日本ハム(2対2)西武 =リーグ戦18回戦(2022.08.10)・札幌ドーム=
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西武
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日本ハム
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勝利投手:-
敗戦投手:-

本塁打
【西武】外崎 修汰(7号・3回表ソロ)

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◆西武は1-0で迎えた4回表、愛斗が適時打を放ち、追加点を挙げる。対する日本ハムは1点を追う7回に、2死一二塁から今川の適時二塁打が飛び出し、試合を振り出しに戻した。その後は両軍の救援陣が得点を許さず、4時間49分の熱戦は規定により引き分けに終わった。

◆西武外崎修汰内野手(29)が先制の7号ソロを放った。0-0の3回2死。日本ハム上原の147キロ直球をうまくすくった。角度よく上がった打球は左中間席にギリギリ飛び込んだ。先発の平井からも「ナイスバッティング!」と感謝された。初回、2回と連続でノーアウトの走者を得点につなげられない少し嫌な流れだった。しかし、簡単にツーアウトを奪われた3回に一振りで、貴重な先取点をもたらした。後半戦から「1番」に固定され、バットの調子が上向きだ。外崎は「ギリギリ入るかどうか、そんな感覚でした。試合前の練習で平石コーチに教えていただいたことがしっかり打席でできたと思います」と話した。

◆日本ハム3年目の梅林優貴捕手(24)が、粘り勝ちの適時打を放った。2点を追う5回1死一、三塁。4球目までバントを試みるも走者を送れず、不穏な空気が漂い始めた7球目。144キロの直球を思い切り引っ張った。打球は名手源田のグラブの横をすり抜け、左前へ転がった。7日オリックス戦に続き、自身2戦連続の適時打で1点差に迫った。「ミスした後にしっかり気持ちを切り替えて、食らいついていきました」と悔しさをバネにした。

◆「執念」が代名詞の日本ハム今川優馬外野手(25)が、執念の同点打を放った。1点を追う7回2死一、二塁。この日、初打席を迎え2球で追い込まれるも、西武3番手スミスの126キロ変化球に食らい付いた。打球は右翼手愛斗のグラブをはじいて落下。試合を振り出しに戻す適時二塁打となった。「スタメンから外れて、すげぇ悔しかったんですけど『執念』振り絞り出したぜ」と会心の一打になった。

◆日本ハム上原健太投手(28)が7回2失点の好投も、4勝目はお預けとなった。3回に外崎に先制ソロ、4回には愛斗に右前適時打を許して2点のビハインドを背負った。「1回から5回までリズムに乗れず、テンポも悪く、とても苦しい投球でした」。7回6安打2失点、5三振、3四球で降板。味方打線がじわじわ猛追し、7回に同点に追い付くとベンチで両手を掲げながら歓喜した。「先取点を取られて野手が追いついてくれて、勝ち越せないのは、リズムが悪かったからかなと思います。流れが悪くなってしまったことに関して、(捕手)梅林には『上原さんのせいです』と言われましたが全て梅林のせいです(笑い)最後まで全力で応援します。(8回1死満塁のピンチを断った)玉井さん、ナイスピッチング!」とコメントした。

◆日本ハムが、珍しい形で勝ち越しのチャンスを逸した。2-2の8回1死一、二塁。近藤健介外野手(29)が二ゴロを放つと、二塁手・外崎は二塁のベースカバーに入った遊撃・源田に送球。捕球した源田が、スライディングしてきた一塁走者・清宮と交錯した。両者ともすぐには立ち上がれず場内は騒然となった。塁審はセーフのジェスチャーをしていたが、西武辻監督がリクエストを要求。リプレー検証の結果、責任審判の笠原球審は場内アナウンスで「ただ今のプレーで、清宮選手はアウト。危険なスライディングとして、ボナファイドルールを適用し、打者走者の近藤選手はアウトといたします」と説明した。清宮は二塁フォースアウト。また、打者近藤は「ボナファイドルール」適用によりアウトとなった。ボナファイド 英語でbona fideとは「正しい」の意味。ボナファイド・スライディングは「正しいスラインディグ」。スライディングは終了後、本塁を除いて、ベース上にとどまろうとすることが求められる。

◆西武増田達至投手(34)が通算100ホールドを達成した。延長11回に7番手として登板し、3者凡退で締めた。通算セーブ数は166で、100ホールド&150セーブの達成は史上6人目。「1試合でも多くチームに貢献するという気持ちで投げている。それが数字として積み重なっていくことはうれしい」。チームはベンチ入り25人中、22人が出場の"総力戦"で引き分けた。○...平井は5回を4安打1失点だった。球数102。3回まではパーフェクトの内容だった。5回に1点こそ失ったが、無四球で試合をつくった。「全体的に内容はまずまずだったが、球数が多くなってしまったのは反省点。ただ、根負けせずに四球を出さず、打者と勝負できたのは良かった」と話した。▽西武辻監督(試合時間4時間49分で引き分け)「(報道陣に原稿の)締め切り間に合わないだろ? いや~負けなくてよかった。ピッチャーがよく頑張ってくれた。これから先発投手にはもうちょっと長い回をお願いしたい」

◆日本ハムは今季最多9投手をつぎ込む総力戦を、引き分けた。先発の上原健太投手(28)が7回を6安打2失点と踏ん張り、後を受けたブルペン陣が4番手の玉井大翔投手(30)をはじめフル回転。山賊打線を6回以降、無失点に封じた。攻撃陣は0-2の5回に3長短打で1点を返し、7回2死二、三塁から、途中出場の今川優馬外野手(25)の適時二塁打で追い付く粘りを見せた。首位西武相手の2連勝は逃したが、負けなかった。4時間49分に及んだ総力戦で、踏ん張った。今季最多の9投手をつぎ込み、延長12回を引き分けた日本ハム新庄監督は「ピッチャー陣がよく頑張ってくれたね!」と、球団広報を通じてコメントした。4番手の玉井が、しびれる勝負を制した。同点の8回1死満塁から登場。西武栗山を見逃し三振に仕留め、球界屈指の"満塁男"中村を打席に迎えた。「ピンチだったけど、前回登板で僕がやられたところを、メネズに助けてもらったので、今回は(他の投手を)助けられるようにマウンドに上がった」と玉井。ピンチの場面でマウンドへ上がっても冷静なのは「僕の強い。開き直りじゃないけど、後悔しない球を投げ込もうと思った」と、得意の内角をえぐるシュートで詰まらせ、二ゴロに打ち取った。チームは不運な形で勝ち越しのチャンスを逃した。7回に3長短打で追い付き、迎えた8回だった。1死一、二塁から、近藤が放った二遊間のゴロを、西武外崎が二塁ベースカバーに入った源田へ転送。二塁へスライディングした一走の日本ハム清宮と激しく交錯し、互いに数分間、立ち上がることが出来なかった。1度はセーフになった清宮だったが、西武辻監督がリクエストを要求。守備妨害で清宮がアウトとなった。清宮が危険なスライディングを行ったと判定され、ボナファイドルールの適用で打者走者の近藤もアウトに。併殺で一気にチャンスがついえた。延長10回の攻撃前には、この日2度目の「きつねダンス」をファイターズガールが披露して場内を盛り上げたが、2夜連続のサヨナラ勝ちはならず。首位西武を連日、苦しめたBIGBOSSは「明日はナイター後のデーゲーム。楽しいゲームを見せるために今日は早く帰って寝る!!!」と、威勢良く1日を締めた。【中島宙恵】

◆日本ハム2年目の古川裕が、プロ初の外野守備&2安打マルチと奮闘した。「7番右翼」で先発出場。2軍では経験あった外野守備を、1軍でもそつなくこなした。「ちょっと緊張はありました」。この日の試合前に新庄監督から教わり、急きょ守備練習に励んだ。打っては5、7回とチャンスを広げる中前打を放った。「練習からいい形で振れていた」と納得した。

◆西武の外崎が7月24日以来、後半戦初アーチとなる7号ソロを放った。0―0の三回2死無走者で左投げの上原が投じた1ストライクからの2球目、低めの直球を振り抜いて左中間スタンド前列に届けた。「ぎりぎり入るかどうか、そんな感覚だった」と振り返った。試合前に高山打撃コーチが「上原投手は真っすぐに力がある。攻略したい」と話していたが、その直球を打ち返した。外崎は試合前まで右投手に266打数48安打、打率1割8分と苦戦する一方で、左投手には97打数33安打、打率3割4分と好相性だった。得意の左投手から結果を残した。

◆日本ハムの八回の攻撃で「ボナファイド」が適用される場面があった。2―2の八回1死一、二塁。打者の近藤が二ゴロを放ち、相手二塁手・外崎が遊撃へ送球。ここで一塁走者・清宮が二塁へ滑り込んだ。その際に勢い余ってベースカバーに入っていた遊撃・源田と交錯し、源田は一塁へ送球できなかった。そこでプレーは止まり、西武・辻監督がリクエスト。審判団は映像を確認し、その後、場内アナウンスで結果を説明した。二塁の判定はアウト。さらに、清宮の二塁へのスライディングを危険なスライディングと判断し、「ボナファイド」が適用。これで打者走者の近藤もアウトとなり、3アウトでチェンジとなった。今回適用されたボナファイド・スライディング(正しいスライディング)のガイドラインでは「スライディング終了後は(本塁を除き)ベース上にとどまろうとし」という部分があり、勢い余って源田と接触した清宮のスライディングには、この部分が該当した可能性がある。

◆日本ハムの上原は五回まで毎回安打を許しながら、粘って7回を2失点にまとめた。中盤からはカットボールを増やして的を絞らせず「とても苦しい投球だったが、六、七回はある程度のピッチングになったかな」と息をついた。七回を三者凡退に終えるとリズムが打線に伝わったか、今川が同点打。上原はベンチで両手を突き上げ、跳びはねて喜んでいた。

◆西武が逃げ切れず、引き分けた。三回に外崎の7号ソロ、四回に愛斗の適時打で主導権を握ったが、2―1の七回に3番手のスミスがつかまった。日本ハムは玉井が八回1死満塁で好救援するなど、リリーフ陣の奮闘が光った。

◆西武・増田達至投手(34)が延長十一回に登板し、1回を無失点でプロ通算100ホールドに到達した。これで史上8人目(日米通算含む)となる100セーブ&100ホールドの達成者となった。「数字というよりも、1試合でも多くチームに貢献するだけという気持ちで投げていますが、それが数字として積み重なっていくことはうれしく思います」2―2の延長十一回に7番手で登場。4番・清宮を左飛、続く近藤を遊飛、最後は野村を三ゴロに仕留め、三者凡退に。前日9日は1点リードの九回に登板し近藤に逆転サヨナラ3ランを献上していたが、きっちりとやり返した。「2回も失敗できないので、しっかりリベンジする気持ちでマウンドに上がりました」と振り返った。100セーブ&100ホールドの達成は藤川球児(元阪神など)、上原浩治(元巨人など)、武田久(元日本ハム)、平野佳寿(オリックス)、増井浩俊(オリックス)、益田直也(ロッテ)、森唯斗(ソフトバンク)に続く8人目。リリーフの勲章を得て「チームに貢献できているかわかりませんが、これからも(数字を)増やしていければと思います」とさらなる高みを見据えた。

◆日本ハムは2点差を追いついて引き分けた。玉井が八回1死満塁で好救援するなど五回以降はゼロを並べ、新庄監督は「ピッチャー陣がよく頑張ってくれたね」とたたえた。八回は清宮の二塁へのスライディングが危険なプレーと判断されて好機がつぶれた。十回には、いったんアウトとされた本塁上でのクロスプレーに対して、リクエストによるリプレー検証を要求。選手も新庄監督もベンチの外に出て、2試合連続のサヨナラ勝利を喜ぶ準備を整えていたが、判定は覆らなかった。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
55463 0.545
(-)
-
(-)
39351
(+2)
305
(+2)
87
(+1)
50
(-)
0.230
(↑0.001
2.490
(↑0.01)
2
(-)
ソフトバンク
51452 0.531
(↑0.005)
1.5
(↑0.5)
45363
(+4)
325
(+3)
68
(+1)
56
(-)
0.255
(-)
3.060
(-)
3
(1↑)
楽天
50472 0.515
(↑0.005)
3
(↑0.5)
44371
(+2)
335
(+1)
69
(+1)
73
(+2)
0.249
(-)
3.240
(↑0.03)
4
(1↓)
ORIX
54520 0.509
(↓0.005)
3.5
(↓0.5)
37338
(+1)
331
(+2)
54
(-)
47
(-)
0.245
(-)
2.770
(↑0.01)
5
(-)
ロッテ
48531 0.475
(↓0.005)
7
(↓0.5)
41331
(+3)
379
(+4)
63
(+1)
93
(-)
0.224
(-)
3.290
(-)
6
(-)
日本ハム
42592 0.416
(-)
13
(-)
40335
(+2)
377
(+2)
79
(-)
68
(-)
0.234
(-)
3.440
(↑0.03)