ヤクルト(★4対7☆)巨人 =リーグ戦21回戦(2022.08.07)・明治神宮野球場=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
巨人
2000004107903
ヤクルト
0004000004611
勝利投手:桜井 俊貴(2勝0敗0S)
(セーブ:大勢(1勝1敗26S))
敗戦投手:梅野 雄吾(3勝2敗0S)

本塁打
【巨人】丸 佳浩(21号・1回表ソロ),岡本 和真(22号・1回表ソロ),大城 卓三(10号・7回表ソロ)
【ヤクルト】サンタナ(11号・4回裏満塁)

  DAZN
チケットぴあ ヤクルト戦チケット予約 巨人戦チケット予約

DAZN

◆巨人は初回、丸と岡本和の2者連続本塁打で2点を先制する。その後逆転を許すも、7回表には大城のソロと吉川の適時三塁打などで4点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、3番手・桜井が今季2勝目。敗れたヤクルトは3番手・梅野が誤算で、打線も中盤以降つながりを欠いた。

◆ヤクルト原樹理投手(29)は今季6勝しているが、白星はすべて敵地で記録。ビジターではチームトップの6勝も、本拠地の神宮球場では0勝3敗、防御率9.49。昨年10月24日巨人戦以来となる神宮球場での勝利を目指す。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、出場選手登録され、「4番三塁」でスタメンに名を連ねた。6日に倦怠(けんたい)感を訴え、特例2022の対象として登録抹消となっていたが、1日で復帰となった。この日の試合前練習では、フリー打撃で一振り目からバックスクリーンに放り込むなど、22スイングで4本の柵越えを披露した。高津監督、山田、塩見らと談笑するなどリラックスした表情。キャッチボールや守備練習など、一通りのメニューを消化していた。

◆新型コロナの陽性判定を受けて離脱していた巨人の守護神・大勢投手(23)が、7月18日のヤクルト戦(神宮)以来、約3週間ぶりに出場選手登録された。大勢は19日に新型コロナ陽性者と接触の疑いがあったため、特例2022対象選手として抹消。翌日20日に陽性判定を受けていた。5日にはジャイアンツ球場の2軍練習に合流し、シート打撃に登板。打者8人に23球を投げ込み、実戦形式での投球を再開していた。

◆前日の中堅守備でフライを落球した増田大輝内野手が、試合前練習でノックを受けて汗を流した。丸とともに中堅の守備位置に入り、亀井善行外野守備兼走塁コーチの打ったゴロやフライを繰り返し捕球した。6日の同戦では、1点リードの9回2死一塁から、中堅に上がった飛球をグラブに当てて落球。捕球していればゲームセットだったが2死一、三塁から試合再開。勝利を確信したかのようにハイタッチをしかけたクロールがマウンドに戻り、三塁ゴロに仕留めて、辛くも勝利した。原辰徳監督は試合後、「"4アウト"というのは、点数はだいたい入るものだけど、よく頑張りましたね。最後まで、ミスターがよく言っていたように『(勝負は)げたをはくまで(わからない)』ってね。しっかりと見届けようと見ていたら、ああいうことが起きたということ。よくカバーしましたね」と言及していた。

◆名球会入り? 5日巨人戦(神宮)で主催2000試合出場を達成したヤクルトの人気マスコットつば九郎が、名球会から特別表彰を受けた。球団OBで元監督の若松勉氏からジャケットを着せてもらい、記念撮影に収まった。

◆モデルで女優の鈴木美羽(22)が、始球式を行った。白いパンツに、4月14日の誕生日にちなんた背番号14のユニホームでマウンドへ。大きく振りかぶって、1度はよろけながらも仕切り直して投球すると、ボールはホーム手前でバウンドし、ミットに収まった。「すごい楽しかったです。会場の雰囲気もすごく温かくて。うれしかったです。......でも悔しい!!。絶対ノーバンで投げようと思ったので」と振り返った。

◆巨人の主砲に久々の1発が出た。岡本和真内野手(26)が19試合ぶりの22号ソロを左翼席に運んだ。丸の先制弾に続く2者連続アーチ。1回2死、ヤクルト先発原の内角に来た変化球をたたき「丸さんに続くことが出来てうれしかったですし、すぐに2点目を取ることが出来て良かったです」と語った。7月6日ヤクルト戦(東京ドーム)の第3打席以来、実に80打席ぶりの本塁打となった。

◆巨人の丸佳浩外野手(33)が先制アーチを放った。1回2死、ヤクルト先発原の真ん中に甘く入った変化球を右中間席に運ぶ、21号ソロ。「打ったのはシュートです。中に入ってきたボールをしっかりと捉えることが出来ました。先制出来て良かったです」と喜んだ。ダイヤモンドを回り恒例の「丸ポーズ」でベンチを勢いづかせ、続く4番岡本和の1カ月ぶり復活弾へとつなげた。

◆ヤクルトのドミンゴ・サンタナ外野手(30)が、逆転の11号満塁弾を放った。2点を追う4回1死満塁、巨人シューメーカーに対し、1ボールからの2球目、低め145キロツーシームを捉え左中間席へ。来日2年目で初のグラウンドスラムに「村上のカバーをしようと思い打席に入りました。最高の形になってくれて良かった」と喜んだ。前を打つ4番村上が、三飛に倒れていたが、頼もしい助っ人がカバーしてみせた。

◆3連勝中の巨人が、今季8本目の満塁本塁打を浴びて逆転された。1回に丸佳浩外野手、岡本和真内野手の連続本塁打で2点を先取したが、4回に先発シューメーカーがつかまった。1番塩見への死球から連続四球で無死満塁のピンチを招くと、4番村上を三飛に打ち取った直後。1死満塁からサンタナに逆転満塁本塁打を浴びた。巨人が今季許した満塁本塁打8本目。102試合目で、04年の7本だった球団ワーストを更新した。7月15日からは菊池(広島磯村)、戸根(広島長野)、鍬原(広島堂林)、菅野(ヤクルト・オスナ)がプロ野球史上初となる4試合連続の満塁本塁打を許していた。

◆巨人大城卓三捕手(29)が、球団の捕手では阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ(43)以来となる2年連続2ケタ本塁打を放った。2点を追う7回1死、ヤクルト梅野のに追い込まれながらもスライダーを逆方向にはじき返した。左翼席に飛び込む10号ソロ。「手応えは良かったですが入るとは思いませんでした。風に乗ってくれました」という驚きの一打で、キャリアハイの昨年の11本塁打にあと1本に迫った。阿部コーチは現役時代、ルーキーイヤーから18年連続2ケタ本塁打を記録し、通算406本塁打を放っていた。

◆巨人が5月20日の阪神戦(甲子園)以来、約2カ月半ぶりとなる4連勝を飾った。1回に丸佳浩外野手、岡本和真内野手の連続ソロで2点を先制。岡本和は19試合、80打席ぶりの22号に「丸さんに続くことが出来てうれしかったですし、すぐに2点目を取ることができて良かった」と言った。4回には1シーズン球団ワーストとなる8本目の満塁本塁打をサンタナに許して逆転されたが、終盤に粘った。7回に大城卓三捕手の10号ソロで1点差に迫ると、1死一、二塁から吉川尚輝内野手の適時三塁打で逆転した。さらにウォーカーの適時打で1点を追加した。守っては7回、前日に移籍後初勝利を挙げた井納翔一投手が無失点でつなぐと、9回は新型コロナウイルス感染からこの日に1軍復帰したクローザー大勢投手が登板。ファン投票で選出されていたオールスター出場も辞退。7月18日のヤクルト戦以来、20日ぶりの登板で、26セーブ目を挙げた。コロナ禍で苦しむ巨人が、首位ヤクルトに3連戦3連勝を飾った。

◆ヤクルトのドミンゴ・サンタナ外野手(30)が、逆転の11号満塁弾を放った。サンタナが来日初の満塁弾で、ヤクルトの満塁本塁打は今季7本目(村上4、オスナ2)。満塁本塁打のシーズン記録は50年中日の12本が最多だが、ヤクルトでは93、13年の6本を上回る球団新記録だ。また、7本のうち5本が巨人戦。同一カードで5本の満塁弾は、80年近鉄がロッテ戦、99年横浜がヤクルト戦で記録したのに次ぎ3度目。同カードの満塁弾が出た試合の勝敗は、80年近鉄が4勝0敗(1試合2本が1度)99年横浜が4勝1敗だが、ヤクルトは2勝3敗と、白星につながっていない。

◆役者が戻った巨人が首位ヤクルトにカード3連勝し、5月20日(阪神戦)以来、79日ぶりの4連勝を飾った。新型コロナウイルス感染から1軍復帰したクローザー大勢投手(23)が、3点リードの9回を最速155キロで無失点に抑えた。大人気漫画「ONE PIECE」に奮い立たされたルーキーが、7月18日以来20日ぶりの登板で26セーブ目を挙げた。打線は、球団ワーストの1シーズン8本目の満塁本塁打を浴びた展開から逆転。合計84人が感染したコロナ禍から、徐々にチームの形が整ってきた。"守護神王"におれはなる! 大勢がホッと安心したように笑った。3点リードの9回1死一塁、ヤクルト塩見を154キロ直球で詰まらせて二直に仕留めた。一塁走者の丸山和が飛び出して試合終了。ヤクルトベンチがリクエストも、大城の隣でメインビジョンを見つめながら、球審のアウトコールを見届けた。「多少の緊張はあり、打たれはしましたが、投げられることの喜びを感じました」。野球ができることへの感謝を、マウンドから全身で表現した。大城が「(球威は)全然変わらない」と証言した直球で押し、20日ぶりのマウンドでも貫禄の1回無失点で2カ月半ぶりの4連勝を締めた。週刊少年ジャンプで連載中の人気漫画「ONE PIECE」から生きざまを学ぶ。忘れられないシーンがある。主人公ルフィら一味が敵にやられて満身創痍(そうい)。そこに現れた刺客の能力で、剣士ゾロが仲間全員分のダメージを引き受けた。血だらけになりながら耐え切り、何が起きたのかを尋ねられても「何もなかった」と、男を貫いたシーンだ。単行本第50巻。「あのシーン、最高にカッコいいです。何があっても『何もなかった』と言いたいですね」。打たれても、新型コロナで離脱を強いられても、楽しみにしていた球宴の出場辞退を余儀なくされても、言い訳はしない。「アスリートとして自己管理も徹底しなければと再認識しました。(球宴に)出場できなかった悔しさや、選んでくれた方に申し訳ない気持ちが強かった」と反省が口をついた。寮の自室ではシャドーピッチングや、自重トレーニングで体の状態を保った。球宴もテレビ観戦し、マウンドへの思いを募らせた。チームは2カ月半ぶりの4連勝。満塁弾を食らっても、一丸で取り返し、最後は復活した守護神が締めくくった。「実戦感覚をしっかりと取り戻して、状態を上げていきたいです」。"ひとつなぎの大勝利"を求めて、大冒険は続く。【小早川宗一郎】■大勢コロナアラカルト7月18日 ヤクルト戦(神宮)で1回無失点で25セーブ目を記録同19日 ファームで選手11人を含む17人が陽性判定を受け、接触の疑いがあったために特例2022対象選手として出場選手登録を抹消同20日 ヤクルト戦(神宮)前に陽性判定を受ける同25日 ファン投票で初選出されていたオールスターゲームの辞退を発表8月2日 阪神戦(東京ドーム)で後半戦が再開。大勢は1軍練習に帯同して調整同5日 ジャイアンツ球場の2軍練習に合流し、シート打撃に登板同7日 出場選手登録○...大城が、球団の捕手では阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチ以来となる2年連続2ケタ本塁打を放った。2点を追う7回1死、ヤクルト梅野に追い込まれながらもスライダーを逆方向にはじき返す10号ソロ。「まずは去年の数字(11本)を超えられるように頑張ります」と引き締めた。▽巨人シューメーカー(逆転の満塁本塁打を許すなど4回途中降板)「立ち上がりは調子が良かったけれど、4回の四死球からの1発で相手に点を与えてしまい、本当にふがいなかった」巨人は満塁本塁打を打たれたのが今季8本目。満塁弾を打たれたシーズン最多本数は10年広島の12本があるが、巨人では04年の7本を上回り球団ワースト。

◆4連勝を飾った巨人原辰徳監督は「わが軍は満身創痍(そうい)であるし、選手はやっぱり体の張りというのは相当あります。早く正常値というかね、みんなが戻ってくれると。しかしそれをみんなでカバーしながら6試合を戦えたと思う」と後半戦最初の1週間を総括。復帰した大勢には「徐々に上がっていってくれればね」と期待した。9日からの中日戦では赤星、今村、平内が合流予定になっている。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が出場選手登録され「4番三塁」で先発出場したが、3打数無安打に終わった。チームは逆転で敗れ、今季3度目の3連敗となった。前日6日に倦怠(けんたい)感を訴え、特例2022の対象として抹消されていたが、1日で戦列復帰。高津監督は主砲の状態について「ちょっとだるさは残っているようですけど、プレーできる範囲ということで、スタメンで出しました」と説明した。2点を追う4回無死満塁、巨人シューメーカーの5球目、高め131キロスライダーを打ち上げ、三飛に倒れた。それでも相手バッテリーに与え続けた重圧が効いたのか、次打者サンタナが左中間席へ来日初となる11号満塁弾。一時は試合をひっくり返したが、2点リードの7回にリリーフ陣が崩れ、4失点で逆転を許した。5回以降無得点に終わった打線について、指揮官は「中盤ぐらいまではすごくいい展開だったんですけど、次の1点が遠いですね。今は打てないので、なかなか連打連打といかない」と振り返った。9日から敵地で広島3連戦。戻ってきた主砲とともに、調子を取り戻していく。【鈴木正章】▽ヤクルト原(5回4安打2失点)「立ち上がりにホームラン2発打たれてしまいましたが、すぐに切り替えて打者1人ずつ、しっかり抑えていこうという気持ちで投げました」

◆巨人が5月20日の阪神戦(甲子園)以来、約2カ月半ぶりとなる4連勝を飾った。ベンチの祝福に巨人の主砲は、遠慮がちに笑った。無理もない。岡本和真内野手にとって7月6日ヤクルト戦(東京ドーム)以来となる19試合、80打席ぶりの22号ソロ。1回2死から3、4番連発の強烈な先制攻撃を演じ「久々のホームランで勝ちにつながってうれしい」と素直に喜んだ。昨季、39本で本塁打王タイトルを分け合ったヤクルト村上が今季既に39号を記録する中、岡本和は7月以降、1発しか打てていなかった。阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチには精神面で助言を受け「少しずつ良くなっている」と復活の兆しをつかみかけている。コロナ療養中も「すぐに戻れるように」と自宅でバットスイングやトレーニングを継続していた。4回に今季8本目の満塁本塁打を浴び逆転を許した。04年の7本だった球団ワーストを更新するも、主砲の復調を受けた打線は下を向かない。7回、大城の10号ソロで1点差に追い上げ1死一、二塁で1番吉川。チームの思いが乗り移る。ヤクルト田口のスライダーを右中間へ、決勝の逆転2点適時三塁打。「逆転されても諦めずに選手全員が集中力を切らさずやっている。明後日からも戦うだけ。このまま終わらない」。一時は5位に沈んだチームも首位ヤクルトに3連勝。巨人ナインの炎はまだまだ消えていない。【三須一紀】

◆巨人が逆転で5月20日以来の4連勝を飾った。1回は丸佳浩外野手のソロに続き、岡本和真内野手が19試合、80打席ぶりとなる22号ソロを放ち2点を先制。4回にシューメーカーが満塁本塁打浴びて逆転されたが、7回に吉川尚輝内野手の適時三塁打で再び逆転。9回は新型コロナウイルス感染から復帰した大勢投手が無失点で締めた。試合後の原辰徳監督の主な一問一答は以下の通り。-救援陣が踏ん張り、打線が逆転。勝因はまあ何というか、相手のミスも引き出すこともできたり、いろいろあったので、そういう意味では粘り強く戦ったというところじゃないですかね。-勝負どころで吉川がいい一打すごく球足の速い打球で、あそこまで抜けていくとはね。-岡本和に久々の本塁打。ねえ! もう忘れていたよ(笑い)。やっぱり打てるんだよ、な? 改めて打てるんだよ(笑い)。-復帰初戦で大勢がセーブそうですね。徐々に上がっていってくれればね。やっぱりわが軍は満身創痍(そうい)であるし、選手はやっぱり体の張りというのは相当ありますよ。しかしうまくみんなでカバーしながらね、途中で代えたりいろいろして、早く正常値というかね、そういうところにみんなが戻ってくれるとね。やっぱりこう息も上がるというのかな。筋肉ももうパンパンに張っているわけだしね。しかしそれをみんなでカバーする、しながらね、この1週間は6試合を戦えたと思う。-徐々に戦力も戻ってきて、来週はいい形で臨めるのでは戦力が戻ってくるとはいえね、やっぱりまだコンディションというのはそんなにいいわけではないしね。そこは我々がうまく、引くところは引いてあげて、というところはありますね。-平内や今村は昨日の2軍で投げたたぶん火曜日から、来週から帰ってこられるんでね。3人。赤星とね。帰ってくると思います。今村、平内、赤星ね。

◆新型コロナウイルスの陽性判定を受けて離脱していた巨人のドラフト1位・大勢投手(23)=関西国際大=が出場選手登録された。25セーブをマークしているルーキーは、7月19日に「特例2022」で出場選手登録を抹消され、20日に陽性判定を受けた。隔離療養を経て2日から1軍に帯同していたが、出場選手登録はされていなかった。5日にはジャイアンツ球場で2軍練習に参加し、シート打撃に登板。万全の状態を取り戻し、1軍に帰ってきた。

◆巨人・岡本和真内野手(26)が22号ソロを放った。7月6日以来、19試合ぶりの一発。一回2死で内角のシュートを捉え、左翼席に運んだ。先制の21号ソロを放った丸佳浩外野手(33)との2者連続弾となった。

◆5日に主催2000試合出場を達成したヤクルトの公式マスコット、つば九郎が7日の巨人戦前に名球会から特別表彰を受けた。名球会会員で1999-05年に監督を務めた若松勉氏(本紙専属評論家)から名球会のワッペンが入った特別仕様のスーツと表彰状を贈られ、最後はグータッチ。試合前にはフリップ芸で「こんなさぷらいずはいやだ」と題し「わかまつつとむさんじゃなくてせきねつとむさんがきちゃう」と笑いを誘っていたが、無事に行われた。(神宮)

◆ヤクルトのドミンゴ・サンタナ外野手(30)が2点を追う四回1死満塁だ左中間席への11号満塁弾を放った。先発・シューメーカーが投じた145キロのツーシームを完璧にとらえ「村上のカバーをしようと思い打席に入りました。最高の形になってくれてよかった」。若き4番・村上が三飛に倒れた直後に頼れる助っ人が値千金の一発で流れを呼び戻した。

◆巨人・大城卓三捕手(29)が10号ソロを放った。球団の捕手では阿部慎之助(現作戦兼ディフェンスチーフコーチ)以来となる2年連続の2桁本塁打。2点を追う七回1死で外角高めのスライダーを捉え、逆らわずに左翼席へ運んだ。

◆巨人ファン、そして自身も待ち望んでいただろう。一回2死。岡本和が薄暮の空へアーチを描いた。7月6日以来、実に19試合80打席ぶりの一発となる22号ソロ。内角のシュートを振り抜き、左翼席へ運んだ。先制の21号ソロを放った丸との2者連続弾だ。久々の感触に思わず白い歯がこぼれた。「丸さんに続くことができてうれしかった。すぐに2点目を取ることができて良かったです」7月は苦しんだ。大黒柱の坂本が腰痛で離脱した影響もあってマークが集中し、月間打率は・222(72打数16安打)。新型コロナウイルスの集団感染により6試合が延期になったとはいえ、打点はわずか3にとどまった。阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチからマンツーマンの指導を受けるなど試行錯誤していた矢先、自身もコロナに感染。復帰直後の試合前練習では一人黙々とダッシュし、鈍った実戦勘を一刻も早く取り戻そうと必死だった。待望の一発で5試合連続安打とした。集団感染の影響でエースの菅野らを欠く投手陣の台所事情は厳しいだけに、4番の復調は頼もしい限りだ。ダイヤモンドを一周した主砲をベンチで迎えたナインの表情は、生き生きとしていた。先発のシューメーカーが四回、サンタナに満塁本塁打を浴びて逆転されたが、吉川の2点三塁打などで4点を奪い、6ー2と逆転。八回にも加点した。九回のマウンドに登ったのは、新型コロナウイルスの陽性判定を受けて離脱していたドラフト1位・大勢。出場選手登録、即登板の守護神がしっかり抑えて、チームは4連勝を決めた。

◆神宮の夜空に主砲の帰還を祝うアーチが打ちあがった。2点を追う四回1死満塁。ヤクルト・サンタナが左中間席中段に来日2年目で初の11号満塁本塁打を放った。「村上のカバーをしようと思い、打席に入りました。最高の形になってくれてよかった」一瞬にしてスタンドに飛び込んだ。カウント0―1から巨人先発・シューメーカーの内角低め145キロのツーシームを一閃。直前には主砲・村上が三飛に倒れ、悔しい表情でベンチに帰ってくるのを背にバッターボックスに立って雪辱を晴らした。これで4試合連続の打点をマーク。満員の神宮球場は彩り豊かな傘が勢いよく舞った。頼もしい存在は帰ってきた。前日6日にチームの大黒柱である村上が、倦怠(けんたい)感の症状を訴えて新型コロナウイルスの特例2022で抹消。試合前時点で今季97試合に出場し、打率・320、39本塁打、98打点の若き主砲の穴は大きく、前日の巨人戦は散発4安打で2連敗を喫した。さらなる痛手も心配されたが無事だった。この日の試合前練習から復帰し、打撃練習では22スイング中4本のさく越え。守備、走塁練習とフルメニューをこなして元気な姿をみせた。出場登録も再びされて「4番・三塁」で定位置に戻ってきた。若き主砲がいるからこそ、打線は警戒されてつながる。村上の後ろにいる〝恐怖の5番〟サンタナが存在感をみせた。だが、試合は終盤に失点を重ねて巨人に3連敗。村上も3打数無安打に終わった。主砲の復帰を白星で飾ることはできなかった。(森祥太郎)

◆6日に倦怠感を訴え、新型コロナウイルス感染拡大防止特例で出場選手登録を外れたヤクルトの村上が復帰して「4番・三塁」で先発し、3打数無安打1死球だった。高津監督は「だるさは残っているがプレーできる範囲と言うので出した。1日で済んで良かった」と話した。0―2の四回無死満塁では、シューメーカーの甘い球を打ち損じて三飛に倒れた。直後にサンタナが「村上をカバーしようと思った」と満塁弾で逆転。ところが救援陣が踏ん張れずチームは3連敗。高津監督は「野手が状態を上げないと。全体として我慢」とため息をついた。

◆セ・リーグ首位のヤクルトは四回にドミンゴ・サンタナ外野手(30)の11号満塁弾で一時逆転したが、2点リードの七回に4点を失って敗戦。3連敗を喫した。高津臣吾監督(53)の一問一答は以下の通り。ーー中盤に逆転して、いい試合展開だったが「四死球を生かして、一発で4点取ったわけなので、中盤ぐらいまで、すごくいい展開だったんですけど。ただ次の1点が遠いですね。今は打てないので、なかなか連打連打とはいかないので、四死球を生かしてとは思っていたんですけど、なかなか難しかったみたいですね」ーー村上が復帰した「一日離れたんですけど、一日でよかったなと思います。やっぱりちょっとだるさは残っているみたいですけど、プレーできる範囲ということできょうスタメンで出しました」ーーいるといないとでは打線の厚みが違う「もちろんそうですね。相手からしたら嫌だと思いますね」ーーサンタナの満塁弾「ホームラン1本で、1安打で4点取ったわけですから。塩見のデッドボールから始まって、ノリ(青木)だったり、(山田)哲人だったり、厳しいところをしっかり選んでつないで行ったというところは評価していいのかなと思います」ーーもう1点が先に入っていれば「そうですね。もうその通りだと思います」ーー先発の原「もうちょっと投げてほしかったんですけど、2アウトとってホームラン2本で2点先制されると今の打線ではなかなか...。まあそのあと逆転することできたんですけど、できれば立ち上がりはポンポンとアウトを取れたので、いい状態で立ち上がってほしいなとは思いましたけど」ーー代えるタイミング「代える理由があったということです」

◆巨人が逆転勝ちし、首位・ヤクルトに〝3タテ〟を決め、4連勝を飾った。原辰徳監督(64)は「相手のミスも引き出すことができたり、いろいろあった。粘り強く戦った」と選手たちをねぎらった。新型コロナウイルス陽性判定で離脱していた守護神・大勢が復帰し、九回を無失点で締めて26セーブ目を挙げた。7月下旬の集団感染で、選手たちのコンディションが万全ではない中での4連勝。指揮官は「わが軍は満身創痍(そうい)であるし、選手はやっぱり体の張りというのは相当ありますよ。しかし、うまくみんなでカバーしながら、途中で代えたりいろいろして。早く正常値にみんなが戻ってくれるとね。息も上がるとか、筋肉もパンパンに張っているわけだしね。それをみんなでカバーしながら、この1週間は6試合を戦えた」と振り返った。

◆巨人・岡本和真内野手(26)が一回に7月6日以来1カ月ぶりとなる22号ソロを放った。復活を告げるアーチの裏に、阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ(43)の支えがあったようだ。「久しぶりのホームランが勝ちにつながってうれしいです。打席の中で迷わず強く振っていくことを心がけていました」と振り返った岡本和は、「阿部コーチには気持ちの面などを教えてもらい、少しずつですが良くなっていると思います」と明かした。岡本和にとって阿部コーチは現役時代から〝4番の心得〟を伝授してもらった師匠。79打席、本塁打から遠ざかった期間にメンタル面で受けた助言が、主砲復活をアシストした。

◆巨人の新人守護神、大勢が新型コロナウイルス感染から復帰した。早速7―4の九回に登板。1死から安打を許したが、塩見を154キロの速球で二直に仕留め、飛び出した走者が戻りきれず併殺で締めた。7月18日以来の26セーブ目を記録し「多少の緊張はあり、投げられることの喜びを感じた」と振り返った。7月20日に陽性判定を受け、ファン投票で選出されていたオールスター戦を辞退。「悔しさや、選んでくれた方に申し訳ない気持ちが強かった」という。その思いをぶつけたような力投だった。

◆主砲が復帰しても、白星は遠かった。セ・リーグ首位のヤクルトは逆転負けを喫し3連敗。高津臣吾監督(53)は6安打4得点に終わった打線の奮起を望んだ。「中盤ぐらいまではすごくいい展開だったんですけど、次の1点が遠い。今は打てないので、なかなか連打、連打とはいかない」2点を追う四回1死満塁で、サンタナが左中間席へ来日初の満塁弾。チームとしてシーズン最多を更新する7本目のグランドスラムを放って試合中に「最高の形になってくれた」と談話を出したものの、得点はこの一発のみだった。ただ頼れる4番打者が戻ってきた。6日に倦怠(けんたい)感の症状を訴え、新型コロナウイルスの特例措置で出場選手登録を外れていた村上が先発復帰。無安打に終わったが存在感は大きい。「少しだるさは残っているみたいですけど、プレーできる範囲ということでスタメンで出しました。もちろん相手からしたら嫌だと思う」と高津監督。主砲を中心に何とか流れを変えたい。(赤尾裕希)

◆巨人は7日、ヤクルト21回戦(神宮)に7-4で逆転勝ちし、4連勝を飾った。新型コロナウイルスの陽性判定を受けて離脱していたドラフト1位・大勢投手(23)=関西国際大=が戦列復帰して九回を締め、26セーブ目をマーク。4位からの反撃態勢が整ってきた。歓喜の輪の中心に、頼もしき守護神がいた。これこそが本来の光景だ。帰ってきた大勢が九回を締めて26セーブ目を挙げ、?を伝う充実の汗を拭った。「多少の緊張はありました。打たれはしましたが、投げられることの喜びを感じました」中19日の登板と間隔は空いたが、打者の手元で伸びる球威に変わりはなかった。直球の最速は155キロ。1安打を許したが、最後は塩見を二直で併殺に仕留め、結果的に打者3人で抑えた。1日までの2週間でチームの支配下登録選手41人が新型コロナウイルスに感染。新人右腕もその一人だった。自室での隔離を余儀なくされ、シャドーピッチングや自重を使ったトレーニングで必死に調整。5日に2軍でシート打撃に臨み、この日ようやく出場選手登録された。ファン投票で選出されていた球宴も辞退せざるを得ず、自己管理の重要性を再認識。「出場できなかった悔しさや選んでくれた方に申し訳ない気持ちが強かった」。マウンドに立つ喜びを胸に全身全霊で腕を振り、チームを4連勝に導いた。原監督は「わが軍は満身創痍(そうい)。みんなでカバーしながら、この1週間は6試合を戦えた」とナインをたたえた。コロナ禍で台所事情が厳しい救援陣だったが、週明けにも主戦の平内、今村、ドラフト3位・赤星(日大)が1軍復帰する。「実戦感覚を取り戻して、状態を上げていきたい」と大勢。千両役者の本領発揮が、ここから始まる。(鈴木智紘)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
59391 0.602
(↓0.006)
-
(-)
44440
(+4)
384
(+7)
121
(+1)
56
(-)
0.254
(-)
3.460
(↓0.02)
2
(-)
阪神
52492 0.515
(↑0.005)
8.5
(↑1)
40358
(+7)
295
(+5)
67
(+2)
79
(-)
0.241
(↑0.002)
2.560
(↓0.02)
3
(-)
DeNA
46462 0.500
(↓0.005)
10
(-)
49330
(-)
366
(+5)
69
(-)
33
(-)
0.251
(↓0.001)
3.510
(↓0.01)
4
(-)
巨人
49521 0.485
(↑0.005)
11.5
(↑1)
41401
(+7)
455
(+4)
121
(+3)
46
(-)
0.246
(-)
4.020
(-)
5
(-)
広島
47533 0.470
(↓0.005)
13
(-)
40399
(+5)
395
(+7)
61
(+2)
20
(+1)
0.256
(↑0.001)
3.530
(↓0.04)
6
(-)
中日
42541 0.438
(↑0.006)
16
(↑1)
46288
(+5)
358
(-)
52
(+1)
34
(-)
0.249
(-)
3.520
(↑0.04)