DeNA(☆3対0★)阪神 =リーグ戦18回戦(2022.08.10)・横浜スタジアム=
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阪神
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DeNA
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勝利投手:濵口 遥大(5勝4敗0S)
(セーブ:山﨑 康晃(0勝2敗24S))
敗戦投手:伊藤 将司(8勝3敗0S)
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◆DeNAが投手戦を制した。DeNAは0-0で迎えた8回裏、牧と宮崎の連続適時打などで3点を挙げて、試合の均衡を破る。投げては、先発・濱口が8回3安打無失点の快投。最後は守護神・山崎が締めて、濱口は今季5勝目を挙げた。敗れた阪神は、守備の乱れが失点につながり、痛い敗戦を喫した。

◆DeNA浜口遥大投手(27)が、三浦大輔監督政権下では初となる貯金2をかけ、10日の阪神戦の先発マウンドに上がる。今季は11試合に登板し、4勝4敗、防御率2・70。7月は4試合に登板し、1・32と安定した。今季3度目の阪神戦に向け「いつも通り欲を出さずに、1人1人集中していくことだけを頭に、僕は僕のやるべきことをしっかりやりきれるようにしたいです」と意気込んだ。

◆阪神は左腕の伊藤将司投手(26)が先発。同投手は6月5日の日本ハム戦から7連勝中。今季の阪神では青柳が9連勝中だが、左投手が8連勝すれば、10年能見(8連勝=現オリックス)以来、球団12年ぶり。

◆前夜に今季9度目のサヨナラ負けを喫した2位阪神が、コロナ禍でチームの柱を欠く中、一丸で3位転落を阻止する。ここまで12球団唯一の全試合フルイニング出場を続けていた近本光司外野手(27)が、この日、新型コロナ感染疑いのため、特例2022で出場選手登録を抹消された。主に3番として12球団最多123安打、リーグトップタイ22盗塁でけん引してきた選手会長が離脱。近本が前日9日に務めた「1番中堅」には島田海吏外野手(26)が入った。チームは1番中野拓夢内野手(26)、5番大山悠輔内野手(27)が新型コロナ陽性で離脱中。1、3、5番と打線の中心メンバーを欠く中、DeNAに敗れれば3位転落の危機を回避できるか。先発は自身7連勝中の伊藤将司投手(26)。今季の阪神では青柳晃洋投手(28)が9連勝中だが、左投手が8連勝すれば、10年能見(8連勝=現オリックス)以来、球団12年ぶりとなる。今季3戦2勝、防御率1・08と好相性のDeNAを相手に、快投なるか。

◆DeNA大田泰示外野手(32)が、ファインプレー&強肩で先発の浜口を救った。0-0の2回1死一塁、阪神陽川の飛球をフェンスに激突しながら好捕。飛び出した一塁走者の糸原をフェンス際からの大遠投でアウトにした。前夜の移籍後初のサヨナラ打に続き、この日は右翼の守備でスタンドを沸かせた。

◆阪神木浪聖也内野手(28)が前日8日に引き続き、好守備で先発伊藤将をもり立てた。3回、DeNA先頭の浜口の打席。左中間前付近に飛んだ当たりを、遊撃木浪が背走してキャッチ。先頭打者の出塁を阻止するビッグプレーを見せた。開幕戦から遊撃に就いてた中野拓夢内野手(26)が9日、新型コロナウイルス感染で離脱。代役を務めている木浪が連日アピールしている。

◆阪神佐藤輝明内野手(23)が、2年連続でシーズンの規定打席(443打席)に到達した。5回、DeNA左腕浜口のチェンジアップに空振り三振。第1打席に続く、この日2つ目の三振で節目に到達した。その後、7回の第3打席は中飛に倒れた。新人年から2年連続規定打席到達は、今季の中野拓夢内野手(26)に次ぎ、球団9人目。同一球団の2人が新人年から2年連続規定打席到達は、2リーグ分立後プロ野球6組目。セ・リーグでは初となった。昨季は126試合に出場し、455打席に立ち101安打、24本塁打、64打点。今季は、今試合前まで全104試合に出場し、105安打、16本塁打、60打点。早くも1年目と同等の数字を残している。

◆DeNAが阪神に競り勝ち、2位に浮上し、三浦大輔監督政権下では初の貯金2に達した。0-0の8回2死一、二塁、4番の牧秀悟内野手(24)が決勝の適時二塁打を放った。先発の浜口遥大は8回無失点の好投で、今季5勝目。9回を締めた山崎康晃が今季24セーブ目を挙げた。

◆阪神が投手戦をものにできず、2連敗で3位に転落した。11カードぶりの負け越しを喫し、DeNAと順位が入れ替わった。自身8連勝で9勝目を目指した伊藤将司は、味方の援護を待ちスコアボードに「0」を並べ続けた。3回は2死から大田、佐野に連打を浴び、一、三塁のピンチで4番牧を迎えたが、キレのある143キロ直球で一邪飛に仕留め無失点。走者を出しながらも落ち着いた投球で得点を許さなかった。しかし8回につかまった。2死から二塁山本の失策と佐野の左前打で一、二塁のピンチを招き、牧に左翼フェンス直撃の適時打を浴びた。守備の失策もあり、2点を失った。続く宮崎にもタイムリーを浴び、3点を失った。阪神打線はDeNA先発浜口に苦しめられた。緩急自在の投球に翻弄(ほんろう)され、5回2死までノーヒットに抑え込まれた。7回は2番山本が中前打を放ち、初めて先頭打者が出塁したが、直後に盗塁死。7回まで得点圏に走者を進めることができなかった。8回はチャンスをものにできなかった。1死から陽川が右中間への二塁打でチャンスメーク。しかし梅野が空振り三振、木浪は二ゴロに倒れ、絶好の得点機を逃した。9回も得点を奪うことができなかった。

◆阪神が19度目の完封負けで2連敗を喫し、3位に転落した。先発した伊藤将司投手(26)が7回まで無失点の好投も、8回に3失点で、5月29日ロッテ戦以来、約2カ月半ぶりの黒星となる3敗目。打線はDeNA先発浜口を攻略できず、沈黙した。新型コロナウイルスの陽性者が続出している影響で、相次いで主力が離脱し、チームは40日ぶりの連敗。11カードぶりの負け越しとなった。試合後の矢野燿大監督(53)の一問一答は以下の通り。-伊藤将は立ち上がりから自分のピッチング「そうやね、まあ、リュウ(梅野)と2人で真っすぐで結構押していったのが中盤以降ね、うまく逆に変化球も使えたし、真っすぐもインサイドにしっかり投げて、今日割合的には結果真っすぐ多かったので、これだけ戦ってくるといろんなデータも向こうもイメージもあるから、そこを崩していけた要因かなと思う」-8回の守備は前に出た結果「いやー、まあまあ中途半端にちょっとなっちゃったかなって、行くのかやめるのかっていうのがヤスの中でちょっと中途半端になったなっていう感じには思ったけどね」-伊藤将が頑張っていただけにみんなで勝たせたかった「もちろん」-打線も近本が離脱する中、苦しいところもある「そら苦しいよ、1番、3番、5番がいないんだから、そらもう、やりくりも大変だし、まあまあ試合をやる以上は粘るしかないんで」-今後も左腕の先発が続くと思うが、陽川が好調「まあまあ、そうやね。メンバーも限られているんで、その中で調子のいいやつっていうのが出てきてくれないと。そういう中で陽川はそういう存在になりつつあるんで、やっぱり打つっていうことで、陽川らしさっていうのが出る選手だと思うんで、まあ、そこは自分のためにも、チームのためにも打ってくれたらなと思うけどね」-久々の連敗となったが、ここからズルズルいかないことが「まあ、どっちもあるよね。ここまで連敗せんできた選手たちもしっかりやってくれたなっていうのもあるし、まあ、それはピッチャーがね、よく頑張ってきてくれていたんで。まあ、試合は待ってくれないんで」-佐藤輝も最後何とかしてやろうという気持ちも見えたと思うが、ひとりにかかる期待も大きい「ひとりにかかるもんじゃないよ。別に、そんな。みんなでやるんだから。輝は輝のやることをやればいいし、別に輝がそんな重荷を背負うような、まだ立ち位置じゃないでしょう。そんなふうにはオレは全然思っていないんで」

◆1球に泣いた。0-0の8回2死一、二塁。阪神伊藤将司投手(26)の105球目だった。DeNA牧を2球で追い込み、選択したのは直球。内角142キロを左翼フェンスにぶち当てられた。「勝負球だったんで、牧がうまく打ったという感じです。梅さんと話して、勝負にいく時はいくでハッキリしていた。ああやって打たれたら仕方ない」体を回転させ快音を響かせた相手4番に脱帽。左翼江越の悪送球も重なり2点を献上した。続く宮崎にも左前適時打を浴び8回3失点、自責0。「浜口さんも0点でいってたんで、負けられなかった」。8回無失点の浜口との投げ合いに敗れ、自身連勝は7でストップ。5月29日以来、約2カ月ぶりの今季3敗目を喫したが、コロナ禍のチームを鼓舞する堂々の内容だった。打たれた内角直球は、この日の生命線だった。「真っすぐで押していったのが、中盤以降、うまく逆に変化球も使えた」。矢野監督もたたえる配球で、今季4度目の対戦となったDeNAを翻弄(ほんろう)。「これだけ戦ってくるといろんなデータもイメージもある。そこを崩していけた要因」。ライバルの対策を上回る進化を見せた若き左腕エースに目を細めた。横浜高時代から慣れ親しんだ横浜スタジアムでの今季初登板。スタンドからは父・正宏さん(52)が見守ったが、勝利を届けられず。無念は次回登板で晴らすしかない。【中野椋】

◆阪神が10日のDeNA戦(横浜)で11カードぶりの連敗を喫し、3位に転落した。この日、近本光司外野手(27)が新型コロナウイルス陽性疑いで登録抹消された。1番中野、5番大山に続いて、3番打者も不在となった打線は今季19度目の0封負け。2年連続規定打席に到達した佐藤輝明内野手(23)も4打数無安打、3三振に終わった。今季最大の緊急事態に4番打者の奮起が期待される。4番佐藤輝は必死に食らいついた。1発出れば3点差を追いつく9回2死一、二塁。DeNA抑えの山崎康に6球ファウルで粘ったが、11球目の152キロ直球に空振り三振。悔しそうにその場で両手でバットを振り上げた。今季19度目の0封負けで7月1日以来の連敗。DeNAと入れ替わり3位に転落した。矢野監督は「そら苦しいよ。1番、3番、5番がいないんだから」と、嘆くしかなかった。チームトップの22本塁打、71打点の5番大山に続き、前日9日に正遊撃手で1番打者の中野が新型コロナウイルス陽性で離脱。そして、この日近本が感染疑いのため、特例2022で抹消となった。近本は前日まで12球団でただひとりフルイニング出場し、123安打も12球団最多。欠かすことのできない存在までもがいなくなった。首位ヤクルトが5連敗し一気に差を詰めるチャンスだった。だが、阪神もコロナ禍で戦力が大幅ダウンとなる非常事態に陥り3位に転落した。試合に出続けている4番佐藤輝は、相手のマークも厳しくなり3試合連続無安打。8月は打率1割1分5厘(26打数3安打)、0本塁打、5打点と苦しんでいる。矢野監督は「みんなでやるんだから。輝は輝のやることをやればいいし。別に輝がそんな重荷を背負うような立ち位置じゃない」と、かばった。この日で今季445打席立ち、2年連続で規定打席に到達した。すでにクリアしている中野とともに同一球団の2選手が新人から2年連続で到達するのは59年ぶり。その数字が佐藤輝がいかに主軸かということを表している。DeNAに連敗し11カードぶりの負け越しとなった。貯金は1。矢野監督は「メンバーも限られている。まあ、試合は待ってくれないんで」。残り38試合。それでも虎党は最後まで奇跡を信じている。【石橋隆雄】○...陽川が2安打を放った。5回2死でDeNA浜口の124キロチェンジアップを捉え、チーム初安打となる左前打。8回にも中堅への二塁打でチャンスメークした。「結果を残すことだけを考えてやっているので、結果が出ているのはいいことかなと思います」。チームが苦戦していた左腕からマルチ安打を放ち、アピールした。○...井上ヘッドコーチが主力の相次ぐ離脱に、代役メンバーの発奮を促した。新型コロナの影響で大山、近本、中野らが戦線を離れ「みんなでカバーし合おうぜと言ってる。『俺たちにチャンスが芽生えてきた』って思ってくれれば。あいつら(主力)以上の力になる可能性もあるし、そこは期待しながら試合を運ぶしかない」と話した。佐藤輝の打席数が445となり、今季の規定打席443を満たした。阪神の選手が新人から2年連続は、同期入団の中野に続き2リーグ分立後9人目。なお同一球団の2選手が新人年から2年連続で規定打席に到達したのは、62~63年東映の岩下光一、青野修三以来プロ野球59年ぶり(岩下、青野は64年も到達し3年連続)。セ・リーグでは初のコンビとなった。阪神は今季19度目の完封負けを喫した。年間25度のペースで、球団ワーストの63年24度を更新する可能性がある。DeNAに連敗し、7月1~3日中日戦から続いていた連続カード負け越しなしが10でストップした。阪神の連敗は6月28日DeNA戦~7月1日中日戦での4連敗以来。

◆「ハマのミスター二塁打」が勝負を決めた。DeNA牧秀悟内野手(24)が決勝の適時二塁打を放ち、チームを2位浮上に導いた。0-0の8回2死一、二塁、自身7連勝中の阪神伊藤将から値千金の一打を放った。横浜スタジアム10連勝を達成し、"三度目の正直"で、三浦監督政権下では初の貯金2に到達。首位ヤクルトに8ゲーム差に迫った。悪送球の間に三塁に達した牧は、エアタッチするように両手をバンバンさせ、全身で喜びを示した。0-0の8回2死一、二塁。2ストライクから、阪神伊藤将の内角高めの直球に肘をたたみながら、駒のように軸回転で左翼フェンスまではじき返した。「反応でうまく打てたし、いいところに飛んでくれた」と技ありの決勝打を振り返った。「ハマのミスター二塁打」の本領発揮だった。約4カ月ぶりの貯金1へと導いた6日の中日戦でも、0-0の9回に決勝の適時二塁打。終盤の勝負どころで、またも二塁打で試合を決め、三浦監督政権下では初の貯金2に貢献した。昨季は58年の長嶋茂雄(巨人)を超えるリーグ新人記録の35二塁打。今季も2位の26本で、トップの阪神佐藤輝に3本差に迫った。"二塁"の守備でも、好守で先発の浜口をもり立てた。6回には木浪の二遊間へのゴロを捕球した後、素早い切り返しで一塁に送球。2死からも中堅に抜けそうな飛球をランニングキャッチし、1イニング全てのアウトを処理し、お立ち台では浜口から「あれのおかげです。あざっす」と感謝された。11連勝した15年以来となる横浜スタジアム10連勝を達成し、2位に浮上。首位ヤクルトとのゲーム差を8に縮めた。「いい勝ち方ができましたし、上を目指すしかないと思うので、継続してやっていきたいです」と決意。お立ち台の締めには「明日も勝ちます!」と必勝を宣言し、スタンドを沸かせた。【久保賢吾】▽DeNA三浦監督(4番牧の決勝の適時二塁打に)「やっぱり勝負強いですし、ああいうところでしっかり決めてくれる」

◆「ハマのミスター二塁打」が勝負を決めた。DeNA牧秀悟内野手(24)が決勝の適時二塁打を放ち、チームを2位浮上に導いた。0-0の8回2死一、二塁、自身7連勝中の阪神伊藤将から値千金の一打を放った。横浜スタジアム10連勝を達成し、"三度目の正直"で、三浦監督政権下では初の貯金2に到達。首位ヤクルトに8ゲーム差に迫った。悪送球の間に三塁に達した牧は、エアタッチするように両手をバンバンさせ、全身で喜びを示した。0-0の8回2死一、二塁。2ストライクから、阪神伊藤将の内角高めの直球に肘をたたみながら、コマのように軸回転で左翼フェンスまではじき返した。「反応でうまく打てたし、いいところに飛んでくれた」と技ありの決勝打を振り返った。「ハマのミスター二塁打」の本領発揮だった。約4カ月ぶりの貯金1へと導いた6日の中日戦でも、0-0の9回に決勝の適時二塁打。終盤の勝負どころで、またも二塁打で試合を決め、三浦監督政権下では初の貯金2に貢献した。昨季は58年の長嶋茂雄(巨人)を超えるリーグ新人記録の35二塁打。今季も2位の26本で、トップの阪神佐藤輝に3本差に迫った。"二塁"の守備でも、好守で浜口をもり立てた。6回は先頭の木浪の二遊間へのゴロを捕球した後、素早い切り返しで一塁に送球。2死からは島田の中堅に抜けそうな飛球をランニングキャッチし、1イニング全てのアウトを処理した。野手の再三の堅守に、浜口から「あれのおかげです。あざっす」と感謝された。11連勝した15年以来となる横浜スタジアム10連勝を達成し、2位に浮上。最大17・5差だった首位ヤクルトとのゲーム差を8に縮めた。「いい勝ち方ができましたし、上を目指すしかないと思うので、継続してやっていきたいです」と決意。お立ち台の締めには「明日も勝ちます!」と必勝を宣言し、スタンドを沸かせた。【久保賢吾】

◆DeNA浜口遥大が、阪神伊藤将との息詰まる投手戦を制し、5勝目を挙げた。5回2死までノーヒット投球。3ボールを迎えても、冷静にストライクゾーンで勝負し、8回無失点1四球と好投した。「気合がみなぎってるんで、襟も自然と立っています」と球界初の襟付き開襟シャツ型ユニホームの襟を立てるスタイルで快投。三浦監督は「非常に良かった」と評価した。

◆阪神が10日のDeNA戦(横浜)で11カードぶりの連敗を喫し、3位に転落した。この日、近本光司外野手(27)が新型コロナウイルス陽性疑いで登録抹消された。1番中野、5番大山に続いて、3番打者も不在となった打線は今季19度目の0封負け。2年連続規定打席に到達した佐藤輝明内野手(23)も4打数無安打、3三振に終わった。佐藤輝の打席数が、445となり、今季の規定打席443を満たした。阪神の選手が新人から2年連続は、同期入団の中野に続き2リーグ分立後9人目。なお同一球団の2選手が新人年から2年連続で規定打席に到達したのは、62~63年東映の岩下光一、青野修三以来プロ野球59年ぶり(岩下、青野は64年も到達し3年連続)。セ・リーグでは初のコンビとなった。

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は新型コロナウイルス感染疑いで登録抹消された近本光司外野手(27)に代わって、「1番・中堅」に島田が入った。2番には9日に1軍復帰した山本。コロナ離脱者が続く窮地をチーム一丸となって乗り越えていく。

◆「2番・右翼」で出場したDeNA・大田泰示外野手(32)がスーパープレーでチームを救った。二回1死から先発の浜口が糸原に四球を与え、前戦で適時打を放っている陽川を迎えた場面。頭上を越えようかという大飛球に、大田が猛然とジャンプ。最後はフェンスにぶつかりながら好捕した。さらに、一走・糸原が大きく飛び出している隙を見逃さず、すぐさま切り返しフェンス手前から自慢の強肩で一塁までノーバウンド送球。見事に併殺を完成させて、ハマスタの拍手に包まれた。前日の試合では九回に代打で移籍後初のサヨナラ打を放った大田が、この日は守備でファンを魅了した。

◆阪神打線が沈黙を続けている。DeNA先発・浜口の前に一回は、島田、山本、ロドリゲスの上位打線がわずか10球で三者凡退。二回1死から糸原が四球で出塁も、陽川の右翼への打球が相手の好守に阻まれた。五回2死から陽川が124㌔変化球を左前に運び、ようやくチーム初安打。しかし、続く梅野が空振り三振に倒れ、無得点に終わった。先発の伊藤将は四回まで毎回走者を背負いながらも無失点。近本が新型コロナウイルス陽性疑いで離脱した中で、打線の奮起が待ち望まれるが、苦しい展開が続いている。

◆DeNA・浜口遥大投手(27)が先発し、8回を3安打1四球、無失点。今季最多120球の力投で、8奪三振をマークし阪神打線を封じ込めた。自身今季2戦2敗を喫している阪神に対し、四回まで無安打投球。七回先頭の山本に安打を許すも冷静にけん制でアウトに。八回も1死から陽川に二塁打を許したが、梅野を三振、木浪を二ゴロに仕留め、三塁すら踏ませぬ好投を披露した。これで、7月以降は6試合連続のクオリティースタート(先発で6回以上、自責点3以下)を達成。ハマの浜ちゃんが抜群の安定感を見せた。

◆DeNAが2位・阪神に2連勝し、2位に浮上した。両軍無得点の八回、2死一、二塁から牧が左翼線への適時二塁打を放ち、送球が乱れる間にさらに1点を加えた。続く宮崎も左翼線への適時打を放ち、この回一挙3点を挙げた。先発の浜口は8回3安打無失点と好投し、5勝目(4敗)を挙げた。DeNA・大田が止まらない!! 前日9日の阪神戦の九回に代打で移籍後初となるサヨナラ安打を放った勢いそのままに、「2番・右翼」で7月7日の中日戦(横浜)以来の先発出場を果たし、攻守で本拠地のファンを魅了した。まずは二回の守備だ。1死一塁から陽川が放った、大田の頭上を越えようかという大飛球に、188センチの長身が懸命に腕を伸ばして飛びつき、打球をつかみとった。そのまま体をフェンスに強打したが、ボールは離さなかった。さらに、一走・糸原が大きく飛び出している隙を見逃さず、すぐさま体勢を切り返し、フェンス手前から自慢の強肩で一塁までノーバウンドのダイレクト送球。見事に併殺を完成させるスーパープレーで、ハマスタの観衆から惜しみない拍手がおくられた。三回2死走者なしで迎えた第2打席では、追い込まれてからの4球目、伊藤将の直球を完璧に捉えて中前へクリーンヒット。自身3試合連続の安打をマークし、存在感を放った。劇打を放った前夜「まだレギュラーとして出られていないし、みんなの信頼を得るために一つでも多く貢献して、チームとしても順位を上げて、自分としても価値を上げられるように」と語った大田。久々のスタメン起用でプロ14年目の苦労人が貪欲な姿勢を見せた。(浜浦日向)

◆DeNAが阪神と入れ替わって2位に浮上した。0―0の八回2死から牧の適時二塁打に失策が絡んで2点を奪い、宮崎が適時打で続いた。浜口が8回を3安打無得点に抑えて5勝目。阪神は好投の伊藤将を攻守で援護できなかった。

◆阪神は5安打完封負け。直接対決で敗れたDeNAと入れ替わって3位に転落した。大山、中野に続き、同日、近本も新型コロナウイルスのスクリーニング検査で陽性疑いとなり、出場選手登録を外れた。レギュラー3人を欠いた打線は迫力不足は否めず。五回に陽川がチーム初安打で出塁するも無得点。八回、九回と得点圏に走者を進めたが、あと1本が出なかった。クリーンアップのロドリゲス、佐藤輝、糸原からは快音は聞かれなかった。先発した伊藤将は緩急自在の投球でDeNA打線を七回まで無失点に抑えたが、八回2死走者なしから大田の二ゴロを山本がファンブル。ここから崩れた。佐野に左前打を許し、一、二塁から牧に左越えの適時二塁打。守備の乱れで、さらに1点を奪われ、続く宮崎に3点目の左前適時打を浴びた。伊藤将は8回8安打3失点(自責0)の粘投も実らず、今季3敗目(8勝)。自身の連勝は「7」で止まった。

◆阪神が守備の乱れと拙攻で3位に転落した。伊藤将司投手(26)が八回2死から山本泰寛内野手(28)の失策を機に一、二塁とされ、牧秀悟内野手(24)の適時打と江越大賀外野手(29)の三塁への送球ミスが重なり、一気に3点を奪われて、自身の連勝は「7」で止まった。九回2死一、二塁で空振り三振に倒れた佐藤輝明内野手(23)は14打席連続無安打。また近本光司外野手(27)が新型コロナウイルス検査で陽性が疑われる数値が出たため、「特例2022」の対象選手として登録を抹消された。また試合後、糸井嘉男外野手(41)の陽性も発表された。チームは19度目の完封負けで、11カードぶりの負け越し。横浜スタジアムで5連敗の矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(チーム成績52勝51敗2分、観衆2万6189人)。ーー伊藤将は立ち上がりから自分のピッチング「リュウと2人で真っすぐで結構、押していったのが、中盤以降、うまく変化球も使えたし、真っすぐもインサイドにしっかり投げて、今日、割合的には結果、真っすぐ多かったので、そういうのが、これだけ戦ってくると、いろんなデータも向こうもイメージもあるから、そこを崩していけた要因かなと思う」ーー八回の山本の守備は前に出た結果「いやー、まあまあ中途半端にちょっとなっちゃったかなって、行くのかやめるのかがヤスの中でちょっと中途半端になった感じには思ったけどね」ーー伊藤将が頑張っていただけに勝たせたかった「もちろん」ーー打線も近本が離脱する中、苦しい「そら苦しいよ。1番、3番、5番がいないんだから、そらもう、やりくりも大変。ねぇ、まあまあ、試合をやる以上は粘るしかないんで」ーー今後も左腕の先発が続くと思うが、陽川が好調「まあまあ、そうやね。メンバーも限られているんで、その中で調子のいいヤツが出てきてくれないと。そういう中で陽川はそういう存在になりつつある。やっぱり打つことで、陽川らしさが出る選手だと思う。そこは自分のためにも、チームのためにも打ってくれたらなと思うけどね」ーー久々の連敗。ズルズルいかないことが「まあ、どっちもあるよね。ここまで連敗せんで来た選手たちも、しっかりやってくれたのもあるし、それはピッチャーがね、よく頑張ってきてくれていたんで。まあ、試合は待ってくれないんで」ーー佐藤輝も最後何とかしてやろうという気持ちも見えたと思うが、一人にかかる期待も大きい「一人にかかるもんじゃないよ。別に、そんな。みんなでやるんだから。輝は輝のやることをやればいいし、別に輝がそんな重荷を背負うような立ち位置じゃないでしょう。そんなふうには俺は全然思っていないんで」

◆DeNA・浜口遥大投手(27)が先発し、8回3安打無失点、1四球、8奪三振。今季最多120球の力投で、5勝目を挙げた。「本当にチームが勝てたのが一番。先週も投げた試合でチームが勝った。それが一番うれしい」自身今季2戦2敗を喫している阪神に対し、四回まで無安打投球。七回先頭の山本に安打を許すも冷静にけん制でアウトに仕留めて切り抜けた。両軍無得点のまま、七回終了時点で100球に達していたが、八回も続投。1死から陽川に二塁打を許したが、梅野を三振、木浪を二ゴロに仕留め、三塁すら踏ませぬ好投を披露した。三浦監督は八回続投の判断について「調子がよかったからです。相手が合っていなかったですし、浜口の体力もある。あの展開ですので」と明かし、八回のピンチでは「マウンドからベンチに絶対代えるなよ、というオーラが伝わっていた。隆さん(斎藤投手コーチ)が行ったとき、すごいにらまれていましたから。あいつの中では行く気満々で粘ったと思います」と目を細めた。これで、7月以降は6試合連続のクオリティースタート(先発で6回以上、自責点3以下)を達成。ハマの浜ちゃんが抜群の安定感を見せた。

◆現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、ダイエー、阪神の3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(74)は八回2死一、二塁の場面での伊藤将司投手(26)の続投に疑問を投げかけ、矢野耀大監督(53)に改めて早めの継投を求めた。DeNA先発・浜口の投球内容が素晴らしかったとはいえ、負けられない一戦での完封負けは寂しい。残念なのは八回の3失点の場面だ。伊藤将を交代させるタイミングがあったのではないか。2死無走者から失策で走者を許す。続く佐野に左前打を浴びて一、二塁。私なら、牧を迎えたこの場面が交代機だったと思う。伊藤将は好投を続けていたし、球数は107球。通常なら続投も間違いではないが、牧は前の打席でも左翼線二塁打を放っており、最も警戒すべき打者。阪神には自慢の救援陣がいる。イニングの頭からではない救援は難しさはあるが「落とせない試合」と位置付けているのなら浜地、湯浅らで勝負すべきだった。そう考える根拠には、最近の矢野監督の決断の早さがある。後半に入って積極的に継投することで、苦しい試合展開に活路を見出してきた。ずっと出来ていた、さい配なのだ。いつもの矢野監督なら...と思うと、余計にもったいと思う。この先、ますます落とせない試合が続き、ギリギリの判断が求められる戦いになる。今こそ、貫いてきた「早めの決断」を忘れないでほしい。試合を振り返ると、二回1死からの糸原の飛び出しによる併殺(陽川の右飛で一走で帰塁できず)、七回無死からの山本の憤死(けん制に誘い出されて盗塁死)が痛かった。走塁ミスは一気に流れを変えてしまう。さらに、この2試合で気になるのが打線のつながりの悪さだ。1番(中野)3番(近本)5番(大山)が抜けて、苦しい状況は理解するが、もう一度、少しでもつながる打線を組む必要がある。3番にロハスを入れ、ロドリゲスは5、6番に下げてみてはどうだろうか。正念場での矢野監督の決断に期待したい。

◆全力を込めた直球は4番・牧に打ち砕かれた。伊藤将は終盤に決勝点を許し、6月5日の日本ハム戦から続いていた連勝は「7」で止まった。「梅(野)さんと話して『勝負にいくときはいく』で、はっきりしていたんで、牧にああやって打たれたら仕方がないなと思う」八回2死から二失と安打で一、二塁。牧を2球で追い込み、内角高めの真っすぐで勝負に挑んだが、フェンス直撃の適時二塁打にされた。さらに左翼手・江越の悪送球も重なるなど、計3失点。8回完投で自責0も悔しい3敗目を喫した。観戦に訪れた父・正宏さん(52)は試合前に「チームが勝てるように試合を作ってくれれば」と期待していたが、願いはかなわなかった。(織原祥平)

◆真夏の横浜が熱い! DeNAは10日、阪神18回戦(横浜)に3―0で勝って2連勝を飾り、阪神と入れ替わりでセ・リーグ2位に浮上した。0-0の八回に牧秀悟内野手(24)が、決勝の左越え適時二塁打を放った。頼れる4番の活躍で、チームは本拠地・横浜スタジアムで10連勝。貯金を2021年の三浦大輔監督(48)就任後、最多となる「2」とした。均衡を破ったのは4番の一振りだった。0―0の八回2死一、二塁。牧が放った打球は弧を描き、左翼フェンスを直撃した。失策も重なって2者が生還。殊勲の背番号2は「浜さん(浜口)に勝ちを付けるには絶好のチャンス。反応でうまく打てたし、いいところに飛んでくれた」と、両手を掲げて喜びを表した。〝横浜反撃〟の一打だった。三回2死から大田、佐野の連打でつくった一、二塁のチャンスに伊藤将の直球を打ち損ね一邪飛に倒れた。八回、全く同じ状況で巡ってきた4打席目。今度は直球を完璧に捉え、7連勝中だった2年目左腕にリベンジした。4月末、大学1年から使用するメーカー「ATOMS」に先輩の大和と型、色を合わせたグラブの製作を願い出た。1月に大和の故郷・鹿児島で自主トレをともにした2人。牧は「流れを変える一環で」と後半戦からはその特別なグラブを手にしており、この日も好守を連発した。その〝師匠〟が、9日に新型コロナウイルスの陽性判定を受けて離脱。「つらいものはありますけど、大黒柱がいないので、大和さんの穴を全員でカバーできるように。連絡したら『頑張れ』と言われたので、頑張るだけです」。尊敬する先輩の思いを胸に、勝利の立役者となった。チームは後半戦6勝1敗。球団記録まで「1」に迫る本拠地10連勝を飾り、阪神を抜いて7月21日以来の2位に浮上した。貯金「2」は2021年の三浦監督就任後最多。2年目の背番号2にとっても未体験ゾーンだ。指揮官は「まだまだ。一個ずつ積み上げていくだけ」と力強く結んだ。7月4日に最大17・5あった首位・ヤクルトとのゲーム差は8。夏を迎え、番長DeNAがじわり順位を上げてきた。(浜浦日向)★登場曲変更 牧が登場曲をリフレッシュした。1年目から使用しているアニメ「スラムダンク」の主題歌「君が好きだと叫びたい」「世界が終るまでは...」に加え、第3打席で「Spectre」、第4打席では「My Heart」という海外のアップテンポな2曲を選択。「気分転換に盛り上がる曲を選んだ」との狙い通り、新曲が流れた第4打席に殊勲打を放ってスタンドを沸かせた。

◆バットは無情にも空を切った。歓喜にわくスタンドを背に佐藤輝はうつむきながらベンチへと引き揚げた。0-3で迎えた九回。2死一、二塁と一発出れば同点の場面で山崎の152キロに空振り三振。五回の第2打席で2年連続の規定打席に到達した。中野を含めて同一チームで複数の新人年から2年以上はセ・リーグ初(パを含めると1962年~63年の東映・岩下光一、青野修三以来)。この日は4打数無安打、3三振だった。6日の広島戦(マツダ)の第4打席から、14打席連続無安打と元気がない。若き主砲にのしかかる重圧は日に日に増すが、井上ヘッドは「4番がしょげているような、それはチームの士気も下がってしまう。アイツが打たないとチームが勝てないということは本人が一番分かっている」と、げきを飛ばした。苦しいときこそ前を向く。佐藤輝が崖っぷちの虎を救ってみせる。(原田遼太郎)

◆虎にさらなる試練-。阪神は10日、近本光司外野手(27)が新型コロナウイルスのスクリーニング検査で陽性疑いとなり、陽性疑いだった糸井嘉男外野手(41)は陽性となったと発表した。DeNA戦では守備、走塁のミスも重なり、0-3で今季19度目の零封負け。3位に転落した矢野燿大監督(53)は苦しい胸の内を吐露した。上だけを目指すはずだった夏が、戦うのもやっとの状況で過ぎていく。ついに近本までもが新型コロナウイルス感染の疑いで特例抹消となった。今季19度目の零封負けを喫した後には感染疑いだった糸井も陽性と確定した。矢野監督は険しい表情で、それでも食い下がると誓うしかなかった。「そら苦しいよ、1番、3番、5番がいないんだから。そらもう、やりくりも大変だし、ねぇ。試合をやる以上は粘るしかないんで」5番・大山は5日に、1番・中野は9日に不在となっていた。そして、魔の手は容赦なく近本にも伸びた。12球団唯一の全104試合フルイニング出場、両リーグ最多123安打、塩見(ヤクルト)と並びリーグ1位タイの22盗塁と躍動してきたが、まさかの形で、すべての歩みを止められる形となった。試合に出続けることが当たり前だった近本を欠いた打線は苦しく、浜口の前に三塁も踏めず、8回3安打無失点の快投を許した。「0」を並べていた伊藤将を援護できず、ミスも連発。七回には中前打で出塁した山本がけん制で飛び出し、走塁死。八回2死からは二塁・山本の失策を皮切りに、左翼手・江越の悪送球も重なり、計3失点。チーム63失策となり、リーグワーストの巨人(64)に1差まで迫った。6月28-30日のDeNA戦(横浜)に3連敗して以来、11カードぶりの負け越しで、2位も明け渡した。2連敗以上を喫するのも、翌7月1日の中日戦(バンテリンドーム)まで4連敗して以来で約1カ月半ぶり。ヤクルトも5連敗で8・5ゲーム差は変わらなかったが、痛すぎる足踏みだ。「ここまで連敗せんできた選手たちも、しっかりやってくれたなっていうのもあるし。まあ、それはピッチャーがね、よく頑張ってきてくれていたんで。まあ、試合は待ってくれないんで」と矢野監督。全員でつないできた希望が、ドラマが、このままではコロナ禍に飲み込まれ、何も見えなくなってしまう。(長友孝輔)■データBOX?...阪神は今季19度目の零封負け。球団記録は1963年の24度。プロ野球記録は56年の大洋、東映の31度?...阪神の連敗は6月28日のDeNA戦(横浜)から7月1日の中日戦(バンテリンドーム)で4連敗して以来。3位は7月23日以来

◆「職人の山本が敗戦のきっかけとなるエラーをしてどないすんねん!!」「大山、中野、近本がおらん時に他の猛虎打線が意地みせたりーや!!」「2年目の伊藤将を見殺しじゃ、逆転Vなんてありえへんやろー!!」ふがいない虎戦士への罵声の雨嵐が聞こえてくるけど、俺に言わせりゃそんなもん『4番が4番の仕事』をしたら良かっただけのことや!!生前にノムさんが良く言っていた。「誰もが手を出せないような投球をしている相手投手を一振りで沈める。それが4番の仕事、4番の役割や!!」と...。何? じゃ、ダンカン。お前は阪神が勝てなかったら、責任を佐藤輝にひっかぶせる気かァ?「はい、その通り!! いや、三振や凡打はええわ!! ストレートに差し込まれるのだけはやめたってー!!」せやけど、まだ2年目でそこまでは酷やで!!「ふ~ん、そーやって甘やかせて、打者版藤浪をつくる気なのか...。だったら俺はもう何も言わん!!」新人だろうが、たとえ20年目の老兵だろうが、プロの4番に言い訳はないのだ。それだけは言っとくわ!!

◆ベーブ・ルースを知ったのは、子供の頃に父に買ってもらった伝記だった。みんなから愛された「世界のホームラン王」。病気の子供に「ホームランを打つ」と約束して、実行してしまう伝説のヒーローだ。当番デスクの阿部祐亮も「小学生の頃に、図書館で読みましたね」。遠い昔のお話として記憶に刻まれた。ただし、現代の野球の世界からは縁遠い存在でしかなかった。そのルースの記録を現代に〝蘇らせ〟、ルース以来の2桁勝利&2桁ホームランを達成した大谷翔平。ビックリ仰天の104年ぶり。とんでもない歴史上の出来事をリアルタイムで体感できたわれわれは幸せだ。この先、達成する選手が現れるかどうかも定かでない。「僕がルースを知ったのはテレビだったと思います。メジャーの偉大な選手を紹介する映像だったような。そんな人に、僕と同い年の大谷選手が肩を並べたと聞かされても、現実味がなくて。大谷選手も本当に実在しているのかどうか、不思議な気分です」ハマスタの記者席。1994年生まれのトラ番・原田遼太郎はピンと来ていない様子だった。おそらく、「大谷翔平」の伝記も、遠くない未来に書店や図書館で並ぶことになるのだろう。そういえば、少し前のこと、トラ番キャップ長友孝輔が教えてくれた。「図書館に行ったら、この方の本も伝記コーナーに並んでいましたよ」長友が見せてくれた写真。「金本知憲」の伝記だった。タテジマが誇る鉄人も、令和の時代では伝記で学ぶ人の仲間入りをしているのか。デスク阿部からも〝現代っ子〟情報が。「きのう、うちの小学生の息子が読んでいたのは『松井秀喜』でした」興味深いので、書店へ出向いて、伝記コーナーを〝見学〟してみた。エジソン、ガリレオ、コロンブス...。懐かしい。野球選手では長嶋茂雄、王貞治、イチロー、野茂英雄...。接した選手が「伝記」になっていると知ると、急にうれしくなる。野口英世、ナイチンゲール、織田信長、くまモン...。エッ? くまモン? なぜか、くまモンの伝記まで発売されていた。誰が選んでいるのか? なんとなく、基準がよく分からない。とはいえ、今、目の前で必死で戦っているタテジマ戦士から、伝記になるような人物が生まれたら...。図書館に「矢野燿大」「佐藤輝明」「伊藤将司」の伝記が並んでいる時代が...来ないとはかぎらない。59年前のきょう8月11日。前日に巨人相手に八回までパーフェクト、最終的に2安打完封した村山実が連投、リリーフで登場。カウント2-2からの内角低め快速球をボールと判定された。「どこ見とるんや」激高、猛抗議した2代目ミスタータイガースは退場宣告を受ける。「打者ゼロ、登板1」の珍記録を残して。マウンドを去ったエースは涙、涙。阪神史に残る「涙の退場」事件だ。そういえば村山さんは...。調べたら、あった、あった。伝記本は実在した。たった1球の判定に命を懸ける。そんな思いこそが、今のタイガースには必要かも。DeNAに3連敗はできないぞ。コロナ禍の窮地から奇跡の大逆転-。その主役こそが「伝記」になるにふさわしい!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
59411 0.590
(↓0.006)
-
(-)
42441
(+1)
390
(+4)
121
(-)
57
(-)
0.253
(-)
3.450
(↓0.01)
2
(1↑)
DeNA
48462 0.511
(↑0.006)
8
(↑1)
47336
(+3)
368
(-)
69
(-)
33
(-)
0.251
(-)
3.460
(↑0.04)
3
(1↓)
阪神
52512 0.505
(↓0.005)
8.5
(-)
38360
(-)
301
(+3)
67
(-)
79
(-)
0.239
(↓0.001)
2.540
(↑0.02)
4
(-)
巨人
50531 0.485
(↑0.005)
10.5
(↑1)
39405
(+2)
459
(+1)
122
(+1)
46
(-)
0.245
(-)
3.990
(↑0.03)
5
(-)
広島
49533 0.480
(↑0.005)
11
(↑1)
38405
(+4)
396
(+1)
62
(+1)
21
(+1)
0.256
(-)
3.470
(↑0.02)
6
(-)
中日
43551 0.439
(↓0.004)
15
(-)
44292
(+1)
362
(+2)
52
(-)
34
(-)
0.249
(↓0.001)
3.490
(↑0.02)