ZOZOマリンスタジアム=
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日本ハム
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ロッテ
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勝利投手:益田 直也(1勝2敗25S)
敗戦投手:ロドリゲス(1勝2敗0S)

本塁打
【日本ハム】万波 中正(12号・5回表ソロ)
【ロッテ】茶谷 健太(1号・2回裏2ラン)

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◆ロッテは2回裏、茶谷のプロ初本塁打となる2ランで先制する。その後同点を許して迎えた9回には、1死二三塁の好機から岡の適時打が飛び出し、試合を決めた。投げては、先発・石川が7回途中1失点の好投。敗れた日本ハムは、9回に追いつく粘りを見せるも及ばなかった。

◆左肩を痛めた日本ハム清宮幸太郎内野手(23)が試合前の打撃練習を回避し、一部、別メニューで練習に参加。新庄剛志監督(50)や稲葉篤紀GM(50)に声をかけられる場面もあり、守備や走塁練習をこなした。前日の西武19回戦(札幌ドーム)の試合途中に異変を察知した新庄監督の判断により、6回表の守備からベンチに退き、札幌市内の病院で診察を受けていた。試合後、同監督は「試合前の練習では大丈夫だったけど、守備中に肩が上がった時に痛いポイントに入ったのかな~とイヤな予感がした。1打席目からおかしなスイングをしていた。ちょっと、おかしそうだなと思ったので、すぐ病院に行かせました」と説明。「ケガはつきものだし、まだ『大丈夫か?』というほどまでいっていない」と、早めに途中交代を決断したことを明かしていた。清宮は10日西武18回戦(同)の攻撃中、二塁へスライディングした際に、西武の源田壮亮内野手(29)と激しく交錯していた。

◆日本ハム加藤貴之投手(30)が約1カ月ぶりに1軍へ合流した。精悍(せいかん)に日焼けした左腕は、13日ロッテ戦に先発する。「変わらず、初回から全力で頑張りたいです」と、7月14日楽天戦(静岡)以来となる先発へ向けて意気込んだ。加藤は7月18日に新型コロナウイルス陽性判定を受けて戦線離脱していた。当初は「40度近く出た」と発熱の症状があり、体重も約5キロ減ったという。7月末に2軍で練習に復帰し、徐々にコンディションを取り戻して戦列復帰までこぎ着けた。「ここから最後まで、しっかりとチームに貢献できるよう頑張ります」と、気合十分で復帰初戦に臨む。

◆日本ハム守備陣がZOZOマリン特有の強風の洗礼を浴びた。2回の守備。ロッテ井上が二塁方向へ打ち上げた飛球が、一塁側のカメラマン席付近まで約30メートルも流された。二塁手のアルカンタラが打球を追ったが、あまりの流され方に途中で足を止め、一塁手の野村も上空を見上げながら動けず、そのまま飛球は落下してファウルとなった。その瞬間の球場の大型ビジョンでは、左翼席側から一塁側スタンド方向へ、約10メートルの強風と示されていた。大きく流される飛球の行方に、ファンも大きくどよめいた。

◆ロッテ茶谷(ちゃたに)健太内野手(24)がうれしいプロ初本塁打を放った。8番遊撃でスタメン出場し、2回無死一塁での第1打席。徹底して内角攻めしてくる日本ハム・ポンセの7球目の内角直球を捉えると、高々と舞い上がった打球はそのまま左翼席へ吸い込まれた。試合中、球団広報を通じ「走者を次の塁まで進めようということだけ考えて打席に入ったので、結果、最高の形になりました。素直にうれしいです」とコメント。プロ7年目、通算68打席目での1発に、場内は温かい歓声と拍手に包まれた。帝京三(山梨)時代は投打でスカウト陣に注目され、15年ドラフト4位でソフトバンクに内野手として入団。18年オフに戦力外となり、ソフトバンクの育成契約打診を断り、ロッテに入団した。20年には内野控えで1軍に多く帯同したが、昨季は石垣島キャンプ初日に足の故障でリタイア。勝負の今季は2軍戦で好調をキープし、6月下旬に1軍に昇格していた。

◆日本ハム万波中正外野手(22)が、自慢のパワーで風速11メートルを切り裂いた。2点を追う5回。ロッテ石川の得意球、シンカーを捉えた。左翼から一塁側方向への強風が吹く中で、ライナー性の打球はバックスクリーン左へ飛び込んだ。球場に詰めかけた観客からも大きなどよめきが起きた、強烈な12号ソロ。「今日も迷いはないです!」とコメントした万波がダイヤモンドを1周後にベンチへ戻ってくると、新庄剛志監督(50)も笑顔で出迎えた。この1発で、チーム本塁打数は81本目となった。昨季は143試合で78本塁打とリーグ最少だったが、今季は102試合目となった9日西武戦(札幌ドーム)で飛び出した近藤のバースデーサヨナラ3ランで79本目。昨季の数字を超えた。昨季は0本も今季は13本でチームトップの清宮、今季加入のアルカタンラが11本と大きく上積みしている。昨季5本の万波も、キャリアハイを大きく更新して本塁打増に貢献中だ。長打力アップはチームにとって近年の課題だった。BIGBOSSの積極的な若手登用や個々の努力も重なり、着実に課題克服への成果が数字に表れている。

◆日本ハム野村佑希内野手(22)が約11メートルの強風に本塁打を"阻止"されてガックリと肩を落とした。6回の第3打席。完璧に捉えた打球は左中間スタンドへアーチを描いたかに思われた。ロッテファンからもため息が漏れていたが、左翼の荻野がフェンスギリギリまで追って捕球体勢に入ると、一転してどよめきが起こった。最終的には左翼側からの強風に打球が押し戻されて、荻野が捕球。その瞬間、球場内は大きな拍手に包まれ、野村は思わず天を仰ぎ、悔しがりながら三塁側ベンチへ引き揚げた。

◆途中出場した日本ハム佐藤龍世内野手(25)が、ビッグプレーでチームを盛りたてた。1点リードを許した状況で迎えた7回無死一塁の守備。ロッテ佐藤都が犠打を試みて小フライになると、猛然とダッシュしてきた三塁手の佐藤が本塁前でダイビングキャッチ。すぐに立ち上がって一塁へ送球し、飛び出していた一塁走者もアウトにした。このプレーにBIGBOSSこと新庄剛志監督(50)も大きな拍手でたたえた。

◆日本ハムが両リーグ最速の60敗目(43勝)を喫した。先発したコディ・ポンセ投手(28)は2回、ロッテ茶谷に先制プロ初本塁打となる1号2ランを献上。5回からは継投で失点を防いでいったが、打線は5回に万波中正外野手(22)の12号ソロ、9回再び万波の適時打で同点に追いついたがサヨナラ負け。常時、風速10メートル前後の強風が吹き荒れる中で接戦を落とし、5位ロッテとのゲーム差は6に広がった。

◆ロッテ松川虎生捕手(18)がフルイニングでマスクをかぶり、チームの連敗脱出につなげた。この日は9番捕手でスタメン。先発石川を6回途中1失点でリードすると、その後も唐川、オスナと無失点に。9回は高校の先輩でもある守護神益田とバッテリーを組み、同点に追いつかれるも、その裏に岡のサヨナラ打で勝利した。松川が勝利試合で1回から9回までマスクをかぶったのは、4月30日の日本ハム戦(ZOZOマリン)以来、約4カ月半ぶりとなった。井口資仁監督(47)は「(試合)後半を加藤とかにかぶらせたところがあったんですけど、益田も含めてずっとやられたところがありましたし、虎生もいいリードをしてくれているので。配球的にもいい配球をしていると思います」と話した。昨秋ドラフト1位で市和歌山から入団。NPB史上3人目となる高卒新人捕手として開幕スタメンマスクの座を射止めると、4月10日のオリックス戦(ZOZOマリン)では佐々木朗希投手(18)の完全試合でもバッテリーを組むなど、経験を重ねている。

◆ロッテが岡のサヨナラ打で連敗を4で止めた。しかし、すんなり勝てなかった。1点を守りたい9回、守護神の益田直也投手が2四球でピンチを広げ、同点に追いつかれた。前日11日のソフトバンク戦でも、今宮に決勝弾を許しており、2夜連続でため息が広がった。長年、試合の最後を託してきた。今季は43試合で25セーブ。一方で14試合で失点している現状もある。井口監督も何度となく「代わりはいない」と話してきたが、この夜は「ここまで頑張ってくれていましたけど、そこはしっかりと我々も本人と話しながら。チームにとって何がプラスなのか、考えていかないといけない時なのかなと思います」と慎重に言葉をつむいだ。オスナやゲレーロら助っ人陣も十分な力量を備えている。サヨナラの歓喜の裏で、借金はいまだ5つ。これ以上の"重い"負けは致命的になる中、首脳陣はどう判断するか。【金子真仁】

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(23)が、欠場した。左肩の打撲とみられる。この日、試合前練習では打撃を回避していた。病院での検査の結果、異常はなかったようだが、新庄剛志監督(50)は「ちょっと休みを。3~4日(様子を)見てから。肩は治りが遅くなると厄介なので。(バットを)振れないと意味がないしね」と説明。自身の現役時代の経験を踏まえて「打つ時に痛むケースがあるので」と、話した。清宮は10日西武戦(札幌ドーム)の攻撃中、二塁へスライディングした際に、西武の源田壮亮内野手(29)と交錯。11日同戦(同)には「4番ファースト」で先発出場したが、試合途中に異変を察知したBIGBOSSの判断により、6回表の守備から交代し、札幌市内の病院で検査を受けていた。

◆日本ハムが両リーグ最速の60敗目(43勝)を喫した。ロッテ15回戦(ZOZOマリン)は9回に1点差を追いつく粘りを見せたが、その裏を守りきれず、今季5度目のサヨナラ負けとなった。それでも、新庄剛志監督(50)は前カードの首位西武との3連戦に続く、最後まで分からない熱戦を繰り広げた選手たちの戦いぶりを評価。手応えいっぱいの敗戦に、悲壮感はなかった。BIGBOSSは試合後、さわやかに切り出した。「岡くん、ナイスバッティングやね」。3時間51分の熱戦に終止符を打たれた、元日本ハムのヒーローをたたえた。もちろん、勝てなかった悔しさもにじませた。「なんとかね、もうちょっと延長で...」。1点を追う9回は、2死無走者の状況からロッテ守護神の益田を攻めて同点に追いついた。延長に持ち込めば、いい流れのままに勝ちきれる可能性を感じていたはずだ。最後の結果は、前カードの熱戦の代償でもあった。新庄監督は「今日は(2連投中だった)北山くんも玉井くんも井口くんも上がり(お休み)だった」と、試合後に明かした。ベンチ入りしていた中継ぎ投手は9人だったが、実際に投げられる準備をしていたのは6人。先発ポンセを4回で交代させ、5回以降は古川侑、北浦、吉田とつないで9回はロドリゲス。この時点で残りは望月とメネズだけという状況だった。その中で、ロドリゲスが高部に出塁を許した。7月5日の対戦で悠々と二盗を許していた相手だったが、継投の選択肢は選べずに続投。「クイックがうまくないので(高部が)セカンドに行って、さぁどう3アウトを取ろうか、というところ」だったが、捕手清水の悪送球(記録は失策)もあり、最後は押し切られる形となった。それでも、BIGBOSSは手応え十分に語った。新庄監督 面白い。こういうゲームを昨日も、その前も、その前もやってるんで。精神的な成長は、かなりできていると思います。いや、よくやってますよ。多くの選手たちを1軍の舞台で経験を積ませてきた布石が、誰が出ても粘り強さを発揮できる、今の強みとなって生きている。「やったことは間違ってなかったな」。成長著しい日本ハムが、混パをまだまだかき乱す。【木下大輔】○...9番で全2打点を挙げた万波は「サヨナラ負けにはなったけど、追い付くことが出来たのは良かった」。2点を追う5回、逆風を貫く12号ソロをバックスクリーン左へ運ぶと、9回2死二、三塁からは同点の左前適時打。前日11日、ボールの見方について高校の先輩にあたる近藤の助言を仰いだ。「目からウロコ。助言が生きて今日の結果につながった」と、感謝していた。○...先発のポンセは4回4安打2失点。2回1死一塁から、ロッテ茶谷に許した左越え2ランが悔やまれた。風速10メートルを超える強風の中、3四球と制球が定まらず、4回までに要した球数は95球。1度は5回のマウンドに上がったが、投球練習の前に交代となった。9回に味方が追いつき勝敗は付かず。「四球が増えて、結果的に球数が多くなってしまった」と反省していた。

◆ロッテで7年目の茶谷健太内野手(24)が「8番・遊撃」で先発出場し、プロ初本塁打となる左越え2ランを放った。両軍無得点で迎えた二回1死一塁。先発・ポンセの7球目を捉えた。球団広報を通じて、「打ったのはストレートです。最高の形になりました。プロ初ホームランは素直にうれしいです!」とコメントした。茶谷は帝京三高から2016年ドラフト4位でソフトバンクに入団し、18年12月に自由契約となった。ロッテには19年1月に育成選手として入団し、同年12月に支配下登録された。通算68打席目で待望の一発を放った。

◆台風8号の接近に伴って上空は10メートル以上の強風が吹き、試合中盤からは小雨が降り始めた。じめじめとした環境のストレスにも負けず、懸命に腕を振った。3勝目を目指した日本ハムのコディ・ポンセ投手(28)は、4回を95球で4安打2失点。毎回走者を出しながらも粘り強く投げた。前回5日のオリックス戦(京セラドーム)は、6回10安打5失点と打ち込まれた。中6日での登板へ「過去の登板を振り返っても結果は変えられない。終わったことは仕方ない。いいところもあれば悪いところもあったので、次に進んでいきたい」と気持ちを切り替えていた。来日1年目。慣れない日本の夏にも「湿度はすごくあるけど、より湿度がひどいところで投げたこともあるし、暑さとしてはそこまで悪くないかな」と頼もしい。三回までに75球を費やしたが、失点は二回に茶谷に許した2ランだけで踏ん張った。四回には後頭部で一つにまとめていた髪の毛をほどき、自慢のカーリーヘアーをなびかせて投げた。美容師の母を持つ右腕は、髪形へのこだわりがひとしお。自ら〝気分転換〟し、2死一、三塁のピンチを無失点で切り抜け、五回から2番手・古川侑にマウンドを譲った。(箭内桃子)

◆ロッテがサヨナラ勝ちで連敗を4で止めた。2―2の九回1死二、三塁で岡が適時打を放ち試合を決めた。益田が今季初勝利。日本ハムは九回に追い付いたが、最後はロドリゲスが踏ん張れず1分けを挟んだ連勝が3で止まった。

◆ロッテ・岡大海外野手(31)がサヨナラ打を放った。同点に追いつかれた九回裏。1死二、三塁で1ボールからの2球目を振り抜いて、しぶとく左前適時打を放った。ツイッターでは、昨年に2本のサヨナラ本塁打を放ったことから呼ばれたワード「ヒロミナイト」がトレンド入りした。試合後の一問一答は以下の通り。--九回はどんなイメージで打席へ「前の打者が歩かされたので、なんとか勝負を決めたいなという思いで打席へ立ちました」--積極的に振っていった「三塁走者が高部だったので当たればなんとかなるという気持ちがあった。気楽にいけた部分があります」--抜けた瞬間の気持ちは「打った瞬間、高部の足を考えるとセーフになると思ったので良かったと思います」--味方に囲まれてびしょびしょの祝福「慣れてないので久しぶりの感覚だったので嬉しかったですし、最後は三木に氷水をかけられて気持ち良かったです。」--ご謙遜を。本当にこういったシーンで強い「たまたまその打席に自分が立ってるだけ。チームのみんなが回してくれた結果なので、みんなに感謝したいと思います」--チームは連敗ストップ「カードの頭をとれたので明日からも頑張っていきたいと思います」--ファンへ「1戦1戦必死に戦っていくので、これからも応援よろしくお願いします。ありがとうございました」

◆ロッテの石川は6回2/3を投げ5安打1失点、8奪三振と好投。風速が10メートルを超える中「風に助けられた。自分にとって最高の風だった」と振り返った。ただ、抑えの益田が追い付かれ、7勝目はならなかった。変化球中心の組み立てで制球良く投げ、唯一の失点は五回、万波に浴びたソロだけ。2死三塁でマウンドを降りた七回は救援の唐川がピンチをしのいだ。

◆ロッテが今季6度目のサヨナラ勝ち。途中出場の岡大海外野手(31)が2―2の九回1死二、三塁から、カウント1ボールからの2球目を叩き、三遊間を破る左前適時打で試合を決めた。「前の奨吾(中村)が歩かされたので、何とか決めてやろうと打席に入りました。三塁ランナーは高部だったので、(バットに)当てれば何とかなると思って気楽にいけました」。お立ち台でプロ初本塁打の茶谷と並んで笑みが弾けた。2―1の九回に守護神・益田が同点に追いつかれる展開。チームは4連敗中で、どこか不穏な空気が流れだしていた。その裏、1死から高部が中前打で出塁すると、中村奨の打席で敢行した二盗が捕手の悪送球も誘って一気に三塁へ。このあと中村奨は申告敬遠、さらに二盗でお膳立てが整った。「最後は三木に氷水をかけられて気持ちよかったです。カードの頭を取れたので、明日からも頑張っていきたい」チームの連敗は「4」でストップ。後半戦はこれで3勝10敗とまだまだ厳しい戦いが続く。借金は「5」。イヤな流れの中で踏みとどまったサヨナラ勝ちで、上昇気流を描きたいところだ。

◆日本ハムは今季5度目のサヨナラ負け。連勝が「3」でストップした。万波が2―0の五回に12号ソロを放って1点差に迫ると、九回2死二、三塁では同点に追いつく左前適時打。2安打2打点と活躍したが、勝利にはつながらなかった。投げては先発ポンセが4回2失点。この日は疲労を考慮して玉井、井口、北山があがりに。古川侑、吉田が無失点で懸命につないだが、九回に登板したロドリゲスが岡にサヨナラ打を浴びた。これでチームは9日の西武戦(札幌ドーム)から、サヨナラ勝ち、延長十二回引き分け、延長十回サヨナラ勝ち、そしてこのサヨナラ負けと緊迫したゲームが続く。新庄監督は「精神的な成長をかなり感じる。よくやっていると思う」と選手らをねぎらった。

◆ロッテがサヨナラ勝ちし、連敗を4で止めた。岡大海外野手(31)が、同点の九回に左前適時打を放って試合を決めた。試合後、代表取材に応じた井口資仁監督(47)の一問一答は以下の通り。--試合を振り返って「石川(七回途中を1失点)がしっかりとゲームを作ってくれたことが非常に大きかった。茶谷の一発目で点は取れたけど、その後はチャンスでなかなかランナーを動かせずに点が入らなかった。これからの課題だと思います」--最後は岡が決めた「高部がしっかり出塁して盗塁をきめた。皆でつないで勝ったので、何とか自分たちの流れを変えられたと思う。あした以降しっかりと戦っていきたいと思います」--茶谷がプロ初本塁打となる左越え2ランを放った「本当に粘りながら、その中で最後にコンパクトなスイングで打った。下でしっかり結果をだして上がってきて、上でも結果をだしている。最後まで自分でポジションをとる意気込みで頑張ってほしい」--2試合連続で抑えの益田が打たれた「ここまで頑張ってくれたけど、そこはしっかりと本人と話しながら、チームにとって何がプラスなのか、考えていきます」--松川が久しぶりにフルイニング出場した「後半は加藤らにかぶらせたときはあったけど、益田を含めてずっとやられたことがあった。(松川)こうは本当にいいリードをしてくれるし、打撃もいい当たりがでてきている。配球的にも、こうが一番いい」

◆日本ハムの万波が2安打2打点と気を吐いた。0―2の五回に石川のシンカーを捉えて5日のオリックス戦以来の安打となる12号ソロを中越えに放つと、1点を追う九回2死二、三塁では益田の甘い速球を逃さず、一時は同点とする適時打を左前へ運んだ。勢いのあるチームの中にあって当たりが止まっていただけに「サヨナラ負けにはなってしまったが、最後に追い付くというところで関われたのは良かった」と話した。

◆ロッテ・茶谷健太内野手(24)が初めて本拠地のお立ち台に立った。隣にはサヨナラ打の岡がいる。照れくさそうにスタンドを埋めた2万5401人の観衆を見渡した。「最初は行ったかなと思いましたが、かなり風が吹いていたので...。戻されるかと思ったんですけど、何とか入ってよかったです」0―0の二回1死一塁で日本ハム・ポンセの7球目をはじき返した。電光掲示板の風速表示は左翼から一塁ベンチ方向へ逆風11メートル。それでも打球の勢いが負けることはない。左翼席へ先制2ラン。ロッテ党の大きな拍手を背に受けてダイヤモンドを一周した。7年目、通算68打席目でのプロ初本塁打だった。2016年に山梨・帝京三高からドラフト4位でソフトバンクに入団。18年12月に自由契約となった。翌年1月に育成選手としてロッテに入団し、同年12月に支配下選手登録された。不思議な縁がある。井口監督が現役最後のシーズンとなった17年1月に沖縄・名護市で行った自主トレに参加。日米で活躍した経験豊富なベテランから多くの技術を吸収した。時を経て、同じユニホームで指揮官に恩返しした。インタビュアーから記念のホームラン球のことを聞かれた。「ボールはお手元に戻ってきてます?」に「はい、ポケットに」と返答。すると「ぜひ、カメラに向かって、場内に向かっても見せてください」と促され、恥ずかしそうに左手でボールを照明にかざした。「ボールは、まだ決めてないですけど、どこかに飾ろうかとは思ってます」。初々しさにスタンドから温かい笑いも。試合は九回にもつれたが、とにかく連敗を「4」で止めた。ニューヒーローの誕生でロッテが好転のきっかけにできるか。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
56473 0.544
(↑0.005)
-
(-)
37358
(+5)
309
(+1)
89
(+2)
53
(+2)
0.231
(↑0.001)
2.480
(↑0.01)
2
(-)
ソフトバンク
52462 0.531
(↓0.005)
1.5
(↓1)
43370
(+3)
334
(+6)
70
(-)
59
(+1)
0.255
(-)
3.090
(↓0.03)
3
(-)
ORIX
56520 0.519
(↑0.005)
2.5
(-)
35350
(+6)
335
(+3)
59
(+3)
47
(-)
0.247
(↑0.001)
2.750
(-)
4
(-)
楽天
50492 0.505
(↓0.005)
4
(↓1)
42373
(+1)
346
(+5)
70
(-)
74
(-)
0.246
(↓0.001)
3.290
(↓0.02)
5
(-)
ロッテ
49541 0.476
(↑0.005)
7
(-)
39337
(+3)
385
(+2)
65
(+1)
98
(+3)
0.224
(-)
3.280
(↑0.01)
6
(-)
日本ハム
43602 0.417
(↓0.005)
13
(↓1)
38340
(+2)
382
(+3)
81
(+1)
68
(-)
0.233
(-)
3.410
(↑0.01)